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はるかな未来出産の旅2〜バースオブザデッド〜

1 : 名無しのごんべへ :2019/07/14(日) 21:18:42 uRBkTYiY0

はるか遠い未来で・・・。
はるか遠くの広大な宇宙。煌々と輝く銀河系。
人類はいろんな戦争や困難にぶち当たっても相変わらず繁栄し続けていた。

この御時世、銀河中の自分のお腹を痛めて子供を産むのを選んだミーハーな妊婦たちの間では、病院でなく未知の惑星の自然のなかで出産をするのが流行であった。

そんな時代に・・・。


とある惑星の孤島にて。

鬱蒼と生い茂る木々が立ち並ぶ森の中。

一人のビキニ風の宇宙服の(とはいってもトップは外れておりメロンサイズの爆乳にグロテスクなまでに肥大し黒ずんだ乳輪が露になっている)妊婦が全力疾走していた。

爆乳とそれ以上に目立つパツパツに張った臨月の孕み腹を揺らしながらである。

「もぉー!なんでこんな目に会うのよぉー!?」
彼女の名前はターニア。
産休をもらい、昨今の流行に乗って未知の惑星で出産しようと考えていたのだが・・・。

ターニアの背後から何者かがガサガサと草木を掻き分け追跡をしてきた。

それは複数の人間であった・・・しかしその皮膚はドロドロに溶けており、その目は白く濁っていた・・・。
それらはゾンビであった!それも素早く獰猛な!

「いやー!赤ちゃんの為にも死ぬのは絶対に嫌ー!」

身重のターニアは全力疾走でゾンビの集団から逃げつつあるのであった・・・。


ターニア 銀髪褐色肌の妊婦。20代。明るく能天気な性格。運動神経は抜群。


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2 : 名無しのごんべへ :2019/07/14(日) 21:22:53 uRBkTYiY0
はるかな未来出産の旅の続編です。
何十年あるいは何百年後が舞台です。

ターニアがとある惑星の孤島で様々な困難にあいながら無事に出産し生還を果たそうと目指すお話です。

登場人物は増やしても構いません。


3 : 名無しのごんべへ :2019/07/22(月) 08:51:29 HnJp8Z/E0
その後ターニアは物陰に隠れ、ゾンビ達をやり過ごそうとしたそしてゾンビ達は見失いその場を離れた
「ハァ・・・ハァ・・・どうにかこの場はやり過ごしたみたいね・・・」
さっきまで全力で走ってたせいかターニアの体は汗にまみれていた
「あぁもう、こんなはずじゃ無かったのに・・・」
なぜこの様な事になったのかそれは数時間前にさかのぼる


4 : 名無しのごんべへ :2019/08/04(日) 22:17:39 n8Uc8O620
闇深き宇宙空間を突っ走る一つの宇宙船があった。

そのコックピット内で孕み腹をなで回しながらターニアはパネルをポチポチと触っていた。

「うーん、この辺りに出産に適した惑星はないのかなー?」
ターニアは流行りに乗って産休をもらい、未知の惑星で出産しようとしていたのだ。

昔、未知の惑星での出産が流行ったが未知の惑星故に酷い目にあった妊産婦が続出。ついには母子共に死亡するという事件があり流行は廃れたのだ。

しかし近年になり再び未知の惑星での出産が再ブームになっている。


「砂漠だけの惑星かー・・・んー日焼けするのは嫌だし別のところないかしらー?」


5 : 名無しのごんべへ :2019/08/07(水) 23:02:20 n4qketLU0
出産に適したような未知なる惑星を見つけるのはなかなか難しいものだ。
それでも探しているうちにターニアは遂に見つけ出した。
「あ、ここならいいかも。海はあって大きな孤島もあって緑も多いし。で、肝心の大気成分は…」

「…うん、特に問題ない。これさえクリアできれば完璧ね!」
ターニアは早速準備をすませると、なるべく安全な場所へ宇宙船を着地させた。
「さーて、ここらで出産の時が来るのを待つか。けど折角だしまずはこの星を探索してみるか」
そう言ってターニアは森の中を探索しだしたのだった。
彼女が産まれた星では見たこともないような世界を楽しく冒険…
…したのは初めだけだった、調子に乗って森の奥地にまで入り込んでしまったのがまずかったのだろう。
ガサガサ…と突然ターニアの周りから音が聞こえたと思った瞬間…
「えっ?何?」
ターニアの目の前に怪しい物影、そして…
「きゃあああああっ!!」

…で、ターニアはこうしてゾンビに暫く追いかけられていたのだ。
「もう…お願いだからこれ以上は私を走らせないでくれる……走るとおっぱいとお腹が揺れて、まずトップはすぐ外れるし…」
と、ターニアはすぐトップを元の位置に戻すと、少しおっぱいの肉が食い込んでいるのが分かる。
「それとお腹はもうパツンパツンで…おへその辺りが今にも破れそうで…」
ターニアは少し張り気味の、100cmを超える大きなお腹をさする。
中心に突き出たおへそ、更に正中線がくっきりと浮かんでるが、これでも妊娠前から腹部は皮下脂肪が多い方だ。


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6 : 名無しのごんべへ :2019/09/27(金) 14:20:02 S9j1CSwQ0
「しかしどこまで行ったもんかね無我夢中で走ったし…」
と、ターニャは周りをキョロキョロしだすかなりの距離を走ったのは確かだ
「とりあえずあのゾンビに注意しながら戻るとしますか」
と言い宇宙船まで戻ろうとした


7 : 七四郎 :2020/03/14(土) 13:24:23 jCFGGZXg0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・が、その時だった。

「!?」
何かがいきなり、ターニャの右足首を掴みだしたのだ。

ゾンビがまだ、そこまで追って来てはおらず、周りには、他の生き物の気配も、全く無いはずなのに・・・・・・・・である。

「な・・・何!?」
ターニャが、それに驚いて間もなく、
「あ・・・・・・・・・・・・・・ああ・・・・・・・・・・・。」
と言う、うめき声が出ている事を感じて、そこに顔を向けた。


8 : 名無しのごんべへ :2020/08/14(金) 15:14:58 mZPgUpeQ0
 そこには、ターニャと同じくはち切れんばかりのお腹をした妊婦が、
右手でターニャの足首を掴んで、左手でその膨らんだ大きなお腹にそえていた。
「お願い……。た、たす……け……、て……」
 どうやらこの女性は出産が始まっているようにも見える。
普段のターニャならすぐに助けたところだが、躊躇する理由があった。
まず、女性の目が白く濁り、皮膚がところどころ溶けている。見た所、ゾンビになりかけとったカンジか。
それに、お腹が明らかにぼこぼこと不気味に蠢いているのも、尋常ではない雰囲気だ。


9 : 名無しのごんべへ :2020/08/17(月) 23:55:41 eIfiAfL.0
「もう私は…ダメなの……だからこれを…使って…この子だけでも………」
女はターニアに念のためベルトにつけていた鉈(ナタ)を渡した。
「これで…私のお腹……きって…赤ちゃん……を…」
「え?でもそんなことしたらあんたは…」
「構わ…ない…はや……く…」
本当は邪魔な草やツタを刈り取るときに使うのだが、今回はゾンビになりかけの妊婦が相手。
「分かった。済まないっ!」
ターニアはその妊婦のお腹を切り裂くと、中から赤ん坊を取り出した。
幸い、その子はまだゾンビに感染せずに済んでいるようだ。
「この子だけでも助けたよ。私が必ず面倒見るから安心して」
「ありがと……後は一緒に…来た…私…の息子も……おねが…いして…ほしい……」
ターニアは思った。どうやらその女性には既に1人子供がいて、今取り出した子が2人目だったと。
「分かった、私に任せてください。で、その子は今どこへ?」
「息子…は……私の…白…い…宇宙…せんのな…か……森を出てちか…く………ガクッ」
とうとう女は力尽きてしまった。
ターニアは白い宇宙船を探しにいこうとしたときだった。
「…ウ……ア…アアア………」
「え?ま、まさか……」
ターニアが振り向くと、動かなくなったはずの女は再び動き出し、本物のうめき声を上げ始めた。今正にゾンビになる途中段階なのだ。
その女の顔をターニアは見た瞬間、
「きゃあああー!!」
ターニアは悲鳴を上げながら、女が完全なゾンビになって立ち上がる前に素早く逃げ出したのだった。


10 : 名無しのごんべへ :2020/08/17(月) 23:57:28 eIfiAfL.0
夢中で逃げていたターニアは、いつの間にか森から飛び出してしまった。もちろん産まれた子供も一緒だ。
「はぁ…はぁ……ここは?そうか…森の奥から抜け出したのか……ふぅ。でもまさかいきなり2人の子供の面倒を見ることになるなんて…」
そう言いながら再びずり落ちたトップを直すターニア。
「確かあの妊婦、白い宇宙船とか言ってたっけ……あ、ここだ」
意外にも早く、ターニアは白い宇宙船に着いたようだ。
産まれた子を抱えてその宇宙船に近づいてみた。
「ねぇ、誰なの?」
近づいた途端、宇宙船の後ろから男の子が姿を現した。年齢的に10歳を超えているようだ。
「ん?それって赤ちゃん?はっ、僕のお母さんは!?」
「お母さん?あ、あんたで間違いないようね」
「どうなってるの!ねぇ教えてよ!!」


11 : 名無しのごんべへ :2020/08/17(月) 23:58:34 eIfiAfL.0
ターニアは子供を抱きかかえながら、さっきの母について全てを話した。
男の子はすぐにひざをついた。
「そ…そんな……冗談だろ……う………」
「あれ?お、おーい…」
「わああああん!お母さああんっ!!」
男の子は大粒の涙を流しながら、泣き叫んだ。
「僕を残して何でこうなっちゃうんだよおお!うわああん!!」
「ね、ねぇ。どうしてこの星に来たのか、詳しく教えてほしいんだけど。私はターニア。よろしくね」
「ひっぐ……ターニア…?うん…構わないよ。僕はユリト」
「ユリトか。いい名前ね」
ユリトという男の子はすぐに涙を吹き終えた。
すると視界がはっきりしたユリトの目の前にはターニアの見事な爆乳とお腹が。
「ん?どうしたの?」
「いえ…そ、その格好…見えすぎちゃってないか……?」
「今さらすぎない!?」
ユリトも男の子だからか、ターニアの身体を見て顔を赤らめていた。

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ユリト 10代。臨月の母と一緒に来ていたが、ゾンビによって母を亡くした後はターニアについていくことに。頭は良く機械や道具の扱いがとても上手い。

ターニアとユリトとの年齢差は10〜13を目安とします
要するにユリトにとってターニアはお姉さんのような存在です


12 : 名無しのごんべへ :2020/08/18(火) 00:00:45 pLcq4zeo0
ユリトは一旦落ち着いてからターニアに全てを話した。
ユリトは何と、ターニアと全く同じ星で産まれた子だったのである。
元々は父と母、そしてユリトの3人家族で、幸せに生活していたつもりだった。
ところがユリトが13歳のとき、事業をやってた父がスランプに陥ってどんどん仕事がうまくいかなくなって、
更には他の女とも遊ぶようになってほぼ毎日お酒も飲んで…まともな事すらしないようになっていた。
そして遂に我慢の限界に達した母は父と喧嘩ばかりするようになり、結局ユリトは母と一緒に家を出て行くことになってしまった。
ところが数日後、母が突然体調を一時的に悪くしてしまい、しばらくして母は妊娠していたことが分かった。
体調が良くなってからは母は仕事を見つけ、少しでも稼ごうと一生懸命働いた。ユリトも母の為に色々と頑張ってきた。
そして、母が未知の惑星での出産が再ブームになっていたと聞いて、産休を貰うと同時にユリトと準備を。
家を出て行くときにも使っていた白く古そうな宇宙船を引っ張り出し、ユリトと一緒に宇宙に出発。
そして出産に適した惑星を見付けるとすぐさま着陸。しかしそれがユリトと母にとって最大の悲劇となることに。
ちょっと森の中を探索してくるけど、勝手に宇宙船から離れちゃダメよとユリトに言った後、誤って森の奥に入った母。
そして迷い込んで辺りをさまよっている内に、ゾンビにやられてしまったのだ…。

