>>219 Lars
団長の気紛れ?―――…、成程な。だが良いのか?……直に0時の鐘が鳴るぞ。
(戦争開始まで約一時間――…普段なら拠点の城の一室に居る筈の彼が、この場所に居る。それに違和感を覚え、質問を投げ掛けて数秒。ボス……つまり団長の気紛れだという答えが返され、疑問府付きでそのまま復唱する。しかし、少しの間の後紡がれた言葉で大体を理解し、納得した…という風に〝成程〟と呟いた。〝調べておきたい事がある〟というのも相手が〝情報員〟という立場に在る以上不自然はない為、深く突っ込むような真似はせず軽く流して。ただ、〝個人〟の行動なのか〝団員〟としての行動なのか――そればかりは分からないが。別に疑っている訳ではない…逆に信頼しているからこそ、こうして流せるのだろう。特に問題は無い筈だと、そう知っているから。それにしても――…いつ城を出たのかは知らないが、随分ぎりぎりまで歩き回っていたのだな……と改めて思う。〝ぎりぎり〟と言ってもあと四十分前後は確実に残っているのだが、それでも充分短い。己の記憶が正しければ、相手は戦闘が〝得意〟という訳ではない筈だ。決して戦えない訳でもない事は知っているのだが、間もなく始まる〝血みどろの戦争〟を思い確認するように言葉を紡ぎ)