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少女漫画キャラバトルロワイアル 第二巻

1名無しさん:2013/05/30(木) 21:45:38 ID:eKlMnmjk0
このスレは少女漫画のキャラクターによるリレーSS企画、少女漫画キャラバトルロワイアルの本スレです。
クオリティは特に求めません。話に矛盾、間違いがなければOK。
SSを書くのが初めての方も気軽にご参加ください。

企画の性質上残酷な内容を含みますので、閲覧の際には十分ご注意ください。
また、原作のネタバレが多々存在しますのでこちらもご注意ください。

前スレ
少女漫画キャラバトルロワイアル
ttp://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1284816080/

【避難所】ttp://jbbs.livedoor.jp/comic/5978/
【まとめWiki】ttp://w.livedoor.jp/girlcomic/
【参加者名簿】ttp://w.livedoor.jp/girlcomic/d/%bb%b2%b2%c3%bc%d4%cc%be%ca%ed
【ルール(書き手ルール含む)】ttp://w.livedoor.jp/girlcomic/d/%a5%eb%a1%bc%a5%eb

2 ◆F9bPzQUFL.:2013/05/30(木) 21:46:55 ID:eKlMnmjk0
仮投下スレにて投下した自作の投下、及び◆o.l氏の代理投下を行います。

3リアリストは現実が見えない ◆F9bPzQUFL.:2013/05/30(木) 21:47:32 ID:eKlMnmjk0
「ふう……ひとまず、動きやすい服装になったか」
若者らしい衣服に身を包み、鏡夜はため息を一つつく。
遊園地から脱出し、たどり着いた先の市街地で、宣言通りに別の服へ着替えていた。
制服では機動性に欠け、身分が公になりやすい――――というのは建前。
本音は鏡を通して自身に着けられている首輪の形状を知るため。
そして仕掛けられているであろう小型カメラを覆うため。
今、鏡夜の首には流浪のヒーローのような、真っ赤なスカーフが巻き付けられている。
「ふにゃー」
「……お前はいいな、緊張感がなくて」
特に何かにおびえるわけでもなく、毛繕いを繰り返す猫を見てぽつりという。
実際、ここまで用心に用心は重ねてみた。
だが誰かに出会うということはなく、すんなりと市街地に来ることが出来た。
殺し合いに招かれている人間は40人、経っている時間はそう長くはない。
これは、幸運と捉えるべきか。

ともかく、当初の目的だった首輪の隠蔽及び形状の確認を行うことは出来た。
キャーの着けている首輪とはまた少し違った、凹凸のないツルツルとした首輪。
手触りと外観だけでは、工具が立ち入れそうな隙間は無いように感じる。
そして何より強力な爆発と、主催の一存による高速応答を可能にするだけの部品が、このサイズに詰め込まれているとは考えにくい。
カメラや盗聴を考えれば、それだけ通信に使う部品も増える。
爆薬が占める領域は、自然に少なくなっていく。
出来る以上のことは無理をしない、下手に手を入れて爆発でもすれば、それこそ終わりだ。
生憎とこんなところで死ぬわけにはいかない。

ならば、隅々まで調べられるような首輪サンプルがあればいいのだが――――

ザッ、と足が止まる。
感じ取ったのは一人分の気配。
初めての人間との遭遇に、鏡夜は気を引き締めていく。
正直者か、熱血漢か、殺戮者か、嘘つきか。
考えられる可能性を全て頭に入れながら、ゆっくりと気配へ近づいていく。

「あっ……」

そうして道の先で出会ったのは、小さな少女だった。
声をかけようと、鏡夜が口を開く。
その瞬間、少女はドサッと倒れ込んでしまった。
緊張の糸が切れたのか、はたまた別の要因か。
ともかく状況を見極める必要がある。
鏡夜は急いで少女に駆け寄り、声をかける。

「大丈夫か!?」

少女の返事は弱く、微かに聞こえる声もうまく聞き取れない。
……これだけ弱っているなら、見捨てるべきか?
邪な考えがよぎるのを、振り払う。
人として正しい道を踏み外すわけには、いかない。
少女の額に手を当て、熱を確かめていく。
表面に浮かんだ汗の先からは、普通の人間の体温が伝わってくる。
手首を掴んで脈を確かめ、流れるように呼吸を確かめていく。

