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【オリスタ】トライハーツは一つの夢を見るか?【SS】

1 トライハーツは一つの夢を見るか? :2016/07/10(日) 22:52:31 ID:XyQjVh4w0
プロローグ

窓から見える景色は暗い。

辺り一面には建物はおろか、地面さえも見えない。

湿気を帯びた灰色の雲と、時折わずかに顔を出す青空だけが視界に映る世界の全てだった。

既に見飽きているそんな世界から顔を戻すと、これまた見飽きた光景が、
ファーストクラスのゆったりとした客室が目に映った。

「はぁ・・・退屈だなぁ」

まだ幼さの残る、少年の声。

「日本か・・・帰るのは久しぶりだぜ」

ハスキーな女性の声が続く。

不吉で妖しい雲の中。

飛行機は、とある街へ向かう。

血界に支配された街へ。

2 トライハーツは一つの夢を見るか? :2016/07/10(日) 22:58:13 ID:XyQjVh4w0
*このSSはオリスタSS『命知らずのマイ・ジェネレーション』の続きです。
もしお読みになっていない方は、そちらから読んでいただければよりストーリーを
深く楽しめると思います。なお、このSSはフィクションであり、実際の人物、団体、その他の
存在とは一切関係ありません。

3 トライハーツは一つの夢を見るか? :2016/07/10(日) 23:01:48 ID:XyQjVh4w0
第一夜 誰がために号砲は鳴る

001

梅雨はまだ明けそうにない。

今は雨こそ降ってはいないものの、空一面薄暗い雲に覆われている。

僕―小笠 直人(おがさ なおと)はバスに揺られながら、成田空港へと向かっていた。

一高校生たる僕が一人でろくな荷物も持たず空港に向かうなんてちょっと可笑しな話だけれど、別に家出をしようってわけじゃあない。

僕は今日・・・ある人を迎えに行くことになっているのだ。

原因はこの日本のとある街で起きた、奇妙な事件にある。

世界的に有名なSPW(スピードワゴン)財団の関係者である父の仕事を手伝う形で、僕は『お出迎え』の任務に就くことになった。何でもお客さんは大人の男が好きではないらしい。

それに相当な変わり者らしいけど、僕に務まるんだろうか・・・。

そうこうしているうちにバスは空港前に到着した。

バスを降りると、見覚えのあるイギリス人の男が立っている。

SPW財団の職員だ。

「こんにちは、スペッドさん」

「おぉ、小笠くん、お待ちしていました。」

「お客様はロビーでお待ちです。どうぞ宜しくお願い致します。」

「は、はいっ」

所葉町で起きた怪事件・・・。

僕にはよく分からないのだけれど、『スタンド』とかいう得体の知れない『力』が関係していて、普通の人間には手が出せないらしい。

今回のお客さんはそんな事件の後始末のために来日した、言わば怪事件のスペシャリストというわけだ。

「・・・?」

何だ・・・?

ロビーに近づくにつれて、僕は何だか不思議な気分になってきた。

何というか、圧迫感、に近いものなのだけれど、それでいて緊張や不快感を生じさせない、むしろ安心すらするような・・・そんなものを感じる。

「こんにちは」

ロビーの丸いソファに腰掛けていた少女が、声をかけてきた。

h ttp://dl1.getuploader.com/g/orisuta/2610/20160710_224209.jpg

大きなリボンの付いたカチューシャをしていて、足首まで届きそうなマントを羽織っている。日本人にはとても着こなせないようなクラシックな服装で、ただ座っているだけでも彼女の気品の高さが伝わってくる。

「ボクを、迎えに着てくださったのですか?」

「え・・・・?」

「さっき話していらっしゃったでしょう?SPW財団の方と。」

「あ・・・はぁ」

そうだけど・・・確かにそうなんだけど・・・。

何で分かったんだ?

僕は空港の外で話してたのに・・・・。

てか、この子が怪奇現象のスペシャリストなのか!?

「初めまして。ボク、ノワール=ド=ヴォルドワールといいます。フランスから来ました」

ノワールさん(一応こう呼んでおく)はおもむろに、僕の手を握ってきた。

握手である。読んで字の如く。

突然のことで撲はドキッとしてしまった。

背丈こそ低いものの、ノワールさんは相当な美人である。

例えることが難しいが、何だかこちらが萎縮してしまうのだ。近くにいることが許されるのか不安になるほどの高貴さを感じる。

「あ・・・えっと、僕は小笠 直人です、ノワールさん」

「うん、宜しくお願いしますね、ナオト君。ではそろそろ行きましょうか。あまりSPW財団の皆さんをお待たせしてもいけませんしね。」

「そうですね。」

僕はノワールさんの旅行カバンの持ち手を取り、ゆっくりと歩き出した。

4 名無しのスタンド使い :2016/07/15(金) 05:32:53 ID:5xO1vcZw0
絵すげえ

5 トライハーツは一つの夢を見るか? :2016/07/17(日) 18:10:38 ID:3D3b/yeM0
002

みなさん、は・・・はじめまして

わたしは、巣守 みすず(すもり みすず)といいます

年は8才です

今日わたしは、とある任務のために空港に来ています

任務、というのは何かというと、それは言えません

わたしは、『アンカー』というそしきの一員なのです

この世界をより『正しいもの』にするために活動しているようですが、くわしいことは知りません

いや、知らなくたっていいのです

わたしはただ、だれにも傷ついてほしくないだけだから。

「みすず〜」

「はい!何ですか、 レッドさん」

レッドさんはわたしのせんぱいで、色々面倒を見てくれます。

本名は他にあるそうですが、だれも知りません。

「中から複数人来るぞ、スタンド使いだ。」

「複数・・・ですか!?」

「ああ、一カ所に固まってる。それにしてもすげえスタンドパワーだ。こんなに離れてても威圧感を感じるぜ。」

「闘う気、なんでしょうか・・・」

「さあな。だがチーフの任務の邪魔になっちゃあいけねえ。外部から来た危険因子は、ここで足止めする。」

「は、はい!!」

「闘いになる前に決めるぜ。まあ、万が一の時は俺がサポートするから気負わずに行け。」

「・・・・・・」キッ

「お願い、『ティ―ル』」

わたしの後ろから青い包帯に巻かれた、透明な衣をまとう女性のようなヴィジョンがあらわれました。

これは、『スタンド』と呼ばれている超能力です。何でも、精神の力が実体化した存在、だそうです。

『ティ―ル』は、まとっていた衣を空港の入り口に向かって投げつけました。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「・・・・!!」

