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短編・小ネタ投下用スレ

1名無しさん:2008/08/18(月) 00:50:22
画像でもよろしく

2雪山へGO!(1):2008/08/18(月) 00:51:08
「面倒なことになったわねぇ」
アスカが意地張ってなきゃ、面倒なことになってないと思う。
「だから、さっさと引き返そうって言ったのにぃ」
僕しか言ってないよ・・・。
「でも良かったじゃないですか。こうして避難所も見つかったんですし」
そうだね。ちょっと頼りないけど。
「・・・・・・・・・落ち着いてるのね、碇君」

レイのつぶやきに、シンジはため息を返した。

「なんだか、僕の人生ってこういう風にできてるみたいなんだ」

3雪山へGO!(2):2008/08/18(月) 00:52:14
発端が、そもそも雪だった。
サードインパクトの影響により四季が帰ってきた日本で、初めて降った雪。
幻想的な白。
寒さに震えるより、子供達は、大喜びで雪合戦やかまくら作りに興じた。

その勢いのままにスキー挑戦も考えた、まだ日本で設備等が整っていなかったために断念。
ならばと代案を思案した結果、冬山登山の企画が決まったのが一週間前のことだ。
この時点でシンジは、ノリに身を任せることに不安を感じ始めてはいた。なぜに山登り。
そして、悪い予感だけはよく当たる―――少なくともシンジの経験ではそうだった。

当日。
雪景色を眺めながらの登山そのものは、実際のところ素晴らしい体験だった。
充分に登ったがまだ先は長い、というタイミングで、吹雪になったりしなければもっと素晴らしかっただろう。
雲行きが怪しくなってきてすぐの、「戻った方がいいよ」という彼の提案が受け入れられていれば、まだしもマシだったに違いない。
しかし誰よりハイテンションのアスカ(彼女だけはドイツで雪を知ってるはずだったが)は「ここまで来たら頂上まで行かなきゃ損よ」と強行に主張し、普段は慎重なレイまでもが賛同したため、登山は続行され・・・

で、結局遭難してりゃ世話ないよな。

シンジはこっそりともう一度ため息をついた。
ともかく、シンジの他にはアスカ、レイ、マナ、マユミと女の子しかいない。
内心愚痴っぽくなるのは止められなくとも、無事に帰るためにやるべき事をやらなくては。

4雪山へGO!(3):2008/08/18(月) 00:54:27
「トウジや委員長達が来れなくて、かえって良かったね」
「なによそれ。私達が遭難するのは構わないっての?」
「そうは言ってないだろ」

突っかかってくるアスカをかわしながら、食料を点検する。
どうにか見つけた避難所の小屋は、セカンドインパクト以前に建てられたもののようだったが、最低限の備えは用意されていた。
掃除もされており、10数年ぶりの冬を迎えるにあたって、改めて手入れされたのだと分かる。
既にトランシーバーで連絡を取り、ストーブにも火を入れた。
天候が回復すれば、救助が来るか、ひょっとして自力で下山できるだろう。

「・・・食べるものも、充分あるよ。吹雪が止むまでに困るってことはないと思う」
「じゃあ、とにかく凍え死にさえしなければ大丈夫ですね」
「でも、寒いね・・・。シンジ、このストーブってあんまり利いてない気がしない?」
「外が外だし、この建物だからね」

とりあえず中を整備するだけで精一杯で、さすがに建て直す余裕はなかったのだろう。
小屋の外壁はボロボロで、実のところ、寒さを十分には防いでくれそうになかった。
それでも、吹雪にさらされる環境とは比べ物にならないが。

「服、脱いで乾かしたほうがいいわ」
「え!? それってひょっとして―――」レイの言葉に、いきなりマナが元気を取り戻した。
「伝説の『雪山で肌と肌を温めあう男女』っていうアレだね!!」
「いや・・・男女っていうか、男は僕だけだし。それにほら、寝袋もあるみたいだよ。
 これに入ってストーブの近くに転がってれば、けっこう暖かいんじゃないかな」
「えー」

露骨に不満そうなマナを放っておいて、シンジは押入れから寝袋を引っ張り出した。

5雪山へGO!(4):2008/08/18(月) 00:58:11
「あれ?」
「どうしました?」
「4つしかないや・・・」無論、小屋の中には5人いる。

「はいはーい」
授業中の発表のように、マナが手を挙げた。
「それじゃ、私とシンジで一つの寝袋に入ればいいと思いまーす」
「しつこいわねぇ。伝説とやらは諦めなさい」
「でも、ほら。この寝袋大きいし、私達なら二人でも全然入れるよ」

袋の口を両手で広げながら、理由にならないことを言ってくる。

「入れても、僕とマナってわけには・・・あのさ、悪いけど、僕が一つ使うから。他に誰か2人が同じ寝袋使ってよ」
「まぁ、しょうがないわね」
ため息をつくような真似をしながら、アスカがうなづいた。
ところが―――。

「あのぉ、私も、どうせなら碇君との方がいいです」
耳まで赤く染めながら、マユミがおずおずと主張する。
「な?!なに言い出すんだよ山岸さん」
「そーよあんた、正気?服脱いで寝袋に入るってことは、その、ハ、ハダカで―――」
「3対2ね」

ぼそりと、レイ。

「碇君が狭い思いをするべき、と考える者が3人いるわ」
「綾波まで・・・いや、あのさ。狭い思いはともかく、僕だけ男なんだし・・・ていうか、こんなことしてる場合じゃ」
「ええ、急ぎましょう。だから多数決に従うべき」
「あのね、シンジ? こんな非常時には、男も女も関係ないんだよ?」

6雪山へGO!(5):2008/08/18(月) 00:59:31
無茶苦茶だ。
気圧されて固まってしまったシンジの横で、アスカが切れた。

「つき合ってらんないわ!」乱暴に寝袋とタオルを抱え上げると、睨み付けるようにしてマナ達を見た。
「私は一人で使う。文句無いわね?」

どうぞ、と3人揃って首を縦に振る。
アスカはその様子にますます機嫌を悪くしながら、ストーブの脇にどさりと寝袋を落とした。

「シンジ!!」
「は、はい!?」
「服脱いで身体拭くから、しばらくあんたは向こう向いてなさい!」

アスカの剣幕に、慌てて身体の向きを変えるシンジ。
その間にも、『伝説』の権利を巡る話し合いが、当のシンジ抜きで進められている。

「じゃんけんで決めますか?」
「嫌、私じゃんけん弱いもん」

女の子達の無事だけは確保しなければ、との決意も、今となっては空しい。
どこか楽しげにも聞こえる少女らの声を背に受けながら、シンジはぼんやりと思っていた。

ひょっとして。
防寒具がなくたって、彼女たちなら凍死なんてしないんじゃないだろーか。

7名無しさん:2008/08/18(月) 01:00:25
続きます
細かい誤字脱字は脳内補正でよろしくお願い

8雪山へGO!(6):2008/08/18(月) 17:45:43
「もうこっち向いていいよ、シンジ」
「え? アスカは?」
「大丈夫、もう寝袋に入ってるから」

なんでマナが言うんだろう?と訝りながら振り返ってみると、
確かに、すでにアスカはすっぽりと寝袋に納まっていた。
シンジ達に背を向けて、無言のうちに我関せずをアピールしている。

「じゃ、始めよっか」
「始めるって・・・その、結局どうすることになったの?」
「聞いてなかったの?」
「ごめん、ちょっとぼうっとしてた」
アスカとは対照的に機嫌よく、マナは、しょうがないなぁ、とつぶやいて微笑んだ。

「やっぱり、碇君の意見を無視して決めるのは良くないって事になったんです」
「あ、それじゃあ」
マユミの言葉に安堵しかけたが、
「だから、誰と暖めあうか、シンジが選んでね♥」
再びマナから、あっさりと状況の悪化を告げられる。

「一人ずつ、ちょっとだけ一緒に入ってみて、シンジは最後に誰が一番良かったか決めてくれればいいから。
 言い出した順で、まずは私と―――」
「・・・どーいう話し合いをしたら、そんな結果になったの・・・?」

呆然と問うシンジに、答えてくれそうな人はこの場にいなかった。

9雪山へGO!(7):2008/08/18(月) 17:48:42
「もう」ためらい続けるシンジに、マナが苦笑した。
「さっきからシンジ、『倫理的にマズイ』って事ばっかり考えてるでしょ」
「う、うん」
他に防寒と、自分の発言権の無さについても悩んではいたが。

「ちょっと頭のスイッチを切り替えてくれたら、シンジもやる気が出てくると思うんだけどなぁ」
「スイッチ?」
「そう。理屈じゃなくて、感触を思い描いてみて。シンジ」
マナは、防寒着のジッパーに手をかけると、ゆっくりとそれを引き下ろしていった。