「あ……」

小さな口から漏れ出す弱々しい声が、鏡夜の耳を撫でる。
続く弱々しい吐息が、彼女が生きているという事を示してくれる。

「大丈夫か、おい!」

軽く頬を叩き、少女の気を取り戻そうとしていく。
それだけでは戻らないとみた鏡夜は、支給されていたハンドタオルに水をしみこませ、少女の顔を拭っていく。

4リアリストは現実が見えない ◆F9bPzQUFL.:2013/05/30(木) 21:47:54 ID:eKlMnmjk0
 
「ん……?」
「気がついたか」

ようやく気を取り戻したのか、弱い声と共に少女は目覚めていく。
鏡夜は思わずホッとした表情を浮かべてしまう。

「しかし、君のような少女まで参加させられているとはな……よっぽど悪趣味な催しが好きらしい」

少女は首輪を着けている、それ即ちこの殺し合いの参加者であるという事。
こんな少女でも、巫女の対象にしようとしているのか……?

「あ、あの……」
「ん、ああ。すまない」

考え込みそうになったところに、少女の声が鏡夜を止める。
はっきりと気を取り戻したようで、もじもじと恥ずかしがりながら鏡夜を見つめている。

「私は鳳鏡夜、君の名前は?」

にこやかな表情で、少女の緊張をほぐそうと挨拶していく。

「月……小泉月です」

珍しい名前だな、と感嘆しながらも、鏡夜はさくさくと本題に切り込んでいく。

「君、この殺し合いが始まってから、誰かに出会ったか?」
「いえ、特に……」
「そうか……」

一つ質問を投げかけただけで、月の声は再び震えていく。
本当は首輪についてなど、もっと深い話題に入りたかったが、この様子だとろくに情報は得られないだろう。
尤も、こんな少女に情報を期待する方もどうかしているのかもしれない。
いくら情報がほしいからといって、少し焦りすぎたか……?
ここは一度頭を冷やし、考え直す必要がある。

「あの、よかったら一緒に行きませんか……? 一人は、寂しくて……」

一人で考え込んでいた鏡夜を、月の声が引き戻す。
それは、同行を求める申し出だった。
この殺し合いには幾多もの人間がいる、殺しに躊躇いのない人間も少なくはない。
そんな中で、か弱い少女が誰かに助けを求めるのは当然の行動だろう。

「子供にこんな事を聞くのは酷かも知れないが、自分の身は自分で守れるかい?」
「えっ?」
「生憎、超怪力もないし、超能力も持ってない。
 未知の技術が蔓延している中で、どんな力を持った人間が来るかはわからない。
 君をいざというときに守りきれる自信は、正直言って無い」

そんな彼女に、鏡夜は事実を突きつける。
鳳鏡夜という一人の人間は、見てくれの通り只の人間だ。
人を守る、だとかいう芸当ができる能力など持っているわけがない。
そんな中で、少女を守りながら生き残ることができるか……?
答えは、限りなくノーだ。
そして何より、鏡夜も生き残りたい。
自分が生き残るのに精一杯なのに、他人に割いてやれる余裕など持っている訳がない。
同情や哀れみで身を動かすのは、死に近づくのに等しい。

「安全な場所、があるとは思えないが……ともかく、安全な場所を探して身を隠しておいた方がいいだろう。
 これはいざというときの道具くらいにはなるさ、持っていくといい」

5リアリストは現実が見えない ◆F9bPzQUFL.:2013/05/30(木) 21:48:36 ID:eKlMnmjk0
 
だが、このまま突き飛ばすのもあまりに非情すぎる。
使える道具を何も持っていなそうな少女に、自分の使わない道具を渡す。
拡散型催涙スプレー、大の大人から隙を作るぐらいは出来るだろう。
問題は、彼女がこれを使う余裕があるかどうかだが。
今の鏡夜には、そこまで気にしてやれる余裕も無い。

「あの……ありがとうございます」
「気にしなくていいさ」

月は感謝の言葉を述べ、鏡夜はフフっと笑ってその場を立ち去っていく。
立ち止まっている時間はない、この殺し合いを転覆させるにはまだまだ情報が必要なのだから。

「行くぞ、キャー」
「ふにゃー」

呼びかけられた獣が、のしのしと鏡夜の後を歩いていく。
鏡夜は知らない、気づいていない。
その獣が、自分に降り懸かっていた災厄を振り払ってくれていたことなど。



「クソッ!!」

鏡夜が遠く見えなくなってから、月は市街地の一角のバーで暴れていた。
理由は勿論、鏡夜に自身のアリスが効かなかったから。
誰かを釣るために瞬間移動のアリスストーンで適当に移動し、そこで男の気配を察知したまでは良かった。
出会い頭に気絶したふりをし、体を傍に寄せて首に噛みつくまでは上手く行ったというのに。
そこからいくら力を使っても、鏡夜を操ることが出来なかった。
噛みつくことすら出来なかった浅葱の時とは違い、しっかりと首元に噛みついたというのに。
どれだけ念じようと、どれだけ力を使おうと、鏡夜を思い通りにすることは出来なかった。