「ノワールさん?」

「下がっててください、ナオト君。」

「え・・・?」

さっぱり訳が分からなかった。辺りを見渡しても、なにも危険なものは向かってきてはいない。

だけど、分かる。

『何か』が・・・『何か』が近付いて来ているッ!!

「・・・・『パラ・ユニフス』」

6 トライハーツは一つの夢を見るか? :2016/07/17(日) 18:13:53 ID:3D3b/yeM0
「あれは・・・!!」

相手のスタンド使いの一人が、スタンドを出しました。

腕も足もない、きみょうな姿のスタンドです。

周りには3つ、箱が光りながら浮いています。

「・・・?変だな。残りのスタンド使いはどこだ?確かにあそこにいるはずだが・・・陰に隠れているのか・・?」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「・・・・・・・」

「の、ノワールさん・・・何なんですか『コレ』は・・・」

「うん?」

「さっきから周りで得体の知れない『何か』がひしめき合ってて・・・」

「ふうん・・・『感じる』んですか。見えてはいないようですが・・・」

「み、見える・・・?」

「心配要りませんよ、ナオト君。このスタンド攻撃にはどうやら敵意は無さそうです。まあそのぶん、厄介な状況になったとも言えるのですけど・・・」

「・・・・・?」

「端的に言えば、『布の壁の中に閉じ込められた』みたいです、ボク達。」

「ぬ、布の壁?そんなもの一体どこに・・・」

「普通の布ではありませんよ。聞いたことないですか?『スタンド』と呼ばれる超能力。」

「・・・!!これが、『スタンド』・・・!?じゃあ撲らは、『スタンド』の攻撃を受けてるんですか!?」

「これを攻撃ととるかどうかは疑問が残りますケド、まあ対処する必要はあるでしょうね。初期対応にも失敗してしまいましたし。」

「あ、そうだ、スタンドが布なら、取っちゃえばいいんじゃあないですか?」

「駄目ですね。この布、どんな些細な衝撃―例えば触る程度の力でも、吸収する性質があるようです。『決して破壊出来ない壁』といったところでしょうか。剥がしたり畳もうとしてもビクともしません。」

「そんな・・・・」

「フフ、大丈夫ですよナオト君。これでもプロですから。この程度の怪奇現象、脅威でも何でもありませんよ。既に手は打ってあります。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「やった!上手くいきました、レッドさん!!」

「よし、あとはこのまま拘束してチーフの連絡待ちだ。よくやったな。」

「ん・・・?」

空港の方から、何かがこちらに向かって飛んできます

「あれは・・・」

「くるっく〜」

鳩さんです。

それもとっても小さな、真っ白い鳩さんです。インコさんと同じぐらいで、手の平に収まりそうなほどの小ささなのです。

「か、可愛い・・・」

鳩さんがわたしの肩に止まりました。とてもきれいな羽毛で、野生の鳩さんとは思えません。

「くるっ・・・・・」

「ん〜?」

「くううううううううううう!!!」ビシビシビシ!!