「私や―――綾波さんや、マユミと―――素肌で、ぴったり重なり合うところを、ちゃんとイメージしてみて。
頭じゃなくて、五感で・・・」
一言ずつを、区切るようにしてささやく。

「女の子の身体、きっと気持ちいいよ・・・?」

言いながら、自分自身も昂ぶるのか、マナの声が吐息のようになってかすれた。
かぁっと、シンジの頭に血が上っていく。
今の今まで、あまり考えていなかった―――あるいは考えないように制御していた―――魅惑的な想像が閃くように脳裏をよぎり、
少年の身体を誘惑して、ざわざわと落ち着かなくさせる。

シンジの様子を見て満足そうに微笑むと、それ以上の言葉はかけず、マナはさらに着ているものを脱ぎ捨てていった。
アンダーウェアまで脱いだところで我に返り、シンジは慌てて視線を逸らした。
「ダメだよ」
しかしそれすらも、マナに止められてしまう。
「私のこと見てて。後ろ向いたり、目をつぶったりしたら、もっと困るようなイタズラするからね?」

10雪山へGO!(8):2008/08/21(木) 22:15:53
シャツのボタンに手をかけながら、マナが思い出していたのは自室の鏡だった。
自分自身の像を、その中で何度も確認した事がある。
衣服を着ている姿も、全裸でも。
だから、男の子の目に自分の肢体がどんな風に映るのか、マナはきちんと理解していた。

一方でシンジのほうは、意味のある思考をする余裕は既に無くなっている。
手を伸ばせば届く距離で、美少女のストリップをことさらじっくりと見せつけられては、健康な少年が平静でいることは不可能だった。
どこか艶かしく動くマナに惹きつけられ、いつの間にか、強制されるまでもなく注視してしまっていた。

とうとう一糸纏わぬ姿になると、マナは改めてこちらに微笑みかけてきた。
シンジの喉がこくりと鳴る。
いつか見た時よりは膨らみを増したであろう乳房も、両脚の付け根にある薄い茂みも、全て目の前に晒されていた。

「ね、シンジも早く脱いで」

もはや言われるままに従いかけて・・・ふとシンジの手が止まった。
どちらにせよ濡れた衣類を着たままではいられないが、今防寒着を脱いでしまえば―――。

「大丈夫だよ」と、マナが先を促してくる。
「男の子のあれが、あの・・・大きくなるのは知ってるし。ここまでしてシンジが冷静だったら、私、そっちのほうが凄く寂しいよ?」
さらに、叱るような調子でレイが畳み掛けた。
「碇くん。寒いから早くして」

11雪山へGO!(9):2008/08/21(木) 22:18:09
レイの台詞に、だったら待たなきゃいいんじゃ・・・と、声には出さずに突っ込みを入れる。
しかし、シンジは小さく頭を振ってそれを自分で否定した。
今更だ。
マナが口にした通り、女の子に「ここまで」させた。それを夢中になって見てた。そして、とにかく寝袋には入らなくちゃいけない。
ぐずぐずしてられる状況じゃないし、今更、逃げるのはやめよう。

あるいはそれは、甘い誘いに負けることへの言い訳かも知れなかったが。

一度息を吸うことで覚悟を固め、裸身の少女を(ストーブのすぐ傍にいるとはいえ)待たせないためにも、手早く身につけたものを剥がしていく。
マナより格段に短い時間で、シンジも全裸になった。
屹立したモノを隠さずいるのは相当な勇気が必要だったが、無駄であると分かっているので、手を握り締めて耐えた。
3人の少女達の視線が集中的に注がれて、どうしようもなく恥ずかしい。

「・・・シンジの身体、素敵」
マナはうっとりと息をついた。
その横では、レイとマユミも、マナと似たような恍惚を瞳に浮かべている。
「ちゃんと男の子の体つきしてるのに、女の子みたいに綺麗で不思議・・・なのに、おちんちんだけ凄くて・・・すごいえっちな感じ・・・」

批評されて、ますますシンジの頬が熱くなっていく。
その右手を、少女の小さな両手が取り上げていざなう。

「入ろう。シンジ」

12雪山へGO!(10):2008/08/21(木) 23:51:20
寝袋の頭部側を開いて、二人は細い身体を中に滑り込ませていった。
先ほどよりさらに近くにある乳房が、マナの動きに合わせてぷるぷると震えてシンジの頭をくらくらさせた。
すっかり寝袋に入り込んでみると、今度はマナの顔が目前にあって、ますます心拍数を上昇させられる。

マナは、片腕をシンジの首に回すと、のしかかるようにして二人の間にあった距離を埋めた。
脚を絡ませ、ぴったりと重なり合う。

「あぁ・・・」
「ん・・・」

二人の口から、同時にため息がもれた。
握手のように、ほんの一部が触れ合うのとはまるで違う。
異性の肌と全身をこすり合わせ、手足を絡め、体温を交わすのは―――想像以上の心地良さだった。

「気持ちいい・・・」
耳元でつぶやかれた陶酔の言葉が、シンジをさらに昂ぶらせていく。
無意識のうちに、自分からマナを抱きしめていた。
滑らかな背中の手のひらで知ると、今度はそれを撫でて味わわずにいられない。
実は初めて思い知られたと言っていい、美少女の肉体という麻薬の力に、シンジは押し流されつつあった。

はぁ、とマナの肺から空気が押し出される。
「シンジのほうから抱きしめてくれるの、嬉しい」

気を良くしたマナは、シンジの肩に頭を預けながら、彼の頬にそっと指を這わせた。

13雪山へGO!(11):2008/08/22(金) 00:14:46
「・・・ねぇ、シンジ。男の子って、頭の中にエッチな妄想をいっぱい溜め込んでるんでしょ?」
「え?」
「シンジだって、そうだよね?」
「そりゃ、その―――」こんな状態では取り繕う事もできずに「僕だって、男だから」とシンジは認めた。
性への欲求は、この中性的な少年の中にだって確かに渦巻いている。

その答えに、ふふ、と満足そうに笑うと、蕩けるように甘く、シンジの頭の中に直接響かせるようにしてマナはささやいた。
「そういう妄想をね―――私で叶えられることだったら、全部現実にしてあげる」

「な、何言ってんだよ?!」
「本当だよ。山から下りたら、いくらでも、何でもしてあげる・・・・・・あっ!」
腰から太腿あたりに当たる感触に、マナは小さく声を上げた。
「シンジの、もっと硬くなったみたい♥」
「うう・・・」

羞恥にうめくだけで、何も言い返せない。

「可愛いよ、シンジ」

マナは、ゆっくりとシンジにキスをした。
すぐ一度離れると、再び近づいて、次はもう少し深いキスをする。
二人のもらす息と、微かに聞こえる水音に―――
アスカの背中がぴくぴくと反応していたが、それを気にする者は、今は誰もいなかった。

14名無しさん:2008/08/22(金) 00:16:16
次あたりからマユミのターン入ります

15雪山へGO!(12):2008/09/19(金) 22:15:00
「んっ…は、んちゅ…しんじぃ、はぁ、んん……」

興奮と恍惚で頬を上気させてキスを続けるマナ。
次第に大胆さを増していくその舌が、とうとうあからさまにシンジの口内へと差し込まれた。

頬の内側を這いまわり、歯の裏をなぞり、
最後に少年の舌を捕らえると、ゆっくりと形を確かめるように表面を舐めつくしていく。

あ、あぁ……
今や明らかに、マナの行為は暖め合うという建前の範囲を逸脱していた。
遭難の場で、他の少女達の前でこのような痴態を繰り広げることに、シンジの理性は警告を発している。

だがそれを無視して溺れるしかないほど、ますます強く抱きしめてしまうほど、心が溶けてしまうほど―――気持ちがいい。
くぐもった喘ぎ声とともに少女の唾液が流し込まれるたび、残った理性さえすり潰されていく。
股間のものはマナの柔らかな下腹部に強くこすりつけられ、彼女の身体がうねると、腰が弾けそうな鮮烈な刺激をもたらした。

どれくらい経ったのか。
長いキスを終え、マナがゆっくりと上半身を起こした。

「あ、はぁん、シンジ…きもひぃ、よかった?」
少し疲れたのか、マナ自身が味わった快楽のためか、呂律が怪しいまま尋ねてくる。
その欲情にまみれた美しい顔に見とれながら、シンジは操られるようにうなづいていた。
「うれしい」
もう一度、とマナの唇が近づいてくる―――その時。

