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ニコニコ動画バトルロワイアルγsm3

630 ◆qPqX2r.h0A :2015/04/02(木) 21:04:52 ID:BMwVZHXA0


「ここにも…あったゲソ…」


深海の侵略者、イカ娘はそういって地面に落ちていた「それ」を拾う。
そして自分の触手を器用に扱い、近くの地面を掘る。
次に、自分の手で拾った「それ」―肘から先の無い人の腕をそっと穴に入れ、土を被せる。

付け足しておくとこの腕は爆☆殺されたディーノの残骸である。
最もそんな事はイカ娘にとっては知る由もない。

だが、また自分の知らない所でこうして罪も無いであろう人々が無惨に死んでいく様は、イカ娘の心を強く痛めつけた。

もうこの作業にも慣れてしまった。
海の家れもんから街へ向けて歩みだした矢先、イカ娘を迎えたのはおぞましい死屍累々であった。


最初にイカ娘が見つけたのは氷漬けになったバラバラ死体。
その死体を見るに30くらいの男性のようであり、死顔は苦しみに歪んでいた。
人は死ぬ瞬間、こんな顔をするのだろうか。
イカ娘はついそんな事を考えてしまい、背筋が凍った。

幸いデイバックを身に付けていたようなので埋葬した後で失礼ながら頂く事にした。
ついでに首輪も何かあった時に備えて回収しておく。

氷漬けの死体が土に埋まっていく瞬間、その男の死顔がどこか誇らしい表情に変わった…ような気がした。


次に見かけたのは指先や足で辛うじて人とわかる死体の残骸。
ここまで酷いともはや爆死にしか見えないのだが何故か周囲に焦げたような後が無い。
まるで内側から破裂していったようにも見える。
しかしそれでも、何とか残っていた残骸を埋めていく。

道中、血塗れた槍を見つけたので一応拾っておく事にした。


3番目にイカ娘が目にしたのは緑色の肌をした幼い少女のような死体と顔の無い猫のような動物であった。
少女の死体の方は首を折られたことが死因のようであり、死体の損壊は少ない。
年齢はあかりよりも幼いくらいであろうか。
動物の方は何らかの力によって顔から上が無惨に抉られている。

その幼い少女の死体はそれほど無惨な形ではないが、むしろイカ娘はそれに目を合わせたくなかった。
イカ娘にとってこんな幼女までこの殺し合いに参加させられているとは考えたくはない。
こういったものを見る事になるなら、まだ原型のわからないくらいバラバラ死体の方が良かった。


そして先ほど埋めた5つ目の死体。
腕だけは何とか見つかったがそれ以外は梨の礫であった。

「こんな事をする理由が…何所にあるんでゲソ…」


人だって自分だって魚や家畜を殺し、自らの糧としている。
それは自然の摂理であり、生きていく為に必要な事。
ただ殺すだけ殺して、命であったものを無為に捨てる。
人として、生物にとして、この上無い愚行である。
それを剰え人間という同族に、これだけ凄惨に殺めておいて野に捨て置く。

イカ娘は人間ではない、故に人と価値観も死生観も異なる。
だがそれでも、許せない物は許せない。
人にしろイカにしろ、このような惨い行いが許される摂理などあるのだろうか。断じてあり得ない。

自分は無力だ。
だから、誰にでもできる事を誰よりもできるようにしたい。
その怒りと悲しみは決意となり、イカ娘の歩みをより確かな物にした。






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