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18禁ネタ 過去作品保管所
1
:
名無しさん
:2008/07/02(水) 14:07:17 ID:bJ.X5NLg
このしたらばができる以前に、
通常避難所の「本スレからの避難投下」スレに投下された作品を保管しておくスレです。
気が付いた方から、各自移植の方をお願いします。
10
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:03:33 ID:2YOsMAoE
では、私も逝きます
―Lyrical knights―
ジェイル・スカリエッティは犯罪者だった。
最悪という部類に掠るくらいの度合いの、極悪犯罪者の一人だった。
そんな彼が、現在のように有名になったのには、ひとつの出会いがあった。
メッツァー・ハインケル。
世界征服を掲げ、そのために日夜活動を続ける覇王である。
その出会いは、スカリエッティにとっては天啓であり、特定の者たちにとっては悪魔誕生の瞬間だった。
彼との交流が、広域次元性犯罪者スカリエッティを誕生させた。
それ以来、その名が最も有名になり、一躍悪人のトップランクへと駆け上がった。
「別に構わないさ。人の記憶の中に残るというのなら、それは私にとってプラスなのだから。
それに、私の犯罪者レベルなど、音露くんに比べればとても小さいものだよ」
とスカリエッティ自身は控えめな評価を自身に下している。
そんな彼が今最も執着している存在がいた。
今後最大の脅威となりうる高町なのは、フェイト・T・ハラオウン、八神はやてを覗いていていた時に偶然見つけた、
これ以上無いというほどどす黒いスカリエッティからみて、純白の眩しさで目が潰れてしまうほどの輝きを放っていた存在。
一目見ただけで、その輝きに目を奪われた。
目が潰れても構わないと思ってしまった。
そして、それを自分だけの物にしたいと思った。
是が非でも手に入れたかった。
彼女の名前はリインフォオースⅡ。
これは、おそらく好意だろうとスカリエッティは思う。
彼の向ける好意は、独占欲に似通ったものであり、一度手に入れたいと思ったものは是が非でも手に入れる。
そのための労力は惜しまない、彼はそういう生き物だ。
これまでの英雄たちに肖って、敵地への潜入任務を自ら行おうとするスカリエッティ。
彼のように数多の偽名を使って潜入しようにも、検査等で引っかかる可能性があり、また個人データなどの洗い出しをされたら偽造がばれる可能性が高い。
現実にいない人間を装うのは一定のリスクを伴う。
メッツァーのように学園という一種の閉鎖空間に潜入するならまだしも、スカリエッティが潜入するのは、管理局という司法機関である。
周り全てが敵といっても過言ではない。
すでに存在する人間である必要がある。
ピックアップした人物達のデータを読み、一番適した人物を選出。
今度、機動六課に出す売店の店員の一人。
非魔力体質で、両親はすでに亡くなっており、配偶者も居らず、親戚との付き合いもあまり無いというなんとも都合のいい人物だった。
その人物を拉致、虚数空間にさようならしてもらった後、偽りの仮面で彼に成りすます。
ここに、売店のおっちゃんが誕生した。
今、スカリエッティの野望が始まる。
「すいませーん」
「はいはい、今行きますよ」
まずは売店を流行らせて、隊員と仲良くなることから始まりそうだ。
数日後、グリフィスやヴァイスなど、機動六課男性隊員たちと飲みに行く売店のおっちゃんの姿があった。
その数12人。女性局員の役3分の1しかいない男性局員は何かと肩身が狭く、おっちゃんのやる売店は憩いの場と化した。
おっちゃんとしても、さまざまな情報を勝手に喋ってくれるので、プラスである。
そんなこんなな毎日だったが、転機は訪れる。
11
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:04:18 ID:2YOsMAoE
ホテル・アグスタ攻略戦。
総大将にして、現場での作戦指揮をとっていたスカリエッティは上空に敵影を発見した。
召喚魔術師の姿を確認しようとしたのだろうが、ルーテシアの蟲の攻撃の前に断念したらしい。
しかし、シュテーレ・ゲネゲンの召喚蟲を見てしまった以上、そのまま帰すわけにはいかないだろう。
最も、すでに情報を伝えている可能性もあるが、どちらにせよこのまま逃すという選択肢は無い。
また、スカリエッティ個人としても彼女は捕獲したいと思っていたところだった。
実に素晴らしいタイミングである。
「ルーテシア、こちらにガジェット1型の改造機を数体転送してくれないかな。
少々厄介なことになりそうなのだよ」
『いいよ、ドクター』
「ありがとう、感謝するよ」
召喚魔法陣が展開され、ガジェットが現れる。
ガジェット1型改造機。
とある男の戦法を元に製作した特殊戦闘用ガジェットの一号機。
外見はⅠ型と変わらないが、内部構造が異なり、鳥籠のように物体を捕獲することが可能になっている。
最も、Ⅰ型を改造した機体なので、大きなものを捕獲することは出来ないのだが、
今回はそれでも問題ない。
空を飛ぶ敵は目視推定30cm程度。
リインフォースⅡ空曹長。
売店のおっちゃん時に多少ならぬ交流がある少女だ。
……よく、菓子を購入しに来て八神部隊長に止められているのを目撃する。
おっちゃんからも、出来るだけ控えるように言ってくれと頼まれたことがあるが、あいにくこちらも商売。そこまで強くは言えません。
と、割と本気で売店のおっちゃんをやっているスカリエッティ。
そんな少女だが、ここで情に絆されて行動をやめるほど、スカリエッティは善人ではない。
むしろそういった行為を進んでやるか、といった感じの悪人。
そもそも六課に潜入したのは彼女に近づくためだ。
ここでやめるという選択肢が浮かぶはずが無い。
広域指名手配の汚名は伊達じゃない。
量産型ライディングボードで上空にガジェットと共に舞い上がる。
総合的には本家ライディングボードよりは劣るが、飛行能力という点のみで見ると本家にも劣らぬ性能を持つ。
この量産機は空を己の意思のままに飛行することを可能とするために設計されている。
その点において汎用性を持たせるために、システムの大部分を飛行ルーチンを重要視し、その他機能は二の次としている。
そもそも、この機械を完全に使いこなすにはISが必要で、それができるのは現状で知る限り、スカリエッティの娘である彼女だけである。
12
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:04:53 ID:2YOsMAoE
転送されてきたガジェットで小隊を編成し、確実に捕縛できる布陣を引く。
攻撃部隊と捕縛部隊を分け、さらにその中で分担する。
そもそも基礎スペックで劣っている分、量と戦略でそれを補う以外の方法が今は無い。
これが、もう少し後なら改良を重ねて伯仲にまで持っていけなくもないのだが。
「行け、ガジェットドローン」
一斉にリインⅡ目掛けて飛んでいく。
「わわっ、沢山来たですよ」
彼女の小型な体を捕まえんと、何機ものガジェットが触手を伸ばす。
それを必死に避けるリインⅡの間隙を突きながら、攻撃部隊が退避経路の選択肢を削る。
しかし、リインⅡの動きは素早く、このままでは捉えることが出来ずに逃走されてしまう可能性は十二分にあった。
また、時間をかけすぎるのも援軍が到着して失敗である。
捕縛部隊の少数を攻撃部隊に回し、さらに包囲網を狭める戦法を取る。
捕縛部隊は最悪一体だけでも可能である。
重要なのは、いかにしてそこに追い込むかだ。
相手の先を読み、何を犠牲にしてでもキングを倒すチェスの如く。
ガジェットが何本もの触手を放ち、逃走経路の選択肢を徐々に少なくしていく。
撃墜されても関係なく、また逃がさないためなら味方を落としてでも退路を塞ぐ。
一人の少女に十数体のガジェットという構図で、むしろここまで凌ぎきった少女の力量が末恐ろしく感じる。
右、上、後ろ、左斜め下……逃げ場がひとつひとつ減って行き、ついに逃げ場を無くした。
「あう……もう逃げ場がないです」
もはや籠の鳥。
払った犠牲は多いが、得たモノは大きい。
捕獲部隊のガジェットが触手を伸ばし、確保する。
「ふみゅッ!」
可愛らしい悲鳴を上げたリインⅡ。
Ⅰ型は内臓の小型檻に放り込んだ。
すぐに、ガンガンと装甲を叩く音が響く。
そんな抵抗すら、愛らしい。思わず、檻を掲げて口づけをしてしまうほどに。
「素晴らしい、素晴らしいよ……ああ、なんて可愛いんだ。
そんなに抵抗されると、ますますそそられてしまうではないか。
君の抵抗が絶望に、そして絶望が肉欲に、肉欲が愛に、愛が、絆に。
純粋な少女を悦楽の欲望に堕とし、無垢な魂を私色に染め上げよう。
君を愛してあげよう、私なりのやり方で」
フフフと笑う。
なんて楽しい、嬉しい時なのだろうか。
残っガジェットを帰還させ、代わりにⅠ型を数十体呼び寄せる。
それらを全て前線に向かわせ、こちらにやってくる敵を妨害させる。
コトが終わるまでの時間を稼いでもらわなくてはならない故に。
一体でも残っているのなら迎撃のために戦力を割かなくてはならない敵側の体制を利用した策ともいえぬ戦い方。
広域魔法を使える者や、高ランク魔導師が多くないことがそれを可能にした。
隊長及び医療班のシャマルがなにやらドレスのカタログ等を取り寄せていたところから、今回の行動を予測した故の作戦だったが、今の戦果を見る限り上々だ。
少しでも発見までの時間を伸ばすため、見通しの効く上空で無く、木の生い茂る大地に下りる。
「さて、君の心を聞かせておくれ。その鋼鉄の檻の中で」
ガジェットⅠ型改の更なるギミックを発動。
それは、檻内部への触手陵辱機能。
これは、あの男が使っていた下魔の恥辱攻撃の代わりになる機能として、開発段階のシステムで、内部にはAMFを最大展開して収容した対象の魔法を無力化している。
