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中学生バトルロワイアル part6

1817th Direction 〜怒りの日〜  ◆j1I31zelYA:2014/05/14(水) 00:25:25 ID:aJI1bJfw0

「ほら、潰れろ」

よそ見をしている暇は、なかった。
朱色の逆光を背にして、悪魔は高く跳んでいる。
周囲には、十数個ほどの石ころがずらりとトスアップされていて。
右手にかざされたラケットが、音を立てて振り抜かれ。

見上げる黒子へと、石礫の弾丸による集中砲火がきた。

「……っ!」

危険。
考えるより先に肌で理解して、瞬間移動(テレポート)。
キュン、と空気をきる音を残して消える。
ドスドスと鈍い音が起こり、石礫が芝生へとめり込んで埋まった。

転移した先は空中。
切原赤也が滞空するよりさらに上、位置取りは背後だ。

(決めます――!)

右手で触れて悪魔を転移させ、地面へとめり込ませる。
そのつもりで無防備な背中を見下ろし、さっと右腕を突き出す。



――ラケットが背後へと振り抜かれ、黒子がのばした手を打ち据えた。



「がっ……!」



激痛がすぐさま駆け抜けて、右腕を灼く。
目の前にはくるりと身をひねった悪魔がいて、
バックハンドで振るわれたラケットが、赤い眼光が、白井黒子を捉えていた。

「オラァ!!」

続けざまに振るわれるフォアハンドでの一撃を、とっさに転移して避けた。
距離をとり、着地したのは切り倒された電柱の根元だ。
強く打たれた右腕をさすり、背中に冷や汗をつたわせる。

「ずいぶん、お疾いようですのね……」

死角をつくことはできた。背後への転移も、不意打ちとなるものだった。
ただ、黒子がテレポートを実行してから右手で攻撃をするよりも、
相手が気配に反応して、攻撃に移るまでの時間が早すぎたというだけのこと。


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