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やらない夫は約束を守るようです51
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┃ ご注意・ご留意事項 ..┃━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━──────
┗━━━━━━━━━━┛ ・この物語はGURPS、ソード・ワールドなどのTRPGやロマサガその他のコンシュー
マーRPGに代表される剣と魔法のファンタジーをちゃんぽんにして食べたい作者の
/ ̄ ̄\ 妄想です。
/ ノ ヽ /\'ー、 ,, ..,、
| ( ●)( / .\` 、 . // / ・登場人物は殆ど原作設定に準拠せず、他の設定や改変が加わっており、原作
. | (__人/ \ヽ、,.// ../ スキーの方には合わない可能性があります。
| ` / ``77 / (特に口調、一人称、二人称などは時と場合により差が大きい場合があります)
. ヽ / 51 / / /
ヽ.. / fヽ、/ / , -,./ ・地の文多めです。閲覧中に動悸、息切れ、めまい、原作アレルギーなどに襲われた
/./ r-、 ヽ ∨,ノ / 方は早めにスレをお閉じください。
|. \ 〈\.\,〉 `, f
| . \ (ヽ ヽ `.. | ・雑談、合いの手などは次スレの時期(990以降)以外ご自由にどうぞ。
| .\ \ ノ
「それでも良い」って方には是非楽しんでいただきたいだろ、常識的に考えて。
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【前スレ】
やらない夫は約束を守るようです50
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/14429/1416049116/
纏めサイト様および時系列まとめは>>2
過去ログ一覧は>>3以降
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しかも赤い
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しかも脳波コントロールできる!
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ほんとノリ出すと早いなあ
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最近ショボさんが良く顔出してくれて嬉しい
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待つ楽しみがあるのがいいよね
何回でも読み直せる
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(^ω^)これでまた生きる活力が湧くでショボさん
ワイの脇汗も期待でムンムンやで
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最近風邪流行ってるから気をつけてくださいね
咳が止まらない
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こそっと支援
銀ちゃんとクリムゾン
ttp://nagamochi.info/src/up155969.jpg
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あれ、この絵柄記憶にあるな…
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銀ちゃんもクリちゃんもかわいい!
…あれ、この絵師さんどっかでみたことあるな
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>>482
GJ
というか俺も見たことあるな
いや、俺予想皆混乱
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>>482
ひゃあ、ありがとうございますありがとうございます!
・・・自分もなんだか見覚えがあるようなないような
そしてぶっ飛ばされてしまったエロい部分とは一体(´・ω・`)
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おーい、みんな、このペンライトの先を凝視するんだ!(サングラスを装着しながら)
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あれさえありゃ。。。ゴクリ
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ブッ飛ばされたエロい画像が死ぬほど気になったので
画像を立体視してみたり各種の解析にかけたり
さらには印刷した画像に紫外線ライトを照射したり
あぶり出ししたりしてみたけど
とくに何も起こらなかったぜ!!
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>>489
後半のやつできるプリンター持ってるってすごいな
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たしかに炙り機能のあるプリンターなんてみたことないわ
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最後、プリンターが火を噴いて炙られたんじゃあるまいか
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魔王の道や彼らは友達が皆無で支援してた絵師じゃね?
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(みんな分かってて空気読んで名前挙げなかったのにェ……)
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>>482 確かプロの方ですよね。流石のカワイさ。クリムゾン萌えwwww
色んなとこで支援絵を描かれてるから、どこで聞いたかわかんないけど、そんなようなことを読んだ気がする。
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スレ主が復活したと聞いてノ
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>486
喜んでいただけた様で幸いですー
エロいページ云々は銀ちゃんとクリムゾン→銀とクリムゾン→キングクリムゾンみたいなそんな感じでw
あと皆さんお気づきのように色んなスレでちょこっとだけ支援させていただいてます
隠してないので詮索はしていただいてOKですよ!
>495
一応、エロい漫画描いてご飯食べてはいますw
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これがプロの犯行か・・・
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おかずをつくってごはんをたべる、と。
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(´・ω・`)AA禄おもい
このまま行けば来週日曜投下ですかね
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>>500
ttp://aa.yaruyomi.com/
AA六の更新が止まってるんで、こういう代替サイトとかいかがっすか〜w
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お待ちしてますがゆっくりあせあずで
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>>501
そうだったのですか<更新止まってる
ありがとうございます、さっそくブクマしました。
汎用はmltにしてないので助かります(´・ω・`)
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おっと来週の楽しみが増えおるな
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ゆっくりでいいのよ♪
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ゆっくりでいいし、ゆっくりでなくてもいい
すべてはショボさんの思うがまま…!
でも無理せずにしてくださいねー
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(´・ω・)っ【次回 本編4-3-1 10/31(土) 21:00〜 投下予定】
ペタリコ
もしかしたら飲み会の予定がぶつかって
金か日にずれるかもです(´・ω・`)
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ガタッ
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ブリッ
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ズコッ
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ベチョッ
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やだこのスレ臭うわ…
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とりあえず待ってるよ!w
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みんな油断するな、奇襲作戦があるかもしれんぞ!
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俺の誕生日にににににににブリブリブリ
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そういや前回もゲリラ投下だったっけ?
気をつけとこう
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把握した!
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村の復興も気になるなー
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まぁ落ち着け村の復興との2本立てゲリラの可能性も
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おーうれしいw
楽しみだw
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んだんだ
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もう我慢できねえ正座待機だ
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俺はブリッジの姿勢で待機だ
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いつまで全裸待機してれば良いの?
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深紅の胸部が育つまで
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投下来るのか・・・って今日じゃねぇか!!
そろそろ寒いんだから靴下くらいは履いとけよ
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ロシアのカムチャッカ時間だと、あと1時間で21:00だよね?
ワクワク
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ブリッジにしなきゃよかった・・・つま先がつらい・・・
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投下準備中です。
スレを開きつつそのままお待ちください。
エネルギーチャージ率 40%
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/´〉,、 | ̄|rヘ
l、 ̄ ̄了〈_ノ<_/(^ーヵ L__」L/ ∧ /~7 /)
二コ ,| r三'_」 r--、 (/ /二~|/_/∠/
/__」 _,,,ニコ〈 〈〉 / ̄ 」 /^ヽ、 /〉
'´ \ ヽ (__,,,-ー''.. /. ~~ ̄ ャー-、フ /´く//>
\ ヽ ヽ / /. `ー-、__,| `"
\ ヽ / /
\ | / /
,イ
 ̄ -- = _ / | --'''''''
,,, ,r‐、λノ ゙i、_,、ノゝ -  ̄
゙l ゙、_
j´ ∧_∧ (
─ _ ─ { (・ω・`) /─ _ ─
). c/ ,つ ,l~
○中止 ´y { ,、 { <
ゝ lノ ヽ,) ,
【本日の予定】
Epi.IV 第三章その1(88枚) 21:00〜22:30ごろ
【連投予報】
15.
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120%まで貯まって波動砲(復興記)が追加されるほうに花京院のチェリー一年分を賭けよう!
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そのまま・・・正座にしときゃよかった。
なんでブリッジ待機しちゃったんだろう・・・
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ボタンがあると押したくなる…
σ○
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おやつと飲み物の用意もできた
準備万端だぜひゃっほー
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アカン、眠い・・・けど見たい・・(ヽ´ω`)ゴッ
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そろそろか・・・
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楽しみだ〜
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| ┌──┘┌┐ └─ ∥───────────∥ ───┘ ┌─┘ |└─┘
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| | └┐┌┘ J 从し'∠_ / ∥ /' └────┘└─┘
└────┘ γ´, │、 , . ==≠== ≪ \、 ,_ノし'L_ /\
/ ̄|\ └└┘゙≫=:: . :.. ;. :: ':: .:# ;:::\ ≫=三三三=―:.:=≪ | ̄\〉
/ /\| ∠三三三=――::.:.、 :. : : \_∠三三=.: . . :. :’ .: .%’..\ L_/ ' , "
〈∠_/ /三三=三 >=: .,:.: : :.)'.: %; :∠三三='’: . .: ノ::::'’: . ::::.\
' , " ,、 ,'三三= ∠三三=―― /三三=―`:.: : ''"; : .: :..:`:.: : ''"; : .',_
{三= ∠三三=: . : : '" / :三三三`:.: : ''"; : .: :..:`:.: : ''"; : .:: :..::三ニニ ==― --
――=':#:=::. '三三=:: .: : :' " ′三三三::`:.: . .: . .: .''".: ,: .:#::.:「
`: ミ/三三=―― : . : : : : |三三=―,:#:.; . : .:”.:.' ,:#:.; . : .:”..':.:| 、 '
' " ▽ " Vli!|三三=:: ,:'" :: :., 、;:.|三三= : ''"; : .: :..:`:.: : ''"; : .:: :..: ':'",′
'li!|三三=―'’: . .: ノ:::',!|li!|l:;iζ''".: ,: .:.: .: 、 .''".: ,:/ ∠7
《〉 」li!',;三 ':. ,:#:.; . : .:”.:.' 、!|li!|l:;i: ''"; : .: :..:`:.: : ':ノ; ::: :.: ''∠_ ' , "
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【本日の予定】
Epi.IV 第三章その1(88枚) 21:00〜22:30ごろ
【連投予報】
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l.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::..<´ |主 }ト、
\.:.:.:.:.:::::::::::::::::/ \'「 `ヽノリ.::',
` ー一'´ ̄ ヽー彡'.::::::\
`ヽ.:.::::::::::::丶
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V.::::::::::::::ヽ
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Y.::::::::::::::入
` ー=≦∨〉
__ 00 __ 00 __ 00 __ 00 __ 00 }主}`ヽ/
く,ニ ! く,ニ ! く,ニ ! く,ニ ! く,ニ ! [][]「l j主j_ ,ノ|
くノ くノ くノ くノ くノ くノ. /ー‐ヘ.ノ
{ー‐彡'
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2.
/ ̄ ̄\
/ノ ヽ、_ \
|(●)(● ) |
|(__人__) |
「そろそろ休憩するか?」 {(`⌒ ´ |
{ |
{ ノ
ヽ ノ
/⌒'' |
/ / |
, '〆.:.:.:.:.〆 ` 、
/{f7.:.:.:.:〆 \
/ -∠.:.:.∠ / l \ \
≪_ハハ.:V、\ | | | l ヽ
/ヾイ イハノ/ | |ヽ |\ ' ! l ',
./ /://!l l:l∠ |庁゙ト、|、 ` , |! ! l |l |
,'l::l/. !| l:l \ | 仆{!ンヽヾ { | / K/ /
, ' |::| l| |:|\ \ ` ̄¨` レrテ/ ///
l::l l| |:| l\ \u. 、`¨/ イレ´
l/ l| | 丶- u. / /
ハ l、 u. ` ̄ ィ / 「まだ平気よっ!!」
/ハ l:\:>、 u./l |/|
/ ∧ l:::/:.:7爪::.:丁 l | /
 ̄`ー_<:::ヽ Ⅴ::/ 小ヽ::| l | / ハアッ
::::::.ヽ⌒マ}:::::ト、Ⅴ/::||::L::.ト、l // ハアッ
:::::::::::::::::::::マ}::::ト、Ⅴ:::l|::ヘ`ー| /'ヘ
:::::::::::::::::::::::::::マ}:::::|<Y⌒Y>:| /::::::ヘ
:::::::::::::::::::::::::::::::マ}::{ヘ薔ム}:::l/:::::::::::ヘ
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お、はじあmた
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3.
