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【解決!?】金木犀春欄慢【宴会!?】

1 ヨモギ茶 :2011/04/19(火) 14:23:48
【妖幻卿金木犀】

そこは、妖怪と人間が共存し、共に暮らしているお伽草紙のような箱庭世界である

ずっと昔は人間と妖怪は敵同士でしかなかったが、今ではお互いにうちとけ。
幻想と現実がまじりあったような環境を作り出していた。

今宵は、何度目かはもう解らない4月の春。
金木犀はどこもかしこも、優しい桜の色で覆い尽くされ。空も柔らかいパステルカラーとなり、
毎度の恒例行事となっているようで、まさにピンク色の雲としかいいようがない桜の花々の下では。
住民達がこぞって甘酒の瓶やらしきものやらごちそうなど、花見の宴会の準備をしていた。

金木犀をいろどっている桜の木々の中には、まさしく桜の主、または妖怪桜としかいいようがないものがあり、
その中には、金木犀の春を司る少女が宿り。金木犀に毎年やってくる春の度に桜と共に目覚め、住民と共に宴を楽しむのだとか

「いやあっ・・・今年も、すんげー桜が咲いたよなあっ!!!」

風に舞い続ける花びらをかぶりつつある民家の一つ。
お伽タウンと呼ばれる村と幻の森の中間に位置する所。
窓の外でふりしきる花びらの雨をみつめながら、キータは嬉しそうに尻尾をふりながらいった。

毎年、この妖幻卿では春に桜が咲き誇り、宴会をするのは常識みたいなものになっており、
キータ達三人の住む家近くのお伽タウンに住む人々が、積極的に道具や食糧などをもちよって準備にとりかかっているのだ。

「さーて・・・こーしちゃいられないぜ!死ぃ無!雪牙!俺達も宴会の手伝いにいこう!って・・・おい、どーしたんだ?」

はやくいこう!とせかそうとしてふりかえったキータ。しかし、なにやら雪牙は浮かない顔をしてカレンダーをみつめており、
死ぃ無もまたなんか変じゃないの?といいたそうにしている・・・

「なあ・・・・キータ。なんだか変じゃねーのか?」
「え?なんでだよ・・・」
「だってさあ・・・。・・・・いまってまだ真冬時じゃねーの? どーして、いきなりこんな春まっさかりになっちまってんの?」
「えぇっ!!!?まだ真冬って、何言ってんだっ!!!;」

まだ真冬とはどういうことか、現に気温は心地いい程に暖かく、まんべんなく世界は春色に彩られているではないか
びっくりしているキータは雪牙にカレンダーを見せてもらった。
見た感じぺらっぺらの一枚の紙にひづけなどを描いただけのようだが、羽根が生え、付け根には人間の眼球がある。
妖怪化して命をもったその紙は、日付の変化とともに自動的に今を映し、決して嘘はつかない。

その。妖怪カレンダーにしるされていた日付。そして。現在の季節は―――――




2月1日(Or12月2日)。冬のもっとも寒いはずの時期である―――――――




=金木犀春欄慢=

2 腐れ飯 :2011/04/24(日) 23:03:09

桜雲とはこういうことをいうのだろうな。
「お姉ちゃんすごいよ!みてみて桜」
こんな綺麗な桜はいつぶりだろう。まだ子供のころ、剣と剣のママと、私の家族で見に行ったっけ、剣は桜よりお弁当ばっかり食べて…
「人いるよ人!えんかいってやつかな?なんか楽しそうだなぁ」
この暖かい陽気、太陽の匂い…からだの奥まで染み渡る春の風…春…春…
「ねぇねぇおねえty

「春じゃねええ え え え え え え え ええええええええ!!!」

「うきゃぁ!」
迷子になるがまま彷徨ってたら変なところについてしまったのはつい先ほどの話。
寒い寒い森をマルボをつれて歩いていたら急に眠気がおそってきて空間が捻じ曲がった。
で、目を覚ましたら