パンッ!と大きな音が小屋に鳴り響いた。

「そろそろ交替しましょう」
一瞬で二人だけの世界から引き戻され、シンジはマユミのほうを見やった。
拍手を叩いた姿勢のまま、満面の笑顔で、そのくせ底冷えのする視線をこちらに向けている。

16雪山へGO!(13):2008/09/19(金) 22:16:39
「えー。いいとこだったのに」
「早くしないと、私達が凍えてしまうわ」

そう主張するレイだが、どう見ても寒さに震えているようには見えない。
いつもの無表情に、目だけがマユミと似たような光をたたえていた。

「ストーブの周りは、もうそんなに寒くないと思うけど」
マナは口を尖らせて愚痴るものの、一人ずつ試すと自分から提案しただけに分が悪い。
しぶしぶ従って、シンジだけ寝袋から抜けるのを名残惜しげに見送った。

再び裸身で立つシンジの男性自身は、マナと寝袋に入る以前にも増して硬くそり返っている。
見つめるレイとマユミの視線は冷たいまま、先程とは別の危険な色も宿していた。

「じゃあ、次は私と入る番です」

17雪山へGO!(14):2008/09/20(土) 03:07:23
2番手であるマユミが近づいてくるが、一旦抜け出したことで、シンジは冷静さを取り戻しつつあった。

どー考えても、こんな事してちゃいけないよな…
羞恥に加え、持ち前の生真面目さや性への恐怖心がむくむくと存在感を回復させていく。

「あのさ、さっきは流されちゃったけど、やっぱり―――」
「脱がしてください」
「こういう事って・・・・・・え?」
「私の服、碇君が脱がせてください」
数秒、息が止まった。

「な、な、なに言ってんだよ?! あ、いや、そうじゃなくてそれ以前に」
「どうせ裸にはならないといけないんですし、碇君にして欲しいんです」

マユミは、自分の言葉に真っ赤になりながらも、どこか吹っ切れたように意思を伝えてくる。
わずかに上目遣いで請い媚びるその姿からは、
シンジの知っている『山岸マユミ』らしからぬ色気が発散されていた。
取り戻しかけた理性が、またも乱されていく。

山岸さんって、いつの間にこんな―――

「霧島さんとは良くても、私とは嫌ですか?」
「いや、そういうつもりじゃないんだ。でも」

私はそういうつもりでも構わないけど。
と、寝袋に残されたマナが呟いている。

18雪山へGO!(15):2008/09/20(土) 04:51:11
「お願いします」

マユミは、シンジの両手を取ると、自らの襟元に導いた。
シンジが手の行方を追うと、そのすぐ上にある、マユミの控えめな唇も目に入る。
それだけで、全身がマナとの行為を思い出していた。
蕩けるような悦楽と、甘い甘い堕落。

マユミに握られている手の甲が、じんじんと炙られているように疼いた。
躊躇はある。
しかし、確かに期待もあった。

長い沈黙を拒絶と受け取ったのか、マユミの表情が暗く翳っていく。
その様子に迷う余裕を無くして、シンジは自分に言い聞かせた。
とにかく一回ずつ寝袋に入ってから、選ぶ時に「やっぱり一人で入る」と言えばいいんじゃないかな?
我ながら無理のある結論に思えたが、惑乱した頭ではそれが精一杯だった。

「わかった」とだけ応え、シンジはマユミの防寒服のジッパーに手をかけた。

異性―――それも十分に可愛くて、これから全裸で絡み合おうとしている―――
の衣類を脱がしていく作業は、進めるにつれ少年の心音を高めていく。
防寒のため念入りに着込んだ枚数が減っていくごとに、隠されていた身体のラインが露になって誘惑した。

なにより少年の中に潜む欲情をかきたてるのが、中3とは思えぬ年齢不相応の双丘だ。
知らないわけではなかったが、想定以上の勢いで生地を押し上げている。
一枚剥がすたび、普段は隠そうとしているその存在感と形が目に明らかになっていき、
本当のマユミが暴かれていくようで、シンジを大いに悩ませた。

19雪山へGO!(16):2008/09/20(土) 05:02:22
たっぷりした量感に、青い血管までわずかに透ける生白い肌、ピンクに彩る乳輪と突起で形成された

とうとう下着姿になると、マユミは息をついて僅かに太ももをくねらせた。
羞恥に頬を染め、しかし、さらにシンジに要求してくる。

「あの…ブラジャーは、前から腕を回して外してください」
「え?」
「ホックは背中にあるから、抱きしめるみたいに…」

それだけを告げると、うつむいてしまう。
だがもうシンジも、逆らうつもりは無くなっていた。

こめかみがズキズキと脈打つのを感じながら、両脇の下から腕を入れてマユミを引き寄せる。
見下ろす位置にある深い谷間にどうしても意識が遊ぶが、どうにか指先を操ってホックを解いた。
その間、マユミは荒く息をつきながら天井を見つめていた。

ブラジャーが床に落とされる。
完全に露出した乳房が、支えを無くしても若さに許された張りで自重を支えている。
マナはやや小ぶりで、アスカやレイは平均を明らかに上回るが、
マユミのそれは既に巨乳と呼ぶに相応しい成長ぶりだった。

どれだけ眺めても咎められない―――むしろマユミに悦ばれることを既に知っているシンジは、
視線を外せず、じっくりと観察してしまう。
ごくり、と無意識に唾を飲んでいた。

「飲まないとよだれ出そーだねぇ? シンジぃ」
「そ、よ、よだれなんて出ないよ!?」

20雪山へGO!(17):2008/09/20(土) 05:31:22
私不機嫌です、と隠そうともしないマナの突っ込みに、慌てて弁解する。
気を取り直して、最後の一枚を脱がせるためにしゃがみこんだ。
いいんだよね?と確認のために見上げるが、マユミの視線は宙をさまよってこちらを向いてこない。

そっと布に指をかけてみると、かすかに震えるだけでやはり抵抗はしなかった。
最もためらわれる部位だけに勢いでいこうと、そのまま無心を念じながら、静かに下ろしていく。

―――と。
マユミの股下と下着の間に、透明の雫が糸をひくように伸ばされて、垂れた。

「ひゃっ!」

自分でも気づいたマユミが、正気に戻って小さな悲鳴をあげた。
ショーツが下がったままの不自由な両足で、飛びのくようにして距離を取る。

「ち、違うんです、これは!」

呆然と固まるシンジをよそに、マユミは大急ぎでショーツを脱ぎ捨て、逃げるように寝袋に潜り込んだ。
「ごめんなさい」という彼女の呟きに、シンジは、謝ることないよと返した。
実際、ただびっくりしただけのことだ。

それでもマユミは少しの間羞恥に縮こまっていたが、
ようやく落ち着くと「でも、これで私怖いものなしです」と微笑んでみせた。

21名無しさん:2008/09/20(土) 05:33:48
>>19の一行目はミスコピペ

やなミスだw

22雪山へGO!(18):2008/09/23(火) 03:04:55
「それじゃ・・・どうぞ」

決意を含んだマユミの誘いを受け、シンジも隙間に脚を差し込んでいく。
先程目にした白い肉体の映像が、脳裏に次々と湧いてシンジの期待感を煽った。

動作の度にたぷたぷと波打つ豊かな乳房、
初めて間近で見た女性の秘所、服を脱がされただけで染み出していた愛液―――

「?」

足先だけ入ったところで、柔らかな障害物と接触しているのを感じて動きを止める。
マユミがスペースを詰めたせいで、彼女の胸の柔肉が、足の甲に軽くだが押し当てられていた。

「や、山岸さん。もうちょっと空けてよ」
「・・・大丈夫ですから。このまま入ってください」

その言葉が何を意味するのか。
理解して、シンジは身を硬くしながら慎重に寝袋への進入を再開した。
行く手を遮る巨乳が、足先から順にせり上がるように、シンジの前面全てにこすりつけられていく。

すごい・・・柔らかい・・・

男子の劣情をかきたてる触感が、ジーンと痺れるような官能となって体内を駆け巡る。
一方でマユミのほうも、すれ合う愛しい少年の肌が先端の蕾への愛撫となるのか、
眉をくねらせて徐々にその息を荒げていった。

23雪山へGO!(19):2008/09/23(火) 03:07:04
シンジのペニスが顔の位置まで来る段になって、ようやくマユミはわずかに身を引いた。
それは当然のことに思えたが、マユミには違ったらしく「ごめんなさい」と謝ってくる。
「あの、碇君のあれに眼鏡が当たっちゃいますから」

もし眼鏡が無かったら、顔に当たってもいいの?