これは今後Ⅲ型のような人間大の生物も内部に取り込めるガジェットに装着することを視野に入れてのプラン。
Ⅰ型のこれは本使用の前の試しといっても言い。
最も、この大きさである故に、使用できる対象が限られているのが難点なのだが。
テストとして使用できる者をもう一人スカリエッティは知っていたが、彼女にそういったことをすると、彼等との協力関係も潰えてしまう可能性が高いから断念。
また、内臓マイクによって内外の会話が可能なシステム。
当然、中をモニターによって見ることも出来る。
13
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:05:47 ID:2YOsMAoE
触手がリインⅡの四肢に絡みつき、身動きを封じて、そのまま磔にされた聖者のように両腕を開かされた。
股や胸も縛り付けられる。
「やっ、なにをするんです!!」
ジタバタと暴れるが、そんなことで陵辱の手が緩むほど、このガジェットは貧弱ではない。
服の内部にも触手は入り込む。
無骨な機械の触手が、雪のように白い肌をアンバランスに彩った。
触手が、脹らみかけの乳房に伸び、先端の部分が吸引、回転などで乳首を刺激する。
「ひゃっ、吸わないでください」
「その要求は聞けないな。もっと乱れてくれ、もっと感じてくれ、もっと堕ちてくれ。
それが私の望みなのだから」
そもそも、ここでやめるなら初めからこのようなことをやらない。
「さて、前は今回はやめておくとして、後ろを調教しようか」
触手が思い通りの場所へと伸びる。
スカートにもぐり、下着をずらして、秘唇と尻穴を露出させた。
穢れを知らなく、未成熟なそこは、侵入者を拒むようにその扉を閉じている。
尻穴に触手がたどり着いた。
そこを鍵で開けるのでなく、無理やり力技でこじ開ける。
「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
悲鳴をBGMに扉を徐々に壊していく。
ゆっくり、ゆっくりと捻り込むように触手で穴を拡張していく。
直腸に入り込むと、うねうねと波打ちながら、前後運動で、快楽を引き出す。
「わぎゃッ! 壊れちゃいますぅぅぅぅッ!」
「大丈夫だよ、人の体というのは思いのほか丈夫に出来ていてね。
この程度では壊れない。
しかし、ただ痛いだけでは私も心苦しいので、少々手助けしよう」
ガジェットギミックを発動する。内部に媚薬効果のあるガスが放出された。
某科学者がメタモライズを研究した成果、ほぼどのような生物にも効果のある媚薬を精製することに成功したのだ。
これは、世の性犯罪者たちに震撼を齎した。
ごく僅かだが、裏市場に出回ったそれを、こぞって奪い合うもの達がいる一方、
その道を極めた者たちは、これを邪道と罵った。
しかし、スカは使えるものは使う主義なので、そういったことを気にはしない。
製造プラントを外次元世界に製造し、量産体制を整えている。
「さて、すぐに痛みが快楽へと変わり始める。存分に楽しんでくれ」
前後に動かしていた触手が徐々に湿り始めていた。
直腸内に入り込んだ異物からのダメージを防ぐため、腸液が分泌たようだ。
また別の触手が、今度は口内へと挿入される。
小さい口には大きすぎるのではと思わせるほど太い異物が、舌を、喉を蹂躙する。
「やっ、むぐぅ……やめれぇ、んむぅ、でふぅ、れるっ……
ふぁっ……もう、いやっ……んじゅ……はぁっ、ふぁ……じゅぶっ……」
淫らな水音が奏でられる。
その淫靡な音が耳に入り、身体を思うがままに貪られていると再認識させられる。
そこで、抵抗しなくてはと体を揺り動かすが、触手が食い込むばかりで、無駄なことだと絶望を呼ぶ。
14
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:06:19 ID:2YOsMAoE
抵抗が徐々に愚かしく思えてくる感覚。
口の端から唾液が零れ、顎を伝う。
瞳には涙が浮かび、頬を流れ落ちる。
全身から汗が滲み出し、赤く火照った身体が淫らに輝き、
愛液と腸液の混合液が、太腿を濡らした。
全身から発せられる牝の匂いが充満して鼻腔や口腔を襲い、身体が快楽にひれ伏せと心に訴える。
「じゅるっ、じゅぷっ……ぷはっ……おしりの、中で、むにゥ、ごりごり動いてるれす……んぶっ……もう、無理、です……んっ、ぐぷっ、んむぅっ!」
呼吸も満足に出来ずに苦しげな顔をするが、無視して動きを激しくしていく。
「ハハハッ、素晴らしい……背徳の美を感じるよ。
そう、もっと。もっと感じてくれ」
リインⅡの息が荒くなり、目がうつろで、快楽を享受するかの如く変わっていた。
催淫ガスによって性的快楽に極端に弱くなっていることと、リインⅡの年齢が幼いことが重なり、非常に悦楽に堕ちやすい状態を作り出すことが可能となっていた。
この誰かが仕組んだのではないかと思わせる数々の一致。
スカリエッティはそれを若干気味悪がったが、すぐに気にしないことに決めた。
誰かが仕組んでいるなら、分岐点まではその舞台で躍らせてもらう。
「うぐッ、お腹、苦ひぃ……れふ、んぐっ……ちゅぽッ、へぶっ、ふぁんッ!」
リインⅡの限界が徐々に近づいてくる。
魂が肉体を凌駕し、自ら蹂躙する瞬間。
「さぁ、君を導いてあげるよ」
とどめの一撃を御見舞いした。
触手を一斉に振動させて、全身を刺激する。
許容量を超えた快楽情報が脳を直撃して、頭痛を引き起こす。
しかし、振動は止まらず、連続して彼女の身体を強く責め立てる。
「んむぅ、んっ、うぶぅぅぅぅぅぅっ!!」
終わりなき性の連鎖。
未知の感覚に脳内が麻痺を起こし、何も考えられなくなる。
身体が心を支配し、満たそうとする。
「ふぃぁぁぁぁぁぁぁぁ、振動が止まらないですぅぅぅぅぅぅぅ!!
おなかの、おひりの中でぇぇぇ!!」
絶頂によって引き起こされる肉悦もまた絶頂を招く。
内から生じる衝動は抗い難く、ただ流されるままに貪る。
「んぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
目の前が、真っ白になった。
15
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:06:50 ID:2YOsMAoE
スカリエッティの目の前に倒れるリインⅡ。
衣服が破れ、顔は赤く、荒い息を繰り返し、全身から液を垂らしている。
「やはり美しい。私の未知、私だけの体験だ。
これは実に興味深いぞ、今後どうなるかも合わせて。
見たい、知りたい、この続きを私である内に知りたい。
そのためには君にはもう少しがんばってもらわなくてはならないな」
リインⅡを解放して、引き裂かれた衣服を修復する。
今回の件で彼女が部隊の奥に嵌めこまれたら、会いに行くのが大変になる。
それは望ましくない、故に見た目だけはただ戦闘に敗れたように偽装した。
そして、上空に向けて魔力弾を撃つ。
司令塔では、今の魔力を関知してすぐさま援軍が来ることだろう。
「また、お伺いしますよ。小さなお姫様」
白衣を翻し、林の奥へと消えた。
その後、リインフォースⅡは仲間によって発見され、治療を受けたあと職務に復帰した。
周囲の者はもう少し休んでいても良いといっていたが、それを断っての復帰とのことだ。
一人でいると、辱められたことを思い出すのだろう。
働いて気を紛らわせたいという思いも。
(ここで彼女が恐れて前に出てこなくなると、接触が難しくなるので、フォローをする必要があるようだ。売店のおっちゃんにその役を任せるとしようか)
光と闇を同人物が演ずるなど、陳腐な茶番劇か、道化だろう。
スカリエッティは、その光景を想像して哂った。
16
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:07:23 ID:2YOsMAoE
いつも飛んでくるリインフォースⅡ空曹長がやってこない。
想定内の事態である。他者に光の役割を奪われる前に、自ら動く必要がある。
おっちゃんは彼女がいつも買い求める菓子やジュースのパックを袋に詰めて、隊舎を探し回る。
「やぁ、エリオ少年にキャロさん」
「売店のおじさん、こんにちは」
礼儀正しく挨拶をしてくるのは感心だが、おじさんなのか……やっぱり。
「こ、こんにちは。少し尋ねたいことがあるのですが、リインフォース空曹長を見ませんでしたか?
今日は珍しく店の方に来なかったので、少し気になったのですが」
エリオとキャロが顔を見合わせる。
何か話しているようだ。
「あの、リインさん……何か元気が無くて、落ち込んでる感じでした」
「それで、中庭の方に居たのを見ました」
キャロとエリオの証言から、中庭に潜伏の可能性高し。
「ありがとうございます。これは、お礼です」
袋に詰めていた菓子を渡す。
「でも……」
「フフフ、他の人には内緒ですよ?」
反論を受け付けず、そのまま立ち去る。
(ここで時間をかけて、プランが破綻しては意味がないからね)
路中、何人かの局員にリインフォースⅡ空曹長を見ていないかとたずねる。
こうやって、おっちゃんが彼女のことを心配していた、と言うことを周囲に提示するコトによって、仲間意識を高めるよう差し向ける。
しかし、そうしていて本丸を落せなくては意味がないので、急ぎ足で向かった。
17
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:07:55 ID:2YOsMAoE
そこにはいつも元気な姿は無く、落ち込んだ少女の姿があった。
「探しましたよ、リインフォースⅡ空曹長」
にこやかに笑いかけながら近づく。
すると、少女は身体をびくりと震わせて、後ずさる。
そんな彼女を見て、それ以上近づくのをやめ、そこから声をかける。
「今日はお店の方に来ないので、心配しましたよ。
それに皆さんから今日のリインフォース空曹長は元気が無いと聞きましてね」
「それは……すいませんでした」
「いえいえ。それと、いつもの、持ってきたのですが……頂きます?