「ここ何処!?」
「わ…わかんない…けど…」
私達と同じ世界だろうか?
綺麗過ぎる桜に、少しそこらへんの理性が外れてしまった。
「ねぇねぇ、あっちにいっぱい人いるみたいだし、いってみようよ!」
「えぇ…でも…」
「そこらへんのどきょうがないから剣兄ちゃん私にとられちゃうんだよ」
「とら…とられてないし!!いや…ていうかアイツは関係…」
「とりあえず私はあっち言ってみるね!蘭花姉ちゃんもきなよ!」
そういうとマルボはスキップしながらあっちへ行ってしまった…。
強い風が吹く…春の香りだ…暖かく優しい…。
パステルカラーの空模様に、懐かしさが溜まっている心の奥をさすられたような気持ちになった。少しでも気が緩むと、この世界に包まれて眠ってしまいそうだった。それほどにここは居心地がよく、気持ちが良かった。

「どっけどけどっけえええええい!」

蘭花が振り向いた瞬間、ドカンドカンと二連続の打撃が走る。

「な…なに…いまの…」
「おい!おい!」
赤くなった鼻をさすりつつ、涙目でゆっくり前をむく。すると、二人の小人がこっちを見て笑っていた。
羽はないようで、地面にふんぞりかえって立っている。人というには小さい…
これ…

「妖精?」
「ざまーみろペチャパイ」
ケタケタ笑いながらその二人は走り去ってしまった…

こ…この…

「クソガキ共があああああああ!!」

そういうと蘭花は猛スピードでその妖精を追いかけるのだった…。

3 バッシャー :2011/04/25(月) 00:14:35
「待ちなさあああああ!!」

2人組の妖精を猛スピードで追いかける蘭花。だが・・・

「きゃあんっ!」

<すってーーーん!>

何かに足を引っ掛けて転倒してしまった。妖精はその間にそのまま遠くに行ってしまい、やがて見えなくなった。

「うぅ〜、逃げられた・・・一体なんなの・・・よ?」

転倒した状態のまま、妖精が逃げていった方向を向き、その後足の方に目を移す。
そして足に引っかかったものを見た蘭花は・・・驚愕した。
それは・・・干乾びてしまい、ぐったりと横向きに倒れている少女であった。
少女は跳ねた青い髪型で、長い髪をお腹のあたりに巻いていた。また、薄くて見えづらいが背中から2本の触手が生えている。

「だ、大丈夫!?」
「なん・・・くる・・・ないさ・・・」

蘭花は思わず倒れている少女をゆさゆさ揺すってみる。その少女からは沖縄語の弱弱しい声が聞こえてくる。
どうやら生きてはいるようだ。だが、見るからに息苦しそうな様子であった。

「ど・・・どうすればいいの。」

どうすればよいか分からず、蘭花は戸惑ってしまった。

4 ヨモギ茶 :2011/04/25(月) 07:20:03
「あ〜ここらへんやったんか〜・・・。お嬢はん。こないな所でどないしたんでっか〜?」

なんとなく力が抜けてしまいそうな、のーーーんびりとした声がすぐ近くから聞こえた。
微妙にほわ〜んとしかかった蘭花であったが、突然すぐ近くから声をかけられたのだ。驚かないのは流石に無理であろう

「だ――――誰っ!!?」

ぽわ〜んとしかかった意識をしゃきっとさせ、声の主へと勢いよく振り返る。
・・・声の主らしき少年は、・・・地面に頭から突き刺さり。なんかよくわかんない事をわめきながら両足をばたばたさせていた。
おそらくは、振り返って身構えた蘭花の気迫におされたのであろうが。小心者というか、最初に脅かしておいてという感じである。

「あっ・・・!?ちょ、ちょっと大丈夫!?ごめんなさい!?」

干からびてしまっている女の子も心配だがこのままではこの人窒息しちゃう。
そう想い、蘭花は地面にめり込んだ人の足をひっぱって引っこ抜こうとするけれど。
蘭花は女の子ゆえに腕力がないので、どうにも引っこ抜くことができなかった。

