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やらない夫のオイレンシュピーゲル物語

1： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/14(土) 00:10:00 ID:Dy..w8Jg




このスレは、『ツァラトゥストラはかく語りき』や『ティル･オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯』などの交響詩や
歌劇『サロメ』、『薔薇の騎士』、『カプリッチョ』等で知られる作曲家 リヒャルト･シュトラウスの人生を扱ってます。

ですが、これはフィクションであり、 ◆c4bqdXp7mw による〝創作〟として捉えて下さい。



また このスレで差別的な表現を載せることもありますが、これは十九世紀半ば〜第二次世界大戦における
ドイツの社会的な状況から来るものであり、作者に特定の人種を貶める意図はございません。


最後に、このスレはタイトルに【十八禁】を入れませんが、スレ内で紹介するオペラ作品によっては
エロ･グロが出ることがあります。
該当する話のときには投下する前に注意を入れる予定ですが、ここに前もってお断りしておきます



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313： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:50:21 ID:KXxNjHIQ



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　見事、大成功を収めた　 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　うお〜〜〜〜〜！
　＼＼　　　　　　・　　　　　　　・　　　　 　 　 　 　 ・　　　　　　　　　　／／
　　　　＼　　　　や っ ぱ り 、や ら な い 夫 は すご い！！　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　,-‐-､
　　　,.　- ─-　、　　　 　 　　|_!_!ｭ }　　　　／
　　/　 ノノノノハヽ　　　　　　　`'}‐┴､　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｙ Ｙ Ｓ！！
　 i　,-､_{＿＿＿ l'　　,. -─- ､　｛￣｀{　　　　　　　　　　／
　 } | r} ` / -' | |`i ／　　,ﾍr^､ |　}_,　 ,! -‐- ､　　　　／　　　　　　　　　 ／
　 { 'ｧ'　　`ー'/,_ ）!／ﾘノ二二jﾉノ`i, / 　 　 ＿i　　　　　　　　　　　　　／
　,-ｿ　､ 　 ノ/ﾆ| `i／/　 -　r {⌒ / |＿_∠＿_,へ　／￣￣ヽ　 ,-rrr､
/#＼　 ､ 　　`='ノ iﾆij　 　,ﾆﾞ | ｀i　/| r､/＿＿,|￣/ 　　ノノﾉij　iっ,!,!,!　　　　　　　Ｙ Ｙ Ｓ！！
＼＃i＼ 　 ￣,ﾉ`i ヽ　　　|r┼-､ i'　 v{_　（__ﾊ_! 　|　_ノ^i'_ﾌ'i,! 　`i 　{
　 ＼i＃|＼==|/`|＼＼`ｰ| ´|ﾆ､ヽ　　|　i ` ,.-ｉ{ 　 }､|- 　　,-'i　　 |＼_|>
　　　＼|ヽ ｝ ﾉ　　i　＼ |　〉' `ｰ'/　 ,<.j　　 二ﾉ 　/ｿ 　ヽ._`ﾌｧ-ｧr{`ｰ-1
　　　　　 Ｏ|/ 　　 |l/　i ﾉ´|　 / /_ノ＼＼　"{ヽ /ｉ｢|i､rr､/|ﾍ!　/ﾉ　　　|
　　　　　　 |　　　　ﾘ　/∧　 V_i/　　　ヽ_|＼ノ|ﾍ !| !|.| | |/　　|-── '
　　　　　　 |０` 　 　| /　 ヽ＿/|＼ 　 ､　　　`|　{| 　 |゛゛|　　 |
　　　　　　 | 　 　　 |　　　　/ﾉ |　　＼ ﾘ 　 　 | ﾉ　 ri　 ﾉ　　|


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハハハ･･･　　　　　　　　　　　　　（⌒）（⌒ ）　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ありがと。　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(,｀⌒ ´ 　　 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何か語感がヘンだけどさ･･･　　　 { 　　　　　 　　|,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　　　 / ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ 　　　　/　>　 〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾝ 　　　 ´　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 　 　 |

314： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:51:29 ID:KXxNjHIQ



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　事実、辛口で恐れられていたウィーンの音楽評論家エドゥアルト･ハンスリックも、評価の言葉を残している　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
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　 ,.　--── ､
／/／/ｲｌ!lヽ:ヽ.＼
:./:/.:.:/:l.:|:.|l.:.:lヽﾄl.:ヽ
.:/.:.:./.:./ﾊ:ト.:.|.:ヽ!l.:ii.:',
/ｌ|.:.:|.:ﾚﾊ.:ﾒ.ヽ|.:l/.|.:.i:l:.|
.:!ll.:.:|.:lｨZﾐヽ.:l|〉､!l.:ﾄN:|
.:.|lﾄl.:.|ゞ┴ l/ k::仆|:l/ﾘ
.:.|lハ:! 　 　 　 ,¨´/l./
.:|N　 　 ､＿_' ′/ﾚ′
小! ヽ 　 ` ｰ'`, '|/!　　　 　　 　 　 　 __ __ ＿ __
Nト!　 ヽ､___／ 　 　┌─────┤ ll　ll　lL」────┐
､｀`''‐- ､」　 　 　 　 | ─────‐しｌ|,. K_ｿｰ'────│
、｀ヽ、　│　　 　 　 |DEATH　NOTE　`‐' 　 　　　　　　　│
、＼　＼ |、　　 　 　|─────── ： ────── |
　＼＼　 | ＼　　　　| Ｒ．ワーグナー　.： ブルックナー　 |

【 エドゥアルト･ハンスリック 】






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} 　 　 ,.．''"　　 　 　 　 ,.．彡'　　　　　　　　　　　 ジ"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
　このリアリスティックな具体的描写に欠けているものは･･･　　 ,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
　この病室を、現実の舞台に持ち出すことである。　　　　.,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´￣￣￣￣
･･････････････････････････････････････････････････ .,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"￣￣￣￣￣￣￣￣￣
････････････････････････････････････････････　　 　{　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ _ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　･･･彼の才能のあり方は、作曲者に　　　　 =彡ィ",.イミ≦チ=彡'
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　音楽劇への道を、指し示して　　　　 _,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　いるからである。･･････
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｨ /〃i､∨∧〃ヾ} ｌ| ﾐヽ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣〃/' ,''ｌ.ﾚ/ﾍ＼ヽV//ｨﾄl} |､　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 i ,''l| ,! |.|4凭kV''/∠|ｌ y'λｌ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　 l.'l |ｲl',lN　 ￣´イ|l戌l/,ｲｌ| |　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 lｌ.l !)!|ﾍ. 　 　 '"‐'　 イ〃|!
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,,, _　　 |l.|!| |｀　 ‘ｰ ‐＝､j:) 从「ﾘ 　￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ｀' ヽ┴'┴'┐　　　,ﾆ>　 //'　′
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　,､　l　', 　 /'|＼ 　 '､_　.ｨl/
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 l　 !　l ,.ｲ　ｌ::「``´:::;;''/,|′
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､　|　l|　ﾄヽ.> ヽ .:.::::;;″/----−､

315： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:51:56 ID:KXxNjHIQ



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│ 　 また、同年 １８９０年の９月に、パウリーネをワイマールの宮廷歌劇場に招き寄せている 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　 (ヽ三/)　））
　　　　　　　　　　　 ( i)))
　　　　　　　 ／￣￣＼　＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼　）
　　　　　　|　　　 （ ＞）（＜）
.　　　　　　|　　///（__人__）　　　　　 これから お前と共に
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　（歌劇場で）生きて行きたいと考えてるだろ。
.　　　　　　 |　　　　　　 　 }
.　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　ワイマールへ来いよ！
　　　　　　　 ヽ　　　　　ノ
　　　　　⊂ヽ γ　　　 く
　　　　　i !ｌ ノ　ﾉ　　　　|
　　　　　⊂ｃノ´| 　 　　｜

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /. : : : : : :i|＼{＼: : : : }: : : : : :Ⅵ《}: : : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./. :ｉ{: : : : : i|／￣　ヽ : |: : : : : : :Ⅵ|: : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′:八: : : : :i|／,ｘ===| : |: : : : : : : 以: : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ｉ :/ { :＼ : 八〃 {r炒| :/: : : /: : : i!ｎヽ: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : : 乂:ｘ㍉､: ＼'＾´　j/: : ／: : : :/|Ｌ} } : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| : : : : { Vﾂ ｀ ｰ ///.彡イ : :／ /L! .ノ: : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:i : : : ｉト ヽ｀　　　　　/: : ／.: :/: : : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 圦 : : 八　　 '⌒　　 厶イ | : :/: : i : : : : : :|
.　　　　　　　　　　　　　　そ･そこまで言うのなら 　 　 　 　 　　　　　{　ヽ/: :个 　 　 　 　 　 }/| :/ !: : ! : : : : : |
　　　　　　　　　　　 　 　 ついて行ってあげてもいいわよッ！　 　　乂　|ｉ : ｉ|:{ : :〕ト　　 イ　　j/　|: : i : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　|ｉ : ｉ圦: 〃: : : : .:| 　 ′　|: : l : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .八:.:i|: :j/ : : : : : rtt=====}: : l : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ヽ{ : : : : : : : r㍉ﾆﾆニｱ. : l: : : :〃⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ./. : :, -―-ミ: :rしﾘﾆ=／. : : : : : : i{　　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .／ : : /∠ニ＞ミ辷ｧ‐ｧ´ : : : : ∧: ::八　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : : : : : :λ廴∠∠__／／. : : : : : /｝ Ⅵ : :＼　　　　　丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./. : : : :_:_:厶ゝ‐ｧ==ｧ‐ァ'. : : : : : : :/ノ ﾉ 圦: : : ｀ ｰ――‐‐-ミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 厶-=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆｱﾆﾆア´. : : : : : : : :/≦ |　|　｀ ｰ―---ヽ、: : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃　 -=ﾆﾆﾆﾆﾆ7⌒)７. : : : : : : : : : /ﾆﾆﾆ{　{　⌒ヽ　　　　　＼: : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ'ﾆﾆﾆ' :/ : : : : : : : :/ﾆﾆﾆﾆ＼ X´/: :＼　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　{-ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ{ﾆﾆﾆ{:/ : : : : : : : :/ﾆﾆニア二＼_）: : : :.＼

316： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:52:16 ID:KXxNjHIQ



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│　　ミュンヘン時代とは異なり･･･、　ここワイマールに来て、シュトラウスはまさに　  │
│　　破竹の勢いで出世街道を登り出した、といえるだろう　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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＼　＼　　　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　 　／
　 ＼　＼.　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　 ／
　　　＼　＼　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣￣￣＼　　　　　　　　　　／　　 ／ 　　　 　　_,...-
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,／ﾞ￣"'／　　　　　　　　　＼　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿,.. -
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　／　　　　　　　　　　　　＼
-　 _　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 |　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |丶
　　 　 　 /⌒'ｙ"｀ヽ.　 ___＿__,,;,/ r''＼　 |　　　　　　　　　　　　　　 |. :::::＼
　　 　 　 /ﾞヽ(_,X.,　ﾞｒ､　 　 　　　|　＿)　|　　　　　　　　 　 　 　 　 |. : ::.:::.:.ヽ　　 　 　 　 　 .＿＿＿＿
　　 　 　 /ﾞ`‘,' _　　/､　 　 　. : ::| く　 　 | 　 "ｰ､_　　　､_,ノ'′　　,|. : : : ::::::,r'ヽ
＿＿. 　 .￣⌒ｿ`;、i : , ': : : : : : : :!　 ＼　|　　（ ●）　 （ ●） 　 　 ,|.: :: :: : ::::.::::ハ 　 　 　 .￣￣
　　 　 　 　 ,r''ﾞ,r"⌒ﾞヽ;_:_; : : : ::::|　 : ::;;＼}　　　　　 j、　 　 　 　 /.: :: :: .:::::::::::::.::i　　　 　 　 　 ＿＿＿＿
　　 　 　 ::;;" / 　　　　　　`・､_::::| 　: :;: : :,i:}　　ヽ _ ﾉヽ＿__ノ 　,/ : : :: ::: :::::::::::.:::'､　　 ￣￣￣￣
　　 　 　 _!_,r′　　　　　　　　:ヽｊ : : :;;::.／ ヽ　　　｀ ⌒ ´ 　 　/: :: :: :: :: .::／ .:::::::i　　　　　 ＿＿＿
＿＿....　　 {、　　　　　　　　 _,,..，`-､;;:/　　　l￣￣ﾞﾟﾞ￣￣￣￣￣”ﾞ`'''" .:'　..::::::::::|
　　　　￣　 `r::　　　　　　,;'"　''ﾞﾟﾞ￣⌒ヽ、.,,__＼　,; : ; : ; : : : : :`'':; ,　'　　　..::::::::::::j　　　 ＿＿
＿＿＿＿　..{: : : : 　　　　　　　　　　　　 ＼　￣￣.:'⌒゜￣　ﾞ`'': :: :/: : :　..::::::::::::::'|　　　　　 　 ￣￣￣
　　　 　 　 　 ＼::::::ﾞヽ.　　　　　　;、　、 　　＼ ﾞ'　、　　　　　　,r:: /: : : ..:::::::::::::::';;;|
　　　　　　 　 　 ＼::::ﾟ、 ﾞヽ.　　　,　ヽ.　ヽ　　　ﾞヽ　`・､,_　　　/: :/　　..::::::::::::::::::::::i
　　　　　　 　 　 　 ＼::::ﾞ,、　｀.､ ,　　　 . : : : ､　　 ＼　　 ヽ, /: : i　..:::::::::::::::::::::::::::::i,

317： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:52:37 ID:KXxNjHIQ



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│ 　 ここでちょっと時間を巻き戻すが･･････　　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。　　　　　　　　　　　 ﾛ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾛ　　　　　　　　．

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 □

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318： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:53:00 ID:KXxNjHIQ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く　　　　 （ー）（ー ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　 （__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚvv　 　 r-ヽ　-|　 　 　 |　　　　　　　さて･･･っと
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 （三） |'´　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>　ノ　　 　 　 く　　　　　　　 新聞でも読むか･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　/､＿　　／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./ 　/─“　 ／　.／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＿__,,─￣ ＿.／　 |






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ●






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .／　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 　　ー　　‐ i　　　　　 ' _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　（ ●） （ ●）　　　　 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　`⌒´i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ.　　　　　　　ﾉ　　　　　　　　　んっ？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　 　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿　　　　　 　>　　　 <　 　 　 　 　 ＿_＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　￣｀"¬ｰ--､,,,_　　 _,,,､-ｰ"´￣´....,., ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨ ;:;:;;;;:;:;:;::;:;;;:;:;;:; ｀Y´ ;;::;;:::;:;:;:;:;;;:;:;:;::; /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ', ;:;:;::;::;:;;;:;;:;:;::;;:;;:;: i ;;:;:;:/￣￣/;;:;:;: /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　', ;:;::;;::;::;:;;::;;;;:;:;;:;: i ;;:;:/ijknw/;;:;::: /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｛⊃;;:;:;;:;::;:;;;:;::;:;;::: l ;;:;;:;;:;:;:;;;:::;:;;:;⊆｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ⊃)￣7;;:;:;:;::;;:;: l ;:;:;:;;:;::;:;::;;::; ⊂ﾉ
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　　　　　　　/　　　　 ､　　_l　 .........／ヽ、　,ﾘ. 　　　　 　 　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　 /　　　　　　 ヽ .l..::::_,,イ、　　 V/　　　　　 　 　│　ビスマルクさん･･･　　 　 │
　　　　　 ./　　　　　＿,,,ノ-' '" 　 ヽヽ .／.::　　 　 　 　 　 │　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　 ／.::::::　　　　　　　　　│　辞任するんか･･････　　..│
　　　　./　　　　　　 　 　 　 　 　 ,ｲ.::::::　　　　 　 　 　　 　 ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.乂
　　　 ./　　　　　 　 　 　 　 　 ,ｲ.:::::::
　 　 /　　　　　　　　　　　　 /l.::::
　　　　　　　　　 　 　 　 　 /,ｒl
　　　　　　　　　　　　　 ／　　l
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319： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:53:24 ID:KXxNjHIQ




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320： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:53:45 ID:KXxNjHIQ



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　１８９０年３月１８日、鉄血宰相として名を馳せた オットー･フォン･ビスマルク辞任す ―― 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.:.:::::::<kｶ〕::::::::::::,,,．-──‐-r ､─-<′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!.:.:.:::::::::::,､-‐''"´,､ -─ - ､.. :.:i j. : . : .:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ.:.:,r'"´,,,　　'",,．-─-､､ｨ. :.:.:| !. : .: . :. !
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 ｿ､､､,,　j　r'´_,,,､-ー-､彡.: .:l/. :.: . :. :.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {r─-ﾐ､,,､;:;'｀ﾞftァｭ. :.:. :.:. :.:.ﾄ､,r‐ ､.: .:i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'i ,.ｨﾓｼ' .:;;:. ｀''ｰ-‐''"｀`ヾ.:. :.:ﾐj ,イ !.: .!　　　　　私、ビスマルクは、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 | `~7　.;.:;.:.:.　　　　　　 .: : .:.｀ﾞ./H ,!.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　 {　 ;.;;;.:.:ﾄ､　　　　 　 ,r'´.: .: じ,/:::/　　　　　生まれ変わってもドイツの宰相になりたいと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　,＞‐''⌒ヾ､　　　　 ′.:.:.:.,､ ノ_ノ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 _＿　　　　!,f!　　,､､､,,,, ﾞi,,　　　 ;!. :. :.::!.:.:.:.:.!　　　　　　 思ってマース！
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／´:.:.:.:.:.:ヽ 　 .l ゞ‐'´ 　 ｀`ヾ!ヽ　 　 !.:.:.:./.:.:.:.:.:.L_
　　　　　　　　　　　　 　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ　 .ヽ　 '´￣ ｀¨　　　　　'.:.:./.:.:.:.:.:.:.:」:::.＼
　　　　 　 　 　 　 　 　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i　 ,rﾊ　　　　　 　 　　 !.:.／:.:,､‐'´:::::::::::::.:.!
　 　 　 　 　 　 　 　 　 i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｝ . .::::::!　　　　　　　_ ノ´,､‐'".:::::::::::::::::::::::.:|
　 　 　 　 　 　 　 　 　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/..:.:.:::::::::｀ｺ''ー--‐''"´「:.:.::::::／ヽ::::::::::::::::::::,ﾊ＿
　 　 　 　 　 　 　 /⌒＼y二ニゝ:.／.:.:.::::::::::／⌒ゝy'´￣￣|:::::::::::ヾ／:::::::::::::::／::::::.:.:.:.''ｰ
　 　 　 　 　 　 　 i　r、　＼::::::７´⌒i.:::::::::::::〉　／ /　　　　 |::::::::::::::::::::::::::::,r'´::::::::::::::::::::.:.:.
　 　 　 　 　 　 　 ∨¨ゝ-､.ソ:::i　　 /::::::::::::/　　　/　　　　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:..
　　　　 　　　　　 /　　　＼:.:.:ﾉ　　 ｝



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　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 │　　この報を知ったとき、シュトラウスは 「大変残念に思う」 と語った、と言われている　  │
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
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321： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:54:03 ID:KXxNjHIQ



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　ドイツは、ビスマルク失脚後も、若き皇帝ヴィルヘルム二世の下で工業化が進められ　　 │
│　　急速な勢いで発展し続けるが･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　ヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱ　 _,. : ''"＾　　　　　゛　　　~　_゛''
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322： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:54:24 ID:KXxNjHIQ



