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オールジャンルバトルロワイアル6

911231 ◆.pKwLKR4oQ:2013/12/31(火) 23:44:50 ID:YY49mXmU0
「んー、やっぱり風呂上がりのマッサージは格別だなあ」

バトロワの会場である島の北東に位置するB-3エリアにひっそりと佇む温泉旅館“いこい”。
その休憩所に備え付けられていたマッサージチェアから身を起こしたああああはおもむろに身体を伸ばしていた。
いささか年季が入っていたマッサージチェアだったが、風呂上がりの身体を解すのに然して支障はなかった。
どうやらそのせいで途中から眠気に襲われて熟睡していたようだ。
なんとなく眠っている間に妙な夢を見ていた気もするが、目が覚めてしまえば記憶にはほとんど残っていなかった。

「あ、マスター、おはようございます。もう昼ですけどね」
「昼って……ん、今は12時31分。ああ、もう昼時か」

これまた休憩所に備え付けられていた年代物の柱時計を見ると、現時刻は12時31分。
マッサージチェアに座り始めた時間から計算すると、30分以上眠っていた事になる。
バトロワの最中に無防備にも眠りこけるとは不用心にも程があるが、何事もなくて一安心だ。
仮に誰か襲ってきたところでダイヤのエースが起こしてくれたとは思うが、それでも問題が無い事は何よりだ。

「よし、昼飯にするか」

とは言うものの、今手持ちの食料はデイバッグに元々あったパンと水だけ。
ちなみにこの温泉旅館にあった食料らしい食料はサイダーだけだった。
だから昼飯はパンと水という見た目に乏しい組み合わせになってしまった。
だがこの場で贅沢など言っていられないので、二人で黙々とパンを齧りつつ今後の方針について話し合う事にした。

「マスター、わたしは怪しい洞窟に行く事を提案します!」
「ん、怪しい洞窟? えっと、地図地図……ああ、E-6にあるこれか」

開口一番ダイヤのエースが提案したのは島の中央に位置する怪しい洞窟の探索だった。
そしてああああはこの提案に心惹かれた。
洞窟みたいなダンジョンにはレアなアイテムが隠されているのはRPGの定番中の定番。
ドラクエⅥの主人公である自分が行かなくて誰が行くというのだ。

「よし、それならまず武器屋で装備を整えてから――」
「えー、そんな時間ないですよ。ほら、早く行かないと他の人にレアアイテム取られるかもしれませんよ!」

レンタルビデオ店から東へ進んで今はだいたいB-3エリアのはず。
それならばすぐ南に位置する武器屋に寄って装備を整えてからダンジョンに挑むのがRPGのセオリーだ。
だがダイヤのエースの主張にも一理ある。
確かに準備万端で向かったところで肝心のレアアイテムが既になければ無駄足になりかねない。

「いや、でもダンジョンに挑む際には準備をしっかりしないと痛い目に遭うから」
「そ、そんな!? わたしというものがありながら他の装備に浮気するなんて……グスッ……」
「はぁ、分かったよ。武器屋には寄らずにさっさと洞窟目指すぞ」
「はい、マスター」


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