「そんなことがあったのね…かわいそうに……」
「あれほど頑張ったのに…何でだよ……グスン…」
さっきのことでまた涙を浮かべはじめたユリトだったが、ふとあることを思い出した。
「そうだ、未知の星でもしお母さんが死んだらこのプレゼントを開けなさいって言われていたんだ。この星に着く前に貰ったんだ」
「へぇ〜プレゼントかぁ〜」
ユリトはお母さんから貰ったプレゼントを開けてみた。そこには母からのメッセージが書かれた紙が一緒に入っていた。読んでみると…

ユリトへ

随分と大きくなりましたね。ユリトにこれを差し上げます。
未知の星でママになにかあったら、これで強く生きられるように頑張りなさい。
ママはきっとどこかで貴方を見守っているはずですよ。さようなら、ユリト。 

ユリトのママ

「いい母じゃないの。で、これは何?」
「あ、これは……」


15 : 七四郎 :2021/05/23(日) 19:30:27 sUkFbR5M0
それは、実に綺麗なブレスレットだった。

エキゾチックな模様に、金と銀、白銀、それと色とりどりの小さな宝石がちりばめられているような装飾がされていて、実に芸術的だった。
ターニアは目を光らせながら、ブレスレットを見て言った。
「凄く綺麗で豪華なブレスレットね。」

「これは、お母さんのなんだ。お父さんがお仕事でうまく行っていた頃のお母さんの誕生日に、バースデープレゼントとしてお母さんにプレゼントしたものだったんだ。」
とユリトは答えた。

「まあ、バースデープレゼントなの?素敵じゃないの。」
「うん、その日から、お父さんと別れるまで、ずっと大切に身に着けていたんだ。」


16 : 舒龍 :2021/11/06(土) 18:37:22 jJAMm7/s0
「さっ。これからどうしよっか」
 しんみりした雰囲気を吹き飛ばすように、ターニアがわざと明るい声を出した。
他にまだ行きている人間がどのくらいいるかわからないが、彼らが生存するのはゼロに近い。
とりあえず、年端も行かないユリトと、産まれたばかりの赤ちゃんを置いて行くわけには行かない。
「お姉さんのお腹にも赤ちゃんいるんでしょ」
 すでに涙の引っ込んだユリトが聞いてきた。視線は、限界まで膨らみきったお腹に注がれている。
「そうだよ。この子ももうすぐ産まれるんだ」
 笑顔でうなずくターニアだがユリトの質問の意図を測りかね、どうしても不思議な顔になってしまう。
「だったら、おっぱい出るでしょ。赤ちゃんにご飯あげなきゃいけないんじゃない?」
 ユリトの言葉にターニアはハッとなった。
出産後最初に上げる母乳は、赤ちゃんにとって理想の栄養になるだけでなく、
免疫系の構築に多大なる影響を及ぼす。
出産のため勉強したフレーズが頭に蘇る。
それだけではない。単純に、赤ちゃんにとっても出産は非常に体力を使う。お腹もすくだろう。
 幸い、まだこの白い宇宙船にゾンビの魔の手は迫っていない。
ただ問題は、出産がまだのターニアに、母乳は出るのかということだ。
悩んでいても仕方がない。宇宙船の中に入り、赤ちゃんに母乳をあげようとするターニアだった。


17 : 名無しのごんべへ :2021/12/25(土) 19:14:43 KRRVcNac0
 宇宙船の中のリビングルームと言うべき場所。
そこに座ったターニアだったが、トップをずらしてその豊満なおっぱいをあらわにした。
その腕に抱かれた産まれたばかりの赤ちゃんは、ぎこちない抱き方に不満なのかぐずついている。
真っ赤になった顔は今にも泣きそうである。
乳首に近づけてみると、怪訝そうな顔を一瞬したものの、ごくごくと音を立てて飲み始めた。
「んっ……。んんっ……。はぁ……ぁんっ」
 どうやらターニアから母乳は出ているようだったが、そのターニアは色っぽいため息を漏らし始めた。
どうやら乳首を吸われて感じてしまっているようだった。
「ねえ! 僕も……、僕も吸いたい!」
 顔を赤らめてモジモジしていたユリトの視線は、パンパンに張った褐色のターニアのおっぱいに注がれている。
「え? ちょ……、ひゃぅんっ……! あっ! ひゃぁあ! あんっ! ああぁ!」
 ターニアの返事も聞かずにユリトは、空いているもう片方の乳首にむしゃぶりついた。
ターニアはたまらず、エッチな声を上げ続ける。ビクンと体を軽く震わせたところを見ると、軽くイッてしまったようだ。


18 : 名無しのごんべへ :2022/01/15(土) 17:01:20 JjTHMqB20
「はっ。ぁんっ! ぁあ……っ! ちょ……、ちょっと。んんっ……! ぁああんんっ……!」
 ビクンビクンと身体を細かく震わせ、完全に快感に身を委ねてしまったターニア。
一瞬我を忘れそうになったターニアだったが、我に返ったのは、まるで抗議するような激しい胎動を感じたからだった。
「はぁ、はぁあ〜……。んっ、ぅんん。はぁ、はぁ、はぁあ……」
 荒い息を整えながら、両手で宥めるようにお腹を撫で擦る。
その異常な雰囲気にユリトも乳首から口を離して、少し離れた所にいる。
臨月を迎えた褐色のパツンパツンに張り詰めたお腹の一部が隆起し、まるで中から何かが食い破りそうな勢いだった。
疲れたから部屋に戻って寝るというユリトを見送ってから、ターニアは、コクピットへ向かう。
 幸い艦内は電気がついているし、空調も快適だ。エンジンも無事なようだ。
エンジンを起動させ、チェック機能を働かせたターニアは満足そうにうなずいた。
自動運転装置で故郷の星へと帰ることも可能なため、ユリトたちだけで還ることも可能だろう。
ターニアは、搭載されているコンピューターに宇宙船の周囲の状況を探知させ、登録した。
その後、とあるボタンを押した。
これは、車に搭載されているクリアランスソナーと同じ機能で、何かが近づいた時に音とモニター表示によって知らせてくれる機能だ。
惑星の宇宙船が飛び交う時や、着陸時の安全確認に主に使用する機能だ。
これを前後左右100メートルに設定した。
これで、ゾンビや他の驚異が近づいた時に敵に知られずに警戒する事ができる。
宇宙船の船内に用意されてあったベビーベッドをコクピットに設置し、産まれたばかりの赤ちゃんを寝かせた後、
ターニア自身もコクピットの座席に身を横たえた。


19 : 名無しのごんべへ :2022/05/15(日) 12:14:01 t9pOTqxk0
横になってすぐの事だった。
「ん・・・っう!」
少しでも体力を回復させようと目を瞑っていると背中から来るような鈍い痛みがきた。
「さっき走ったからビックリしちゃったかな?
大丈夫だよ〜、今日はゆっくり寝ようね」
お腹を擦りながらなだめてみると直ぐに痛みは収まった。
「いい子だね、よしよしおやすみなさい」
痛みが収まったため再び目を瞑ったが、また20分程したらずっしりとした痛みが襲ってきた。


20 : 名無しのごんべへ :2022/11/07(月) 15:00:59 e2acIYGo0
「うぐっ……、うぅう……」
 あまりの痛みにターニアは飛び起きた。
限界近くまで膨らんだお腹がボコボコと隆起し、まるで赤ちゃんがお腹の皮を食い破って出てきそうだった。
しかし痛みの発生源はそこではなかった。お腹の奥底、子宮の奥からずっしりとした痛みがターニアを襲う。
「はっ……、もしかして……」
 ハッとしたターニアは、膨らんだお腹を見下ろした。
すでに臨月を迎え、いつ産まれてもおかしくない。ずっしりとした痛みは次第に収まってきているが、
ターニアはこれが陣痛ではないかと思ったのだ。
ユリトの母親も、同じ目的でこの惑星に降り立ったのだと思われる。すると、絶対にあるはずだと思って宇宙船の中を探した。
お目当てのものは、ユリトの母親のものらしき居室で見つかった。
陣痛の程度を測定し、あとどのぐらいで出産するのかが分かる機械だった。
露出したお腹に早速機械を取り付ける。
機械が測定した結果は、陣痛ではないという事だった。
 いずれにせよ、いつ産まれてもおかしくない今、大量の水が必要だった。
ユリトの様子を見に行くと、疲れたのかぐっすり寝入っているようだった。
ターニアは宇宙船のハッチを開けて、船外へと出てみた。


21 : 名無しのごんべへ :2022/11/11(金) 01:41:34 Tvcsdtd60
船内で見つけた望遠鏡で周囲を観察するターニア。
ターニア達のいる宇宙船の場所は、夜の暗闇の中の森だ。
「あれ、森の向こうに町が見えるわ。しかも都会といってもいい程、結構ビルも立ち並んでいて大きいし。ニューヨークみたいな街並みね。でも、よく見ると所々ビルは苔むしてるし、木も生えてるし、崩壊しているわね。あの様子じゃ、やっぱり住人たちは死に絶えてるか、ゾンビになったかのどちらかでしょうね・・・。」
船内に戻るターニア。彼女も色々あって疲れていたので、コクピットに戻り眠ることにした。

時間がたち、ターニアが目覚めると、すぐ傍にユリトがいた。
彼も目覚めた後、ターニアが起きるまで待っていたようだ。
「おはよう、お姉さん。」
「あら どうしたの、ユリト?私と赤ちゃんたちを守っていてくれたの?ちゃんと眠れた?」
「うん・・・。」
「・・・ならどうしてそんなに元気がなさそうなの?」
するとユリトはもじもじしながらしゃべる。
「・・・謝りたくて。」
「謝る?」
「いきなり、そ、その・・・、お・・・、おっぱい吸っちゃって・・・。
お腹の大きなお姉さんを僕が守らなくちゃいけないのに、僕がお姉さんに襲い掛かるなんて・・・。赤ちゃんたちの母乳なのに・・・。
お姉さんの大きなおっぱいとお腹を見てたら・・・、ママを思い出しちゃって・・・、僕、つい・・・・・・、うぅッ・・・。」
そこまで言うと涙ぐみ始めるユリト。
無理もない。ユリトは真面目で知性や教養も高いが、母親を失うにはまだまだ早すぎた子供なのだ。母を失った子供の寂しさと絶望感は計り知れないものであろう。
赤子に乳を与える豊満な妊婦の母性を目の当たりにして、我を失ってしまう程である。
「なぁんだ、そんなこと気にしてたの?」
そんなユリトの頬の涙を優しく拭い撫でるターニア。
「私は気にしてないよ、ユリト。今は私があなたのお母さん代わりなんだから・・・私のおっぱいでよければどんどん襲いなさい。」
にこりと微笑むターニア。

するとユリトの顔がぱぁっと和らいだ。
「ほんと!?じゃあ・・・ちょっとの間だけ甘えさせてください!!」
「え? ちょ……、ひゃぅんっ……! あっ! ひゃぁあ! あんっ! ああぁ!」
そう言うなりユリトはまたもターニアに襲い掛かり、今度はターニアの爆乳の両方の乳首にむしゃぶりつくのであった・・・。