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/ `
..\、 ! __i __.... 1 ./ ./ _/ _,, ー''"゛ _,,,.. -ー''''"´
rヘー之ミ´、 ,`≧z、..゙/ / _/゛ _,, ー''"゛ _,,,.. -ー''''"´
.' }/,i/7,>=ニ三ニイヘ<//>x. ,/゛ _,, ー''"゛ _,,,.. -ー''''"´ __
\/////>У///∠≦、///>゙゛ ._,, ー''"゛ ._,,,.. -‐''''"゙´ ___,,,,,,.......... --―ー¬''''''^゙゙゙ ̄´゛
}/////{/////////77/>、.. -‐;;;;,゙,゙_............--―ー¬''''''^゙゙ ̄ ̄
_..////////へ//////////三 ヘ...____________________________
//////////∧\//>゙´ `ー-<i
′///', 1 /≧=={. -ミ,゙''ー ..,,,゙゙゙''''―- ....,,_,
iγ三/ ヽИ≠/, :、/∧ 、 `''ー、,、.`゙'''ー ..,,,_ `゙゙'''''―- ..,,,,_
ヾ三/ V/≧=ミj//.;! `' / ̄ ̄ ̄ /_/_/.... `゙'''ー-..,,,_ `゙゙'''''― ....,,_,
\i V////{ゞ≦ : 、..゙/ ./二/ / / ̄ ̄ ̄ /_/_/ `゙''''ー ..,,_ ´゙゙''''―- ..,,,,_
,/ / /.゙V///∧//! /__,--, / / ./二/ / / ̄ ̄ ̄ /_/_/. `゙'''ー- ..,,_ `゙゙''''―
″ . / /゛,i..゙ト、///∧′......、 /___ノ. /__,--, / ./ ./二/ / / ̄ ̄ ̄ /_/_/... `゙'''ー- ..,,、
/ ./ /......Y,V// ∧..l .ヽ .ヽ 、 /___ノ. ./__,--, / ./ ./二/ / `゙゙'''ー ..,,、
. / ,i′/...... j ∧/rf薔Y. ヽ .ヽ ヽ, `'-、 /___ノ. ./__,--, /..゙゙'ー ..,,
.″ ./ / ! > “  ̄ ” -=戈≦ ヽ .\ \ `''-、. /___ノ ー..,、 .`゙'ー 、、
. / /. ´ --z___ノ... \ `'-、 `''ー、、 `''ー ..、
. / ./ ,' --z____ノ `'-、 `''-、,、 .`''ー ,,_
./ /.√` ヽi \ --z________ノ. `'‐、, .`''ー..、 `''ー
`ヽ ⌒>| \ ーz_______ノ. `'-、 `''ー..,、
≧=ニ三三ニ=| / \ -z___ノ. `'-、 `'-、 `''ー..、
三三三三三Ⅳ _` -z __ ``ヽ. \, \ `'-、
三三三三三 } -z ____  ̄``ヽ ハ.. ゙'-、 .`'-、 `'-、
三三三三三/ i _ _ ``ヽ _ 斗rfセ//ヘ.. \ ゙'-、 `'-、
寸三三三ニ/ | -= ニ  ̄___ ̄ ィ//////////厂〉 \ `'-、 `'-、
/イ^ ̄`ヽ/ 从 {≧=- -=≦/////////////〈 弋.. \ `'-、 `'-
/ \ { Ⅵ,//// `ヽ〈///////////〉 }ーミ \ \
rf壬,' | , | \ ゝ _ Ⅵ//〈 /\ ⌒`^=≦/// 〈 ヽ〉 \, \
j,//{ | { l |ゝ ` <へ.__/,////\____ ̄ゝ__入_ツ \ . .\
㏍,∧ i| k i! `ヽ |/////≧=-`ヽ//////////////////≧=-z___ \ . .\
√//∧ .l|/∧ { ハ |//////////////////////////////////////// \ \ . .\
从{///∧ |//∧ | /Ⅵj///////////////////////////////////////// \ \
. `ヽ//∧ レ//∧Ⅳ//////////////////////////////////////////// \ \
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4.
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⌒ ⌒ \
(●)(● ) |
(__人__) |
)_/ |
「辛かったら体力回復の霊薬もあるぞ?」. { |
{ ノ
ヽ ノ
ノ ヽ
/ |
i:/ i:ィ::ヽ | l i ! | i i i ! l 、 ヽ
l:l_/!:レ'::〉 / | .li l ! | | l | ! | | ハ
./:/i トr‐i´ .!‐トl、! l ! | | / | ! | | | |
::/ .l |:| ! .l≡>≧l\ l .// レ// ./ .ハ.!
| |:| ヽ |ヤ''{ fン}ヾミ ∨/ム一〈/ / / l|
| |:| |ヾ、 `'~ u. ィtfソ7/,}/ " ,ィ
| ヾ | u. `~ / /ィ| //
.! i\ u. __ ´ <"イ l」 /.:::/. 「ぜっっっったい飲まない!!!」
! .ト、.,へ ‘‐ ´u. イ i ///.::.::./,─ァ
.l l::::::::二_> -、.< ,| !: : : : -- ―<_ ゼエッ
ニニiハ |:://7只ト、\ /:l .ト、: : : : : : : : :‐- ゼエッ
:::::::::ヾ∧ |::\`´,イ |:L/厶ー:| .!:::\ : : : : : : : :
:::::::::::::\ヘ/ ¨ i:!  ̄ .}:::::::::| .!:::::::::ヽ : : : : : :
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5.
、、,......,_.,.,,,... ,,,.;-;;¨`'ー‐-.,
(、 ;;.,.;: ";: ,-' .:;,, :::.,,-'゙゚~^´
"`~`'ー~
'´r==ミ、
"`''''''ー――---------- ,゙|},iリノ))){|,,,,,,,, __,.,,,,,, ....................,---------‐―'''''''`"
. : ..: .:. ::. :..:.. ::.:..: l〉lリ ゚ -゚ノl っ : . : . :. . :. : . . .:
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く,ニ ! く,ニ ! く,ニ ! く,ニ ! [][]「l....". ∪ ; ;: ;: """, ."~
くノ くノ くノ くノ くノ , ;;: : ; "' ; ~ ;;: ; ; "' ; ~ ;;: ; ; ~
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6.
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/ _,.ノ ヽ、_
| ( ●) (●)
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.| ` ⌒´ノ 「よし、ここで小休止しよう」
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[::.ヽ、 __ ,_ ノ
_, 、-一 :::"\ ::::::::::::::::7、___
/ .:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ヽ__
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i ::::::::::::::::::: i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. `::...、
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l ::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i::´::::::::::::::::::::::::::/::::::::: l
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i :::::::::::::::::::〈:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: l l´:/::::::::::::::: ノ
, _,,,
ヾ 、、 __,〃ノ;;;;;;;;≦ー''
`ヾ`;;ヾ;;;ヽゞ__ , 」´/ノ;;;;:;;;;;;;;;;≧`ヽ、
>;;;;;;;;;;/´ ` <´シ-ー-、;;;;_≦`::. ::.::.\,-┐__
`≧、/___ _ .iフ ` 、 ヾヽヽヽ、::. ::. ::. ::;.ヾ-、‐_,`ヨ┌フー='コ
ヾ{=薔==⇒K=ッ,.-ヽ、ヽヽヾ::. ト-、::. ::. ::. :.ヽ⌒レ‐::'´::. ::. :.ノ´
/トー-- ‐‐ '´!トヽ i::. :::.ヽヽゝL_」::. ::.ヽ::. ::. ::. ヽ´ヽ::. ;;- ' ´
7∧.i i l L!::. ::. ::. :.》、ノ::. ::. ::. :.|ヽ::. ::. ::.ヽ┬´
` iヘ ハ 从レl〈::. ::. ::斗,ヘl::. ::. ::. ::. i ヽ::. ::. ::.ヽ!
レ! ヽ' ノ i レ`='|=ラ7ミ、テ,i::. ::. ::. ::. .! `ヽ、::___\
「………ハァッ、ハアッ、ハアッ…」 ヽ!、::. :) ,!ヽ`ソ::ゞ、>l::. :.ii ::.:/ , ノウ  ̄
/`:.∧´ =×ヾ::.人><ヾ::. >< ノ`ヽ>ノ
/::. :i ゝ`ー‐'7i::. ::.ヾ`ー\_::. ヾ::. ::.\
く::. ::.|-!‐> フ-|::. ::. :.ヽ、 ` ー ----┘
>、_」_」-' /ーl::. ::. ::. :ノ
´'u' u ゙ 彡`フー--‐´
´
――――――――――――――――――――――――――――――――
前も後ろも地平線。
見晴らしのいい平原のど真ん中で
そろそろ限界だな、と見計らったやらない夫が宣言するなり
背負い袋を投げ出した水銀燈は地面に手を突くと必死に呼吸を整える。
――――――――――――――――――――――――――――――――
-
7.
/ ̄ ̄\
__ノ ヽ、,_ \
(●)(● ) |
(__人___) |
| | 「ざっと四時間半ってところだな。
| | ………金貨四枚半、と」
ヽ .イ_
__「ヽー'ーー"/ L
_, 、 -― ''":::\::: ̄ ̄::::/::::::ヽ、
/;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`'ー、
/ r二\;;;:::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
i ;;;::::::::\\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'、:::: !
/;;;;;:::::::::::::У ̄\ー, :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i:::::: |
l ;;;;;::::::::::::// ̄}<r´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |:::::: |
―――――――――――――――――――――――――――
対して呼吸も脈拍もまったく乱れていない彼は
手帳に日付と枚数を書き留めると、
汗だくの半死人を振り返って塩の入った水袋を差し出した。
―――――――――――――――――――――――――――
-
8.
