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復讐

1熊猫:2010/01/20(水) 09:02:05 ID:ZHtQ.ojc0

――くそっ、あの女め。いきなりなんてこと言いやがるんだ。

 数秒前まで元最愛の女性の声が聞こえてきていたケータイを床に叩きつける。
復讐してやる。絶対許すもんか。
怒りに任せ、ネットで検索。検索クエリは「復讐」。

すると検索窓の下に、「復讐 代行」や「復讐 合法」、「復讐 方法」などの候補が現れた。
「復讐 方法」を選ぶ。
簡単 後遺症が残るように復讐する方法。や、超強烈な復讐方法教えてください。などのサイトが検索結果に現れた。
俗にスニペットと言われるサイトを説明する語句を読むと、いまいちしっくりこない。
命まで直接奪うまでは行かないが、それに近い、レイプとか半死ぐらいがちょうどいい。
別れ際にとんでもない言葉を吐く女は数多いと聞く。だが、相手の人格や人生全てをも否定するような言葉を吐く女はコイツくらいのものだろう。

下へスクロールしていくと、検索結果ページの一番下に「復讐.com」というサイトが見つかった。
通常、このようにクエリにどんぴしゃのサイト名の場合、検索上位に来るはずなのだが、しょぼいサイトなのだろうか?
スニペットを見ると、「このサイトが検索結果にでたということは、あなたは復讐を考えていますね。このサイトは、あなたの思い通りの復讐ができます」とある。
興味を引く書き方だ。いわゆるスパムといわれるクオリティの低いサイトなのだろうか?
しかし、思い通りの復讐ができる。という煽り文句は惹かれるものがある。
他にめぼしいサイトもないようなので、これにしようか。

 サイトを開いたが、真っ白の画面が出た。
ん?おかしいな。繋がらないのかな?
そうおもった瞬間、画面上部にブルーのラインが現れ、その下に、
「西辺 遼平さん。ようこそ復讐.com へ」
の文字が現れた。
「えっ…!?」
 思わず絶句した。なぜ自分の名前が書いてあるんだ。
自分の西辺という苗字はとてもめずらしく、今まで親戚以外に同じ苗字のヤツにあった事がない。
何故だ。どうしてだ。
 よくIPアドレスなんかを取得・表示して、あなたの個人情報はすでに手に入れていますよ。だから、お金払え。
というサイトを良く見るが、IPアドレスみたいに簡単に誰でも取得できるような情報ではない。
すこし目をそらした隙に、画面は変わっていて、個人情報を入力する画面が出ていた。
その上には、「あなたの復讐したい相手の個人情報をわかる限りで入力してください」と出ている。
「名前は、刑部 蓉子。年齢22歳。住所は…」
 わかる限りで入力していく。意外と、入力できない項目が多いのに気付く。結局俺は蓉子の事を何もわかってなかったのか?
一番下の「次へ進む」ボタンをクリック。

 左側に身体メニューや、精神メニューなどのメニューアイコンが出て、中央に3Dの女性が現れた。
その女性は、次第に形を変えていき、蓉子そっくりの格好になった。
3D蓉子の足の下辺りに、3Dモデルとリアルモード、リアルタイムビューの3つのボタンがある。
3Dモデルのボタンが灰色になっており、リアルモード、リアルタイムビューにそれぞれ黄色と青色の色がついている。
現在画面に表示されているのは3Dモデルということか。
だが、これでどうやって復讐しろというのか。まさか、このネットの中で復讐しろという事なのか!?
一番下のinformationと書かれた下の部分に、文字が現れ始めた。

<西辺さん。慌てないで下さい。確かにあなたはこの画面で復讐を行っていただきますが、実際に刑部蓉子さんの身に降りかかります>
<その様子は、リアルタイムビューで観察できますし、リアルモードで実際に西辺さんが復讐を行って頂く事も可能です>
<まずは、左の身体メニューか精神メニューから、復讐メニューをお選びください>
 
 何だこのサイトは。俺は夢でも見ているのか。しかし、蓉子への復讐の思いが数段勝っていた。
リアルタイムビューにしておいてから、身体メニューを開く。
頭 肩 腕 など身体の部位が表示され、その下にさらに微痛や鈍痛、激痛やかゆみなどが表示されている。