貴方に少しでも元気になってもらおうと思って持って来ました。
もちろん私の奢りですよ」
そう言って、笑いかける。
もちろん全て演技で嘘だが、それを見破られるほど大根ではない。
リインフォースⅡも騙すことが出来たようで、ゆっくりとおっちゃんの方へ向かってきた。
袋の中から菓子等を取り出す。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございますです」
若干元気が戻ったようだ。
この程度でその輝きを失ってもらうわけにも行かない。
(私が欲しいのはその輝きであり、くすんだ光など認めない。どのようなことでも立ち上がってもらおうじゃないか)
と、リインフォースⅡ空曹長がこちらをジッと見ている。
「どうしてリインのことを心配して来てくれたです?」
もちろん、全てはスカリエッティの欲望のため。
しかし、今の彼はスカリエッティではなくおっちゃんなのだ。
そう答えることなど出来るはずが無い。
「リインフォース空曹長の元気な姿が見れないと、私も元気になれないのですよ。
貴方の姿をみることで、今日一日もがんばるかという気持ちになるんです。
それに、貴方は同じ部隊で働く仲間じゃないですか。
あと、これは内緒ですが、部隊の皆さんもリインフォース空曹長のこと心配してましたよ。
何人も私のところに来て、どうしたんだろうか? と話に来ましたから」
そんな心にもないことを口から述べる。
そんな些細なことで如何こうなるような精神構造はしていない。
ただ、騙される目の前の存在を哂うのみ。
「………………」
「貴方に何があったか、それを詳しくは聞きません。
貴方も話したくないことだと思いますから。
けど、全てを自分ひとりで抱え込むことはしないでください。
一人で背負い込めない重さなら、他の人を頼ってください。相談してください。
貴方は一人ではありません。八神部隊長をはじめ、多くの人に愛されています。
その人たちを悲しませないでください」
先程のにこやかな顔から一転して真剣な顔で語る。
目の前の心優しい少女は、自分を犠牲に出来る心の持ち主だ。
けど、ひとりが背負うには大きすぎるものもある。
そんなときは、人に頼るべきだと言うことを伝えることができただろうか。
「……貴方は」
意を決したような表情で、言葉を紡ぐリインフォースⅡ空曹長。
「貴方は私を助けてくれますか……?」
その真剣な眼を見て、彼女が立ち直ったことが見受けられる。
そこには先程は無かった輝きが感じられた。
(これだ、この輝きが私を魅了して止まないのだ。
美しい、これほど美しいものが他にあるだろうかと思わせるほどに純粋な美に溢れている)
そんな輝きだからこそ、スカリエッティは欲しいと思ったのだ。
「もちろんですよ。さっき言ったじゃないですか。
私たちは、仲間です。
仲間が助けを求めているのに、その手を振り払うものですか。
貴方が助けを求めるのなら、私が、私たちが助けます。
といっても、戦闘面では私はからっきしですけどね、ハハハ」
そう告げたときの彼女の顔は笑顔で、思わず目をそらしたくなるほどに魅力的だった。
スカリエッティの思い通りにことは進んでいる。
18
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:08:27 ID:2YOsMAoE
アグスタ攻略戦から数日たった。
昼は売店のおっちゃんで六課隊員たちと交流を深め、夜はスカリエッティでガジェットの改造をする、そんな生活をしていた。
「そろそろ、出る機会かな」
おっちゃんとして六課を見ていると、いろいろなことが見えてくる。
今回、攻め込む隙としては隊長陣と新人たちの隙間、だろう。
彼等の間にはなんともいえぬ溝が存在する。
近いうちに何かとんでもないことが起こるだろう。
その時にガジェットを投入し、その隙にスカリエッティが攻め込む。
再び、あの輝かしい乙女に見えるために。
また、ジェイル・スカリエッティの姿であの時の少女、高町なのはの前に現れ、
どれほどの影響が残っているのかも知りたい。
あのときの影響で、隊長陣は同室であるとの情報もある。
スカリエッティが与えた影響は小さく無く、未だ完治しているわけでもないらしい。
「あの少女が私の前に立ちはだかるようになるとは。
潰れずに立ち上がってきたその意思の強さ……ああ、欲しいなぁ。
高町なのは、リインフォースⅡ。
彼女たちの輝きは是非とも欲しい。
不屈の意思と純粋な輝き、どっちも圧し折ってやりたい……ああ、欲しいなぁ」
そんなスカリエッティに、助手のウーノが一言。
「もうそろそろ出ないと遅刻してしまいます、ドクター」
「おっと、それは問題だ。急いでいただくとしよう」
「それと、食事中に卑猥な妄想は如何かと思います」
「フフフ。人がやらないことをやってこその私だよ」
そう言って、目の前の朝食を食べる。
ご飯にお味噌汁、海苔に焼き魚という献立。
一時期、料理というものに研究心が働き、思いっきり打ち込んだ成果だ。
今ではあまり興味は無いが、出来合いの物よりも美味しいものが作れる。
不味いよりは、美味いものを食べる方が良い。
そんなことから、ジェイルさん家はお父さんが料理担当。
こういった無駄も、閃きを生み出すには必要な行為である。
19
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:08:59 ID:2YOsMAoE
休憩時間、スカリエッティはイヤホンに耳を傾けていた。
隊舎のいたるところに仕掛けた盗聴器からの音声を拾う。
「さてさぁて、私の予想通り何か起こったようだ」
イヤホンからは、
『どうしてかな……』
と高町なのはの声が低く聞こえてくる。
そして、魔法の発射と爆発音。
ウインドウに映像を映すと、ティアナ・ランスターが落下していくのが見えた。
廻ってきたチャンスだ。
新人たちは動揺して戦力ダウンで、隊長陣にも何かしらの影響があれば儲けもの。
「ガジェットドローン出撃。ナンバーズはいつでも出られるよう待機だ。
訓練フィールド以外にもガジェットを出撃させ、戦力の分断を」
偽りの仮面を解除し、デバイスを装着する。
複数のISを同時に展開することは不可能なので、発見される可能性が上がるが仕方が無い。
服装はいつものスーツと白衣、ジェイル・スカリエッティへと変わる。
これから獲物の元へ行くのだが、目標は2つ。
しかし、両方の元を訪れるのは不可能だ。
(……ここはリインフォースⅡを狙うべきだな。彼女は中央業務のようだから、次も前線に出てきてくれるとは限らない。
その点、高町なのはは前線組みだ。出会うのはそう難しくない)
ポケットから、何個もの球体の機械を取り出し、床に置く。
すると、それらはあらかじめインプットされたルートを転がっていった。
「準備完了。では、彼女を探しますか」
アラートの鳴り響く中、出来るだけ人に会わないように進む。
20
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:09:31 ID:2YOsMAoE
中央管制への通路にて、
「あっ!」
「おやおや」
目標の少女を発見した。
「スカリエッティ……どうしてここにいるですか!?」
距離を取りつつの会話。
「もちろん、君に会うためだよ」
蒼天の書を取り出し、魔法で拘束してきた。
避けられるが、そもそも避けることに意味などないので、されるがままにしておくスカリエッティ。
「スカリエッティ、貴方を逮捕しますです!」
「まぁ、構わないよ。
ただ君の行為が君の主を殺すことになる。
私には遠隔操作で無機物を爆破する能力があってね。
先程多数の小型機械をこの隊舎にばら撒いた。そのうち何個かを君の主たちが今いる管制にも忍ばせている。
それらは私の意思ひとつで爆破可能だ。
威力は小さいが、少なくともバリアジャケットを纏っていない人間くらいは軽く吹き飛ばせる。
もちろん、非殺傷設定なんてつけていない。
私は犯罪者なのだから」
一気に告げ、相手に考えさせる隙を与えない。
また、捕まっていても尚余裕があるように見せ付けることによって、さらに圧力を加える。
「ああ、もしかして私の言葉を疑っているのかな?
なら、ひとつ試しに爆破してみよう。
IS、ランブルデトネイター発動」
その瞬間、爆破音がして、入り口外にある植え込みが吹き飛んだ。
IS、ランブルデトネイター。
彼の娘の技。
スカリエッティは、使い手ではない為、娘ほど能力は使えない。
爆破できるものの大きさも小さいが、今回はそれでよかった。
今回は別に本気で八神はやて達を殺そうと思っては居ない。
リインⅡを無力化するための人質にする、それが目的。
また、先の爆発で残っている戦力を僅かなりとも分散できれば御の字といったところか。
21
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:10:03 ID:2YOsMAoE
爆破点をモニターで確認したリインⅡの顔が青ざめる。
先程の言葉が想像できたのだろう。
他人のために自分を犠牲にするとは愚かなことだと思うが、この場合はそのような思考を与えた彼女の生活パターンその他諸々に感謝する。
その顔をみて、笑みを浮かべるスカリエッティ。
その顔はまさに狂喜。
「さぁ、どうする。私を、捕まえるかね?」
「私に会いに来た、と言ったですよね」
「ああ、そうさ。今回は君のためだけに戦闘を起こした。
すべて、君のために」
心にしみこませるようなアクセントをつけた言い方。
スカリエッティは科学者であり、演出家でもあった。
一拍の後、解除される拘束。
この戦闘、戦わずにしてスカリエッティの勝利だった。
そのまま近づき、リインⅡの身体を拘束、捕獲する。
「そう、良い子だ。逆らうとどうなるか判っているようだね」
彼女を連れて近くの部屋に、中に人が居ないことを確認してから入る。
その間、リインⅡは無言で俯いていた。
念話で連絡することも出来たし、はやてに注意するように言うこともできた。
避難させることも出来たかもしれない。
しかし、スカリエッティの仕掛けた機械がどこにあるか判らない以上、どこも安全とはいえない。
六課本部はスカリエッティの手中にある。
その意思ひとつで崩壊させることすら出来てしまうのではないだろうか。
そういった考えがリインⅡの頭を駆け巡る。
「今日ここに来たのは、先日の約束を果すため」
また会いに来る、その約束を果すために来た。
相手の同意の無い一方的な約束。
普通なら、拒むことも出来るそれも、人質を取られている現状では不可能だ。
少なくとも、リインフォースⅡという少女はそう考える。
そして、それはスカリエッティの脚本通りの展開でもあった。
「では、まず前準備として、人間大になってもらおう。
そのサイズでは、いろいろと不便だからねぇ、フフフ」
逆らわずに従う。燃費は悪いとか言っていられる状況ではない。
手首足首に拘束魔法をかけらる。
スカリエッティのデバイスの爪がリインⅡの制服を切り裂く。
露になった下着も縦に切り裂かれ、その意味を無くす。
目を瞑り、心の中で覚悟を決めてから、スカリエッティの方を睨む。
自分は貴方には屈しない、と意思を込めて。
「ひッ」
でも、そんなのは彼の目を見たらあっという間に消え去った。
欲望渦巻く瞳。性欲だけでない、ありとあらゆる欲望を秘めた目。
そこには欲望という名の狂気が存在した。
それだけしかなかった。
そこに、スカリエッティという人間は無く。
“無限の欲望”というモノだけが居た。
目の前の存在が理解できない。
理解できないものに、人は恐怖を感じるが、そんな中でもこれは最大級だ。
今までこういった大義名分無く、自己を省みず欲望のためだけに生きれる存在を見たことが無かった。
22
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:10:36 ID:2YOsMAoE
凍えるような恐怖を感じて、カチカチと歯がぶつかる。
そんなリインⅡの様子にスカリエッティが気付いた。
「ああ、申し訳ない。つい抑えきれなくなってしまったようだ」
瞳から狂気が薄まり、スカリエッティという人間が目の前に現れる。
彼の根源を覗いて、リインⅡの抵抗の意思はすっかり萎えた。
彼の狂気に飲み込まれてしまった。彼女はもう怯えるだけの存在と成り下がった。
「では、始めよう」
リインⅡの身体を起こし、膝立ちの体勢にする。
デバイスをはずし、右手にだけ薄い手袋のような物を付けた。
目の前に鏡を作り、スカリエッティはリインⅡの背後に取り付く。
彼女の身体を後ろから手を回し、抱きしめる。
髪の毛を分け、耳を出して舌を這わせる。
右手は割れ目を擦り、左手は乳房を撫でる。
「ひゃン! 耳を舐めるのは駄目ですっ」
耳、首筋、肩と唇を這わせる。
時々、軽く噛むとそのたびに声を上げる。
左手で後ろ髪をかき上げ、項に吸い付く。
反対側の耳も舐め、穴の中を侵食する。
「ふぁ、耳の中に、舌がでたりはいったりして、んっ……変な感じ、うぅっ、はふぅっ!」
乳房を捏ねる様に撫で揉む。
肛門の周りをマッサージすると、収縮するという反応を返してくる。
頬は赤みを増し、背後のスカリエッティに寄りかかってきた。
「私に寄りかかってきて良いのかい?