.. 「水分補給はしっかりやろう。
. ああ、それから最初は立っていた方が良い。 / ̄ ̄ \
. 自然体で、練った気を背骨にそって持ち上げていく感じで」 /_,ノ `⌒ \
-、 | (● ). (● ) |
ヤ ', | .(___人___) |
i. l ,.-、 | ` ⌒ ´ |
', j / / .| |
ノ_..ヽ-、′,' ', ,/'|、
l .___ ヽノ __ .j '.、__ , ___ ィ/::L_
Y )ハ.‐ ' ´ ..::ヽ::::::::::::::::::::::::::/:::::::...`' ー- 、 _
ト.  ̄ ̄ 〕y::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..\
ハヽ 一ニイ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: r;;;;;:::::::: ',
/...::::::;;;;;;;;;;; /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ;;;;;::::::::::::::〉
, '〆.:.:.:.:.〆 ` 、
/{f7.:.:.:.:〆 \
/ -∠.:.:.∠ / l \ \
≪_ハハ.:V、\ | | | l ヽ
/ヾイ イハノ/ | |ヽ |\ ' ! l ',
./ /://!l l:l∠ |庁゙ト、|、 ` , |! ! l |l |
,'l::l/. !| l:l \ | 仆{!ンヽヾ { | / K/ /
, ' |::| l| |:|\ \ ` ̄¨` レrテ/ ///
l::l l| |:| l\ \ u. 、`¨/ イレ´
l/ l| | 丶- u. / /
ハ l、 u. ` ̄ ィ / 「?」
/ハ l:\:>、 /l |/|
/ ∧ l:::/:.:7爪::.:丁 l | / ハアッ
 ̄`ー_<:::ヽ Ⅴ::/ 小ヽ::| l | / ハアッ
::::::.ヽ⌒マ}:::::ト、Ⅴ/::||::L::.ト、l //
:::::::::::::::::::::マ}::::ト、Ⅴ:::l|::ヘ`ー| /'ヘ
:::::::::::::::::::::::::::マ}:::::|<Y⌒Y>:| /::::::ヘ
:::::::::::::::::::::::::::::::マ}::{ヘ薔ム}:::l/:::::::::::ヘ
―――――――――――――――――――――――――――――――
なんとか二口ほど飲み込んだものの、肩を上下させている水銀燈は
そんな余裕なんかないと恨めしそうにしているが、
―――――――――――――――――――――――――――――――
-
9.
――――――――――――――――――――
まずは知っているだけでいいと講釈は続く。
――――――――――――――――――――
/ ̄ ̄ \
_,ノ ヽ、,__ \
(●)(● ) |
(_人___) .|
'、 │
「頭頂部までいったら、眉間、鼻、口、喉、胸、 、 イ
みぞおち、へそと下ろしていくんだ。 ゙、 ___,. イ i
,r... __>ーメ.┴ュ
つま先まで下りたらかかとから _,. ,i´::::::::::::::::::::::_::::::>、__
膝裏を通って一周させる」 ,.<::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>-.、、
「::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::.`、
/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.}
/ y::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
/:::::.i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ/:::.:::::::::::::::::::::j
ノ.::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ィ
_rxvxvxvxャ―- 、
,ィf>^厂{爻}勹⌒^下ミ `ヽ、
rfフ::.::.::.:_`ー'^ー'::.::.::.::.::.::.::ヽ>、ヽ
_fヲ::.::.rxtタ^⌒^⌒^X≧z::::.::.::.::.:::圦ハ
/r‐v':r彡 |l| l|l| l il li l l| !l| l|トミk::.::.::.:Vfハ
{〈 ィ/^ ,1l l|l !|l| |l|| |l | l | l |l| ! |ヽ>、::.:V! l|
`7/ // ll| |l| |l!| |l!| l| l | l | |l| ! |//^ヽ:/⌒》
/丁7 l| l l|l |l| |l!| |l!| |l |l l|l | |l| | |トミ=彳|厂´|
レ⌒l| l| | |l| !l| !l| |l | || |l |l| | l|! | |レ⌒ヽ|レ⌒!
/|l |l! |仆ミ」l l| l |、」 斗 ヒて {{ィ/77ハ\j
. //lハト、ヽf予tぇミ xfぞ牙ァ '/// l |! | |
/// 7∧ヽハ ゙ー'′ u. ゙ー' //ハ /! j l | | 「……………」
〃 // ハ/小. u. 、. " /〈// l|| | ! |
″{ { ,' // |l ヽ、u. f⌒ヽ /// ハ | | | ト、 , =彡
⌒ヾメ、/,'_川 |`丶、 、___ノ , イ // ,l lル' l| | ∨∠/三 ハアッ
:―::.::厂:.:.:/// |!| l|l /`fT!^ヽ ̄} ' / | |l \_!」 / 彡竺三 ハアッ
ー=彳:.:.:.///:`Yヽルヘ /」ト、/:/ /ハ/⌒7:´:.:.:.:`ヽ三三三
'⌒V:.:.:.:.{ l {:.:.:.:\ <ヽ:.:.jj:.:.:.:./ //ノ:.:.:.;':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\三三
-
10.
/ ̄ ̄\
/ _,ノ `⌒
| .( ●)(●)
. | (___人__)
| ノ 「一周してきた流れに全身の疲れが溶け込んでくるよう想像しながら
.| | 息と一緒にその疲れを吐き出してしまおう。
人、 |
,イ:. ト、ヽ、 __ ,_ ノ 吸った空気と入れ替えてもう一周させてみようか」
,. -ーー -‐ ´:::::::::::::::::::::::::::::7
/..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: く'、
. { :::::::::::::::::::::.ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. 、_
'| ::::::::::::::::::::::..`、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::..`ヽ
'| ::::::::::::::::::::::::::::i_::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ::ゝ
ト、:::/ / ̄`` ハ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::.ヽ
`,ヘ ´:::::::::::::::::. ハ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::_,rー'、
}:,∨ :::::::::::::::::: ト、:::::::::::::::::::::::::>< ̄\::..\
. }:::∨::::::::::::::::、-''゙~ ̄ ̄ ̄ ̄:::::::::...\ ム:::::ヽ
l::::∨ :::: /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.、/...:::::::::ヽ}
{::::::\,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/" ̄:::::::::::::::::::::::::ノ
――――――――――――――――――――――――――――――――
もちろんやらない夫とて今日の今日に体得できるとは思っていないが、
身体を鍛えるのと同様に知識と意識があるとないでは効率の桁が違う。
――――――――――――――――――――――――――――――――
-
11.
/ ̄ ̄\
⌒´ ヽ、,_ \
(●)(●.) |
(_人___) |
「剣技を使うときは溜めた気を '、 │
強化したい部位や武器に流し込む―――. } {
そうだな、使い捨てる感じだが、 !、______ .ィ-ート、
内功は身体の中を循環させ続ける感覚と V/:::::::::::::::::ヽ
言えばいいだろうか。 {::::::::::::::::::::::::::::::.、
/ー-:::::::::::::::::::::::::::::::,
血とは別に自分の中を巡る流れ………. 「r'、 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
あいまいな表現で悪いが } r'、 ヘ、 /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
感覚はすぐ掴めるようになるさ」 i/ ム、} .{ i:::::::::::::::::::::::::V:::::::::::::::::::::: |
{ い、{ Y::::::::::::::::\::::V:::::::::::::::::::: |
\ ヽ {|V.::::::::::::::: \V:::::::::::::::::: |
\ ノ|:.V.::::::::::::::::::::::〉.:::::::::::::::::|
i:/ i:ィ::ヽ | l i ! | i i i ! l 、 ヽ
l:l_/!:レ'::〉 / | .li l ! | | l | ! | | ハ
./:/i トr‐i´ .!‐トl、! l ! | | / | ! | | | |
::/ .l |:| ! .l≡>≧l\ l .// レ// ./ .ハ.!
| |:| ヽ |ヤ''{ fン}ヾミ ∨/ム一〈/ / / l|
| |:| |ヾ、 `'~ ィtfソ7/,}/ " ,ィ
| ヾ | u. `~ / /ィ| //
.! i\ u. __ ´ u.<"イ l」 /.:::/. 「……そう、いう……自分は…」
! .ト、.,へ ‘‐ ´ イ i ///.::.::./,─ァ」
.l l::::::::二_> -、.< ,| !: : : : -- ―<_
ニニiハ |:://7只ト、\ /:l .ト、: : : : : : : : :‐- ゼエッ
:::::::::ヾ∧ |::\`´,イ |:L/厶ー:| .!:::\ : : : : : : : : ハアッ
:::::::::::::\ヘ/ ¨ i:!  ̄ .}:::::::::| .!:::::::::ヽ : : : : : :
――――――――――――――――――――――――――
できてないじゃないと言いたいのに続かない水銀燈に、
――――――――――――――――――――――――――
-
12.
――――――――――――――――
頬をかいた彼はしれっと答えた。
――――――――――――――――
/ ̄ ̄ \
/_,ノ `ヽ、_\
| ( ●) (● ) |
| (___人___) .|
| ` ⌒ ´ |
「ご覧の通り、その必要がない」 | ,. -'-、
', j_ r=、`.、
__ jハ. __ 、__ノ__,. -、 ` {
_,. -= '''' ´ ..::ヽ:::::::::::::: ノ,. - トー- 、 _
ノ´ ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i ャ '!,:::::::::::..\
/ ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'ヽ_〉 i,::::::::::::::::::..ヽ
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::八 /`x--、:::::::: l
/ .::::::::::::::::./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉::::/:::::::::::::::\:::: l
/イ;小ヽノ::/ | | | \ ヽ \ ゙, l l ヽ
〈:{_/:/ |:|`ー' | |、rr==≧ミメ、 \ i イ | j '
ヾ:/ |:|| | l `_ゝ'ノヾー | / |/|.′ l
// |:|∧ | `''" ̄` lイ=ミメ、lノ ′| |
/::/ |:| ヽ '、 、 ヽ'_ヘ / / /| |
. /::/ |::| \ ヽ u. / ゛''/ イ/ jノ
/{:::{ レ′ |` \ r=ー 、 ハ ノ }
、 /  ̄ /| |  ̄`ー' u. / / イ
::::V / | | ー ニ´- ' ノ 「くっ………」
―‐ 、 、 / ! | u. イ |
::.::.::.:..\\′ / l | ___ \ , i´ l |
.::.::.::.::.::...\\/ | |7/::.::.::.::>ト二. | | |
::.::.::.::.::.::.::.:..\\_,l |/.::.::.:/ ´ 小:ト\| l |
.::.::.::.::.::.::.::.::.::...\ヾl |::.::.::.{::{__ イ:| |:| }::}| | |l
::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l ∥ l\.::.`ー'::|:| |:lV:/ | l | l
.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:l || | ヽ::.::.::.::|:| ト-く | | | l
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
何かを教えるにしても、できる者とできない者の言葉の重みが違うのは分かっている。
ここはできない者ではなく、不要な者で通した方がいいと思った通り、
汗一つかいていない青年の身体能力が恨めしくなった水銀燈は
これじゃどっちの修行なのか分からないじゃない、と口の中で呟くことしかできなかった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-
13.
/ ̄ ̄ \
⌒ `⌒ \ v-,
( ●) ( ●) | | r
(__人___) | | |
「内功を覚えると回復も早くなるし持久力も高まる。. '、 | | |,.-、
. そのぶん金を返すのも早くなるぞ」 ,,. -ー| |ヽ__/ ̄ヽ` r´
/ .::::::、::| /ィ::::〔 ̄ ̄ `' ト-、
l :::::::::::::::::ヽ__、____,. ":::/::::〔 ̄ l:::. ヽ
」 ::::::::l:::: ::::::「二二::::/ :::::::ヽ y l::::::. ',
l :::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l l:::::::: i
/ ::::::ー-ミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ_/:: L::::|
/ :::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::く::::::::::::::::::|::|
/ ::::::::::::::::::::/ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::「 ::::::::::::::::::||
/ :::::::::::::::::::/ \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::V ::::::::::::::: |
/.:.:.:.:::::::::::::::弋辷ソ::::.``ヽ
,.イ.:::::::, . "´  ̄ ̄  ̄``ヽ::.\
//:.:::,r'´ `ヽ\
,. イハ:〈 , ', ``\
く ./l1 |::|:i .i l:. l .:.:.::::.:.ヽ
V .:l1 |::|:|l:. .::|i .:.:l.::i .:l .::i.:::!:::| |:|
/. lレ'ノ.:|l.:. .:|| .:.:|:::|:.:. .:.::!.:.:.:イ.:::!::::!:::l |:|
./.::! !1 i |l.:.:.:::l:| .:.:l.::|::.:.:. .:.::/.:.:/.:!.:::!.:::!:::l l::!