「いやああああああああっ!!」

突然猛烈な勢いで鳩さんにつつかれて、思わず飛び退きました。

「なっ・・・コイツ・・・何をしやがる!!いや・・・」

「『レッドラム』!!」

レッドさんがすかさず『スタンド』で鳩さんを追い払ってくれました。

「気をつけろみすず!あの鳩は『スタンド』だ!やはりまだ『スタンド使い』が潜んでいやがったか!」

「それなら一旦拘束を解いた方が良いのでは?彼らに拘束への抵抗手段は無いようですし、残りを見つけ出してから一網打尽にすれば・・・」

「あ、うむ」

「そ、そうですね!」

「・・・・って、ちょっとまて。今誰が喋った?」

「え・・・?」

「今、拘束を解けってアドバイスしたのは誰だ?俺でも、みすずでも・・・しまった!」

『ボクですよ〜』

「さっきの鳩・・・!!マズイ、みすず、拘束は!?」

「はわわ・・・ど、どうしましょう・・・解いちゃ」

「ここですよ」

「っ!!」

7 トライハーツは一つの夢を見るか? :2016/07/17(日) 18:15:15 ID:3D3b/yeM0
003

脱出に成功した僕とノワールさんは、敵の『スタンド使い』と対峙した。

「こんにちは。貴方たちですね?ボク達を拘束したのは」

「くっ・・・一体、どうなってやがる・・・」

「?・・・何がですか?」

「お前達の他にも『スタンド使い』が潜んでいるはずだろう!どこにいる!!」

「いませんよ」

「は・・・!?」

「ここにいる『スタンド使い』はボクだけです。貴方たちを除けば。」ボウッ・・・

「な・・・馬鹿な」

「嘘・・・」

「『スタンド』を・・・二体持っているだとおーーーーッ!!」

会話の内容はよく分からないが、ノワールさんの周りに二つの異なる力が交互に出ては消えているのを感じる。

「紹介しましょう。『パラ・ユニフス』と『フェイバリット・ガール』・・・ボクが操る『スタンド』です。」

「ありえねえ・・・『スタンド』は一人一体の筈!!ましてや完全に性質を異にする『スタンド』を複数持つなんて・・・」

「まあ、二体同時に出しておくことは出来ないんですケドね」

「そういう問題じゃあねえだろ!!」

「まあ、いいんですけど。それより貴方たち・・・スタンドによる攻撃を仕掛けた以上・・・『覚悟』はできてますよね。」

「・・・!!」

「如何なる理由であれ、貴方たちに拘束される筋合いはこちらにはありません。通して、もらえますよね?」

「・・・無理だな」

「レッドさん・・・!!」

「こっちも任務なんでな・・・。そっちに如何なる事情があろうが、事が終わるまで通すわけにはいかねえんだ」

「成る程、交渉の余地は無さそうですね」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・

「『レッドラム』!!」

「『パラ・ユニフス』!」

うぃいいいいいいいいいいい・・・ん

『パラ・ユニフス』の3つのキューブが回転する。その範囲内の空間が、しだいに二重に重なって見え始めた。

「『パラ・ユニフス』は二つの可能性を選択出来るスタンド・・・」

レッドの『スタンド』、『レッドラム』が拳を振るう。その拳もまた、回転の中に入った途端二重になった。

そして、

拳はノワールの脇をそれた。

「貴方の攻撃に対して、『攻撃が外れた可能性』を選択しました。貴方の攻撃は、ボクには決して当たらない」

「ほお、そういう能力か。だが・・・

本当に、当たらないか?」

8 トライハーツは一つの夢を見るか? :2016/07/17(日) 18:17:05 ID:3D3b/yeM0
「!?」

バキイッ!

『パラ・ユニフス』のキューブが、拳による打撃を受け、破損している!!

「俺の『レッドラム』は物事を一度に二回行える『スタンド』!!お前の『スタンド』は確かに素晴らしい防御性能だ・・・だが、選択出来るのはあくまでお前が想定した可能性だけなんだろう?
つまり予測不能な未知の能力に対処することは困難!俺の能力はこれでバレてしまったから通用しないが、それも問題ない!さっきの『スタンド』の挙動を見るに、お前の能力は『スタンド』の部位に頼るタイプ!能力に関係していたであろうキューブが破損した今、その能力は使えないッ!!

勝ったな・・・第二章、完!!」

「よく喋る人ですね・・・」

「何だ?随分余裕だな。だが見栄張ったって駄目だぜ。仕事が終われば放してやるから、大人しくしてな。」

「お断りします。人を待たせていますから。」

「だったらどうする?次はさっきの鳩で闘うか?悪いが俺は『スタンド』の扱いが完璧って訳じゃあないんだ。怪我させても文句は聞かねえぜ?」

「『フェイバリット・ガール』では闘えません。戦闘向きのスタンドではありませんから。ですから・・・」

風向きが、変わった。

「お願いします。」

云うなり、ノワールの上体ががくっ、と前に傾いた。

そのままびくっ、びくっと身体を小刻みに2,3回振るわせる。

そして、

「ふう〜」

ノワールが身体を起こす。その表情はどこか好戦的で、放つ雰囲気が、オーラが、明らかにさっきまでと違う。

「な、何だコイツは・・・」

「アンタか?ノワールをいじめてくれたのは」

口調も違う。声色もハスキーになっている。

「返事なし、か。まあ慣れてっけどよ〜。いきなりこんなに様変わりされて驚くなって方が無理な話だよな。」

「の、ノワールさん・・・!?」

「まあともかく・・・アンタはぶちのめしてやるよ。この不動 美里伽(ふどう みりか)の『キング・ダイヤモンド』がな!!」

h ttp://dl1.getuploader.com/g/orisuta/2618/20160717_180540.jpg

紅く輝き、あちこちにスペードのマークが施されたプロテクター。
明らかに戦闘に特化した、破壊力がにじみでる巨大な体躯を誇る亜人のヴィジョン。

それは、

「さ・・・3体目だとおーーーーッ!!て、てめえ一体何体『スタンド』を持ってやがるんだアアアアアアッ!?」

「・・・?おいおい、可笑しな事聞くんじゃないぜ。」

「は・・・・?」

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラアーッ!!』

豪速で放たれた『キング・ダイヤモンド』のラッシュが、防御の暇さえ与えること無くレッドの全身に突き刺さる!!

「うわらばあああああああああっっっ!!」

「1体だぜ・・・・『あたし』はな。」

な、何なんだ・・・・・・・・・・・・・・・。

何なんだ、この人は!?

To be continued・・・・・・

9 トライハーツは一つの夢を見るか? :2016/07/17(日) 19:02:33 ID:3D3b/yeM0
あとがき

というわけでトライハーツ1話終了です。見てくださった方、ありがとうございました!

色々書きたいことがあるので、今回は分けてやります!

・主人公 ノワールについて

とにかく謎の多い人物をコンセプトに作りました。彼女に関しては、結構沢山伏線やサブストーリーを
作ってあります。ジョジョ最大の禁忌の一つである複数スタンド持ちですが、ちゃんと理由があります。
ちなみに使用スタンドは
No.7973 フェイバリット・ガール

No.8040 パラ・ユニフス

NO.7935 キング・ダイヤモンド

です。本体は、『フェイバリット・ガール』の女の子です。

・小笠 直人について

スタンドは持っていません。しかし才能はあるようなので、可能性は・・・!?