「う〜〜〜〜っ・・・抜けない。どうしよう・・・。はっ・・・」

蘭花ははたとひらめいた。これだけ花が咲き乱れ、生命の伊吹に満ち溢れている場所だ・・・。それならば、きっと。
蘭花が静かに念じはじめると、地面に埋まった人の周辺の花達が芽吹き、やがて大きな蔓となって埋まった人に巻きつくと
更に成長をしていく力に任せ。地面に埋まっていた人を引きぬいた。
その人はまるで忍者というか古き良き時代の人のような格好で、髪は血みたいな朱色だった。

「げへっげへっ・・・いやあ〜げふん。脅かしてしもて・・・助けてもろてえろ〜すんまへん・・・(T▽T)」
「いえいえ・・・。地面にささっちゃったのは私のせいですから・・・。ところで、あなたの名はなんというんですか?私は桃崎蘭花といいます。」

どうにかひっこぬけたのを確認すると、蔓を動かしてその人に上を向かせてあげて、穴ではない場所におろしてあげた。
役目を終えた蔓はまるでビデオの逆再生の如く、生まれてきた地面へと戻っていった。

地面に逆さに生えてしまった人(え)。彼の名前は煉賀といった。
彼はある人達に会う為に桜木道を歩いていたのだが、
なにやら遠くからめちゃくちゃ怒っている感じの蘭花の声が聞こえたので、
なんやなんやと驚きつつこちらへとやってきたのだった。

「そうだったんですか・・・驚かせちゃってごめんなさい・・・」
「ええねんええねん。さっきたすけてもろただけでもう十分やわ〜(´▽`*)」

「ところで桃崎はん、さっきの怒りようからして、れぷらこーんにあったんちゃいまっか?」
「れぷらこーん・・・?」
「小人みたいな姿をした二人組の妖精や。それがたいそーな悪戯好きでなー。そなんして驚いたり、怒ったりしてんのを喜ぶんや。(´▽`)」

確かにあの二人組の妖精は、こちらを転倒させた後、「ぺちゃぱーい」とかいってけたけた笑っていた。
・・・・・思い出したらなんだかも〜〜〜怒りが再びこみ上げてくるっ!!!

「・・・・・〜〜〜〜〜あ い つ らあああああああああああ!!!」
「ちょ――――ちょっとちょっとちょっとあんさんっ。な、なんかわすれてないでっか!?というか、なんだか女の子ひからびてまっせ!?(´▽`;)」
「はっ・・・!!!」

5 ヨモギ茶 :2011/04/25(月) 07:26:02
そうだ、今はさすがにそのれぷらこーんとやらを追いかけている場合ではない。
蘭花はひからびてしまっている女の子を介抱する事にした。しかし、彼女はみるからに人間ではない感じだった。さて、どうしたらいいんだろう・・・
彼女が困ったようにみつめていると、煉賀がどこからか竹筒を取りだした。

「どうしたんですか?」
「多分・・・地面にいてひからびとるっちゅーことは、水が必要な類の妖怪さんなんや。だけん、こーやって水をあげればー(´▽`)」

そういって、煉賀はたぱたぱたぱと水筒の水を女の子にかけた。
すると、煉賀のいったとおり、みるみる内にからっからの女の子の身体に水分がもどり―――

「ふっかーつ!!」

ばびょーんっと、勢いよくとびあがり、元気になった

「わあ。本当に復活しちゃった!」
「なは。思った通りや(´▽`*)」
「あう〜・・・ほんとうにこのまましんじゃうのかとおもったよ〜。にふぇーでーびる(ありがとう〜)。あたし、名前はミサキっていうの」

海で暮らしているシームーンと呼ばれる魔物であるミサキ。彼女は二人組の妖精をおいかけて此処までやってきて、そのうちに迷子になって干からびてしまったんだとか。

「二人組の妖精って・・・またあいつらの仕業ってわけね・・・!」
「難儀なこって・・・(´▽`;)、・・・ところで、お二人さん達も、異変、解決しにくださったんでっか?」
「え?」「うい?」