/.:.:.:| |::| i ト、_.:_|:ト、.:ト、ト、::.:.:.::::/l::./_/:.:/:::/::/ リ
./ .:.:..:| |::| i | \仁lニ=心ハ.:.::/ィイ l/`/.::/.:/ ′
/ .:.:.:| |::| i | 弋_辷'フ` ';/ ィチ斗l/.::/イ
./ .:.:.:.::! |_| i |  ̄  ̄ !:/ .l
.:.:.:.::! | l l u. , ,:::| i
.:.:.:.:.! | l |\ _ .._′ /.l::| i 「むーーっ」
li.:.:.:.:.! | l l::::.:.ヽ、 ´ u. ..イ.::::l::| |
li.:.:.:.:.! | l l::::::厂  ̄|ー- <::::::l::::.:l::| |
li.:.:.:.:.! | l l::ノ.:.:::::::ノ.:Ⅹ:\|::::::l:::.:.l::| |
_ノ ̄l .:.:| l l.::::::::/.::::::八:::::::|::::::!::::::!:| |
-
14.
/ ̄ ̄ \
/ __,ノ `⌒
| ( ●) (●)
| (___人__)
|. ` ⌒´ノ 「呼吸は落ち着いたようだな。
| | じゃあもうひとっ走りいこう」
iヽ |
}:::.`> ー-´-くヽ- 、___、
_/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 7¨:.ヽ
__/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.::::::::::\
,.-<:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
r´.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::ヽ
}:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::\
f:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i: /.::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/.:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V::::::::::::::::::::::::::::::::::::.\
/.:::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::rヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
-
15.
┏┓ ┏┓
i! ┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┛
i''i ┏╋──────────────────────╋┓
. , /:::i ┃| 〜 やらない夫は約束を守るようです 〜. |┃
. 'i, /':: i ┃| Episode IV.竜の力 |┃
. 'i'i, /':: 'i, ┃| 第三章 遭遇 |┃
. }::ヽ、 〈〈 _,.、-‐ゝ ┗╋──────────────────────╋┛
. ノ,.、-‐ヽ |v、 ヽ 、, { ┏╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋┓
. ヽ、 ハ!. N>'ヽ、}}::.\,i,. ┗┛ ┗┛
. 'i/ ヾ、<个 'i!||:::::..ノ
ヽ、 ヾvヽr┬';/::/
``ヽ'i,`゙'`i'r'、/ r,
`r、_ノ }:i::\ // __
{介> ri/.゙'功〉...、 //. / \
,______. i`ーπY,', `ー-‐‐'´/ / ヽ
l二ニニ/二>::::::::/`ー-、 `ーi (_`-'、 ,/ |_ノ |
:: `ー=二―/ヽ:∠ `<´:..゙/i.( __.. ̄ ̄ :... .... ..::::::::::::::::....:::::゙|(●) ./::ヽ、.!:::::::::::::....::::::........ . .::::::... .... ..::::::::::::::::....::::::........ . .:
:::::.. `>::::::::, -'´⌒ヽ、 `...`^^´::::::::::::`ヽ-、. ::::.. . . .:: :._(_丿 _丿::::::::::\. ::. .. . .. . .. .::::: :: :. ... .::::: :
. ::::......∠/ ̄ _〉'ヽ、 \:::::::::::::::┌'{´,::`ー'ヽ-'ヽ-、_/:::::::::: ̄:::::::::::::::::::::::::::ゝ、__ :: . .. . .. :
. ::. |:::::::::::::::::\_]:::::::::::::ll´:/:::∧:::::::\::::::\:::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
. ::::. ヽ、_―――――--、:::/:::::::\::::::::::::::::::\::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::\..゙::
` ̄ ̄ ̄`ー―-ミー-、__:::\::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::\
` ̄`ー、三-、ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::\
. : : `ヽ、:`┐:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::ヽ
. :: :: ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::/
-
:: |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::|
____ |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::!
/::::/¨^ヽ、 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::::::::::::::::::::::!
. : i'ト::r/iムハVムノ) |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::|
{{x}}チノメtチ ,tッi{} l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::::::::::::::::::::::|
ノi」」ノハゝ'''┌, ハゝ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::!
. />:::.ヽ'ヽゞュ-<-V\ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::|
/ r´..::::::::::::', } {.{x}}`、::.ヽ} /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::l!
,.' /ゝ_::::::::::::::ノリ {.{ }} ∨:::} /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::!|
Vi ノ..:::::>ミ彡λ、___{.{ }}.ノ:ノ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::|:!
. ,r::::::/ハ/ ハ:::::::::::::::::::Y:::(__ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::|:!. (0)
 ̄../..:::∧{ノ从从ク::::::::::::∧〈:フ 、`>ニァ┐ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::|:|. _,,..|ミ|''''"゙゙"´゙''``'
く::::::/ ハ /ヽ____ノ::::Vト`、`(、 ミシ.______.. /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::!:|゙''"´``'‐''"´ |ミ|
ノ7 ノ ゝ/....::::::::::::::::,ノ V::'., ヽ_7¨ : :: :;. 〉>―-、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::|::|. |ミ|
`^Y^~^j/.::::::::::::::::::::::::i`- '〈::::'v´......`゙''ー-、_,,.-゙|ミ`ヽ、_ ̄`ー-、::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::!::!..゙::; : ;:; :; : ::゙|ミ|
>-´...:::::::::::::::::::::::::::i ヽ,:::'.,. ゙゙゙゙'''''' |:::::::::::\:::`ー-、<_::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::_/::::| ;:';'; ,. '':';;:::;:;;:.゙ノミ 、...;';':;:';'::;:';';
/....:::::::::::::::::::::::::::::::::::::i`-´¨`-' ,::::'., |:::::::::::::::V:::::::::/、`ヽ、_ ̄,ニ二二二! ̄Τ::::::/l:::ヽ..゙1lー..[`二´.《Y》.`二´]゙r‐┬
,'..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i ヽ::'., |:::::::::::::::::ヽ::::::| ,、\::::`´:::::::::::::::::|ノ |:::::::| |::::/:|l|、_,|斤il]il゙|ゝ-イ| . ilil}r‐┬r
i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/`-´¨`-´¨`-V:ハ ゙ |:::::::::::::::::::::::::::|| `ヽ::::::::::ー=:::::三{ 〉:<'::::::〉 ::... |巫|il]il.゙| |:」| |......li ,.、t''T
. i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ Vハ. |:::::::::::::::::::::::::::!| ';:ヽ:::::::::::::::::::ヘ ):::::::::::::/... `゙''ー-、 | |:<| |゙i:illl":;;;: : ;
i::::::::::::i:::::::::::::::::::::::/`-´¨`-´¨`-´¨ 'Vハ. |::::::::::::::::::::::::::|| ';::::ヽ:::::::::::::::::', /l,-,-、:::|. | |:/| |
i:::::::/i:::::::::::::::::::/ V:', |::::::::::::::::::::::::::!! ヘ::::::ヽ::::::::::::::ヘ`7! | | |/! | |:〔| |
-
16.
―――――――――――――――――――――――――――――――――
もちろん、二人が走っているのにも理由があった。
宿を引き払い、いよいよバルベニーを出発しようとしたときのことである。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
/ ̄ ̄ \
_,ノ ヽ、,__ \
(●)(● ) |
(_人___) .|
'、 │
「水銀燈、ものは相談なんだが」 、 イ
゙、 ___,. イ i
,r... __>ーメ.┴ュ
_,. ,i´::::::::::::::::::::::_::::::>、__
,.<::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>-.、、
「::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::.`、
/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.}
/ y::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
/:::::.i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ/:::.:::::::::::::::::::::j
ノ.::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ィ
,. -ュ,ニニ弌垳ト、
/r'^ _rヘ-ヘ/^ヽr宀、
/!7ト、7′ 〃 l ヽ ヽ
、 / l//L」| ∧l | ! |l | ! ヽ
|.l / 〃 ||丁l トH、lV| |l /l } l |
ヾヽ / 〃 |l | l抔卞`ヽ{ /-ト/ //リ
\ ヽ.∨ |」 /l| lトヽ ̄ レ'戎シ' / ′
⌒ヽ!ヽ._j\\ / 八 |ヽ __ ' ∠r1=彳
`. ヽ/ ハ ヽ‐ >、 ,. イ| } `ヽ、 「なに?」
/⌒ヽ、ヽjノヽ.∨r 芥、/:./ / 、\
/ ヾ⌒Tlヽ}l,ハ/-/ 〈 `ヾ\ヽ
. / ∨_ || ヽ レ ヽ くヽ.j
r'´ ∨_::||ーrヘ 、 \ヽヽ〉
仆、 ∨_l〉::ri心. ', ヽ}
′ \_ ∨_::::ゞ=仆ヽ _ノ
, 〉个、. /. ∨_::::l:::::}〉 }'´
| く:./^ト、> ∧ ∨_リ::::〈| ハ
| // || / ヽ. ∨┐r' .{ 、ヽ
!| // || / } ∨ | l |
-
おお、ジュンに妹弟子ができるのか
-
17.
/ ̄ ̄ \
⌒´ ヽ、,_ \
(●).(● ) |
(__人___) .|
'、 |
「王都まで走っていくから付き合ってくれ」. | |
,. -ーー| /レ、
/:::::::::::::::: ヽ__、____,. "/::::)- 、_
l:::::::r/::::::::::::::「二二二 :::::::/::::::::ノ::::::\
,―――――へ.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
〝――r――ー `ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
|::::ノ} ―‐- V::::::::::::::::::::::::::::::,′::::::::::::::::j
|:::ト-ゝ―‐ V:::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::/
|::::l:::::{ _ー lヽ、_::::::::::::/:::::::::::::::::::::l
/::::::l:::::::::::`ヽ、__/ / ::::::\/:::/::::::::::::::v
/::::::::l::::::::::::::::::::`,ー::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::/
/:::::::::::l::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
|>┬< | | | | l | |/| l| l| | \>┬<|
//|:||:トヽ | |l /| | 八 /|/|/ | /| | //|:||:ト\
|:|_|:||:|_ノ:| | 斗 {┼ ト廴ヽ // 」厶 }/ー|、/| |:Ll:||:|_ノノ
7TTトイ l\| ≫云ミ ≫云ミk レ'亅 `7TTT´
|::| |:| |ヽ l 《 ヒリ ヒリ 》 / / | |:| |:| 「………は?」
|::| |:| | \ \ ー= =一 / / ||:| |:|
\ L| |」 l \ \ i / / |〈::| |::〉 r≦
三≧く l |ト-ヽ ∠ イ l | r≦. f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
三二ア 二二l |:\ r=====、 /| lニー<三三..| 王都まで走っていくから付き合ってくれ。 |
三=/ /.::.::.::.::.::l |::.::.|}>、 `ー―‐' イ 〈{| l::.::.::.::.\\三 乂__________________ ノ
三/ /.::.:::.:::.:::.:::l |::.::.|}〉 ト <| 〈{| l::.:::.:::.:::.::.:.\\三三
=7 /.::.:::.:::.:::.:::.:::.l |::.::.|}〉 |::.:/><l::.::.::./ 〈{| l::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.ヽ Ⅵ三
/ └- _ :::.:::.:::.l |::.::.|}〉 \|:| |:|::./ 〈{| l::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::. 〉 ∨
r―――`::.::|l::.::l |::.::.|}〉 rへイ:|_r|:|-、 〈{| l::.::.::.::/|::.-=ニ二、 〉
|:::.:::.:::.:::.:::.::: |l::.::.:l|::.::〈├| ||::|||j::| ├厂ト/>{|/.:::.:::.::/ {:::.:::.:::.:::.//
――――――――――――――――――――――――
突然の申し出にまず耳を疑った水銀燈は
なんの悪ふざけよと聞き返したのだが、
まったく同じ内容が同じ調子で繰り返されただけだ。
――――――――――――――――――――――――
-
18.
