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没ネタ投下スレ
7
:
◆4etfPW5xU6
:2011/06/06(月) 05:37:59 ID:???
「るっさいわね! ……まぁ、いきなりこんな真似して悪かったわ。あ、もう振り向いてもいいわよ」
素直に言葉に従い後ろを振り向く。
そこに居たのは、二十歳代くらいであろう色気たっぷりの美女の姿。
時代外れとも思える紫のボディコン姿を当然のように着こなしており、スラリとした肉感的な足を惜しげもなく露出している。
胸元も際どい所まで見えており、何と言うかとても危うい姿をしていた。
だが、烈火の視線はそっちではなく彼女の手元にある一つの球体。
「一応、“これ”を使って危険かどうか確かめて視たんだけど……やっぱ直接視ないとね」
彼女が持っていたのは『影界玉』と呼ばれる魔道具。
影を利用して移動したり遠隔視を行うことの出来る魔道具で、烈火の母親が使用していた魔道具でもある。
「成程……これで俺の影から移動してきたってワケね」
『影界玉』はその名の通り『影』を利用する魔道具。
烈火自身の影を利用して移動してきたのであれば、気配もなく背後を取られたのも頷ける。
いくら烈火が数々の修羅場を潜り抜けてきたとは言え、影から影に移動しているモノの気配を読むことなど不可能に近い。
ましてや、こんな異常な空間に連れて来られて常の力を発揮しろと言うのも酷だろう。
一方で、まだ説明していないにも関わらず当然とでも言わんばかりに影界玉の能力を把握している烈火に対し、不思議そうな警戒気味の視線が刺さる。
が、それに気付く様子もなく疑問が解消し一人コクコクと頷いている烈火に、先程までの高圧的な態度から一転した猫撫で声で目の前の女性が擦り寄ってくる。
「さって、と……初っ端からこんなことしといて信用もへったくれもあったもんじゃないけど――水に流してちょっとお話しましょうか、花菱烈火君」
+ + +
「やだやだやだやだー!! いいからつれてきなさいよ!」
もう嫌だ。
幾多の闘争を経てきた花菱烈火の心は、折れかかっていた。
始めは良かったのだ。
「別にいーじゃない!! こんな大金持ってたってどうせ使わないわよ!!」
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!? だから駄目だって言ってんだろ!」
ある程度の信頼関係を結んだ直後。
互いの名前とこの殺し合いにおけるスタンスの確認や、それぞれの持ちうる情報の交換。
現在地点の確認からどんな支給品が与えられたか、またそれを用いてどんなことが出来るのか等々、対キース・ブラックの有意義な話し合いが行われていた。
烈火の順応性の速さと楽観的な性格から、最初の事は既に水に流されており、女性自身も相手が許している以上自身の非を過剰に悔いたりはしない。
8
:
◆4etfPW5xU6
:2011/06/06(月) 05:38:44 ID:???
また、お互いの経験からある程度はスムーズに話が進んでいた……筈なのだが。
女性――美神令子と言うらしい――の、キャリーケースの中身を知った途端の豹変っぷりは恐ろしいものだった。
最初の尋問の時から目を付けていたのであろう。
実際に自分の目で、現金にして三億円以上だと確認した瞬間からあの手この手を使ってキャリーケースの中身を烈火から奪い取ろうとするのである。
時にはその豊満な胸ごと身体を押し付け耳元に息を吹きかけ篭絡しようとし。
時にはヤ○ザの如く恐喝まがいの台詞で脅しをかけ。
時にはハイヒールで足を踏みつけ直接的な暴力に訴える。
それだけでは、ない。
キャリーケースの中身だけではなく、果ては輪廻から食料までも奪い取ろうとする。
別に烈火としては使いもしないお金や支給品など奪われても構わないのだが、こうも堂々と奪われそうになると妙な反発心が芽生えてしまう。
美神の方も、普段の相方に対する女王気質が抜けきらないのか反発される程に欲望が増していく。
結果としてたっぷり三十分以上も激論を交わした結果、食料以外の支給品をあくまで預けると言う形で烈火が折れることになる、のだが。
「これって……若返り効果があるのよね……」
輪廻の年齢操作効果を知った美神が、淡々と呟き、淡々と使用する。
そして。
「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!?」
悪夢が始まる。
輪廻に掛けられた制限が、一つ。
それは、操作年齢の固定。
若返りたいと念じれば七歳に、大人になりたいと思えば五十歳に、それぞれ固定されてしまう。
その結果、若返りたいと念じた美神は七歳まで若返ってしまったのである。
それだけではない。
輪廻自身の持つ副作用として、性格までその年齢に準拠してしまうというものがある。
これにより、GS美神は内外共に七歳にまで落ち着くのだが――
「かんらんしゃー! のーるーのー!!」
「………………」
「はやくつれてけー! ばかざるー!」
真夜中だというのに観覧車に乗りたがる。
駄々をこねる、暴れまわる、逃げ回る。
それでも駄目なら泣き真似を。
他の参加者に見付かれば、確実に誤解されそうな現場がそこにはあった。
「うぅ……勘弁してください令子様」
「やだ、かんらんしゃ!」
女王令子と、下僕烈火の誕生である。
9
:
◆4etfPW5xU6
:2011/06/06(月) 05:40:53 ID:???
今更に今更ながら没ネタ投下!
後半の息切れ感が半端ない……
そして議論スレへの誤爆すみませぬぅぅぅぅぅっorz
10
:
週刊少年ななしさんデー
:2011/06/17(金) 02:25:09 ID:???
これは酷い幼女w
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