ひょっとすると、その通りだったのかも知れない。
鼻先を通過していくシンジ自身を熱っぽい眼差しでうっとりと眺め、
浅く吐く息が当たって竿がぴくぴくと反応するのを頬を染めながら観察している彼女の様子は、
顔面にペニスを擦りつけられても悦びに身を震わせる、
そんな淫らな想像を肯定してくれるものだった。

さらに寝袋の奥へと身体を進めると、またすぐに隙間が埋められる。
マユミの顔を通り過ぎたペニスが、その先で待っていた双丘に包み込まれた。
読書を愛する普段内気な少女が、これまでより強く肌を押しつけ、
さらに自らの腕で乳房を挟み、圧力を高めて歓迎してくる。

「ああ、熱いです・・・・・・硬い・・・」
「うぅっ」

性欲の源を媚肉に捕らえられ、紛れもない快楽にシンジは小さく呻いた。
通り道一度きりで終わらせず、往復して何度も味わいたいという誘惑にかられてしまう。

さらに、胸を通り過ぎても、反り返ったペニスはマユミの柔らかなお腹で摩擦され、
同時にシンジの臍からその上へと、乳房のスライドは止まらずに互いの脳髄を甘く痺れさせる。

シンジが寝袋に収まりきったころには、二人ともすっかり出来上がってしまっていた。
呼吸を乱したまま、抱き合う喜びと官能の余韻に浸る。
今も密着して形を潰している双丘の存在を意識しながら、
シンジは、マユミの長い黒髪を優しく指で梳いた。

24雪山へGO!(20):2008/09/23(火) 03:09:21
「私の、おっぱいどうでした?」
「・・・気持ち良かった」
「あぁ! 嬉しいです。私、おっぱいくらいしか、男の人に喜んでもらえるところが無いから・・・」
「そんな事ないよ」
それは心からの言葉だったが、さっきの今で言う台詞じゃないなぁ、とシンジは内心自嘲する。
「山岸さんは、もっと自分に自信持っていいと思う」

「お前もなー」とシンジ以外の全員が無言で突っ込んでいた。

25名無しさん:2008/09/23(火) 03:12:39
次からレイです
展開の都合上、マナマユミに比べて残りは文量短い気が

26雪山へGO!(21):2008/09/24(水) 22:17:30
「交替よ」

前触れ無く、頭の先からレイの声が降ってきた。
いつの間に近づいたのか。
寝転がったシンジ達を覗き込むようにして、まだ一人だけ防寒服に身を包んだレイが立っている。

「えっ?!」マユミが慌てて異を唱えた。「でも、まだ入ったばかりですよ?」
「・・・入るまでに時間をかけすぎだわ」
「あー、そうだね。それは言える」
ここぞとばかり、マナもレイに同調した。

「そんなぁ」

渋るマユミに構わず、レイはストーブのより近くに移動して、さっさと服を脱ぎ始めた。
仕方なく、マユミはシンジから肌を離す。
離れ際にもこちらの腕を撫でて未練を示してくるマユミが可愛くはあったが、
流れに逆らうこともできず、シンジは袋から身を引き抜いた。
軽く頭を振って、心地よい欲情で埋められていた脳に、正気を呼び込もうと試みる。

その間にもレイは素早く衣類を脱ぎ捨てて、乾かすためにストーブの傍に並べていく。
シンジはふと、この場に関係ない不思議を思いついていた。
綾波レイは、他人の視線など頓着しない。
それなのに、彼女の所作が常に滑らかで、優美にすら見えるのはなぜなんだろう―――

「碇君」
「あ、うん」

短い言葉で促され、シンジはレイと共に、最後に残った寝袋へと身体を潜らせていった。
病的なほどに生白い肢体が、息のかかるほど間近にある。

27雪山へGO!(22):2008/09/24(水) 22:19:37
マナより豊かに乳房を実らせ、マユミよりしなやかで手足の伸びたレイのシルエットは、
3人の内で最も中学生離れしている。
その肉体が、狭い袋の中でシンジの上にゆっくりと重ねられた。
寒さのためか、元々低温なのか、レイの肌はひんやりと冷たい。
全身を柔肌で圧迫される甘みに、シンジは陶然となって目を細めた。

「碇君が初めて私の部屋に来た時―――」
唐突に、レイが語り始める。
「あの時は、お風呂上りに押し倒されて、私だけ裸だった」
「なによそれっっ?!!」
マナとマユミが驚きの声を上げるより早く。
無関係を決め込んで寝ていたはずの、アスカの怒声が響いた。

無視してシンジを見つめ続けるレイ以外がそちらを向くと、
アスカは「・・・・・・・・・ちょっとびっくりしただけよ」と呻くように呟き、また寝袋に深く潜っていく。

シンジは、焦って抗弁した。
「いや、あれは押し倒したわけじゃなくて・・・まぁ押し倒しちゃったけど、あくまで偶然で」
「ええ。でも、今のこれは偶然じゃないわ。それに、碇君も服を着ていない」
「? そう・・・だね」
「とても、気持ちいい。碇君と裸で抱き合うのは、こんなに気持ちがいい。碇君も気持ちよくなってくれる―――」

レイは会話しているというより、何かを自らに確認しているのだ、とシンジは気づいた。
それから、少女は微笑んだ。
淫靡を含むレイの笑みを見るのは、シンジすら初めてのことだった。

「もっと、溶け合いましょう」
「・・・え?」

レイの瞳の赤が、輝いたような気がした。

28雪山へGO!(23):2008/09/24(水) 22:21:40
「は・・・ぁ?」

変化は、即座に訪れた。
レイと接する全ての面が、悦楽の濃度を急激に増していく。
どんなに密着しても、交わっても、「ひとつになる」とは比喩にすぎない。
人と人とを分かつその当然の境界線が、どろりと曖昧になっていくような―――

「あ、綾波?! これって」
「アンチATフィールド。微弱なものなら、私一人でも作り出せる」
「そんな―――あぁっ!」
「ちょ、ちょっと、大丈夫なの?!」

二人の様子に不穏な空気を感じて、マナが慌てて上半身を起こした。
しかしレイは、視線でその動きを制すると、自らも快楽に眉を歪めながら断言する。
「ふぁ・・・私が、碇君に危害を加えることは、んっ・・・ありえないわ」

全人類の運命すら、シンジの好きにして構わない―――と本気で考える少女にとって、それは当然過ぎる事実だった。
話す間にも侵食は進み、比例して強まる快感が、文字通りに身も心も蕩かしていく。

「表面を、少しだけ、だから・・・・・・あ、あっ! だい、だいじょうぶよ。いかりくん」
「ふぅぁ・・・でも・・・く、ひあぁっ・・・。まずい、って・・・」

一思いに液化させるのではなく。精神だけで混じりあうのとも異なる。
肉の交わりとしての一線を保ったままの壁の溶解。
自我の曖昧化が性感への耐性を弱め、溶け合う肉体が直接の快感をもたらす。

その禁断の行為は、ただでも男を狂わせるに足りる美少女の肢体を、
抱き合うだけで特濃の愉悦をもたらす魔性の淫具へと変えてしまっていた。

29雪山へGO!(24):2008/09/24(水) 22:23:27
「いはりぃ、く・・・んん・・・・・・あぁ、ふぅん、すごひ、ああ・・・」

もたらされる快楽はレイの側も同様のようで、
普段の彼女からは想像できない、だらしなく緩んだ顔で喘いでいる。
そのことが、さらにシンジを昂ぶらせ心の壁を壊していった。

それでも禁忌への恐怖から、かすれゆく理性は脱出を試みろと訴えている。
だが、圧倒的な「キモチイイ」が肌から染みてシンジの芯まで悦ばせ、抵抗のためには指一本さえ動かすことができない。

「ああ・・・」
惚けたシンジの口から、涎が一筋横に流れた。
それを、レイの舌が掬うように舐め取る。
「ひぁぁっ!」
頭に近い場所に刺激を与えられて、脳ごと蒸発するような錯覚にシンジは全身を波打たせた。

「っっ!? うあぁ、くああああっ――――――!!」
「ひぃぁああ! んはあああっ、いかりくん! らめぇ、あはぁっ!!」

くねらせた肌がレイにすりつけられ、それだけでシンジの視界を何度も白く染め上げる。
全身が粘膜となって、巨大な女性器に摩擦されているかのようだった。

二人の痴態を、マナとマユミは訳が分からず呆然と眺めていた。
ほとんど愛撫すら無いまま、ひっきりなしに喘ぎ狂っているのだから、理解のしようがない。

「ふぅ・・・はぁん・・・あ、あぁー・・・」
シンジはいつしか虜となり、幸福に涙さえ浮かべてレイに身を任せていた。
肥大しきったペニスはレイの下腹部と微かに溶け合い、暴発しないのが不思議なほど張り詰めて熱く脈打っている。
このまま判定を求められれば、レイの反則負けならぬ『反則勝ち』を認めていただろう。