いわゆる相棒ポジションです。語り部の役割を担ってくれますが、僕は状況によって適宜語り部を
変えてしまうので、ちゃんと活躍の場をあげたいところです。

・アンカー

やっと出せました、みすずちゃん!
話の流れ的に思ったより出番は少なそうですが、以前から言っていたことだったので出してあげられて
よかったです。レッドはまあ・・・かませI・・・いや、最初の敵として、健闘していただきました。
使用スタンドは

みすず・・・No.7811 ティ―ル

レッド・・・No.7657 レッドラム

最後にオリスタ案師及び絵師の皆様、そして読者の皆様に、改めて感謝いたします。

それではまた次回ッ!

アリーヴェデルチ!!

10 名無しのスタンド使い :2016/07/17(日) 19:06:00 ID:CiTTPvVw0
乙です
スタンドの使い方もよく工夫されていて、面白かったです。
トライハーツ、図鑑で検索しても出ないと思ったら、そういう意味でしたか。
しかし…フェイバリット・ガールは鴉(カラス)のはずでは…?

11 名無しのスタンド使い :2016/07/18(月) 01:29:01 ID:KCvOqYTg0
乙、ですがジョジョにない設定を打ち込むのは一ファンとして素直には歓迎できないです
二次創作ということは理解しています。しかしここでやるのは間違っているのではないかと思います。
オリジナルスタンドのssではありますが、オリジナルジョジョのssではありません。
一応避難所で議論する必要があると思いますので、そちらの方で議題としてあげておきます。
作品が面白くないとかではないということを伝えておきます。
個人的な感想ですが、創作における情熱は作品から読み取れるだけに、残念な気がします。

12 トライハーツは1つの夢を見るか? :2016/07/18(月) 10:46:49 ID:6aO.I8260
えーと・・・・ちょっと見ないうちに避難所が若干荒れぎみで困惑しているんですが、取り敢えず自分の意見を書いておきます

まず、フェイバリット・ガールですが・・・カラスですね。完全に見間違えました・・・。案師および絵師の方、申し訳ありません。次回から修正しておきます。

そして二つ目のご指摘ですが、
大変申し訳ないのですが、正直な所指摘された内容の意味が分かりません。

ジョジョにない設定、とありますが正確にはどの設定を指しているのですか?

勿論言いたいことは分からなくもないのですが、このご指摘はあまりにも曖昧ではないか、と思います。仮にこちらで推測して修正したとして、その結果が貴方の望む通りになっているとは限りません。

思い当たる節としてはやはり血界人ではないかと思われます。
しかし、ジョジョの世界には柱の男や岩人間を始めとする、いわゆる亜人類が公式の設定として存在しています。
今後も原作において新たな亜人類が登場する可能性はゼロとは言えないため、新種の亜人類が登場しても原作の設定に反することはないと考えこの設定を作りました。

13 トライハーツは1つの夢を見るか? :2016/07/18(月) 11:11:56 ID:v.tiESMo0
したがって、こちらとしてはあくまで個人的意見と捉え、作品に対する修正はいたしません。
もし不快に思われるならば、当SSをご覧にならないことをお勧めします。

また、議論に持ち込まれるのは構いませんが、個人的意見を複数人を巻き込んで議論した挙げ句、思うように議論が進まなかったからといって一方的に終わらせるのは些か後味が悪すぎるのではないでしょうか。
僕が言えたことではないですが、やるなら然るべき考慮の上でやるべきではないかと思います。
なお、特に大多数の意見がない限り当SSは続行していく予定です。
それでは、長文失礼致しました。

14 名無しのスタンド使い :2016/07/18(月) 11:18:28 ID:j.eppP0w0
ドーモ、>>10(兼フェイバリット・ガールの案氏)です。
まあ、間違いはほかの作者にもありますし、話の展開上(鴉を見て可愛いと思うかは個人差があるでしょうが)致命的でもないですし。
何はともあれ、自案を使ってもらえてうれしかったですし。

オリジナル設定の騒動ですけれど、まあ、オリジナルの設定を出せば、多少理解が得られづらい所もあるかとは思いますが、私は問題とは思いません。

ここでやめられたら、続きが気になって夜も眠れませんしね。

15 トライハーツは一つの夢を見るか? :2016/07/18(月) 15:28:10 ID:v.tiESMo0
>>14
ありがとうございます、これからも楽しみながら描いていきます。

16 名無しのスタンド使い :2016/07/20(水) 03:59:34 ID:VkjQTOT20
気にせんでええがな
少なくとも突然おっぱじめた批判投票に応じた人はおらんし
仮にいたとしても、それはその人達の意見でしかないよ

続き期待してまーす

17 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/11(金) 23:45:38 ID:DxRHSK0A0
第二夜 ドゥッケ・イェムのスタンド使い

001

「・・・・・・・・・・・・・」

一体何が起こったんだろうか。

ノワールさんが豹変した直後。

レッド、と呼ばれていた男が『何か』にタコ殴りにされたかのように、ボロボロになって吹っ飛んでいった。

「あ、あわわ・・・レッドさん・・・」

レッドと一緒にいた女の子も、おびえきっている。

「の、ノワールさん、あの」

びくんっ。

「あ・・・」

再びノワールさんの身体が少し震えた。

「はい?」

戻っている。さっきまでの、優しくて不思議な雰囲気のノワールさんだ。

「さ、行きますよ、ナオト君。皆を待たせています。」

「え・・・?あの人は、大丈夫なんですか?」

「大丈夫ですよ。ちゃんと『彼女』も手加減してくれてるでしょうから。命を狙ってきたわけじゃなさそうですしね。」

「ノワールさん・・・あなたはもしかして」

「詳しいことは後で話します。取り敢えず、今は行きましょう」

二人が立ち去る間、呆然としていたみすずは我に返りレッドに駆け寄った。

「あわわ、どうしよう・・・れ、レッドさん、大丈夫ですか?」

「痛ってて・・・畜生、上手いこと殴ってくれやがって・・・。骨は大丈夫そうだが、打ち身で動けそうにねえぜ・・・」

「・・・っ、じゃあ私が・・!」

「やめとけ。ありゃお前じゃ手に負えねえよ。それよりチーフに連絡だ。『ディザスター』の奴らではなさそうだが・・・荒れるぜ、こりゃ」

「・・・・・・・・・・・・・・」

18 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/11(金) 23:47:34 ID:DxRHSK0A0
空港を出てバスに乗った僕らは、予め渡されていた地図に記された合流地点に向かった。

