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アニメキャラ・バトルロワイアル3rd Part21

463rd / 天使にふれたよ ◆ANI3oprwOY:2015/03/16(月) 01:52:17 ID:fxNQ5zpc

因果逆転。
心臓を穿つという結果を確定した上で放つ、必中必殺のそれは正に宝具。
放たれたのはそういう特性の術式であり、故に回避も防御も不可能だ。

槍は今、一方通行の心臓を狙っているのではなく。
『一方通行の心臓を穿つ結果』に向かって疾駆する。
最初から当たると決まっている『運命』を相手にに、ベクトル操作も、計算能力も何の意味もありはしない。



「―――――――――は」



にも拘わらず、一方通行は抵抗する。
常に己の能力を更新し、設定を変え続け、穂先の到達を一秒でも遠ざけんとする。
決して逃れられぬ運命は刻一刻と心臓に近づいてくるが、諦める気配は微塵も無い。

「―――――――――はは」

理屈を超える奇跡の具現。
唯一要求されるのは、因果逆転の呪いを逸らすほどの幸運。
『幸運』、そんなもの、己は決して持ち得ないと知っていて。
だからこそ、



「はははははははっ、やっとかよ」



何故未だに、己が抵抗を止めないのか、彼は本当に不思議だった。



「ははははははははははははははははははははははっ、やっと俺を!!」



怒るでもない。
嘆くでもない。
滑稽だったから。

何度もあった死地と同じく。
やはり彼は笑う。

そうだ。
これでいい。
これでいいんだと分かってる。
全力の抵抗は及ばず、今度こそ完敗だ、己はもうすぐ殺される。

それでいいじゃないか。
こんな悪は、殺さなきゃいけない。
間違いは、誰かに、正しい何かに、殺されなきゃいけない。

悪を殺した、正義を殺した、ただの弱者すら殺しつくした。
ただ、守る為に。正義じゃなく、『誰かの味方』になるために。

それは願われたわけでも、命じられたわけでもない。
己自身の意志で選んだのだ。
誰か手によってではなく、己が守りたいという、くだらない我欲(エゴ)の為に。


「ははははははははははははははははははははははっ!!」


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