>>19 Rin
…平和だなぁ……。
(今日はとても天気がいい。どこへいくでもなく、ふらふらと町を歩きながら、そこの人々の暮らしを見ていく。町はこんなにも穏やかなのに、何故あんなに三姉妹とその周りは殺伐としてるのか…。心底疑問だ。綺麗な噴水に座る灰猫を見つけ、その子の隣に座る。似た匂いでも感じたのか、のそのそと膝に乗ってくるその子の背を撫でながら、横を向く様に座り噴水の水に触れる。今日はとても暖かい。顔に当たる日射しと指先に触れる水はとても気持ちがいい。このまま寝てしまいそうだ…。そんな事を思っていると本当に眠くなってきて瞼が下がる。ふっと意識が途切れて……。ばしゃ、と激しい水音と冷たい感覚。少しの息苦しさにすぐに意識が覚醒する。どうやらバランスを崩して噴水の中に落ちたらしい。嗚呼、やってしまった。まぁ、大して大変にも思って居ないのだけど。水の流れる大理石に手をついて、白く長い髪と水が掛かって黒が少し濃くなったローブから水を滴らせながら起き上がると。噴水の縁に座り直して全く気にしていない様子で、隣に逃げていた灰猫の頭を撫でたりして。)
…っ………。
>>19
Rin
そなたは三人姉妹の一番下の姫とお見受けする…一国の姫に正式な場を持つことができずすまないが話を聞かせてはくれないか?安心してくれ、剣を向けたりしない。そちらが何もしなければ。
(眩い光を絶え間無く発し続ける太陽。木々に実る色鮮やかな果物にその明かりは反射して、まるで宝石のように美しい実りを象徴してていた。しかし、太陽もあまり長い間日照りを与えるだけでは畑は干からび水もなくなってしまう。その反面の存在…、まるでこの国のように。敵に攻め入られたとしても国を保ち続けられるまさにワンダーランド。上辺だけみれば不思議な平和な国ではあるが、深部まで潜り込めば長女の姫の暴走が嫌でも見えてしまうもの。国民も騙されているのだろうか?それとも嫌々ながらも守られているのだろうか。日でジリジリと熱くなった鎧をおもたげにその"ワンダーランド"を歩く己。独り身の行動ゆえに特に敵国と分かられることもなく、街を偵察するように歩いていた。汗が滲んだ額を拭うと、ふと冷気が漂う。そちらの方に目をやれば光を吸収してキラキラと輝く噴水が視界に入る。溢れ出る水の中にはまるで宝石が散りばめられたかのようなほど美しかった。しばらく見惚れていればそこに不思議な色の髪をした女性がいることに気づく。西洋にはあまり見ない服装。その美しい容姿を見るからに第三の姫であることを確認した。敵…ではあるが、正式の戦の場ではない。そんなマナー違反はできない、とその場から離れようとしたが彼女の穏やかではない表情に目を細めた。星屑を細く編んだかのように眩い金髪の髪を揺らす風。その心地よさにこの場に少し留まることを決めた。鉄の鎧で鈍い音をガシャンと存在感を放つように近づく。そして静かに声をかける。相手がなるべく恐怖を抱かぬように自分の命の盾ともなる銅の剣を自分から離れたところに軽く投げた。戦う意思はないと言う意味を含めて。相手は敵ではあるがどうも無視できない存在に無表情ではあるが、その声色には心配をするかのような音があった。)………何故、そんな悲しい顔をしているんだ?
>>36 Rin
生憎お日様に嫌われてるので、大丈夫です。
(近づいてきた人物に光が遮られ、目の前に黒い影を作る。そちらを見ると黒髪…、日を浴びてピンクに輝くその髪を持つ相手が、声をかけてきた。しかし自分はいつからだろうか、真夏でも太陽の光がそれほど熱く感じないのだ。暖かい、くらいだ。だからこそこの炎天下で平然と全身真っ黒の服でいられるのだ。まぁ今はずぶ濡れっていうのもあるのだけど。長女の魔力を跳ね退ける首にかけている石が、なんらかの作用を及ぼしているのか、ただの自分の体質なのかはわからないけど。その上光を最も集めにくい白い髪。熱中症にはなりにくいのだ。灰猫を撫でながら大丈夫、と告げる。そして相手の目を、眠そうな視線で見上げる。好いた人間を姉に奪われた、哀れな魔女、この国の重要人物、核とも言える人物がここで何をしているのか、と。遠慮の欠片もなく訪ねて。)
ところで哀れな末の魔女、こんなところで何を?