目的地は 所葉町(とこのはちょう)。例の『血界人』事件が起きた場所である。

着いたのは、少しお洒落な洋風のカフェを思わせる一軒家。

標札には、

Dukkehjem

と書かれている。

「ドゥッケ・イェム。人形の家、という意味ですね。イプセンの戯曲の題名です。」

「に、人形・・・」

「さ、入りましょう。君もついてきてください。」

「は、はい」

玄関にいくつか靴が置いてある。先客がいるようだ。僕らが待たせている、という人たちだろうか。

高そうなスリッパに履き替え、リビングへ向かう。

ギィ・・・・・・。古いが立派な木の扉が開く音。

「・・・!!」

19 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/11(金) 23:49:20 ID:DxRHSK0A0
部屋いたのは男が2人に、女の子が一人。

「やあ、やっと来たね、ノワール」

白いスーツを着た青年が立ち上がり、挨拶をした。
さらに僕の顔を見て、怪訝な表情になる。

「ノワール、この人は・・・?」

「SPW財団の方です。ボクをここまで送ってくれました。」

「あ、えっと・・・小笠 直人です。」

「そうですか、失礼しました。私はノワールの双子の弟の、ブラン=ド=ヴォルドワールといいます。兄がお世話になりました。」

は・・・?

お、弟・・・!?兄・・・!?

「本来なら私が迎えに行くべきだったのですが・・・仕事のミーティングに手間取り、このようなことになってしまいました。ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。」

ブランさんは見たところ17,8歳といったところである。一方のノワールさんはどう見ても12,3歳の少女だ。

なのにブランさんが弟で、ノワールさんが・・・兄!?

「こら、ブラン。混乱させるような事を言わないでください。」

「ごめん、ノワール。つい癖で・・」

「なあ、取り込み中わりーんだがよー。」

ソファに座っていた金髪の青年が口を開いた。

「アンタがよー、俺たちのリーダーってことでいいのか?」

「まあ、そうなりますね。ボクはノワール=ド=ヴォルドワールといいます。えっと・・」

「赤城 琉居(あかぎ るうい)ッス。まあ、何か違和感あっけどよろしく。」

「ええ、宜しく。ルウイ君。」

もう一人、ブランさんの向かいに座っていた女の子の方に目をやると、視線がかち合った。

「・・・・・何よ」 明らかな敵意の目。

「え・・!?いや・・・えっと、ご、ごめん」

「・・・フン」

そっぽを向かれてしまった。

僕何かしたかな・・・。

「貴方は?」ノワールさんが穏やかに尋ねる。

「・・・望月 萌(もちづき もえ)。よろしく。」

「うん。宜しくお願いします、モエさん」

「あれ、一人足りなくないですか?」

「ああ、文香(ふみか)か。アイツならどうせまた図書室だろ。よく飽きねーぜ・・・」

ブランさんの問いに琉居くんがやれやれ、といった感じで答える。

「ノワールさん、この人達は?」

「ああ、まだ紹介していませんでしたね。彼らはボクの調査に協力してくれる、SPW財団が連れてきてくれた『スタンド使い』達です。
この『ドゥッケ・イェム』を拠点に、明日から調査を開始する予定になっています。」

「そうだったんですか・・・」

「・・・で、アンタいつまでいるワケ?」

そういったのは、望月さんだ。

「え・・?」

「アンタの仕事は私達のリーダーをここまで連れてくるだけでしょ?だったらもう仕事は終わったんだから、とっとと帰ればいいじゃない。」

「オイオイ、そりゃねえだろ萌」

「・・・いや、そうだね。すいませんノワールさん、僕はこれで失礼します。」

「・・・そうですか。ここまで送っていただいて感謝します、ありがとう。ご足労かけましたね。」

「いえ・・・それでは」

僕は『ドゥッケ・イェム』を出た。まあ元々長居する気もなかったし、早く帰ってゲームでもしたかったのでちょうどよかったからだ。

もう少し不思議な体験をしたいという好奇心はあるにはあったが、言うほどでもなかった。

20 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/11(金) 23:54:15 ID:DxRHSK0A0
002

「ほーう、そりゃすげえな。『スタンド』を3つも持ってるなんざ・・・聞いたことがねえぜ。」

青い帽子をかぶった男が、携帯を片手に話している。
男の名は空木 神(うつぎ じん)。

『アンカー』の幹部を務める男である。

『で・・・ど、どうなんですか?目標は・・・・』

「あー・・・・それがな・・・みすずちゃん。一応見つけはしたんだがな・・・無理だわ。堅えのなんのって・・・さっきから何十発も『スタンド』で殴っちゃあいるが、ビクともしねーのよ。」

空木の目の前には、巨大な赤い水晶の塔。
血界人の置き土産がそびえ立っている。

『そうなんですね・・・』

「まあ、そいつはいいや。まだ始めたばっかだし、なんとかなんだろ。それよりみすずちゃん、レッドを連れて拠点まで戻っといてくれ。医療班は待機させてあっから。」

『すいません・・・チーフ、お先に失礼します』

「いいってことよ。それじゃ、頼んだぜ。」

空木は電話を切った。そして改めて眼前の塔を睨む。

「さて・・・こいつは・・・大仕事になるな・・・」

21 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/11(金) 23:57:10 ID:DxRHSK0A0
所葉町の街の外れ。森の中に誰も知らない、巨大な洋館がある。

