Good medicine tastes bitter.…you know?
(昼休み。流石に真夏ではなくなったとはいえ、まだまだ暑さの残る時間帯でも、木陰に来れば、風に多少涼しさが混じってきたような、そんな気がする季節でもある。事務棟の片隅にある保健室は、流石に静かなフロアにあるせいか、学校と言うよりはどこかの役所のような感じさえしていて…人の少なさも、他のフロアのざわめきからも少しばかり距離がある、そう感じないでもない。学園内は、流石に大きなイベント(体育祭&文化祭)を控えたこの時期だけあって、昼休みでも何となくざわめかしいが、こうやってほんの少し建物から離れただけで、そのざわめきとは全く違う気配になると言うのも、意外と楽しいものだなと思いつつ、食後の軽い散歩に出ていた。この時期であれば、ほとんど表に出ている生徒もいなくて…って、あれ?いつもは、暑いだの怠いだの言って、大概、保健室にやってくる彼が、珍しくこんな木陰でひとり、Lunch-timeだなんて。そう思えば、いつものように、多量の薬を飲んで“うげっ!!”っとなっているらしい顔。つい、プッと笑いがこみあげて、からかい気味にワザと英語で話しかけて。)