/ ̄ ̄\
/ ヽ、_ \
「期限もあるし、早く戻りたいのは一緒だろ?. (●)(● ) |
. ついでに修行もしたいんだ。 (__人__) |
(`⌒ ´ |
. 付き合ってくれたら……… { |
. そうだな、一時間走るにつき { /
. 金貨一枚分借金を減らす、というのはどうだろう」 ヽ く
⊂てヽ / ヽ
{三_ ィ `´ /| ィ |
\__/ | | |
-r=y=y=y、、
/z〆..::::::::::{f勾::::::..ヽ
/x<..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
/.f7.:::::刈ー'^ー'^ー'^ー'ヘーマ}:::ヽ
. / xリ::xFノ l l .l .l. l マヘ
/ {{l::/ノ .i .| ll | l| |! | ! | l| ハ
. / {{:/ノ l .l l l l || |l | | | l| ! llハ
/ ィリ{ l| 十 t .⊥l l| ハ.} , ィ 千 l l| .|
. /, .//|:}トヽlヘlr=tzぅミヽリ リj 斗 T7/ハ l、
.、 .// 〈〈_}小ノハ ヾ弋ン` ゞ ' 〃イ リヘヽ 「そ、それは………
l:ト:. // 〈.{ /ハ、}.〉\__ ' u イ / l .l::|//. 時給金貨一枚、ってこと?」
、 ヘ!:V./ ゞイ 1トム‐イ \ 、-.. _, // / l.l:}.1 ._
i;\ヽ;i〉./ _〃∠ノ1 / }| ノ1 ヽ - イ / / /千1!|Yチi;i;i;i卞z,,_
i;i;i;i;Y// //⊥ー |||_ノ´ } ヘ.:::::´:y:::ム/ / /ム!|:!||;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i≪_
i;i;i;i;i;{/ 〈〃::::::ヽゝン⌒ ,、 Y`ーt:::/イ〃/::::\トi;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;≪,
i;i;i;i;i/ ノ:::::::::::::::≧ x _, -、く \ヽ }|´__ //:::::::::::::\i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;
i;i;i;/ /::::::::::::::::::::::::〈 \ 「 ヽ _ く. l ||:::::::::::::::::::::::::l;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;
i;i/_ 、|__::::::::::::::::::::::ヽ__,. -< ヽー"' ||:::::::::::::::::::::::/;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;
l:t- 水ー::l:}::::::::::::::::::::ヽ \ ` _>--ハ才1::::::::::::::/i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;
|:|/ィ|トヽ:l:l::::::::::::::::::::::::\ へ__> ヽ |::::::::::::/;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;
――――――――――――――――――――――――――――
いまだに援助が断られたことを言い出せていない水銀燈は
思わぬ返済の機会に食いつき、
――――――――――――――――――――――――――――
-
19.
―――――――――――――――――――――
携行品を買わせた時に、一石二鳥どころか
三鳥ぐらい思いついていたやらない夫は
悪い話じゃないだろう、と腰に手を当てる。
―――――――――――――――――――――
/ ̄ ̄ \
_,ノ ヽ、,_ \
(●)(● ) |
(__人___) |
「簡単に言えばそういうことになるな。 '、`⌒ ´ .|
| |
荷物もあるし速度や配分は水銀燈に併せるから」. ヽ 、 イ
ィヽ-ー ≦ノ7
_, 、 -― ''"....:::::::::::::::::::::::::::ト、
/.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...... -、
丿.:::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r::::{
r :::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`,:::i
/.:::::::::::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',:i
/.:::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
___
, 〆;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;;,,,、
//;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
/ :/;;;;; 〆~^~^~^~^~^ ' ヾ、
/ :/;;;〆 ; l!'
/ :/;;;/ l ! l! l l ', l!
,' イN;! !_l! |! i l! l! l |!l
,. 从レ |!_l! l!l !: /,/__/ l! l !
, ルリ lヽ. トソ`i l! ! / /__//l イ!
:l! 《_l!__! ヽ ゝ , ヘソ/./ /l!
| /; ; ;:;:| ト.ゝ _ .イ/ //|l! (二時間走れば金貨二枚。
./; ; ; ; ; ;ヘ ヘ> ._ <=./ // l!! 早く戻ってあげたいのも確かだし………)
/; ; ; ;;: ; ; ; ;:;ヽ∨弋 乂1;:;/ノ/ヽ.j:|
/; ; ; ;:;:; ; ;:;: ; ; そヘ 辷1 .》;:;:;:/;:; ;1:|
〈; ;:;:; :;:;i;: ; ;:;:;: ; ; 弋,、,、,,ソ; ;ヽ;:/; /!.|
ヽ;:;:;:;:;f=-,..、;:;:;: ; ノ; ; ;丱; ; ;.;l!; /;:l |
下从丱;:;:;:ヽノ; ; ; く;ル ; ;:; l;:/;ノl.ト
| |くル; ; ; ヘ; ; ; ; ; ハ;:; ; ;.|;:;| z弋
-
20.
/ ̄ ̄ \,-、_
_,ノ ヽ、__ / / ,〉、
(●)(●/ ´/ /),
(__人_,{ / ' ´ミ、
'、`⌒ ´V __ <、
「頼むよ」 | 〈´/::::::Λ
| ヤ::::::::::::::Λ
`ュ`ー─ーV::::::::::::::Λ
/ム _ , ー ' V::::::::::::::Λ、
_,. -/::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::Vヘ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::.∨}
j :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::レ;
i :::r ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉、:::::::::::::::::::ノ
i :::| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:::-==:::イ
| :::| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
,. ,,,,,-;;{@};;;;-,,、
/;;;,'''- ― - 、;ヽ丶
/,.ri ! ト l ヾ,.ヽ lヽ ヽ
i| !ト、ヽl、| '´!レ;=ミ | lY,‐!
|l l レイ,=ミ、 ´ ゞイl ! !.:i 「しし、しかたないわねぇ!
ヾヽlゝゞ' 、 __ |l l rj|. そこまで言うのなら付き合ってあげてもいいわよ?」
!lヽ < j l |イ|,|
| i ヽ、__`´ ,iィ !_j | ,_,___
| | i!ゝ>,.二=レ' >‐-,. =、-- ‐'":::::::;;ノ___
|_ii >-- 、 /::フニ--、j ::::::::::::::::::::::::::::::::::〆
_, -― 、 _|,.- ィ薔7/.: .\_/.\_//!r'⌒丶rニ 、__。 :::>" ̄ ~
ァ:::::::::::::::::丶r' '7.::..::| _j/::. .:::::::::::::::.:.: |シj{_ - ┴、--‐'´
´イ:::, -ャ/:::::|.::::. :「l.::::. :..::::::::、::/ヽl//7´ ヽ、 `ーァ
レ / \:::::ヾ:::..ヽヽ::::.. .:::::::.l ::. ::ヽ | ヽ._ l ̄
´しイ:::::::ゝ=oゝ>:::.-- ' :::::::| !:i::.:::::jヽ、_ __ , j
ィ'::::::::::::::j.://:.. .::::::::::::. :::.!j.::::/ ! l l l ! l l |
/- 、:::::::://ハl::::::... .:. :.:::::::.. / ヽj ! !l j | |
「 ̄二!〈ィ::::// !l:::::::::::::.:.___:/ 丶'ヽ! ´
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
こうして、入念な準備運動のあとに二人は草原を走り出したのである―――
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
-
21.
――――
が。
――――
_ ィ;r=;ヽ、_
, -( rf ゞソメラ )- 、
/ レ弋壬シて 、
/ .,,,…''"~ ~゛''… 、 、
//~ / \ , __
___,/ / /i | | i | 、\ X i//}
〈 ̄ニ/ .i / / .| | | l ト、 ヾ ヽr==c〈</i
_又_,' / |`ト\ l ト| l | | ヽ ,| ゞ//ヾ\|
〈ト、 i .l i 卞"フ〒k,レヽ! |__,}.∠| }/人_ノハ \_
ゝニノ.ハ \ゞ上;ム 十≦テ==x行 |∨/\/
// /,'./ .i \ > ̄ ̄ 匕;_)_ノ ゞ|_| | トニニi
{{ ノ/ .! ヽ ' ー=ラ , |\\_
// ハ \> , ´ `ヽ ,_ノ /i | l\/、
// / ,ヘ ゝ- l l / // 八 | 、 「ねえ!!