その大広間で、銀髪の少女が珈琲を飲んでいる。

「レアお姉様!」

金髪の少女が広間に入ってきた。その顔は姉と瓜二つである。

「あら、ラウラ。もう出来たの?」

二人の少女は、『血界人』。

精神を喰らう亜人類。

「ええ、これを見て、お姉様」

ラウラが大きな羊皮紙を広げた。

そこには9人の人間の顔が、正確に模写されている。

「あら、上手いじゃない、ラウラ」

「この9人が私達のことを嗅ぎ回ってる人間よ、お姉様」

「エルヴィユが7人も封じてくれたのに・・・多いのね」

「それだけじゃないわ。この国が動き始めてる。国の依頼を受けたSPW財団とかいう機関も含めて、複数の組織がこの件に関わってるみたい」

「まだ追っ手が増える可能性があるって事ね・・・」

「どうするの?お姉様」

「心配は要らないわ、ラウラ。この町には沢山の『スタンド使い』がいる。貴方の能力を使えば例え数十人の『スタンド使い』が相手であろうと恐れるに足らないわ」

「クスクス・・・そういえばそうだったわね」

「始末していきましょう。一人ずつ、確実に、ね。」

To be continued・・・・

22 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/11(金) 23:59:49 ID:DxRHSK0A0
諸事情でしばらくイラストなしです・・・遅ればせながら、戻って参りました

宜しくお願いします

23 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/12(土) 00:02:02 ID:wt4o3T160
第三夜 コール・ミー・ベイビー

「はあっ・・・はあっ・・・はあっ・・・」

僕以外誰もいない部屋。

自宅の自室・・・それは大抵の人にとって安全で、安心できる場所。

太古より人は災害や外敵などの脅威から身を守るため、家を作ってきた。

しかし。

「直人!何をしてる!?早く降りて来なさい!失礼だろう!」

父さんの声が下の階から聞こえる。

「あ・・・ああ・・・」

体の震えが止まらない。頬からは鮮血がしたたっている。

どうしてこんなことになったのだろうか・・・

BOOOOOOO・・・・

机の上の携帯が、

「ひ・・・ひいいいいいっ!!」

鳴った。

僕の自宅は今、処刑場と化していた。

24 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/12(土) 00:03:18 ID:wt4o3T160
001

話は今朝にさかのぼる。

『もしもし?私サリーちゃん!今私の家の玄関にいるの!』

電話の受話器から知らない女の子の元気な声が聞こえてきた。

「はい・・・?」

ブツッ。

女の子はそれだけ言うと、電話を切ってしまった。

「はぁ・・何だ、イタズラ電話か・・・」

「誰からだ?直人」

父さん・・・小笠 唐大(おがさ とうだい)が声をかけてきた。

父さんはSPW財団の幹部職員である。現在はここ所葉町で起きている異常現象の調査チームに加わっており、財団から何か連絡があったのかと気にしているのだろう。

「只のイタズラ電話だよ、父さん」

「何だ・・・そうか」

こんな朝っぱらからイタズラなんて、感心できないなぁ。
声からしてまだ幼そうだったし、遊び盛りなのかもしれないけど・・・。

まあ、別にそれだけで特に気にもしていなかったので、僕は2階にある自室へ向かった。

25 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/12(土) 00:06:10 ID:wt4o3T160
002

それからおよそ15分後・・・。

BOOOOO・・・

ベッドに寝そべって漫画を読んでいると、傍らのスマートフォンから着信音が鳴った。

「もしもし?」

『もしもし〜?私サリーちゃん!今『カインドマート』の前にいるの!』

「えっ・・・?」

プツッ。

まただ。

またイタズラ電話だ。

それも僕のスマホに・・・。

誰から電話番号を聞いたんだ?

ちなみにカインドマートとは地方でチェーン展開しているコンビニエンスストアである。

所葉町にもカインドマートはあるけど・・・。

一体何がしたいんだ?自分の居る位置を僕に伝えることに、何の意味があるっていうんだ・・・?

BOOOO・・・・・

またも着信音。

「やれやれ・・・今日は電話が多いな・・・」

『もしもし?私サリーちゃん!今『所葉小学校』の前にいるの!』

プツッ。

また君かよ!

しかも所葉小学校の前!この町の子供か!

「ん・・・まてよ・・・?」

カインドマートと、所葉小学校・・・。
この間を移動してきたのだとすると・・・

その先に、僕の家がある。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

いや・・・考えすぎか。

BOOOOOO・・・・。

一瞬、体が強ばる。

「・・・・・・・もしもし」

『もしもし?私サリーちゃん!今お兄ちゃんの家の前にいるの!』

プツッ。

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」

やっぱり僕の家に向かって来ていたのか!

ていうか、家の、前!?嘘だ!あまりに速すぎる!

所葉小学校からここまで1キロメートルはあるはずだ!

窓から家の前を確認するが、やはりだれもいない。

しかし・・・おそらくだけど、この女の子は僕の家の場所を知ってる・・・!

だとしたら何でこんなこ

BOOOOOO・・・・。

「うあっ・・・!?」

着信音。

震える手で、スマートフォンを取る。相手が誰かは分かっているのに。

『もしもし?私サリーちゃん!』

その電話に出ては、

『今、お兄ちゃんの・・・後ろにいるの』

いけなかったのに。

振り返ると、そこには女の子が、

否、そこには女の子のような『何か』がいた。

26 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/12(土) 00:08:31 ID:wt4o3T160
003

機械のようなもので構成された無機質な体。

衣服の装飾は携帯電話のボタンのようで、

その手には、カミソリを持っている。

およそ30㎝ほどの女の子の人形が・・・浮遊していた。

「う・・・うわああああああああああっ!?」

『ボンジュール?お兄ちゃん!サリーちゃんだよ?』

そう言うなり人形は、カミソリを振りかざして襲いかかってきた!