異変解決とはどういうことか・・・、聞いてみれば、此処は妖幻卿の金木犀という場所で、
どうにも、本来は冬であるはずの季節が一段階ずれて。春になってしまったというのだ。いそいでそのずれてしまった季節を戻さなければ。
やがては季節がごちゃごちゃになっちゃう・・・・。煉賀は、その異変を伝えてくれた相手に会う為に、桜の森をさまよっていたのだ。

「季節がごちゃごちゃになっちゃう・・・。・・・それって、大変じゃない!どうやってそれを直せばいいの!?」
「それがー・・・。・・・妖精をあつめたらええとかゆうとったなあ。詳しい事はわすれてもーたけど・・・ とりあえず。今からその教えてくれた人んとこいくけん。一緒にいきまっか?(´▽`)」

とりあえずこれからどうすればいいかわかんないし&マルボちゃんも気になるけれど。それは速くなんとかしなくっちゃ・・・
蘭花とミサキは、煉賀についていくことになった。  

その後ろを、何処か今にも泣きだしそうな、れぷらこーんと同じ大きさの小さな羽根の生えた女の子が、
一生懸命に羽ばたいて追いかけて行った――――

6 ヨモギ茶 :2011/04/25(月) 07:59:38
【妖幻卿金木犀・お伽タウンの広場】

花びら舞い散るお伽タウンの広場・・・。
住民達はほぼ宴会の準備にいったらしく人がいない。
そこに、キータ達三人は辺りをきょろきょろしながら誰かを待っていた。

「そろそろ、手紙もとどいたろーし、誰かがくるはずなんだけどなー・・・」
うーん・・・とうなりながらキータはもういっかいきょろきょろする。

ぽかぽか陽気のとっても心地のよい春の金木犀。だけど、カレンダーへ目をとおしてみれば、
なんと、カレンダーに描かれた日にちはまだまだ寒いはずの冬だったのだ!!

「えぇうそっ・・・。それってなんか大変じゃねーか!?」

妖怪桜の中に宿る少女の事は、キータ達も知っていた。父親とかによく聞かされていたのだ。
春がこんなにも早く来るということは、少女が起きる時を間違えてしまったということだ。
煉賀もいっていた事であるが、この間々では金木犀の季節がごちゃごちゃになってしまう。
春の季節の少女の為にも、この事を速く教えてあげて、季節を元どうりにしなくちゃいけない。

「しかし・・・どうすればその女の子の所にいけるんだったっけ・・・。」

妖怪桜があるのは、同じく雲のごとく桜を咲かせている幻の森の奥深く
だけど、幻の森の桜は本格的に咲き誇りすぎ、妖怪桜をかくしてしまっている。
それに、幻の森はその名の通り蜃気楼みたいなもので惑わされ、迷子になりやすい・・・
すると、いつのまにその場を離れていたのだろう。古い本をもってきた。

ちぇりーぶろっさむふぇありーず。
少女に一番近いとされる妖精達。7人いるかれらとのゲームに勝ち。
7人全員を捕まえれば、少女のいる妖怪桜への道をひらいてくれる

「妖精達を捕まえれば。女の子の所にいけるのか・・・」

しかしどうしたものか、自分達三人だけで幻の森に行くのは危険だ。
キータ達は、その森に住む友達に会いに行こうとして危うく遭難しかかった事がある・・・
他の住民達は季節がずれている事もしらず、宴会の準備に忙しい・・・

そこでキータは思い出した。かつてラドリオで一緒に冒険をした仲間達の事。空の王国の事件の時もザサーラの時も
力を合わせて異変を解決し、世界を救ってきたのだ。そうだ、彼らを呼んでみよう。

早速キータ達は手紙を書き。鳩の羽根だけのような生き物にそれをたくさん運ばせたのだ―――
はたして、どれくらいの人達が応えてくれるのであろうか?