┌───────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　だが、内政では社会民主党との対立、国際面に目を向ければ ロシアとの再保証条約の更新破棄といった、　  │
│　　内部にも外部にも火種を抱えた中での、発展だったのだ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､､､､､､ 　 　　,,,､､､,,,
　　　　　　　　　　　　　 ,〃´　　　　　　　　´　　　 ｀`ヾヽ
　　　　　　　　　　　　 〃　　　　　ﾐヽ　 .:.:;,　　　　　. : .:.:.`ヽ
　　　　　　　　　　　 〃´　　　　`ミﾐV彡'´　　　　　　 .: .: .:.:`ヽ
　　　　　　　　　　 〃´　　　　 `ヽﾐV彡'´　　　　 .: .: .: .: .: .: .::.ヽ
　　　　　　　　　　j j　　　　　　`V//'"´　　　　　　　　`ヽミミミﾐヽ
　　　　　　　　　 ﾉﾉ　　　　　　`V/'´　　　　　`ヽヽ　　　`ヽミミﾐﾐヾ
　　　　　　　　,〃　　　.l:l:l. !.l:ﾐヽ ,.ｨ彡ﾉﾉ.:.!.:.:.i.:.:.!.:!　　　 .: .:.`ヽ.:.:.ﾐﾐ;､
　 　 　 　 　,〃　　.,:.!.l.:l.l:! l l:l ﾉﾞﾞﾘﾞﾞﾞﾞﾞ´j.:.::!..:.:i.:.:.!.:!　 .: .: .:. :. :. ｀ヽ.:!.:!
　　　　　　,〃　.l.:l!.l.:l.:l.:l.l:! l l:!′ ﾊ　　川j!.:.:.:i.:.:l.:lﾄﾄ､.:.: .: .: .: .: .:.:.kl.:i!　　　　　 余は、ロシアとの再保証条約など更新せぬぞ。
　　　　　　l/　..l.l.:l!.Nｲｲ_ﾘ j ﾘ　　　　　　ﾄﾄ､.:.:.:.:.ﾄﾄ､ﾐﾐヽ.:.:.ﾆ彡彡ﾉﾉ!l
　　　　　　l l.:.川.:.l!.l.::.｀`ミﾐ;:､　　 ﾄ､,,,__,,.ｨ彡公ﾐﾐヽ＼ミﾐﾐﾆﾆ彡!!.!Ⅳ　　　　　　辞めたいと言うのなら、辞めよ！
　　　　　　　VⅥ.:.l!.l.:ﾊ　,ﾆミﾐヽ　ヽミミﾐ∠二_　　　｀`ミj!ハヽ:j.:!!.:V
　　　　　 　 　　 Ⅵ:j:州｀ヽ(:･:ｼヽ　　.:.:. ､_(:･:) ヽ　　　lﾐj!j　i i.:j.j.!.:;′　　　　　　引き止めぬわ！！
　　 　 二ﾆ二二ﾆ`ヾ州!　　 ｀ﾞﾞ7　;: .　｀`　　　｀　　　 iﾐ!j　i i.:j:j:i ﾊ
　　　　　l　i 　 　 !.:.:.:.:.:.',　　　 ,′ ;.:..　　　　　　　　　　 ﾉ ﾉﾊ,:ji/　ﾄ､
　　　　　l　i　　　!.:.:.:.:.:.:.:',　 　 (　...;;;:'´　　　　　　　　　 / 　 ji!ｲ　/!.､｀丶､
　　　　　l　i　　 .!.:..:.:.:.:.:.:.:',　　　　r===== ､　　　 　 　 /　　ﾉﾉ　/ !:::::｀丶､
　　　　　l　i　　 !.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾞ.､　　　V/　　　 ',　　 　 　/　／　　/ /:::::::::::::;:;:;:
　　　　　!　!　　l.:.:.::::::::::::::::::.:.ﾞ､　　 !.ﾆﾆﾆﾆｿ 　 　 ／:／　　　/ /:::::::::;:;:;:;:;:;:;
　　　　　!　!　　l.:.:.:.::::::::::::::::::::::ﾄ､　 `二二´　　 ／:／　　　/7. /::::::;:;:;:;:;:;;;;;;;;;
　　　　　!　!　　l.:.::::::::::::::::::::::::::ヽﾄ､　　　 　 ,.ィ´／　`ヽ＼// /;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　l　l　　l.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::ヽにﾆﾆ〒〒｀`YY1　 l 1/ /;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　l　l　　!.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ 州jj!ゝｨｲﾉﾉ　ノノ／;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 ヴィルヘルム二世 】
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323： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:54:43 ID:KXxNjHIQ




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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。　　　　　　　　　　　 ﾛ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾛ　　　　　　　　．

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 □

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324： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:55:13 ID:KXxNjHIQ








. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　どんなに力があっても･･･　　..│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ










　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣ヽ　　　　　 追い落とされることはあるだろ、ｊｋ･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　　 　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　　 　　　 |　 　　　　　|:|　　　 　 | |；| .| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 　　　 　　　 |　 　　　　　|:|　　　 　 | |；| .| |
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　 　　 　　,'　 　　 　 　.|:|　　　 　 | |；| .| |
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 j　＿_＜　　　i　　　　 　 　 ／.二フ　 | |；| .| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｲ::::::::::--.､ヽ _ﾉ　　　、（　 ／‐ ´- ､ 　 | |；| .| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　／ .:::::::::::　:::::／￣｀ヽ. 　 　 /　　　　 二ヽ.| |；| .| |
　　　　　　　　　　　　 　 　 ／ ..::::::::: 　 .:::::/　:::::::::::::.｀,　　/　 　 　 /　｀-'| |；| .| |
　　　　　　　　　　　　　　／ ..:::::::　　:::::::::::::　:::::::::::::::: ﾉ ._ﾉ ＿ 　_.ノ　　　 | |；| .| |
　　　　　　　　　　 　 　 / v　::::　 　 ::::::::r :::::::::::__,.-､,'　j::::::::::::::::〈［二二二二二二





　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│ 　 前年１８８９年に完成した交響詩「マクベス」の第一稿が、この年 ’９０年の１０月１３日にワイマールで初演された 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────────────┘

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325： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:55:43 ID:KXxNjHIQ



┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　前述したように、このとき演奏された第一稿は、ビューローから欠点を指摘されてるのだが･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝｰ--
　　　　　　　　　　　 　 　 　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.イ:.:.:.:.:ハ:.:ﾊ:.:.:.ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧｀ｰ-
　　　　　　　　　　　　　　　　 _ノノ´　{:.:.:.:.:/ 　!:.| ヽ:.:| ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　´ 　 　 l:.|r_{ 　　l:|　 ヽ!　 ヽ:.:.:.:.∨´ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉﾊﾉ｀'ｰ- ''、ｰｒ}'"￣｀ｌr'^}
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ゞ !`ｰ'"　|　`'''"´　r　丿　　　　　　　　　　　　ナーンセンス
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ',　　　　　　　　./jlく
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-‐'"＼　＿＿　　, '　ヽ＼＿
　　　　　　　　　　　　　　　　, -‐'"￣ 　 　 　 ＼ 　　／ 　 ／´　　 ｀ｰ＜
　　　　　　　　　　　　 　 　 /ﾍ　　　　　　 　 　 ゝ二,, -‐''´　　　　　　 　 ｀ｰ--､
　　　　　　　　　　 　　　　 / 　!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_／　ヽ
　　　　　　　　　　　 　 　 / 　　}　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / 　 　　|
　　　　　　　　　　　　 　 ﾉ　 ヽ l　　　　　　　　　　　　　　＼　 　　　　　/ 　 　　　|
　　　　　　　　 　　　　 /　　　∧ 　 　 　　　　　　　　　　　　＼ 　 　　　} 　　　　　|






.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿_
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __／　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.　　　　　　　　　　　 、 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.　　 　　　　　　,(⌒(○)ヽ 　 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　ｌヽ　　　　　 )＞ 　 　 　　／　　　　　　　 ギャボン･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 ヽ＼　　　`(__,(○) / ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 　 ＼ ￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 　|ヽ、二⌒)､
.

326： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:56:06 ID:KXxNjHIQ



┌──────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│ 　 この後も更に改稿を続け、１８９２年２月２９日に演奏された 最終稿では･･･　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└──────────────────────────────────┘


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　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -':´: : : : : : : :`'ｰ ､
　　　　　　　　　　　　　　　 　シ: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ,_
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ: : : : : : : : : : : : : : : : ::::::く
　　　　　　　　　　　　　　　 ｼ: : : :;: : : : : : : : : : : :::::...:::::ヽ
　　　　　　　　　　　　 r-;､ ｲ;: ::::/v;/::;ｨ: : : : ::::..:::::::::::::::､ヾ
　　　　　　　　　　　　 ヾ1!、 'ﾍ/|ｨi､ヾ 'ノ'ヾﾍﾊﾄ、:::::::::::}ヾ､──────　　--- 　........　＿_
　　　　　　　　　_,r<Yヾﾆヾ;二三! ツ　､-=ｲﾆﾞ､` 〉;:::::::ﾉ:::::::＼─────────　　----`
　 __r '´￣ヽ';二::-ﾞ'=^(　八､ヾ､<ｌ ノ 　　 ゞソﾉ /fｸ）/:::|￣￣ ヽ
　ゝ:{　,.-‐‐ヾ　　 ヽr'⌒`ヽ.ヾ､ヾヽ`r=-､　　　　_ン"::ノ 　 　 　 l
　　 ∨:::::::::::::ヽ　　 l:::::::::::::::ヽ `ー'>ゝ- '--.ｰ':´:::::::::::|　　　　 　 |
　　　 ＼:::::::::::::`ｰ--ゝ──‐｀ｰ':´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 　 　　、　|
　　　　 {:::ｉ;::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::`丶､:::::::::::::::::::::::::::l 　 　 　| 　|
　　　　　＼::::::::::::::::::::`::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::┌────────────────────────────────┐
　　　　　　 ＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　￣￣￣￣￣｀`丶､:::::::;: -│ 　 再現部ではマクベスの主題が“苦悩”の旋律に彩られながら薄れゆき、 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣ 　 │　　代わってトランペットの“戦闘のファンファーレ”が、奏される　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 └────────────────────────────────┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.. -‐':´:::::::::::::｀ヽ､　　　　 　 　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　／::|



　　　　　　　　　　　 http://www.youtube.com/watch?v=QBtJW5pbauw

　　　　　　　　　　　 【 Ｒ．シュトラウス：交響詩「マクベス」 Ｏｐ．２３ 】


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327： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:56:28 ID:KXxNjHIQ



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ┌───────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 　　.│　　マクダフの勝利を聞きながらマクベスは死に逝く　　  │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,､ 　　|　 　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼＼ . | 　 　　└───────────────────────┘
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ヽ|.　　　　　　|　　　　｀ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 /ヽ| 　　　　　　|　　　　　|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　|＿　　　　　|＿,,, --‐'
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／/　　　／|　￣｀l'ー!.l　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ .／ ‐／　　.l　　　l　　 l　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ .／ .／ 　　　 .l_　　_l　　 .|_　　_|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ .／ .／ 　　　　　不￣´ﾞ|　　|ﾞ 不´ |
　　　_,,.. =---ｧ‐‐一ー‐‐ﾐ.､ 　 .／ .／ .／. 　　　　　 ,,,_ﾉ､　　 |　　|　×　|
. ７´::::::::::::／　　　, へ._　　　ヽ _..／ ／ 　　　　　　l ´　　 ヽ__/ 〉　{.　×　.}
:´:::::::::::／　　　　　｀ヽ.. 丶. 　　',::｀ ｰ-=...､　　　 　 !､＿,,,,, -=='´ 　.|,r‐!‐i._|
::::::::／＿　　　　　　　　｀¨´ 　 . ',:::::::::::::::::::::丶　　　...￣　　　　　　 .|　　　 .|
::／　{. ． ヽ　　′ 　　　　　　　　',:::::::::::::::::::::::::::::丶　　　　　　　　　.ヽ_＿_/
':.:.:.:.:.:.｀ー '　　　　 ＿　　　　　　　i､::,､:::::::::::::::::::::::::::丶　　　　　　　　　￣
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:/　　 ヽ　 　 　 　 ! ! !!::::::::::::::::::::::::::
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヽ_・＿ﾉ　　　　　 ' ,i i::::::::::::::::::::::

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　　　　　　　　 ┌──────────────────────────────────┐
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　 │　　主人公は没落し、新たな人物の登場によって訪れる、秩序正しき世界･･･。　　 │
　　　　　　　　 │　　消えゆく主題と、力強いコーダ･･･。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　 │　　文学的な内面と音楽的な形式の調和が、このような形で図られるのだ　　 　 　 │
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　 └──────────────────────────────────┘

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328： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:56:51 ID:KXxNjHIQ




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　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　 │　 　 ┌─────────┐ 　 　│
　　　　　　　　　　　 └──┼─────────┼──┘
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　　　　　　　　　　　 　 　 　 └─┼─────┼─┘
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　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　 └─┘
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　　　　□
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　　　 　 　 ：






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　はあ･･････　 ...│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿.ノ









　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 , ´ ￣￣ ｀ 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　　_,ノ_ ｀ヽ-、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　(√丶丶´v　〉
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾉ　U 　 {　)　　　　　j
　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｲ ､　　　 V　 　　　/　　　　　　　　　　 どうなるんだろうな･･･
　　　　　　　　　　　　　 ,／(:::ヽ.ヽ　　 {　　　　 r
　　　　　　_, ､ -― ''":::::::::::::＼::::ヽヽ., __r　 ／⌒ヽﾆ‐-、
　　　　　/::::::::ﾞ:':､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V／.....￣　'.,:::::
　　　　丿::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::(　:::::::::::::::... '.,::: |
　　　r ::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ　::::::::::::::::.. '.,::i
　　/ ::::::::::::::::::::::: !:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ　::::::::::::::::::. '.,
　 / ::::::::::::::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ　::::::::::::::::::::. '.,



┌───────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│ 　 ワイマールに来てからシュトラウスは、指揮活動では絶好の波に乗っているが、　 │
│　　〝作曲〟まで含めた音楽活動となると、実はそうとは言い切れなかったりする　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└───────────────────────────────────┘

.

329： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:57:16 ID:KXxNjHIQ



┌─────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　「ドン･ジュアン」、「死と変容」、「マクベス」･･･。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　ワイマールで次々に大作を発表しているが、実はこれらの曲のほとんどの部分がミュンヘンにいたころ　　│
│　　進められていたのだ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└─────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　 　 _,.ノ　⌒
　　　　　　　　　　|　　 　（ ー）（ー）　　　　　　　　　　ま、あの頃は
　　　　　　　　　　.|　　　　（___人__）　　　　　　　　　　指揮をあまりさせてもらえなかったから
　　　　　　　　　　 |　　　　 　　　 ﾉ　　　　　　　　　　時間に余裕があったというのもあるけど･･･
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　|_,-‐、_ -、
　　　　　　　　　　.人､　　 　　 厂丶,丶　v　〉
　　　　　　　 _,／::::ヽ､.,ヽ., ___,く_ソ　　　 __ノ
　_, ､ -― ''"...:::::::::＼::::::::::::::::::::(　　　　〔"ﾆ‐-、
/.::::::: ':､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r　 ／⌒ヽ:::::: )
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V／.....￣　',::::|
:::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈　:::::::::::::::... ',::i
:::::::::::::::!::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ　::::::::::::::::::. ',　 ｡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　о

.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ○

丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　指揮したい、だと？
　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　 r'ff77"/////〃〃∠=:､　　　　　 ﾌ ｱ ﾂ ｸ
.　　　　　　 　　　　 ﾚ'''‐-!!!-‐::''"::::ﾞ::ヾ:三三l　　　　 lニ　 　 l
.　　　　　　 　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:三三!　　　　!　Ｕ Ｃ Ｋ
　　　　　　　　　　 |;:､:ﾆﾆﾆﾆﾆ:::::_;;::､:::::::l三三l　　　　　　　　　 ﾕ ｰ
.　　　　　　 　　　 l´＼ﾞll::!:::lLﾆ-‐''￣::::::|三三ﾄ､　　　　　　 ヽ／
　　　　　　　　　　 }==｡ｧ ::,, ==｡=＝　::::::r;=､ミ|. ＼　　　　　　l　 Ｏ Ｕ
.　　　　　　 　　　　l.`ﾆ! :::::　`ﾆ二´　 :::::rﾆ||:ミ!　　ヽ､._
　　　　　　　 _,... -‐1　! :::::_┐ヽ._　 　 ::::::-ﾘ ミ|　　　l
　　　　　　　　　　　 l/ﾞ= ---─っヽ　 ::::下ﾐ:ﾐﾐ|　　　|　ぶち殺すぞ………
　　　　　　　　　　　　l　｀￣￣´　　|　.::::::|:: ヾ:ﾐ|　　　|
　　　　　　　　　　　　 ﾄ､　ﾞﾞﾞﾞ　........_;;:::-‐'::: 　 >|　　　|　　ゴミが……！
　　　　　　　　　, --､ |　 ｀ Tヾ￣::::::::　　　／　|.　 　 |
　　　　　　　　 l;';';';';';}|.　 　 |　＼　　　 .／　　 | 　 　 |
　　　　　　 .　　〉-y'´|　　　_|　　 ＼ ／　　　　|_　 　 :|
　　　　　　　　/7./　.＞'' ´　|　　　/ ＼　　 　 |　`''‐＜

丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ⌒丶、＿ノ
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330： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:57:36 ID:KXxNjHIQ



┌─────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　実際、彼は後に書いた『回想録』の中で、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　「作曲に関して言えば、･･･ワイマール時代はあまり実り豊かではありませんでした」　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　と、記している　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　 　 _,.ノ　 ヽ､_
　　　　　　　　　　|　　 　（ ●）（●）　　　　　　　　　 いや、総支配人のブロンザルトさんは
　　　　　　　　　　.|　U　　 （___人__）　　　　　　　　　 俺によくしてくれてるよ？
　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　|_,-‐、_ -、　　　　 ミュンヘンのペルファルなんぞと違って･･･
　　　　　　　　　　.人､　　 　　 厂丶,丶　v　〉.
　　　　　　　 _,／::::ヽ､.,ヽ., ___,く_ソ　　　 __ノ
　_, ､ -― ''"::::::::::::＼::::::::::::::::::::(　　　　<"ﾆ‐-、
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r　 ／⌒ヽ;;;;;;; )
;;;;;;;;;;;:::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;V／.....￣　',;;;;|
;;;;;;;;;;;;;:::|;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;〈　;;;;:::::::::::... ',;;i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　でも、ねえ･･･
;;;;;;;;;;;::::!;;;;;;;;;;::::::＼::::::::::::::::::::::;;;;;;;;ﾊ　::;;;;;;;;::::::::. ',



┌────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　社会的に、外面的に成功しているからといって、内面的、創作上でも充実しているとは、いえない。　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　いや、外見が急激な勢いで成功しているときこそ、内側では危機が進行しているのかもしれないのだ 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────────────────────┘

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331： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:58:02 ID:KXxNjHIQ








. 　　　　　　　　　　　　　 ,´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　 │　本当に･･･　　　│
　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿＿＿＿＿＿__乂



. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　どこに向かうんだろうな･･･　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿.ノ










　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,.-─-、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　 　　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 i 　　 　 　i
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 !　　　　　,'　　　_　　　　　　俺は･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ＿＿　/　　　 i }_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.ィ':::::::::::::::::`ー─ <//γ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐'´...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.｀､. r_j
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /´...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: }　}　　　　　　　　ドイツは･･････
　　　　　　　　　　　　　　　　　 / .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::ｲ-〔､
　　　　　　　　　　　　　　　　　,ゝ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶:::::::::::: {::::: i
　　　　　　　　　　　　　　　　 冫:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l.:::::::::::: i:::: l
　　　　　　　　　　　　　　　／.::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::: i::: l
　　　　　　　　　　　　　　イ.:::::::::::::::::／｀,::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::: i､:i
　　　　　　　　　　　　　/.:::::::::::::::::::<ｰ- ､| ::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::: ﾉ

332： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:58:20 ID:KXxNjHIQ



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333： ◆c4bqdXp7mw：2013/12/27(金) 00:58:39 ID:KXxNjHIQ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　本日の投下は、以上です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　それでは皆さん、よいお年を

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334：板内大掃除が近いだろ時期的に考えて：2013/12/27(金) 01:14:07 ID:AWkNNco6
案外、自由な大学時代の方が、窮屈だった高校時代より、悩み多かったりするものですよね、と自分的には思ったり
そして良いお年をー乙です

335：板内大掃除が近いだろ時期的に考えて：2013/12/27(金) 02:18:48 ID:wsfMTTh6
乙

336：板内大掃除が近いだろ時期的に考えて：2013/12/27(金) 04:10:06 ID:Cmc52KnQ
乙

337：板内大掃除が近いだろ時期的に考えて：2013/12/27(金) 14:49:42 ID:hb/JIQh2
乙でした
よいお年をー

338：板内大掃除が近いだろ時期的に考えて：2013/12/30(月) 16:32:19 ID:/SZ2vhuU
乙です

音楽家ってどこか芸術家肌っていうかちょっと変人が多いイメージあったけど
この人って結構社交的なんだな

339： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/04(土) 00:38:45 ID:gnl/dTeM
新年明けましておめでとうございます＆乙ありです

>>338
音楽家、と一口に言ってもオペラ作曲家の場合、台本家や歌手、劇場支配人といった様々な人との交渉や人脈を持たねば
上演できませんので、社交的な性格でないと勤まらないでしょう。

ベッリーニのように気難しく非社交的だった人もいますが、彼の場合、クラシックの長い歴史の中でも屈指の
メロディーメーカーという、才能が助けてくれたと言えるでしょうｗ
（そしてイケメンだったので、“悩めるイケメン” というのがなおさら人を退きつけたのかもｗ）

あの傲岸不遜唯我独尊傍若無人の塊、リヒャルト･ワーグナーも、若い頃から社会で揉まれてた、というのは紛れもない事実ですし
オペラ作曲家は基本的に社交性がないと、成功できないと思います

340： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:35:53 ID:gCWnebZs



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　では、投下します


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341： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:36:14 ID:gCWnebZs



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│ 　 ドイツは １８７１年の統一以来、国としての性格が根本的に変わるほどの変化を遂げた　　 │
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　 ｀/　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　､二,　　　｀ヽ_,,　　￣く　　　　|
　 /,　　　　　　　　　　　　　（　　_　､‐､ ο　　　　 ´i　　|　　　　　 ｀-､　　 ,~_＼　i
　 ~ ｀´ヽ,　　　　　　　　　／´　 ~　 ｀´　　　　　　　） ,,_|　　　　　　　　｀i　ヽ, ｀´　ヽ
　　　　　|__,,-‐‐-､,,　,,-‐｀　　　　　　　　　　　　　　｀´　　　　　　　　　　） ,-!　　　　 ）
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　　_,,／　　 ｀ ‐-´i＿ - ‐ ´￣￣￣￣￣｀‐ ´｀‐｀―´~ヽ,っ　　｀＼_　 ）