22 : 名無しのごんべへ :2022/11/11(金) 01:44:28 Tvcsdtd60
小一時間ユリトの相手をして、ようやく解放されたターニアは、ユリトの妹である赤ん坊にも母乳を与えながら船内に残っていたわずかな食料で、ユリトと食事をしていた。
缶詰の食事をしながら、ユリトは今まで胸に抱えていた疑問をターニアに話した。
「お姉さん・・・この宇宙船、飛び立てないんでしょ?」
「あ、やっぱりユリトも気づいてた?」
「そりゃあ、僕の船でもあるからね・・・。」
この宇宙船に到着した時点で、ターニア達がすぐに宇宙へと脱出しなかったのにはワケがある。
今、ターニア達のいる宇宙船はエンジンは無事なのだが、バッテリーがもうすぐ底を尽きかけていたのだ。その為、今の状態で発艦しても、宇宙へたどり着く前に墜落してしまうのである。
「一応救難信号は発信させてあるんだけど、救援はいつになる事やら、ね。しょうがないわ。私の船まで戻るしかないわ、ユリト。」
「うん。僕 使えそうな武器や道具をかき集めるよ!」
食事を終えた後、ユリトは船内中を探索し物資を集めた。タオルやわずかな飲料水をリュックに詰めて背負うユリト。一方、ターニアはユリトの妹を兵児帯で胸元に巻いて抱き上げる。
こうすれば赤ん坊はいつでも乳を吸えるし、ターニアも両手を使うことができる。そして宇宙船はビームガンやバーナーソードといった近代的な武器は置いてなく、あったのはナイフや古いショットガンのみであった。しかしターニアはよくリゾート地などで銃器の射撃訓練をして遊んでいたので、難なく扱えるのであった。
「お姉さん・・・おっぱいは丸出しで行くの?」
「うん。どうせトップはよく外れるし。赤ちゃんにすぐおっぱいあげられるし、男の人もいないから大丈夫よ!」
(僕も男なんだけどなぁ・・・。)
「森を抜けたらあの崩壊した都会を目指しましょ。町の向こうに私の宇宙船があるだろうから。町の中で水や食料も補給できるかもしれないしね。」
宇宙船から降り、赤子を抱きながらショットガンを持ちターニアと、リュックを背負うユリトは朝の森を歩く。
「ところでお姉さんのお腹、本当に大きいね。何人いるの?」
「三人よ。」
「さ、三人!?そんな身体であんなに走ってたの!?大丈夫!?」
「これでもスポーツ推薦で大学卒業してるからね!!体には自信があるのよ!!さあ、ゾンビたち!今度は昨日のようにはいかないわよ!!出てきたら蜂の巣にしてやるわ!!」
血気盛んに歩きながら、抑えているものない片方の丸出しの乳房がブルンブルンと揺れるターニア。とりあえず町を目指す二人と四人の赤子であった・・・。


23 : 名無しのごんべへ :2022/11/11(金) 01:50:24 Tvcsdtd60
幸いゾンビに出くわすこともなく無事に町へと到着したターニア達。
「うわぁ・・・、車は壊れてるし、道路もビルもめちゃくちゃだ・・・。
町中で草や木もたくさん茂ってるし・・・。」
朝の光に包まれ自然に吞まれつつある、崩壊した街並みは、退廃的で神秘的だ。
腕時計型のレーダーを見てみるターニア。
「やっぱりこの付近に生体反応は無し・・・ね。
とにかく進みましょ。ユリト、足元には気を付けてね。」
「うん、お姉さんもね。」
二人は街の中へと足を踏み入れるのであった。
しばらく街中を散策していると、雨が降ってきた。
「お姉さん、お腹と赤ちゃんが冷えちゃうよ。あそこの建物はあまり崩れてないし、あそこで休もう!」
「ええ。」
ターニアの手を引き案内するユリト。
とある建物内の一角に入る二人。
「うっ。」
「あ、あらあら・・・。」
入るなり、顔を赤らめるユリト。なんとそこはポルノショップだったのである。
しかも『妊婦モノ』専門店のようであり、棚には「その手」の映像作品やアダルトグッズがずらりと並べて置かれてあったのである。
「雨も強くなってきたし、今更場所は変えられないわね。とりあえずここで休みましょ。」
「う・・・うん・・・。」


24 : 名無しのごんべへ :2022/11/11(金) 01:51:59 Tvcsdtd60
白みがかった空の中、雨が降っている。
大きな窓の近くで焚火をするユリト。その傍の壁や天井には大きな腹と乳をした、裸の妊婦ポルノスターのポスターが所狭しと貼ってある。
顔を赤らめ、あまり店内は見ないようにしているユリト少年であった。
「ほほう、これはなかなか・・・。」
一方、ターニアは呑気に映像ディスク作品を手に取って吟味していた。
「お、お姉さん、あまり店の奥までいかないでよ。」
「大丈夫よ、ゾンビはいないわ、真っ先に調べてあるから。
それよりさ、ユリト。あんたはどっちの女優さんが好み?」
ニヤニヤ笑いながらパッケージを見せてくるターニア。
「見てよ!こっちの女優さんなんか、すごいおっぱいね!!ねぇどっちがタイプ?」
「ど、どっちでもないよ!(お姉さんだってデカいクセに!)」
「バッテリーのあるテレビも置いてあるから見てみる?良い経験になるかもよ?」
「もう!いいからお腹を暖めてよ!!」
ターニアを引き寄せて座らせるユリトであった。
ターニアは座りながらもパッケージを積み上げて相変わらず吟味していた。
ユリトは一見恥ずかしがっているように見えるが、興味はあるようだ。
そしてそれを見抜いているからこそ、ターニアはからかい半分でユリトに迫るのであった。
「見てよユリト、この作品。」


25 : 名無しのごんべへ :2022/11/15(火) 01:03:01 q.2Xbcrk0
初心なユリトをターニアが散々からかっている間に、雨もあがったので、二人は改めて町を探索する。
たまにゾンビが現れる為、弾丸を節約しながら、迂回して町を進む二人。
「あ、見て!お姉さん!森が見えるよ!
お姉さんの宇宙船はあそこに置いてあるんでしょ?」
先頭を歩いていたユリトが指さす先には、町を抜けた先にある、大きな森があった。
「ええ、そうよ。急ぎま・・・うあっ!」
「? お、お姉さん!?」
見るとターニアが腹を抱えてうずくまっている。
「どうしたの!?」
「赤ちゃんが・・・また暴れ始めたみたい・・・。大丈夫、またすぐに治まるだろうから・・・。」
しかしターニアが満足に歩けない以上、近くの建物に身を隠さなければならない。辺りを見回していたユリトは、小さな建物があることに気が付いた。
どうやら病院のようだ。
「とにかくゾンビたちに気が付かれない内に身を隠そう!お姉さん、あの病院まで歩ける!?あそこに薬液とかあるかもしれないし!」
「えぇ、大丈夫・・・。歩けるわ・・・。」
よろよろと歩くターニアを支えながらユリトは3階建ての建物である院内へと入った。
入るなりユリトは用心しながら、1階を調べる。
ゾンビの気配はない。
「OK、大丈夫だよ。お姉さん。物資のある部屋は、どうやら上の階の方にあるみたいだね。僕が探してくるよ。」
「だ、ダメよ、そんな危険な事!私もついていくわ!」


26 : 名無しのごんべへ :2022/11/15(火) 09:13:16 q.2Xbcrk0
結局、ユリトについてすべての部屋を調べ終え、入り口を封鎖した後、ようやくターニアは腰を落ち着けることにした。その間、ターニアの腹の隆起は治まるどころか、少しずつ激しさを増していた。
2階の診察室のベッドにターニアを横たえさせるユリト。
「入り口やその他侵入できそうな窓は物で封鎖したし、もうゾンビたちは入ってこれないから大丈夫!!それじゃあ僕は薬や水とか探してくるよ?」
「うん、分かったわ・・・。ねぇユリト・・・。」
「ん?なに?」
「もしもの時は・・・お願いね・・・。」
「うん。分かってる・・・。」
ユリトが院内を本格的に探索し始める。
「最初はバカンス気分で産めると思ってたのに、まさかこんな事態になっちゃうなんてね、フフ・・・。」
ユリト妹をあやしながら、ターニアはビキニパンツを脱いだ。
彼女も、もうすぐ自分が出産することを感覚的に気づいていた。
「ハッ、ハッ。」
汗を浮かべたターニアは壁に手をかけたりして、暴れる腹を撫でつつ荒い息を吐いていた。

物資を探すユリト。
「よし、ペットボトルの飲料水や消毒液があったぞ。
お姉さんは産気づいてる。早く戻らないと・・・ん?」
ユリトは部屋の机の上に置いてあるものに気が付いた。
「パソコンだ。開くかな。」


27 : 名無しのごんべへ :2022/11/16(水) 00:28:00 WMk3rVk60
同じ頃、ターニアはお腹の子の胎動と格闘している最中だった。
「ひゃあうんっ!うう……」
120cmぐらいはありそうなお腹はものすごくパンパンで、胎児が一度動いただけでも感じるようになっていた。
しかも今、胎児の攻撃がある場所に集中していた。
「うっ!お…おへそが……あぐっ!!」
鋭い蹴りが何度もターニアのおへその裏を襲っていた。
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続きがあるのでまだ書いちゃダメ


28 : 名無しのごんべへ :2022/11/16(水) 23:56:59 WMk3rVk60
「あうんっ!!……はぁ……うっ、うぐっ…………ひゃんっ!!」
裏からおへそを蹴られる度におへその周りが隆起し、ターニアは悶え続けていた。
その内ターニアは絶頂に達し、無意識にも仰け反ってお腹を突き出し始めた。
結果、ターニアのお腹の肉は更に引き伸ばされ、胎児達の蹴りにも更にに弱くなってしまったのだ。
その際も胎児のおへそを中心とした蹴りは止まることはない。
「ひゃあうん……あぐっ!……ううっ!!ダメぇっ……お腹が割れそう……ああんっ!!」
丸で自分のお腹が更に膨張していくかのようになっているターニア。
しかも既に弾力性はほぼ無い状態で今にも破裂しそうなお腹。
激しい胎動は続き、ターニアはいつの間に大きな乳房から母乳を吹き出し、気持ちよくなっていた。
「お姉さん!?」
戻ってきたユリトはターニアのその姿に唖然としていた。

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29 : 名無しのごんべへ :2022/11/23(水) 13:45:43 TUbADqLs0
急いでターニアに駆け寄ると、介抱するユリト。
「だ、大丈夫!?」
「わ、私はいいから妹ちゃんを・・・。」
紐を解いてユリトに手渡すターニア。吹き出すターニアの母乳を飲んでいた為、ユリトの妹はすぐにすぅすぅと寝息をたててユリトの腕の中で眠り始めた。
シーツの敷かれた診察室のベッドに横たわるターニア。広いが、ベッドに事務机がひとつあるぐらいの簡素な部屋だ。
さっきよりは腹が落ち着いてきたため、ターニアは腹を撫でながらゆっくりと呼吸をしていた。
ターニアはまったく服を着ていないので、なにか着た方がいいんじゃないかとユリトは言うが、ターニアはこの方が楽だという。
「下着や服が更衣室にあったんだ。綺麗だったし拝借してこようか?」
「いやよ。私はブラジャーとか着けない主義なの!前時代の古臭い下着だし!それに私は戦士並みに鍛えてあるから、着けないと体の線が崩れるような軟な鍛え方はしてないから大丈夫よ!」
「そういう問題なのかなぁ・・・。」
「とにかくユリト。貴方は身体を休めてご飯を食べなさい。」
「お姉さんの分も用意するよ。」
「私の事は気にしないで。なんだか食欲ないし。今はこの子たちをなだめる事に専念するわ。貴方はお腹空いているんだから、さっさと食べちゃいなさい。」
「うん、分かったよ・・・。」
「私、寝ちゃうかもしれないから、その時は私のお腹、ユリトに任せるわね。」
リュックから携帯用のガスコンロと鍋を出してお湯を沸かすユリト。
固形食糧のスープを作る為でもあるが、もしも時の為の産湯も作るつもりであった。
そして一時間が経過する。


30 : 名無しのごんべへ :2022/11/23(水) 13:49:03 TUbADqLs0
食事を終えた後もお湯を沸かしながら、ユリトは窓枠の深い大きな窓に腰かけ休みながら、割れた窓ガラスの向こうにある町を監視していた。
「気づいたら、また降り出し始めてきたな・・・。森に向かっていたら、今頃お姉さんと妹が濡れちゃってただろうから、ここで休憩を取ったのは正解だったな・・・。」
空は雨が降り続ける白い曇り空で、遠くに見えるビル群からは鳥の群れや黒い雨雲が見えていた。
部屋を出て、病院の四方の窓から外を確認してゾンビが来ていないことを確認すると、ユリトはターニアのいる部屋に戻る。
裸の仰向けで目を閉じている汗まみれのターニアはさっきから動いていないが、そのお腹はゆっくりと呼吸をしていた。
「お姉さんも疲れてるんだな・・・。」
ユリトは妹を背負うとベッドに腰かけ、ターニアの大きなお腹を見やった。
「そうだ、マッサージでもしてあげよう。お腹が張ってばかりじゃ辛いだろうからね。」
好きにして構わないとターニア自身に言われているので、ユリトは弾力のあるターニアのお腹を両手で揉み始めた。特にお腹の胎児が暴れることもなかったので、ターニアのお腹を柔らかく解すべく、ユリトはひたすらお腹を揉むのであった。