キータ達は。手紙に記した待ち合わせ場所である広場で、共に解決してくれるであろう人達を待った・・・

7 Mark@1/2 :2011/05/01(日) 19:13:53

広場で待つ事数十分。
手紙に書いた時間からもう長い時間が過ぎている。
「・・・・・・こないなぁ」
待ちくたびれたキータの顔はすでにしかめ面となっていた。
雲を、砂漠を、共に駆け抜けた同志たち。
彼らの強い意志はよく知っている。
場所さえ間違えていなければ、かつての仲間を何分も待たせるような真似はしないはず――
いや、手紙を書くとき、場所は何度も確認したはずだ。
となると、それ以前に手紙が届いてない――?
キータがうずうずする間に、死ぃ無は横目で広間をちらっと見る。
3人の他に、小柄の中年が一人立っている。
やくざのような悪人面。異世界人のような見慣れぬ風貌。持っている鳥かごには鳩ーーこの人にも手紙が届いたんだろうか。
――集まったのがこの人だけなら、ちょっと嫌だな。死ぃ無は思った。



この時キータの手紙は、確かにかつての仲間に届いていた。
だが、何人かの仲間はタイミングにズレがあった。

ザサーラで出会ったクリエイターは、新作ゲームのマスターアップ後に飲み会で二日酔いとなり、

雲の王国で共に動いたウォルターは、貯金が底を尽いたため異世界に行けず、

ヒーローのディップスはお泊りで来たクローリーの家で眠っており、

掃除会社社員のリズに手紙が届いた頃には、彼女は敵と戦闘中で、しかもピンチだった。


もちろん、手紙に言われた通り、キンモクセイに赴いた面々もいる。
だが、彼らはちょっとしたトラブルに襲われていた。

ハウゲンは異世界専門の検問所で、持っていた大木槌がセキュリティに引っかかり、

ハリソンは異世界旅行船に乗っている最中、料理長に食材と間違われ台所に拉致され、

ミューラルは妖幻郷に着いたはいいが、間違えてマンジュシャゲに入ってしまい、

ディズは広間を探している内に、お伽タウンの花見場所で酔った鬼親父と喧嘩になり、

ビルは、広間に辿りつく直前に妖精の一人と出くわし、現在進行形で四文字固めを喰らっていた。

8 Mark@2/2 :2011/05/01(日) 19:16:47


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花の咲き誇る広場で、3人の少年が誰かを待っている。
妖狐に亡霊に雪男。その幼い姿に、中年の男はかつての自分とその仲間を重ね合わせていた。

中年の男――連山カノカ。
彼はキンモクセイ出身の妖狐である。

悪ガキだった頃にキンモクセイを出てしまい、帰れぬまま外の世界の荒波を何百年と受けた。
寺院に拾われ僧となり、将軍に命を救われた恩で戦争を駆け抜けた事もあった。
時が経ち、恩師である将軍はもういない。今の彼は寺院で暮らしていた――が、

キンモクセイに戻ったのは、現住職が、けがをした鳩を寺に連れてきたのが発端となる。
その鳩の足に、キータ達の送った手紙の一つが巻き付けられていたのだ。

住職はカノカに、元気になった鳩をキンモクセイに帰すよう頼んだ。
そして、この頃にキンモクセイからの手紙が来たのは運命の導きだと、そう付け加えて。
カノカの若い頃と比べ、次元間の旅行は大分やりやすくなっていた。
彼は渋々ながらこれを承諾する。


そして今、カノカは広場にいる。
3人の少年少女が鳩を遣わせた当人だろうか。
彼らに話しかけ、鳩を渡せば後は自由時間。
だが、彼らに話しかけるまでが――

かなり、やりづらい。


相手は子供とわかっているが、自分が故郷でやってきた事を考えると、どうしようもなくためらいが生まれる。
外の世界にも長く居すぎた。自分の荒んだ顔に、少女が少し引いている。
――いや、あの手紙を異世界に送ったと言うことは、彼らは外の世界に大分慣れてるはず。
時代は変わった。自分の思考が古びているだけなのだ。

――ってか、それ以前に鳥かごを開けて、鳩を彼らの元に逃がせばいいじゃん。
カノカは思考を切り替え、決死の思いで少年達に振り向く――だが、彼らは何故か空を見上げていた。
「――?」
つられて空を見上げる。飛行音と発射音。
青空の中、深紅の光と群青の光が旋回しながらぶつかり合っていた。