. // / : l ヘ ' / /一< ソ 、. 速すぎじゃない!?」
// / ; i ._} l> / / `ノ ヽ 、
/ / / ,' // ト 「>ー<7 ./. \ \
レ' / .〆 ./ // く<ハ//| / ヽ l \. f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
/ //_, ノ // イ_,_,//| ト' ./| | \l_ ー-. | 荷物に慣れないから |
. / i // {{__ノ_ ヽ/ .|_|∨ ,| .トi、 ヽ | そう感じるだけじゃないか? |
/ l l l. / ̄ く_rー、_rー、 r' | ト-ヽ 一、/)イ 乂_____________ ノ
. / ! | l\_,//| / ! ヽノ `´ l l | / (/)
i ', ! // ,' ' i , / i l l l | ,'-一 `<==
l X ヽ{ ; ' ソ ノ ,イ ヽト--< \
. l / ヽ y 、  ̄ 、 ノ 大
l l \.ト、 ヽ、 ! 、 / , / /ハ\
ヽ l / ゝ、 :. __、 ヽ 、 . /./ l/, |l \
\! ./ ヽ ̄/八ヽ≠=≧、/./ |/ l .|| | \
` ./ | 〈〈/ ハヾ〉 `´ _/ l ノノ.| !| \
r'、 ,ヘ、ヾイ| し } ノ '
. _ / ヽ .〉 〈 | | | | 一' ̄ く_
/
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
一時間もしないうちに後悔したくなった。
繰気技術を身につけている、といっても水銀燈のは剣技向けの外気功であり、
底上げされるとは言え一時的な身体能力向上が中心の技術なのだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
-
22.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
持久力や回復力に大きく影響する体術向けの内気功は会得していないとあって
すぐに背中の荷物が邪魔になるほど消耗してきたのである。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
/イ;小ヽノ::/ | | | \ ヽ \ ゙, l l ヽ
〈:{_/:/ |:|`ー' | |、rr==≧ミメ、 \ i イ | j '
ヾ:/ |:|| | l `_ゝ'ノヾー | / |/|.′ l
// |:|∧ | `''" ̄` lイ=ミメ、lノ ′| |
/::/ |:| ヽ '、 、 ヽ'_ヘ / / /| |
. /::/ |::| \ ヽ / ゛''/ イ/ jノ
/{:::{ レ′ |` \ r=ー 、 ハ ノ }
、 /  ̄ /| |  ̄`ー' / / イ
::::V / | | ー ニ´- ' ノ 「じゃあ私の荷物を
―‐ 、 、 / ! | イ | そっちのバッグに入れてよ!!」
::.::.::.:..\\′ / l | ___ \ , i´ l |
.::.::.::.::.::...\\/ | |7/::.::.::.::>ト二. | | |
::.::.::.::.::.::.::.:..\\_,l |/.::.::.:/ ´ 小:ト\| l |. f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
.::.::.::.::.::.::.::.::.::...\ヾl |::.::.::.{::{__ イ:| |:| }::}| | |l | いや、またドラゴンに追いかけられても .|
::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l ∥ l\.::.`ー'::|:| |:lV:/ | l | l | 捨てなくて済むように慣れておこう。 .|
.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:l || | ヽ::.::.::.::|:| ト-く | | | l 乂__________________ ノ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
なのに、どちらも身につけていないはずのやらない夫は憎らしいほど平然としており、
彼女はただ、男への対抗心や嫌と言うほど身に染みた借金の重みから逃げるため
走り続ける羽目になった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
┌─────────────────────────────────────┐
└─────────────────────────────────────┘
┌───────────────┐
└───────────────┘
┌───┐
└───┘
-
23.
――――――――――――――――――――――――――――
バルベニーを出てから二日目の、
朝六時の出発からかなりの距離を走っての午後一時過ぎ。
――――――――――――――――――――――――――――
, _,.,_,ノ⌒`'"~
,爻  ̄~"`、ー- 'ヘ.,_,ノ^ヽ.,'"~"'ヽ、
ノ⌒`'"~"'ヾ ,、 '彡ミ_ _,爻_ ,、
⌒ 爻、`'"~')、.,_,..、 爻爻ミ、 _,彡ミ、 ,爻_
.,_,.)'^` 、彡ミ, ⌒):、,_ _ `=爻彡ミミ_ ィ爻爻ミ、_ _,彡ミ、 .:.
_爻爻ミ_ノ'`"~⌒ 'ー- ー' ~` .,、 爻彡ミミ、_ `シ爻彡ミ` :. ー爻爻ミ、_.::::
'ヘ.ノ^ヽ.,' =爻彡ミミ、_ 爻 シ彡ミミミミ 爻彡{ミミ、 .:::. -=爻彡ミミ;::::::
_,爻彡ミミ;x_ 、 -z-ー'⌒彡ミ 爻爻彡ミミミ= -爻爻ミミミ、::::::.,ィ爻彡ミミミ、::: :,,、,
爻、 ,彡ミミミミミ=- :: ,爻、 `⌒ 爻爻ミ ゙ミ彡ミミミミ、 ,爻彡ミミミミ、:::::=爻爻彡ミミ;:::::.:.:ミ爻;
:. 彡ミV彡爻ミミミミ、 .::::. ,彡ミ、_ .::. ゙=爻ミ-ミ;:'ミミ彡ミミミ彡爻爻爻ミミミミメ爻爻ミミミ爻彡:::::;ミ爻彡;
::::ィ爻爻ミ;:'爻爻彡ミミ;:::::;ィ爻爻ミ、.:::::.. ,ミ爻ミ彡ミ;:゙彡ミミミミ爻彡爻彡ミミミ`爻爻爻爻};彡ミ};彡;彡ミ
:::;爻彡ミミ;:'彡}爻ミ-ミミ;:::;=爻彡ミミ;::::::;爻爻ミミミミ;:`爻ミミミミ爻;:爻爻彡ミ゙:;爻};;'爻爻ミミミミミ爻ミミミミミ
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ミミv;;ミ゙'爻爻ミ;}..v、yミミ爻ミv;;ミ゙'爻彡ミミ` ;、.x,,;..v、 v爻ミミ〉ミ爻彡x;: ゙爻:";vミ'〈゙ x彡爻ミミミ x彡爻ミミミ
゙':;ゞ;爻彡;yゞ;ゞ;,”〈oヾv;;ミ゙'爻:";v;oゞ;^ y爻爻ミ゙'爻ゞゞ;;yゞ彡ヾミメ゙';ゞ;,”v:";v〃ヾ爻ゞ;yヾv;ミ゙';ゞ;,”v:";v
'' ;~ ;^::;”v:";y;''゚ ; ::;y ; ::; : ;:; '',;: ;:; ;~''^"''^”v:";v ; ::; : ;:; ;~ ;y ::; : ;:; ''ヾ;ゞヾv;ヾ;ゞヾv;ヾ;ミ゙': ;: ',;
";: ;: ;: ;: ; ::; : ;:; :; : :: :; : ;:; ;~'',;' ' : ;:; ;~ ; ::; ;~'',;'' ; : ; ::; :;~'',;:; : ;:; ': ; ::; :;~'',;:; : ;: ;:; ;~'',;'' ;~'',;'
-
24.
――――――――――――――――――――――――――――
昼食を兼ねた休憩のあと、筋肉痛も辛くなってきた水銀燈は
目の前に迫ったグリストの森から目を背けつつ、
いちおう尋ねてみる。
――――――――――――――――――――――――――――
, __-,=====〔{〈回ヘ
/_f〆::::::::::::::::::::::弋之ソ::::\
/ jf7::::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \:::::\
/ {i7:::::/ i \:::::ヽ
;′ {|::::/ l i | ヽ:::::
,′ {|:/ l | || | | | | Y|
.| {|| | ||l十¬ | /| | |
. | ゙| | 斤==ミハ || /ト、j | ||
| | | | tしソ リ| /癶〈| | ハ
| | | ヽ \ ̄ '(レリル | ,∧|
| || \ \ , ` /! |〃ハ_i
| l |  ̄ __ _ /|/″
. / 厂 ̄\ l l\ イ|l/ーく 「やっぱり、突っ切っていくの?」
. / /::.::.\ \ l l:::::::::r‐<ヘ l 〈::.::.::ヽ\
. | l::.::.::.::.::.\__ ヽ l l::::::::ト\__∧ Y::.::.:l \
. | l::.::/::.::.::.::.::\|::l l:::::/ ̄ >ヘ l::.::.j_
j j/::.::.::.::.〈 ̄ ̄}レヘ ∨ ヘ l::.l::.::.::〉 〉
〔 L::.::.::.::.::.::.j___ノ::::::ヘ ',____ _jヘ V::.::./ /
` ト /::.:: ヘ :::::::∧ ∨ー┴;ヱ、::', ';:.:/ /
| i く::.:/::.::.::.\/:::::', i 匸{〈回}くl| |〈 〈
| i \ヽ .::.::.::.::\:::| |―-ゞーヘ/〉| |ヽ:i ,
―
/ \
/_____ノ::}
|:::::::::::::::::::::::::::::≦|
{>-----≧´ィ句| 「その方が近いからな。
∧ ー ´ ¨ i 草原に比べて足下が不安定になるから気をつけて」
く:::ハ _冫_
レ' ∧ ` ´ .|::: ̄〉},.〜:、
-‐, 〜//::> _ イ:厂八/::::::::广
/ 〈::::::∧∨ / //:::::/ \
/ ハ8{ \`ー― / , く:8::イ ' ,
く Y >v < Y:{ 〉
く `ー 、 / V\ 八
く__ `ー ∨ ノイ i!::::!> ― - イ:::::\
/_/:::::::::∧く_メ≧ 八:::\`ー --〈|:::::::::ハ
/_/:::::::::/:::∧ー―< ̄>―― イ /〉::::::\___/::::::::::::::}
{:::::::::::::::::::イ ト、 Y ノ _ノ::::::::::::::::::::::イ :::::::::::::::ノ
――――――――――――――――――――――――――――
やっぱりねぇ、と肩を落とした彼女は
枝に引っかけて破かないようマントを外したやらない夫が、
剣を背負いなおすのをため息混じりに眺めるしかないわけで。
――――――――――――――――――――――――――――
-
25.
/ ̄ ̄\
. / \
| : :::::::|
| :::::::::::::|. ┌──────────────┐
| :::::::::::::|. │ ………まったく、 │
{ :::::::::::::::| │ 体力だけなら超越者かもね。 .....|
{ ____/. └──────────────┘
(, ./_.,r'ニニ'r
ン:`三ー`_:ニニ:'r
<:::::::::::、ニ,´::::::::::::::::\
,.-''´::;:、::-;::::::::::::::::::::::::rlッ
r{:::⊂-='"::::::::::::::::::::::::::::fァ
r!:::::r:::{ロ}::っ:::::::::::::::::::::/
l::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::l
/::::::::::::/::::::::::::::::::::::::;::l
/:::::::::::/::::::::::::::::::::::::;::::l
/:::::::::::/:::::::::::::::::::::::::;:::::!
/:::::::::::/::::::::::::::::::::::::::j:::::!
f::::::::::::/_,. -――''"T::::::;'
/:::::::::::/__,,,..、-r‐''´';:::::;'
/::::::::::::/::::::::::::::::::::l:::::::::';::;'
. /::::::::::::/ゝ:::::::::::::::::::l::::::::::Y
―――――――――――――――――――――――――――――
これで匠技や豪技だったり、高位の理力魔法を使ってみせれば
うわさ話にほぼ一致するのに、と思ったが、
―――――――――――――――――――――――――――――
-
26.