30雪山へGO!(25):2008/09/24(水) 22:28:59
が。

「バカシンジっっっ!!!!!」
先刻よりさらに鋭く大きな声が、皆の鼓膜を突き破る勢いで空気を震わせた。
さすがのレイも意識を乱し、アンチATフィールドが霧散する。

「な、なに? アスカ」
まず条件反射で怯えてから、一拍置いてシンジは我に返った。
目の前では、レイが殺気すら篭めてアスカを睨んでいる。

「そこから出なさい、シンジ」
「・・・・・・あなたには関係ないわ」
「時間切れよ」

しばらく睨みあいを続けた後、レイは、残った二人に視線を向けた。
シンジも首をひねってそちらを見やる。
マユミは苦笑して頷き、マナはアスカの方向に目配せしながら、なにやら笑いをこらえている。
レイは小さく溜息をつくと、「また今度」と、シンジにだけ聞こえる声で囁いた。

「シンジ。こっち来なさい」

明確な怒気を含んだ呼びかけを受け、まだ快感に痺れた四肢をどうにか動かしてアスカに近づく。
寝袋の横に辿り着いたところで、アスカは無言で入り口を持ち上げた。

入れ、ということだろう。

31名無しさん:2008/09/24(水) 22:32:43
あとはアスカ&エピローグです
アスカのターンはエロくない

32雪山へGO!(26):2008/09/27(土) 14:24:41
ほんの数秒、シンジは立ったまま逡巡した。
レイも指摘した通り、さっきまでの件とアスカは本来関係ないのだし、今、彼女が何を考えているのかもよく分からなかった。
ただ、まだ耳に残るその声が―――なぜか泣いていたようにも思えて―――シンジの背を押す。
影になってはいるが覗けるアスカの裸身を、なるべく見ないよう注意しつつ、シンジは四つめの寝袋に入った。

「なんで入ってきたの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?」
「あんたバカぁ?! なんでもかんでも言われたままになってんじゃないわよ!」
「ええっと。あれ? あの、うん。ごめん」
「全く、どうしようもないバカよ、あんたは」
「ごめん。すぐ出るから」
「そういう事言ってるんじゃないっ!!」

眼前で怒鳴られ、シンジは思わず首を竦めた。
わけがわからない。とにかく、何をしても怒られるらしいことだけ理解する。

横になって向き合う姿勢で寝転がり、互いに触れぬよう離れているが、その隙間はわずかだ。
鼓動まで聞き取れそうな至近距離から、アスカはひたすらまくしたててきた。

「次から次に出たり入ったり! 流されてばっかりで、自分の意思ってもんが無いわけ? 女の希望を叶えられる男はいいけど女の言いなりになる男なんて最低よ。それとも何? 女に競わせてとっかえひっかえ奉仕させてシンジ様はご満悦なのかしらそうよねー随分気持ち良さそうにあんあん鳴いてらしたものねぇ?! 言っとくけど私が嫉妬してるなんて勘違いして調子に乗らないでよねただ同居人としてみっともない真似は止めろって言ってんのよ、っていうかあんた本当にサイテーよ情けないったらないわ大体普段から」

留まることなく続く罵倒に、シンジは反論しかけて―――言われても仕方ないかな、と思い直してやめる。
心情的には納得しかねる部分もあったが。

33雪山へGO!(27):2008/09/27(土) 14:29:36
それにやっぱり、アスカは怒っているというより、まるで泣いて駄々をこねてるような・・・。
見当違いかもしれない。
むしろ、全くの思い込みというほうがありえるだろう。
ただ、出会ってから今日までに、こんなアスカを幾度か見てきたような気がした。

興奮して身振りまで交えだしたアスカの二の腕や脚が、シンジにぶつかる。
彼女の四肢は、誰より早く寝袋に入ったはずなのに、血の気を失ったように冷たかった。
シンジは覚悟を決めた。

「あんたって大人しい顔して意外と女ったらしなのよ、そのくせ・・・ちょっと!! 聞いてんのバカシンジ?!」
「うん」
うわの空で返事をしながら、シンジは腕を伸ばした。
隔絶された小屋で吹雪の治まりを待つ非常事態、立て続けに3人の美少女と絡み合った体験。
そして、今また4人目とこうしている。
積み重なった全てが、『一次的接触』への遠慮と恐怖心をどこかマヒさせ、
普段の彼ならありない行動を選択させる。

「っっ?! や! な、なにすんのよ!!」
「・・・だって、風邪ひくよ、アスカ」

抱きしめたアスカの身体は細く頼りなく、哀れなほど凍えていた。
しっかりと背中に腕を回して、少しでも包もうと力をこめる。
アスカの胸がシンジの胸で潰されて、柔らかくひしゃげた。

「やぁっ・・・ダメ、やめなさいって。このスケベ。変態!」
言いなりになるなって自分で言ったじゃないか。
そう胸中で呟いてアスカの訴えを無視した。

少年の体温が少女に温もりを与える。
引き換えに、ゆっくりと抵抗を奪っていった。

34雪山へGO!(28):2008/09/27(土) 14:34:19
責める言葉が途切れ、固まっていた筋肉がほどけ、恍惚に負けた瞳から怒りの色が失せていく。
大人しくなるのを待って、シンジはそっと金色の髪を撫でた。
腕の中の少女が、「はぁっ」と、甘く微かな溜息を洩らした。

「落ち着いた?」
「・・・こんなんで誤魔化そうとするなんて、やっぱりサイテーじゃない。ばか。女たらし」
うっとりと身を預けたままで、ぶつぶつと文句だけ復活させたアスカにシンジは苦笑した。
「すき」
ぽつりと、こぼれる。

「え?」
「え・・・・・・あ? や―――シンジ、ち、違うの。今のは、あの、ちがっ」
アスカの全身が、みるみる茹で上がる。
慌てふためいて弁解するその様子は、かえって認めている等しい。

アスカが・・・僕のことを好き?

シンジは驚愕した。
さすがに普通の女友達より親密だとは自負していたし、アスカが嫉妬したり、甘えたりしてくれることだって無かったわけではない。
でも、「好き」!?
レイ達の好意にはいくらなんでも気づいていたが、アスカだけはありえないと思っていたシンジにとって、衝撃的な告白だった。

前に、誰かに直接好きと言って貰えたのはいつだったろう?
シンプルな言葉は、愛情に飢えた心を、時に何より安らげてくれる―――

35雪山へGO!(29):2008/09/27(土) 14:38:35
シンジは、意味をなさない言い訳らしき行為を続けているアスカを改めて抱き寄せ、
喜びに突き動かされるまま唇を重ねた。
一瞬、アスカの背中が跳ねる。
「あ、ズルイ」
マユミが小さく抗議の声を挙げた。


数秒の沈黙。
ぷつん、と聞こえるはずのない音がアスカから聞こえたような気がした。


慌てて離れてみると、アスカは瞳を宙に泳がせ、夢見心地の体で呆けている。
「はぁ・・・あ。シンジから、キスしてくれたぁ」
蕩けきった、綿菓子のようにふわふわと甘い声。

そういえば、マナともアスカとも挙句ミサトともキスをしながら、
自分からした事はこれまで無かったような―――

と、いきなりアスカに体重をかけられて、シンジは横倒しの状態から仰向けに転がされた。
のしかかり、真っ直ぐにこちらの目を射抜くアスカの目が、潤みきって鈍く輝いている。

「あ、アスカ・・・さん? うわっ、んんっ?!」
いきなり、熱烈なキスの雨が降ってきた。
「んンっ、ちゅ。あふ、くぅん、ふぅ、んちゅっ、は、しんじぃ・・・っ!!」

アスカは、完全にシンジの上によじ登ると、足先まで絡ませて蛇のようにうねった。

36雪山へGO!(30):2008/09/27(土) 14:41:07
「そうよ、好き! ああ、ちゅっ、すきなの、あん・・・サイテーだけど、たまんないの!
 はぁ、シンジ好き、すきぃ、だいすきっ!! んん、ちゅぅっ、ふっ・・・」
「ふぁ、あっ・・・アスカ、あぁっ! ちょっと待っんんっ?! ・・・ぷはっ」

シンジの制止を聞き入れた―――わけではないだろうが、顔中にキスをし尽くして、アスカはようやく動きを止めた。
鼻のこすれる距離から、かすれがちな声で告げる。

「私ね、ずっとずっと、あんたにメロメロだったの。夢中だったの・・・。
 だって、あんたみたいな女たらしと、一日中一緒にいるんだもん。ねぇ・・・仕方ないでしょ?」

シンジが何か喋るより早く、再びアスカの唇で口を塞がれる。
今度は首を傾けてより深く交わり、とろとろと蜜のような唾液を送り、シンジの口内を激しく蹂躙し、舌をしゃぶった。
乳房と先っぽの蕾でシンジの胸をマッサージし、同時に、秘部をペニスに当ててぐりぐりと腰を回した。
既に濡れきったそこが、淫らに水音を立てる。

「くちゅぅ、ふぅんっ・・・あぁ、シンジ、ひぁん、はあぁ。ぷふン、んちゅ」

ああぅっ・・・すごい! きもちいい・・・って、マズイ、このままじゃ!!