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「おい――あれ、人じゃねぇか?」
キータ達が指さす。
光を発しているのは空飛ぶ人だった――

9 バッシャー :2011/05/01(日) 23:18:49
「ここが、金木犀ね。」

金木犀に1人の天使が降り立った。その天使の名はディアナ。長い赤髪をポニーテールにして、頭には天使の輪、背中には天使の翼が生えており、首にはピンク色のマフラーを巻いている。その手には手紙が握られていた。

(いつもはヘルメスさんやユノが一緒についてきてくれるけど・・・今回は初めての1人での任務・・・気負いしないように頑張らないと。)

ディアナはややツリ目の強気な表情をしていた。いつもは先輩の天使が補佐についていたが、今回は初めての1人での任務のためか、いつもよりも張り切っているようだ。が・・・

(でも・・・私、上手く手助けできるのかな・・・)

やはり初めての1人での任務なためか、不安な気持ちが頭をよぎり、強気な表情ではあるものの、緊張が隠せず、その表情もこわばっていた。

(だめだめ、余計なこと考えちゃ。)

ディアナは不安な気持ちや迷いをなくすように、目をつむりながら首を横に振り、頬を軽く両手でビンタする。そして、手紙の内容を今一度確認する。

(確か場所はお伽タウンの広場だったわね。よし、行こう。)

ディアナは手紙に書かれていた通り、お伽タウンの広場に向かって飛び立っていった。

10 Mark@春一番 :2011/05/06(金) 21:25:07
上空を二つの光が走る。
真下の広場にいた者たちには勿論、その場を目指す蘭花たちや、街で花見の支度をしている住民たちを注目させる。
その光はディアナにも見えていた。空中を舞い、何度もぶつかり合う赤と青。
人間以上の能力を持ち、また、弓を扱う彼女の目には、光の線の正体がくっきりと見えた。
青い方にも驚いたが、もう一方は褐色の少年。天の輪に羽根の生えた――
「――同族、じゃない」

衝突。旋回、互いに飛び道具を放ちつつ――ある時はらせん状に絡まり、爆発とともに飛散!
彼らも手紙を読んだのだろうか――そうキータたちが考える間にも、二つの光はめまぐるしく動く。
慌てる雪牙と死ぃ無。ここで口をつぐんでいたキータが喋る。
「死ぃ無!――飛べるな!?」
死ぃ無はハッと止まると力強くうなずく――そしてキータと共に行動を起こそうとした途端、

風を切る音が一瞬響く。
青い光が流星のごとく広場に落ちたのだ。

細長い鎌が雪牙の体を掠め、地面にめり込む。
――光は中年の男に直撃すると、はじけ散る。

「いっ……た……!!」
中年を腰に敷き、光の主と思われる女が痛みをこらえるように身を起こす。
藍を貴重とした和風ドレスに茶髪のサイドテール。端正な顔を歪め、離れた場所に落ちた自身の鎌を見る――
だが、下敷きにされたカノカは上空を見ていた。
赤い光が静止し、一本の巨大な矢となって――
「姉ちゃん!!来るぞッ!!」

カノカの叫びに女が前を見る。
速度は一瞬!真紅の矢が彼女の眼前に迫っていた――!!!

11 ヨモギ茶 :2011/05/19(木) 05:41:07
一方その頃――

こちらは、森を抜けようと歩を進めていた蘭花達。
先ほど空中にみえた赤と青の流星の正体。そして何が起こっているのか、
それを知りたいのもあった故に、その足は先ほどよりも速かった。
そしてようやく、森をでて、広場にたどりつかんとしていた。
―――が、蘭花達の足は車のようなブレーキ音をたてて急停止した

なぜか?