 何にしようか?
とりあえず、胸の激痛を選択。継続時間を20秒と入力した。

62熊猫:2020/11/08(日) 12:05:45 ID:.YN3FQqA0
手を伸ばし、小麦色のおっぱいを鷲掴みにする。
手に余るそのおっぱいは俺の手から逃れるようにぐにゃぐにゃと動く。
「はぁ……っ、ぅんん……。んはぁあっ!」
 頭の上からはチュンちゃんのエロい声が降り注ぐ。
たしか、夢だと乳首が弱点だったよな。
「んんっ……。んぁあ! くっぅうう……、んんん〜ッ! んはぁっ、ぁあ、は、はぁあんん!」
 おっぱいから手を離し乳首をつねると、チュンちゃんの声は少し高くなった。
軽くイッたのか、ぶるんぶるんとおっぱいが揺れる。
腰を引き寄せ、股間を密着させる。
「んんっ……、きゃぁあ〜! ん……っ、ぅううんんっ……!」
 チュンちゃんは、切なそうな声を上げる。
だめだ。がまんできん。ヤリたい……。チュンちゃんとセックスしたい……。
チュンちゃんの腰を再び引き寄せ、湯の中で見えにくい中、チュンちゃんの腰を沈めさせる。
「んんん〜……っ! んんっ! んはぁっ! ぁはぁああんん!」
 数回腰を動かすと、たまらずチュンちゃんが大きなよがり声を上げる。
風呂場だからか、声が反響してとてもエロい。
「いくぞ! このままっ……!」
 掛け声をかけて、大きく腰を動かす。
湯船いっぱいのお湯が潤滑油になったのか、すんなりと腰が動く。
腰を動かす度、お湯がチャプンチャプンと音を立てる。
「……あっ、んんぅぅッ……。ひゃんぅぅ……んあッ、ふぅわッ、ふああぁぁぁ……ッ!!」
 さらに数回腰を動かすと、チュンちゃんは本格的にイッたのか、身体を反らせ、口を大きく開けた。
その口元からは、だらしなくヨダレが糸を引いている。
そんなあられもない姿を見たせいか、心底チュンちゃんが好きになった。
「俺も……! 出すよ!!」
 俺も身体がビクンビクンと震える。俺もそろそろ限界だった。
「う、うん! 出して! 中にぃィい……!!」

 ドピュ、ドピュッ、ドピュドビュピュ……!!
 ドピュッ、ドピュ、ドピュドビュ……!!

 チュンちゃんが中出ししてと叫んだのと同時に、俺は射精してしまった。
チュンちゃんも腰をピッタリと着けて離れないようにしていたため、そのまま中へと出してしまった。

63熊猫:2021/12/17(金) 11:40:49 ID:C7tPxT2o0
 いわゆる賢者タイム。
お互いにグッタリとしながら、お湯に身を任せる。
最後までピッタリと腰を密着していたせいか、お湯には精液は一滴も浮いていなかった。
チュンちゃんの中にすべて吸い込まれたんだろうか……。
 その後、大浴場の清掃を手伝ってから、部屋へと戻った。
同室のツレからは何をしていたかと詰問されたが、適当にはぐらかしておいた。
俺ら全員チュンちゃんを狙っていた。抜け駆けがバレたら殺されるかもしれない。
 それから、昼は海で泳いだり、釣りをしたり。
暗くなってからは、民宿の手伝いをしたり、チュンちゃんと遊んだり……。
そして、チュンちゃんが清掃当番の度に、誰もいない大浴場でセックスした。

64熊猫:2021/12/17(金) 11:43:46 ID:C7tPxT2o0
 光陰矢のごとし。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、数日前から9月に入った。
みんなで相談して、夏休みも終わることだし、そろそろ東京に帰ろうという事になった。
観光シーズンに入っているため中々チケットが取れず、ようやく取れたのは14日のチケットだった。
その日の晩、いつものようにチュンちゃんとその両親と一緒にご飯を食べている時、
俺達は東京に帰るということを発表した。
遠い親戚というか、もはや家族のようになっていたため、寂しかったがそればかりは仕方ない。
 その日は、チュンちゃんが掃除当番の日だった。
指折って計算すると、これが最後のチャンスかもしれない。
意気揚々と大浴場に向かったが、別れが辛いのかチュンちゃんは浮かない顔だった。
「あ、あのね……。遼くんに言わなくちゃいけない事があるんだ……」
 二人して大きな浴槽にしばらく浸かった後、チュンちゃんが切り出した。
頷いて続きを促したものの、チュンちゃんはなかな口を開かない。
切り出したものの、言ってもいいかどうか悩んでいるようだ。
こういう時は、決心するまで何もしないに限る。
「私ね、妊娠したの。今日病院に行ってきたんだけど、8週目だって……」
 チュンちゃんがようやく口を開いたのは、だいぶ経ってからだった。
妊娠したの……。
その言葉の意味がようやく脳に達したのは、しばらく経ってからだった。
もちろんショックはショックだけれど、俺は嬉しかった。
堕ろそうなんてこれっぽっちも考えなかった。この掲示板的にも、マズイだろう。
どうしたいのかと聞くと、産みたいという。その日はいつになく燃えて、ずっとチュンちゃんを抱きしめていた。