31 : 名無しのごんべへ :2022/11/25(金) 00:28:08 xMTNB7dM0
するとどうだろう。
「んっ……んんっ……」
ユリトにお腹を揉まれる度に、ターニアは少しずつ感じだしているのが分かる。
「お姉さんのお腹……とてもお肉ついてて……気持ちいい……」
タプンタプンと揺れ動くターニアの大きなお腹の感触に、ユリトも興奮を抑えきれていない様子。
「こんなに脂が乗ってるからか……破裂しないのが不思議……」
「んんっ、ん……んっ!」
と、ターニアはお腹の刺激に少しビクッとイッたようだ。
「ふぅ……ふぅ……ん……」
「お姉さんも気持ちよさそうに……わっ……近くで見るとすごい大きい……」
ユリトはターニアのお腹の中心にある、今にもほつれそうなぐらい突っ張ったおへそをじっと見つめた。
「ものすごくビンビンだ……おへそもほぐれるかな?」
興味を持ったユリトは指でおへそを優しく刺激してみた。
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32 : 名無しのごんべへ :2022/11/26(土) 19:56:20 bH6vBBB20
「んっ!あうぅんっ!!」
ユリトにおへそを刺激されたターニアは一瞬で悶えた。
「!!ちょっと弄っただけで……やっぱり……」
ターニアの反応を見たユリトはウズウズ。
更に指でおへその周りをタッチしてみることに……。
「んんっ!あうっ……あうんっ!」
「お姉さんの……おへそ…………僕もう……ごめんっ!」
興奮が抑えきれなくなったユリトは素早く、ターニアのお腹を撫で回し始めた。
その際、突き出たおへそがユリトの手に触れているので、手の動きに合わせてクリクリと擦らされているのが分かる。
「あっ!……ひゃあんっ!……あんっ!あああんっ!」
「お姉さんの大きなおへそ……ものすごくプックリしてて気持ちいいよ……」
ターニアはかつてユリトに乳首を吸われたときよりも悶え、更にエッチな声を上げはじめた。
おっぱいよりも内圧が強いのか、常にお腹丸出しでいたからなのか、
皮膚が薄い大きなおへそは超膨満なお腹のターニアにとって外からの刺激にも乳首より弱かった。
お腹の皮膚への愛撫は溜め込んだ肉で吸収したものの、おへそへの愛撫が大きくなった子宮に叩き込まれた。
乳吸いでは軽くイッただけのターニアが、ユリトのお腹撫でに屈して激しく震わせた。
「イッ!イクッ、んっ!あっ、あんっ!!ああああんっっっ!!!!」
丸で大爆発したかのごとく、ターニアは再び母乳を散らしながら大きな喘ぎ声を上げた。
同時に、何かがパチンと弾けるような感じがした。
ユリトはそれに気づくと、我に返ってすぐにお腹を撫で回すのをストップした。
「ふぅ……ふぅ……ふぅ……」


33 : 名無しのごんべへ :2022/11/26(土) 19:57:05 bH6vBBB20
「あっ、ご、ごめんなさいっ!やりすぎちゃった……」
ユリトはまだモジモジしていながらも、目を覚ましたがまだ意識がボォーッとしているターニアに謝った。
「い……いいんだよ……久しぶりに気持ち良くなって嬉しいよ……それに何だか身体があったまった感じがしてさ……」
「う、うん…そうだね」
「ユリトがやったおへその程よい刺激が……ツボ押しの役割になったのかもしれない……。むしろ良いところに目を付けたね……」
「そ…それはどうも……」
逆に感謝されたユリトの前で、ターニアは話を続けた。
「私、小さい頃からポッコリお腹でね……よくサイズ不足の服(それも下腹がはみ出てて伸びしたらおへそが出るぐらい小さい)の上から周りの子供達にお腹を撫で回されてたっけ……」
「産まれたときからその……太ってたってこと?」
「そう。私みたいに褐色肌の女なら少しぐらいぽっちゃりでも違和感ないんだけどね…ははは……」
ターニアは少し頬を染めながら答えた。
「お腹もそうだけど、おへそもよく弄られてたなそういや……で、程よく弄られてる内に母性がお腹に溜まって赤ちゃんを育みやすくなったのかなと。お腹の肉はそのままに高校になったときはおっぱいの成長で、お腹は一度目立たなくはなったけど。で、ついでに体も鍛えて、今じゃバッチリスタミナもついたしな……」
「けど、それももう結婚して妊娠する前の話だよね?」
「そうよ。しかも私のダーさんおっぱいよりもお腹に目がいっちゃってね……赤ちゃん作るときお腹とおへそばかり弄られちゃった」
ユリトはその台詞に唾を飲み込んだ。
「じゃ……じゃあこのお腹はそれで……」
「うん…ずっとずっとお腹がポンッと出たままだったからかおへそに腹圧かかりっぱなしで子宮に伝わりやすくなってて……すぐ何度もイッちゃった。妊娠してからも安定期に入った後よくお腹愛でられて、私のお腹とおへそはますます大きくなってこの状態ね」
「…………」


34 : 名無しのごんべへ :2022/11/26(土) 20:00:52 bH6vBBB20
ユリトはターニアのお腹の話でまた興奮しそうになりながらもグッと堪えている。
「けど、妊娠しやすい体質になったとは言え流石に三つ子妊娠は予想外だったわ。おかげで次第にお腹とおっぱいが急速に大きく重くなって、足元近くは見えなくなるわフットワークは悪くなるわで登ったり走ったりがきつくなったわ……」
確かに、ゾンビから逃げていたときもおっぱいとお腹がボテンボテンと弾んでいたので、ターニアは相当苦しかったのだろう。
「で、殆どの服もきつくなってよくお腹出ちゃうから、それで周りの人にも見られて、最初は恥ずかしかったの。けど3人の赤ちゃんを無駄にしたくもなかったから、私はいっそコンプレックスを抱えてもいいから生きていこうと決めたわ」
「それで、こういった見えすぎのビキニを……」
「そう。あえておっぱいとお腹を強調して、「見られている」から「集めている」ことにしたのよ。こうすればコンプレックスでなくなるでしょ?多胎妊娠で運動量も低下してお腹周りのお肉も更にまとわりついちゃったから、ついでに丁度よかったしね。あははは……」
「じゃあお腹が感じやすいというのも……」
「そうね。私のお腹の皮膚はいつだって体脂肪と3人の赤ちゃんによる腹圧でものすごく引き伸ばされてて、それでお腹……おへそが気持ちよくなりやすいって言うのかな……ふぅ……」
「す、すごいんだね……お姉さんのお腹は……産んだ後も大きなポッコリお腹のままでいてね、絶対」
「おいおい……仕方ないわねユリトは……けど、勿論私もその気よ。私もユリトやダーさんに気に入ってもらえるように、成長した全身のお肉だってうまく武器にしてみせるわ!ぽっちゃりの私を舐めないでよ!」

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35 : 名無しのごんべへ :2022/12/10(土) 01:06:36 WLul3KBQ0
その時、ドアをぶち破り一人のゾンビが2人の目の前に現れた。
「ゴアアアアアアアアアッッッ!!!」
「わあっ!?」
「ゾンビ!!」
実はユリトはくまなく産院内をチェックして安全を確かめていたのだが、ひとつだけ見落としがあった。それは天井である。2階の一角に崩れた小さな穴が開いていて、そこにゾンビが一人だけ隠れ潜んでおり、2人の気配を察して降りてきたというわけだ。
成人男性のそのゾンビは大きく口を開けてユリトを食おうと迫った。
ユリトと向かい合っていたターニアは素早く傍に置いてあったショットガンを拾い、ゾンビに狙いをつけようとするも間に合わない。
「うわああああああっっ!!」
「ユリトッッッ!!!」
ターニアはとっさにユリトに抱きついて庇ったのである。

「お姉さん!!!!!」
ユリトはターニアが食われたと思った。
しかしどうだろう。ゾンビはなぜかそこに立ったままである。
「え・・・?」
その時、すかさずターニアの放ったショットガンの弾がゾンビの頭を爆散させた。
ゾンビは静かに床へと倒れ落ちた。
「ユリト、怪我はない!?妹ちゃんも!!」
「う、うん・・・。」
よくはわからないが、ターニアに傷ひとつついておらず安堵するユリト。
「ご、ごめんねお姉さん。ゾンビがまだいたなんて・・・ううっ。」
「ほら泣かないの。お兄さんなんだから。妹ちゃんに防音用の耳当てしといてよかったわね。スヤスヤ寝てるわ。」
「お姉さん、僕またこの病院内をくまなく調べてくるよ!」
「え?もうそろそろここを出て、私の宇宙船に戻った方がいいんじゃない?」
「駄目だよ!お腹が変なんでしょ?外は雨が降ってるし、今度こそゾンビがいないかくまなく調べてくるから、お姉さんはベッドで安静にしてて!!」
そしてユリトはターニアに毛布をかけてベッドに寝かせると、頭のないゾンビの両足をつかんでズルズルと部屋の外へと出ていくのであった。
「もう、ユリトったら・・・。」
仕方なく外の雨を眺めながら休むことにしたターニア。しかしユリトの言う通り、外へ出たら五分もしない内にお腹の子たちが暴れだして動けなくする・・・。そんな感覚を感じていた。
「うッ。」
ターニアは突然、頭を抱えた。
「・・・な、なに・・・?・・・声・・・が・・・聞こえる・・・?」
その時、ドクンとターニアの腹が大きく蠢いた。


36 : 名無しのごんべへ :2022/12/10(土) 01:08:38 WLul3KBQ0
「よし、調べたぞ!!ハァ、ハァ・・・。」
天井裏から調理場の棚、床下に至るまで丹念に調べ尽くしたユリト。その為、服や顔が汚れている。
「もうこの建物には鼠一匹たりともいない筈!!・・・だと思う。」
ユリトの妹は、新生児室にあったベッドを一床、拝借して、バリケードのしっかりとした部屋の中で寝かせてある為、安全だ。鍵もユリトが持っている。
「あのゾンビ以外のゾンビは絶対にいない。外からゾンビたちも来ていないし、もし来たとしてもバリケードは完璧!!この病院内は今度こそ安全だ!!お風呂も調理場も食料もあるから、あと数日は滞在しても大丈夫だぞ!
・・・それにしても、ターニアお姉さんが無事だったのはなんでだろう。」
ユリトは廊下を歩きながら、先刻のゾンビ襲撃を思い出していた。
あの時、成人男性のゾンビは、ターニアを襲う手を確かに止めていた。
ターニアは全裸なうえ、ユリトを庇う為に背中まで向けていたにもかかわらず、だ。
たっぷりと脂肪の乗った全裸の身重の妊婦など、ゾンビにとって鴨が葱を背負って来るどころではないほどの御馳走のはずだ。
「・・・わかんない事を考えてても仕方がないや。よし、今度は『あれ』を調べよう。」
ユリトはとある部屋に入る。そこにはさっき見つけたノートパソコンが置いてあった。ユリトはパソコンを開くと、懐からICカードを取り出した。それはさっきのゾンビの死体を片付けたとき、ゾンビが首にぶら下げていた物だ。どうもそれはさっき見つけたパソコンのカードキーのようだった。
「さっきは開ける事が出来なかったけど、これを使えば・・・。」
窓辺にノートパソコンを置いて、カードを差し込んでみると、ロックが解除されたのである。
「よし、やった!何かこの星の異変の情報を掴めるかも・・・!」
すぐさまユリトはキーボードを素早くタイピングしながら、今度はパソコンの中を捜索し始めた。

三十分が経過した。ユリトはパソコン内の情報を整理する。
「・・・どうやらさっきのゾンビはここの院長さんだったようだな。院長さんは科学者でもあり、この星を調査していたようだ。」
よく見ると所々血で濡れているそのパソコン内には、テキストや動画ファイルが沢山残っていた。その内容は院長自身によるこの惑星の捜査報告だった。