「うわっ!」

何とか身をよじって攻撃をかわそうとするが、鋭利なカミソリが頬をかすめ、鮮血が伝った。

「痛っ・・・」

『へえ?お兄ちゃん、サリーちゃんの『コール・ミー・ベイビー』が見えるの?』

「見える・・・?何を言って」

『サリーちゃんの『コール・ミー・ベイビー』は普通の人には・・・ううん、『スタンド』を持ってない人には見えないの』

『スタンド』・・・!?

この人形・・・これが、『スタンド』なのか!?

サリーちゃんの『コール・ミー・ベイビー』とかいう『スタンド』は襲ってこない。

こちらの様子をうかがっている。

『どうしたの・・・?出さないの?』

成る程・・・サリーちゃんは、僕が『スタンド』を出すことを警戒しているんだ。本来『スタンド』を持つ者にしか見えないはずの『スタンド』が、僕に見えているから。

だけどどうする・・・?僕は『スタンド使い』なんかじゃあない。このまま誤魔化し続けるわけには・・・。

『・・・・出せないの?』

・・・・!!やっぱり、いかないか・・・!!

『ふ〜ん、出せないんだ〜、そうなんだ〜』

「ぼ、僕を一体どうするつもりなんだ!」

『どうする?決まってるでしょ?』

『コール・ミー・ベイビー』がカミソリを構える。

『殺すのよっ!『あのお方』のことを嗅ぎ回るブタさんはねっ!!』
鋭利なカミソリの刃が、首筋を狙う!

「うわあああああっ!!」

・・・。

・・・・・・。

・・・・・・・・・。

『・・・っとと・・・』

「え・・・?」

カミソリは、当たっていなかった。

『コール・ミー・ベイビー』は何かに弾かれたかのように前のめりになってよろめいている!

『な、何!?何が起きたの?』

そこで僕は気付いた。

襲われて尻餅をついてしまった僕の膝の上に、『何か』が乗っている!

照る照る坊主のような風貌!

胴体に走る『危険』を示す黄色と黒の縞ライン!

首から吊された『止まれ』マークのメダル!!

そして確信した!これが・・・

「僕の・・・『スタンド』・・・!?」

27 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/12(土) 00:10:13 ID:wt4o3T160
『う、嘘・・・』

こいつが僕を守ってくれたのか・・・。

『嘘つき!やっぱり持ってるんじゃない!』

怒りの色を見せるサリーちゃんだが、その声には緊張が走っている。

警戒しているのだ。僕の『スタンド』の能力を。

空港での一件ですでに体感済みだ。『スタンド』は人間の力を超えた特殊な能力を持っている!

「どうする?これでお互い対等に闘えるよ。今すぐ帰ってくれれば今回のことは水に流してあげるけど・・・」

『なっ・・・ふ、ふんだ!何を言うかと思えば!甘いよっ!』

『コール・ミー・ベイビー』は僕では無く、僕のスマートフォンに飛びつくと電話機能を使い番号をプッシュし始めた!

「!?」

『フフフ・・・お兄ちゃんは私と闘えるだろうケド・・・お兄ちゃんの家族はどうかしらね?』

「なっ・・・まさか!」

スマホの画面が通話状態になると同時に、『コール・ミー・ベイビー』がスマホの中に吸い込まれていく!

「しまった・・・!そういうことか!」

『コール・ミー・ベイビー』はおそらく電話を通じて瞬間移動できる『スタンド』なんだ!そして今僕のスマホを通じて本体のサリーちゃんの元に戻った・・・!

ということは・・・!

TLLLLLLL・・・!

一階の電話が鳴る。続く足音。

父さんだ・・・!

「おーい!直人!お前の知り合いの女の子から電話が来てるぞ!」

「・・・!!」

なんてこった!父さんが人質にとられた・・・!!

「直人!何をしてる!?早く降りて来なさい!失礼だろう!」

「あ・・・ああ・・・」体が震えている。

BOOOOOOO・・・・。

スマートフォンが鳴った。

『フフフ・・・どう?お兄ちゃん。今『コール・ミー・ベイビー』はお兄ちゃんのパパの首に張り付いてる・・・。お兄ちゃんが下手な真似をしたら、首斬っちゃうよ?』

28 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/12(土) 00:13:18 ID:wt4o3T160
「ぐっ・・・」

『分かったらゆっくり下に降りて来て。『スタンド』は出しちゃ駄目よ。見えたらその瞬間、お兄ちゃんのパパの首をかっ斬るから』

言われたとおりゆっくりと階段を降りる。

しかしただ従っているわけではない。考えている。サリーちゃんを倒す策を・・・!

考えてみれば妙だ。何故サリーちゃんは僕と直接闘うことを頑なに避けるのか。

その答えは簡単だ。『コール・ミー・ベイビー』はおそらく直接的な戦闘に向かない『スタンド』なのだ。

カミソリを装備させ、僕が孤立するまで待ち、確実な死角をつけるまで何度も電話して精神を揺さぶろうとしてきたことからも想像がつく。

そして僕の『スタンド』の能力・・・。

一か八か・・・・やるしかない!!

リビングに着いた。

「遅くなってごめん、父さん」

「ん・・?待ちなさい、どうしたんだ?その頬の傷は」

『・・っ!』

『コール・ミー・ベイビー』が一瞬動揺した!今だ!

『ジェネレーション・エース』!!

名前は今決めたッ!!向こうも付けてるしな!

『くっ!』

『コール・ミー・ベイビー』がカミソリをかざす!

「いけええっ!!」

バチイッ!!

