澪「もうすぐ寮の門限なのに…どうしたんだろう梓」
菖「珍しいね、梓ちゃん門限とかきちっと守るタイプなのに」
幸「もしかして…遂に彼氏が出来たのかな」
澪「なっ！？何言ってるんだよ！」
幸「ご、ごめん！」
澪「確かに梓は可愛いし気配りも出来るし、大学に入ってから髪を下ろして大人っぽくなったし」
澪「体型こそ変わらず幼児体型だけど、一部の男性にとってはそっちの方が需要があるっていうし…」
晶「おい、幼児体型は余計だろ」
"
澪「梓！」ﾀﾞｯ
菖「あ、帰ってきたじゃない…って」
晶「澪のやつ、一足飛びで玄関に向かっていったな」
幸（一足飛び！？）
澪「梓！門限ぎりぎりじゃないか、どこ行ってたんだよ」
梓「す、すいませんっ、ちょっと色々ありまして」
澪「まさか彼氏でも出来たんじゃないかって心配してたんだから…」
梓「ち、違います！ そんなの断じて否です！」
澪「ほんと？」
澪「あ、梓……///」
梓「澪先輩……///」
晶「おーい、お前ら……」
澪梓「「！///」」
菖「相変わらず二人とも仲良くっていいなー、私も妹のような後輩欲しい！」
幸「……///」
澪「え、えーっと、夕ごはんまだだろ梓、適当に何か作るよ///」ﾄｺﾄｺ
梓「は、はい、澪先輩に作っていただけるものならなんでも///」ﾄｺﾄｺ
菖「ああ二人とも行っちゃった…まったく初々しいね、ねえ晶？」
幸「青春だよね、晶」
晶「なんで二人とも私にふるんだ！？」
澪「ふわぁ……もう日付も変わる時間か、そろそろ寝なくっちゃ」
ｺﾝｺﾝ
澪「誰だろこんな時間に…起きてるからどうぞー」
ｶﾞﾁｬ
梓「こんばんはです、澪先輩」
澪「梓、どうしたんだ？もう寝る時間だぞ」
梓「はい、でも寝る前にちょっと澪先輩にその…」
澪「まあとりあえず部屋に入って」
梓「はい」
ﾊﾟﾀﾝ
梓「……」ﾁﾗﾁﾗ
澪（どうしたんだろ梓、なんか落ち着きがないし…それに）
澪「梓、さっきから後ろに何隠してるんだ？」
澪「律じゃあるまいし、びっくり箱でも隠してて私を驚かそうっていう魂胆じゃないよな」
梓「ち、違います！その…あ、よしっ」
澪「？」
梓「澪先輩！」
澪「は、はいっ」
梓「どうぞ、誕生日プレゼントですっ！」ｽｯ
澪「え…誕生日って私の？」
梓「はい、ちょうど澪先輩の誕生日に日付が変わった時にプレゼントを渡したくって」
澪「あ…なるほど、それで今ちらちらと時計を見ながらどこか落ち着きがなかったんだな」
梓「はい///」
澪「そっか…ありがとう梓、すごく嬉しいよ」
梓「ど、どういたしましてです///」
澪「中身、見てみてもいい？」
梓「はい」
"
ｶﾞｻｶﾞｻ
澪「わ、綺麗なペンダントだ」
梓「ロケットペンダントです、澪先輩」
澪「ロケットペンダントって…確かこのチャームの部分が開けられるんだよな」
ﾊﾟｶｯ
澪「お、やっぱり」
梓「はい、写真を入れたりすることなどが出来ますよ」
澪「そっか、じゃあここには梓の写真を入れることにするよ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
梓「えへへ…喜んでいただけて何よりです、迷ったかいがありました」
澪「もしかして今日帰ってくるの遅かったのは…」
梓「はい、どんな誕生日プレゼントがいいかなって色んなお店回ってたので」
梓「中々決まらずに迷っていたらすっかり遅くなってて、寮の門限に間に合うかちょっと焦りました…あはは」
澪（梓…///）
澪「梓」ｽｯ
梓「あ、澪せん……んっ」
ﾁｭ
澪「ん…」
梓「…はぁ、キスするならするって言ってからにして下さい」
澪「ごめん、何だか梓がどうしようもなく愛しくなったから」
梓「もう///」
澪「梓、今日はこのまま私と一緒に寝よっか」
梓「えっ！それはその、嬉しいですけど、声を抑えられるかどうかが…///」
澪「ああ、別にエッチなことはしないから安心して」
梓「そ、そうですか…」
澪「…なんか今、微妙にがっかりしなかった？」
梓「し、してません！してませんよ！？///」
澪「はいはい、ほらベッドにおいで」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ
梓「……し、失礼します」ﾓｿﾞﾓｿﾞ
〜よくじつ！
澪「おはよう、みんな」
梓「おはようございます」
晶「おうおはよう、今日は二人とも遅めだな」
唯「おはよー、あずにゃん！」ﾀﾞｷｯ
梓「わっぷ、唯先輩今日も朝から相変わらずで」
唯「んふふー、朝イチのあずにゃん分補給はかかせないからねえ」
梓「はいはい」
澪「唯、そろそろ私の恋人から離れなさい」ｸﾞｲｯ
唯「むう、澪ちゃんのいけず……おろ？」
澪「どうかした？」
菖「ほんとだ、昨日までこんなしゃれたの無かったよね？」
幸「あ、なんかいいかも…」
紬「まあ！よく似合ってるわ」
律「おお、孫にも衣装とはよく言ったものだな」
憂「律さん、孫ではなくて馬子ですよ」
純「ていうかそれ失礼な意味のことわざじゃないですか、園子先輩」
律「ばれたかー……ってわたしゃ園子じゃねーし！」
純「幼なじみ、家が探偵事務所ですよね？」
律「園子じゃねーよ！？」
純「幼なじみ、空手習ってますよね？」
律「しつこいわー！」ﾄﾞﾀﾄﾞﾀ
純「わー逃げろー！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
晶「お、そっか今日は澪の誕生日だったな、澪も21歳か」
菖「もう誕生日プレゼント渡してるなんてさすが梓ちゃん、仕事が早い！」
梓「いえ、そんな…///」
幸「誕生日、ということは…」
唯「今日の夜はみんなで誕生日パーティーだね！やったー！」
律「よっしゃ！また派手に楽しむとするかー！」
紬「うふふ、楽しみね♪」
憂「澪さん、お料理の方は任せてくださいね」
純「澪先輩！右隣の席は梓でしょうけど、もう左隣の席は私が座ってもよかですか？」
澪「ちょ、ちょっとみんな落ち着いて…」
澪「まあまあ、私は誕生日に梓がそばにいてくれればそれで満足だから」
梓「わ、私も澪先輩がそばにいてくれるなら、それで満足です///」ﾋﾟﾀｯ
澪「梓……///」
梓「澪先輩……///」
律「見せつけるのやめい！」
紬「いいえ、まだまだ！」
晶「おい、どっちだよ…」
おしまい！
平成最後の澪誕おめ！