―――――――――――――――――――――――――――――
いつのまにか自分が信じたがっていることに気付いて首を振る。
―――――――――――――――――――――――――――――
_rxvxvxvxャ―- 、
,ィf>^厂{爻}勹⌒^下ミ `ヽ、
rfフ::.::.::.:_`ー'^ー'::.::.::.::.::.::.::ヽ>、ヽ
_fヲ::.::.rxtタ^⌒^⌒^X≧z::::.::.::.::.:::圦ハ
/r‐v':r彡 |l| l|l| l il li l l| !l| l|トミk::.::.::.:Vfハ
{〈 ィ/^ ,1l l|l !|l| |l|| |l | l | l |l| ! |ヽ>、::.:V! l|
`7/ // ll| |l| |l!| |l!| l| l | l | |l| ! |//^ヽ:/⌒》
/丁7 l| l l|l |l| |l!| |l!| |l |l l|l | |l| | |トミ=彳|厂´|
レ⌒l| l| | |l| !l| !l| |l | || |l |l| | l|! | |レ⌒ヽ|レ⌒! (だいたい、つじつまが合わないのよ。
/|l |l! |仆ミ」l l| l |、」 斗 ヒて {{ィ/77ハ\j
. //lハト、ヽf予tぇミ xfぞ牙ァ '/// l |! | | 戦技や魔法を忘れるほど寝たきりだったなら
/// 7∧ヽハ ゙ー'′ ゙ー' //ハ /! j l | | こんなに疲れ知らずなわけないじゃない)
〃 // ハ/小. 、. " /〈// l|| | ! |
″{ { ,' // |l ヽ、 - /// ハ | | | ト、 , =彡
⌒ヾメ、/,'_川 |`丶、 , イ // ,'l lル' l| | ∨∠/三
:―::.::厂:.:.:/// |!| l|l /`fT!^ヽ ̄} ' / | |l \_!」 / 彡竺三
ー=彳:.:.:.///:`Yヽルヘ /」ト、/:/ /ハ/⌒7:´:.:.:.:`ヽ三三三
'⌒V:.:.:.:.{ l {:.:.:.:\ <ヽ:.:.jj:.:.:.:./ //ノ:.:.:.;':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\三三
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あの男は最初、戦技や魔法を使えなくなった言い訳に
一年間休養していたらど忘れして、と言った。
激しい戦いによる大けがや禁技行使の代償に休養を取らざるを得なかった、
だから練度が落ちて戦技や魔法が使えなくなった、という理屈自体は分かるのだ。
事実、過去の超越者たちが引退したり、英雄譚が終わる理由の何割かはそんなものであるし、
東の英雄のうわさ話だって最後は大けがをして姿を消したとある。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-
27.
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ならば筋肉がおちたり贅肉が増えたりとなまっているのが当然だというのに、
この青年の身体ときたら日々の鍛錬を怠らない者だけが得られる
努力の結晶としか言いようがない。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
Ⅵ ! ∨ハ \、\ † lフ/ 〃 |!> --】
|! ノ1ヽ 、 \ ‘:, ′ ノ'{ /___/
】! 、′| ヽ 】} ハ キ ,'l|
/,′ )〃| _ニ‐7ム 「 ,゙ j ハ、
冫 i、`i }丿 二ニ=/,:' ヾV, ,彡 │
/ j″j∠___ __〃 /′ 〉! ,/" |
,゙ / ,く___.=- ̄.:.:/ /" 〃 " .,イ
,゙ ィ/`.:.:.:.:.:.:. -‐=/ /_,... ==彳/ //
{ ",/.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:.:/,: /´ ̄ / , ノ
} 「.:、:.:.:.:.\:.:.:./ノ , ィイ /
/,′/.:.:.:.\:.:.:._// ,≦/ { { .イ:.:.|、
〃 |:..-━=ミ/ /" //.:.:ヽ:.!ノ
,イ¨¨ ̄ " ,:’、___,/.:.:/.:.:.:.:.:.}|i|
/ ″,., ゙゛ , _. _ノ厂/.:.:.: /.:゙ ''"゛゙´゙,:
ド i {丿 / 〃, }「 /;:;':.:'. /゙ .,.:゛".:.i:|:i:}
┃`=/ / // ,: {__ノノ /"゙. ''.:゙ ,:. ′;.:.:.:.:.|:|:i:i{
】_ノ-= " // 〃> / ,゙ . ,. /.:.:.:.:.:.:.:.:.〃|:i:i:}
†" { /,_ノ ,/ / ,゙,′, ゙ ./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/'.:/:i:i:l:{
{{ `┬"´ 〃 / // `,.:..;.:.:.:.:.:.:.:.://.:./:i:i:i:il:i}
`=イ ゙ヽ ._, ″彡 /’. ;. ゙.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /.:./.:./:i:i:i:i:i:il:}
`Tく___゙ー=、 ノ '″.;.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:/.:./:i:i:i:i:i:i:i:|:}
┃.:.:,`ー=" ,., .;.:゙.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:i:i:i:i:i:i:i:i:i|:{
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言いようがないのだが―――それだけで戦士として大成できないのも事実なのだ。
どんなに気を練ることに長けていても肉体が伴わなければ意味はない。
どれだけ肉体を鍛えようとも気を練れなければ一般人の域を脱することは出来ない。
もし、この恵まれた体躯で。
もしも、この鋼のような身体で気を練ることが出来るのなら―――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
-
28.
―――――――――――――――――――――――――――――
そんな思考が出発の声に中断されたので、
我に返った水銀燈は幾度目か分からないため息を吐きつつも
素直に立ち上がる。
―――――――――――――――――――――――――――――
/ ̄ ̄ \
/ __,ノ `⌒
| ( ●) (●)
| (___人__)
|. ` ⌒´ノ 「そろそろ行こう」
| |
iヽ |
}:::.`> ー-´-くヽ- 、___、
_/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 7¨:.ヽ
__/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.::::::::::\
,.-<:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
r´.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::ヽ
}:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::\
f:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i: /.::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/.:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V::::::::::::::::::::::::::::::::::::.\
/.:::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::rヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
, __-,=====〔{〈回ヘ
/_f〆::::::::::::::::::::::弋之ソ::::\
/ jf7::::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \:::::\
/ {i7:::::/ i \:::::ヽ
;′ {|::::/ l i | ヽ:::::
,′ {|:/ l | || | | | | Y|
.| {|| | ||l十¬ | /| | |
. | ゙| | 斤==ミハ || /ト、j | ||
| | | | tしソ リ| /癶〈| | ハ
| | | ヽ \ ̄ '(レリル | ,∧|
| || \ \ , ` /! |〃ハ_i
| l |  ̄ __ _ /|/″
. / 厂 ̄\ l l\ イ|l/ーく 「はぁい………」
. / /::.::.\ \ l l:::::::::r‐<ヘ l 〈::.::.::ヽ\
. | l::.::.::.::.::.\__ ヽ l l::::::::ト\__∧ Y::.::.:l \
. | l::.::/::.::.::.::.::\|::l l:::::/ ̄ >ヘ l::.::.j_
j j/::.::.::.::.〈 ̄ ̄}レヘ ∨ ヘ l::.l::.::.::〉 〉
〔 L::.::.::.::.::.::.j___ノ::::::ヘ ',____ _jヘ V::.::./ /
` ト /::.:: ヘ :::::::∧ ∨ー┴;ヱ、::', ';:.:/ /
| i く::.:/::.::.::.\/:::::', i 匸{〈回}くl| |〈 〈
| i \ヽ .::.::.::.::\:::| |―-ゞーヘ/〉| |ヽ:i ,
―――――――――――――――――――――――――――――――――
やらない夫も小さなクリムゾンを寂しがらせたくないのだろうし、
自分も闇天馬が心配なのは確かなのだから先を急ぐことに異論はない。
少しずつではあるが借金も目減りしている上に、
効率よく回復できるようにと内功のやり方まで教えてくれるのだから
さすがの彼女も頑張ろうという気になるというものだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
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29.
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とはいえ、平原と森では勝手も違うだろうし
赤竜に追いかけられた時の恐怖が蘇り背筋が寒くなる。
――――――――――――――――――――――――――
:ヾゞ;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ /;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞ |ii;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞヾ;ゞヾ:ヾ
ノ;;ヾ ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ ヾゞ;| <;;/::ヾゞ;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞ;;::iiゞゞ;;ゞゞ;;ゞヾ;;>;ゞヾ;ゞ
ゞヾ ;ゞゞ;ゞiilヾ;ゞゞ゙ゞ;;:::ii| |;:ヾゞ "ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾiii| <:;ヾ:ヾ;;>ヾ;ゞ'';ゞヾ;ゞ
|;:ilヾ \ |::;ii| ヾ;ゞゞ''ノヾ|;:i| ノヾゞ:ヾヾ::ヾ\ |i;;:iii| /;;ゞ :;ヾ:, |i;ゞゞ
|;:i| \`'';:::ii| ヾ:ヾ;;>;ゞヾ| |;:i|/^ '|i|. _゙\`";;::ii| ノ / :ヾ;;>ヾ;ゞ ;ゞヾゞ
|;:i| ゙ヽ,;:;;;l| /゙;ゞゞ;ゞ:::ii| |;:i| |i| . / `...~|ii;;:ii"´/ |;;::ii| |i|/
|;:i| |:::;iii~ ノ ,,|;;::ii| |;:i| |i| . ! __i __ ii|~ .|;;::ii| ''\|i|
':;,`:ヽ|/,'|:;:;ii|:,:;*.,:;/.:::;.:":::"''''⌒ヾゞ rヘー之ミ´、 ,`≧z、゙''"""''"""'''''"""''
";*'.:.:;”:;゙|:;;iii|`:;,':,*”:;:;.,:;.:;'.:.:;”:;ヾヾ)) (...}/,i/7,>=ニ三ニイヘ<//>x ;',: ':::;.:".:;.:';
.:;”:`:;,' *”|:;:;ii|:,:;*.,:;/.:::;,':,*”:;:;.,:;.:;'.:ソ \/////>У///∠≦、///>''~`''"゙"''~゙
"''~`''"゙ ノノシillゝ"''~`''"゙"''~`''"゙"''~ }/////{/////////77/>、 w、ii..,
"'''''''''" '"..゙////////へ//////////三 ヘ
,..,.,.,.,、 //////////∧\//>゙´ `ー-<i
''''""'"'''""". ′///', 1 /≧=={
;;;ゝ);;));ヾ;;) ,..,.,.,.,....iγ三/ ヽИ≠/, :、/∧
))ゝ;;;ミ,,、,,;;;ゝ;;)ゝ))ゝ ヾ三/ V/≧=ミj//.;!
;;;) ;;;)ヾミゞ((;;;ゝヾ;⌒;;) iijww、ii. \i V////{ゞ≦ ''"""~
ヾミ;ソ(;;;ゝヾ;))ゝ;ミ;;(::;ゝ;;;)) V///∧//
ト、///∧′
Y,V// ∧
j ∧///∧
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
そんな彼女の都合などお構いなし、と言わんばかりに駆けていく先行者の方は、
鎧まで完全装備にも関わらずよろけたり足を取られたりしないし、
突き出す枝葉を避ける動作は最小限で無駄がない。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
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30.
/イ;小ヽノ::/ | | | \ ヽ \ ゙, l l ヽ
〈:{_/:/ |:|`ー' | |、rr==≧ミメ、 \ i イ | j '
ヾ:/ |:|| | l `_ゝ'ノヾー | / |/|.′ l
// |:|∧ | `''" ̄` lイ=ミメ、lノ ′| |
/::/ |:| ヽ '、 、 ヽ'_ヘ / / /| |
. /::/ |::| \ ヽ / ゛''/ イ/ jノ
/{:::{ レ′ |` \ r=ー 、 ハ ノ }
、 /  ̄ /| |  ̄`ー' / / イ
::::V / | | ー ニ´- ' ノ 「待ちなさいよ!