37 : 名無しのごんべへ :2022/12/10(土) 01:15:19 WLul3KBQ0
このパソコンの持ち主である、バックスタン院長はこの星の住民で会ったが、突如この星で起こったパンデミックに巻き込まれ、宇宙船もゾンビたちに破壊され、この星に閉じ込めれられた。生き残った人たちと共にゾンビと戦ってきたが、一人、また一人と人員を失い、とうとう彼一人となってしまった。そしてユリトと母がこの星にやって来た日にゾンビに襲われ亡くなったようだ。
ファイルの中にあった動画には、三十代ぐらいの男性がパソコンのカメラに向かい喋っている。生前の院長のようだ。
『―――××月××日。この星は長年、温暖な気候に恵まれ、棲住に適した惑星だと思われていたが、それは大きな誤りだった。私の推測では、この惑星は公転周期の合間、長い年月の間に少しずつ星の大気に異変をもたらし続けていたようだ。そしてその大気は人々を死に至らしめ、ゾンビへと変える性質へと変えてしまったようだ。現に以前いた私のグループのメンバーの一人も、ゾンビに嚙まれていないのにゾンビ化してしまった。』
「なんだって・・・!じゃあ僕たちも・・・。」
『しかし現に私はゾンビ化していない。この星に長年住んでいたにもかかわらず、だ。どうもゾンビ化する者としない者との体質があるらしい。詳しくは本格的な調査を行わない限り、なんともいえないが、この星に居て半日経っても異変がないようならば、その者は体内に抗体が出来ているとみていいだろう。ひとまずはゾンビ化の心配はない。しかし油断はできない。一刻も早く、この星から脱出する策を練らねば・・・。』
ユリトは別の動画をダブルクリックして再生する。その映像はこの産院内で撮っているようであり、腕に包帯を巻いた、青ざめた様子の院長が映っていた。


38 : 名無しのごんべへ :2022/12/10(土) 01:18:17 WLul3KBQ0
『―――××月××日。残念だ。とうとう私もあのゾンビに腕を噛まれてしまった。しかも食いちぎられる程、深くだ。用心に用心を重ねていたつもりだったが、なかなか上手くはいかないものだな。今までこの星で逃げおおせていたのが奇跡だったのだろう。いずれ私は死に、「彼ら」の仲間入りというわけだ。残念だが仕方がない。私もこの星での逃亡生活に疲れ果てていたところだったから、丁度よかったのかもな・・・。
この最後の記録を保存した後は、せめて私が勤めていたこの産院の天井裏の奥にでも入って私の周りにバリケードを囲って死ぬとしよう。そうすればもしこの建物の中に来訪者が来たとしても、私はすぐに気が付かないだろうから、襲われる心配はないというわけだ。・・・まあ、滞在でもすると話は別だが・・・。
それはさておき、もし私の他にこのファイルを見ている者がいるという事は、私は既にゾンビ化し、このパソコンの前にいる君に倒されたという事だろう。
その事について咎めるつもりはない。感謝するぐらいだ。動き回る死体でい続けるのはイヤだからね、ハハ。
・・・もし私のようなゾンビに襲われたり、この惑星に降りてから24時間以上が経過しているのならば地下にある私の部屋にある金庫を開けてくれ。そこには一時的だがゾンビ状態を治すことができる、私が開発した特性のワクチン注射が置いてある。私は傷が深すぎてもうワクチンが利かない為、君に進呈しよう。どうぞ使ってくれたまえ。針を体内に差し込むだけで自動的に注入されるから簡単だ。金庫の番号は』
その時、ユリトは背後の気配に気が付いて振り向いた。
そこには裸のターニアが立っていた。髪が乱れ、目元が隠れている。
「お、お姉さん!どうしたの?お腹の赤ちゃんたちはもう大丈夫なの?」
動画を止めて、ターニアに駆け寄るユリト。
「――――。」
「・・・・・・お、お姉さん・・・?」

「―――ユリト・・・。」
気がつくとターニアはユリトを抱きしめていた。そして耳打ちするように言った。
「あんた・・・、妊婦は好き?」
「・・・え?」


39 : 名無しのごんべへ :2022/12/10(土) 01:19:48 WLul3KBQ0
突然のことに顔が赤くなるユリト。
「ちょちょっと!お姉さん・・・?何するの!」
ターニアは恐ろしく妖艶な笑みを浮かべてユリトを見つめていた。
「何って・・・、さっきあんたが興味のあったアダルトビデオみたいなことしてあげようかな―――・・・って思ってさ。」
「えっ、え・・・っ?・・・」
ターニアの言葉に、思考も止まる。
「ふふふ・・・子供扱いされるのはイヤなんでしょう・・・?。実は孕んだ身体ってね、お尻や身体全体に脂肪が一番付いていて、抱き心地には一番気持ちが良い時期なんだって・・・。
ほら、私三人孕んでいるでしょう?この大きなおっぱいからもたっくさん母乳をだして飲ませてあげるわよ?最高でしょ?クスクス・・・。」
・・・試してみる?」
「うっ・・・うぁ・・・・・・っ・・・!」
大きく暖かな乳房と柔らかな孕み腹に包まれ、ユリトの「大切な部分」がどんどん固く膨らんでいった。ユリトは子を孕んだターニアの身体を、自分の母と同じく、世界で一番美しく素晴らしい物だと思っている。性に興味深々な年頃であるユリトにとって、ターニアの誘惑は甘美すぎるものであった。
今度は「子供」ではなく、「男」としてターニアの身体に飛び込もうかと思った。
・・・だがユリトは気づいた。ターニアの目が何かに取り憑かれたように怪しく輝き、その口はまるでさっきのゾンビの様に開かれていた事を。

「まっ、まさかお姉さん、そんなっっ・・・!?」
「ゴガアアアアアアアアアア!!!!!」
「わああああああああああああああああああああ」


40 : 名無しのごんべへ :2022/12/10(土) 01:21:19 WLul3KBQ0
「――――ねぇ、ゆりトぉ・・・どこぉ・・・?」
白い曇り空の中、静かな雨音が聞こえる産院。

ひたひたと素足の音を響かせながら、ターニアがユリトを追って歩いていた。虚ろな表情をしているが、その眼は妖しく光り獲物を狙う獣の眼であった。
「さっきはごめんね・・・。いきなり食べようとしちゃって・・・。
だってユリトがおいしそうなんだもん・・・・・・。
でもねぇユリトぉ・・・、
わたしがあなたを食べたいわけじゃあないの・・・ほんとうよぉ・・・?
さっきからこのお腹の中の子供たちがねぇ・・・『まま、たべたい。おにくたべたい』・・・ってねぇ・・・なんどもなんども私の頭の中で言うのよぉぉ・・・。
私ね・・・ずっと「だめ」って言ってたんだけど・・・、言って・・・、たんだけどォ、ね・・・・・、もう・・・だめなの・・・・・・・・・。
だから・・・・・・、ね・・・・・・。

ゆりとおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオ

食べさせてあげてえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええっっっ!!!!!!!」

ターニアの絶叫が産院内に木霊した。

ユリトは一階のトイレの中で身を潜めていた。恐怖で全身が震えていたが、それをなんとか抑え込み、冷静に頭を回転させる様に努めた。ターニアはあんな様子だが、肌は暖かかった。あれは生者のぬくもりだ。しかしその腹は大きく不気味に蠢いていた。ユリトは推測する。
「そうか・・・院長さんのゾンビがお姉さんを襲わなかったのは、お姉さんの中の赤ちゃんゾンビたちの気配に気が付いていたからなのか・・・。
僕のママはゾンビになったけどそのお腹の中にいた妹はゾンビにならなかった・・・、妹はゾンビになりにくい体質だったからだ・・・。その反対で、お姉さんはゾンビになりにくい体質で、お姉さんの赤ちゃんたちがゾンビになりやすい体質だったんだな・・・。
どちらにしても、このままじゃまずいぞ。お姉さんはまだかろうじて自我が残っているけど、赤ちゃんたちに操られている妊婦ゾンビの状態だ。
でも赤ちゃんたちはまだ死んではいないし、完全なゾンビではないはずだ。
もし完全にゾンビになっていたら、お姉さんもゾンビになるに違いないからな・・・。
早くワクチンを打ち込んで、赤ちゃんたちをゾンビ状態から元に戻さないと!!」

ユリトは妊婦ゾンビのターニアから逃げる途中、パソコンを3階に置いて行ってしまった。
その為、また3階に戻ってパソコンを開いて金庫の番号を聞いたのち、地下に戻らないといけない。勿論、その間ターニアは襲ってくるだろう、他でもない、救おうとしているターニア自身にである。

ユリトはゆっくりとトイレを出ると、廊下を見渡しながらゆっくりとまずは2階へ向かって歩き出した。正直、ものすごく怖いが、ターニアを見捨てることは、ユリトには出来なかった。
「妹の部屋は守りがしっかりしてるし、鍵は僕が持っているから襲われる心配はないだろう。お姉さんの目当ては僕のようだしね・・・。
お姉さんも、妹も・・・僕が守らなくっちゃ・・・!!」
こうして産院内で妊婦ゾンビと少年による、チェイスが静かに始まったのである・・・。


41 : 名無しのごんべへ :2022/12/11(日) 09:18:51 E9yNOtGw0
1階の調理室へと入るユリト。
調理室は薄暗く、結構広いが、ここを抜ければ2階への階段にすぐにたどり着く。
(お姉さんは感覚が鋭敏になってるかもしれないから、早く歩くと気配に気づかれるかもしれない。抜き足でゆっくりと行こう。・・・あの部屋は安全だとは思うけど、妹も連れて行こうかな?でも妹を連れてる間に襲われたら守り切れるかどうか・・・、あぁもう、考えてても仕方がない!とにかく妹もパソコンも3階に居るのだから、まずは階段へ行かないと・・・!ぐずぐずしてたらお姉さんと赤ちゃんの命がっ・・・!!)
焦る気持ちを抑え、身を屈めながらそろそろと調理室の合間を歩き、向こう側のドアへと向かうユリト。

だがユリトは身を屈めて移動している為、まだ気が付いていないが、ユリトが目指しているドアを抜けた廊下側。そこに面した調理室の曇りガラスに、ターニアの黒い人影が浮き出ていたのである・・・。


42 : 名無しのごんべへ :2022/12/17(土) 13:26:02 IPfM9omo0
ガッッシャァアーーーーーーンッッッ

「うわぁっ!?」
「ユリトォ、見つけたわよぉ・・・。うふふ・・・。」
窓ガラスを破り、飛び込むようにターニアが調理実習台の上に飛び乗って来た。

そしてゆっくりと起き上がり、ユリトを見下ろすターニア。
ユリトを完全に、上等な肉として見るような興奮した顔つきで、ポタポタとその爆乳からは母乳が滴り落ちていた。
ペロリと舌を舐めると、ターニアはすぐさまユリトに迫る!
「ユリトォォォ、待ちなさいィィィ!!!」
「わああっ!!」
机の合間を屈んで逃げるユリト。腹がデカい為、ターニアは同じように追うことができない。しかし体力はある為、腹を揺らして彼を追いかける。
そしてその間隔は狭まってきてしまう。
「ユリトオオオオオオオタベサセテェエエエエエエ!!!」
ターニアの手がユリトの背中を掴もうとした時だ。
「ごめん、お姉さん!!」
「!!」
ユリトは振り向きざま、手に持っていた袋を投げつけた。
それはさっき台の下で見つけた小麦粉の袋であった。
「うブッ。」
小麦粉袋が当たり、たちまち中の粉が舞う。
小麦粉まみれになり、思わず倒れこむターニア。
「このっ・・・ん?」
すぐさま起き上がろうとするも、床の辺り一面がツルツルして上手く起き上がれず悪戦苦闘するターニア。ユリトは調理用の油も撒いていたのだ。
「い、今だっ!!」
調理室のドアを閉めると、ユリトは一目散に三階まで駆け上がる。
「あったっ!!」
窓辺にあったパソコンを拾う。ベッドで寝ている妹も連れて行こうかと考えたが、それは危険だと判断し、すぐさま地下への階段まで降りようとユリトは走った。
2階まで降りたところでその判断は正しかったと思い知る。廊下の向こうからターニアが走ってくるのが見えたからだ。
「ユリトオオオオオオオオ!!!」
「うぁあああああっ!!!」
どうもゾンビ状態だからかどうかは判らないが、ターニアは五感が敏感になっているようで、すぐにユリトの居場所に感づけるのだ。
ユリトは更にスピードを上げて地下まで落ちるように駆けていった。
そして院長室とネームプレートの書かれてある部屋に入り、ドアを閉める。そこに置いてある金庫は冷蔵庫のようであった。ワクチンを保存するため冷蔵庫の役割を兼ねているのだろう。すぐさま金庫に駆け寄り、番号を確認すべくパソコンを開いた。すぐ近くで何かが壊れる音と、何かがこっちへ向かって叫びながら走ってくる音が聞こえてくる。
「早く早く早く早く早く早く早く早く早く・・・・・・・ッ!!」
震える手つきで動画を再生させるユリト。