65熊猫:2022/01/13(木) 18:32:15 ID:C7tPxT2o0
 そして迎えた14日。
俺たちは東京へ帰るため、フェリーで沖縄本島に向かっていた。
本島の大学に戻るというチュンちゃんも一緒だ。
幸いにも、ツレ達やチュンちゃんの両親にも妊娠はバレていない。
小一時間後、フェリーは沖縄本島に到着した。
そのまま空港に向かい、東京行きの飛行機を待つ。

 東京へと帰る友人たちが乗った飛行機が飛び立つのを、俺たち二人は展望デッキで見送った。
横目でチラッと見ると、チュンちゃんはまだ涙ぐんでいる。
そして、無意識にそうなるのかしきりにお腹を撫で擦っている。
9月に入ったというのに、沖縄はまだまだ暑く、夏真っ盛りのようだ。
そのせいか、チュンちゃんも結構身体にフィットしたワンピースを着ていたが、
今日でちょうど10週目に入ったというお腹は、
手で撫で擦っていても、全然目立ってなくて、妊娠していると言われないとわからないぐらいだ。
後ろから抱きつくような格好で、チュンちゃんのお腹を撫でてみる。
何となくふっくらとしている気がするし、何だか暖かい。
しばらくそうしていたいと思っていたが、恥ずかしいと怒られてしまった。
 友人たちが乗った飛行機が豆粒みたいに小さくなると、どちらからともなく歩き出した。
空港からモノレールに乗って、チュンちゃんが通う大学に向かう。
明後日から授業が開始されるのだそうだ。
着いてみてわかったことだが、チュンちゃんは女子寮に住んでいるらしい。
一緒に住めると思っていただけに残念だな。
俺の住処は、大学近くのアパートに部屋をチュンちゃん名義で借りてくれているという。
正直ホッとした。さらにチュンちゃんの友人が、リゾートホテルのバイトも見つけてくれているという。
最終的には東京に帰りたいところだが、妊婦に飛行機は危ない。
ちょっと調べた所、放射能の影響とか、気圧の関係なんかが、かなり危険なんだとか。
安定期になるのを待とうと、モノレールの中で話し合ったのだった。

66熊猫:2022/09/03(土) 17:30:01 ID:C7tPxT2o0
 次の日からリゾートホテルのフロントとして働き出した。
覚えることが多く、必死でこなした。
台風シーズンを終え、過ごしやすくなった沖縄は意外と観光客が多い。
最初は全然答えられなかった観光地の案内も、今ではすんなり答えることができる。
元々体力には自信があったほうだったが、真っ黒に日焼けした今、精悍な、どっからどう見てもウチナーンチュ(沖縄人)になっていた。
 今日も今日とて、クタクタになった体を引きずって、家へと帰る。
「おかえり〜」
 めぐみが暖かく迎えてくれる。それだけで、一日の疲れた吹っ飛びそうだった。
先日、勤務先のホテルの結婚式プランの予行演習ということで、かなりお安く結婚式ができ、入籍も無事済ませた。
いつの頃からか、チュンちゃんという愛称ではなく、名前で呼んでいた。
 あっという間に、本島に移り住んでから1ヶ月近くが経っていた。
結局めぐみは、女子寮に戻らず俺と同棲するという形になっていた。
沖縄はまだまだ暑く、と言っても、東京だと7月ぐらいの気温だろうか。最低気温だって23度くらいなんだから。
妊娠14週目に入っためぐみのお腹は、下腹がポコっと出ているぐらいで、あまり目立たない。
お腹に手をやると、とたんに膨らみがはっきりとする。まるでマジックのようだ。
そのせいなのか、段々と大きくなるお腹が嬉しいらしく、家の中でも結構薄着だ。
マキシワンピというらしいが、くるぶしぐらいまである長いワンピースを着ている。
ボーダーのお腹の辺りだけ少し線が歪んで見える。
その歪みも何だかめぐみのお腹に赤ちゃんがいる証拠のようで愛おしい。

67熊猫:2023/10/30(月) 11:56:43 ID:C7tPxT2o0
 それからさらに1ヶ月が経った日のこと。
今日はちょうど休みだったので、めぐみの検診に立ち会った。
産婦人科の待合室は、お腹の大きさもまちまちの妊婦で溢れかえっている。
場違い感が半端なく、居心地の悪さを感じ始めた頃、やっとめぐみの番になって診察室へと呼ばれた。
5ヶ月目に入った事もあり、医師から安定期に入ったので飛行機も問題ないとお墨付きをもらった。
職場のホテルに連絡を入れ、1ヶ月後に退職の運びとなった。
めぐみも、一旦は大学を休学するということにしていたが、出産後に沖縄に戻るかどうかは微妙ということだった。
退職してから数日後の日付で、東京行きのチケットも取れた。

