したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | まとめる | |

ニコニコ動画バトルロワイアルγsm3

737 ◆J/0wGHN.4E :2015/07/04(土) 22:26:46 ID:.s2iTrvs0



「…そう、みんな生き返らせてしまえばいいんDA」

それは、他でもないさやかにとって救いの光であった。


「みんな…生き返らせる…」

さやかは星君の吐いた言葉を呟く。
なおも星君は続ける。

「うん、始めのあのとき主催者は『優秀者には何でも一つ願いを叶える』と言っていただろう?」

だが、同時にそれはある種の悪魔の囁きのようにも感じられた。

「君や僕たちが、優勝して願いを『生き返らせてみんなを元の世界に返してほしい』と言えばこの殺し合いは実質無かった事にできるんDA」

「そうすればあの遊星やらを殺す事になっても、少しの間『痛い思い』をしてもらう程度の感覚で済む」

ムラクモが付け加える。

「痛い…思い…」

さやかは与えられた情報を反芻するのが精一杯であった。
それだけ、さやかの心理的葛藤は大きいのだ。

「で、でも…本当に願いを叶えるなんて…」

あるはずが無い。

心の中で言ったのかも判らない程小さな声でさやかが言う。

「信憑性に関しては保証できるはずだ。あれほど高度な制限能力を持つ首輪を作ったかとおもえば、
 首輪を外されてエリアを爆破したりする辺り主催者の絶対性が伺える」

ムラクモが小さく付け加える。

「最もそれが主催の狙いなのかもしれないけどね」



なんでこんな簡単な事に気付かなかったんだろう。

誰も不幸にならない方法がこんな所にあったなんて。



さやかの心の迷いは、すっかり息を潜めていた。
殺すのではなく、少しの間痛い思いをしてもらう。
さやかにとって一番幸福な解釈であり、救いの光であった。



「…わかった」

さやかが応えた。










ーー



「…でもやっぱり私、殺し合いはしたくない」


「軟弱かもしれないけど、例えやり直せるとしても私は、もう間違いは犯したくない」


「…ごめんなさい」




さやかの言葉尻は、途切れる事は無くはっきりしている。
その様子を見て星君は心のなかで軽く舌打ちした。

(使えないな)

そう星君が思った矢先、ムラクモが僅かな笑みを浮かべて前に出た。

(もう少し子供向けの脚本でいくとしよう)




「無理に殺し合えとは言っていない。」

「え?」


「我々はあくまで協力を求めているのだ。

 必ずしも優勝しなければいけないのではない。

 あの主催どもの場所に殴り込みを掛けて脅せばもっと簡単に願いを叶えられるかもしれぬ。

 彼奴らはああ見えて、何故か命が惜しい様だからな。」

「協力…」

さやかにとっていムラクモの打診は想定外だった。
先ほどの星君の誘いとは違って、今度はれっきとした対主催の考えである。
さやかかにとって、犠牲無しでみんなを救う考え方。いわば正義。

「人数が大いに越した事は無い。どうかね?」


ムラクモが手を差し伸べる。
もうさやかに否定の色は無かった。


添えるようにさやかはムラクモの手を握る。

交渉は成立した。


(正義とはこれまた便利なものだ)

ムラクモはまた人とは思えぬどこか邪悪な笑みを浮かべた。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

■ したらば のおすすめアイテム ■

ふともも写真館 制服写真部 ?夏? - ゆりあ


この欄のアイテムは掲示板管理メニューから自由に変更可能です。


掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板 powered by Seesaa