そんなことされるともっといじめてしまいたくなってしまうじゃないか」
尻穴に伸ばしていた指を、割れ目へと戻す。
指を挿入しゆっくりと、しかし徐々に早く、動かす。
「はっ、ひぃんっ……指が、入ってるっ……
あぁんっ…やぁっ、身体がっ、熱い。ですっ、……ふぁぁッ!
や……そんなにっ、早く、動かさないでぇ!」
「私が先程つけた手袋。実はこれも私の発明でね。ペリスコープ・アイというんだ」
耳元に口を近づけて、囁いた。
「それがっ……ふァッ、どうした、ですか……?」
判らない、といった風にスカリエッティの顔を見る。
「人差し指の先端にカメラが付いていて、目とほぼ変わらない機能を持っているんだ。
つまり、君の膣内の様子が丸わかりということだよ」
目を見開くリインⅡをみて、若干満たされた気分を味わう。
その顔が見たくて、今回はこういうプレイをしたのだから。
「愛液で濡れている肉壁や、処女膜などがくっきりと見える」
その言葉は、リインⅡにとって絶望だった。
「い、いやぁぁぁ! 抜いて、早く抜いてぇ!」
誰にも見せたことの無い場所を、無理やり覗かれた。
考えたことも無い行為に、リインⅡの精神が蝕まれる。
他に何も考えられず、ただその行為をやめてと言う。
「おや、動きが滑らかになってきたね。中も液が大量に分泌されている。
もしかして、膣内を覗かれて、興奮しているのかな?
君は……変態だね」
「リインは変態じゃないです! …あぅッ」
違うと首を横に振るリインⅡ。
スカリエッティが指を動かし、首筋を舌で犯すと途端、指を飲み込もうとする。
「ほら、やっぱり変態だ。
敵に無理やり辱められているというのに、君の身体は感じている」
幼い子に言い聞かすように話す。
「違う…ひぐっ…違う、です……」
涙を流しながらの言葉。
スカリエッティは左手でリインⅡの頬を撫で、親指で涙をぬぐう。
秘唇から指を引き抜いて、見せ付ける。
「こんなに濡れている、すごいな。
君の中から出た液だよ、舐めてごらん」
指を口の前まで持っていき、舐めさせる。
逆らうことが出来ない。
恐る恐る、震えながら舌を伸ばした。
アイスクリームを舐めるように、スカリエッティの指に舌を奔らせるリインⅡ。
吐息が上がり、水音が部屋に響いた。
その様子は美しく。そしてまた淫らだった。
23
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:11:07 ID:2YOsMAoE
スカリエッティの胸にその身を預けるリインⅡ。
息も絶え絶えで、立ち上る汗と女の匂い。
防音結界を張り、準備を整える。
「では、そろそろ始めようか」
言葉と共に、男性器を露出させる。
それは、リインⅡの股下からその姿の一部を覗かせた。
雄雄しく脈打つ肉棒は、禍々しいオーラを発しているように見えた。
リインⅡの胸に手を回し、その身体を持ち上げる。
肉棒が天を向き、塔の如くそそり立つ。
亀頭が秘唇と接触する。
愛液が肉棒を伝う。
「今から君を、犯す」
リインⅡの身体を下ろす。
ゆっくり、割れ目をこじ開けて、肉棒を捻りこんで行く。
「あっ、くぅぅぅぅぅぅぅっ!
入って、くっ、はぁっ、くるですっ……つっ!
いっ、つぅっ……もう、無理ですっ!」
全身の筋肉が硬直する。
瞳を見開かせ、口が大きく開かれる。
少女を守る盾は穿たれ、聖域を侵された。
痛みを訴えるリインⅡだが、そんなこと関係なく、その身体を上下させる。
「うぁ……っ、はぁっ、リインの中に……大きいのが入ってますっ、
はっ、はぁっ、くる……しい…ですっ。
あぁっ……やっ、うぁぁぁぁぁぁっ!」
動かすたびに肉棒が中の体液を掻き出す。
透明な粘液の中に、鮮やかな赤い血が幾筋も混じっていた。
「ハハハ、約束通りに頂ました」
リインⅡの身体を遠慮なく揺り動かす。
その度に腹に突き抜けるような感覚。
体格的に不釣合いな肉棒を限界を超えて必死に受け止める処女膣。
その代償は痛みとしてリインⅡを襲う。
「はぁっ、ひぃっ、うっ、くぁっ、あぎぃっ!
入ったり、出たりしてるですっ、あぐぅっ、痛ぃっ!!」
蒼く長い髪を振り乱し、泣き喚く声が結界内に響き渡る。
自分のペースで動くことも出来ず、ただ相手のされるがままに犯されるリインⅡ。
挿入角を変えたりして、満遍なく、膣肉を抉るように擦る。
「がっ、ぎぅぅぅぅぅっ!」
止まない悲鳴。
それすらも心地良い。
少女の身体が肉体を刺激し、少女の声が、心を刺激し、共に快楽へと誘う。
快楽の共鳴。
「素晴らしい、素晴らしいぞっ!
君の全てが私を魅了する。
その肢体。その声。その心。そのあり方。
欲しい。欲しい。欲しいなぁ。
君が欲しい。君を奪い去りたい気分だ」
焦点の合わない眼のまま、揺さぶられ続けるリインⅡ。
口は開きっぱなしで、零れだした唾液が顔を汚す。
「あ、あぁっ……ひぃぃぃっ!
お腹の中が、熱いですっ……」
身体が震えだし、その刺激が肉棒を刺激する。
言いようの無い快楽がスカリエッティの脳髄を駆け巡る。
それは、リインⅡも同じであり、
感じたことのない気持ちの昂揚が、津波のように彼女の全てを揺さぶる。
息が荒くなり、あたりに充満する雄と雌の匂い。
「クク、このまま中を穢してあげよう」
「はっ、ひっ、んんっ……
何かが、来るっ……ひっ、はっ、いっ、あふっ、もう……耐えられ、ないですっ……
はっ、はひっ、あっ、あぁっ、あぁぁぁぁぁぁっ!」
絶叫を上げた瞬間、子宮に精液が流れ込む。
「あ……中に、熱いものが……入ってくる」
幼い娘を、無垢な存在を穢す背徳感が想像以上の快感を引き起こす。
肉棒を引き抜いて、さらに少女の全身をその精液で白濁に汚す。
蒼い髪も、白い肌も、その精液で汚れる。
汗で肌に張り付く髪の毛が淫らだった。
身体も、心も乖離し、ばらばらの状態で、何も考えられない。
「おやすみ。目覚めたときには全てが変わって見えるだろう。
でも大丈夫、心配ないよ。
そんな君でも私は無条件で肯定するから。そんな君を否定しないよ」
光る魔方陣をみた。
それが、最後の記憶。
24
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:11:39 ID:2YOsMAoE
(声。声が聞こえる。知っている声だ。いつも、優しく暖かく語りかけてくれた声が)
リインⅡの瞳がゆっくりと開き、目の前の何かを映す。
「リインフォースⅡ空曹長!」
しばらくして焦点が合い、目の前の人物が誰か理解した。
「貴方は……」
売店のおっちゃんの心配した、でも優しい顔が目の前にあった。
「大丈夫ですか?」
そこで記憶が整理され、次第に思い出す。
スカリエッティに出会ったこと。
また、弄ばれたこと。
そして、犯されたこと。
「あ、あ……」
涙を流す少女。
失ったものは大きく、その衝撃は言葉に出来ない。
無理やり、処女を奪われた。
快楽に流され、陵辱に悦を感じてしまった。
肩を抱き、顔を青ざめて座り込んでしまったリインフォースⅡ。
そんな彼女を正面から抱きしめ、子供をあやすように、よしよしと撫でる。
「泣きたい時には泣くべきです。
それで辛さを紛らわせられるなら。
大丈夫、私は貴方の味方です」
優しく撫でられる感覚は、彼女の大好きな家族の温もりに似ていた。
涙腺が緩み、涙が溢れて止まらない。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
胸に顔を押し付け、声をあげ涙流す少女。
それを優しくあやすおっちゃん。
この日、彼等の距離が若干縮まった、かも。
(あと一歩、といったところか。
こうも旨くいくとは、少々怖いものがあるな)
エサに食いついた獲物を逃がすことなく捕まえる。
25
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:12:12 ID:2YOsMAoE
あれから、数日がたった。
枕を抱きしめながら、これまでのことを思うリインⅡ。
隊社での陵辱から数日、出撃回数が増え、ガジェットが攻めて来る範囲も広くなりつつある。
その度に、ガジェットやスカリエッティ自身に身体を開発された。
快楽を拒む自分と、貪欲に快楽を求める自分がいることを自覚する。
自分が自分じゃない感覚。
最近はそれが強くなってきている。
犯されて、何度も絶頂を向かえ、精液を浴びせられたり、中に出されたりすることを望んでいる気持ちが、何処かにある。
いつかその自分が今を覆いつくすのではないか、それが……怖い。
でも、それを望んでいる。
『あの人は暖かいの。私だけを見てくれるよ? 私のことを守ってくれる。仲間って言ってくれる』
(違うです。あの人は犯罪者です。リイン達の敵なんです)
『なら、貴方は何故彼のことを話さないの? 八神はやてに。
本当はもう判っているのでしょう。もう、戻れないと。裏切っていると』
(そんなこと無いです! 私ははやてちゃんを裏切ってません!)
『でも、今日もまたあの人の下で淫らに喘ぐのでしょう?
それは裏切りじゃないの? それにあの人は貴方を助けてくれたよ』
(それは……)
『もう、楽になったら。
彼に縋ったら。
愛してください、束縛してください、拘束してください、私が何処かに飛んでいかないように。
認めれば楽になるよ? なんて言ったって、私もリインなんだから』
(楽に……?)
