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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第101話☆

963 Lyrical StrikerS 第9話その2② :2010/01/27(水) 22:02:32 ID:rFRoD3QI
「お願いします、僕も連れて行って下さい」

「エリオ………………」

「わがままだっていうのはわかっています。けど、試したいんです。僕の…………僕の力を………………」

喉を絞る様に懇願し、エリオは視線を俯かせる。
一瞬、フェイトは彼が何を言っているのか理解することができなかった。
エリオは自己顕示欲や競争心というものとは無縁だと思っていた。
彼はいつだって素直で物分かりがよく、物事に対する分別もできていて、子ども特有の身勝手さやわがままも持ち合わせていない。
物分かりが良すぎて子どもらしくないところは考えものだが、争いを好まない生来の優しさは彼の美徳だとフェイトは思っていた。
そんな心優しい少年が荒事を担う武装局員に志願したのは、一重に恩人であるフェイトの役に立ちたいという一心からであった。
矛盾しているかもしれないが、彼は誰かを傷つける力を欲してはいない。
降りかかる火の粉を払い、大切なものを守るための力を振るう騎士。
それがエリオの理想の騎士像であり、そうなることが彼の夢であった。
だが、先程の願いはただ純粋に、自分の力を試したいという野心からくるものであった。
エリオらしくない、貪欲な一言だ。
けれど、フェイトは先程のエリオの言葉を喜んでいる自分がいることに気がついた。
自分の意見を口にせず、ただ黙って言うことを聞いているだけの子どもだったエリオが、如何なる心境の変化があったのかはわからないが、
悩み、焦り、そこから抜け出そうと自分なりに考えて、他人に迷惑をかけることも承知で我を貫こうとしている。
それは大人になるための階段を、たった半歩ではあるが踏み出した少年の切なる願いであった。
先日のシグナムへの弟子入りもそう、彼の中で今、戦いたい、強くなりたいという競争心が少しずつ大きくなっているのだ。

「そっか、エリオも男の子なんだね」

そっとエリオの頭を撫でながら、フェイトは彼の背丈が少しだけ伸びている事に気がついた。
急を要する非常時に不謹慎なことかもしれないが、フェイトはエリオの成長に喜びを禁じ得なかった。
こんな時でなければ、きっと手放しで喜んで抱きしめていたことだろう。
だが、今は一刻を争う非常時だ。エリオのわがままに付き合っている時間はないし、
心身ともに未熟な騎士見習いを“人間同士”の戦いの場に連れて行く訳にもいかない。
武装局員ならば誰もが通らねばならない、自らの魔法で犯罪者を傷つけねばならないという試練を体験するには、
彼は余りにも幼く覚悟も出来ていないのだ。何の心構えもなく現場に連れて行けば、
彼が思い描いているベルカの騎士が正義の味方であるという理想を打ち砕く事にもなりかねない。
エリオの願いが強ければ強いほど、それを裏切らなければならないという罪悪感は募っていく。
その思いを悟られぬよう抑えつけながら、フェイトは静かな声音でエリオを諭す。

「エリオは強くなったよ。私もびっくりするくらいの速さで、どんどん強くなっている。
でもね、今は一緒に行けないんだ。私達が留守の間、もしもガジェットが現れたら、
それをやっつけに行く人が必要でしょ? 今のエリオのお仕事は、街を守るために隊舎で備えること。
それも立派なお仕事でしょ?」

「それは……………はい、その通りです」

「だから、今夜は良い子でお留守番していて。その代わり、ティアナ達のことをお願いして良いかな? 
目が覚めてもまだ本調子じゃないと思うし、キャロと一緒にフォローしてあげて欲しいんだ」




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