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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説第100話

536CRR:2009/09/24(木) 23:17:28 ID:v8sJQzmw
「……ん、眠い……」

はやてが目を覚ますと、そこは真っ暗な闇の中だった。しかし自分の姿は見えていて状態が確認できる。
今まで騎士甲冑に身を包んでいたはずが、なぜか陸士の制服に着替えておりしかも車椅子に座っていた。

「何や……? 私、生きてるんか?」

アームレストに肘をかけ、背もたれに体重を預けて座っていると自然と眠気が襲ってくる。
かつてはやてはこんな状態を味わったことがある。そう、闇の書事件のときの状況に限りなく近い。
そうなれば、当然『彼女』がはやての前に現れる。

「リイン、フォース……?」

「お久しぶりです、主」

あの冬の日に消えていった、当時の姿のまま。
銀色の鮮やかな長髪も、黒一色の服を自ら拘束具で戒めた特徴的な格好も。

「何や、私このまま負けるんかな……?」

はにかみながら、はやてがそんな言葉を口にした。
スカリエッティの闘牌に付いていけず、リンカーコアも風前の灯。
弱気になったはやてに、リインフォースは厳しい目を向けた。

「……主、諦めたらそこで試合終了ですよ」

「っ!!」

その真紅の瞳の奥にはやてへの強い思いを秘め、リインフォースがはやてと視線を合わせる。
ぎゅっと手を握り、はやてにまるで何か力を送り込んでいるかのようだ。
きっと送り込んでいるのは魔力でも体力でもなく、雀力だろう。

「狂気の沙汰ほど面白い、と先人は言っているではありませんか。このまま引いてどうするのですか?」

今まで諦めかけていた自分が情けなくなった。
さっきまでの死にそうな顔や諦めの感情が出ている顔をすべて振り払い、
はやては顔をきりっと引き締めた。

「……せや、あきらめたら終わりやったね。ありがとう、リインフォース」

そう。まだ諦めてはいけない。
そういえば、卓の上のはやての味方はカリムだけではなかったのだ。
はやては目を閉じ、口ずさみ始めた。




「……あきらめたーら おーわーりー 気もーちを リセットしてー……」

「はやて……!? 大丈夫!?」

はやての意識が戻り、顔が上がった。
心配して声をかけ続けていたカリムに応えると、帽子を拾ってまた深く被る。
帽子と前髪に隠れたはやての目が、一瞬光ったような幻想を対面のトーレが見た。

「大丈夫やカリム、任しとき」

「はやて……!!」




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