『そう、楽に。まぁ、後は貴方が決めなさい』
「自分で……決める……」
もう聞きなれた警報。また、ガジェットが攻めてきた。
毎度の如く、機動六課を、管理局を、ミッドチルダを襲撃するスカリエッティ一味。
本来なら、ここでスカリエッティ自ら乗り込んで敵を倒し、その後致すのだが、今回はそういうわけにもいかなかった。
スポンサーから、独断専行が過ぎると忠告があった。
スカリエッティという手駒を今失うわけにはいかないのだろう。
まだ、利用価値があると判断してくれるらしい。
スカリエッティにしても、今はまだスポンサーを敵に回す気は無いので、少し自重する必要がある。
今回は、それを表すために後方指揮に徹する。
非常に面白くない展開だ。
(まぁ、ガジェットのデータは取れたので良しとするか)
結果は、ガジェット全滅。
今更ガジェットのみで勝利できると楽観視はしていない。
聖王の器も準備が整っている。
ナンバーズも万全とは言わないが、敵と対等と言っていいほどの成長はしている。
そろそろ、一石を投じる時機かもしれない。
何時までもスポンサーの傀儡でいる気はないのだ。
この日から、ガジェットが襲撃してくる回数が減っていった。
26
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:12:42 ID:2YOsMAoE
今日も彼は来なかった。
そんなことを頭の中で考えてしまう。
気が付くと、ふらふらと何処かに飛んでいってしまいそうで。
考えるだけで、胸が高鳴る。
まるで恋する乙女のよう。
しかい、そんな生易しい関係では無い。
彼と彼女を結ぶのは恋でなく快楽。
『それもひとつの絆のカタチ。
他人に理解されなくても良い』
あの日以来聞こえてくる内なる自分の声がリインⅡの頭に響く。
『気が付いているのに目をそらすのは何故?
認めるのが怖い? それとも、幻想に縋りつきたいのかしら。
どちらにせよ、無意味な行為。
頭が否定しても、心と身体は認めているわ。それが正しいと』
手が股間に伸びる。
止めようと力を込めても、止まらない。
『ここが、知ってる。何度も覚えこまされるように挿入された』
指先が性器に触れると、頭の天辺まで電気が流れたように痺れる感覚が来た。
「ああ……っ…ン……」
粘液が指先に付着する。
もう片方の手で掬い、口に含む。
陰唇を弄りながら、指を肉棒に見立てて舐める。
「…ン…あ……んむ……ぅン…ちゅ……ン」
脳髄がとろけるような気持ちよさが幼い体を襲う。
もっと気持ちよくなりたくて、指の動きを激しくしていく。
掻き出された愛液が床に飛び散った。
秘裂を嬲りながら、彼の肉棒をイメージする。
「ちゅ……あむ……ん、大きい……です、咥えきれない…あン…ちゅむ……」
『貴方はそれをイメージできる。それほどにまであの人を求めている。
さぁ、素直になりましょう。
堕ちていきましょう』
(堕ち、る……)
『あの人の匂い、あの人の味、あの人の温もり。
ほら、しあわせ。
貴方はしあわせ。私もしあわせ。あの人も、たぶんしあわせ。
素敵なことじゃない? 甘美なことじゃない?』
(しあ……わせ、ですか?)
「ふぁ……ん、ちゅ……あ…ンっ……」
指がべとべとになるほどしゃぶる。
唾液が手首まで伝っている。
『この手があの人の手だったら、もっと気持ちよくなれるかも。
この指があの人の肉棒だったら、もっと美味しいかも。
だから…堕ちちゃえ』
指で口内を蹂躙する。
舌を指に絡めて舐めとる。
「堕ち、る……ン、む…っ、はぁっ、あっ……んむ……ふぁっ。
ああ…ぁン……っ!
んっ……むッ…んぅぅぅぅぅッ!」
仰け反り、指が口から抜ける。
唾液の糸が唇と指を繋ぐ。
愛液の滴る手の平で、顔を撫で付けると、粘液と唾液が混ざり合い、彩る。
「はやてちゃん、私は……」
『これでよかったの? 私としては、こういうやり方は好きじゃないわ』
「それを決めるのはお前じゃない。
どうなったところで俺の知ったことではないな。
これでつぶれるというのならあの男はその程度だった、ということだ」
『わぉ、キビシー言葉』
「何とでも言え。
そろそろココノの方も準備を終えただろう、アジトに戻るぞ」
『ンフ♪ この世界の人間の精気はどんな味かしらぁ、楽しみだわ』
銀髪の男と、羽を生やした女の姿が掻き消えた。
この日、ミッドチルダに魔王が舞い降りた。
27
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:13:12 ID:2YOsMAoE
今日ものんびり売店で皆で駄弁る。
ヴァイス、グリフィス、おっちゃんの売店組で茶を飲む。
新人メンバーは今日は休暇で街に出かけていたので、今日は所謂お兄さん組だけの寄り合いだ。
癒し空間が、そこには展開されていた。
「しかし、時の流れは恐ろしい。
この間まで新人オーラを撒き散らしていたエリオ少年が、いまや一人前の面構えをしてますよ」
「おやっさん、ちょっと年寄り臭いっすよ」
とヴァイスが言うのに、グリフィスが肯いて同意する。
「酷いですねぇ。私はまだまだ若いつもりなんですが」
「もちろん、冗談ですよ」
ハハハと笑いながらグリフィスが宥めた。
無論、その程度で怒るはずも無い。
「本当に頼みますよ……っと、リインフォースⅡ空曹長?」
売店組のメンバーの一人、リインフォースⅡが廊下を“歩いて”くる。
「リイン曹長、でかくなってどうしたんすか?」
そう、彼女はいまエリオ少年より少し下位の年齢ほどの外見をしていた。
普段と違った様子のリインⅡにヴァイスが尋ねる。
「ちょっと売店のおじさんにお話があるですよ」
「私に、ですか?」
腰を落とし、目線を合わせる。
「それで、お話とは一体?」
「うーん、ちょっとここで話すのは恥ずかしいです。
付いて来てほしいです」
と、そのまま手を引かれていく。
その様子をニヤニヤと笑いながら見送るヴァイス。
「おやっさん、若いって言ってたのはこういうことですか」
グリフィスはそんなヴァイスを見て、若干顔を引きつらせるのだった。
なにか、彼女の様子がおかしかった。
いつもは相手の目を見て話す彼女が今日は一度も目をあわせようとしない。
「ここら辺なら大丈夫でしょうか」
隊舎でも人気のほとんど無い場所まで来た。
このような場所を選ぶとは、よほど聞かれたくない話なのだろうか。
リインⅡは繋いで来た手を離した。
「それで、話とは一体?」
「はい。それは…」
一瞬で蒼天の書を取り出し
「捕らえよ、凍てつく足枷!」
おっちゃんの下半身が凍りついた。
「貴方の話です、スカリエッティ」
リインⅡはそこで初めておっちゃんの目を見た。
その瞳は、彼がスカリエッティであると確信している。
下手な誤魔化しなど通用しないだろう。そのような悪あがき、美しくない。
「何故、私がスカリエッティだと?」
偽りの仮面を解除し、スカリエッティとなる。
それを見て、リインⅡの視線が揺らいだ。
「ガジェットの襲撃と、貴方の行動を改めて見直してみたら、毎回ガジェットの活動時間に貴方が居ないことが判ったです。
それに、私が襲われた次の日に必ずお土産をもって会いにきてくれたこともひとつの理由です。
最後は、私の心が貴方とスカリエッティは同一人物だと言ってたのです」
それを聞いて、思わず笑ってしまう。
「ハハハ、乙女のカンと言うわけか。
なんとも鋭いカンだ。
私の変装を見破れるほどの直感だ、今後も自分の力を信じて進みたまえ。
そうすれば必ず自分の幸せを見つけられ、未来をつかみ取れる」
「……なんで、そんなことを言うのですか!?
貴方はリイン達の敵でしょう! なのに、なんで敵の心配をするんですか!?」
そう言われて、考える。
何故なのだろうか、特にそんなことを考えたことも無い。
「何故だろうか? 昔から色々とそういったことをしてきて、己が首を絞めてきたが、
それがどこから来る衝動なのかはいまだ判らず。
まぁ、あえて言うとしたら、知りたいのだろう、それこそ全てを。
欲しいのだよ、望んだもの全てを。
そして私は君が、君と言う存在が欲しい、ただそれだけ判っていれば」
この質問に答えられたからと言って、今後の行動が変わるわけでもない。
欲しいから、手に入れる。どんな手を使っても。
それだけだ。
「それが嫌なら、言葉でなく力で語れ。
力なき言葉は無力だ」
その場から、ぼやけ消えた。
そのとき、心で彼女の笑顔が再び自分に向けられることが無いことに、かすかな痛みを感じたのだった。
28
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:13:42 ID:2YOsMAoE
研究所についたスカリエッティ。
「ウーノ、聖王の器はどうなった?」
『予定通り、管理局に確保されました』
「ナンバーズの準備は」
『整っています。クアットロ、ディエチは定位置に、トーレ、セインはその援護に就かせています』
「ルーテシア達は?」
『地下水道で局員と戦闘中です』
「わかった。以後の指令はまかせるよ。私も出てくる」
デバイスを腕に装着し、白衣を着る。
ライディングボードを持ち出し、一気に上空に舞上がる。
『ドクター、ルーテシアお嬢様が捕まったようです』
「場所は何処だい?」
『データをお送りします』
ウインドウに表示された地点を確認し、空気を切りながら、そこへ向かう。
白衣や髪の毛が風に靡く。
白衣、スーツの男がボードに乗って空を飛んでくるのはある種異様な光景である。
時々バレルロールしたりと謎の行動をとったりもしていた。
そのとき
「はぁい、久しぶり。貴方飛べるようになったのねぇ」
横を並走する女に気付いた。
「やはり、君達も来ていたか。彼女に微かに君等の残滓を感じたからね」
「あ、やっぱり気付いてた?