 そして、東京に帰る日。
12月も半ばというのに、沖縄はTシャツがそろそろ寒くなったという感じ。
朝が遅いめぐみに合わせて、昼前の飛行機のチケットを取ったので、まだ半袖でもなんとか行けるかという感じだ。
ただ東京はそうは行かない。
調べてみると、今日の気温は12℃らしい。最低気温が、でなはい。最高気温が12℃らしい。
長袖どころかコートも必要だ。向こうに着いてから空港内で上着を買おうと、飛行機を待っている間に話し合った。
空港には、ホテルのスタッフが見送りに来てくれていた。
なんだか照れくさいものの、また遊びに来ると約束して手を振った。
 飛行機の中に乗り込み、しばらく待ってから飛行機が動き出した。
沖縄を出た事がないというめぐみは、初めて乗る飛行機から見る景色に目を輝かせ、
まるで子供のように窓にかじりついて外の景色を見ている。
そして、飛行機が動き出しただの、地上スタッフが手を降ってくれただの
逐一こちらを振り返って報告してくる。
妊娠が分かってから伸ばし始めた髪は、肩にかかるぐらいになっている。
振り返る度、毛先がバサッと跳ねるのを気にする様子もまたかわいい。
ちょっと恥ずかしいけど、かわいいなぁと思った。
そして飛行機は、グングン加速し、大空へと飛び立つ。
 またもやめぐみは、いちいち、今ふわっと浮いただの、管制塔が見えただの
こちらを振り返って報告してくれる。
もうすぐ子供が産まれるというのに、これじゃどっちが子供かわからないな。
子供といえば、21週目に入ったお腹は、隠せないほどのぽっこりとした膨らみが目立つ。
日に日に大きくなるお腹がよほど嬉しいのか、今日も身体にフィットしたワンピースを着ている。
お腹の下に飾りベルトがあるので、よりお腹の大きさが強調される。
でもそんなお腹もあまり目立たないと感じるのは、おっぱいの存在感だろう。
まるでソフトボールふたつ隠れているかと思うほどの膨らみ……。
それが身動ぎする度に、ぶるんぶるんと揺れ動く。
 ……ヤバイ。何かムラムラしてきた。安定期に入るまでってお預けを食らったものだから、
ちょっとの刺激でもムラムラしてきてしまう。
もう安定期に入ってるんだし、東京に着いたらめぐみを誘ってみようかな。

68熊猫:2024/03/14(木) 14:53:21 ID:C7tPxT2o0
 そんな事を考えているうち、無事何事もなく羽田空港に着いた。
ちょうど昼時だったので、空港内でご飯を食べた。
沖縄料理屋はなかったので、めぐみはがっかりしていた。
めぐみはカレー屋に入りたがったが、辛いのやスパイスはお腹の子に悪影響だ。
次にめぐみが足を止めたのは寿司屋だったが、魚の中には水銀を多く含むものだったり、
火が通っていないものだと食中毒の危険性が高い。なので却下。
しょんぼりとしていためぐみだったが、
農家直送の新鮮なお野菜を使った健康的なメニューを提供するお店が見つかったので、そこへ入った。
明太クリームうどんはかなりうまかったが、めぐみは足らなかったらしく、ケーキもガッツリ食べていた。
その後、ユニクロへ行ってコートを買った。残念ながらマタニティーのコートは売ってなかったが、
大きめのサイズがあったのでそれにしたようだ。
 シャトルバスに乗り込み、まずはホテルに向かう。
沖縄で勤務していたホテルの系列ホテルで、そこで働けるように便宜を図ってもらっている。
さらにアパートを借りるまで、ホテルで生活できる事になっている。

69熊猫:2024/03/14(木) 15:00:55 ID:C7tPxT2o0
 東京での生活は久しぶりだった。指折り数えてみると、約半年ぶりか……。
沖縄と違って東京は寒かった。
それに人も多いし、色も多い。思わず酔いそうになった。
ホテルに着く頃にはだいぶとましになってきたので、めぐみには内緒にしておこう。心配させてもいけないしな。

 東京に帰って来てから数日後。
結局大学は中退する事にして、手続きをした。もう何の未練も何もなかった。
勤務自体は週明けからなので、客目線でいろいろリサーチするためにロビーをうろつく。
 その時。ふとロビーで見かけた人物で嫌な事を思い出した。
長い黒髪をなびかせたその女性は、蓉子に雰囲気が似ていた。
ロビーを闊歩するその女性は、一瞬蓉子かと思ったが、よく見ると似ていない。
 そういえば、その蓉子は今どうなっているのだろう。
思い出したくもないヤツの事を思い出してしまった……。
復讐メニューを使って、一年以上妊娠状態を継続しているはずだが……。


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