『―――――金庫の番号は、「1」を五回押すだけでいい。どうだい簡単すぎるだろう?でもシンプルすぎる方がかえって防犯には効き目があるのだよ。・・・しかしゾンビしかいない世界にいる人間が「防犯」なんか考えているのもおかしな話だね。・・・私は「この星にまだ人が生きて居る」という事を求めているのだろうね・・・。』
番号を聞いた直後に、ユリトは金庫の番号を押していた。
「11111っ・・・、よし開いたぞ!!」
機械音がして、金庫兼冷蔵庫のドアが開く。
そこには細長い銀色のペンのような注射器が置いてあった。緑色の液体が入っているのが見える。これがワクチンなのだろう。

ユリトがそれを引っ掴むのと、ターニアが院長室のドアを蹴り飛ばして入ってきたのは、ほぼ同時であった。


44 : 名無しのごんべへ :2022/12/18(日) 01:47:10 tLrq2fv20
「全く、折角荒れ果てた病院に忍び込んだというのにろくなものが無いじゃないか……おまけにゾンビにも追われるし……ん?なんだこれ?」
謎の影は引き出しから小さなケースを見つけ、ボロボロで使い物にならなくなった鍵を外し、開けてみた。
中には、色とりどりの綺麗な宝石が。
どうやら、院長が他の皆に内緒でため込んでいたらしい。
一応張り紙していたらしいが、それももう腐食しなんて書いてあるか分からなかった。
「宝石がそんな所に?……まあいい、これだけでももってトンズラするぞ」

「あった。急がなくちゃ」
ユリトは窓辺にあったパソコンを拾った。ベッドで寝ている妹も連れて行こうかと考えたが、それは危険だと判断し、すぐさま地下への階段まで降りようとユリトは走った。
その時だった。

ドッシーーン
「「うわぁぁあーーーー!!」」
ユリトは違う部屋から走って出てきた影と衝突し、お互い尻餅をついた。
「あだだだ……誰だ急に飛び込んで来たのは…!」
「いててて……そっちこそ人のこと言えないで……ん?」


46 : 名無しのごんべへ :2022/12/18(日) 14:24:06 Y.xxkZ9g0
ユリトは、謎の影の正体についてやっと分かった。
顔をよく見ると髭が生えていて、その見覚えのある髭の形などからすぐに判明した。
「お父さん?」
「ユ、ユリト?どうしてお前がここに!?」
何と、ユリトのお父さんだった。一度別れたが、場所こそ違うものの偶然にも家族で同じ星に居着いていたのだろう。
「どうしてって……ん?これは?」
ユリトは足元にある宝石を見つけて、拾った。
「あっ、こらっ!それは私のだ!」
ユリトのお父さんはユリトから宝石を取り上げると、ぶつかった衝撃で散らばった宝石も全部かき集めた。
「お父さんの?どう見ても違うでしょそれ!全部病院の宝石じゃないの!」
「いや、だからこれは私のものだ、お前には関係ないだろう」
ユリトはお父さんを睨みつけた。
「お母さんと一緒に出て行くときお父さんは今度こそちゃんと真っ当に仕事すると言ったよね?なのに一体どうしてこんな事を!」
「しっ、仕方ないだろっ、生きていく為にはこれも……」
「いくら人のいない荒れ果てた病院でもそんなことするなんて、丸で泥棒じゃないの!」
「ど、泥棒!?」
「昔僕に教えたよね!例え迷惑かけても、情けなくても、嘘だけは絶対につくなって!!本当に教えてもらったのに、忘れちゃうなんて……」
ユリトは目に涙を浮かべながら親に怒鳴った。
「……」
「そんなお父さんが嘘をつくなんて……見損なったよ。どうしても嘘を貫き通すんなら、勝手に一生嘘ついていればいいよっ!!……お姉さんが待っているので、僕はもう行きます。さようなら」
怒りをこらえて涙をふき、パソコンも拾ったユリトはお父さんを置いてすぐに階段を駆け下りた。


47 : 名無しのごんべへ :2022/12/18(日) 14:27:17 Y.xxkZ9g0
そして、2階まで降りたところでさっきの判断は正しかったと思い知る。廊下の向こうからターニアが走ってくるのが見えたからだ。
「ユリトオオオオオオオオ!!!」
「うぁあああああっ!!!」
どうもゾンビ状態だからかどうかは判らないが、ターニアは五感が敏感になっているようで、すぐにユリトの居場所に感づけるのだ。
ユリトは更にスピードを上げて地下まで落ちるように駆けていった。
そして院長室とネームプレートの書かれてある部屋に入り、ドアを閉める。そこに置いてある金庫は冷蔵庫のようであった。ワクチンを保存するため冷蔵庫の役割を兼ねているのだろう。すぐさま金庫に駆け寄り、番号を確認すべくパソコンを開いた。すぐ近くで何かが壊れる音と、何かがこっちへ向かって叫びながら走ってくる音が聞こえてくる。
「早く早く早く早く早く早く早く早く早く・・・・・・・ッ!!」
ユリトは、震える手つきで急いで動画を再生させた。

その頃、お父さんはずっと三階の廊下で一人立ち尽くしていた。
「……(例え迷惑かけても、情けなくても、嘘だけは絶対につくなって!!)」
さっきのユリトの言葉が思い浮かんだお父さんは、グググ…と宝石の持った拳を握り始めた。


48 : 名無しのごんべへ :2022/12/18(日) 14:29:57 Y.xxkZ9g0
『―――――金庫の番号は、「1」を五回押すだけでいい。どうだい簡単すぎるだろう?でもシンプルすぎる方がかえって防犯には効き目があるのだよ。…しかしゾンビしかいない世界にいる人間が「防犯」なんか考えているのもおかしな話だね。…私は「この星にまだ人が生きて居る」という事を求めているのだろうね…。』
番号を聞いた直後に、ユリトは金庫の番号を押していた。
「11111っ……、よし開いたぞ!!」
機械音がして、金庫兼冷蔵庫のドアが開く。
そこには細長い銀色のペンのような注射器が置いてあった。緑色の液体が入っているのが見える。
これがワクチンなのだろう。
ユリトがそれを引っ掴むのと、ターニアが院長室のドアを蹴り飛ばして入ってきたのは、ほぼ同時であった。
「見つけたああああ!!」
「うわぁぁあああっ!!」
ワクチンを構えたユリトだったが、すぐターニアの手によって叩き落とされた。
「しまった!!」
床に転がったワクチンをすぐに拾おうとしたユリトだったが、ターニアはすぐそばまで近づき、大口を開けて襲ってきた。
「もうダメだっ!うわぁぁあーーーー!!」
「いっただっきまあああーーーす!!」
ガブウッ!!


49 : 名無しのごんべへ :2022/12/18(日) 14:31:25 Y.xxkZ9g0
とうとう噛まれた。
はちきれそうなほど大きくなったお腹の、妊婦ゾンビに……
僕はもう……このままゾンビになってしまうのか……とユリトが思っていた時だった。
「ウガ!?」
「ん?あれ?」
ユリトは噛まれていなかった。噛まれたのは……
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
「お父さん!?」
何と、お父さんがユリトを庇って、自分から食いつかれに来たのだ。
お父さんは首を噛まれながらも、ターニアを力いっぱい掴んで身動きとれなくしていたのだ。
ユリトはその隙を見逃さなかった。
「今だっ!!」
ユリトはワクチンを拾い、素早いフットワークでターニアの背後に回り込んだ。そして…
ブスッ!!
ターニアの腕に注射が打ち込まれ、ワクチンが流し込まれた。
「ぐあっ!」
「よしっ!これで……うわっ!」
ターニアはすぐさまお父さんとユリトを振り払うと、再びユリトに視線を向けて近づいてきた。
しかし、今度こそユリトにがぶりつこうとしたとき、ターニアの動きが止まった。


50 : 名無しのごんべへ :2022/12/18(日) 14:51:15 Y.xxkZ9g0
「うぅ!?余計な事を……ウワアアアアァァァーーーー!!」
お腹の子達が激しく蠢きながら、ターニアは頭を抱え顔を上に向けて叫んだ。
そして、ドスンと膝をつきながら床に座り込んだ。
「…………ユリ……ト……あんた……」
「良かった……ワクチンが効いたんだね!!」
胎児も含め完全に元に戻ったターニアを抱きしめるユリト。
ターニアの全身のお肉の感触がユリトを包み込み、ユリトはまたも気持ち良さそうに顔を赤らめる。
「悪かったなユリト……でも注射打たれたおかげで私は元通りよ」
「う、うん…お姉さんが元の妊婦に戻れたのはお父さんの…………はっ!そうだ!!」
ユリトが気がつくと、振り落とされて壁にもたれていたお父さんを見てあ然とした。
さっき噛まれた跡から皮膚が溶けはじめていたのだ。
「お父さん!大丈夫か…」
「ユリト……すまんかった……私は今目が覚めた……だが……もうこれが最後かもしれない……うぅ……」
「どうしてだよ……どうして僕を守ろうとこんなバカな事を……」
ユリトは涙をこぼしながらお父さんに質問する。
「確かにお前に……そんなこと教えてたな……迷惑もかけて、情けない父さんの教えたことをちゃんと守っていたとは……」
「…………」
「私……調子に乗ってギャンブルにハマってしまって……財産使いすぎて借金しちまったんだ……それを仕事の大失敗などと嘘ついて……教えた私が…結局自分の教えを破ってしまったようだな……」
頼りない姿を見せたお父さんに対し、ユリトは説得を続ける。
「どうでもいいよ!お父さんは嘘つきなんかじゃない!僕に言ってくれたこと…今でも覚えてるんだ……グスッ……どんな事でも、僕を助けてやるっていつも約束してたじゃない!例え…頼りなかったとしても、いないよりはマシだ……さっきもちゃんと、約束を守り抜いてくれたんだし……」
「そう……だったな…そんな約束も……」
自分を犠牲にしてまでユリトを守ったお父さんは何か思いついた。
「そうだ!そこの妊婦さんよ……」
「え?私?」
「あんたは今…ユリトと一緒に生活しているんだよな……」
「えぇ……一応していますが……」
「だったら丁度いい…これは全部あんたにくれてやる……」
目を白く濁らせながら、お父さんはさっきの宝石(ちなみに全部指輪らしい)をターニアに渡した。
「いいんですか?」
「どうせ盗みを働かせた私にはもう要らないものだ……だから代わりに売って金にでもすればいい…それからこれはお前に……開けてみてくれ…」
お父さんは、最初から持っていたピカピカの小さなケースをユリトに渡した。
「うわ……綺麗なエメラルドの指輪……」
「実はこれギャンブルの景品だ……それを貯めたお金で買ったなどと言って母さんに渡す予定だったんだが…既に家を出ていって渡し損なったんだ……って…それ言った時点で私は嘘つきだが……兎に角…大事にしてやってくれ……」
しかし、それを貰った所でユリトは納得行かなかった。
「お父さんのバカ!そんなことしなくてもいいから、僕(と妹)に謝ってまた一緒に生活してよ!頼む……」
「……そうだな…でも……まずは……母さんに……謝るのが…先…だけど…な……」
その言葉を最後に、お父さんは動かなくなった。

─────────────────────
「嘘つきは泥棒の始まり」とはよく言ったもんですね。


51 : 名無しのごんべへ :2022/12/18(日) 14:55:06 Y.xxkZ9g0
「ま、またバカな事言ってからに!」
「!!ユリト、離れるわよ!!」
ターニアはユリトの服を後ろから掴むと、すぐにお父さんから引き離した。
「えっ?まさか……」
「……ウ……ウアガアア……」
そう、一度動かなくなったお父さんがうめき声と共に、ゾンビになる途中段階のまま立ち上がった。
ユリトのお父さんはゾンビになりやすい体質だったようだ。
「お父さんっ!お父さんまでゾンビに……嫌だ……お父さぁぁん!!……」
完全にゾンビになったお父さんはゆっくりとターニア達に近づいてきた。
ユリトは泣き叫びながら、ターニアに指示を出す。
「お姉さん、撃ってっ!ワクチンも使っちゃったし、もうお父さんはいいから!早く!!」
「ユリト……当然よ!!」
ターニアは素早くショットガンを構えると、ゾンビお父さんの頭を打ち砕いた。
頭を失ったゾンビは、目の前でバタッと倒れ込んだ。
「……」
「ユリト?」
「お父さぁぁぁぁーーーーん!!!」
その泣き叫び声は、雨の中へこだました。