一気に高められて、シンジは焦った。
小屋に避難してからの一時間あまりで、暴発寸前の沸騰と小休止を繰り返してきている。
吐き出すべき欲望の火は、充分以上に蓄積されて、限界を越える寸前だ。

まさか避難所の寝袋の中で達するわけには・・・少女らには許されそうだが、さすがに避けたかった。

37雪山へGO!(31):2008/09/27(土) 14:44:14
「んはぁ、しんじ! ・・・ッ、ふぁぁっ、しんじぃ、んちゅっ、ちゅぅ、しんひィ、ひぁんっ!!」

しかし完全にスイッチが入ってしまったアスカの全身奉仕は、
切なく、媚薬そのものと化して、少年の脳髄に抵抗さえ許さない快楽の電流を容赦なく注ぎ込んでくる。
ついに押しのける気力も霧散して、自分から腰を浮かせてしまう。

ダメだ、もうっ・・・。

白む視界の中、シンジは恥辱を覚悟した。
だが、トドメの刺激が加えられる直前。

「おしまいだよ」
「長すぎますね」
マナとマユミの二人がかりで、アスカの肩を掴んで引き離していた。

「え・・・ええ?! イヤ、ちょっと、離しなさいよ!! あぁ、シンジぃ」
「ワガママ」
レイが冷たく言い放った。

解放されて、シンジはほっと息をついた。
助かった―――あるいは惜しかったのか。

38雪山へGO!(32):2008/09/27(土) 14:47:47
「私、これまで我慢してきた分もシンジと愛し合うんだから、邪魔しないでよ!」
「その点を考慮したから、途中参加を認めたんですよ」
「我慢って言っても、自分で勝手にツンデレしてただけだしね」
「くぉのっ・・・あんたら、気づいてて面白がってたくせに」
「だって、最近ミエミエだったもん。
 あれだけあからさまで気づかないのって、当のシンジくらいだと思う」
「そう言えば碇君。アスカさんにだけ自分からキスするなんてズルイです。私にも・・・」
「マユミ、それ、おねだりした時点でシンジからにならないんじゃない?」
「ああもううるさいっ。シンジ、さあ続きしよぅ、ってファーストあんた何してんのよ」
「碇君、もう一度ひとつに―――」

レイに抱きつかれ、その逆から対抗心を燃やしたアスカが絡みつく。
慌てたマナが再び引き剥がしにかかり、マユミはマナを手伝いつつも、キスを諦めていないようだった。
順番に味わったそれぞれに魅力的な裸身が目の前で踊り、
快楽と媚態を次々とフラッシュバックさせて、シンジを惑わせた。

そのうちに、なぜか表面積の奪い合いになっていた。
4人分の柔肉が、競ってシンジの肌を埋め尽くして自己主張する。
もみくちゃにされて喘ぎながら、4人とも離したくないという想いが浮かんでしまうことを、少年は恥じていた。

ともあれ―――もはやどうでもいい事だが―――凍死の心配は不要らしい。

39雪山へGO!(33):2008/09/27(土) 14:49:45
「んで、結局どーしたんや?」
「雪が止んだら降りられそうだったけど、一応救助を待ったよ。
 場所がハッキリしてたし、ネルフに話がいってヘリを出してくれたから、お金はかからなかった」
「なんや。救助されると普通は金取られるんか」
「警察や消防団だけなら無料だけど、捜索とかって人数いるから、
 民間の救助隊に頼むことが多いんだって。かなり高いみたい」
「ほー。まぁ何でも、タダってわけにはいかん世の中やからなぁ」
「で、そこまでは良かったんだけど、ミサトさん達にめちゃくちゃ叱られてさ。大変だったよ」

放課後の理科準備室で、シンジはトウジと喋りながら器具の片づけをしていた。
3学期の授業開始日、早速チャットしていたのがバレて、清掃を命じられたのだ。

「しっかし、女子4人に男1人とは、さすがセンセや。遭難しても楽しめるようぬかりがない」
「トウジ達が来れなかったからだろ。っていうか、遭難してる時点でどーかと思うけど」
「いや! ピンチの時こそ燃え上がるのが男と女っちゅうもんやで。
 まぁ、とはいえ、1対1やないと、余計におったら乳繰り合うこともできんのがかえって問題やな」
「・・・・・・そうだね。よし、こっちも終わったよ」

担当教員に報告してから、待っていたアスカと三人で帰路に着いた。
今は、トウジとは家が全くの別方向なので、門のところで別れる。
去っていくトウジの左脚を、シンジはしばらく眺めていた。

LCLから人間の形を取り戻した際に「脚を失くしたばかりだったから、自然と健康な時の身体をイメージしたんじゃないかしら」
というリツコによれば無茶な理屈で、ちゃっかり再生していたのだ。

トウジってすごいなぁ。
しみじみとそんな事を思ってみる。

「鈴原まで口説くつもり?」
「・・・そんなわけないだろ」

40雪山へGO!(34):2008/09/27(土) 14:53:39
二人も歩きだした。
「私の鍵、マナに渡しといたから。多分あいつら先に着いてるわよ」
「でも、一度家にカバン置いてからでしょ? 僕らのほうがまだ早いと思うけど」
「バーカ。すっとんで来るに決まってんだから」
アスカは、シンジの身体を寄せて囁いた。「今日はミサト帰らないんだし」

雪山での件がきっかけとなって、冬休みが空けた今でも、4人との関係はずるずると続いてしまっていた。
同居のアドバンテージを持つアスカのタガが外れたことで、他の少女らのアピールもますます過熱気味だ。
暇さえあれば、受験勉強と偽って葛城邸に集っている。

シンジを巡って張り合い、男子の性欲を煽ってはたっぷりと悦ばせる日々。
明らかな4股状態だったが、誰一人、シンジから離れるという選択肢は持ち合わせていないらしい。

今日こそは、流されちゃダメだ!

歩きながら、少年は一人決意を固めていた。
隠れて浮気しているわけではないのが救いだが、現状を受け入れるのは彼のモラルが許さなかった。

マンションに辿り着き、エレベーターの扉が閉まると、アスカは早速抱きついてきてキスをせがんでくる。
いくらなんでも、いきなり突き飛ばすわけにもいかない。
金髪の美少女を腕に抱いたまま、シンジは、理性を総動員して応えるのを我慢し―――
キスの代わりに「アスカ、やっぱり可愛いね」と囁いた。

「っっ!!」
アスカの膝が、がくがくと痙攣した。
耳元で褒められただけ。本当にそれだけで、軽く達してしまったらしい。

「もういっかい言って、しんじぃ」
とろとろに溶けた声で甘えてくる。
なんだか、余計に深みに嵌っていく気がした。

41雪山へGO!(35):2008/09/27(土) 14:58:07
いや。
流されるだけの人生は終わりにするんだ。今のはちょっと失敗しただけだ。

シンジは、どうにか持ち直して自分に言い聞かせた。
すぐに1人を選べない優柔不断は情けなかったが、それも含めて話し合って、状況を変えなければ。

正直に言えば、皆僕のものだ、という独占欲も日々存在感を増してきている。
ここで断ち切らないと、後戻りできなくなりそうだった。
彼女達の競艶が始まってしまえば抵抗できる自信は無いので、その前に切り出す必要がある。

脱力したアスカを支えながら、シンジは決然と部屋に向かった。

美少女4人がかりの愛と性を受けた時間。
手放すのは惜しいどころではない。
しかし、中学生には早すぎる!とシンジは真剣に思っていた。
大人になれば許されるわけものでもなかろうが、大人のことはまだよく分からない。


こうして―――この日、シンジと4人との関係は終わりを告げた。

「・・・あれ? 靴多くない?」

まさか、4人どころではなくなる上に、今後加速度的に増えていくとは、想像もしていなかったが。

【了】

42名無しさん:2008/09/27(土) 16:36:32
乙です!!まさかここまで面白くなるとは!!あんたスゴイよ!!

