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仮投下スレ

241 ◆OmtW54r7Tc:2014/03/12(水) 23:31:08 ID:rlxwSDZQ0
(みんな、負けないでくれ…)


その事実を前に、彼が出来るのはただ祈ることだけであった。
心に光を持つ者達が、強大な闇に押しつぶされないようにと。



「エクストリームメモリの監視、お疲れ様です。サラマンダー男爵」

そうねぎらいをかけるのは、財団Xに所属する男加頭順。
が、言葉とは裏腹にその無感情な表情からはねぎらう様子がまるで感じられない。

「あんた、それでねぎらってるつもりなのか?」
「そうは見えませんか?」
「いやいいよ。あんたがそういうヤツだってのはとっくに知ってるし」

はあ、と思わず男爵は溜息をつく。
何を考えているのか、心が見えにくいこの男はどうにも苦手だ。

「それで、一体何の用だ?」
「はい、あなたのエクストリームメモリの監視任務ですが…間もなく終了となります」

加頭の言葉に、男爵は目を丸くする。

「おいおい、仕事クビってわけか?」
「はい、そうです。3時間後、このエクストリームメモリは殺し合いの会場に転送します」
「…ああ、例の情報開示って奴と関係あるのか?」
「はい、他世界の情報を閲覧するには、このメモリで変身する必要がありますから」

エクストリームメモリを用いた仮面ライダーWの最強フォーム、サイクロンジョーカーエクストリーム。
W世界以外の他世界の情報を検索、閲覧するにはこのフォームの体中央にある「クリスタルサーバー」によるデータベースへのアクセスが必要であった。
つまり、変身しなければ拡張した情報を閲覧することは出来ないのだ。

「なるほどなぁ。それで、このメモリは3時間後どこに転送するんだ?左翔太郎の所へか?」
「いえ、メモリはある人のデイバックに転送させることにしました」
「ある人?」
「ええ、実はニードルさんが面白い趣向を考え付きましてね」

そう語る加頭の表情には面白そうな印象は感じられず、いつも通りの無感情な表情だった。
そんな彼を見て、やはりこいつは苦手だと感じるサラマンダー男爵であった。



「おい、ゴハット!ゴハット!どこにいるのだゴハット!」

モニター室に戻った片桐は、部下の名を叫んで部屋の中を歩き回っていた。
下っ端の一人にすぎないにも関わらず、自分以外に主催側としてこの場に呼ばれたもう一人の同士、ゴハット。
片桐は彼と共に監視作業を行っており、放送の間は監視と留守番を任せているはずであった。


「フフ…彼ならここにはいませんよ」


その時、誰かがモニター室に入ってきた。

「お前は、ニードル…」
「フフ…片桐さん。モニターをよく見てみてください」


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