15歳程度のピエロっぽい衣装を着た二人組の少年が。紅い髪をした一人の青年を
【二人がかりで現在進行形で四の字固めをしていた】のだ。

「ざまーみろーまいったかーあかげー」
「これでおまえのいのちはいっかんのおしまいなんだぜー」

無邪気にけらけらと笑う少年達。衣装からして、
どうみたって先ほど蘭花にニ連撃をくらわして【ぺちゃぱーい】呼ばわりした・・・

「ああ・・・!れぷらこーんやっ!!(´▽`;)」
「くううううううおおおらあんたたちいいいいいっ!!」

煉賀が彼らを確認して台詞を言い終わるか終わらないかの内、蘭花が疾風のごとく二人にせまる。
―――その風はまさしく熱風であった。叫び声に驚いて、
さっきまで青年を四の字型めをしていたれぷらこーんは蘭花達をみる

「やっべー!れぷらにげよー!てぃらのさうるすがきちゃったよー!」
「そーだなこーんにげよーぜー!」
「だれがてぃらのさうるすじゃあああああああああごらああああああ!!!」
「蘭花さーん。ちょっとまってー!!」
「この人の手当てすんのが先やー!!(´▽`;)」

ぺちゃぱいだけじゃなくてぃらのさうるす扱いまでされ、
怒りのあまりごじらのごとく口から「きしゃあーーーーお!!」という擬音とともに
怪奇熱線まではなっている蘭花。そして。彼女の服を必死につかんでおしとどめている煉賀とミサキ。

メガネをかけた青年ことビルが。手当をうけて無事に意識をとりもどしたのは、
蘭花がおちついた後だといわざるおえない・・・

12 木野 :2011/06/15(水) 00:00:39
小さな体での四の字固めをくらったビルはボキボキと音を立てながら立ち上がる
「ふぅ・・・助かりました。それにしてもとんでもない力だった・・」
煉賀はズズズとお茶を飲みながら手当てされるビルを見る
「妖精らが見た目どおりなんはイタズラ好きって所だけでやでー。
後あんさん、まだ手首とか違う方向むいてまっせー」
「なんにしても、あの子たち早く止めないとね・・・あら?」
蘭花は広場の方へと目を遣る。
立ち上る煙。どうやらあそこが集合場所であり
騒ぎの原因がありそうだ

13 ヨモギ茶 :2011/07/17(日) 13:06:25
広場方向にもくもくと立ち上っている煙・・・。
・・・きっと、あの場所が忍者さんたちの目指しているところなんだろう。
れぷらこーんに赤毛の人が襲われてるのをみつけたとき、おもわず茂みの中にかくれてしまった。

おずおずと茂みからでてみたら。忍者さんたちは丁度、そっちのほうにいこうと歩きだそうとしていた。

「ま・・・まってぇ!!」
蘭花「わきゃっ!?」

突然、蘭花の首元に勢いよく何かがぶつかった。蘭花はびっくりして後頭部の下にだきついたものを手で探る
煉賀達からみたその様子は、まるで彼女のおしゃれにピンク色のリボンが追加されたようである。

否、それはリボンではなく、れぷらこーんと同じ大きさをした羽根をもった女の子だった。

ミサキ「あ〜!妖精さんだ〜。」
煉賀「あんさん・・確か、ぽぷりはんってゆーたやろ?(´▽`)」
「う・・・うん・・・」

蘭花の首元から離れた女の子。ぽぷりは今にも泣きそうなおどおどとした様子で蘭花達に向き直った。

蘭花「あ・・・あの、その・・・そ、そんなおびえなくってもいいよ?
おねーちゃん、その、ぶつかられたの、おこってないよ?」

あんまりぷるぷると震えているので、
さきほどれぷらこーんのことだとも思ってしまった蘭花は両手をあわせながらごめんという。
けれど、ぽぷりは「ちがうの」といいたそうに、ぷるぷると首をふって否定した。

ぽぷり「あ・・・あのね?・・あのね?・・・おねーちゃんたち。・・・その。春のおねーちゃんたちんとこいくんだよね?
・・・あの・・・。・・・ぽぷりもね、・・・つ、つれていってほしいの・・・」
煉賀「ほう・・・。って。あら。ええんでっか?(´▽`;)」

あまりにもすんなりと一緒にきてくれるといった彼女に、正直煉賀はびっくりした。
だって、人間と遊ぶのが大好きで、なにを頼むにも「げーむ」の相手を先に求めてくるちぇりーぶろっさむふぇありーず。
ふぇありーず1のこわがりであるぽぷりも、それは例外ではないからだ。
だけど、煉賀がそういうと、ぽぷりはこくこくとうなずいた。

