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変身ロワイアルその6

300崩壊─ゲームオーバー─(4) ◆gry038wOvE:2014/12/31(水) 18:08:12 ID:ezDSmj8g0

「お前が本当に侍だったのなら、今もその魂が何処かに眠っているはずだ!」

 ────否。

「たとえ闇に堕ちたとしても、再び光に返り咲く権利はある。これから奪われるかもしれない命の為にも、共に戦ってくれ!」

 ────否。

「……シンケンレッド、志葉丈瑠!!」

 ────否!

 聴覚が捉えた雑音の意味を理解し、その言葉への反応が脳裏を掠めていく。
 それは、志葉丈瑠としての意思の残滓か、それとも、外道シンケンレッド自身の言葉なのかはわからない。
 しかし、確かに今、彼の中に、強い拒否反応が示されていた。

「猛牛バズーカ!!」

 零の距離は、今、殆ど息もかかるような場所である。
 そこで、外道シンケンレッドはどこからともなくその巨大な砲身を取りだした。
 雑音を送り込む本体を破壊する為に──。
 猛牛バズーカの口が、零を向いている。

「くそっ!」

 エネルギーを充填する僅かな時間に、零は少し後方に退く。
 あの引き金を引かれた瞬間、もしかすれば零の体に衝撃が走るかもしれない。
 外道シンケンレッドは、あのバズーカを片手で拳銃のように撃つ事ができる手合いだ。
 タイミングを見なければならない。

 零の中に緊張が走った。

「ハァッ!!」

 バズーカがモヂカラの弾丸を放射する。






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