―‐ 、 、 / ! | イ | こっちは―――」
::.::.::.:..\\′ / l | ___ \ , i´ l |
.::.::.::.::.::...\\/ | |7/::.::.::.::>ト二. | | |
::.::.::.::.::.::.::.:..\\_,l |/.::.::.:/ ´ 小:ト\| l |
.::.::.::.::.::.::.::.::.::...\ヾl |::.::.::.{::{__ イ:| |:| }::}| | |l
::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l ∥ l\.::.`ー'::|:| |:lV:/ | l | l
.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:l || | ヽ::.::.::.::|:| ト-く | | | l
――――――――――――――――――――――――――――――――
対して、背負い袋や足下が柔らかいせいで急な方向転換がやりづらく、
先の状況を見てどう身体を動かすかまで考える必要があった水銀燈が
こっちは荷物があるんだから、と言い終える前に、
ぴたりと足を止めた彼が腕を上げ制止を示した。
――――――――――――――――――――――――――――――――
-
31.
,. -ュ,ニニ弌垳ト、
/r'^ _rヘ-ヘ/^ヽr宀、
/!7ト、7′ 〃 l ヽ ヽ
、 / l//L」| ∧l | ! |l | ! ヽ
|.l / 〃 ||丁l トH、lV| |l /l } l |
ヾヽ / 〃 |l | l抔卞`ヽ{ /-ト/ //リ
\ ヽ.∨ |」 /l| lトヽ ̄ レ'戎シ' / ′
⌒ヽ!ヽ._j\\ / 八 |ヽ __ ' ∠r1=彳
`. ヽ/ ハ ヽ‐ >、 ,. イ| } `ヽ、 「どうしたの?」
/⌒ヽ、ヽjノヽ.∨r 芥、/:./ / 、\
/ ヾ⌒Tlヽ}l,ハ/-/ 〈 `ヾ\ヽ
. / ∨_ || ヽ レ ヽ くヽ.j
r'´ ∨_::||ーrヘ 、 \ヽヽ〉
仆、 ∨_l〉::ri心. ', ヽ}
′ \_ ∨_::::ゞ=仆ヽ _ノ
, 〉个、. /. ∨_::::l:::::}〉 }'´
| く:./^ト、> ∧ ∨_リ::::〈| ハ
| // || / ヽ. ∨┐r' .{ 、ヽ
!| // || / } ∨ | l |
/ ̄ ̄\
/ \
| :|
| .:|
| .::|
| ...::::|
ヽ .......:::::/ 「おそらく人が通った跡だ。
ヽ.......:::::::::::/
_, - ''" ̄  ̄` ー、. 足跡はおそらく一人分、何度も行き来しているようだな」
ヽ_..:::-=―--:..、>
_>'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::`丶、
斤ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
.<:::::::::: 丶:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::::::i
.〉:::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/;::::::::',
i:::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/´::::::::/
!::::::::::::::::〉'::::::::::::::::::::::::::::::::::::;'/::::::::!
<:::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;i'::::::::::::::|
!::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!l:::::::::::::::〉
〈::::::::::::::;'::::::::::::::::::::::::::::::::::::;イ:|::::::::::::::!
/::::::::::::::!/::::::::::::::::::::::::::\:;'〈::':::::::::::::::',
ヽ::::::::::::/:::;:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.ヽ::::::::::::::ノ
i、:::::ノ/::::::::::::::::::::::::::::::::、/ ` ー-イ
| ヽィ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
-
32.
:..:..:..:..:..:..:..:..:..:|ik;;:;;:;::;;:;:;;::;:;:::;:;;l:;:;::;:j!|:..:..:..:..,(;;ハ:..:..:.Vヾ:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..ノ'ヘ.:..:.|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;;:;
:..:..:..:..:..:..:..:..:..(ik;;:;;:;::;;:;:;;::;:;:::;:;;l:;:;::;:j!:|ゞv'.:..:..:..:..:..,,‐ゞy;;'ゞ<.:..:..:..:..:..:..ゞ>:..、..:..:..:..|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;;:;
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|;;:;;:;;;:;k!:;;:;:;::;;:;:;:;:j!;:;:;;:;|:;ゝ、7-ー<ヾ:'(゙':ヾ:.:.:.:.:.:..:..:..:..:..:.〆、,,;">-、|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;;;:;;
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|;:;:;;:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;;::;i:;:k;;:;|‐>、;ヽ、:;;:y':/;;-'":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.バ:.:.:.:.:.:.`‐|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;;:;
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|;;:;;;:;;:;:;;:::;:;:::;:;:;!::;:;:;;:;:;;;|:.:.:.:.ヽ:::;:;:::/:;;/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:゙:.~^:.:>ー|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;:;;
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;;;:;:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | こんな森の中に、人が? .|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;;;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:; 乂_____________ ノ゙:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;;::
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;;:;:;:;;;:;:j:;;::;:;:;:;;::;:;:;i:li:;;::|;:;:;:;:;:;:|;;::;!i!;|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;;:;;;:;;;:;:k:;;:;:;::;;:;;::;:;:j:;:;;::l:;:;:;:;:;(i!;:;:;;:;|::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;;::
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;:;:i!:;:;;:;:;;;:;:(;:!;;::;:;:;::;:;:;:;:|:;:;ik/;;:;:;:;;:;;:l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;;;:i!:;:;;;:;:;;:;:;;:::;:;::;:;;:y::;;:;:ヽノ;;;:;ハ、;vvヾヘw'':;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/;:;:;:;:;;:;:;;;:;:;;:;;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/;;:;:;:;:;;:;:;;;:;:;:ヾ:;:::;:;:;:ヾ;:;:;:;:;;`ー-、;:;:;:;:;'""~ ,,''w;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:_,ノ;;:;;:;:;;:::;:;:::;;:;;:;:;;:;;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/;;:;:;:;:;;、:;:;:;:;;:;:;;::ヽ:;::;:;:;;:;:;;:;::;:;;:;:;:;:;`ー-、 ,, ~"''"^'"''゙`w,-‐'´;;:;;:;:;;:::;:;ノ:::;;:;::;:;:ヽ;;:;:;;
;:;:;:;:;:;:;:;:;:_ノ;;:;;;:;;;:;:;:;ヽ、;:;;;:;:;;:::;`ー-、;:ζ:;`ー-、;:;;:;:;:;:}; '' Ww_,-‐'´;;:;:;;:;;:;:;;:;::;ヾ;:;;
;;;;;;,,-‐'´;;:;;;ノ;:;:/:;;:;;^ー-、:;:;:;:;:;:;:;:;:`ー-、:;:;;:;:;:;~:^"w'Mv ,, '' ゙';;:;==;;;;:;;‐、__,,''~"'~w
!ソ;ハj|W "" Vv,w,.vw,.v"ji,,Iw,,MW w,,Mv,w,.vw,.v Vw w,,Mv,w,.vw ,.., ,v
"~'"'"~v从X~""~'"'"八w、,,~~""~'"'" "~~""~W'"' '' ,、 Ww"''" "'~"''"''
_、_γヾヘwゝ);;);ヾ)ィXV从X(:ヾ;ミx、 '''' ,,, '"'w w' " '''' ,,, '"'' ,,
,_ノ`)ゞy;;'ゞ<.ゞ,イiv:イイヾ、八ゞiv:l;,ゝ)从iヾlr Mw;;,, '" ..,, '"'
――――――――――――――――――――――
無論、けもの道と言われて気付く程度の痕跡で
水銀燈に何かが分かるわけでもないが、
――――――――――――――――――――――
-
33.
――――――――――――――――――――――――――――
足跡の大きさや幅、深さを入念に確かめていたやらない夫は
大人だろう、と呟く。
――――――――――――――――――――――――――――
___
∠:::: `.ヽ
,,.、 ,.::;,. フ"、,,_⌒`ヾ; ヽ .「巡回かな?
,;.... 〈´:::::::::::::: ̄..\l l
,; ;:. ::.:: .:: ;;;../:::;;;::::::::..ヾ::...::;;;゙:::ノ"::| 森の中で繰り返し単独行動しているとなると
,,.,,. :: ,,::::: ::::/=-;;;;;;;:::::::::::::::::::::..::: .l. ここの住民かも知れない」
,viwハ{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..:: . l
/r-==ー、::::.... .::::::::::::;;.::::: l
,,.,, r^/ ヽ/.:::::::::"..イ ..:, ,.vVw, .::;;; .:::: ,;;;,
// |:::: .::::::::i)〉 . ..: ,;;:
l ! /い..:::: |ヾ、__;; :;;:. :..; "´'''::
, ', /:::1..:::::.::l :;;:.:. ::;;, .:::;;
`|' '''""''. `ー---イ::::::::l::::::::::::l ;;'''""" ::;;;;;;;;;;, :::
'''"' vVw, \、::::::ノ|:::::::::/l
 ̄ |:::::::::::l ,,,.,,..、 .::;; .:::
,,,.,,..、 |:::::::::::l ,;: ;:
-
34.
ゞ-ゞニノノヌ 、
, < ゞ::::::::::::::::ヌ 丶、
/ ゞ:::::::::::::ヌ 丶
, ' / ゞ:::::::::ヌ ' ,
/ ,' / // / 〉-、::/ニュ ',
{ i i / / / / |:ト、V/ |:| i
'、、, / メ≧z、//|:l 只、 j:l |
丶}//ィ{ノチア //>'ニ∧ニ;′ i
ノ ゛¨´ // ノ i:||:i i i
∧ ,, // イ' .|:||:| | i i
/ ,、 //' ,′/ |:||:| i i i
「エルフかしらね?」. / /,∧ </ / |」|」 | i i i
i / / ,个 ー ュ _/ /,ィーー 、 | i i |
i/ / / ノ 仁ミ,√/ //.:::::::::::..丶| | i |
,,,, ..' / / ノl:l´只.,' '/.::::::::::::::::::..\ i i |
ミ)))i {/ 〉ニヘ{ ノ.::::::::::::::::::::::::::..\ i |
__ 、// ', r,{ //7|:i ; :::::::::::::::::::::::::::::::::..丶 |
/ヽヽ_V 7 丶i⌒`|:」-'|::', i ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..丶
,'ノλ{┘// /{ 薔 7 ソi :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: }
} '-´ノ { :::::丶 丶 i / ゞ ::::::::::::::/::::::::丶::::ノ
- ‐
/ ` .
/ .
/ i
.' ,- ヽ-/
,' , 、●.ソ
ノ、 ! γ /
. /:::::ヽ、 ヘ. ゝ__.ノ 「男のグラスランナーやエルフにしても足の幅が広いかな。
/::::::::::::::::ヾ ´、 ー-' レンジャー
/:::::::::::::::::::::::::::::::::7j 野伏だったら足跡の沈み具合から
. /γ⌒::`ヾ:::::::::::::::::::::∧ 体格や性別まで割り出せるんだろうが」
. ;/:::::::::::::::::,\::::::::::::::::::::ヘ
i:::::::::::::::::::::::::リ::::::::::::::::::::ハ
. |::::::::::::::::::::::::::{::::::::::::::::::::::ハ
―――――――――――――――――――――――――――――――――
専門でもないし細かくは分からないが、
岩場を好むドワーフの男性が単独で森を巡回するとは考えづらいし
人間に絞るとしても、町から離れているので職種もかなり限られるだろう。
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