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　　　　　　　　..7｜ 〃／-.　　　___￣￣｀､"ヽ＼　ヽ
　　　　　　　[(.l｜(,/ﾉ゛./／〆＜´-t_＿＿>⌒〜　 .＼、
　　 　 　 　 [./　ヾﾂ/´　　　　　ｰ=＝＝=､､_　_　-.＼
　　　　　　　[゜.／｀､　　　　　　　　`ー―＼ ＼＼ヽ丶|l
　　　　　　｜｜(　　　　　　　　　　　　＼＼,,.＼ ＼ヽ
　　　　　　　X｜　　　　　　　_彡≡=＝イ　 く＼ヽ　 |ﾚ
　　　　　　　　Y　＝=ミゝ、　〃´=ェ＿_　 　ｿ ﾉノ　　V
　　　　　　　　`)レ≠幵ヾ　　゛〃ｱ TT ﾘ　/ミイト、 V
　　　　　　　　　|l　 ﾞ＝=ｿ　　　　　＝イ　　/ﾐﾉ　n　ﾚ
　　　　　　　　　l|　　　/ﾉ　　　　　　　　　ヾﾒ　 r　/
　　　　　　　　　 l、　　、　　　　　　　　　　　/ _／　　　　　　････････････
　　　　　　　　　　k　　.＼　　　　　　 ∪　 /.＼^へ
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　　　　　　　　　　　...ヽ　　　---.　　　／.／::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　ゝ..　　　 _ ンく／:::::::::::::::::::::::::::::::::/ゝ、
　　　 　　　　　ｺﾞｸﾘ　　　 ゛` lて7　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::/＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　l^r､＼く.＼:::::::::::::::::::::::::::::::::/ ０ ゝ、＼
　　　　　　　　　　　　　　　l｜l゜:::::::＼＼:::::::::::::::::::::yくゝ、:::::::::＼　、
342： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:36:43 ID:gCWnebZs



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│　　これは、人口の変化にも表れている。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
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│　　１８７１年の統一した頃は ドイツの人口は４１００万人だったのに対し、第一次世界大戦が勃発した　 　 │
│　　１９１４年には、実に６７７０万人にまで、なっている　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 《 ｂ ｅ ｆ ｏ ｒ ｅ 》



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｎ　_　 　-‐　´ 　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 n_n_l |_n_n　 -　‐　　 ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ¨ﾌ¨l | 厂
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　,ﾈk
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　/ l | ',
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,.'　,.' 　l |　',
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 _,　-‐- ､　　　　 ,.'　　 l |　_',　-‐- ､_　　　　　　　,,､、
, .: '"丶､　　　 ,.:-‐ ､　　,　-‐ '".:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ｰ__||__-ｰ "`l |´:.: ',:.:.:.:.:.:.:　｀　ｰ - ‐ '".:.:.:..｀` ‐- ､_
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.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ,ィ=ｘ-ｙッメ爻小ト||､　_ィ=xl |､:.:.:.: ',:.:.:.:.:,ィ=ｘ､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
　ィ爻ミ爻ｋイ心､__,xｯ介イ仗ヌ爻三彡ﾊミ爻||ﾐY辻三l |爻云k',Y爻㏍ﾆミイ三爻=ィ㍍ﾒ从fYk
二二二二二二二二二二二二.二二 二, '　ﾞ､||宀¬┴l |─ -ｨベ二二二ヾ三ヾ三二ヽ−　ｙ爻
　　　_　−　　_　　‐　　　−　_　ﾞ" ｀,", '　　　ヾ`廾ﾋ宀l |¨⌒´旧|　ﾄ---ﾄｯry㎜k､,ykx| −爻幺
　-　_　　　−　　_　ﾆ　-　　,、− , ',:'ﾞ　_　　　　ﾞx ､　　l | 　 ｀ﾞ"ﾞ"';"ﾞ"ﾞ" 　 −　冖⌒ﾞ'″ 　 ￣
　ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ' ンィﾍＶx'ﾞ　　　　　　_　ヾkジﾞ＾"Yk Y k ｆ ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'
､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､, 'ンィﾍ yYﾁ　　　　　　　　 　_ﾞit 　 .:从㏍Ｖ仆k ､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,ﾞ'､,
.､, ､, ､, ､, ､, ､, ､, ､ン ィﾍ x㏍ｼ゛　　　　　　　　　　　ヾ〉Yﾙ丱从ﾘ以 Y从ｋｘ　､, ､, ､, ､, ､, ､, ､, ､,
､, ､, ､, ､, ､, ､,　ン ,ィﾍ ィ斗ヌ　　_　　　　　　　　　　　 ﾞく斗州ツｋi小乂㏍仆小Y､, ､, ､, ､, ､, ､, ､

343： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:37:02 ID:gCWnebZs



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《 ａ ｆ ｔ ｅ ｒ 》




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　 　 　 　　| 　 　 　|::| |:|　　l| |}|k====i====i====ll|{|三|　　　　 　 　 　　|:::::::l| ||::::::レ': .: .: .: .
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　:＼ 　 　 | 　 　　 |::| |:|　　l| |}|_|二Lll二l_l二ll二ﾆl|{|U/三===========:|:::::::lﾚ' : .: . , -'":: . : ..
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　｀ﾞ''ｰ-､,_i 　 　　 |::| |:|/////|::|=ii|i|{ﾆ}　　 　r-|料|::| ／　 !　　　ｨ==二二二二| i:::|__,,..　-‐　'
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　/ ,r　 　 ､　i.fififｉ|:::､,,,,,|ｉiiii　|::|r-､,,, ｨｭ,-､,-､,-､,-､,:| l:ｉ:i:i| l,-､王王王王|,ｲ;;;ヽｉi| |:::|l=======
::t,ｉ,.-､_,＝､l　l rｪｪ､〈ｲ;;}　Eﾕ r'ﾆﾐ　 rｰ､　ぐﾘ r.^.i　,,,,,,, r'^;;)ハ} {ﾟ_ﾟﾘ　 r'､"`oﾉｉi| |:::|l=======
: :::i｀~'!.｀~´`ﾘ' {-r ﾘ ｲ/ }/ じノ--'ﾄ､rｰ-'ヽ rﾉ}ﾊ-'ﾄ､(-ﾟﾘ 〉-' ﾋ'ヽ/Vヽ /　　ヾ'　　 ＿＿　‐- 　.
::　 ! fニﾌ.,ｲ'　冫^<}ヽ ┤Ｌ｣l　　　　}+i+i+lﾉ|__|ｪｏloﾉ 〉〉}| Ｌﾋｧ |ﾉ　： ﾉ{ {⌒ヽﾄ､／　　 ノ ''‐- ､
　_r'=､,.='-‐i__l 　Ｖ/,ｲ ///|| Ｙ　　 i'++i++|/∧{ Yﾉ∠/::||∧ |　 | | ： | |　＼__二二ソ)"rｰ-､
７ﾞl,.>‐`ｰﾆﾌ ヾ｀ｰ- ､ヽゝ 　　|　 　 l----i' 　ﾊヽ 〉　Ｌ::ﾉ|Eﾖ |--' ｹｲ|　|----|..==| |:::| {ヽ,;;;;} ｀
／　　i　i' ､ ─' .:.:.:.:.::ヽ . .: : ::ﾄー-''|:::::::::〈 　 ﾞ' }_}　　|::| |_____| lﾉ〈〈| |　|::ヽ:::::|　　| |:::|　〉ｰ {､



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　この４３年間における人口増加の前年度比は、平均すると１．１７％増、同時期のフランスは３６００万人から　  │
│　　４０００万への増加、一年ごとの増加率は平均０．２５％増だから、いかに急激に増えたかが分かるだろう　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────────┘

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344： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:37:19 ID:gCWnebZs



┌──────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　そして これら急激に増えた人々の受け皿となったのが、都市部だ　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────┘




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:::::::::::　　　　　　. .:.:.::::::::::::::::::::::::::::"'"'";';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;i;i;i;iiiiiiiiilllllllllllヾ;;;;;;;;;;;;;;;
:::::::.:.　　　　　. . .:.:.:::::::::::::::::::.:.　 . :.:.:.:::::ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;';'"'ゞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;i;i;i;iiiiiiiilllllﾂ　　ヾ;;;;;;;;;;
:::.:..　　　　　　.:..:::::::::::::::.:.:.:.　　 . .:.::::::::::::::"'"'"'"'"'"':::::::::::::ゞ;;;;;;;;;;;;;;;;|ililililililililil|:::::::::::::::::"'"'
.　　　　　　　　　　　　. . .　　..:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::"'"'"'' |lilililililililili|::::::::::::::::::::::::
. . . . . . . .::.:.:... . . . . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|lilililililililili|:::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|lilililililililili|:::::::::::::::::::::::::
::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;||;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ri!;;;i!;::;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;r-|lilililililililill|:ﾆ|i!;;;;;;;;::;;;ﾄi
_|￣|t|-ｲ|E][I]|ゃ!i!, -‐--‐-､||;;r-ｲ|￣|￣|]}}[三|i|III|!rｲ:;;;;;;;|三三|ﾆ|lilililililililili|三|!;;;;;;;;;;;;;lK
|州!||iiiiii|Er─|]].／　　　　　　 ｰ､ |ｺ|ﾛﾛﾛ||るい|jIjIi||!ﾊﾄｲ|三三三| |lilililililililili|;';';';';';';';';;,,|￣
r|==日_EE|　 /´　　　　　　　　　 l_.ハ￣|H|;!;!;!;i|亞Hﾊo［[i圭i茎i圭||lililililililililil|;';';';';';';';';'ヾ
申||器|彡|EE.}　　　　　　　　　　}　）|￣|￣|从从|HHHHH|i圭iIiIiIi圭i|lililililililililili℡;';';';:;:;::::.:
||HHH|代EE.{　　　　　　　　　 r１ﾉ ..|￣|￣|从从|HHHHH|i嬰iIiIiIi夢|lilililililililililililil|'"'"'"'"'
===ｧ==|ー- _}　　　　　　　　　{Jl:|HHH|iIiIi℡r|==日_EE|三|HHH|,-''|lililililililililililililil|;:;:;:;:;:;:;:
/ｲ|三||!三=r レ,　　　　　　 r‐'　| ''"Z三|H|H|==目|TTTT,,.r''''";:,:,:/lililililililililililililili℡;:;:;:;:;:;:
|||圭圭圭圭圭 .レ､.、, ィノトゝ-〈.::::::::::::::Z圭圭家＞''''"~;:;:;:;:;:;:;:;:／liliﾉlilili|lililililililililili＞-;:;:
圭圭圭圭圭;== .i´_　-―‐　_　.⊥-‐ ､.:::＞'''"~~;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;∠-'"'"'∠'"'"''V"'"'"~;:;:;:;:;:
圭圭圭圭./M.／　　　　　 　 　 　 /　 ＼:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　 　 　 .／　　　　　　　　 　 　 l



┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　土地を離れた農村部の若者たちがチャンスを求め、産業の中心に流れ込んできたのだが･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘

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345： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:37:36 ID:gCWnebZs



┌──────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　突貫工事で作られた労働者階級の集合住宅は、粗末なものにならざるを得なかった　　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────┘




　ロロロロロロロ |::..　　　　　　　 ____i_　　　　　　 　 　 　 ____i_
　ロロロロロロロ |:::::..　　　　 　 /;;;;/iヽ　　 　 　 　 　 ...::/;;;;/iヽ
　ロロロロロロロ |:::::::::.....　　　　|F_F|=|.. 　　　　 .....::::::::::|F_F|=|..
　ロロロロロロロ |:::::::::::::.::::........ :|F_F|=|:::::...........:::::::::::::::::::|F_F|=|::::....
二─────── ＿＿＿＿＿_.::::::::::..................:::::::::::::: |F_F|=|::::::::::..................
　 ￣￣￣￣￣￣￣ ─────‐二二二二───----＿＿＿＿＿＿＿_＿＿
.Ｔ.┬─‐┬───┬............................＿＿＿＿￣￣￣:::::::::::───────‐ ＿
││:::::::...|　　　　　 | ::::::::::::: :|　 | ::::::::::::: |　 |:::￣￣￣!. 　┌───┐
││:::::::...|　　　　　 | ::::::::::... .|　 | ::::::::::... |　 |:::::::::::.. .. |　　 |:::::::::::::::.....|
││:::::::...|　　　　　 | ::::::::..... .|　 | ::::::::..... |　 |::::::::::.. ... |　　 |::::::::::::........|
　　 ￣￣ . 　 　 　 └──‐┘　!＿:::...... |　 |::::::::... .... |　　 |::::::::::..........|
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: . ￣￣Λ＿Λ──＿＿＿＿＿＿:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:.i￣￣i:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :.:. :. . .
:::::::::: /:彡ミ゛ヽ;）ー､::::::::: Λ＿Λ. . ￣￣￣￣─‐. ⊂ニニ⊃ ＿＿＿＿＿＿:. :.:. :
::::::.../ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i:::::....（-д-:::　）ー､::::::.......　　　 (　ﾟдﾟ　)ー､　 Λ＿Λ:: .. .￣
::. . / :::/;;: 　 ヽ　ヽ ::ｌ::: . /i ;:　 　　 　:::i:::.::::::..... . 　/i ;:　 　　 　::. i /:彡ミ゛ヽ;）ー､::::
: . （_,ノ⌒＼;;　ヽ､_ノ:l: . (:: ;;＿＿/ :::./ |:::::......　 　(:: ;;＿＿/ :::./::/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i::::
　　　 i⌒＼）i⌒＼　/:: .. /　＿＿__/　:|:::::::::.... . .　 /　＿＿__/::/ :::/;;: 　 ヽ　ヽ ::ｌ::::
　　　 | :::| ::;;_| :::| ::;;ﾉ: . i⌒i_ﾉ :i⌒＼　/::::::...... . 　 i⌒i_ﾉ :i⌒＼（_,ノ⌒＼;;　ヽ､_ノ:l:::
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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　首都ベルリンに代表される都会の成長は、装飾的で豪奢なブルジョアの建物と労働者階級の住む　  │
│　　劣悪な集合住宅が隣り合わせにあるような、歪さと危うさを秘めたものだったのである　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────┘

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346： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:37:56 ID:gCWnebZs



┌────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　そして政治的な面で見て、都市部の急成長は新たな軋轢をもたらした　　  │
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　　　　　　　＿＿ ＿ 　　　　　　　　　　;;;;ゝゝ;;;;ヾ;;;;;ヽ
　　　　　 ／／／／─＼ 　　　　　　 ;;;;ゝゝ;;;;ヾ;;;;;ヽ;;ヾ
　　　　／／／／─── ＼ 　　　　;;ゝ;;;;ゝ;;;;ゞ;;;;ゞ;;;;ゝ;;;
　 　／／／／───‐──＼ 　　ゝ;;;;;;;;ゝゝ;;;;ゝ;;;;ゞ;;ゝ
　／／／／─　,.r'.;' "￣T｀｀ヽ ＼　　　ゝ;;;;ゞゞ;;;;ゝ
(＿＿／‖￣ /ｰ/ ＼　 .|　 ／｀',!　　　　　　|;il|
　‖　　 ‖￣iーi　　　＼|／　　　i::.　　　　　|;il|
　‖　　 ‖￣!一!─ ─ ◇─ ─ l:::.　 ;,;.. ;,;..|;il| ;,;. ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､
　‖　　 ‖￣ｌーl　　　／|＼　　 ,':.::..　　 ;,;..､|;il|,､;,;,｀"'"''ｰ'ｰ-､, ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､
´｀"'"'''"'"'''､w::::。ゝ／､,. l､ , ヽ。､ , ,´｀"'"''｀"'"''"'"'''ｰ､___　　　´｀"'"''"'"''"'"''"'"''"'"
:.:.:.:.:.:.:　　。w 。,。,。, 〜､。, 〜､ , 〜´｀"'"''｀"'"''"'"'''ｰ､___ "''ｰ'ｰ-､,
　　　　:.:.:.:.:.:.:　　　　　　　　:.:.:.:.:.:.:　　　　　　　　:.:.:.:.:.:.:　　　"''ｰ'ｰ -､,´｀"'"''ｰ'ｰ-､,
:.:.:.:.:.:.:　　　　　:.:.:.:.:.:.:　　　　　　:.:.:.:.:.:.:　　　　　　　　　　　　　　　　　 ´｀"'"''ｰ'ｰ-､,
　　　　　.　.... .. ..　　　　　　　　　　　　　　.　.... .. ..　　　　　　　.... .. ..

　　　　　　　　　 ,　　-――┐
　　　　　　 　 　 | ／二二二|
　　　　　　　　　 lｨ, ニニニニｱ
　　　　　　　　 〈イ:::::/__,二. ,ﾆl
　　　　　　　　　 ‘i{　i} └‐'. }┘
　　　　　　　　　　｀T L_ '''--'i'
　　　　　　　　　 ／(丶-ヽﾘﾘ'
　　　　　　,　-‐'´ |　＼　/＼l＼_
　　　　　 / ￣｀ヽ ￣ / ＼〉ﾍ〉　 |
　　　　　 |　　　　|　　＼　 ＼|　| |
　　　　　 | ／　　j　　　　￣ヽlﾑ| |
　　　　 ／-―　/／　　　　 o　/｜
　　　　 |　　／/　　　　　　　　 l　|
　　　　/　 　 /　　　　　　　　　ｌ　|
　　　 / 、　 /ヽ　　 　 　 　 o　l　|
　 　 〈　 ヽ 〈 /　　　　　　　　 〈　|
　　　 ヽ　　　}　　　　　　　　　 ｌ　|



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　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　│ 　 ドイツ帝国成立の前には、土地と農業に基盤を持つ「ユンカー」と呼ばれる土地貴族が　 │
　　　　　　　　　　　│　　政治力を持っていた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　│ 　 帝国成立後も、このユンカーが依然、強い政治力を持ち続けたのだが･･･ 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
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347： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:38:15 ID:gCWnebZs



┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　近代資本主義が発達すると、都市部に住み、商業に基盤を持つ新興ブルジョアジーの存在を　  │
│　　無視するわけにはいかなくなった　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘




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,三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三/三
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　　　 　 　 　 　 〃 /:/.: : :／: : : : 从ヽ 　{: : /ﾆl〈 　 (_ｿ　　 〈(_jY ｊノ
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　　　　　　　　 ,: : :l:li: :/:ｧ≦彡' ／__ |: :!　 └i:Lj彡　　　　　　-イ
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　　 　 　 　 　 ‘{ｈj:j:〈　　{_ｿ　　　{i_}Y:/　　　　|　 ＼　　 ￣　〈
　　　　　　　　　ゝ.‘'＼　　　 ' : .' 〈: 〃　 　 xく.|　　　丶 ＿＿,ﾉ
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　　　　　　　　　　 ノﾘ　　 丶-イ´￣l//∧ ヽ.　/＼ |- 　 -ﾘ　. ﾍ _
　　　　　＿ _, - ャくﾉ　 　 〈ヽ　　　 Ｖ//∧　}/　　　￣|　/／､　|/lー-､
　　　／ヘ、-V/∧　', _　　 _l ＼二 ｰ ､ / |　　　　　　｜/　　 ヽ|/| |　 |
　　 ,'　　　 ヽ ∨,厶　', ｀　´ |　　V ｀/ | / |　　　　　 　 /　　　　|/j｜　|

348： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:38:40 ID:gCWnebZs



┌─────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　つまり 都市部の急成長は、旧弊たるユンカーと新興ブルジョアジーの間に横たわる亀裂を広げたのだ　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　　ゝ.‘'＼　　　 ' : .' 〈: 〃　 　 xく.|　　　丶 ＿＿,ﾉ 　 　 ／ ／
　　　　　　　　　　 l:ﾊ　、　　､＿　´/　　 ／ 　 ＼　　　ﾉ|＼　　 　 .／ ／
　　　　　　　　　　 jﾉ:|　＼　　-　／, --f∧　 　 ,､ ヽ　　{ヽl ＼　／,／
　　　　　　　　　　 ノﾘ　　 丶-イ´￣l//∧ ヽ.　/＼ |- 　 -ﾘ . ／.／　　　　　 ., ―-　、
　　　　　＿ _, - ャくﾉ　 　 〈ヽ　　　 Ｖ//∧　}/　...,､ 　 　 ／ ／　　　　　　　/､　　　　＼ ＿＿　　　　　　　 /´￣｀ 丶、
　　　／ヘ、-V/∧　', _　　 _l ＼二 ｰ ､ / |　 　 　 ｷ人／ ,／　　　　　　＜＾＼丶-----〉　　　ヽ　　　 ＿,/＼　　　　　＼
　　 ,'　　　 ヽ ∨,厶　', ｀　´ |　　V ｀/ | / |　.-　＜　　　　 て　　　　　　　/,ﾆ丶._ ￣￣〈二二二.L_　　 ＼＼　＼＿＿＿/
　　 |　　　　　l ∨_｣.V７￣￣|　　 V/　|//,|＿＿　／　, ,.　（　　　　　　　 .〉l 　　}/ﾆl¬-'ィ:ｧ:ｧt:tｧｲ　　 厶＼丶 ＿＿＿〈
　　｢二ﾕ　 　 |./　ー∨　　　j/￣｀/　 |// | 　 .,／.／`Y´⌒` ､　　　　　 く ,,,,_, l r-く::/1{ ,ﾆ、 ,ﾆ.{´　 　ﾉl　　}:/ﾍｰ――ｧ┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／ ／　　　　　　　　　　　　　‘T´ 　　_人ﾆ!_} 　 , )　|}　　く ,,,,,　　//:::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,／.／　　　　　　　　　　　　　　　　￣)'´／∧ノl_ ｀ こ´人　　〈ｰ　　ﾉ´ ﾆﾆ 〈
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ／　　　　　　　　　　　　　　　　　 /}／ ／　ヽ ＼ 天 /､|｀ ー∟、／´￣￣＼_
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／ ,／　　　　　　　　　　　　　　　　　　/´l￣ ／⌒　〉/ﾍ〉〈l　 〉　　 l∠ -‐ '´￣￣｀ ＼
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／ ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／l　 l　　　 /　＼∨∠l∠／ ＼　　　　　　　 　 ヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ,／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /l/| l |　　　'　　　 /'´　 〃　　　 ヽ　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 ／ .／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ' 　￣　〈　　　|　　　　o　 /{　} 　 　　 !　　／　　　　ﾘ
　　　　　　　　　　 　 　 ／ ,／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 　 }　 　 |　　　　　 /　V 　 　 　 | ／　　　　　/l
　　　　　 　 　 　 　 .／ .／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　　　 /|　　　|　　　　　,　 /　　　　　 |　　　　　　/　!
　　　　　　　　　　／ ,／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|　　　 　 /　 　 |　　　 o/　　|　　　　　,'　　　　 　 /　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ,　-‐/　　　/　　　　/　　 |　 　 　 / 　 　 　 　 | 　 |

349： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:39:06 ID:gCWnebZs



┌───────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　またドイツ帝国は人口･面積ともに他を圧倒するプロイセン王国が主導権を持っていたが、他方で各邦国は　　 │
│　　内政に関しては自主権を持ち、連邦参議院に議席も割り当てられていた　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィ´￣｀`ヾ　 ｀`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,ｲﾚ'⌒ヽ二二ヽ＼ i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／／￣￣ ￣￣￣ ￣￣ ￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　|　|
　　　　　　　　　 　 ,-‐‐､　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　|　|
　　　＿＿ ＿＿　 ﾘ''j '''j!　＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿ _.|　|
　　　　　　　　 　 __}､ﾆ_/L__　　　　　　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　　/:l:::/:j公7:::!:::/:ヽ　　　　　　　　　　　 　＼＼
　　￣￣ ￣￣ ￣￣ ￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣ ￣ ＼＼＿＿＿ ＿＿＿＿
　　ﾆﾆﾆﾆﾆ二二二二二二二二二二二二二二二二二 ／／
　　＿＿ ＿ ＿＿＿ ＿＿＿＿ ＿＿＿ ＿＿＿,．-‐ /　/
　　　/　　　　/　!　　　　　　　　　　　　!二二」／￣ヽ,/　/
　　,/　　　　/　 !　　　　　　 　 　　 　　!ｺｺ ／　　　 /　/
　　　　　　,/ 　 !　　　　　　 　　 　 　 　!ﾖ /　　 　 ,/　/
　　　　　 /　　 |　　　　　　　　　　　 　 　/　　　　/　/
　　　　 ,/　　　l＿＿ ＿＿ ＿＿＿ ＿ /　　　　/　/
　　　　/　　／　　　　　　　　　　　 　 　|　　　 ./　/






┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━┓
┃　　　　　　　　　構　　成　　国　　　　　　　　　　.┃ 議席数　┃
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━┫
┃　プロイセン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.┃　１７　　...┃
┠───────────────────╂────┨
┃　バイエルン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┃　　６　　...┃
┠───────────────────╂────┨
┃　ヴュルテンベルク　　　　　　　　　　　　　　　....┃　　４　　...┃
┠───────────────────╂────┨
┃　ザクセン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....┃　　４　　...┃
┠───────────────────╂────┨
┃　バーデン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .┃　　３　　...┃
┠───────────────────╂────┨
┃　メクレンブルク＝シュヴェリン　　　　　　　 　 .┃　　２　　...┃
┠───────────────────╂────┨
┃　ヘッセン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..┃　　３　　...┃
┠───────────────────╂────┨
┃　オルデンブルク　　　　　　　　　　　　　　　　　.┃　　１　　...┃
┠───────────────────╂────┨
┃　ザクセン＝ヴァイマル＝アイゼナッハ　　　　.┃　　１　　...┃
┠───────────────────╂────┨
┃　メクレンブルク＝シュトレリッツ　　　　　　　.....┃　　１　　...┃
┠───────────────────╂────┨
　　　　　　　　　　　　：　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：
　　　　　　　　　　　　：　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：
　　　　　　　　　　　　：　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：

350： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:39:26 ID:gCWnebZs



┌───────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　だが、文化面を見ると･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　バイエルンのように南ドイツに位置する邦国は伝統的にカトリック教徒が多く、 　  │
│　　北ドイツのプロイセンよりもフランスやオーストリアに、より親近感を持っていた　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└───────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 r,
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ┃　　　 　 　 　 　 f'ﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　†　　　　 　 　 　 _!｣^f_
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 <;;>　　　　　　　_,.i.|.Ⅱ.i.,_
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　,.４、.　　　　 ,-;'::7::,':.｡.:',.:.',ヽ,
　　　　　　　　　　 　 　 　 ／.　 ＼.　 　 r'.,'・,'.:ﾟ:i: : :.:!:ﾟ:..',.:ヽ,
　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　 　 |　 　/.,'｡/:・:.:!:.:・:.i:.:・:.',:.｡',:、
　　　　　　r:9t　　 　 　 　 | 　 　 .|　　,' ,' :.i : : :.|.:.:.:.:| : : :i: : :',ヽ　　 　 　 　 　 　 　 r:9t
　　　 a_., '"ヘﾞ'､ rf、　 i.　.| 　 　 | ｨﾖﾄ=gf＝ｲﾀ=rﾃ:=:fﾄ＝:iﾄ,=I=',　iﾋ,.　 i.　 r~ｰv, '"ヘﾞ'､,.rt
　　　ｲﾄ'i／(o)ヽ }ｲiγ台ヽ|.　 　 |! 〉!ﾄ__fii___5i___Ｈ~__白 _.Ｆi__i__.i.._Fiγ台ヽf-'~》／(o)ヽ }｢',
　　└!=============== |　　　|===========t===============================i:┘
　　　||　l. :l.冂.l. .|. i I二I | .!.　 　 ! ll　| ,..尸''",´('')｀,ﾞ''弋!､.|..l.iI二I:l.|　| i:I二I:i.|　|...l.冂.l: |　||　iｗi　 ／i
　　 r='===============!　　　 !=='-=''"´========｀ﾞ''=-'=======================〔ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{
　　　|;二;.ﾆﾆﾆﾆ;二;二二 |　　　 .|.ニ;二;ﾆﾆニニニニﾆﾆ;二;ﾆﾆニ;二;ﾆ二二;二;ﾆﾆﾆﾆ;ニ||　rｭ　rｭ　i
1._.　.||　|　r=:t....「~「　￣. i　　 　 i.「~「"「 ..「 .「 ￣ .「 .「　「 .「 「r=t「 .「 ￣￣.「~「. r:=:ｔ...|　||::::‐‐‐‐‐=r
Ht,.　||　|　|士|　|　|　i´｀i !r､ ,r、ｒ!i . |　|´｀|　|..i´｀! |　|´｀|　|　|.| . ||　|　i´｀i　|　|　|士|　|　||;;::　,f,ヵｱk
卅k､.||　|__＝=..,,|　|__'==' ﾄ〃>ゞ.ｨ| . |　|==|　|..'=='..|　|==|　|　| Θ.|　|.._'=='_..|　|,,..=＝__|　||::!,.fｨ=';^"´
-,,."' ||　|,γ''ヽ...|　|　, --t:=====t; . |　|iュ|　|:二ﾆ |　|iュ!　|..ΘΘΘ| , --､ .|　|..γ''ヽ..|　||::!.,,.,:-;.''「´.
|.. i｀ﾞ'||　| |..:::::::|..|　|　|'⌒'|　　　　|| . |　| . .|　|.ｒ＝i..|　|　 |　| .い山り.| |'⌒'.|..|　|. l...::::::l |　||::!!l | .|　|.
|.. |..: ||　| |. fb::|..|　|　|i十:|　　　　|| . |　|rｰ|　|.|==.|!|　|rｰ|　|　|.|||:|.|　| |!十!|..|　|. |fb::::| |　||::!!l |. |　|　.
|.. |..: ||._.|_|_i!〈fi...|　|　i.____|　　　　|| . |　||....|　|.|.　 |!|　||....|　|　|.|||:|.|　| |.___..|..|　|. i!〈f:::| |._.||::!!l | .|　|.
|.. |..:..!___i_l 「~.|:二二二二|　　　　|二二二二二二二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |||:|ﾆ二二二二二「~.|二i.___i::!!| |. |　|　.
|,..;-'"≡≡.|.__|≡≡≡≡:|　　　　|:≡:≡≡≡≡≡≡≡:≡:≡ |||:| ≡.≡:≡≡≡|.__|≡≡≡i.| | .|　|.
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三:|||:| 三三三三三三三三三三三＝コ.
二r=tl二∩二∩二∩二∩二∩二∩二:∩二:∩:二:∩二:∩ﾆ}. |::{ﾆ∩二∩二∩二∩二lr=t二二二
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351： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:39:45 ID:gCWnebZs



┌──────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　帝国内では 北と南での宗教や文化意識の差、邦国内では都市部と地方とでの政治および経済での差、　　 │
│　　都市部でもブルジョアジーと労働者階級での経済格差、そしてやがては来たる 労働者階級の台頭･･･　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└──────────────────────────────────────────────┘




: : : : : : : : : : : : : : : : : :°}　　　}: : : : : `‐-'`: : : : : ,､: : : : : : : : : : : : : _,-‐'~　　　{_ : : _,-'　　　　　　　　　〉
: : : : : : : : : : : : : : : : : :.⊂,　　　w--､,-,: : : ＿,--v' `>: : : : : : : : : _／　...∧,,∧ 　.∧,,∧　 　　　　　　 　 {_
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :>　　　　　∠,､ ／　　　　C-､_: : _,-‐'￣.∧∧(｀・ω・´)(｀・ω・´)∧∧　　 　 .__,-'
: : : : : : : : : : : : _,-‐､_: ..∧,,∧　 ∧,,∧ ~　　　　　　　　 ~~　　　 (｀・ω・´).∧∧) (∧∧(｀・ω・´)._,-‐'
: : : ::_,-‐'`^⌒i〈.　 .∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧　 　 　 　 　 　 　 ｜　Ｕ (｀・ω・´)(｀・ω・´) と ﾉ
ﾍ: : ]　　　　　 i　.(　´・ω)　Ｕ) ( つと ﾉ(ω・｀ )　　　　　　　　　　 ｕ-ｕ　（l 　　 ) ( 　　　ﾉ u-ｕ
　フ `-,　　　_i'　..｜　Ｕ (　　´・) (・｀　　)　と ﾉ . ﾍﾞﾙﾘﾝ　　　　　 ,--‐'　 `ｕ-ｕ'　 `ｕ-u'
　＼_／　　 '‐､　　 ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ　 　 .◎　　　　　　 }
　　　　　　　/~　　　　 　 `ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ]
.　　　 <^‐'`'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `-､_
`i_　　　〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`i＿,-､
　 `-,　/　　　　　　　　　　　　　ドイツ帝国　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 `i
　　i~　〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ュ_　,-､　　　　　　　　￣＼
.　　￣i_　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 _,-‐'　　　　 `‐､_,､　　　　　　　 く
. 　　 ,-'　　　　　　 　 　 　 .∧,,∧　 ∧,,∧ _　,-､/　　　　　　　　　　く　 i‐-､__　　　_>
　　 /!､_　　　　　　　　 ∧ (´｀д´) (｀Д´ ) ∧∧　　　　　 　 　 　 　 .`‐'　　 く_,､i~
-､__i　　〉　　 　 　 　 (　｀・Д)　Ｕ) ( つと ﾉ(ﾍ・´　)　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　　 ￣`　 　 　 　 　 .｜　Ｕ (　　｀・) (・´　　)　と ﾉ
　　　　　 `--'i＿　　　..ｕ-ｕ （l 　　 ) (　　　ﾉu-ｕ ､
　　 　 　 　 　 　 ＞　　 　 　 `ｕ-ｕ'.　`ｕ-u'　　　 └､　　　　,‐-､__
　　　 　　　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _入＿,ノ　　　　`‐'^┐
　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　 ﾐｭﾝﾍﾝ　　　 _,-'　　　　　　　　　　　 〈
　　　　　　 　 }　　　_　　 　 　 　 　 　 ○　　　 く_
　　　　　 _　 く,､_,､_> `-､　　　　　　　　　＿,､_,､〈
　　　　　'7`'~　　　　　　 `T^‐ｭ_!`‐'i＿／　　　 `'



┌────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│ 　 帝政下でのドイツでは、政治や経済、宗教文化などを共有するグループで、小集団化されていたのだ 　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└────────────────────────────────────────────┘

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352： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:40:05 ID:gCWnebZs



┌───────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　この〝ミリュー〟と呼ばれる、利害や文化を共有する者同士で作る集団は、各邦国の経済基盤や　  │
│　　文化背景の違いから来る利害を訴え、帝政ドイツの進路を調整する意味合いがあるのだが　　　　　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　,r'´ ,f;:;:;:;,､,;:;:;:　　　 ｀,　ヽ　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｲ　 j　　,ｨｲ-‐'´｀`ｰ-ｿﾘ　　 i　　｀､　 ｀,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 ,'　 ,ﾘ从　　　　　　｀ﾘﾄ　　i　　　ヽ　 ﾞi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,! ,! ,'　 /,ｲ,､､､　　　　　 _,,,.ゞ､､ゝ､　　, 　j |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾞiﾞi l　,ｲ'^"`''ｰ｀`､　,ィﾆ,､-‐＝=ゞ三ﾆ´　,　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞ ﾊ:;｀,　,ｨｴｳﾝ｀, 　´Tｴﾕゞ､　 ﾞiミ7^ヾ　i |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀`ヾ l　 　　 /　.;..　｀`　　　　ﾄ/ｲY l　i !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　`i　　　 /　.;::.:. .　　 　 　　ﾞ　) j,!　i j
.　　　　　　　　　　　悪いのは　 　 　 　 　 l　　　ゝr-､　　　　　　　　'´ /　 !/
　　　　　　　　　　　全部俺かYO！ 　 　　 i,　　　　　　　　　　　　　仄　　i ,!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lﾄ, 　　ｪﾆﾆﾆﾆｭ　 　 　 ,' ,ﾘｲ　,!j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,､-─‐-ﾞゞ､　 　´二￣　　　 ／　 ｲ　//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲー‐-､ 　ヾﾄ､　　　　　 　 ,ィ´,/ィ´⌒Y
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,r'"´￣二つ ,fゝ- ､ー‐一'"´ィ´ィ　　 　 i
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /　　,r'´ ＿__i ,!`ﾌ｀ミヽ,r'"´　　　　　 ,r'"´i
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,/　　/´￣　 ヽ｀つ　　j iﾙ'´⌒｀ヽr'´／／　ﾉ､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 【 皇帝 ヴィルヘルム二世 】



┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　ビスマルク退陣後のヴィルヘルム時代になると 各ミリュー間の対立がより深刻化し、内政が　　 │
│　　不安定な時代を迎えてしまう　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────┘
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353： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:40:26 ID:gCWnebZs



┌────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　そして後には、この小集団化によって起きた亀裂が、目に見える形となって噴き出てくる！　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────┘




､　　 　 　 　 　 　 　 ＼ 　　　　　　　　 ＼ 　　　　　　.／　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /
..ヽ　　　　　　　　　　　 ｀'〟　　　　　　　　 ｀''-､　　 ./、　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /
　 .ｌ　　　　　　　　　　　　 l　 _　　 　 　 　 　 　 ヽ.　 ,!.!　　　　　　　　　　　　　　　　,／゛　　　 　 　 　 　 　 　 _＿
　　.ｌ　　　　 　 　 　 　 _..-'"゛　　　　　　　　　　　｀'､ !│　　　　　　　　　　　　　_..-′　　　　　　　　_,,.. -‐''"゛
　　 .ｌ　　　　　　　　 /゛　　　　　　　　 　 　 　 　 　 `{ .|　　　　　　　　　　 ,,-''"　　　　　　　　　 /"゛
　　　＼,　　　　　　 |　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |'､.! 　 　 　 　 　 　 /　　　　 　 　 　 　 　 /
　　　　 ｀'-､　　　　lﾞ　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 | . ｌ|　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　ｌ
　　　　　　 .｀''､,　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　｀''-..、　　　　!　　　　　　 　 　 　 　 /
　 　 　 　 　 　 ｀-.!　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ∧　　　　 ｀ヽ　　 .!　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　,,
　　　　 　 　 　 　 ,ゝ＿＿＿_　　　　　　　　　　　,/　.ｌ　　　　　　ヽ　│　　　　　　　　　　../　　 　 　 　 　 　 ／
　　　　　　　_,,..-'´　 .＼　　　⌒ﾞ''''ｰ ,,,、　　　　 ,/　　 .ｌ　　　　　　ヽ　l　　　　　　　　,..-'" 　 　 　 　 　 ___／
　　　 ,..-'"´　　　　　　　 ＼ 　　　　　　｀ﾞ''ｰr‐''/　　　 . ｌ　　　　　　 ヽ.!　　　　　., '',ﾞ＿ -――￣￣￣
.._..-'"　　　　　 　 　 　 　 　 ＼, 　 　 　 　 　 ｌ/　　　　　ﾞl　　　　　　 ./L　 _,,,.. /'"
゛　　　　　　　　　　　　　　　　　`ﾍ-__ 　　　　/　　　　　 ,,|、　　　　 ./ . `'¬ｰ- .|_
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 __,,|__＞-!ﾍ.ｌ　　　　　/ 　ヽ　　　　!.ｌ　　　　　　　 ＼　　　　 　 　 　 　 　 　 ,..-'"
　　　 ￣￣r‐―――――ｰッ'" 　 　 　 　 ,ｽ、　　　 ｌ　　　 .ｌ　　　l__Ｌ、　　　　　　　 ＼ 　　　　　　　 ._..-'"
　　　　 .／ 　 　 　 　 　 _ ‐/　　　　　　　/ 　.ヽ　　 /　　　　 |　 ./ 　　 ｀''ｰ ..,,,　　　　　 ｀'-、　　_..-'"´
　　　／　　　　　　　　／　 !　　　　　　　　!　　 .ヽ │　　　　 l　/　　　　　　　　￣ﾞﾞﾞ"'''¬ｰ- ﾐiｒ'"
.,, -'´　　　　　　　　 /　　 /　　　　　　　　│　　 . ｌ/　　　　　!./　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }'､,
　　　　　　　　　　　/　　 /　　　　　　　　　/　　　 .｀'-,,.　　　.ｌﾞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　 ｀-､
　　　　 　 　 　 　 /　 ／ 　　　　　　　　 ,i′　　　　　　｀''-〟,!　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,!　　　　｀'-､
　　　　 　 　 　 　 !‐´　　 　 　 　 　 　 /　　　 　 　 　 　 　 |ﾞ'ﾐ　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 .ヽ
　　 　 　 　 　 　 /　　　　 　 　 　 　 ,ノヽ　　　 　 　 　 　 　 !.|.ｌ　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 _ﾉ　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　/ 　　　　　　 . _..-'"゛　　ﾞ''ｰ　,,、　　　　　　 .!l　.ｌ　　　　　　　　　　　　-‐'″　　　　　　　　　　ヽ
　 　 　 　 　 ／　　　　　　　,/゛　　　 　 　 　 　 ＼.　　　　　 lﾞ　 ﾞL　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　 .／ 　 　 　 　 　 / 　　　　　　　　　　　　 ＼　　　 / 　　.ヽ、′
　　　 . _./ 　　　　　　　 ./ 　　　　　　　　　　　　　　　＼ ,／　　　　　｀''-,,
　 ／'" 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 !　　　　　　　　　 ｀!

354： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:40:44 ID:gCWnebZs



┌────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　たとえ今は、その亀裂がまだ目に見えるほど深くはなくとも･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────┘




圭圭7　　　　　 　 ,佳圭圭圭圭圭＞ '"　　　　 　 `{ .| 　 　 　 　 ,.｡x≦圭圭圭圭＞''"´　　　　/"゛ 　 　 　 　 ｉ
圭圭|＼, 　　　　　佳圭圭圭＞''"　　　　 　 　 　 　 |'､.!　　 　 ,.ィ升|圭|圭|＞''"´　　　 　 　 ,.｡ｭ:‐:‐:‐:ｭ｡.,_　 　 |ｉ
圭圭|　 ｀'-､ 　 　 炸圭紗'"　　　　　　　　＿,,..　　　| . ｌ| 　 　 升l圭＞''"　　　 　 　 　 ,.ｨ≦圭圭圭圭圭ム　　..||ｉ
圭圭|　　　.｀''､,　 |圭ア　　　　　 ,..｡x≦圭紗"　　　|　　｀''-.. ｲ圭少´ !　　　　　　　,.ｨ≦|才冬|圭l圭l圭l圭掛,　　Ⅷ
圭圭|　　 　 　 ｀-|ア´　　,.｡x≦圭圭圭:少"　　 　 ∧　 　 .ｲ圭7　　　.! 　　　　 ,.x'圭ｱ　　 /　｀ﾞミ圭圭圭圭ム　 Ⅶ，
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　 http://www.youtube.com/watch?v=gWjlcUWxdwg

　　　　　　　　　　　　【 Ｒ．ワーグナー：『トリスタンとイゾルデ』（第二幕）から「愛の二重唱」 】
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圭圭圭圭圭　♪,_　圭圭圭圭圭圭圭圭　-''´ 圭圭圭圭 `' 圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭 【 トリスタン 】 圭圭圭圭圭圭圭
圭圭圭圭圭圭圭圭.`'-.､,_　　♪　　_,.､-'´ .圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭
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:::::::;:: :;:;:;:;:;＋::::　　　　ヾゞ;ゞヾ.:　　;ヾヾヾゞ;ゞヾ.:　　;ヾヾヾゞ;ゞヾ.:　三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三
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;: ;::: ;: :: ::;;　♪ 　　,,ゞ.ヾ＼　ゞヾ:ゞヾ　ﾉﾉ　ゞヾ　.　,,ゞ.ヾ　ゞヾ:ゞヾ　三　　　der Liebe nur zu leben!　　　　　三
: : : : : : : : : : ＋　　　;ゞヾ;ゞゞ;ゞ　ヾ;ゞゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ　ヾ;ゞゞ;ゞヾ;ゞゞ;三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 三
　:: ;: :: ::;; ;: ;::: ;: :::::;:::　♪ ゞヾ,,.ゞヾ::ゞヾゞ:ヾ　ゞ:.y.ﾉヾゞ;ゞ　ヾ;ゞゞ;ゞ三　　　（お互い 相手に委ねあい　　　 三
:: ;: ＋:: ::;; ::;:;: ;:: ;　　　　　　ゞ;ゞiii;:: ｲ.ヾゞ,　　　　ゞ;ゞiii;:: ｲ.ヾゞ　　::三　　　 愛にのみ、生きるため！）　　　三
::;; 　　:: ;:　 :: 　::;; :::;; 　　:: ;:..ゞ;ゞ 　 iiiii;; :|;:/　:.:. .: .:: 　 ;ゞiiiii;; :|　::;; 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三
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　　　:::::.:.:::: : :.:. :.: .:. . :: : : : : . . . .:　|iii;;;;:|　:.:::: : :.:. :.: .:. . : :|iii;;;;:| :.:::: : :.:. :.: .:. . :: : : :.:::: : :.:. :.: .:. . :: : :
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|iii;;:::::| .ｉ j=ﾉﾘﾉ））〉　ｉ （,ﾚﾉﾉ）〉〉'..:::: : :.:. :.: .:. . :: : :
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:;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ..と)丞i〉　　　./＾｀Yi〉 ,;.::;､,ﾞ''''.::;､,ﾞ",;.::ﾞ",;.:;､,ﾞ",;.::;;､,ﾞ",;.::;
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　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 し'ﾉ　　　　　.|__|_,〉

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　　　　　　　　ｲ.:.:.:.{:::／.::|:::j厶〃/:／　ﾘ 'ｨぅﾄ､ }:/.::::/.::ﾘ ::ﾉ
　　　　　　　　|{:.:.:: {:.:.:.::: jｲ爪ﾊ　'´　　　　i仞心〉}:::/.:::/／
　　　　　　　　lﾊ:.:.: ',:.:..::从代刎,　 　 　 　 必ﾉﾘﾉ:｡ﾟ イ
　　　　　　　　|.:..＼八:::ﾊ　Ｖ少'ﾞ　　　 .　　｀ﾞ,,　ｲ::::::.:.ヽ
　　　　　　 　 |.:.: l.:.:::＼_ﾍ,　 ''　　 　 __ .　 　 　人:::::::.:. ',　　　　　　　　　　So stürben wir, um ungetrennt, -
　　　 ♪　 　 |.:: ﾉ.:.:.:::::::::::::> 、　　　　　　 　 ｲ┐::ヽ:::.:. ﾊ
　　　　　　　 ﾉ〃::{:.:.:::::::::/::::::::≧ 　 .. _,. イ　jﾉ　':::::ﾉ:::::.}ﾉ　　　　　　　　 （こうして私たちは死んでいくのね、離れることなく ･･･）
　　 　 　 　 ,″{:.: {い:／￣ /: :{ ｀ｰ---─'　/　: :∨　jノ
.　　　 　 　 {{　乂_ヽ/: :　／　/!`ー--─…ｲ　　 ,′＼
　　　　　　　ﾟo　　 ∧ ／ 　 /│ : : : : : ／ ,′　,′　: :ヽ
　　　　　　　　　　〈／　 　 /:　| : : : :／　: :{　　 {　/　　: :ヽ
　　　　　　　　　／　　　／ヾ､ | : ／　　 _ノ}　　 ∨　 　: : :ﾊ
　　　　　　　　 r＼　 ／　　 ＼l厶-‐_,彡'´ |　　　',　　 　: : :}
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364： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:43:58 ID:gCWnebZs

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪　　　　 　 　 　 　 　 　 /:〃:::/::::::::::/:::::::/:/::::::::::l::::::::::::::ヽ::::＼::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　 /' /::::/::::::::::/:::::::/:::':::::::::::::!::'::::::::::::::ヽ:::::ヽ::::::::::::::::',
　　　　　♪　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /::::/::::::::::/:::::::/::::;|:::::::::::::|::::l::::::::::::::::':::::::::'::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　l::::::|:::::::::::|:::::::/／::ﾚi::::::::::|;::::l＼:::::::::::l:::::::::l:::::::::::::::l
.　　　　　　　　　 ewig einig ohne End', - 　 　　 　 　 　　　　　　　　 　 |::::::|:::::::::::|::::/ﾘ__＼∧ ::::::| ',::|斗＼:::::l､:::::::l::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　. - ､　 　 　 |::::∧:::::::::ﾚ':ﾄﾊ::fｉヽ　ヽ:::::l　V　　　＼| ＼::|ヽ:::::/
　　　 　 　 　　 （永遠に一つになって、終わりなく･･･）　/　　 l　　　　 |::/　ヽ::::::l::::ヽ弋少　　＼|　　x=＝:､ 　　ﾍ|　l::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　|　　　',　　　　|/　　 ＼::|＼ﾄ　　　 ,　　　　　　　　　　　/´//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 、　　 ｌ　　　　 　 　 　 ヾ　 {　 　 〈　　　　　　　　　　,-‐':/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪　　　　　　　,. --‐ ´￣￣ ヽ　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　 , ' l:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　i´　　　　　 　 　 }　　　　　　　　　　　 ＼ 　｀ 二 ´　 　 ／　 |ハ　　　　　　♪
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　} 　 -―――- ､l　　　　　　　　　　　　　 ゝ､　　　 ,.　 ´ 　／ 　 !、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　 }　　　　　　,. - ＝ニ二´ -ハ｀T　 　 .　 ´　　　 〉＼
　　　　　　　　　　♪　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　＿＿＿＿ ノ　　　　 ,イ　　　　　　　　/　 ヽ}　／　 　 　 　 /ヽ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　{　　　　　　　　 }　　　 /　 !　 　 　 　 　 /|　∠LY^l　　　　 　 //　　丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　ヽ　＿ ..　 -- ､ﾊ　　 /　　､　　　　　　 　 l /!.:.:.:.:.ヾ!　 　 　 , ' /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　!　　 　 　 　 } ||　 /　　　ヽ　 　 　 　 　 ﾘ l:.:.:.:.:/´l　　 ／　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　♪　　　　　　　　　　 {ﾊｰ､---‐ ﾆｲ/.|　'　　ヽ　　＼　　　　　　| ﾄ､_, ′ ｌ 　/

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　　　　　　　　　　八 : : : 〃ﾉ::,ﾊ　 　 　 弋ツ　ﾉ:/ } /:､: : |＼＼　　　　 ohn' Erwachen, -
.　　　　　 　 　 　 　 ＼: : { 弋ツ 　,　　 　 '''''　 /ｰ ':＼:＼{ ヽ＼ゝ
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::♪;:: :;:;:;:;:;＋::::　　　　ヾゞ;ゞヾ.:　　:::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ii;((,)|　　 ._ﾍ/) 　 　 　 ＿(,)|　:. . :: : : :.:::: : :.:. :.:
　　　　　　:.:::: : :.:. :.: .:. . :: : .　　 　|iii;;::::|　, '´ '´｀ヽ　　 , '´ 　 ｀ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　♪
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|iii;;:::::| .ｉ j=ﾉﾘﾉ））〉　ｉ （,ﾚﾉﾉ）〉〉'..:::: : :.:. :.: .:. . :: : :
,.,.. ,...... ,....,.. ,,.,..,., ,.,.. 宜. ,....,.. ,,.,...,|iMi:::i;|;..从(ｌ ﾟヮﾟﾉj.　 ヽ,(l ﾟ ヮﾟﾉ!..,., ,.,.. 口.., 斤 ,.,.. ,...... ,....,.. ,,.,..,., ,.,.
:;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ..と)丞i〉　　　./＾｀Yi〉 ,;.::;､,ﾞ''''.::;､,ﾞ",;.::ﾞ",;.:;､,ﾞ",;.::;;､,ﾞ",;.::;
:;､ﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;ﾞ.く/_l〉　　　 ヽﾉ_,｣｣.."　;､,ﾞ",;.;､,ﾞ",;.::;;､,ﾞ",;.::;;､,ﾞ",;.::;
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 し'ﾉ　　　　　.|__|_,〉

367： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:44:55 ID:gCWnebZs


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...................................
　　　　　　　♪　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::　　　 ganz uns selbst gegeben,　　　　　 :::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::　　　　　 der Liebe nur zu leben!　　　　　　　　 :::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::　　　　　（二人は身も心も溶け合って　　　　　 :::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::　　　ただ愛のために生きるの！）　　　 :::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　 ♪
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...................................


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　／: : : : : : : : : :丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　/￣: : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _　--／＼── ､: : : : :丶､::::::::::::: : : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／: :／': : :.:: : ::. : : : :＼:::: : :＿＼::::::::::::::::::::≧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : :/:/: : : ::::l､:::::::::: : ::: l:､::::::＼- iT:-::::::::::::/'´
.　　　　　　　　　　　　♪　　 　/: : : :/:::|: : : l :::| .Xゝ::::::l:A| ヽ ＼::＼::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　l:: : : ::|::/|: :､::l ､:|'´ >=ヾﾚl　　　　　|＼:::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　|:: : : ::V: ､::::l､ヽヽ ",, ,,　　{　　　　/　　ヽ--〈　　　　　　　　　　♪
　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::: :::::::l::::l､::| ＼､　　　　 <　　　　 ＿＿_∠二＼__
　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::|::::::ゝ-､　　　　　　|ヽ__ .／: : :ヽ: ＼＼: : : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　|/::::::::::|::::::::::|　　　　　, - '　　 /: : : : : : ヽ: ＼＼: : : :ゝ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::|::/:::l　　　　/　　　　 |: : : : : :::: : l : : :､　＼ //_ヽl
　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::|:|:; ┴.､､　人　　　　 | : :::::／: : : l : ::::ヽ　 /／::￣＼__
　　　　　　♪　　　　　　　　　|::::::::l::::::::r: : : : : ::＼ヽ､＼　　/|::::／:: : : : : ::､:::::/ヽ/: : : : : : :ｲ: :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾚ､|l:|､:::::|: :r---､: : ヽ　ヽ l:ヽ( ): : : : : : : : :::::l:::/:::::|: : : : : : : lヽ: : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　lヽ ＼|::/　　 　丶-i　＞-／)|: : : : : /: :::::/:/:::::::|: : : : : : :/: :i : : :､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:|　　　　　　 |_/L:::::>:|: : : :::/: : ::::l::::::::::::::|: : : : : : |: : : l＿/:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､､　　　　　　　l　￣　|: : ::::/: : : ::/::::::::::::::|: : : : : : l: : : |: : : : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＼　　　　　 ＼　　| :::／: : :::::::|:::＼:::::::|二二二|: : : :ヽ: : : : :＼

368： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:45:15 ID:gCWnebZs





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 ＼　　　　 |＼　　 |　　　　　　　　　／　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　＼　 　 |　 ＼　|　　 　　　　　／／|　.|　 　 ／
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　＿＿__|　 ＼／＼／＼／　　　|　.|＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　＼ ＼　　　　　　　　　　 　　 　　　|＿＿ 　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ ＼　　　　　　　　　　　　　　　　／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 /　,　　はい、ストップ！！ く. く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　 /／/　 　　　　　　　　　　　 　 ＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　／./　　　　　 　 　 　　　　　　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　／ //　　／＼／＼／＼　　 　　 !￣￣　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／　..//　／／＼／＼／＼＼ 　 　 | .|￣￣￣
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369： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:45:35 ID:gCWnebZs

‖　‖ ‖ΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩΩ‖ ‖　‖
‖＼／‖　 　 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ‖＼／‖
‖　‖ ‖ ;;:;:: ;: ;::: ;: :: ::;;;;:;:: ;: ;::: ;: :: ::;;:ゞヾゞ;ゞヾ.:　　;ヾヾ;ゞ:;:;:,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.:;;:;:: ;: ;::: ;: :: ::;;;;:;:: ;: ;::: ;: :: ::;;;;:;::　 .‖ ‖　‖
‖＼／‖ ;;;:;:: ;: ;::: ;: :: ::;;:; :;: 　ヾ;ゞ　,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.:　　;ヾヾ;ゞ　　,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.:　;ヾヾ; ;: ;::: ;: :: ::;; ;: ;・::: ;: ;・:::　 ‖＼／‖
‖　‖ ‖ :::::::;:: :;:;:;:;:;＋::::　　　　ヾゞ;ゞヾ.:　　;ヾヾヾゞ;ゞヾ.:　　;ヾヾヾゞ;ゞヾ.:　　;ヾヾヾゞ　 ;: :::::::＋::;;:;::;;;;::::;:　.‖　‖ ‖
‖＼／‖ ;;;:;:: ;: ;::: ;: :: ::;;:; :;: 　ヾ;ゞ　,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.:　　;ヾヾ;ゞ　　,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.:　;ヾヾ;ゞ　;ヾ ;: ;::: ;: :: ::;; ;: ;・:::　 ‖＼／‖
‖　‖ ‖ ;: ;::: ;: :: ::;;　　　　　,,ゞ.ヾ＼　ゞヾ:ゞヾ　ﾉﾉ　ゞヾ　.　,,ゞ.ヾ　ゞヾ:ゞヾ　ﾉﾉ　ゞヾ　.　, ;: ;::: ;: ＋:: ::;; ;:　 .‖　‖ ‖
‖＼／‖ : : : : : : : : : : ＋　　　;ゞヾ;ゞゞ;ゞ　ヾ;ゞゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ　ヾ;ゞゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ　ヾ;ゞゞ　　 ;: ;::: ;: :;: ::＋ ::;;　..‖＼／‖
‖　‖ ‖　 :: ;: :: ::;; ;: ;::: ;: :::::;:::　　　ゞヾ,,.ゞヾ::ゞヾゞ:ヾ　ゞ:.y.ﾉヾゞ;ゞ　ヾ;ゞゞ;ゞ;ゞ　ゞ;　::::::: :::: :::: :::::: :::: : : :　 .‖　‖ ‖
‖＼／‖ :: ;: ＋:: ::;; ::;:;: ;:: ;　　　　　　ゞ;ゞiii;:: ｲ.ヾゞ,　　　　ゞ;ゞiii;:: ｲ.ヾゞ　　:: ;: ＋:: ::;; :: ;: :: ::;; :: ;: ・:: ::;;　　..‖＼／‖
‖　‖ ‖ ::;; 　　:: ;:　 :: 　::;; :::;; 　　:: ;:..ゞ;ゞ 　 iiiii;; :|;:/　:.:. .: .:: 　 ;ゞiiiii;; :|　::;; 　　:: ;:　 :: 　::;; :::;; 　　:: ;:　 ::　 ‖　‖ ‖
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‖　‖ ‖ ,.,.. ,...... ,....,.. ,,.,..,., ,.,.. 宜. ,....,.. ,,.,...,|iMi:::i;|と)丞i〉....Π../＾｀Yi〉.Mi:::i;|.,., ,.,.. 口.., 斤 ,.,.. ,..... ,....,.. ,,.,..,., . ‖　‖ ‖
‖＼／‖ :;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ",;.::; く/_l〉　　　ヽﾉ_,｣｣..::;､,ﾞ",;.::;､,ﾞ''''.::;､,ﾞ",;.::ﾞ",;.:;､,ﾞ",;.::;;､,ﾞ",;.: . ‖＼／‖
‖　‖ ‖ :;､ﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;､,ﾞﾞ",;.;､,ﾞﾞ".し'ﾉ　　　　 |__|_,〉..:":;~"　;､,ﾞ",;.;､,ﾞ",;.::;;､,ﾞ",;.::;;､,ﾞ",;.::;　　...‖　‖ ‖
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　　　　／|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |＼
　　 .／　.|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　 ＼



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,──.、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::　　　　　|
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::::::::　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:::　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::　　　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::　　　　　ﾆつ

370： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:45:57 ID:gCWnebZs


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ノ　　＼ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 （●）（●）　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　（__人__）　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .| 　　|!i!i!i!i|　　.}　　　　　　　　 イゾルデ！
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 .|　　 |i!i!i!i:|　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ 　｀ ⌒´ 　 }　　　　　　　　　テンポが乱れてきてる！
　　　　　　　　　　　　　 ＿__._,r､　　　iヽ　　　　　ノ
　　　　　　　　　　　 ／｀ヽ_j'､_ノ￣l!'´ヾ-｀ ¨¨＿　{　..
　　　　　　　　　　　∧　,ﾉ　 Yヽ　　l　　ヽ　　 　 7ヽ~ﾍヽ.､
　　　　　　　　　　/-'´｢　ヽ　ヽｊ＿. l　　　ﾄ､ 　/〃ﾊ　 | ヽ ｀ヾ ､_
　　　　　　　　　r'´, イ ヽ､ ｀,__,ｨ､__)|　l　 ヾヽ∧'〃ﾉﾞヽl　 ヽ　 ヽj｀ヽ
　　　　　　　　 / '´　 ﾄ､　 Yrイ　 ∧l　',　　ヽ 　Tﾍ', 　 l _..ノ 　　l j　',
　　　　　　　　,′　 　.}､二ィ　}　/ 　 l　ヽ　 　',　|､､ﾍ.　| ＼　　／ }. ﾍ
　　　　　　　　i 　　　　トz'_ノ,ｲ　　　　| 　 ',.　　', l､ヽﾍ　| 　 | 　　　 j/ l
　　　　　　　　|　　　ノ ＼¨7/　　　　　l　　ﾄ､　 ヾ ､ヽ ',.l 　 lｰ- ／/　 |

―――━━――――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿―――――＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿￣￣￣￣
＿＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿――━━―￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿
―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿




　　　　　　　　　　　　　 ／: : : : : : : : ,.: ': ´ : :｀|!ヽ'-.､　 　　 l
　　　　　　　　　 　 　 ,:': : : : : : : : ／: : : : : : : :|!: : : : :ヽ.　　 |
　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : ／: : : : : : : : : :.!: : : : : : :‘，　|
.　　　　　　 　 　 　 ;: : :/: : : ,.:',: : :／: : : : : : ,: : : : : : : : : :', /
　　　　　　　　　　　|: :/: :,ﾍ/:/: :/ : :/: : : : :/: /: : :.i: : : : : ::.
　　　　　　　　　　　|:/: :ヘｊ.ｲ: :/: : :/_＿ ／ｊ:/: : : , !: : :ｉ : : i
　　　 　 　 　 　 　 /i: : :｀,.'¨|: :i: : :/´/／ ./'! : : :/}‐､: :}: :i: |
　　　　　　　　　　/: l : : :{ （.!: :| : :|ｨ斧冬｀　ｊ: ／z､| : /:.∧ｊ
　　　 　 　 　 　 /: : ｌ: : : :ヽ.ﾍ/!ヽｊ　辷ソ 　 '´ 〈ｿ,'ｊ: /:./
　　　　　　　　 /{ : : |: : : : :,′、　　　　　　 　 '　/／ｊ:/
　　　　　　 　 　 !: : :|: : : : :}　　＼ 　 　 　 -　 . '　 　'　　　　　　････････････
　　　　　　　　　 ヽｊ:.|､: : |ﾍ.　　 　｀ｉ:　.__　 ィ´
　　　　　　　　　　／ﾍヽ.ｊ.　＼.　　 {¨ヽ､ : : ｊ　　　　　　　　　　　すみません･･･
　　　　　　　　 ／ニニﾆ.ヽ　　＼　　｀ヽ ＼′
　　　　　　 /´‐─‐　､ 　＼＼　　ヽ‐ 　'}　 ＼
.　　　　　 /::::::::::::::::::::::.＼ 　＼＼ 　＼　|　/ /:ヽ.
　　　　　〈-‐─-.､ :::::::::::::＼ 　ヽ_｀ニﾆﾍ! 'イ::::::/,



┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　１８９１年初め･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　シュトラウスの悲願だった『トリスタンとイゾルデ』演奏がかなったので、彼は猛稽古をつけていた　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────────┘

.

371： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:46:18 ID:gCWnebZs



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　･･････････････････

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　これは、オーケストラについても、だ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　通しての演奏、経験ないかもしれんが
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／￣￣ ＼　　　　頑張ってついてきてくれ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ⌒　ヽ､__ 　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 _r-,
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 （●）（● ）　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r-, {　|　ﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 (__人＿）　　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 |　| |　|　| |
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 '､｀⌒ ´　 　 　.|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　| |　ｉ　! |
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}　r´ ｿ　ﾄ i
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　　　,{、　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /　 　 ´,. ´ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ヽr｀ｰ- -=" ／:.>y- 、 __ ,.__　　　　　　　　　　　　 ﾍ{　　　 ´ ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r〕,_,. -‐／ : ./ : : : : : : :/. : :ヽ　　　　　　　 　 ／ ﾊﾄ､　　_./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__／/:::::Λ/ : : : /. : : : : : :/ : : : : :.｀=,.へ_ 　 　 ／ : : : ゞﾆ二彡
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　,.-< : : : :}:::::ｙ' / : : :__{: : : : : : / : : : : :／.. : : : :７√ : : : : : : : : : :.／
　　　　　　　　 　 　 　 　 r´ : : : : :「: :/:::::i / : : : :＞ : : : : ,' : : : : :i : : :i: : : ::i / : : : : : : : : : .／
　　　　　　　　　　　 　 　 } : :, : : : i :/:::::::i/ : : .／ : : : : : : ', : : : :i:: : : :i: : : : :', : : : : : : : : ／
　　　　　　　　　　　　　　ﾌ :.ｉ : : : :i/::::::::/ : .／ : : : : : : : : :.', : : i:::ﾍ : :i::.. : : ::. : : : : : : ／
　　　　　　　　　　　　　 ／ :ｉ : : : :i:::::::::/:.／ : : : : : : : : : : : : , : : : : : : : : : : :,-､ : : : ／
　　　　　　　　　　　　　i : : :ｉ : : : :i:::::::,' :/ : : : : : : : : : : : : : : =- y-ｰ ´¨￣ ｀-ｰ‐'"



┌───────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　この当時は、「長い」あるいは「難しい」と考えた箇所をカットして上演することが珍しくなかったが、　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│ 　 シュトラウスは「一小節たりともカットすることなく」、完全に上演することを目指して、全力で取り組んでいた　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
└───────────────────────────────────────────────┘

.

372： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:46:39 ID:gCWnebZs

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 _ノ　　＼　　　　　 ' _
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 （ 一）（○）　　　　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　 （__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　　　 カット版しか知らないかもしれんが
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　,.<))／´二⊃　　　　　　ワーグナーの音楽は、隅から隅まで完璧につながりあっていて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　　　　カットする箇所などないだろ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
　　　　　　　　　　　　　　　 ''"::l:::::::/　　　 __人〉　　　　　　　 しんどいとは思うが、俺を信じてついて 来　て･･･
　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
　　　　　　　　　　　　　　　 :::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
　　　　　　　　　　　　　　　 ／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｎ__＿ｍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｎ__＿ｍ　く.勹 r┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _______　　　　　　　　　く.勹 r┘　　くノ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／／　　　　 　 ヽ　　　　　　　　くノ　　　　__ｎ__
　　　　　　　　　　　　　　く　　　　　　./,ﾍ__／　　 　　　　　　ヽヽ　　　　　 __ｎ__　　 └ｫ r┘
　　　　　　　　　　　　　　　る　　　 __,/　　　｀ ＜　 　　　　　 }ヽ　　　　　└ｫ r┘　 <八八>
　　　　　　　　　, .-─‐　　　り　 ／---‐――--.､ゝ＼　　_／ ‐¬ i　　　<八八>
　　　　　　　　.(ﾞ　 ( ,,__　 _ ／／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／⌒ヽ.´_／　.」-‐＞ヽ
　　　　　　　　　｀ '' ｰ- ニ ~"ﾆ = - ‐:.:.:.:.:.:／　／´ ｀ヽ　　　/　 ´　　 l l　　◇
　　　　　　　　　　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／　　　　 ヽ　 ヽ.　　,　, .!
　　　　　　　　　　 　/ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／　 ./　　　　＿ __ヽ-､ l｀ / / /! l　　◇
　　　　　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l　＿十''''''''""　　　　　＼ . ,'　l　!
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／:::::::/:::::::/::::::::::／::/::::::l::::::|::::::::::::l:|:::::|､::::::l::::::::::':::::l::::| ﾘ
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::::::;/:::::/::::／:::::／/::::::／ｌ:::::|:::::::::ｲ:ｌ　,∠.‐ｧ|､::::::::|::::ﾄ､|　　　　　　　 ･･･････････・
／/::/::ｌ::ｲ::::::::/‐/::／= -|::/|::::::/､l:|ィ刋} /ﾘ |::::::/::::'
　〃 ﾚ'|| |::::::/　/ﾍ圦ﾉ}`'|'　|:::/　 ﾘ弋ク 　 l l:::/|:::/　　　　　　　　　やらない夫さん･･･？
/'　　　ﾘ |:::/ 　 　 ゞｰ'　　　|/　　　　　　　,'/ｲヽ!/
　　　　　 V ∧　　　　　　　 　 　 i　　 u　/　 | /'　丶.
　　　　　　| 　 ＼　 　 　 　 　 　 ' 　 　 , ′　|　　　　 ｀　ｰ-　..
　　　　　　|　 　ﾊ丶､　　　 r 三ソ　 ／′　　|ヽ‐- ､　　　　 　 ｀ 丶 ､
　　　　　　|　　 　 ',、丶､ 　 　 　 ／ /　　 　 | 　 　 　 ‐-　_　　　　 　 ｀ヽ､
　　　　　　|　　 　 i ヽ 　 ＞--　´　, ′　　　 |　　　　　　　　 ｀ 丶、　　／ ヽ
　　　　　　|　/l＼ | ,ﾊヽ.　 　 　 ／　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　ヽ/　 　 ﾊ

373： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:47:00 ID:gCWnebZs


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 _,.ノ　 ヽ､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　 　 ( ⌒) (⌒）
　　　　　　　　　　　　　　　　　｜ U　　（___人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　　　　　　　__ﾉ__　　　　　　　　･･････････････････
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 _／ ___＼ヽ_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　人､ 　　'-／____ ヽ　 |　　　　　なんでもないだろ･･･
　　　　　　　　　　　　　　　 _,／(　ヽ､　 __'-〈 、 ヽ　　|
　　　　　　　　　_, ､ -― ''" :l : :.＼　 ヽ,､.ﾞ,/ヽﾉ}　　　ﾄ､
　　　　　　　　/. : : : : : : : : : :|＿: :.ヽ､ ∧:::〈ヽﾄ{　　　〈j)、
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　 |　　　　　　　　 続きにいくだろ
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　　　　　　　　　　　　　　 │ 　 この頃、シュトラウスは重い肺炎になっていたのだが･･･　　 │
　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　 └──────────────────────────┘

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374： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:47:23 ID:gCWnebZs



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　気力で克服し、無事成功を収めた！ 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────┘




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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} l .l .l　r 7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r 、　i_i .L.ﾚ´/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 'ヽ､Y　　r' γ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !､⌒ { 　 ﾄﾏ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__　　　　　　　ヽ___‐‐ ｿ.: :ヽ
　　　　　　　　/ 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ＼　　　　　　　〈ン´ : : : .＼
　　　　　　　./　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ　 　 　 　　l　　　　　　　 ＼ : : : : : : :＼
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (_ﾉ､__）　　　 i　　　　　　　　　ヽ : : : : : : : ヽ
.　 　 ,__＿/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 } '--´　　　 .'　　　　　　　　　　 〉 : : : : : : : :ヽ.
.　　,f＼孑=ｧ),_　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 '､_、__　　 ,ｨ'　　　,.ｒ‐-､_,､__,,..-´‐' i＼ : : : : : : ｊ
　 .〈ヾ､ム,. 》 : クヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 〕_____｀,.‐ｨ'｀ヽ‐ｲ : :/ :/ : : : : : : : :N:ヽ : : : ／
　　 `ｰ'─(,.彡´. : : ＼　　　　　　　　　　　　_____,,.-‐ｨ'!´「ヽ／. : : :／ : :/ :/ : : : : : : : : : :＞-‐'"
　　　　　　 ヽ : : : : : : :＼　　　　　　　　　／i : : : : :/／ｿ　/. : : ／ : : :/／ : : : : : ,. -‐ '´
　　　　　　 　 ＼ : : : : : : ＼　　　　　　 ,ｨ' :/ : : :,.ｲ':::::/　/. : ／ : :l : : i/ : : : ＞`´
　　　　　 　 　 　＼ : : : :ﾆ= :ヽ､,ﾍ--ｲ´〃/ : : : /:::::/／ :／ : : : : ヽ : : :＞´
　　　　　　　　　　　ヽ : :／/ : : : : : :／ : / : : : /:::::／ : : : : : : : : : : :ヽ:/
　　　　　　　　　　　　ヽ.　 : : : : : : : : : : :,' : : : :ｉ::::,' : : : : : : : : : : : : : : i
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375： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:47:45 ID:gCWnebZs



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376： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:48:06 ID:gCWnebZs



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　この『トリスタンとイゾルデ』演奏も、運や成り行きで唐突に決まったわけではない。　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　話は 自作の 「ドン･ファン」 を演奏した１８８９年に遡る。前述したように、この曲は　 │
│　　シュトラウスの名を一躍有名にしたのだが･･･　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　　　 　∠ :::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　 　 ／;;）） ::::::::::::丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　 ヽ｀´　 ヽ ::::::::::丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ﾋヾ)　 ,　 　_,ノ　::::::::::::丶
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　　　　 ｀'' - .,_　 ,..._　__　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ｌ.　/　　　:::::::::::::::::::;;::::l
　　　　　　　　 ｀r｀''､~　ヽ　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ　　　　 :::::::::::::::;;;;:::::l
　 　 　 　 　　　 ﾞ{ ‐-′　丶,r､_　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　　　 　 ／_,. ﾞｰ､
　　　　　　　　 　 }ニ´'!　　/　 ￣ヽ.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 　 　 ／ '´ 　　　'.
　　　　　　　　　　 `ｰ^''´〉′　　　　ﾞ'' ｰ　..,_　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀､ _／,′,,.. - 　 　 ﾞ､
　 　 　 　 　 　 　 　　　釻､　 　 　 　 　 　 　 ﾞ'' - .,_　　　　　　　_,.　-''"''´　, ´r'´ ヽ. 　　　　　ﾞ 、
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ'- ._　　　　　　´ 　 　　 ﾞ''iｰ-ｰ '"´　　　　 　　／　,. -ｰ　　　　　　 ｀.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ - .,　　　　　　　　,'　;　 ;ヽ　　　　　　　 |,.　'´　　　ヽ　　　　　　ﾞ.
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ ､_　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　`i　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾞ' ｰ ..,_　　　　　　　　　　　　,./　　　　　　　i ,.　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　 r-、　　　!"ヽ_　　　　　　　　｀ ｰ- ..,_,.. - '´｀￣´,/　　　　　　　/　 丿 　　　　l
　 　　 　 　 　 　 　 　 ヽ.`､　　 丶.　 !、　　　　　　　　　　　　　　　　r′ 　 　 　 　, '　_,.. 　 　 　 　 i
　　　　　　　　　　　 {ﾞヽ. ﾞ、ﾞ''ｰ-‐┘　 !　　　　　　　　　　　　　　　 ノ　　　　　　　/ ‐" 　 　　　　　　i
　　　　　　　　　　 　 {､ ヽ二> 　 　 　 }i`=､- .,_　　　_　　　　　r＝ﾞ　ー　　ﾐ　　 , ﾞ 　 　 　 　 　 　 　 i
　　　　　　　　　　　　{､`-‐-､_　　　　　!　 ｀、　 ﾞ'' '"､｀'ー─ '′ ″_　　　　　 / 　 　　　　　　　　　　!
　　　　　　　　　　　　 ! ﾞ-‐-ｧ--　....,_,_j　　　〉 　 　 　｀ '' ｰ　　　￣ヾ、　　　, i　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　 　 　 　 ｀￣´　　　!‐''"ー- i'´　　　　　　　　　　　　　｀　　　 ,ﾞ { 　 　　　　　　　　　　 l
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377： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:49:55 ID:gCWnebZs



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　この時期シュトラウスに興味を持った者の中に、あの大ワーグナーの未亡人、コジマ･ワーグナーがいたのだ　　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　／:;／　　　　　　　　　　　　＼:;:;:;:;:;:;:;＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 コジマ･ワーグナー 】

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378： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:50:16 ID:gCWnebZs



┌────────────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　１８８３年にリヒャルト･ワーグナーが亡くなってからは、ワーグナーの、ワーグナーによる、ワーグナーのための　  │
│　　音楽祭こと、『 バイロイト音楽祭 』 は彼女が取り仕切っていたのだが･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
└────────────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（⊂ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ⊃）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣￣￣￣￣ ´
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　_ .. _
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　, :-:'´:: ::: :::｀`::‐..､、
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　..／::::: : : ::::::::::::::::::､‐､:Y⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 ./:::::::::,:::::,::-‐ '´⌒｀: : ::ヽ｀ヽ｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　./:://'´'´　　　　　: : :: ::: ::i :::ﾐ .｀､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　i::: }　　　　　　　　: :: :::::::::ヽ::::ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 .,!: ::i　._,,;;;;,,,;川,,;,,,;;:: :: :::::::::｀´:::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　ノﾉ:::|　,弋ﾗ‐⌒ゞ:弋ュ:):::::::::::::::::::〈
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　彡,::;:!　ヽ.／　 .:::::〉 -‐'....:::::::::::::::人　　　　　　 ワーグナー死すとも
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 ‐'´　',.i　ﾞ´ ./、 .ｿ:::.　 : : :::::::::::::／　　　　　　　　バイロイトは死せず！
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　ヽ;i　／ ,｀`ヾ:::＼ : :.:::::::z‐'
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　,';i　 ‐'"､`",`ゝ' /:,, ::::ﾐ　　　　　　　　　　健全なるゲルマン魂は
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　.',;i　　　´´´.. :: /〃:::／、　　　　　　　　　この地から始まるのであ〜〜る！！
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 〉;＼.､,;;:::::::::;;;::／;／::::::~ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 '´　´'､‐-‐_;::-‐'´／:::::::::::::::`‐､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　__,〉‐- ､‐-'´｀‐-‐‐'::::::::／::::::::::::::::｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　 _,./:::,ﾌ〈／;'´⌒'´::,‐'´:::::::'::::::::::::／::::::::::::::´
　　　　　　　　　　　　　　　　 ..,..-‐´:'´.V '.A/''〉,-´::::;/: : :::::/:::::::::::/::::::／::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::/: : ./n∩/::/}.::::::/´ : : :::::/:::::::::::/::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 :::／:　./`';!!;:ゝノ:':::;/　......::::::/::::::::::/:::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 ゝ: ;　./::::((:::::::/:::/　　..::::::::./::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 '´　 ./:::::::ヽ::::::::/　　 ..::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 　　/:::: :::n::::::::/　 ::::::.::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

379： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:50:36 ID:gCWnebZs



┌──────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　その音楽祭を開催するためには、まず何よりも優秀な音楽家が必要になる　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
└──────────────────────────────────┘




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　　　　　　　　　　／,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:..:::.ヽ
　　　　　　　　　 / /,.:.:.:.:.:.:.:.:,.:.:.:!.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:丶.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　 / ｲ i.:.:.:.:.:i.:.:.:i.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　 /／i　|.:.:.:.:|.:.:.:|.:.:.:!i.:.:.:.i.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　" 　 |　!!.:.:.:i.:.:.:.:i.:.:i:!.:.:.:ﾍ.:.:.:i.:.:.:.:.ﾍ:.:.:.:＼.:.ヽ.:.ヽ.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　 i　 !|.:.:.:|.:i.:､|i.:|　i.:.:.i丶.:.|＼:.:i , ｲ.:.:.:丶:.:i＼.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　 | .:.:.:|.:.:.i |i ゞ､!　丶.:i ＼!　, ﾍ＼＼.:.ﾍ:.:.:|.:.ヘヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ　　　　　　　　元･旦那のハンス･フォン･ビューローが
　　　　　　　　　 i .:.:.:.:!.:.|从!､_≧弋＼!ゝ''｀,=＝┴ﾋ､|.:|.:.i.:i.ﾐ"＼::.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ:ゝ　　　　　　 この白大根のこと
　　　　　　　　　 | .i.:.:.:ﾍi:!.:! "､___｀ヾ　　　 ｀　-;-;┤||/i.:i:.:.:rｳ ﾄ.ヾ.:.:.:.:.:.:.:.!　　　　　　　 〝リヒャルト三世〟って呼んでる･･･
　　　 　　　　　　! .|.:.:.:.:.:.:.:!| !川 i 　 i 　　　　　i | ! ! i　|!.:.:.:r"ﾉ..:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:i
　 　 　 　 　 　　i :i.:.:.:.:.:.:..:.i i　!　 　/ 　 　 　 　 i ! ! i　 i.:.:.:.i".:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:l
　　　　　　　　　/ｲ.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ　 !　　ヽ　 　 　　　　!　 !　 |.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ii.::i
　　　　　　　　　 　i.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ　　　i二二二二｀i 　 　　.i.:.:,!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:i i:l
________　　　　　　　ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼　　、__________ j　　 　/i.:/..:.:.:.:.:.:.:,∧i;! i;!　　　　　　　　 ぎゃっぼ〜〜〜ん･･･
::::::::.:.:. ｀`'''''‐-::.._　　ヽ..:、.:.:.:.:.:.:.:＼　__....::-‐'''''''''''''"""""'''''''‐‐┴┐
:::::::::::.:.:.:.:. : : : : : ｀＼　ﾍ丶、∧,.‐"¨...._...::-ゞ㎎ヾ''''''''''''': : : : :‐-┐.i
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:::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.. : : : : !::::::i : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : i :i
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.. : !::::::i :i : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :! :!



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　そのため新進気鋭の音楽家シュトラウスは彼女の気を引き、バイロイトに招聘するきっかけとなったのだ　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
└──────────────────────────────────────────────┘

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380： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:51:05 ID:gCWnebZs



┌──────────────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　シュトラウスはコジマの下で ワーグナーのオペラ『タンホイザー』、『ローエングリン』を研究し･･･ 　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　／　　 　　　 ヽ
　　　　 　　 　 ｜　　　_,ノ　｀⌒
.　 　　 　 　 　 ｜　 　.（ ●）（●）
　　　　　 　　 　 | 　　　 （___人__）
　　　 　 　 　 　 .|　　　　　　　 ﾉ　　　　ふんふん、なるほど･･･
　 　 　 　　 　　 人､ 　　　　　 |
　　　　　　　　,ｲ:. ﾄ､ヽ、 __ ,_ ノ
　 ,. -ｰｰ -‐ ´:::::::::::::::::::::::::::::7
／..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、
.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ＼､_
::::::::::.＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..... ヽ
:::::::::::::...ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ﾍ、
:::::::::::::::::...ヽ::::::､-─────- ､_,. -−──ｰ、
:::::::::::::::::::::::::::://￣￣￣￣￣￣｀ｰ´￣￣￣￣/
::::::::::::::::::::::::://　　　　　　　　　/ /　　　　　　/
:::::::::::::::::＿//＿_ 　　　　　　 ./ /　　　　　　/l
:::::::::::::::{　_____　　｀ヽ　　　　 / /　　　　　,／´)
::ー::::::{　____＿}｀'ｰ'´　　　 ./ /　　　　　 L,.-'´}
:::::::::/　　____＿}　　　　　 ./ / 　 　　　　,.-'´ ./



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　’８９年１０月に『ローエングリン』を指揮･･･　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└─────────────────────┘


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 http://www.youtube.com/watch?v=lqk4bcnBqls

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 Ｒ．ワーグナー：『 ローエングリン 』から前奏曲 】
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381： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:51:25 ID:gCWnebZs



┌──────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　コジマも絶賛するほどの、見事な成功を収めた　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└──────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 +　ｌ　　　/
　　　　　　　　　　 　 ´￣￣￣￣￣　　 丶　　　　　　　　　　　‐＋‐　/　　　し　 ム　 む
　　　　　　　 　 ／　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　 　 　 　 　 　　 　ｌ　　ｌ　　 　ま　 ラ　　：
　　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　　　 　　　　　ｌ　　　 す　 ム　　：
　　　　　　 /　　　U　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　 　　 ／　ｌ　　　 か　 ラ　　：
　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　 　　／/　,.-‐､　　 ？
　　　　　 ′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '.　　　　ｌ　 ／ ,.-‐ ＼　　　　　　　　　　／
　　　 　 ′　　　　 　 　 　 　 　 　　　　　　　U　　 　 i./　　,.　,.-‐‐- ￣｀ ' ､　　　　　　　/´
　　　　 |　　　　　　　　　 　 　 　　　　　　 　 　 　 　 ｜ ´　　　＼　　　　　　｀V‐‐---‐'"　　　　+
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /.´／ｌ |　ｌ＼＼ `､＼　　､ ＼　 　 　 　 | ＋
　　　　 |　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　U　　　　　　 / .／　 ｌ ｌ　',＼＼`､`､ ＼　`､　'　　 　 ‐＋-
　　　　 |　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　　　　/..／ ,,　　', ',　',`､＼ `､ ',　､＼ ',　',　　.　　|　十
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 〈　/''",｀ﾞ''''''＼　ｌ,,＼＼`､　l　ｌ　､`‐‐--....__
　　　　 |　　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　　　　 ﾉ./ ﾐ`鐡ヾ '　丶ｌ,","゛''ヾ ｌ　ｌ　ｌ　＼ｌ ',
　　　　　　　　　　U　　　　　　　　　　　　　　　/　/: //"　　,　　 "矚彳| l 　ｌ　ｌ ｌ　ｌ＼､
　　　　 |　　　　　　　　　　 　　　　U　　　　　/.／ｌ: ひ:::::　く　　 :::〉了: /l　/ ｌ　ｌ ｌ　ｌ　｀‐-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　/ .／ ｌ ::::::,.- ､,.....､ :::〈〈´: // /＼`､　/ ｌ　　＋
　　　　 |　　　　　　　 　 　 　 　　　　　　　 {..'´´｀ ｌ　 '､,'￣｀ 7｀,　U　// /／＼`､ |ｌ　　　　 ｌ
　　 　 厂￣￣￣￣ ｀丶　　 　 　 　　　 ／　 　 ,.　' ,　`＝=='-'　　　/／／//　＼ ｌ　　　‐＋‐
　　　 {::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:::..._　　 　 {　　 　 /: : : :＼　　　　　,　 '´/'´/‐ﾉ--､`､｀｀　.　 　ｌ　+
　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶__ﾉ　　ｌ　/: : :／:/ ｌ`　　´　　　 /: :/: :|､: : : : :＼
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　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　│　　「･･･彼女（コジマ）は感激して私にキスして下さったほどだ。･･･」　　 │
　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　│　　妹に宛てた手紙の中で、彼はそのように報告している　　　　　　 　 │
　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　└─────────────────────────────┘

