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アニメキャラ・バトルロワイアルV

78劇薬の操り人形たち ◆koGa1VV8Rw:2019/05/15(水) 02:45:53 ID:KMwQmYPk0
のび太は大きく悲鳴を上げるが、銃弾はきっちりすべて躱している。
のび太の射撃の才能は、相手の銃の射線を読んで回避することにも適用されるのだ。
とはいってもショットガンを避け切るのは、普段ののび太では無理だった。
薬の効果が出始めているのだ。
しかし突き当りに追い詰められた状況では乱射されたらきっと逃げられない。もうおしまいだ。

しかしこれも薬の効果か、のび太の思考がマイナスの方からプラスの方へ変わってくる。
すなわち逃げるのが無理ならば、相手にどうにかして引いてもらうしかない。

のび太はトランクの穴に指を入れ、思いっきり引き出してみる。
中から出てきたのは大きな操り人形。どうやって収まっていたのか謎だ。

「なっ! なんだこれぇ!?」

「おおっ! すっごーい!」

キュルルは歓喜の声を挙げている。
銃は相変わらずのび太に向けたまま。
のび太はマリオネットに糸で繋がれた指を動かす。
もちろん最初はまともに動かすことは出来ない。

「あーあーあーー!!」

バランスを崩し建築物に向け倒れ込んでしまうマリオネット。
更に倒れながら鎌がのび太の方に振るわれる。

「うわっ!」

しかし普段ののび太では考えられないような反応速度で跳び鎌を躱した。
キュルルは拍手して喜んでいる。

先ほどのことで、鎌の降り方をなんとなく理解したのび太。
マリオネットを操り、キュルルを脅せそうな攻撃を出そうと必死に動かす。
その動きは奇妙なダンスのようだ。

「すごいダンス! もっと見せて!」

マリオネットはそもそもオートマータの黄金律を利用するため、
戦うための道具でありながら芸のような動きをするように作られているのだ。
そんなことなど知らない世界の住人であるキュルルが、それを見て喜ぶのも自然なことだ。
そして喜びと共にショットガンをのび太に向けてもう一発。

「ぎゃーーっ!」

のび太はもちろん射線を読み切って回避する。
だが操作しながらなので体を動かしきれず、何発かの弾が体をかすめた。
キュルルは祝砲とでもいうのか銃弾をプレゼントしているつもりだ。
照準はのび太に向けたまま。

だがキュルルが安心していられそうなのも今のうちだ。
のび太の持つ才能は3つ。
射撃の才能、昼寝の才能、そしてあやとりの才能。
マリオネットの操作もあやとりも、根本は同じ糸を手繰る行為である。
もちろん両者には共通しない部分の方が多いだろう。
だが先程の薬によりテンションが上がったことで能力の一部がカバーされる。
また、このマリオネット"ジャック・オー・ランターン"は、
のび太と同じ小学5年生である本来の持ち主、才賀勝が扱いやすいと感じた機体でもある。
そのような複数のことが、
のび太がマリオネットに触れるのを初めてにして、少しは操作できている助けになっているのだ。
不思議な動きも、でたらめに動かしているように見えながら、
無意識に実は少しずつ動かすコツをつかもうとしているのである。

「お願い! ぼくから離れて!」

徐々に動きの精度が高まるマリオネット。
鎌の一撃はどんどんキュルルに近い位置になり、寸止めに近い斬撃も飛んできている。
そして、ついに一撃がキュルルに当たってしまった。

「わっ!」

最初の一撃はかするだけに終わってしまったようだ。
キュルルは腕に切り傷を受ける。
しかしコカインの効果でハイになり、鎮痛作用も受けているため恐怖を感じず逃げようとしない。
のび太も薬の効果で判断力が下がっているのか、傷つけたことに気が付かない。

「すごい! もっともっと!」

「__やめろ!」

その様子を到着し目視した鳴海が捉えた。


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