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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第107話☆
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「―――うん、そうかもしれないね」
スバルの声が、1オクターブ下がった。
「―――あたしもちょっとだけ、ティアの言ってること解るよ。
訓練の時にね、なのはさん、今まで見たことも無いような凄く冷たい目をしてて、……ちょっぴり、怖かったことがあった。
でも、それだけ、なのはさんも必死なんだと思う。
ねえティア、あの時、あたし達は何も出来ずに負けちゃって、あたし達が足手纏いになったせいでなのはさん捕まっちゃって……。
あの時は、敵の悪ふざけで逃がしてもらったからいいけど、全滅してたかもしれないんだよ!」
「―――そんなこと、解ってる! あんたに言われなくても解ってるわよ、バカスバル。
あの時、あたしが一番にやられた。何も出来なかった。あんたに背負われなきゃ、逃げることも出来なかった!
……あたしが本当に怖いのは、なのはさんの様子が変わったことじゃなくて、なのはさんがこのままじゃ駄目だと思う位、自分が役立たずなんじゃないかと思うこと。
それが、一番、怖いのよ……」
ぽんぽん、と、ティアナの頭を叩く音がする。
「―――頑張って強くなって、なのはさんに心配かけないようにしようね」
「―――うん。……それに、今のなのはさんの指導、厳しいけど凄く緻密で論理的で、あたしにとっては前より解り易いぐらいだしね!」
結局、話の落着点はそこか。
フォワードメンバー達は、皆高町なのはを心の底から尊敬している。
産まれたての雛が初めて見たものを親と思うような、絶対的な信頼。
だが、強すぎる尊敬や信頼は、時としてその瞳を曇らせる。
これは私にとって非常に好都合だ。私が多少高町なのはとして奇異な行動を取ったとしても、彼らは好意的に解釈してくれるだろう。
愚かしいと鼻で嗤いたいが、ありがたいと感謝しよう。
それでも、高町なのはとして生活していくことに窮屈さがあるのも事実だ。デスクワークや教導の時などに、少しづつ地を出すことでストレスを発散しているが、どうも居心地が悪い。
記憶をアーカイブとして利用できる私は、高町なのはの思考ロジックを完全にトレースできる。
しかしそれは、感情的過ぎて、どうも私にとって納得がいくものではない。私と高町なのはの間にある人格の乖離は、余りにも大きい。
あまり、高町なのはの人格を模写して行動を続けるのは好ましくない。
それは、私自身の人格が高町なのはのそれに引きずられかねない、危険性を孕んでいる。
高町なのはの人格が変貌しても、周囲に不審と思われないようなイベントが必要だ。
「……こんなのはどうかしら。
教え子達4人を、突発的な戦闘で全員喪ってしまった高町なのはは、失意と絶望から以前の明るさを失い、ただ仕事に邁進する人間へと変貌してしまいました……」
うん、悪くないアイディアだ。
私は独り小さく頷くと、『なのはさん談義』を続けている二人に気取られぬよう、その場を後にした。
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