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382： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:51:49 ID:gCWnebZs



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　なお、コジマはシュトラウスがすっかり気に入ってしまったため、一時は 　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　「娘エーファの婿にして、ワーグナー家に入れよう」　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　とまで考えたのだが･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　ヽ　　　　　　　 /　　 　/　　l　/|　 l､＼　　＼　　　　　　　 ,--､
　　　　　　＼　　　　　 /　　 ／ｲ / | /　､|､ヽ＼ヽl　l￣　　　　　　 l　　 ' ￣ヽ
　　　　　　　　＼　　／　　　 ´ l／ | |. _-_ .＼--l| ::: ヽ　　　　　　　|　　　　　l
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　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　::l　 ::ヽ､ --- /::　　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　l　　 ＼　 ::::::::-::::::::::o　　　 l
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　　　　　／ヽ'　 l　　　　　　　 |　　　l　 ::::::::::::::　::/　　/
　　　　　l　　　 /　　　　　 　　|:: 　　 l　　　　　::::l　　 /
　 　　 　 ＼ ／　　　　　　　　l::::　　　ヽ::::::::::::::::l:　　 /　　　　「ダッちゅーの」
　　　　　　　　　　　　　　　　/ :::::　　 l:: :::::::::::::::/　　/
　　　　　　　　　　　　　　 　/　 ::::::　　 l:::::::::::::::l　　 l
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　　　　　　　　　　　// ./ . /,ｨ'三三ﾐ､. ,,ｨ==-､ 　 ハ
　　　　　　　 　 　 ,' i!.::,'　.i;／´　　　 `´￣｀`ヽ;i　　.i.i
　　　　　　　　　　i /!:::i : .!　　　　　　　　　　　 ﾞｌ　　.l i
　　　　　 　 　 　 i,'.:l::/ ::　ir‐"´￣` 　　‐‐-､_ .ｉ　　::.i i
　　　 　 　 　 　 ,''.:,'ｲ /:: i :l＿-、　　　　 ___　`! :.　 ::ヽ`,　　　　　　（ワーグナー家のためですもの、
　　　　　　　 ,イ',ｲ/, '.::::/.:ｲイ:::iヽ 　 　 ,ｨ==-､ｉ.　::　:. ::`i　　　　　　 私が嫁に参りますわ）
　 　 　 　 ／,ｲ.,' ii/..::::/,ｲ ヾ--' 　 　 　 .i;逆;ﾉ i、　: .､:.::l
　　　　 ,ｲ.:;ｲ. .::i、l　::::i,::i､、　　　　 i　　 　 　 ./入ヽ、ヽ:l
. 　 　 /..;ｲ ..::::ノヘヽ､.:.ヽ､__,ノ　　r　 ｧ　　　,.'イ:∧:. ', ﾉﾊ　　　　　　あら、お母様、
　 　 .,'./...::;／ 〃:::,'i｀ヽﾉ;;:ｉ:::`ｉ､　　　　　, イ::i:;イ::,.i:: ﾉ!:.　ヽ
. 　　　i'.:;.イ　.:;ｲ:::::,'::i::::ｉ :ｌｌi'./.＼ ` 　.イ´ｉ 　i::l、i´ノｲﾉi::ヘ、ﾍ　　　　ご自分のお歳を考えになられては？
　　 .／　 ,イ..:::::ノ::/.:::ｉ _,イ　 　 `　､. ,ｲ ｌ.　ﾍヽ、::イ:::ﾊ:.　 `ヽi
　 ./ 　イ.::::;.ィ, --､-‐" 　 ヽ、　 　./::ﾍ, l ヽ、ヽ,` ､￣ ヽ、　.ハ

　　　　　　　　　　　　【 エーファ･ワーグナー 】

.

383： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:52:16 ID:gCWnebZs



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
│ 　 息子のジークフリートが猛反対したため、流れてしまった、という･･･　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 _....::'´:::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:..､
　　　　　　　　　　　　　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:／.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 　　 |:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　 /:.:.:／:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i!:.:.:.:.V:.|
　　　　　　　　　 　 　 　 　 /:.／:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.: /.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.i:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.i: |　　　　 あんな白大根に、姉様を嫁がせる、だと？
　　　　　　　　　 　 　 　 ／イ:./:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.::./:.:.:.:.:.:.:.::/:.:.:ﾊ:.:.::斗:. :.:.:.|:.|
　　　　　　　　　　　　／／/:./:.:.:.:.:.:.::/:.:.:.:.:.:.:.:.://:.:.:.:.:.:.::ｲ:.:./ 　ﾚｲ:.:|:.:.:.:.:.ﾊ|　　　　 そのような無法、たとえ天が許そうとも
　　　　　　　 　 　 ／∠_ /イi:.:.:.:.:.::./i:.:.:.:.:.:.:.: //:.:.:.:.:.:.:/:i:.:/／,,V:.:ｲ/:.:./:.:.i!　　　　　この俺が許さん！！
　　　　　　　　- ´ ノ´　 ヾ Y|:.:.:.. ::/:.:l:.:.:.:.:.:イ:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.|//_／ｲi｝/:.:./:.:i:.:i＼
　　　　　　　　　 /::.　　　 i｝iﾊーﾌ￣ミ ､://:./i:.:.:.: ://:.:.:/,,ｨ/tﾘ ｿ/:.:./:.:.:ﾊ:.ﾋ:.:.ゞ
　　　　　　　　　 i:::::...　　i/:::::V/　　　 ｧ/>､:i:.i!:.:.:.//:.／il /-=彡ｲ:::..ｲi:.:.:iハi＼＿＿＿＿＿＿,- ､
　　　　　　 　 　 ヾ:::::::..../＿//　　　 //　　ﾄ＼-､://　.::|iﾊ´￣ /／i:.ﾊ:.:.i:|　|　ヾ￣￣／　／-=─" ＼
　　　　　　　　　　｀ー-≦､ ./:::..　　 ./　　 .i!＼.＼＼_..:::|　 　　 　 ｲハ:.:.|ﾊ .||::::|　 ／　／/￣　　..:::::i!::|
　　　　　　　　　　　ﾉ::..　　 .i:::::::::..　ｲ/:.　　i　ヽ＼ ｝　＼＼　 　 / |//ﾊ:|　 .||::/ ,/ _／─＝-─ ､:::::::::::|
　　　　　　　＿　 ｲ::..- ､　 .|:::::::::::::/:::::::::.....ﾊ　　｝| |:::...　.＼＼,ｲー//　 ||　 .|/／￣＞'´　　　　　::::i:::::: |
　　r -─ '´　　 ..:::::/:::人:::/::::::::::://:::::::::::/:::::::::::ﾊ|.|::::::::ﾉﾉハ　＼-/──v─＜'..´　　　　　　.....::::::ﾊ:::: |
　　i::...　　　　....::::::/-＜=/:::::::::::::ﾊ::::::::::::/ｲ:::::::/:: //:::::://:::::ﾊ!　 　> ＼-､ﾄ-､─ ､　　　　.......:::::::::/:::::: /
　 　｀　ー──' ´　　　V:::-:::_:::/:::::-:::_/:::::::-:/:://:::::::｝｝::::::::/　//　　　＼＼:::ヾ:::..　　::::::::::::::::::ｲ/:::　 i
　　　　　　 　 　 　　 　/::::::::::::/::::::::::::ｲ:::::::／::://:::::::: | |::::::/　/.ｲ　　　　　ヽ::::: ...｝:::.....::::::::::::::::::/:::::...:/
　　　　　　　　　　　　 ,':::::::::: /::::::::／ ｀-´:::::::::| |::::::::://:::::/　/:::ﾉ:::...　　　　　:...:::::::i::/:::::::::::::::::: /:::::::／
　　　　　　　　　 　 　 i::::::::::::ﾊ::／ ＼::::::::::::::::::| |:::::://:::::｛::::::::::::::::::....　　　 .....::::::::ゞ:/:::::::::::::::／::::／
　　　　　　　　　　　　 |::::::::/　　|　　 .＼::::::::::::| |　//:::::::::|､....:::::::::::::::::::::::::::::::...::::: //::::::::::::／::::／
　　　　　　　　　　　　 ヽ '´　　/i　　　　 ＼::::::| |.//　 ::::: |＼::::::::　　　..:::::::::::::::イ/:::,..-＜::::ィノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　　　　/　＼.| | /　　　.ﾊ　｀ -　_　-　　　　/./'´::::::::　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　 // 　 　.:/　 　 .Ⅶミ＿＿＿＼　　　￣/｀ー '´:::::::::i:i:::　 .／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 ジークフリート･ワーグナー 】




（ ※ 配役はこうですが、エーファは１８６７年２月生まれ、ジークフリートが１８６９年６月で、エーファが “姉” です ）
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384： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:52:40 ID:gCWnebZs



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} l .l .l　r 7
　　　　　　　 （やった･･･！　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r 、　i_i .L.ﾚ´/
　　　　　　　　俺はついに「トリスタン」をモノにしただろッ！！）　　 'ヽ､Y　　r' γ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !､⌒ { 　 ﾄﾏ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__　　　　　　　ヽ___‐‐ ｿ.: :ヽ
　　　　　　　　/ 　 　 　 　 　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ＼　　　　　　　〈ン´ : : : .＼
　　　　　　　./　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ　 　 　 　　l　　　　　　　 ＼ : : : : : : :＼
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (_ﾉ､__）　　　 i　　　　　　　　　ヽ : : : : : : : ヽ
.　 　 ,__＿/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 } '--´　　　 .'　　　　　　　　　　 〉 : : : : : : : :ヽ.
.　　,f＼孑=ｧ),_　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 '､_、__　　 ,ｨ'　　　,.ｒ‐-､_,､__,,..-´‐' i＼ : : : : : : ｊ
　 .〈ヾ､ム,. 》 : クヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 〕_____｀,.‐ｨ'｀ヽ‐ｲ : :/ :/ : : : : : : : :N:ヽ : : : ／
　　 `ｰ'─(,.彡´. : : ＼　　　　　　　　　　　　_____,,.-‐ｨ'!´「ヽ／. : : :／ : :/ :/ : : : : : : : : : :＞-‐'"
　　　　　　 ヽ : : : : : : :＼　　　　　　　　　／i : : : : :/／ｿ　/. : : ／ : : :/／ : : : : : ,. -‐ '´
　　　　　　 　 ＼ : : : : : : ＼　　　　　　 ,ｨ' :/ : : :,.ｲ':::::/　/. : ／ : :l : : i/ : : : ＞`´
　　　　　 　 　 　＼ : : : :ﾆ= :ヽ､,ﾍ--ｲ´〃/ : : : /:::::/／ :／ : : : : ヽ : : :＞´
　　　　　　　　　　　ヽ : :／/ : : : : : :／ : / : : : /:::::／ : : : : : : : : : : :ヽ:/
　　　　　　　　　　　　ヽ.　 : : : : : : : : : : :,' : : : :ｉ::::,' : : : : : : : : : : : : : : i
　　　　　　　　　　　　　｀ﾞ--‐‐ー-- 　 ｲ : : : : :ｉ/ : : : : : : : : : : : : : : ｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /

385： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:53:05 ID:gCWnebZs


　　　　　　　　　　′
　　　　　　　　　/
　　　　　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　,'　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　 　∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　　　　　　　　 （俺は･･･病を克服したッ！
　 　 　 　 　 '　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 j
　　 　 　 　 f¨ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　　　　　　　　 成し遂げ た　ん･･･だ･･････）
　 　 　 　 メj　 j　 i!　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /
　　,　＜フ　i 　 ヽ,ﾍ＿_　　　　/　　　　　　　　　　　　　　/ ー ､_
￣ 　 ／ 　:| ヽ　 　ー ､二ﾍ.,ノ　　i!　　　　　　　　 ／　ヽ　 　　＼＞
　　／　　　|iヽ ヽ､_　　 　 　｀ー ､_L,＿__ 　 　 　,ｲ　　 ｲ　　 　 　 ＼ 　` ､
　/ 　 ＞ ´ハヽ､ 　ヽ､_ゞ　　　　　　　　　￣,＞ｲ 　　./ 　　 　　　　　＼ 　` ー ､
　＞イ　　 i　ﾞｔ　ヽ､_ 　　¨　ヽ､　　　 　 　 　 　 　 i／∧.　＼ 　　　　／ 　 　 　 ` ､
／　　 　　{ 　 ヽｰ､ `ヽ､_ 　 　 　 　 　 　 　 　 　 //　　|　　 ＼　 ／　　　　　　　　７
　　　　　　ヽ　　ﾞゝ､ヽ､_　￣　　　　　　　　　　　,ｲｲ　　 |　　　　＼ 　　　　　　　 ／
＼　　　　　 ﾍ　　　ヽ 　ヽ､_ 　　　　　　　　　　 f_ノ　　 ｊ 　　　　　/　　　　　　／







──── ､ 　 　 　 /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
::::::::::::::::::::::::::＼　　 /.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
:::::::::::::::::::::::::: ::: ＼/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.／　　 　 .ｌ二　二ヽ | |
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／　　　 　 　 / /　/ / |,｣
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..::.:;;､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ／　　　　　 　 .〈_/　<_/
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :: /´＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /　　　　　　　 　 　 　 ｒ､
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /　　　＼:::::::::::::::::::::::;,.,＿＿_ｒ:::::::::::::::::::::::::|　　　　　　　　 /７　ｌ二 .ｺ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　 　 　 ＼::::::::::::::;:|─･─‐＼:::::::::::::::::::ノ　　　　　 　 　 | |　　　_| |
::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :: /　　　 　 　 　 ￣￣￣ ．・：　､∵￣￣　 　 　 　 　 　 　 　 |_>　 （０,_ｺ
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　　　　　　　　:；.ﾉ;;)　”､､;;;;;　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｌ二ヽ
:::::::::::::::::::::::::::::: : /　　　　　　　　　　　　　　:　”　　　　ヾ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｒン

386： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:53:33 ID:gCWnebZs




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　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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387： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:54:13 ID:gCWnebZs



┌────────────────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　病を押して指揮したのが悪かったのか、翌年 肋膜炎を再発したため･･･　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└────────────────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／￣￣ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　 　 ij　 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |ノ　　ヽ､_　 　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （━）（━ ） 　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |(人__）　 　　u |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｌ ⌒´　　　　 ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__　...`(´ヽ　　　 　/　　　 　 　 　 　 __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |===..＼ ＼＿__く、..===========| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　　 / l ＼＿＿＿）　　　　　　 　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　.../ /l　 　 　 　 {　　　　　 　 　 .| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　./ / l　　　　　　}￣￣ヽ＿＿＿.| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣ｰユ¨‐‐- ､_　　　　l＿＿_ノ　 　 ／| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__／　　　　　｀ ヽ__　 `-　　ノ　 　 　 　 ／　 | |
　　　　　, -‐--‐-､ 　　　　　　 　 　 　 ／　　　　ヽ　　　　　　　　｀ヽー、　　　／　 ／| |
　　　　／　　　　　　 ｰ､　 　 　 　 　 .ノ　　　　　　　　　　　　　　 ヽ__　 ｀ヽ.／ 　.／　 |_|
　　/´　　　　　　　　　 l_　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ |　 ／
　　}　　　　　　　　　　}　） 　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　　　　　／　 |／
　　{　　　　　　　　　 r１ﾉ
　　_}　　　　　　　　　{Jl
　　 レ,　　　　　　 r‐'　|　　　　　　　　　　　　具合悪そうだな･･･
　　　　レ､.、, ィノトゝ-〈
　　　　 i´_　-―‐　_　.⊥-‐ ､　　　　　　　 　･･･転地療法、試さないか？
　　　／　　　　　 　 　 　 /　 ＼
　 ／　　　　　　　　 　 　 l　　　 ＼　　　　　　金なら出そう！
./　　　　　　　 　 　 　 　 |　　　　 ｌ ＼
　l　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 　 ＼
　l　　　　　　　　　 -‐＼へ、　　　　　　　＼
　|-‐　　￣￣　　　　　　＼ ＼　　　　　　　 ヽ
　|　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　　　　|
ｰj　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l＼　　　　　ﾉ


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌───────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　伯父 ゲオルク･プショルの援助を受け･･･　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└───────────────────┘

.

388： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:54:34 ID:gCWnebZs



┌─────────────────────┐
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│　　ギリシア･エジプトへ行くことになったのである　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────┘




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l=ﾆ二三γ了三ﾆ=l　　　　, ', '　,'| ::|　',　' ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｀]｣＿　　　　　 ,．'　　,' | ::|　 ',　　' ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 n 　 /丁ｌ／　-‐　' ４　 　 ,' _| ::|　　',　　　' ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 || 　 ｀丁|　　　　, ' ｣|　　 ,'　｜::!　　|{,　　 　 ' ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,┌='_ﾆ二二三三 , '三三二ﾆ=ｭ｜::!　　|| ',　　　　 ' ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |/｀ｴ,Τ_丁_丁_丁_丁_丁_丁Τｴ｜::!　　||　',　　　　　' ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /lﾆ二二二三三三三三三三三二二| ::| ｚ TｌΤ￣Τ￣ΤT､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ﾚ||　_.Ｚ]ﾆ冖ﾆ冖ﾆ冖ﾆ冖ﾆ冖ﾆ冖ﾆ[｀|_Z. -┴┴―┴―┴ ' - .._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｢|￣￣￣￣ , ' ￣￣￣ -‐　 '''"´　　　 　 　 　 　, ､　　　　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |l|　囗　　ﾛ ' -‐ '''"´　　　　 　 　 　 rャ　　rゃ　 ｰ'　rゃ rｬ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |,|　 　 ,．'´　　　　　 _　-‐　　´　　　　　 　 　',　 　 　 ',　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |l| ,．'´　　_　 -‐　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ',　 　 　 /　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 Z　　zｧ　　　　　　　　　 　 　 _ 　 　 　 　 　 　 ',　 　 /_',　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r／　　 /'　　　　　　　　　　　　　 ∨r ､　　　　 　 　 ',.　/∨ ',　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｢　　　/　　　　　　　　　　　　 　 　 ∨_|　　　　　　　　'/∨ 　 ',　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,ｨT工}　/　　　　　　　　　､　 　 　 　 　 ∨　　　　 　 　 /∨ 　 　 ',　 ',
―――――――――――――――‐ f／ ｌ、 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /---',.-----',--',------------
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　｀ ‐-　_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　‐-　 ',　　 　 ',　　　-‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ‐-　_:::::::::::::::::::::::::::....................................l′　　　　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ‐-　_::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　 ￣　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐-　_-―-―ｰ―-┘　〜　　_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ‐-　_　　　-‐




　　　　　　　　　　　／ ￣￣　ヽ
　 　 　 　 　 　 　 /　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　|　　　　　 　　　|
　　　　　　　　　　j　　　　　　　　/
　　　　　　 _,.-＜ﾞ_‐-､ i　　　　 /
　　　　 _／　　　 ,.-｀''｀ヾ. 　　/
　　　／/　　　 ,/　 ／￣ヽ_ ノ　　　　　　ギリシア行きは･･･
　　/　/　　　（　|　　/　|　|
　/　 /　　　　ヾ|／　　 ∨　　　　　　　　っと、あの船か？
　|　 l　　　　　 /　/　　　〉!
　　　　　　　 ::/ /　　/'´〉::|
　　　　　　　 //　　　　/:::/
　　　　　　　//　　　　/::/
　　　　　　　/ 　 　 __/:/
　　　　　　　| 　 　 彡l､!

389： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:54:53 ID:gCWnebZs




　　　 ┌───────────────┐
　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────┘

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └──┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　┌┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　└┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.□
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ．
　　　　　　　　　　　　　　　　　。　　　　　　　　　　　 ﾛ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。
　　　　　　　　　　　　　 ﾛ　　　　　　　　．

　　　　　　　　　　　 □

　　　　　　 　 　 　 ┌┐
　　　　　　 　 　 　 └┘

　　　　　　　　　　　　 ┌──┐
　　　　　　　　　　　　 │　 　 │
　　　　　　　　　　　　 └──┘

　　　　　　　　　　　　　　 ┌──────┐
　　　　　　　　　　　　　　 │　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　 └──────┘

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　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　 └───────────────┘


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390： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:55:13 ID:gCWnebZs



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〜 エジプト 〜




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ───────　　○　 ───
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　　/　| γ⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ´⌒ヽ. 　 　　　　 ／　　／　　　/　 |（　　　⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　⌒ヽ　　　　γ⌒　 ⌒ヽ　　　　　　　 ／　　　　/　,'⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　'　　　（　　　　　　⌒ヽ⌒ヽ、　／　　　　 γ'⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ゝ　　　　｀ヽ(　　　　　　　　　　　 　 ）　　　　　 (⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　( 　　　　　γ⌒ヽ, '⌒　　 __　　　　　　ヽ- 、　γ⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／/:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ /::::::::::＼　　　　　　　　　__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ___　　 　 　 　 　 ／　/::::::::::::::::::＼　　　　 　 ／/::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／/::＼　　　　　 ／　 /:::::::::::::::::::::::::::＼　 　 ／　/:::::::::＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／ /::::::::::＼.　　 ／　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼／　　/::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　/::::::::::::::::::＼／　　 ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　 /::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　 /:::::::::::::::::::::::::::＼　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　／　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::＼
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　　　　　 　 　 　 　 ／　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　 　 ／　　　 /:::,ｨ――‐､::::::::::::::::::::::::::::::／/:＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::
＿＿_,ｨ――‐､／　　　　/::ノﾉ::::::::::::::::!;_:::::::::::::::::::::／ ./:::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼――――‐
　　 ノ.ﾉ::::::::::::::!_｀'ｰ-､､_/;/_/:::::::::::::::::::::l;;_:::::::::::::／;;; /:::::::::::::::::＼――――――――――‐‐'::::::::::::;;;;;;;;;;;
　 _/_/:::::::::::::::::::l._　　　 l,;;.l::::::::::::::::::::::::::::::l―::／;;;;__/:::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,,,,,...........
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　　　　 　 　 　 　 　 　 ,　-.、
　　　　　　　　　 　 　 /.:.:. 　ヽ
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　　　　　　　　　　　　 j:.:.:.＿ﾉ
　　　　 　 　 　 　 　 √::::.:.:.＞‐- 、
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391： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:55:34 ID:gCWnebZs

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　　　　　　 　''　　'.': ;,::.　. 　..., ;)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, '　ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :　　　　　南国の陽光･･･　　　　 　 : : .
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392： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:55:57 ID:gCWnebZs

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393： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:56:17 ID:gCWnebZs



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　　　　　　　　　　 . : :　　　　　　これらは俺に、活力を･･･　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 : : .
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　　　　　　　　　　 . : :　　　　　　創作のインスピレーションを与えてくれるだろッ！！　　　　　 　 : : .
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│　　ギリシア、そしてエジプトの陽光の下ですっかり元気を取り戻したシュトラウスは、エジプトの･･･　　  │
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394： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:56:37 ID:gCWnebZs



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　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　ルクソールのホテルで初めてのオペラ 『 グントラム 』 の作曲に取り掛かり･･･　　 │
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395： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:56:58 ID:gCWnebZs



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.人　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　よしっ！　　 │
　　　　　　 　 　 　 　 |il三ニ＝―　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │　　　　　　　　 │
　　　　　　　　 r- ､ 　|il|　／ 〉　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │　･･･と　　　　 │
　　　　　　　　 .`r-'ｌ　|il|//^Y　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿_ノ
　　　　　　　　　 '|　`, !ｌl´　.ｉ|
　　　　　　　　　　|　　|!|' 　 i|　　　　　　　　 ｌ　　ヽヽ
　　　　　　　　　 ,l_ 　 |ｉ| 　_i||　　　　　　　　ﾉ　 ヽ
　　　　　　　　　ﾉ.|'`ヽ|ｌ|/´ ﾉ|,
　　　　　　　　 ,l’.|　　|ｉ:ー―‐ ‐ 　　　　　　 　 、
　　　　　　　　 | ,ﾉ　　|il|　　l､.|　　　　　　　 　 ＿ ノ
　　　　　 　 ―＝ニ三il| 　 　 |
　　 　 　 　 　 |: 　 　 |il|　　　 |　　　　　　　　　　　ツ
　　　　　　　　 |　　　 |il| 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　｜　|
　　　　　　　　/　 　 ﾉ!il|､ 　　‘，　　　　　　　　　　　　 　 　 ・　・
　　　　　　　./　　　/::|il| ヽ　 　 ＼



　　　　　　　　　　　　┌──────────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　　　　│　　短期間のうちに第一幕のオーケストレーションを完成させたのだ　　　 │
　　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 │
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396： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:57:21 ID:gCWnebZs



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
│　　そして構想を温めながら六ヶ月の間 旅を続け、すっかり健康を取り戻したのである　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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　 | γ⌒ヽ､. |　; i_|_l.;,　|:　　 |＼＼　　　　　　 ИＶΝi　　 .::ｉ　 N　　　　＞　　　　　 .::＜　.... ..
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　 |X|─|─|X| ,　 ;　 　 |:　　 |　　　＼＼　 　 　 |､ｌ!| ..::.| .!|　... ...　.:..　厶イ::.,ｨ　　　.::r ､.::ﾄ､! ....
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　　　　　　　　　　　, - ¨￣￣¨¨ ￣ヽ、＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＿　 ユ.　　　 ノ 　　　 ノ　　 ウ　　ウ　 ゥ　ゥ　ゥ　･･･
　　　　　　　　 , ´¨　, イﾆ =-　　　- --- - ヽ　　 ＿＿
　　　　 ＿, ≦　　イ ＿ﾆﾆ ニﾆ==---　 　　 ＼´　　　　＞ 、
__, ＜¨¨: : : : : : : : /　, イ ¨, ￣ ¨ヽ : : : ￣ ¨＞ ヽ＞ 、　　 　＞ 、
　　爪,',',',',',',','/,','/　/ / : /　　　　 ＼: : : : : : : : : :￣ ¨ｊ ￣ ﾆﾆ ¨ ´｀ヽ, ' ヽー --- 、
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. : :　　　 どんな絶景だって･･･　 　 : : .
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　　　　　　　　　　//////////＞＜/∧､( ＿.人 ＿ )∧＞＜V////zZ///∧i
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :　 　ヒトがいなきゃ空しいだけだろ、ｊｋ･･･　　 : : .
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : __,ィi.ri､.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ, 　} ﾘ ﾄ /〉
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__r'' ´＿／´　　 　 　 　 　 　 　 　 .／ : : : : : : :| : : : : |rN. : : >{
￣￣　　　 　 　 　 　 　 　 　 　　γ. : .｀.ヽ.､. : :| : : : : lH:､ﾄ､:.ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{､ : : : : : ヽ. : | : : : : |:::'i　｀,.: : ;
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼Z_ : : : >i.: : : : |::::!　 }:./
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401： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:59:07 ID:gCWnebZs



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
│　　旅行中彼が付けていた日記の ’９２年１１月９日付けの欄に、このように記している･･･　  │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
└──────────────────────────────────────┘



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.．''"　　　　　　　,.．イ"　　　　　　　　 =彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} 　 　 ,.．''"　　 　 　 　 ,.．彡'　　　　　　　　　　　 ジ"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j.! ,．'"　　　　　　　,．イ"　　　　　　　　　　　 　 ／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,..ｲj/,:　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　　　　　,．'"
　　一人ぼっち、孤独だ。誰も俺を知らない。･･････　 　　　　　　,．‐'" 　 j!　　 　 ,．イ"　　　　　　　　　　 　 　 ,.．'ﾞ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,イ　　　　　{!　 ,．彡'　　　　　　　　　　　　_,.．彡"
･･･何千年も前から打ち寄せ続けている海のほとりに　　 .,ｨ"　　　　　　,.．彡"　　　　　　　　　 _,.．-''"´
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/　　　　　 ,.．才　　　　　　　　　 ,.．彡´￣￣￣￣
立つと、何と人間が小さく思えることか！　　　　　　 　 ,:′　　　,.ィ,.イ　　　　　　　　 ,.．''"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ⌒V　　　,.ィ,.イ 　 　 　 ,ゞ、,.．:'ﾞ'"￣￣￣￣￣￣￣￣￣
そして寂しい山々を眺めれば、何と人間が　 　 　 　 {　,.ィ,.イ　　　　 ,.ｨfチ｀ﾞ"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ _ミﾞヾ彡ｨ;",.イ　　_ ,.ィ彡ヘ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
孤独に感じられることだろう！･･･　　　　　　 =彡ィ",.イミ≦チ=彡'
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣,.ｲ ,.ィ彡 ".:ﾞミ辷彡￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.ィ".．イ彡ｨ''⌒ﾞミイ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　＿＿_
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ . 　/　 　　　＼　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　/　ｰ､_ 　　　＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ 　l, （ー ）　 　 　 | 　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　i,!､＿）　　　 　 .|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣...ｶﾘｶﾘ…　　　　　1⌒　　　　　　l　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　ヽ　 　 　 　 /
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ .(( 　　 ヽ,　　 　 / 　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ｶﾘｶﾘ…　　/))　 ／　　 　 　ヽ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣./⌒|￣　__,　 　 　　 i　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　 　 　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣ |　　　　　　|
　　　　　　　　　 　 　 　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣／　　　　 ノ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿|　　|￣|￣|￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 （＿＿＿)　|＿|

402： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:59:34 ID:gCWnebZs




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　　　　　　　　 　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 │
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403： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 19:59:58 ID:gCWnebZs



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　　　　♪　　　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　!|__　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!!　　｀ヽヽ　　　　　　　　　　　　♪
　　　　　　　　　 〃 __|ｌ　 /ｌ　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　/|ﾄ､＿　ﾉﾉ
　♪　　　　　　　ｌ| /　ヽ_ﾉ! ! 　 トヘｌ| 　　　　　　　　　　　　　　/　　 !　｀ヽ!| 　 ! 　 　 ､､
　　　　　　　　　　 ! 　　 ヽヽ　　! 　 !|ヽ 　|　　　　♪　　　　　∧　　∧　　|!|＼!|　!　　ﾉﾉ
　　　　　　　　j|＿∧　　ｌ| l　ヽ_ﾉ＼ !|　＼l＿ノ　　　 ( ＿j|∠ノ　 ￣　/!　∧　　￣!|￣ﾉ
　　　　　　 ／ ! ＿ノヽ､_!lﾉ＿.. -―ヽ　　 ヽ从　 　 ムヽ､!|＿ ノ＿_ / ｌ| /从` ー‐ｌ|＜＿
　　　　　　 __ノ´　!ヽ､＿ノ＿_ ＞ｰ‐人ヽ、　＼　　 ≧ 　 !::::::::::::)＼!　!/　　≦‐-､!　　 ノ　　　　　　　　　♪
　　　　　　　　　　 ＼:::::::::::::::::::::::::≦　　　ヽ､＿＼ ｀＞　 |:::::::≦　　＼j ／ ｀＞　　￣
　　　　　　 ￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣


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―――――￣￣＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿―――￣￣￣￣￣￣￣＿＿＿＿＿＿￣￣￣￣￣＿＿＿＿

　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　 |i:i:|!
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　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿.　　　　　　　　　　　　ト　_V(^>,
　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿i　　　　　　　　　　　　≡（（　¨
　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_,　　　　 　 　 　 　 　 i
　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿≡,　　　　　　 　 　 　 |
　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_､　 　 　 　 　 　 　≡
　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_. ＼　　　　 　 ―‐┴＝ミ
　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ.／ 　 　 　 　 　 　 ≡
　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_/　　　　　　　　　 　 　 ＼

404： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 20:00:23 ID:gCWnebZs




. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　いや、こちらの音の方がいいだろ 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　常識的に考えて　　　　　　　　　　　　.│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ノ






　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　 　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
　　　　　　　　　　　　　 　　 　 　 ..／￣￣＼ 　 .|　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　 .　　 　 .／　ノ　 ヽ、.＼...|　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　 .　　 　 .|　 （●）（●）　| .|　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｀ヽ、
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /￣￣￣ 丶人__）.　 | .|＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　　　＼ .＿|__|__＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ＼
　　　　　 　 　 　 　 , --'､ 　 　 　 　 　 　 /　　　|　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　 　 　 ./　⌒ ）　　　　　　　　/　　　.|　 　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　 　 　 　 　 　 　 ,′　　ﾉ　　　 　 　 　 /　　 　|　 　 　 /.＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　 　 　 　 　 　 　 l　　T´ ..＿　　　　　./　　　　| 　　r'´￣ヽ.＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　 　 　 　 　 ヽ ノ　　 .／丶､　　/　　　　.|　　 （ ￣　　l　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　 　 　 　 　 　 　 ｀'ー'´　 /＼　 |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣!￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ﾉ
　　　　　　　　　　　　　 　‖　| ＿＼|　　　　　　　　　　　　　　　　!　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　 　‖　||＿￣＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ζ------ー―ーーrーー´
　　　　　　　　　　　　　 　‖　|＿￣ヽ　 ||　ヽ　ヽ　　　　　　　||　　　　　　　　　　　　 ||
　　　　　　　　　　　　　 　 〓〓〓| 　|〓||〓|　　|　　　　　　　||　　　　　　　　　　　　.||
　　　　　　　　　　　　　 　‖ 　　 （＿）.　||　 （_＿）　　　　　　◎　　　　　　　　　　　 .||
　　　　　　　　　　　　　 .　　　　 　　　 　◎　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.◎



　　　　　　　　　 ┌──────────────────────────────────────┐
　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　 │　　そして 帰国するとすぐ、集中的に 『 グントラム 』 の作曲に取り組んだのであるが･･･　　  │
　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　　 └──────────────────────────────────────┘

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405： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 20:00:45 ID:gCWnebZs




　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　　　　●







　　　　　　　　 　 　 　 　 ／ ￣￣￣ ｀
　　　　　　 　 　 　 　 　 '　　　　　: : : : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　′　　　: : : : : : : :
　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　 : : : : : : : : : : i
　　　　　　　__ 　 ＿,イ: 　 　 　 ､_: : : : : ,..>ﾞ
　　　, -‐=ﾆ:.､:.≧=＜|:| 　　　: :､z≧'` !ゝｲ__　　　　　　　　　･･････････････････
　　 へｰ､ヽ､_:. :.:.:.:.:. il:.|　　　 : : : ; ;. ｀ i:. :ハ:ヽ､　_
　 /　　　.＼:. :.::. ヽ､_.!:l!　 　 　 (＿__.ノ､_): :. :. :. ＼ヽ　　　　　ﾁﾗｯ
　ﾊ　　彳: : :＼l:.:..　:.:.|:＼: :ヽ､: : : :´ .｀/: : : : : : : : : ﾘ
　}ゝ､ _:_: : : . V,､: :ヽ :j: : :＞､ ﾆ=‐‐-ｲ:|: : : : : : : : /ハ
　l　　: : :.＞: : {:.l: :､: i|＞': : :ﾊ...::/.:＞ﾍj: : : : : : : : :/.:リヽ
　 　,:ﾆ:.¨: : :> ｀l:.: : : | : : : : : :|ソ´: : : : : : : : : : : : /'´: :_:_:ゝ､
　 Y　　　＞イ:.<:.:: : :!: ヽ:､: :.:i! : : : : : : : : : : : : : /.:. : : : :; :. .ヽ　　_､
　　} , ＜: : :＞-ﾍ:. :. : : : ヽ:､:l! : : :: : : : : : : : : :./.:. ≧=--‐=ﾆヽ､//
　 {/.:＞　　.: : : :.ﾊ: : : : : : : :.i! : : : : : : : : : : : :/ヽ､_:. :.ﾆ=‐- :. : //､
　　Y　　 .≧´ｲ:r'´≧=-､: : :j!:_:_:_　　 ＿__:_,:ｲ≧=-＜_/.:. : ;'´/'´￣≧　　　　　 ｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘ……
　　 ゝ ,.ｲ　 /.: :! -‐=ﾆ:.¨:.￣:i : :.i!￣:./.:.:　　　 '￣二ヽ ヽ:/´У /´_.　ﾍ
　　　 ヽ:ﾚ /.: ノ.: : : : : : : : : :,j:.: :i!...j..:i!::::.:.:.:.:....:.ー.､ ｀＼､ﾍﾞY_フ　/　／ｌ
￣￣￣｀´｀ー-―――――-ー――ﾞー――-⌒ーｰﾞ　ー￣ ー｀ｰﾞ￣￣￣￣

406： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 20:01:12 ID:gCWnebZs


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407： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 20:01:34 ID:gCWnebZs

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　 ﾆ=- ..,,_＿＿ ｀''ー=- . | |　| !￣| {¨| |　|　 |　|　 |　 |　 | |　.} |¨.| |￣!:..|--= ﾆ三　　　　＿,,三
　　 γ⌒ﾏ　i　i 　 ,.-､　.::| |　| !　 | | :| |　|　 |　|　 |　 |　 | | ..:| |　| | . |　|-‐ｧ-､ ￣} .|￣γ⌒ﾏ
　　-{ !　 !}- |　|=-{!　i}ｰ-| |__j |.__.| |..:| |　|　 |　|　 |　 |　 | | __| |__j |__.|　|--{!　i}‐‐j　|-‐ {!　 ! }‐=
　 ￣ ﾞ二二二ニニ ==--:| |┐‐‐┐‐┐;　!　 !　! 　!　.:.　.|..| ┐ ‐┐‐┐ |ﾆ二 ""´￣￣￣￣￣
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　　 γ⌒ﾏ　i　i 　 ,.-､　.::| | :!i　　| | .:| |　|⌒|　|⌒|　 |⌒| |　| |　 | | .:!　i　 , -.、￣} .|￣γ⌒ﾏ
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408： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 20:01:58 ID:gCWnebZs


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409： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 20:02:31 ID:gCWnebZs




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　　　　　　　　　　　　　ヽ､　　.／　　　rー―- ､　　.ﾉ　　 　 ﾚi　　/ 　　./ 　 ij/　　,ｲi/ /
　　　　　　　　　　　　　　　￣´Y ￣￣⌒ー.　 　V´/i　　　 / ∨ /　　 / 　 ／ 　 /:Yﾞ /
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　　　　　　　　 │　　完成したのは１８９３年９月、初演は翌 ’９４年の５月１２日。　　 　  │
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
　　　　　　　　 │　　構想からだと、実に四年以上の歳月が費やされたのである･･･　　  │
　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
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410： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 20:03:32 ID:gCWnebZs



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│ 　 ちなみに、そのオペラ 『 グントラム 』 のストーリーについて、であるが･･･　　 　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　当時、ワグネリアン（ワーグナーの信奉者、追随者）達の間では、オペラの台本を　　　　　　│
│　　台本作家に任せるようなことはせず、作曲家自身で書き上げるのが一般的にであった。 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　その例に漏れることなく、シュトラウスも自分で台本を書き上げたのであるが･･･　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .>　　　　　 く
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411： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 20:03:58 ID:gCWnebZs



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│　　舞台は、十三世紀のロンドン ―― 　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /…λ
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　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　　　　 　　　　　_|I I I I I I_|;}､
　　　　 　 　 　　 　　 　 　 　 　 　 　 　　 　 　 　 　 　 　 　 | |γ⌒ヽ| |ll|
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　 　 　　　　　　|l,|I/ i＾i |l,|I|　 　　 |l,|I/ i^i |l,|Ｉ;|　　　　 　 　 | |;|,|,|,|,|,|,| |ll|
　 　 　　　　　　|_,!__i山i.!_|l.| _ _ ＿|_,!__i山i.!_|l;|　 　 ﾑ　　 　i鄴鄴鄴鄴ill|
i　　 .i　 　 i　　 | i"ﾞ∩ﾞ" i |/;;||;;||;;;| i"ﾞ∩ﾞ"i |ll|.l l.i;;_l_l_!______| |'i'i'i'i'i'i'i'| |ll|
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|=ﾍ=||=ﾍ=||=ﾍ=|I鄴:冊:_鄴|鄴鄴鄴I鄴:冊:_鄴|-]]]]]];||=∧=.ロⅢⅢⅢロ|i
| ∩ || ∩ || ∩ ||　 ｉⅢi　: | iii iii iii..|　 ｉⅢi　: | .|:|:|:|:|;||'~|;;|　| |　| |　| :| |ll|
|,.ｌ｣,,;||,.ｌ｣,,;||,.ｌ｣,,;||＿|Ⅲ|__:_| lll lll lll..|＿|Ⅲ|__:_| .|:|:|:|:|;||l_.ｌ｣;__|_|　| |　|_;| |ll|
Ｉ.[iii].,ＩＩ.[iii],ＩＩ[iii]_I鄴._冊_.鄴|鄴鄴鄴.I鄴:冊:_鄴IIIllliiiiiii||iニニ[.二二二二]:|;.／ |￣|
| Ⅱ || ∩ || Ⅱ ||　 ｉⅢi　: | iii iii iii..|　 ｉⅢi　: | |:|:ｌ:l:i_.!＿iii_ .| |　| |　| :| |／／_|＿|__
|_Ⅱ_||_Ⅱ_||_Ⅱ_||＿|Ⅲ|__:_| lll lll lll..|＿|Ⅲ|__:_|_|,|,ｌ,l,i_,l|　　 l￣i__| |　| ／／i|　(Дﾟ )
|_門_ｌ|_門_ｌ|_門_ｌ|__!_而___!_|ΠΠΠ|__!_而___!_|__,;:--ｰ--------- ／／i|／ 〈 <Ｖ>〉
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412： ◆c4bqdXp7mw：2014/01/25(土) 20:04:18 ID:gCWnebZs



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│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　その地は、ローベルト公爵の圧政下にあり ――　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 ローベルト公爵 】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,　――　､
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿,へ,＿＿　　　/ ,　'￣￣`ヾ
　　 　 　 　 　 　 ,＝=―---ｱヲ　　 　）　　￣ヽ.|/　　　 ,､　　}
　　　　　　　　／　i　　　　　　 　 　 〃　　　　〃| （` ､"( )ゝ /ﾄ､
　　　　　　 ／　　　ヾ　　　＿＿＿ノ　　 　 　 || ゛､ヽ､_＿つ/　　ヽ
　 　 　 　 〈　　 　チ￣゛゛――‐フ　　　　　　　ゞ､ ＼_/__／　　　　ヽ
　　　　_____乂＿ノ　　　　　　　/　　　　　 　 　 　 `≠″―､　　r‐､(^)（＾）('`)⌒)
　　⊂,　〜⌒へ　　　　 　 　 / 　 　 　 　 ___,,,,..=―..＿　　　　r´二'￣￣￣￣ヽ,
　　　ﾑuuu／ゝﾉ　　　 　 　 ﾊ |　 　 　 ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:厂≡=/ /￣￣￣￣￣ヽi
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 i　l　　　／.:.:.:.:―-ﾒ.:.:.:.:.:.:.:.:.:/圭| .l:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　 ヽ ／.:.:.:.:ム＝.:.:.:.://.:.:.:.:.:{圭l| .l:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/
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