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変身ロワイアルその6

70覚醒!超光戦士ガイアポロン(Cパート) ◆gry038wOvE:2014/08/08(金) 21:40:24 ID:o1PzPQC60



 全てが収束し、爆発の中からガイアポロンは帰って来た。
 パワーストーンを解除し、シャンゼリオンの姿に戻ると、また涼村暁へと戻っていく。
 めらめらと燃える炎をバックに、暁はゆっくりと歩いていた。

「暁……!」

 暁は、呆然とした表情だった。
 また隠し事を一つ増やさなければならない。
 ヴィヴィオは生きている。それを知るのは暁だけだ。それを隠さなければならない理由も彼は理解している。
 彼女が死んだ事になれば、生き残れる人数が変わる。──残り三人いなくなれば十人が生き残る事ができ、実質的にはヴィヴィオを含めた十一人が生き残れるのだろう。
 それから、外に逃がせば石堀やドウコクに殺される事もなくなる。

「暁、ヴィヴィオの最期に、かつて見たジュエルシードの魔力反応が……」
「──」
「……彼女は、ジュエルシードの力で死んでしまったのでしょうか」

 レイジングハートは問う。
 しかし、暁は知っている事実を答えなかった。

「俺に訊かれても、わからないさ……。諸悪の根源は倒しちまった」

 暁は、何も言えないのが少しもどかしい。
 ヴィヴィオは生きている、と叫びたい。
 あー、早く言いたい。悲しいフリとかマジ疲れる。とか思いながら、暁はとにかく、冷淡に次の行動を決めなければならないので、物凄く嫌な役割だ。

「……いつまでも、ここにいても仕方ないぞ。まずは電話で仲間に連絡だ……」

 疲弊しながら石堀が言うのを見た。
 こいつの演技力を少し分けてほしい、と暁は内心で思っていた。
 こいつの正体についてはいずれ暴かなければならない。台本にも「石堀の正体が……」と書かれていたが、レイジングハートは今のところそれについて問わず、あくまで暁の胸の中にしまわれている事でしかなかった。
 ふと、そのレイジングハートが聞いた。

「そういえば、ゴハットが死後にこの場所に置いておいてほしいと言っていたカードがありましたよね?」

 さて、ここで暁は思い出した。
 ゴハットの指定では、『この者、少女誘拐犯人!』と書かれたカードを用意せよとの事であった。ファックスには、切り取って使える紙が渡されていたのだ。ぺらぺらだが、これがカードという事でいいらしい。名称はゴバットカードだ。

 それを一応、丁寧に切り取り線通りに切って、ゴハットの死後にそれをヒーローっぽく残しておいてくれとの事だった。

「ああ、そうだったな……一応置いといてやろう」
「はぁ……」

 と、暁がその切り取ったカードを手に取った瞬間だった。
 ──その裏面。白紙だったはずの部分に、何やら文字が浮かび上がっていた。
 表面よりも少し文字の量が多く、一瞬どちらが表でどちらが浦なのかわからなくなりそうであった。

「……ん? なんだこりゃ? こんな文章、最初からあったか?」
「いえ、こんな物があった覚えは……もしかすると、自分が死んだら浮き上がる仕組みとか」
「え? どんなインク使ったらそんな事になるんだよ……」

 まさしく、暁の言う通りだが、これはゴハットの心臓部と連動した超凄いインクで書かれた文字であった。ゴハットの死と同時に文字が浮かび上がる仕組みになっていたのである。
 文章をよく見ると、暁の知っている人物の名前が書いてある。
 暁はすぐにそれに目を通した。


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