52 : 名無しのごんべへ :2022/12/18(日) 14:59:27 Y.xxkZ9g0
「ユリト……うぐっ!!」
一息ついたとたん、ターニアが再びお腹を抱えてうずくまった。
お腹の中で、元に戻って元気になった胎児が蹴っているのだ。
「お姉さん!二階に戻ろう!!」
「けど……んっ!」
「ウジウジしている僕を見て、お父さんとお母さんが喜ぶと思う?僕を育ててくれたお父さんとお母さんには、いつも喜んで貰いたいんだ!だから、今すぐいくよ!僕がついてるから!!」
「……そうね!!どっちみちここじゃマズいし、私ももう少し気合い入れて行かなくちゃな!!」
ゾンビとして犠牲になったお父さんを後にし、2人はゆっくりと二階を目指した。
しかし……
「うっ!もう少しでたどり着くから……蹴らないで」
ターニアは裏から敏感なおへそを蹴られ続けて、中々階段を登れずにいた。
何せこんなに大きなお腹で、しかも3つ子且つぽっちゃり、更には散々ユリトを追い回していたのか、現在のターニアに階段は非常にきつかった。
「済まないな…お腹が重くて……うぐぅっ!」
「大丈夫、僕が支えているから。それにしても本当に柔らかいな、お姉さんのお肉は」
「どうもありがと……あんっ!おへそ蹴っちゃダメって……あうんっ!」
階段を登っていくうちにおへそを蹴られて、感じ続けたターニアの子宮口は次第に開いていった。
両乳房からも、胎児の攻撃に伝わって母乳がポタポタと滴り落ちる。
ユリトも胎児のおへそ攻撃に悶えるターニアの声、並びにお肉たっぷりの妊婦を支えている手の感触に、下半身がウズウズしかけていた。
ものすごく大変だったが、ようやく二階に到着し、元いた診察室のベッドにターニアを座らせた。
ユリトは早速、ターニアの大きなお腹の様子を確認してみた。
「赤ちゃんは下がって来たかな?」


53 : 名無しのごんべへ :2022/12/19(月) 11:14:14 ltxYDbWQ0
「お腹は大丈夫よ、今は落ち着いてるわ。
それよりユリト。シャワー室で背中を流してくれない?ほら、私の身体べとべとで、ね・・・?」
気恥ずかしそうに言うターニアの身体中に小麦粉やら油やらが付いていた。
「あ、う、うん・・・。分かったよ・・・。」

この惑星の都市部は、人はいないが機械類はまだ自動的に生きている所が幾つか残っている。
この産院もそのひとつだ。荒れ果てたように見えるシャワー室だが、ボタンを押せば、シャワーから熱いお湯がすぐに出てきた。
ターニアとユリトは同じ階にあったシャワー室で、熱いシャワーを浴びていた。
椅子に座るターニアを、ソープで泡まみれになったタオルで背中を流すユリト。そしてこの星の異変を始め、これまでの事情をターニアに説明するのであった。
「――――成程ね、そんな事が・・・。ごめんなさいユリト、私が動けないから、ここに留まったばかりにこんな事になって・・・。それにお父さんの事も・・・。」
「なに言ってるの!お姉さんはちっとも悪くないよ!この産院では色んな事を知る事が出来たんだから大収穫じゃない!
・・・それにお父さんはどの道、手遅れだったんだよ。生前の院長さんの動画を見たことは言ったよね?腕をあいつらに噛まれた院長さんは、顔が青ざめていてね。僕がこの星で初めてお父さんにあった時も、お父さんは同じ顔色をしていた。
・・・要するに「なりかけ」だったんだよ、お父さんも。
ゾンビによる傷を負っていたか、空気を吸っていた影響かはもう分からないけど、お姉さんが噛む前から、お父さんは既にゾンビだったんだ。
だからお姉さんは気にしないでほしいんだ。何度も言うけど、お姉さんは悪くない。
あの時のお姉さんは正気じゃなかったんだし、あれはお父さんが勝手にやった事なんだから!ね!」
「ユリト・・・。」
振り向くターニアに、ユリトはほほ笑んでいた。両親ともゾンビになり、そして失った直後とは思えない、優しく強いほほえみであった。しかし、ターニアは気づいていた。シャワーによる熱い湯気と蒸気で隠れているが、ユリトの、その目元には涙が浮かんでいたことを。
「――――そうね!わかったわ!今は私があなたのママなんだからね!ママの私がくよくよなんてしていられないわよね!ありがとう、ユリト!」
思わずユリトを抱きしめるターニアであった。


54 : 名無しのごんべへ :2022/12/19(月) 11:29:49 ltxYDbWQ0
ユリトの妹にも授乳、お風呂を施し、休息、食事を充分に取った後、ターニア達三人は産院を後にした。目指すはすぐ近くにまで来ている、ターニアの宇宙船のある森だ。
近いといってもまだ十数キロはある距離だ。しかし都市部を抜けて森に入れば、すぐに宇宙船は見つかるだろう。
ユリトはターニアがやっていたように布で妹と自分を巻いて抱き上げ、道具を詰めたリュックを背負う。勿論、貴重な情報源である院長のノートパソコンも持ってきている。ターニアはショットガンやナタなどの武器のみを持っている。身軽な分、ユリトと妹を援護する為だ。

崩壊したビル群を抜けるターニア達。
さっきまでしとしと降っていたのが噓のように、雨上がりの空は青い空と熱い太陽が現れ、まるで真夏のような日差しであった。
「あちゃー・・・ここ道路が崩壊して陥没してるわ。水が漏れ出て流れの強い川みたいになってて危険ね。迂回しないと。」
「お姉さん・・・。」
「ん?」
「・・・あったかくなったとはいえ、なんで裸なの?もう靴すら履いてない、素足だし!痛くないの?
ここは崩壊してるとはいえ、大都市なんだからさ。そんな素っ裸で往来を堂々と歩く臨月の妊婦さんなんていないよ?」

ショットガンをバットのように肩に置きながら歩くターニアは武器以外何も身に纏っていない。しかもターニアの乳房はミルクが溜まっているのかさらに爆乳化しており、尻や腹もさっきより大きく膨らんでいるかのように見える。
ターニアだけでなく、盛んな少年であるユリトも色々と溜まっている。母親を捜したり、ゾンビから逃げ回っていたユリトは、もう一週間も「自分を慰める」行為をしていない。そんなユリトの目の前を巨大な乳や尻をユサユサと揺らせて歩くターニアを見て、男の子であるユリトの下半身は健全な反応を示してしまう。顔を赤らめながら、なかなか大きい「それ」をなんとかおさめようと、ユリトは前かがみ気味で歩くのであった・・・。
「んー・・・それがねー、なんかこの方が調子が出て、身体が軽いのよね〜。さっきまで頭痛かったんだけどね〜、もう全然痛くないし。砂利を踏んでもあまり痛みを感じない位身体が丈夫になった感じがするのよね〜。ほら私、ゾンビだったじゃない?その時の名残?がまだ身体に残っているっていうか・・・、そんな感じ。」
羞恥心がかなり薄くなり、自然のままに開放的になっているターニア。
ゾンビは服を着ていようが裸だろうが気にはしないが、そんな感覚なのだろうか。


55 : 名無しのごんべへ :2022/12/19(月) 11:31:48 ltxYDbWQ0
「私、学校では運動部に所属していたから身体は動かせる方なんだけど、正直な話、妊娠する前より調子が良いぐらいなの、こんな大きくて重たいお腹してるのにね。
ほら!」
「わ、お姉さん!?」
ひょいひょいとまるで小動物の様な素早い動きで崩壊した剝き出しのビルの鉄骨まで昇ると、そこを渡って見せるターニア。
「ほらほら、すごいでしょ?こんなこともできるのよ?キャハハ!!」
「お姉さん、危ないよ!」
「! 伏せてユリト!!」
「え?うわ!」
ユリトが屈むと同時に、背後のゾンビの頭が消し飛ぶ。
なんと五十人以上はいるゾンビの群れが迫ってきていたのだ。

「おらああっっ!!!」
細い鉄骨に乗ったままの状態で、ゾンビの群れをショットガンで撃ちまくるターニア。しかもその足の裏は鉄骨に沿って垂直に載せているのではなく、平行にして、だ。
物凄い速度でリロード&ショットを繰り返して、ゾンビたちの脳髄を飛び散らせていたターニアだが、まだまだゾンビの群れは現れる。
「あ〜もう、めんどくさいわッ!!」
ターニアは撃つ手を止めたかと思うと、くるりとショットガンをバットのように逆手に裏返せて持った。そしてジャンプして、飛び降りた!!
「お、お姉さんッ!!」
驚くユリトを飛び越し、ターニアはゾンビの群れに飛び込んだのである。


56 : 名無しのごんべへ :2022/12/19(月) 11:36:20 ltxYDbWQ0
ターニアのショットガンバットがゾンビの顔に深々とめり込み、そのまま千切れて吹っ飛んだ!!
「ホォ〜〜〜〜ムラァ〜〜〜〜〜ンッッ!!!さぁ、遊ぼうよゾンビどもぉ、キャアハハハハハハハハハハハハァハハハハハッ!!!」
狂気的な笑みで笑いながら、鉈を振り回し、ゾンビの足や喉笛をぶった切る。血の雨の中で巨大な乳房と腹を揺らしてゾンビと戦うターニア。ユリトはビルの物陰に隠れて見守る。
「ゾンビになった影響なのかな・・・?お姉さん、僕を追いかけまわしていた時のように、ハイになっちゃってる・・・。身体能力が向上してる上、心もまだゾンビ状態の時から抜けきっていないのかも・・・。」
ゾンビたちはただよろよろと動くだけではなく、素早くとびかかるように襲ってくるタイプもいる。
しかしターニアはそれをものともせずに打倒し、ゾンビたちを煽る。

「キャハハハ、どうしたの?ほら来いよ!!
お前らの大好きな「肉」はここだぜええええぇえぇぇぇぇッッッッ!!!!!」
ターニアは、更にゾンビを挑発する行動に出た。

「わ、お姉さんッ!?」


57 : 名無しのごんべへ :2022/12/24(土) 09:46:32 ang3EY760
なんとターニアは高所まで駆け上って、そこからジャンプしたかと思うと、ゾンビの群れにボディプレスをかましたのだ。
ゾンビたちが下敷きになったとはいえ、妊婦がするとは思えない無茶苦茶な戦いだ。
とはいえターニアの活躍により、気づけばゾンビたちは一人残らず切り刻まれ、打ち倒され、その死体の海の中に血まみれのターニアが立っていたのであった。
「ハァ、ハァ・・・。さ、さすがにこの人数はキツく感じるわね・・・。」
「お、お姉さん。大丈夫なの!?」
血を拭きながらターニアは笑う。
「この位、物ともしないって!!さぁ急がないと!またゾンビたちが来るからね!飛ばしていくわよユリト!!」
「え、うわッ!!」
ユリトと妹を背中に乗っけると、ターニアは疾風の如く走り出した!!

