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変身ロワイアルその6

236探偵物語(左翔太郎編) ◆gry038wOvE:2014/11/03(月) 14:27:25 ID:3afmAm6s0

「私とつぼみちゃん……?」
「私と暁美さん……?」

 ラブとマミ。二人は、まずこの暗号において重要な手がかりを持つ人間であるように思えたので、暁や翔太郎と一緒に紙切れの周りに集まっていた。まるで雀卓を囲むように四人が四角く座って、暗号を見る。その周囲で立ち見をするのがその他の面々である。
 これで、果たして暗号とやらは解けるのだろうか。

 まず、真っ先に着目したのは名前だ。これは、放送の際のボーナスクイズとして出題された時も重要視された要素である。参加者名を使ったクイズ、というのはあの時の事を想起させた。今回もまず名前だけを羅列する。
 花咲つぼみ、桃園ラブ、暁美ほむら、巴マミ。
 指定されているつぼみとほむらは、下の名前がひらがなで表記されている。そこから連想して、書いてある単語を「しま」、「むね」とひらがなに直してみるが、これといった収穫はなかった。
 ローマ字に直すと、HANASAKI TSUBOMI、MOMOZONO RABU、AKEMI HOMURA、TOMOE MAMIだが、これを並べ替えてどうなるという事もなかった。
 名前の意味を考えても、「愛」、「蕾」、「焔」など、一見意味ありげなだけの言葉が出てくるが、結局は関係なさそうであった。

 次に、彼女らの境遇を考えた。
 一行目の花咲つぼみと桃園ラブはプリキュア。
 二行目の巴マミと暁美ほむらは魔法少女。
 いずれにしても、同じ行の人物は同じ世界、同じタイプの戦士に変身している。
 花咲つぼみの実家は花屋。桃園ラブの実家は一般家庭。
 巴マミは両親を事故で喪っている。暁美ほむらは不明。
 初変身の時期は、つぼみよりラブが早く、魔法少女はほむらに関して不明であり、比較ができない。
 つぼみとラブとほむらが中学二年生、マミは中学三年生なので、これもつぼみとほむら、ラブとマミで綺麗に二分する事ができない。
 人種も、全員純日本人であった。ラブという名前は日本人離れしているが、彼女が立派に日本人であるという旨は、以前のフィリップと石堀とラブとの会話ではっきりしている。

 それから、戦闘後の能力も考えたが、ここでキュアブロッサムとキュアピーチに大きな差異がないようである。両名を比較して何かが浮かび上がらなければ、こうして探っていく意味はなさそうであった。

「この中でこの名前の人物全員に面識のある人は?」

 孤門が訊くと、杏子と暁が手を上げた。
 確かに、ラブ、マミの他、つぼみとほむらにも会った事があるのはこの二人だけだ。
 基本的に、ここにいる多くはつぼみとも面識があるだろうが、ほむらとの面識が欠けている。ただ、あくまで血の通った人間として鉢合わせた事はなくとも、孤門など数名はほむらの「遺体」と対面していた。
 マミはつぼみとまだ面識がなかった。

「そうだ。とりあえず、マミちゃんとほむらちゃんで決定的に違う点はあるか?」

 翔太郎が訊いた。まずはそこから訊かねばならない。
 暁が間髪入れずに答えた。

「顔」
「ああ……そりゃ違うだろうけど」

 没だ。差異があってもどう違うのかはっきり言えない物を暗号にしても仕方がない。
 顔のつくりで、何か記号化できる違いがあるだろうかと考えたが、それは一切なかった。

「顔の特徴で、大きな違いはある?」

 目の大きさや鼻の高さを比べてもおそらく答えは出ない。
 強いて言えば、つぼみとほむらには「メガネをしている」という共通項があったが、暁や杏子が知るほむらはメガネを一切かけていなかったので、これは誰も思いつかなかった。
 実際、これは解答には関係ない点だった。

「髪の色は?」
「ああ、確かに違うな。つぼみは赤、ほむらが黒で、マミとラブは黄色だ」

 と、杏子。これは少し気になった。
 選ばれなかった側で共通して黄色というのは少し気になる。だが、やはり選ばれたつぼみとほむらの方で違いが生まれてしまうとなるとそれもやはり採用しづらい。綺麗に、「つぼみとほむら」、「ラブとマミ」で二分できなければおかしいのである。


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