私としても、あーゆーのは好きじゃないんだけど、メッツァーがやれって言うから、
ちょっとだけ手助けしてあげたんだけど」
「ああ、構わないよ。むしろ君の好きなやり方をされないで良かった。
彼女は私が狙っているのだから」
女がスカリエッティを見て笑う。
「貴方、変わったわね、イロイロと。
けど、幼女趣味だったとは知らなかったわ」
「ハハハ、人がやらないことをやってこその私だよ。
それで、君は今からどちらへ?」
もうまもなく目的地に着く。
女がどこで何をしようと、スカリエッティには関係ないが、邪魔をされてはたまらない。
「私も貴方と似たようなものね。ちょっと気になるコがいて、そのコの所まで」
「君の目に適う者が居たとは。どのような者かな」
「十字架の杖を持ったオンナノコよ。あのコの精気はとっても美味しそう」
「ふむ、八神はやてか。まぁ、健闘を祈るよ。」
それじゃ、といって女が飛び去る。
「サキュバスに目を付けられるとは、彼女も運が無い。
殺されることはないだろうが、無事で居られるのかは微妙なラインだな」
少し哀れむが、今はそちらに気を回すべきではない。
(新人4人、夜天の騎士3人、タイプゼロとシスター。
なんという強敵だ)
敵はすでに目視できるほどに近づいているのだから。
29
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:14:15 ID:2YOsMAoE
自動小銃を取り出し、ライディングボードで突っ込みながら乱射する。
盛大な音を立てながら、ハイウェイを抉る。
最も、この程度の攻撃でBJ等を貫けるとは思っていない。
あくまでけん制。ルーテシアから注意をそらすことが狙いだ。
ライディングボードを上方に構えていた騎士2人の方へ蹴り飛ばしたのち、指を弾く。
瞬間、内部に仕込んでいた金属片を爆発し、それによって機体爆破、破片が飛び散る。
これにより、ルーテシア達に対する上からの攻撃の可能性が減少、注意は今全てスカリエッティに向いていた。
だから、地面から伸びる腕には誰も気がつかなかった。
「はい、確保。っと、ドクター! あたしにも当たる処だったじゃないですか!」
地面から出てきたセインが若干涙目で言ってくる。
文句を言いながらもルーテシアとレリックを確保していくのは流石と言える。
遠くで爆音が聞こえたが、ディエチの魔力砲だろう。
そして、この懐かしい魔力波はおそらくあの時の少女だろう。
「クアットロ、ディエチ。そこに居ては危ないようだ。
姫と騎士が攻めてくる」
『ああ、やっぱりですかぁ。では、撤退させてもらいます』
また、別の空では分身したサキュバスの大群が夜天の王を飲み込もうとしていた。
さすがの大魔導師も圧倒的な数の暴力には勝てないようだ。
ナンバーズ、ルーテシアを撤退させる事が出来た以上、ここに居る必要は無い。
「御機嫌よう、機動六課の諸君。
お初にお目にかかる。
私は、ジェイル・スカリエッティ。君達の敵だ」
瞬間、飛んでくるシュワルベフリーゲン。
当たるものだけを瞬時に選別し、デバイスで殴り落とす。
同時に突っ込んでくるグラーフアイゼンを振り回すヴィータ。
腕を突き出したまま、戻す余裕が無く、肘で迎撃。
「駄目じゃないか、そんなに冷静さを欠いては。
攻撃のテンポがバラバラで、倒せる相手も倒せない。
そんなことでは、また守れない。私にまた、奪われることになる」
「テメェふざけるな! そんなことはあたしがさせねぇ!」
少しずつ均衡が崩れ、スカリエッティが押され始める。
それを前にしても、哂いをやめようとしないスカリエッティ。
彼はいま、人として生きていた。
他人に踊らされるのでなく、自分の意思で。
ダンスのパートナーが見た目幼いのは少々あれだが、それでも見た目麗しい少女には違いない。
「なら、冷静になりたまえ。物事を見通す目を持たないと、彼等に食い尽くされることになる。
何もかも、ね」
力を抜き、腕を斜めにして滑らせるようにグラーフアイゼンを流す。
追撃はせず、後方に跳ぶ。
飛んできた誘導弾を再びステップを踏み後方に下がることで避け、
すぐに魔力糸を電灯に巻きつけ引き寄せることによって無理やり方向転換した。
本来跳んでいくはずだった場所を叩きつける打撃破壊音。
「素晴らしい能力だ。そこまで跳躍系魔法を使いこなせる人間は早々いない。
聖王教会も、言葉持つ力の集団のようだ」
シスターシャッハの攻撃を避けたところで、周りを囲まれた。
30
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:14:50 ID:2YOsMAoE
総勢9人のデバイスがスカリエッティに向けられる。
少しでも抵抗する素振りを見せたら魔法が飛んで来る可能性が高い。
だが、例えそうであっても行動をやめるなど、ありえない。
普通の人間なら、ここで諦めるか、不様な行動をして、結果捕まるだろう。
しかし、スカリエッティは“普通”ではない。
(さて、どうなったところでこの状況から起こされる結末は未知。
ああ、興味深いなぁ。これで私はもっと私になれる。
スカリエッティという檻から逸脱した存在へと昇華できる)
“スカリエッティ”とは、管理局最高評議会に作られた存在。
プロジェクト、アンリミテッド・デザイア成功体の名前だ。
そして、それは“私”ではない。
スカリエッティとは言わばコードネームのようなもので、それ自体は人名ではない。
スカリエッティ=私ではないのだ。
(しかし、欲を言うならこの場は凌ぎたいものだ。私はまだ自己の欲を世俗で消化し尽くしていないからねえ)
魔術展開。全身に魔力を循環させ、短時間だが能力の限界を超えられるそれを、魔術展開思考に回す。
脳神経が切れそうになるほどに酷使し、転移の座標を計算する。
カチ割るような頭痛を無視し、魔方陣展開。
後は魔力を注ぎ込むだけ。どれだけ攻撃を喰らおうが、それを成せれば勝利だ。
魔力弾の嵐が眼前に迫る。
魔力供給は間に合わない。これは、堪えるしか無し。
腕で防御体制を取る。
痛みに備え、奥歯をかみ締める。
だが、それは何時までたってもやってこない。
そしてなぜか感じる冷気。一体何事かと周囲に注意を向けると、氷の壁が砕ける光景が広がっていた。
「皆さん、ごめんなさいです。でも、この人を傷つけることはさせないです!」
リインフォースⅡが、スカリエッティの前に立つ。
「何考えてんだ、リイン!」
ヴィータの怒りと
「今すぐそこを退くんだ、リイン」
シグナムの静かな圧力。
それらから真っ向と対立するリインⅡ。
「嫌です! 彼はリインが護るんです!!」
その様子を、スカリエッティを除く全員が唖然とした表情で見ていた。
どのような事態であれ、これは撤退するチャンスである。
「自由の証明、か。君はまさしく人だよ、うらやましいことに。
諸君、私をどうにかしたいなら、力を使いたまえ。
力だけが己を証明してくれるのだから!
力なくして自由と権利は勝ち取れないのだから!!」
どのような力であっても、それは己の証明。
純粋な暴力だけではない。
戦略、知略も力のひとつの方向性だ。
そして、それを持たないものは、持つものに支配される。
他人に踊らされる存在は人ではなく、奴隷に過ぎない。
奴隷階級が支配者階級に上がるには、力でその存在を証明するしかない。
人になるためには力が必要なのだ。
31
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:15:21 ID:2YOsMAoE
あの後、ヴィータ、シグナム等に詰め寄られて、その怒りの集中砲火を浴びた。
バインドで拘束された後、六課に連行される。
そのときの皆の表情を、リインⅡには見ることが出来なかった。
連れてこられたのは部隊長屋。
後手に拘束されたまま、はやての前に立たされる。
「リインフォースⅡ空曹長、何故あのような行動を?」
どんな動きも見逃さないと鋭い目付きで問うてくる。
リインⅡはそれに答えず、沈黙が部屋に流れる。
その様子に、はやての瞳から鋭さが消え、悲しみに彩られる。
「……それが答え、か。
なら、こちらも然るべき措置を取らざるをえません。
デバイスの没収及び身柄の拘束」
リインⅡのデバイスが取り上げられ、彼女自身は隊舎の一室に禁固に処された。
監視モニターによって常時監視される生活。
魔力リミッターによって、魔力を限界まで抑えられた今の彼女は、力ないただの少女だった。
存在維持最低限の魔力しかなく、空を飛ぶことも出来ず、ただ広い部屋の中で過ごす。
外界からの情報が無く、一体どうなっているのか全く判らない状況。
「何も出来ない、と言うのも思った以上に退屈だったのです」
床に横たわり、天井を見上げながら呟いた。
32
:
Lyrical knights
:2008/07/02(水) 15:15:59 ID:2YOsMAoE
以上であります
33
:
Strikers May Cry
:2008/07/08(火) 23:11:35 ID:oIFc6GtI
俺も18禁入れまする。
34
:
Strikers May Cry
:2008/07/08(火) 23:16:22 ID:oIFc6GtI
魔法少女リリカルなのは Strikers May Cry 番外編 魔剣士と烈火の将の蜜月
「今…帰ったぞ」
小鳥のさえずる朝、そんな声がギルバ家の玄関に響いた。
昨晩おそくまで管理局の任務に就いていたバージルがやっと任務を終えて家に帰りついたのだ、そんな彼を妻であるシグナムは局の制服姿で迎える。
「お帰りバージル、もしかして今まで仕事だったのか?」
「…ああ」
「そうか、大変だったな。待っていろ、今すぐ朝食の用意を……んぅっ!」
そう言ってキッチンに向かおうとしたシグナムだったが、それは叶わなかった。
次の瞬間に彼女の身体は壁に押し付けられ、唇をバージルのそれで塞がれていたのだから。
「んぅっ!……ちゅぷっ…」
可愛らしい程に甘い残響を持つシグナムの声がバージルの舌に蹂躙される口内から漏れる。
身をよじってささやかな抵抗をするシグナムだがバージルに押さえつけられた状態では何の意味もない。
たっぷりと時間をかけて口内の隅々を嬲られてシグナムはやっと激しい口付けから解放される。
離れた互いの唇に透明な唾液が橋と掛かり、その様をどこまでも淫蕩に飾る。既に口付けだけでシグナムは瞳を潤ませ、頬を赤く染めてこれから始まる情交の期待に身体の芯に熱を持ち始めた。
「はぁ…はぁ……バージル…なにもこんな朝早くからは…今日はなるべく早く帰るから…せめて今夜…」
「なあ、シグナム…」
「な、なんだ?」
「昨日は結局、俺の仕事で出来なかったな?」
「あ、ああ…」
「それで最近お前を抱いてないよな?」
「……ああ」
「はっきり言って、俺はもう我慢の限界だ」
バージルはそう言うや否やシグナムの纏っていた局の制服、そのタイトなスカートの下に手を侵入させてストッキングと下着越しに彼女の秘所に指を這わせ始めた。
「ひゃんっ!」
バージルは慣れた手付きで蜜壷の入り口と敏感な肉豆を指で撫で弾き無常の快楽をシグナムに与えていく。
さらにそこにシグナムの豊満でそれでいて敏感な乳房を揉みしだく手も加わる。バージルの大きな手は実に精巧な動作でその大きな果実の頂にある乳首を転がす。
唐突に絶頂寸前の快楽を感じさせられてシグナムは理性が溶けそうになる、だがなんとか保っていた正常な思考を働かせて制するべき言葉を吐いた。
「んぅっ! だ…だめだ……こんな所で…それに私はこれから仕事が…それにアギトが帰ってきたら…」