町中を駆け抜けるターニア。その重たい腹はユサユサと揺れる。
「お、お姉さんダメだよ!!僕が走るから!!」
「いいのいいの、ほらユリト!!森が見えてきた!私の宇宙船ももうすぐだよ!!」
見ると確かにビル群を抜けて、森が見えてきた。
ターニアとユリトは建設中のビルの中を走っていた。ここを抜ければもう、すぐに森の中だ。
「ほら見てユリト!私の宇宙船も見えてきたわ!」
「ほ、本当だ!」
だがここでアクシデントが起きた。

バキンッッ!!
「え、何この音?」
「!!お姉さん、上!!」
「きゃあああああああああああああああッッ」

ドザアアアアーーーーーーーンッッ
巨大な崩落の音がしたかと思うと、鉄骨や工事現場が派手に落ちる。
なんと手入れをしていなかった事による老朽化でビルの上階が崩落したのである。


58 : 名無しのごんべへ :2022/12/24(土) 09:54:07 ang3EY760
「う、うう・・・。」
砂煙が舞う中、地面に倒れていたユリトは、抱いていた妹の泣き声で目を覚ました。
ユリトは妹をしっかりと抱いたまま地面に叩きつけられた為、少し傷を負ってはいるものの、体は動かせる。妹の方も傷はない。
「だ、大丈夫・・・?」
よろよろと起き上がり、妹をあやすユリト。
「そうか、天井が落ちてくる瞬間、お姉さんが僕たちを放り投げて・・・、
ハッ、お、お姉さんはっ!?」
ビルは倒壊した為、青い空が広がっている。妹をあやしながら瓦礫の山の中をかき分けながら進むユリト。妹がようやく泣き止んだ頃、ターニアの姿を見つけた。
「お、お姉さん!!」
「ゆ、ユリト・・・無事・・・?」
ターニアはコンクリートの壁を背にするように立っていた。
そしてその腹にはなんと倒壊した分厚いコンクリートの床が深々と埋まり、挟まっていたのだ。
「ごめんなさいユリト。こんな事になって・・・。」
「僕たちは大丈夫・・・!それよりお姉さんが・・・!」
「大丈夫、私は挟まってるだけ。でもかなりきつく挟まれちゃってね・・・。」
すぐさまコンクリートの塊を横にどかそうとするユリト。しかしコンクリートはびくともしない。それどころか、ますますターニアの腹にめり込み、ターニアが苦痛の声をあげた為、ユリトはあわてて手を放す。

「ど、どうしようお姉さん・・・。」
「体を抜かす方法が一つだけあるわ・・・。お腹をへこませればいいの・・・。」
「どうすればいいの?」
するとターニアは少し腰を低くして足を開いた腰割りのようなポーズになる。
「か、簡単よ。このお腹の中の子供たちを産めばいいのよ。そうすればお腹がしぼんで抜け出せるわ!!ユリト・・・あなたが取り上げて。」
「え、ええっ!!無茶だよ、そんな!!」
「無茶でもやるしかないの・・・。産みさえすれば宇宙船の中で後処理は出来るし。
そ、それに私・・・こんなにお腹を強く圧迫されると・・・、も・・・もう出ちゃっ・・・うぁああうっっっ!!!!!」
臨月の腹を押し出されるように強く圧迫され、とうとうターニアは破水した。
彼女の大きな尻の間から、ビシャビシャと大量の羊水が流れ落ちはじめたのだった。


59 : 名無しのごんべへ :2022/12/25(日) 07:52:42 soKUaZFQ0
「うううっっっ!!!???」
無理な圧迫により、過程をすっ飛ばして破水し、滝のように流れ落ちる羊水。
「ふぅーーっ!!ふぅーーっっ!!」
汗を流し、顔を真っ赤にして息むターニア。
腹にきつくコンクリートの塊がめり込み、しかもそれが少しずつ動いて、さらに腹をきつく圧迫している状況なので、腹式呼吸をして腹を膨らませればするほど、腹圧で息をするのが困難な状況だ。しかしターニアは少しずつ息を取り込むしかない。
「お姉さん、頑張って・・・!!」
ユリトはターニアの手を握り励ます。
「うううぅぅぅぅぅーっ!!!!!」
そしてターニアの膣から、もう一人目の赤ん坊の頭が見え始めた。


60 : 名無しのごんべへ :2022/12/26(月) 00:12:18 xbgYGqak0
「もう少しだ!」
コンクリートに圧迫されたお腹で、思ったよりも進みが早く感じるターニア。
膨らみすぎたお腹では、恐らくそのまま出産しようものなら伸びきった腹筋で中々産み出せなかったはず。
ターニアはユリトに励まされながらも、コンクリートの圧迫も利用してお腹に力を加えた。
「ふうううう〜〜!!」
やがて、ターニアの膣口から一人目の顔が出た。
すぐに手で受け取る準備を終えたユリトは、スルリと抜け落ちた赤ん坊をバッチリ受け止めた。


61 : 名無しのごんべへ :2022/12/26(月) 10:17:18 K8tswEDA0
「やった・・・、やったよ!産まれたよお姉さん!!」
産まれたと同時に、開通したターニアの膣からすぐに二人目の頭が飛び出してきた。
「うっ!!!ううう!!!うぐうううおおおおおおおおおおおお」
「え、わ、ちょ、ちょっとまって!」
すぐさま敷いていたシートに、産まれたばかりの胎児を置くユリト。
「ふぐぬぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっ」

ボッ・・・バシャァアッッ!!
一気に二人目が産道から生まれ落ちた。
それと同時にターニアはにわかには信じられない行動をしていた。
なんとターニアは深々とめり込んでいるコンクリートの塊を、その腹で押し出し始めたのだ。
「おっ、お姉さん!?」
二人目を取り上げながら、驚きの声をあげるユリト。
「ンンンン・・・・・・ッッ!!!」
コンクリートの塊はターニアの腹に食い込む。だがターニアも更にコンクリートを押し出した。
顔を真っ赤にし、歯を食いしばらせるターニア。中の胎児はグイグイと押し出され、絶え間なくその股から羊水は落ちていく。
そして。
「んんぬぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおう!!!!!」

ズバシャアアアアアアアッ!!!

ターニアが叫びながら三人目を産み落とすと同時に、コンクリートの塊を前へどかし落としたのだ!!


62 : 名無しのごんべへ :2022/12/26(月) 10:21:44 K8tswEDA0
押し出されたコンクリートは、地面に落ちて粉々に割れた。
「お、お姉さんっ、すごい・・・!すごいよっ!」
「ハァ・・・ハァ・・・ど、どんなもんよっ・・・!」
しかし喜ぶのもつかの間。遠方からまたもやゾンビの大群が迫ってくるのが見える。
「お、お姉さんっ!!」
「うん・・・走ろう・・・!」
四人もの子供たちを抱える二人。出産したばかりのターニアの肩を抱いて走るユリト。
そして二人は森の中へ入った。ターニアはまだ三本ものへその緒を繋げたまま走っている。
そこで意識が朦朧としていたターニアも気づく。
「!ユリト・・・リュックはどうしたの?」
「ああ、あれ?赤ちゃんたちを抱いたり背負ったりするから置いてきたよ。ノートパソコン内のデータはメモリーカードに入れて抜きとってあるから大丈夫!」
「そうじゃなくて・・・!あの中にはお父さんの宝石が・・・!」
「ううん、いいんだよ。あれは、院長さんの物なんだし。いつかあの人の墓前に返すよ。
・・・大丈夫、お父さんが本当に持っていた指輪だけはポケットに入れてあるよ。
それより僕は、お姉さんと赤ちゃんたちの身の安全の方が大事なんだ。
さあ、急ごう!!」
「ユリト・・・。」

力強く自分の身体を支え走る少年のその姿を見て、ターニアは微笑んでいた。
ターニアとユリトは宇宙船へ向かい、走るのであった・・・。

ターニアとユリトたちが宇宙船に乗り込み、ようやく惑星を脱出してから数週間が経った。


63 : 名無しのごんべへ :2022/12/26(月) 10:25:49 K8tswEDA0
例の惑星はユリトが渡した、院長の調査データを基に、政府の指揮による本格的な調査が始まった。ゾンビたちは完全に殺され、焼却された。
別の星に建てられた院長の墓前に宝石が置かれている。そのすぐ近くにユリトの父の墓もあった。
そして政府の調査が済み次第、危険なレベルの惑星だと定められたこの星には惑星破壊ミサイルが撃ち込まれ、宇宙の藻屑と消えたのであった。

生還したターニア達も厳重な検査と治療が施される事になった。特にゾンビにまでなったターニアの調査は長く、ユリトとは長いこと電話でしか逢えない日々が続いていた。
しかし彼女自身は相変わらず呑気なもので、裸にされて女性職員に尻の穴まで調べられた、と笑いながらユリトに話すのであった。

ユリトにとっては辛い日々だったが、朗報もあった。なんとユリトの母が生きていたのだ。ユリトの母は、半分はゾンビにならない体質であり、ターニアと遭遇した後、なんとか自我を保ちながら、裸で森の中で生きていたという。
腹の傷は応急処置でなんとか塞いでおり、ゾンビに近い存在な為、たまに町へ降りてもゾンビに襲われることはなかったという。そして生体反応を検知してやって来た捜索隊によって救出されたのだ。まだ逢うことはできないが、目も皮膚も元通りに治り、快方へと向かっていると涙ながらにユリトはターニアに話していた。また逢えた時に、ユリトはあの指輪を手渡すという。

そして一ヶ月が過ぎた・・・。


64 : 名無しのごんべへ :2022/12/26(月) 10:44:56 K8tswEDA0
暗い宇宙空間の中、一隻の宇宙船が浮かんでいる。
その中ではターニアとユリトが乗っていた。
治療用のカプセルに入っており、薬液を抜いて出てきたターニア。上はビキニ宇宙服を着ているが、無理な出産で股が避けて治療中の為、下は履いていない。タオルで身体を拭きつつ、ぺたぺたと歩くターニアの股間には長い管の付いたマスクが付いていた。
「もう、お姉さん。またお尻出しながら歩いて。
あの惑星の時みたいにおっぱいを放り出して大通りを歩いちゃだめだよ!今度はゾンビじゃなくて人がいるんだから!」
キッチンで料理をしていたユリトはテーブルに座るターニアの前にそれを置く。
「仕方ないじゃない、今は管が付いてて穿けないんだから。大丈夫よ、ビーチに着いたら流石に管は外して、水着を穿くから。
でも裸で動くのは開放的ですっごく気持ちがいいわよ?貴方もたまにやってみたら、ユリト?」
「まったく、もー・・・。」
モグモグとご飯を頬張りながら笑うターニア。

あれからようやくターニアとユリトは再会する事が出来た。
母とも再会し、指輪も手渡せたユリト。これからは親子三人で生きていくという。
ターニアの方も子供たちを旦那に預け、ユリトと一緒に生還&再会記念のバカンスへ向かっていたのだ。
ちなみにその行き先はバカンスの場として有名な、惑星アクエリアだ。

食事を終えた二人。
その後、ターニアはユリトをぬいぐるみのように抱きながらリラックスチェアに腰掛け、テレビを見ながらくつろいでいた。
産後である為か、ターニアの乳はさらに爆乳になっている。
ほぼ裸の姿のターニアのおっぱいに挟まれて赤くなるも、ユリトはターニアを心配する。
「ほんとに大丈夫なの?退院したばかりなのに、海で泳ぐなんて・・・。」
「大丈夫だって!大事な部分にはマスクをしてるしね。
・・・それに何かあっても、また私を護ってくれるんでしょ、ユリト?」
「・・・うん。当たり前でしょ。」

ターニアの言葉にコクンとうなずくユリト。
それを見てターニアはユリトの頭を撫でて、嬉しそうに笑っていた・・・。

「さぁてとっ!!着くまでの三時間は暇だし!!ユリトが興味津々だった物でも鑑賞しますかあっ!」
そう言ったかと思うと、ターニアはテレビのリモコンで映像ディスクを再生させた。

するとテレビの画面に、大勢の裸の妊婦たちの姿が映ったのだ。
「わああぁ〜〜〜〜〜〜ッッッ!!?な、なにやってんのお姉さん!!」
さらに顔を赤らめ、その場を離れようとするユリト。しかしいつの間にかガッチリとターニアに手足と身体を掴まれ逃げられない。
「大丈夫大丈夫。さすがにAVじゃなくてイメージビデオにしておいたから!・・・まぁ多少は過激だと思うけどねフフフ。」
ユリトを抑えつつ、横にたくさん積まれたパッケージのひとつを手に取り解説するターニア。
「総勢30人もの臨月妊婦たちの爆乳と腹が揺れるんですって!私よりおっぱい大きな子、いるかしら?楽しみねユリト!キャアハハハハ!!
あ、そうそう。のどが乾いたり、興奮したらいつでも私のおっぱいを吸っていいからね!
ほら私、三人も一気に産んでおっぱいが張ってしょうがないから!!」
いつのまにかターニアは上半身を脱いでおり、ほぼ裸であった。肥大し黒ずんだ乳輪も露になっている。
・・・どうやらターニアの趣味は、少年へのセクハラの様である。
ユリトを抱きしめターニアは笑った。
「さぁ、楽しみましょうっユリト!」
「わ・・・わああああぁ〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!」

宇宙にユリトの声が響く。

能天気な女性と、その女性を守る少年を乗せた宇宙船は、蒼く光る惑星へと向けて、静かに進み始めていたのであった・・・。

はるかな未来出産の旅2〜バースオブザデッド〜 ジ・エンド


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