ビル「・・・どういうことかまだわからないけれど・・・。
・・・これで、異変を解決するのに必要な妖精が一人仲間にはいったんだよね?」
煉賀「そうゆうこっちゃ・・・。・・・なんでなんかはほんとわからへんけれど、
・・・っ。と、とにかく、あっちのほうへ急ぎまっか!!(´▽`;)」

再び、集合場所から煙があがった、
ちぇりーぶろっさむふぇありーずを一人仲間にひきいれた煉賀達は。集合場所である広場へと急ぐ。
はたして、げーむも求めずに仲間にはいることを求めたぽぷりの真意は?
今はまだ、わからない・・・ NEXT→キータ達サイド

14 ヨモギ茶 :2011/08/25(木) 18:35:43
誰も続きかいてくれない(´;ω;`)
自分にどうせえよゆうのさこの戦闘シーン!
でも、誰も書く様子ないんで仕方ないんで書きますよ○|Z

==================================

それは一瞬の出来事であった――――――。

キータ達が、少女と彼女の尻にしかれたカノカを救おうと動き出そうとした瞬間、
彼らのいる所が大きく光り輝き、その後赤い光がはじけ飛んだ。

「っ―――。・・・!」

目の前が真っ白になる程の光に思わず目を覆ったキータ達。一番最初に動き出したのはキータだった
何があったかわかんないけれど、おっちゃんと、ねーちゃん、どっちかがどーにかなっちまったらー!

最悪な事態を想定して走り出そうとしたけれど、その足はすぐに動きを止め。キータは驚きに目を見開いた

「っ――――  あっぶねえな・・・  まったく・・・!!」
「・・・・・・・っ・・・!?」

少女に襲い掛からんとした赤い光の正体―――。
それは、頭に丸い輪っかをもち、背中より鳥のような羽根をはやした褐色の肌の少年だった。
キータと同じように驚愕の表情を浮かべながら。【己を両腕で受け止めた】者をみる。
未だ、微かに光の破片をちらつかせているのからして、
自らの身体にエネルギーを纏い、矢のごとく突進をしかけたのであろう
だが、その衝撃で若干足を地面にめりこませてたが
【狐耳の中年は、それを自らの腕力で強引に受け止めてみせたのだ。】
彼の後ろにかばわれるように、しりもちをついた少女もまた、驚愕していた。

「おっ・・・おっちゃん!」

驚愕からたちなおったキータを先頭に、雪牙と死ぃ無がカノカ達の傍に駆けよる

「・・・・っ!!」

翼を勢いよく動かし、褐色の少年はカノカの二の腕から逃れ。さっと身構えて彼らを睨んだ。
―――纏っている衣装から、何か、手紙のようなものが落ちる――――・・・。

15 ヨモギ茶 :2011/08/25(木) 19:43:14
纏っている衣装からはらりと落ちた手紙らしきものに、いち早く気付いたのはキータ達だった。

「――ちょ、ちょっとまって!」

風のような速さで自分のそばまできて、そして、手紙をひろいあげた狐の子供に少年は再び驚愕した。
それを関係なく、キータはいそいそと手紙を広げる。
その間に、雪牙と死ぃ無は少年とカノカの間に入り込むように駆けこんだ。

「やっぱり・・・にーちゃんも!この手紙よんでたからきたんだろ!?。
それに、きっと、そこの鎌のねーちゃんも。仲間なんだろ!!だから、喧嘩やめてよ!!」

そういってキータは手紙の文章がかいている面を褐色の少年にずいっと出した。

本来は冬であるはずの金木犀の季節の異変。それを解決してほしいという知らせ。
其れを見せられた少年。話を空で聞いていたディアナ。危うく、味方だというのに倒されてしまう所だった少女。
そして、それを寸前で押しとどめたカノカの四人は。「あ・・・。」という感じで互いに顔を見合わせたのだった。


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