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うにゅほとの生活2

1名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2016/07/01(金) 19:13:30 ID:1bfcR2jI0
うにゅほと過ごす毎日を日記形式で綴っていきます

998名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2019/01/16(水) 12:05:10 ID:QWDarRQs0
2019年1月13日(日)

「うう……」
連休を返上しているのに、仕事がまだまだ終わらない。
「……ゲームしたい」
スイッチを買ったばかりなのに、あまり遊べていない気がする。
俺の手元を覗き込み、うにゅほが呟いた。
「しごと、たくさんあるねえ……」
「終わらないんです……」
「なんで、こんなにあるの?」
「図面、前倒しで上げてほしいって言われてさ」
「まえだおし……」
「簡単に言うと、仕事の先取りだな」
「さきのしごと、いましてるの?」
「そうなる」
「どうして?」
「会社にも都合があるんだろ」
理由は知らないし、聞いたところで仕事の量が変わるわけでもない。
平社員は、上から与えられる仕事を黙々とこなすのみだ。
「さきのしごと、いましてるなら、あとのしごとなくなる?」
「なくなることはないかな。緊急の仕事も多いし」
「そか……」
「まあ、でも、来月か再来月かは楽できると思う」
「よかったー」
うにゅほが、うへーと笑う。
「ともあれ、いまは集中集中。早く片付けてゲームするんだ」
「やるきだ」
「ダクソ、ほとんど進んでないし……」
弟は、心ゆくまでゼルダを楽しんでいるらしい。
羨ましい限りである。
「あと、友達が誕生日プレゼントとして贈ってくれたSteamのゲームもあるんだよな。六本くらい」
「ろっぽん!」
うにゅほが目を見張る。
「積みゲーばかりが増えていく……」
「すごいねえ」
「そのうち、まとめて時間作って、ゲーム三昧しよう」
「たのしそう」
「きっと楽しいぞ」
そのためには、まず、この仕事をこなしてしまわなければならない。
千里の道も一歩から、である。

999名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2019/01/16(水) 12:05:48 ID:QWDarRQs0
2019年1月14日(月)

──ぴぴー! ぴぴー! ぴぴー!

ファンヒーターが電子音を鳴り響かせる。
「灯油切れたか」
「!」
うにゅほが、期待に満ちた目をこちらへ向ける。
「はいはい、いま汲んできますから」
「わたしもいくね」
「気にしなくていいぞ。今日、寒いし」
うにゅほは、俺の手に付着した灯油の匂いが好きである。
この冬も何度嗅がれたやら。
「でも」
「帰ってきたら、あっためてくれ」
「わかった!」
こうでも言わなきゃ、ついてくる。
その気持ちは嬉しいのだが、俺としては、うにゅほに寒い思いをしてほしくない。
灯油を汲んで戻ってくると、
「おかえりなさい!」
ぎゅー。
「あっためー……」
正面から抱きすくめられた。
「××、灯油タンク入れてから」
「あ、そか」
ファンヒーターに灯油タンクを戻し、チェアに腰掛ける。
膝をぽんぽんと叩いてみせると、
「うへー……」
うにゅほが、対面する形で、俺の膝を跨いで腰掛けた。
「あっためますね」
「お願いします」
ぎゅー。
「おきゃくさん、ひえてますねー」
「今日、ほんと寒いわ……」
「とうゆ、いれてきてくれて、ありがとね」
「……嗅ぐ?」
うにゅほの鼻先に、右手を差し出す。
「かぐ!」
ふんすふんす、
はー。
ふんすふんす、
ほー。
灯油の匂いを嗅いで幸せそうなうにゅほに抱き締められながら、俺も幸せな気分に浸るのだった。

1000名前が無い程度の能力を持つVIP幻想郷住民:2019/01/16(水) 12:06:17 ID:QWDarRQs0
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