『――――――っ!?』

やった・・・!『コール・ミー・ベイビー』の攻撃は再び失敗し、父さんから引き離された!!

「理解したぞ・・・!僕の『ジェネレーション・エース』は触れたものを弾く『空域』を作り出す『スタンド』!!いかなるものもこの空域を越えることは出来ないッ!!」

『空域』の大きさは大体バレーボール程。『ジェネレーション・エース』の口から発生し、力こそ弱いが勢いをつけて飛ばすことも出来る。

『くっ・・・・ふ、ふん!だからなんだって言うのよ!確かに私の『コール・ミー・ベイビー』じゃその「くーいき」とかいうのは壊せないケド・・・お兄ちゃんだって攻撃出来ないじゃない!そんな小っちゃな照る照る坊主さんで!』

「しなくていいんだよ、攻撃なんて」

言うなり、僕は大量の『弾く空域』をシャボン玉のように発生させ、『コール・ミー・ベイビー』を取り囲んだ!

『ジェネレーション・エース・・・・『汽空域(フレッシュ・ポイント)』!!』

一般公開されている理科の大型実験施設でご覧になったことはないだろうか。

子供をすっぽり包んでしまうほど大きなシャボン玉を作る機械を。

数多の『空域』は合体して巨大な一つの『空域』となり、『コール・ミー・ベイビー』をすっぽりと包み込んだのだ!

『こっ・・・これは・・・!!』

「もう君の『スタンド』はここから出られない。出ようとしても『空域』が君を弾いて中へ押しとどめる。もっとも僕も弾かれるだろうから、こっちからも攻撃は出来ないだろうケドね」

29 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/12(土) 00:14:37 ID:wt4o3T160
「直人・・・お前、まさか、『スタンド』を・・・」

「大丈夫だよ、父さん。もう敵『スタンド』は捕まえたから。後はノワールさん達に任せよう」

「う、うむ・・・分かった、すぐに連絡しよう」

父さんがSPW財団に連絡を入れる間、僕は『コール・ミー・ベイビー』を見張る。

すると、

『〜〜〜〜んん・・・・・〜〜んッ・・・!』

『コール・ミー・ベイビー』がかがみ込み、何やら不審な挙動になっている!

「な、何だ・・・?」

『はっ・・・!べ、別に何でもないわよっ!もういいもん!わたしの負けで!』

そう言いながら、急に『コール・ミー・ベイビー』は体制を戻した。

30 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/12(土) 00:14:57 ID:wt4o3T160
「直人・・・お前、まさか、『スタンド』を・・・」

「大丈夫だよ、父さん。もう敵『スタンド』は捕まえたから。後はノワールさん達に任せよう」

「う、うむ・・・分かった、すぐに連絡しよう」

父さんがSPW財団に連絡を入れる間、僕は『コール・ミー・ベイビー』を見張る。

すると、

『〜〜〜〜んん・・・・・〜〜んッ・・・!』

『コール・ミー・ベイビー』がかがみ込み、何やら不審な挙動になっている!

「な、何だ・・・?」

『はっ・・・!べ、別に何でもないわよっ!もういいもん!わたしの負けで!』

そう言いながら、急に『コール・ミー・ベイビー』は体制を戻した。

31 トライハーツはひとつの一つの夢を見るか? :2016/11/12(土) 00:16:44 ID:wt4o3T160
004

―一方、『コール・ミー・ベイビー』の本体、サリーちゃんの自宅・・・―

「い、いけない、わたしったら・・・」

うっかり自分の動作と『コール・ミー・ベイビー』の動作をリンクさせてしまった。

わたしがこの能力を使えるようになったのはほんの一ヶ月前・・・。能力がどんなものかは大体把握したけれど、いまいち操作のほうが上手くいかないときがある。

そして今わたしは・・・

トイレに行きたい・・・!

向こうは向こうでのっぴきならない状況なのに・・・!闘う前に済ませておくべきだったわ・・・何にせよこんなことがバレたらますますピンチになる・・・!

バレないようにトイレを済ませて、何か対抗策を考えなくちゃ・・・!

―直人の家―

「何か、怪しいな・・・・」

少しの間、じっとしててもらおうか・・・

すかさず『コール・ミー・ベイビー』を取り囲む『空域』を操作する。

『空域』は変形、縮小し、食材を包むラップのように『コール・ミー・ベイビー』に密着した。

『空域』の表面は『コール・ミー・ベイビー』の体と反発し、動くことを許さない!

『えっ・・・!?何これぇ!ちょ・・・動けないっ!!』

「僕はもう君とは闘いたくないんだ。頼むから、SPW財団が着くまで大人しくしてくれないかな・・・っ!」

『ちょ・・・ちょっと待ってぇ!放して!わたしも動けない!暴れないから!』

「うわっ!何してるんだよ!暴れないって言いながら暴れようとするやつがあるか!」

『いいから放してよ!今は駄目なんだってばぁ!』

ど、どうなってるんだ!?僕は半ば混乱していたが、気迫に押されて『空域』を解除してしまった。

『ま、間に合っ・・・・

・・・・・あ』

『コール・ミー・ベイビー』は床にへたりこんだ。能力が解除されているのに、小刻みに震えるだけで動こうとしない。

『ぁぁぁぁ・・・・・』

静寂。

何だか分からないが、とてつもなく気まずい空気が流れている。

『・・・・・・・ぉ・・・・・・お・・・・・・』

「!」

『おに゛いぢゃんの馬鹿あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

「えええええええええええええっ!?」

何で?一体何をやらかしたんだよ、僕は!!

解放された『コール・ミー・ベイビー』は完全に戦意を失ったようで、一目散に窓から逃げていった。

―『コール・ミー・ベイビー』綾野 サリー(あやの さりー)・・・戦意喪失―

To be continued・・・・


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