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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第107話☆
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……JJスイーツで買ったアイスを片手に、私は額を押さえながら公園のベンチに座り込んだ。
一通り回ってみたのもいいが、何とも目まぐるし過ぎる。
感覚の全てを高町なのはのそれに預けてしまってもいいが、こればかりは自分で味わっておきたかった。
極彩色で、刺激的な娯楽施設の数々。昔なら、例え王女であっても味わうことの出来なかった極上の快楽。
トロリと緑の雫を流すアイスを軽く舐めると、ペパーミントの幽かな刺激と心地よい甘みが舌の上で踊る。
こんなものを、貴族でもない行きずりの人間達が僅か数枚のコインで味わうことができる。
それが一体どれ程の贅なのか、誰も知らずにただ日常の一コマとして享受している。
ぺろりと、緩慢にアイスの雫を舐め上げる。
……そして今は、私もそれを享受する一人なのだ。
不意に、今もあの水槽の中で計算を続けているだろう同士達の事が頭を過ぎった。
狂人は言った。彼らには、要求に応じてあらゆる快楽を電子的に提供していると。
彼らは、果たして知っているのだろうか? この、新しく鮮烈な美味のことを。
「……あの、もしかして、高町なのはさんですか?」
ぼんやりと思索に耽っていたそんな時、不意に見知らぬ声がかかった。
「うん、そうですけど……なにか、ご用ですか?」
若い数人の男女が、そこに居た。どの顔も高町なのはにも見覚えがない。
通りすがりの若者達のようだ。
「うわ、やっぱり本物だ、本物の高町なのは空尉だよ」
「あの、私、ずっとお会いしたかったんです!」
彼らは所謂、高町なのはのファンのようだ。
高町なのはの華々しい活躍は以前から各種メディアでも取り上げられ、エースオブエースと呼ばれる程である。
浮ついた底の浅いファンの類がつくのも当然だろう。
鬱陶しい、すぐさま追い払って静かにこの休息を楽しみたいところだが、高町なのはの人格からして邪険に扱うわけにもいくまい。
「高町空尉のご活躍は、いつもお聞きしています! 私、ずっと憧れてたんです!」
「……ありがとう、ずっと応援してくれてたんだね。嬉しいよ」
いかにも頭が悪そうな少年が、主人を見つけた駄犬のようにへらへらと擦り寄ってくる。
「俺、今後の進路は管理局に入って航空武装隊を目指すつもりです!
今の成績じゃあ正直厳しいんじゃないか、って先生には言われたんですが、どうしても高町空尉みたいな立派な魔導師になりたくて―――」
良くいるタイプの馬鹿だ。
現実を知らぬ若き頃に大言壮語を語り、無謀な猪突猛進の末に現実の前に挫折する。
一顧だにする必要も無い愚者。
その彼に、私は柔らかく微笑みかけた。
「それじゃあ駄目だよ。『私みたいな』じゃ、なくて、あなたはあなたとして、本当にあなたらしい夢を探さなくちゃ。
でも、空隊という大きな目標に向かって努力してるのは、本当に偉いと思う。
ちょっとの成績やテストの結果じゃない、大事なのは諦めないことだよ。
頑張って努力を続ければ、きっと夢は叶うんだから!
そうすれば、あなたはきっと、わたしなんて目じゃない、本当に凄い魔導師になれるよ!」
「はいッ!、ありがとうございますッ!」
少年は顔を紅潮させ、最敬礼でもするように深々と頭を下げた。
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