正直、その時点でかなり狼狽えていた。
だが、迂闊に不利になる情報を伝えるわけにもいかない。
だから、問いかけには「誰にも会っていない」と答えた。
正直に「浅葱に会った」と言えば、変な状況になるのはわかっているからだ。
「とっても強い頼りになる男の人」と言えば、なぜその元から離れたのか?
「いけ好かない人殺し野郎」と言えば、どうやってそこから逃れることができたのか?
どう伝えようと、怪しい状況になるのは見えている。
ましてや、自分が人殺しに乗っているということを悟られてはいけないのだ。

「だからああいうガキは嫌いなんだよ……」

そこまで考え、ロック割りのウイスキーが注がれたグラスを手でカラン、と鳴らしてから壁に投げつける。
パリン、とガラス特有の小気味の良い音が鳴り響き、店の照明の光に反射してウイスキーが煌めいていく。
結局、いくら考えれど自身のアリスが利かなかった理由はわからなかった。
アリスの寿命が来たわけでもない、アリスの力を盗まれたわけでもない、鏡夜に無効化のアリスが宿されていたわけでもない。
なんだかわからないが、自分の力を阻害された。
その事がひどく彼女の頭に響き、苛つかせている。

「クソッ!」

テーブルをダンッと叩きながら、彼女は新たなグラスにウイスキーを注ぐ。
酔っている場合ではない、そんなことはわかっているから。
飲みもしないウイスキーをグラスに注いでは、壁に投げつけることを繰り返す。
二連続で年下にナメられた苛立ちを、解消するために。

6リアリストは現実が見えない ◆F9bPzQUFL.:2013/05/30(木) 21:49:21 ID:eKlMnmjk0
 
【F-2/北部市街地/午前】
【鳳鏡夜@桜蘭高校ホスト部】
[状態]: 腹黒メガネキャラ、首に噛まれ跡(自覚なし)
[服装]: 桜蘭高校男子制服
[装備]: 眼鏡
[道具]: 基本支給品、キャーの写真と説明書、タオル
[思考] 
基本: 青龍の力は誰にも渡さない
 1: 下記のことを行いつつ、G-4にある祭壇へ向かう。
    ・他の参加者と接触し情報を得る(相手は慎重に選ぶ)
    ・島の中に名簿に記載されていない人間がいないかどうかを調査
 2: 首輪には盗聴器と隠しカメラ、爆弾が内蔵されているという前提で、己の真意を主催に悟られないよう行動する。
 3: 首輪を解除するために、まずは盗聴器とカメラの有無をはっきりさせたい。
 4: 鬼宿、角宿、亢宿は、心宿の仲間かもしれないが、貴重な情報を持っている可能性もあると推測。
 5: ホスト部のメンバーは心配だが、捜そうにも当てが無いので今のところは上記1と並行して捜すに留める。
[備考]
※ハルヒがホスト部に入部したよりは後からの参戦。詳細は後続の書き手氏にお任せします。
※キャーがサーチェスの力を食べられることは説明書に記載されていなかったため把握していません。
※月に噛まれましたが、キャーが無効化しています。

【キャー @ぼくの地球を守って】
[状態]: 元気、鳳鏡夜の支給品
[服装]: 全裸
[道具]:
[思考] 
 1: 鏡夜についていく。
[備考]
※首輪をつけています。参加者がつけている首輪と性能や爆破の条件が同じかどうかは不明です。
※実際の大きさは数センチ程度のはずですが、このロワでは2メートル弱くらいの大きさで支給されています。
※サーチェスの力を食べます。この能力には制限がかかっているかもしれません。
※どうやらアリスの力も食べられるようです。
※キャーが地球語を理解しているかどうかは後続の書き手氏にお任せします。

【小泉月@学園アリス】
[状態]:イライラ、幼女バージョン
[装備]:瞬間移動のアリスストーン@学園アリス
[道具]:基本支給品(ランダムアイテム0〜2)、ガリバー飴(−10歳)×10個
[思考]
基本:最後の一人になる
1:最後の一人になるため行動
2:浅葱との同盟はとりあえず守るが、そのうち出し抜いてやる
3:ガリバー飴がどこかにあれば手に入れたい


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