「なら、すぐベッドに行くか? それとアギトには今日は八神の家に行くように既に言ってある。そして局の仕事は今日は休め」
「はんっ…そ、そんなぁ…」
「言う事をきかないなら今日はずっと“お預け”だな」
バージルはそう言ってシグナムの胸と秘所を弄んでいた手を即座に離す。
もう少しで絶頂の高みに昇れるところで唐突に寸止めされたシグナムは物欲しそうな瞳をする。
芯が火照った状態で“お預け”という言葉はあまりに耐え難い拷問だった。
故にシグナムの選ぶ選択は一つしかなかった。
「シャマルか? 私だ…」
『あら、シグナム。どうしたの?』
「ああ、実は今日は少し体調が悪くてな……今日は休むとみんなに伝えてくれ」
『本当? なんなら後で看にいきましょうか?』
「い、いやっ! いいんだ…寝ていれば良くなる……それでは切るぞ」
シグナムはそう言うと慌てて通信を切った。
そんな彼女の様子をバージルは実に満足そうな顔で眺めている、そのバージルの顔色を見たシグナムは頬を赤らめて恨めしそうな目で睨んだ。
「…これで満足か?」
「ああ」
「うう……やっぱりお前はいぢわるだ…」
「かもな」
バージルはそう言うと同時にシグナムの身体をベッドに押し倒した。
「ちょっ! 待てっ! せめて服を脱がせて……んむぅぅ」
言葉を紡ごうとした刹那、シグナムの唇は再び口付けによって塞がれる。
35
:
Strikers May Cry
:2008/07/08(火) 23:17:05 ID:oIFc6GtI
バージルの舌に口内のあらゆる箇所を蹂躙され、シグナムの抵抗と正常な思考は雪と溶けていく。
さらに纏っていた局の制服であるブラウスがボタンを弾け飛ばすくらいの勢いで乱暴に剥がされ、シグナムの胸のたわわな果実が露になる。
バージルは慣れた手付きで目を向ける事も無くフロントホックのブラを巧みに外してその豊満な乳房を直接弄び始めた。
「ちゅぷっ……んううぅぅっ!……ぴちゃっ」
胸にも加わった愛撫を受けたシグナムは、激しい口付けで蹂躙される唇から甘い嬌声を漏らす。
そしてバージルの片手が一旦シグナムの乳房から離れると、遂に彼女の股ぐらの秘所へと向かって下降し始めた。
タイトスカートの内部に侵入したバージルの手は即座に邪魔なストッキングを破り去り、最後の障害であるショーツを曝し出す。
唾液の糸を引きながら唇を離したバージルはシグナムの秘所へと視線を向けてその絶景に感嘆の声を漏らした。
「これは……すごいな」
そこにはまるで失禁でもしたかの如くに愛蜜でしとどに濡れそぼった秘所があった。
びしょ濡れの下着はもはやその機能を果たさず、彼女の秘所を透かす。
「…そ、そんなに見るな……」
シグナムは下着越しでも自分のだらしなく濡れた秘所を見られる恥じらいに頬をさらに朱に染める。
バージルは即座にその濡れた下着をずらして彼女の蜜壷を露にし、そしていつの間にかズボンのファスナーから取り出した自身の猛る肉根をその入り口に押し当てた。
「では、入れるぞ」
「……ああ…」
そしてバージルの肉根はシグナムの蜜壷を一気に挿し貫いた。
亀頭の先端が膣の最奥を凄まじい力で以って叩き、容赦なく膣内の性感帯を擦り上げる。
「ひゃああぁぁんっ!!」
その肉棒の一突きでシグナムは瞬く間に絶頂の高みに昇りつめる。背は折れんばかりにのけ反り、バージルの身体に回された手足は力強く抱き寄せた。
シグナムは全身を駆け巡った甘い快楽の電流に脳髄を焼き尽くされる。
「大丈夫か?」
「はぁ…はぁ………ああ…大丈夫だ…だから早く動いてくれ…」
「わかった」
そのシグナムの言葉を受けてバージルは腰を動かし始める。
肉棒のもたらす激しい律動で以って蜜壷が抉られ、膣壁の性感帯の隅々を余す所無く擦り上げられていく。
腰の動きにより肉をぶつけ合う音と湿った水音が混じり合い寝室に淫蕩な調べが響き渡る。
そして膣から溢れる果汁が飛沫となって飛び散りベッドのシーツにシミを作っていく。
「ふあぁぁっ!……んぅぅ…はげしぃ…」
容赦なく蜜壷を掻き乱す肉根の蹂躙にシグナムの蕩けるような切なく甘い嬌声が漏れる。
この性刺激だけでも彼女には気が狂うような快楽をもたらすのだが、バージルの責めはそれだけでは終わらない。
腰の動きに合わせて揺れ動くシグナムのたわわな乳房を掴み、力を込めて揉みしだいていきながら頂にある綺麗な桃色の肉豆を転がす。
極上の柔らかさを持つシグナムの豊満な果実は、激しい愛撫を受けてさらに深い快楽を彼女の身体に刻んでいく。
「ひゃぁんっ…むねぇ…んぅぅ…すっごぉい…」
シグナムは聞いただけで耳が溶けるかと思うような甘い声で鳴き、情交の淫らな悦びに陶酔していく。
シグナムの身体は与えられる快感に敏感に反応し、再び昂ぶる絶頂の波に蜜壷を貫き抉る肉根を締め付け絡み付き耐え難い快楽刺激をバージルに与える。
その快感にバージルも精の発射の感覚が近づき、腰の動きが早く激しくなっていく。
「んはぁっ!……バー…ジルゥ…わらひ…ひゃんっ…またぁ…」
「くぅっ!……俺もそろそろ出すぞ!」
最高の力を込めた肉棒の突き上げがシグナムの性感帯に叩きつけられるのと同時に凄まじい勢いで白濁とした精が放たれた。
「ふああぁぁっ!!」
そのあまりの衝撃に全身を甘く強く激しい快楽の電流に襲われ、シグナムは気を失いそうな程の絶頂の高みへと昇り詰める。
唇からはだらしなく唾液が垂れ、瞳は情欲の熱に浮かされて潤み、全身は汗で濡れて着ている白いブラウスを透かし、身体は絶頂の余韻に小刻みに震えてシグナムの姿を恐ろしく淫蕩に飾り立てる。
「はぁ…はぁ……あつぅい…とけひゃう…」
シグナムは凄まじい絶頂の刺激の為に上手くろれつの回らない言葉を漏らしながら、自分の下腹部を撫でた。
体内に吐き出された精の熱さに子宮から身体が溶けていくような錯覚を彼女に与える。
「んむぅぅっ!」
そんなシグナムの唇が再び熱い口付けに塞がれて蹂躙を受ける。
口内を舌が妖しく蠢き的確に感じるポイントを絡めて性感を高めていく。
36
:
Strikers May Cry
:2008/07/08(火) 23:17:40 ID:oIFc6GtI
そして未だに硬度の衰えない肉根が動き、精液と愛液が洪水の如く溢れる蜜壷をまた抉り出す。
「んぅ…まってぇ……わらひ…さっき…イったばかりで……まだぁ…」
「俺はまだ収まりそうにない、もうしばし付き合え」
バージルはそう言うと、また一段と激しい情交に突入する。
こうして結局、朝から始まった二人の契りは昼時を半ば過ぎるまで続いた。
△
「馬鹿者っ! 変態っ! 鬼畜っ! むっつりっ! 悪魔っ!」
「ちょっ…いたっ! 本当に痛いぞシグナム…」
ベッドの上でバージルはシグナムに枕でポカポカと殴られていた。
そしてもはや説明するまでもないだろうが二人は一糸纏わぬ裸体である。
「まったく…局の仕事まで休んで……真昼間から…こ、こんな淫らな事をするなんて…」
シグナムは顔を恥じらいで真っ赤に染まり、ベッドのシーツに顔を埋めてその朱に染まった顔を隠した。
バージルはそんな彼女の頭を優しく撫でてその美しい桜色の髪を梳かした。
「まあ、なんだ…すまん……そんなに拗ねるな」
「……謝るくらいなら最初からするな」
「うう………すまんな」
シーツの隙間から恨めしそうに上目遣いに視線を送ってくるシグナムの言葉に、さしものバージルも少しバツの悪そうな顔をする。
「………それじゃあ、許してやる…だから……」
シグナムはそう言うとシーツを肌蹴て顔を突き出してくる、そして目を瞑って静かに唇を差し出してきた。
これが何を望んでいるか分からぬ程にバージルも愚かでは無い、故に迷う事無く即座に彼女の細い腰に腕を回して抱き寄せた。
そうして再び二人の唇は重なる、今度はただ重ねるだけの穏やかなものだった、だがどんな情交よりも熱く深く愛を伝え合うものだった。
糖蜜のように甘い二人の蜜月はまだまだ終わらない。
△
ここは時空管理局のとある医務局。
「なんじゃこりゃあああああ!!!!」
そしてその女性、シャマルはあらん限りの絶叫を上げた。
そんな彼女の奇行に偶然傍にいたはやては少し怯え気味に声をかける。
「ど、どないしたん?」
「あ!?…はやてちゃん……これ見てください…」
「ん? 何やこれ?」
「この前とったシグナムの血液検査なんですが……今日は体調が悪いって言ってたんで確認してみたんですよ……そしたら血中のホルモンバランスに色々と異常がありまして…例えばプロゲステロン濃度が上昇してたりして…」
「え〜っと……それはつまりなんなんや?」
「分かりやすく言うと……」
「妊娠です」
悪魔の悪戯かそれとも神の祝福か。
伝説の魔剣士スパーダの血筋は確かに受け継がれる事となった。
終幕。
37
:
Black短編
:2008/11/24(月) 20:41:16 ID:maXV9bnM
こちらに移させていただきます。
38
:
名無しの局員さん@書庫探索中
:2008/11/24(月) 20:42:13 ID:maXV9bnM
「お昼の秘密」
ある日の麗らかな正午。
一通りの家事を終えたキャロは、クッションを胸に抱きながらテレビを観ていた。
傍らで、フリードがベランダから差し込む日の光を受けて心地よさそうに丸まっている。
部族を追われ放浪していた頃には考えられなかった、穏やかな時間。今ここにはいない、光太郎がくれた物だ。
他にも、数えきれないたくさんの物を貰っている。いつか返せる日が来るのだろうかと、キャロは思う。
「あ、始まった」
ミキサーの通販、競馬の会場のCMを経て、画面がどこか魅惑的な音楽と共に漂白する。歌詞は……愛や恋という言葉が散りばめられているが、あまり覚えていない。
特に重要でもないだろう。
妙にくねった文字で「愛の劇場」とタイトルが表示され、再び画面が切り替わる。
夕日に煌めく海の前で抱き合う女性と男性が映し出され、キャロの胸が高鳴った。
前回の回想がおよそ一分。終わればすぐに本編だ。
画面が一度、漂白し………映し出された光景を見て、キャロは外れそうなほどに顎を開けた。
薄暗い部屋を、くぐもった嬌声が満たす。ベッドの上で、一糸纏わぬ男女が熱烈に絡み合っていた。
「………っ!」
かあっと、キャロの顔が朱に染まる。心臓が大きく跳ねた。
素早くリモコンに手を伸ばし、電源を消す。ぷつんと音を立てて暗くなった画面を尻目に、キャロは寝室に駆け込んだ。
惰眠を貪っていたフリードが何事かと長い首を擡げたが、すぐに興味を失い、再び眠りの世界に旅立った。
39
:
名無しの局員さん@書庫探索中
:2008/11/24(月) 20:42:47 ID:maXV9bnM
干したばかりの布団の上に、頭からぼふりと飛びこむ。
じんわりした温かさが顔を包んで心地良い。
太陽の匂いが、鼻腔から全身に回るようだった。
自分のベッドではない。その隣にある、少し大きな光太郎のベッドだ。
「……あんなのやるなんて、聞いてないよ……」
目を瞑れば、暗闇にあの映像が蘇る。
恥ずかしさを紛らわせるために口に出してみても、後から後から湧いてきた。
あのテレビの中で何が起きていたのか、キャロは知っていた。
交配。
交わり。
まぐわい。
最近知った言葉では―――セックス。
鳥獣のそれなら間近に見たことがあるし、今でこそアパート暮らしだが、部族にいた頃はテントに住んでいたのだ。
防音の配慮などもちろんなく、隣のテントから荒い息が聞こえたことさえあった。
しかし、それは自身が体験したことではなく、そうであっても慣れるものではない。
(コウタロウさんは、ああいうこと、しないのかな?)