43名無しさん:2008/09/28(日) 04:23:48
>>42
おおっ、なんかそんな褒めてもらえるとは
ありがとうございます

44あき:2008/10/20(月) 15:13:42
あたしが抜いてあ・げ・る

45そこに更衣室がある(1):2008/11/27(木) 04:12:15
シンジが捕まった。
先遣隊を阻止しようとしたのだろうが、その先遣隊は、目標に気配を悟られた時点で散開。
取り残された格好になったシンジだけが、目標に発見され―――

「悪いことをしたな」報告を受けて、男は口の端を軽く歪めた。
しかし、感傷は後回しだ。
具体的な作戦内容を知らないシンジが何を話そうと、計画にはなんら支障ない。
男は、彼の言葉を待つ同志達をぐるりと見渡し、確信を込めて語った。

「正攻法を警戒させておいて、向こうの知りえない裏を突く。当初の予定通りだ。
 先遣隊がこちらに戻り次第、行動を開始する」

同志達の何人かが、力強く頷く。
彼らの表情に決意と活力を見て取って、その男―――相田ケンスケは、満足げに笑んだ。

俺達は今日、絶対に辿り着く。
辿り着いてみせる。

女子の生着替えにっ。

46そこに更衣室がある(2):2008/11/27(木) 04:13:47
「覗こうとしたのが他にもいた、ってのは信じてあげるわ。さっき、何人か逃げていったみたいだしね。
 でも、あんたがそいつらの仲間じゃない、って証明するものは何もないじゃない」
「それは分かってるけど・・・」
「大体、知ってたんなら、なんで事前にあたし達に教えなかったのよ」
「余計な気を遣わせて、練習の邪魔になると思ったんだ。
 外にいれば、その場で止めるのは簡単だと思ったし」

3バカ仲間の二人から計画への参加を求められ、それを断った後、
シンジが考えたのは、彼らをどう止めるかだった。

―――まぁ、当日に現場で声でもかければ、やめるしかなくなるよな。

それで、男女双方に被害を出さず収められる。
と安易に結論づけていたのだが、まさか自分が覗きとして捕まり、
体操着姿の女子に囲まれて吊るし上げを食らうことになろうとは。

今、シンジは女子更衣室のベンチに座らされ、両腕を後ろ手にダンス用のリボンで縛られていた。
女生徒達は、アスカを筆頭に彼を糾弾し、「正直に」罪を認めるよう迫ってくる。
一方で、時折ひそひそと囁き合っては、舐めるような、熱っぽい視線をシンジに向けてきた。
かろうじて聞こえた言葉は「飛んで火にいる」なんとやら。

うう、怖い・・・

感情の底が読めない分、ただ怒りを向けられるより居心地が悪い。
さらに、シンジが少し潤んだ瞳と真剣な表情で彼女達を見つめ、弁解するうちに、
ますます部屋の空気がおかしくなっていくようだった。

47そこに更衣室がある(3):2008/11/27(木) 04:16:44
学校での女子の着替えは、一時よりずっとガードが固く、もう盗撮もできない。
しかし本日に限り、少女達は街外れにある市民体育館を使用していた。

体育祭で女子が行う『クラス対抗創作ダンス』の練習―――
クラス対抗、というところがアスカやマナに火を点けたらしい。
ヒカリが取りまとめる形で、女子は一致団結。
わざわざ休日の午後に半日借り切って、本番前の総仕上げを行うことになっている。

そして、ケンスケは知っていた。

市民体育館の女子更衣室は、その隣にある用具室から覗くことができるのだ。
一部のマニアの間だけで伝達されている○秘情報である。

市民体育館は丘の上に建っており、背後もそのまま小さな山になっている。
女子がフロアで練習している間に、山の逆側から体育館の裏手に降り立ち、
手を尽くして入手した勝手口の合鍵を使って用具室に潜入。
まず発見される恐れは無い。

あとは、練習を終えた少女達がやって来て、無防備に白い肢体を晒すのを待つばかり、という算段だ。

48そこに更衣室がある(4):2008/11/27(木) 04:18:30
たかが覗きのためにと言うなかれ。

なにしろクラスの女子は不思議なほど粒揃いで、
アスカやレイなど数人に至っては、アイドルでもそうはいないような垂涎ものの美少女だ。
身体のほうも、このところ益々実りを大きくしているように見える。

教員すら惑わせる、中学生にあるまじきフェロモンの充満した教室に放り込まれて、
彼らは青い煩悩と日々格闘してきた。

もう限界なのだ。
例えば、転入直後の写真でも撮れなかったアスカの下着姿、あるいはその向こう側まで―――
思春期少年達の夢は、果てなく募る。

49そこに更衣室がある(5):2008/11/27(木) 04:20:36
「まぁ、そろそろ限界だったし、ちょうどいい機会だよね」
「え? な、なにが?マナ」
「美味しそうなシンジの分際で、最近ガードが固すぎんのよ」
「アスカ。君が何を言ってるのか分からないよ、アスカ」

ちろりと舌で唇をなぞって、アスカが見下ろしてくる。

「とにかく! どうしても自分は覗きじゃないって言うなら、
 あんたの言葉が本当かどうか、テストして確かめてあげる。当然、容疑者に拒否権は無いわ」
「それじゃ、逃げないように押えておくね」
「・・・何するの?」

心細げなシンジの両隣に、一人ずつ女子が腰を下ろした。
いたずらっ子のような笑みを浮かべ、左右からぴったりと抱きついてくる。
さらにもう一人が背後にまわり、背中にもたれかかるようにシンジに張り付いた。

いきなり体操着の女生徒3人に密着され、シンジの耳が赤く染まる。
6本の腕が絡みつき、シンジの両腕に、首筋に、ぷにぷにと柔らかな胸の感触が当たる。

「ちょ、ちょっと・・・?!」
「拘束具代わりよ。いい?シンジ。
 あんたが覗きなんてしないってことは、理性で性欲をコントロールできるってことよね?」

50そこに更衣室がある(6):2008/11/27(木) 04:22:15
アスカは、口調だけもっともらしく、めちゃくちゃな理屈を述べ出した。

「ちゃんと平常心を保てるようだったら、今回は信じてあげる。
 でも、あたし達の体操着を眺めるだけで変な気分になるようなスケベなら、さっきのは覗きだったとみなすわ」
「ふふ、シ〜ンジ♪」

早速、マナが近づいてくる。
ちょうど目の高さにブルマが迫り、シンジは慌てて視線を逸らした。

普段の体育でもお馴染みの格好なのだが、近距離で露骨に見るには憚られる格好でもある。
しかし「ダメだよ、テストなんだから」と、背中の少女に首筋から顎のラインを撫でるように押され、正面に戻されてしまう。

「私達もちゃんと見てね」
「これくらなんとも思わないよねぇ?碇君」

他の少女達も、からかうような言葉を投げながら、シンジを囲む輪を可能な限り縮めてきた。

下半身のラインが分かる、少女らの身体に密着したブルマ。
そこから伸びる、太ももまで際どく露出した、つやつやの生脚。
欲情するなと言うのが無茶な景色に視界を圧迫され、シンジは頭がくらくらした。

まずい、まずいよ・・・

このままでは、覗き魔の烙印を捺し付けられてしまう。

51名無しさん:2008/12/02(火) 01:15:47
「そこに更衣室がある」について
この先の展開で、オリキャラ女生徒達の中に、えっち経験者が登場します

ハーレムが独占志向である以上、
通常カプより処女やらにこだわり持つ傾向は自然と思うのですが、
話の都合っていうかエロの幅っていうか、そーいうアレの為です

オリキャラだろうと無理!という方は、スルーして頂ければありがたいです
一応読んでみたがこれはNG!という場合、
完結後でも指摘して貰えれば今後対応する…ってことでどうにかご了承ください

あと、ちょこちょこ場面が切り替わるのが分かりづらいかもなので、
切り替わる時は間にこれ↓挟んでみます

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

52そこに更衣室がある(7):2008/12/02(火) 01:17:50
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

「あっちには惣流がいるから、心配ないよ」

山中を進みながら、仲間の一人が口にした懸念―――女子がさっさと帰ってしまわないか?―――
に、ケンスケはそれは無いと手を振った。

「覗こうとしたのがいたからって、体育館使うのをやめたら勿体無いし、負けたみたいだ!って考えるさ。絶対」
「まぁ、あのおなごならそうやろうな。
 逃げるより、また来るなら今度こそ捕まえるっちゅう発想やろ。・・・センセは大丈夫かいな」
「どうだろね。シンジは女子の好感度高いから、説明すれば信じてもらえるかもな。
 けど、ひょっとして、かえって反動で酷い目にあってるかも」
「・・・くっくっく。どちらにせよイメージダウンは必至。碇の一人勝ちも今日までということよ」

