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【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 避難所【クロスSS】

316ゲッターロボ-A EoD- 第九話後編?D:2014/08/02(土) 04:45:17 ID:4I8Y4/zEO
そして一番上についた二人を待っていたのは、見晴らしのよく、そして夕日の光をモロに受ける絶好の場所だった。
ベンチなどもあるが、誰もこないのか砂と枯れ葉だらけで汚れている。

「いい景色……アタシ気に入ったわ。またリュウトと来たいな……」

嬉しそうにそう言う彼女の後ろで聞いていた竜斗は……。

「エミリア」

「ん?」

彼女は振り向くと、どこかやりきれない顔をした竜斗がいた。

「今だから聞けるけど……なんで『俺』ばかりなんだ?」

「リュウト…………?」

「……カラオケん時でも言ったよな。他に好きな人はいないのかって……俺は知ってるよ。お前、中学の時から結構告白されてたの――」

彼女の顔から笑顔が消えた。

「告白したのは全員、俺より遥かに頼りがいがあるいい男だったけど……お前は全部断った。なんでだ?」

「…………」

「……こんなこと、恥ずかしくて言いたくなかったけど俺も大体は気づいていた。俺が好きなんだろ――」

ついに彼は彼女に秘められた想いの核心に迫った――。

「エミリアとは小学校前からの付き合いで常に俺と一緒だったからそれぐらい分かる……それに、お前ほど俺を想ってくれる女性(ひと)はいないよ。凄く嬉しいけど――」

「リュウト……っ」

「なんで俺なんだ。なんでこんな弱い俺なんだ……お前、少しは自分のこと考えたことあるのか?」

その言葉が彼女の心に針のようにグサッと深く突き刺さる。

「それが悪いなんてことはない。
けど……これ以上俺にくっついてると、これからもずっとお前にばかり迷惑がかかる。
お前にこれ以上傷ついてほしくないんだ……それなら、いっそのこと俺よか他の人を探したほうがいいと思う……」

彼は震える声で彼女の思いを引き裂くようなことを伝える――これも彼なりに考えたことである。
自分にばかりくっつき、助けようと庇うから愛美のような悪い人間と喧嘩し、傷ついてしまう。
他の頼りになる男とくっつけばきっと守ってもらえるから――。

「…………」

「お前だってホントはツラいんだろ?俺を助けるためにこんな――」


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