ふと、そんなことを考えてしまうキャロだった。
性について思考を巡らせる際、最も身近な男性を考えてしまうのは、そう不可思議なことではないだろう。
キャロは今まで、彼の女性関係について聞いたたことは一度もなかった。意図せず古傷に触れてしまうのを避けるためだ。
しかし………もしかしたら、自ら想いを振り切った恋人がいたのかも知れない。
それどころか、部族では十代での結婚が普通だったことを思えば、妻を娶っていた可能性もあるのだ。
40
:
名無しの局員さん@書庫探索中
:2008/11/24(月) 20:43:28 ID:maXV9bnM
(でも、今は私だけだもん)
滲む嫉妬心が、静かに炎と燃える。
過去に何があろうと、今傍に寄り添うのは自分なのだ。
しかし光太郎がキャロを見る目は、妹や娘に対するそれだった。
それが、キャロは少しだけ嫌だった。
子供であると重々承知しているが、それでもせめて異性として見て欲しい。
うつ伏せになったまま横を見ると、部屋の隅の全身鏡に映った自分と目が合った。
むくりと体を起こす。
「やっぱり、こんな体じゃ相手にしてもらえないのかな……」
白いシャツに、髪と同じ桃色のミニスカート。
自分で選んだにしても野暮ったいが、問題は体だった。
よく言えば慎ましく、悪く言えば……貧相だ。
触っても楽しくないというより、触るところがない。
だが、キャロはまだ十歳。未成熟は、裏を返せばまだまだ成長の余地があるということだ。
「そういえば、本で揉まれると大きくなるって書いてあったっけ」
シャツを捲り、胸を露わにする。鏡に映る、なめらかな、ミルクのように白い肌。
ほんのわずかな盛り上がりの上に、小さな桃色の蕾のような乳首がちょこんと乗っているだけの、我ながら悲しくなってくるような胸だった。
シャツの裾を口に咥え、自由になった手で肌に触れた。
(コウタロウさんに揉んでください、って言ったら、どんな顔するかな)
怒るか、驚くか、それとも―――
無数の妄想が脳裏を駆け巡る。それに連動して、キャロの手も動き始めた。
ささやかな胸でも、少しばかりの肉はある。手を押しつけてみると、弱くはあるが掌を押し返す感触があった。
「んん……!」
ぴりりとした刺激に、キャロは思わず唸った。
今までに感じたことのない、甘い痺れ。下腹が、きゅうと疼いた気がする。
突然のことに、キャロはしばらく言葉を失っていたが、すぐに痺れの源を探し始めた。
41
:
名無しの局員さん@書庫探索中
:2008/11/24(月) 20:44:01 ID:maXV9bnM
(もっと……もっと欲しいな)
右へ左へと忙しく動く指先が。胸の小粒を掠った。
びくんと背筋が震え、目に星が散る。
「ふむうっ」
刺激のスイッチは、どうやら乳首にあるようだった。
そろそろと指を伸ばし、今度は確信をもって触れる。平時とは違うまるでしこりが感じられた。
体が、まるで火で炙られているかのような熱さだった。
固くなった蕾を人差し指と親指で摘む度、耐えがたい快楽に悲鳴を上げそうになる。
口端から漏れた涎が、銀の糸を引いて顎の先から落ちた。
壊れてしまった。
自分は壊れてしまった。
そう思いながらも、指を止めることができない。
ふと股の間に尋常ならぬ湿り気を感じ、キャロは頭を下に振り向けた。大洪水、だった。
白いパンツは薄く透けて肌が見えるほどに水浸しで、それでも吸収しきれない透明の汁が、太腿を濡らしている。
(お、おしっこ!?)
恐怖に駆られたキャロだったが、どうやらそうではないらしい。
太腿に触れすくってみると、尿にはない粘度で糸を引く。それに、試しに匂いを嗅いでみると………ひどく、いやらしい気分になった。
先程から、下腹が酷く疼く。たしか、子宮があるところだ。
(ぱんつがびちゃびちゃ……ぬがなくちゃ)
意識がぼんやりとしている。自分が思ったことなのか、それとも別の誰かに命じられたのかさえ判然としない。
とにも、キャロはその指示に従った。
ベッドに寝転がり、足を上げる。パンツのゴムに指をかけ、そのまま一気に押し上げた。
床に放ったパンツが、ぐちゃりと粘着質な音を立てて落ちる。
42
:
名無しの局員さん@書庫探索中
:2008/11/24(月) 20:44:49 ID:maXV9bnM
上体を起し、ベッドに座り直したキャロは、自分の股間を見下ろした。
いつもは排泄にしか使わない、ぴっちりと閉じた秘裂。今は興奮に開き、淫らな桃色の粘膜を外気に晒している。
そこから絶え間なく溢れ出る白濁した汁が、太腿の間に溜まってぷくぷくと泡立っている。
まるで沼のようだった。
吹き出る汗、股を濡らす汁。それらの匂いが一体となって、キャロの情欲を加速させる。
(うわぁ……なんだか、すごくえっちだ……)
女性のこの部分が何のためにあるのか、キャロは既に知っていた。
だが、こんな風になるなんて、誰も教えてはくれなかった。大人ってずるい、とキャロは思った。
何かに導かれるように、指先が濡れた秘裂に向う。まるで頭の中に、別の自分が住みついているかのようだった。
ここはきっと気持ちいいと、そう囁いている。
震える人差し指が、ゆっくりと秘裂に触れ―――つぷり、と沈み込んだ。
「………ああああっ!」
胸とは比べものにならない快楽の電流が、キャロを貫く。
矯正とともに口から離れたシャツの裾が、ぱさりと腹に落ちた。
肉の穴は、熱くて狭い。細いキャロの指一本でもきついと感じるほどに締め付けてくる。
探るように人差し指を動かすと、それだけで信じられないほどの悦楽が少女を襲った。
「うあああ! ああっあぅぅ!」
誰かに聞かれてしまうかもしれない。そんな無粋な思考は、蕩けて消えた。
今のキャロは、これまでに一度としてない快楽の奔流を受け止めるのに精一杯だった。
ぐちゃぐちゃと水音が上がり、飛沫があちこちに散る。
体が熱くて熱くてたまらなかった。
(これが……このゆびがこうたろうさんのだったら……きっともっと……)
長さも太さも、光太郎のそれとは全く違う指。
しかし熱に侵された頭では、現実と妄想の境さえ無意味となる。
キャロの中ではすでに、秘裂を掻き混ぜる指は南光太郎の物だった。南光太郎の、愛撫だった。
きゅうと穴が蠢き、指に喰らい付いて離さない。まるで別の生き物のようだった。
伸び切った脚の筋が引き攣って、足の指が内側に窄まる。
「あぐっ…あっ、こうた……はぁっ……!」
舌がうまく動かせない。名前を呼べないのがもどかしかった。
眼尻から涙が零れ、だだ漏れの涎に混じった。
指の動きは速度を増し、甘い痺れが頂点を目指し上ってゆく。
悦びの時の終焉が近いことを、女性の、牝の本能が告げていた。
それを少しでも先延ばしにしようと、秘裂に侵入させた指を奥深くまでに侵入させる。
それがまずかった。無意識に鉤に曲げた指が膣壁を掻き―――それがスイッチとなった。
「っ!? ひぎっ……あっ…あああああっ!」
43
:
名無しの局員さん@書庫探索中
:2008/11/24(月) 20:45:34 ID:maXV9bnM
キャロの背が弓なりに反り返る。
下腹部の中で快楽が爆発し、視界が激しく明滅する。
生まれて十年、初めての絶頂だった。
開いたままの秘裂から、こぷこぷと汁が漏れ出し、川を作る。
ベッドに倒れ込んだキャロは、天井を見つめたまま荒い息を吐いた。頭がぐちゃぐちゃとして、思考が纏まらない。
ただ………もうこれを止められなくなったことだけは、確かだった。
そして、もう一つ。
キャロは、自分が自慰に耽っていた場所が光太郎のベッドの上だということを思い出し、そしてその惨状を目の当たりにして―――青ざめた。
「ただいまー」
「おっおかえりなさいコウタロウさん!」
「留守中、何事もなかったか……何か変な匂いがしないか?」
「ききき気のせいですよ! それよりご飯にしましょう! ねっ?」
「あ、ああ……」
45
:
マークジェイコブス 通販
:2013/04/08(月) 20:48:30 ID:f3NR3NjA
匿名なのに、私には誰だか分かる・・・(^_^;)ありがとう。。。 マークジェイコブス 通販
http://www.marcjacobs123.com/
46
:
ルイヴィトン コピー
:2013/07/05(金) 07:16:48 ID:Vur6xLfs
こんにちは、またブログ覗かせていただきました。また、遊びに来ま〜す。よろしくお願いします ルイヴィトン コピー
http://www.kfsmtv.net/Vuitton/
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