トウジのすぐ後ろを歩く少年が、なにやら不気味に笑っている。

ああ、そういやこいつ、西田に「碇君が好きだから」で振られたんだっけ。
おそらく、シンジの捕縛に関して、似たような期待をしている男子は他に何人もいるだろう。
ケンスケは、やれやれと足を踏み出し―――

「え?」

踏みしめた地面が、彼の体重を支えずに消え失せるのを感じた。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

53そこに更衣室がある(6):2008/12/02(火) 01:19:43
三方から柔らかな女体に包まれ、残った前方を女体の群れに埋められて。
いけないと念じたところで、若い牡の本能が逆らえるわけもなく、シンジの身体はあっさりと健康な反応を示してしまった。

「平常心どころか、全然ガマンできなかったね」
「ねぇ碇君? どう見たって、ズボンの前が膨らんじゃってるよねえ?」
「もう認めちゃいなよ。僕はえっちで変態ですって」

情けなくて、悔しくて泣きたくなる。
だがもう、とにかくやり過ごす以外にないと、無視を試みるが―――

「でもズボン越しじゃハッキリ分からないし、認めないなら、脱がして確かめるしかないよね」
「・・・っ?!」

マナの無慈悲な提案が、それさえ許してくれない。

「じょ、冗談だよね?」
「ぬっふっふ。もちろん、冗談だけど」
「じゃあなんで近づいてくるの?・・・待って!待ってよマナ!! ねえ、誰か止めてっ!」

必死で女子一同に訴えるが、今更、止める者がいるはずもなく。
傍でシンジを囲む者は皆、期待とコーフンに瞳を輝かせて見守っている。

そうだ、綾波!? 綾波は?

シンジは急いで首を巡らし、頼れる戦友の姿を求めた。
ブルマの壁の端、少し下がった位置にレイを見つける。
しかしレイは、いつもの無表情のまま、傍観者の趣でじっとそこにいるだけだ。

なんで・・・あっ?!

54そこに更衣室がある(9):2008/12/02(火) 01:21:16
「―――委員長っ! 洞木さん、助けて!!」

レイのさらに向こう。更衣室の隅に、名実ともにクラスの最高権力者がいた。
シンジの呼びかけに、びくりと身を震わせ、伏せていた顔を上げる。
両手を祈るように胸元で組み合わせ、困惑の表情を浮かべている。

そのヒカリの背後にもう一人。
マユミが寄り添い、ヒカリの耳に唇を寄せて小声でささやいていた。

「あ・・・ああ、私・・・・・・」
「・・・洞木さん?」

何を吹き込まれているのか―――
正義感の少女は、しばしシンジと見詰め合うと、紅潮した頬をますます赤く染め、
眠りの呪文にまぶたを下ろすように、再び俯いてしまった。

そんなやり取りの間に、マナがベルトに手をかけている。
助力を得られず、女子相手に暴れる事もできず、それでもシンジは、どうにか抗おうと脚に力を込めた。

そのシンジの頬に、左側から抱きついている少女が、ちゅっと音を立ててキスをした。

「に、西田さん?!」
「ふふ、抵抗しちゃダメだよ」可愛らしい上目遣いの表情に、どきりとさせられる。
すぐさま、私も、と右側の少女が同じように唇を押し当ててくる。左からも、もう一度。

瑞々しく心地よい感触が、シンジの両頬を繰り返し挟み込む。
男心をくすぐるキスの歓待に、騙されまいとしても、つい気持ちが浮き上がってしまうのを抑えれらない。
続いて、一旦マナをのけたアスカが、ゆっくりとその美顔を降らせてきた。

「シンジ、キスしよっか?」

55そこに更衣室がある(10):2008/12/02(火) 01:24:29
今度は頬ではなく、唇同士が重なり合う。
アスカの舌が差し込まれ、シンジのそれに絡みついた。

・・・うわ・・・ぁ、アスカの舌が・・・

二人が漏らす吐息と、淫らな水音が更衣室に満ちていく。
同時に、背中に取り付いている少女が、シンジの耳や首筋に、丁寧に口を使った愛撫を加える。
内と外から染み渡る、天国へと誘う甘い痺れ。
それは徐々に少年の思考を奪い、蕩かし、肉体を弛緩させていった。

そして、シンジが正気を取り戻すより早く、改めてマナが手を伸ばした。

56そこに更衣室がある(11):2008/12/02(火) 01:26:45
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

咄嗟にトウジに引っ張られなければ、間違いなく落ちていただろう。
その落とし穴は、どう見ても人為的なものだった。

「助かったよ。落ちてたら、足くらい痛めてたかも」
「・・・惣流? 霧島か?」
「どないや、ケンスケ」
「女子の仕業かどうかは分からないよ。でも―――」

ケンスケは、枝や石、木の実などを拾っては、適当に投げ散らした。
そのうちの一つが、運良く「当たり」を引いたらしい。
怪我はしないまでも、十分に痛そうではある勢いで、先端にボールを付けた矢がその一帯に降り注いだ。

「誰が何のために仕掛けたにせよ、この穴だけってわけじゃなさそうだ」
「どうするんだ?」
「・・・・・・他にルートも無いし、一歩ずつ確かめながら行く程の時間も無い。
 進むなら、犠牲覚悟の強行突破しかないな」

ケンスケは、同志達を振り返った。
進むか、退くか。
どちらを選ぶのか、あえて確認はしない―――その必要も無い。

「すまないな。皆の命をくれ」

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

57そこに更衣室がある(12):2008/12/02(火) 01:30:15
「あ、子供おちんちんだ」と誰かが呟いた。

ズボンも下着も奪われたシンジのそこは、未だ完全な無毛だった。
密かなコンプレックスの元を異性の視線にさらされ、シンジは全身真っ赤になってうなだれている。

「ううう・・・」

さすがに悪いと思ったのか、
「あんまりグロくなくて可愛いよ」「まだ中学生だし、個人差もあるものなんでしょ?」
などと慰めの言葉をかけられるのが、かえって悲しい。

「・・・・・・えーと。でも、サイズはもうちょっと大きくなるかも」
「もう大きくなってるんじゃないの?」
「そうだけど、あの、角度がね」

そこまで言ってから速見―――大半が(正確には2名を除いて)シンジにばかり興味を向けている偏ったクラスにあって、
唯一の彼氏持ちだ―――は、多少照れたように口ごもった。
彼女の経験によるならば、勃起状態でも幅があり、
最大時なら竿がもっと反って持ち上がる・・・という事を、どうにか説明する。

「じゃあやっぱり、おちんちん自体を刺激してあげた方がいいのかな?」
「ひどーい、碇君」西田が甘えた声で抗議した。「私達がこうしてるだけじゃダメなの?」
「シンジのくせに生意気ね。・・・いいわ、意地でもアレには触らずガチガチにしてやる」

アスカがなにやらゴソゴソと始める。シンジは床を見つめていた。
その肩に、ぱさっ、と淡いピンクの布がかけられる。

58そこに更衣室がある(13):2008/12/02(火) 01:50:02
「―――わっ?!」
「あ、私もー」
「私、今スポーツブラだから外しづらい・・・」

布がなんであるかを理解して硬直するシンジを余所に、
女生徒達は次々と、体操着からブラジャーだけを抜いては投げて寄こした。
頭も膝も、脱ぎたての女性用下着に埋もれていく。

まだあったかい・・・って、考えちゃダメだ!
でも、いい匂いがする・・・
これがさっきまで皆の、お、おっぱいに触れて・・・

羞恥で萎えかけていた欲情が、新たな燃料を与えられて再びシンジの理性を侵食し始める。

「追い討ち♪」

さらにマナと、別の一人が、シンジの膝にそれぞれ跨った。
乗っていたブラジャーを奥に押しのけ、ブルマに包まれた尻の柔らかな重みを肌に直接伝えてくる。

左右に開かれた腿がまぶしいほどに白い。
その中心に、ブルマが軽く食い込んでいた。
数秒もじっくり見入ってしまってから、慌てて顔を上げれば、
20センチ先の体操着に胸の先端が浮き出ているのが目に飛び込む。

いつの間にか回り込んだアスカは、背中側の女子に譲ってもらう事でスペースを確保。
日頃からシンジを悩ませる双丘を、布一枚越しに、少年の首元にぎゅっと押しつけて誘惑する。

左右の二人は、片腕をシンジのシャツの隙間から滑り込ませた。アスカもそれに続く。
計20本のしなやかな指が蠢き、シンジの胸やお腹を淫らに愛撫する。

59名無しさん:2008/12/02(火) 01:51:58
>>53の番号は6でなく8です


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