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【差別か】 獣人の砦 【平等か】

7 腐れ飯 :2011/04/28(木) 22:36:09

「あかんあかんあかんあかんあかん!」
レキテルはバンバンとガラスをハサミで叩き続ける。
「いや、ちゃうやん!ワシ獣人ちゃうやん!見逃したって!見逃したってぇや!」
「黙レ化け物」
ラルは特に表情を変えないまま、あぐらをかいてじっと座っている。
ジルは笑ってはいないもののなにかを含んでいる表情をして向こう側からこち
らをみている。
「うっさいわボケ!ってか今何時!?」
「サァ…深夜過ぎテ間もナイのは間違いナイんジャナイカ?」
「っち!このガラス強すぎちゃうか!?いっそのこと雷で吹っ飛ばすか…」
「無理無理」
分厚いガラスから外へと繋がる二つの道、一つは扉。もう一つは食事を入れる
小さな窓。
そこからジルは顔をだしてケタケタと笑う。
「防ミサイルガラスだよ?雷だろうが壊れないよ」
レキテルは、一目で不愉快とわかるほど、口をひん曲げた。
「なんじゃいお前さっきから!関係ないやつぁひっこんどけ!」
「そんなことない。僕だって今日の正午死刑なんだから」
「ほれみぃ関係な…あぁ!?」
ジルは目をほそめ、鷹揚に微笑みながら続ける。
「僕だけじゃない。君たち以外にも、おそらく多くの獣人が死刑だよ。この
Aフロアだけじゃなく、左右の塔の奴らだって、何人死刑になったかわからない。」
「コノ国でハ、『獣人である』というコトガ、罪なんダ」
ラルが、そっと目を閉じる。異様なまでに冷静な態度だった。眠っているとき
のような呼吸数で、腕を組み首をたらしている。
「んな…んじゃいこの国!頭わいてんのちゃうか!?」
「そんなこといっちゃ駄目だよ…僕ら獣人なんだから」
「だからワシは獣人ちゃうって!」
そう叫んだとたん、ラルがゆっくりと目をあけ、首を前にあげた。
まっすぐ伸びる視線は、ジルの目とぶつかった。
「獣人だカラ…ヒューマに文句は言えナイカ…?」
ジルは、眉宇に困惑を多少漂わせたが、表情は崩さなかった。
「もちろんさ…この国では特にね」
「いや…お前ハそう思っテいナイはずダ…」
ジルの表情から、微笑が消える。
「ずっと思い出しテイタ…お前、自分ガ有名ジャナイとでも思ってタノカ?」
レキテルは、「何?お知り合い?」と数回呟きながらジルとラルを交互に見比
べる。ジルが口を開きかけたところで、ラルが立ち上がる。
「まぁ。話ハ後ダ」
「後…って…どうすんねん。待つも死ぬ、逃げるも死ぬやで?」
「ザリガニと豚…」
トン丸は、想像以上に落ち着いていた。レキテルも、その真剣なトーンを聞い
て、目の色が変わった。
「お前ラ…腕っ節に自信はアルカ?」

考えるまでもない。

「あるに決まってるやろ。ここで殺したろか?」
ラルは鼻でふっと笑う。
「俺もだ」

その瞬間。今まで聴いたこともないような衝撃波が鼓膜を貫いた。
叫び声だ。ラル・スウィードがその口から、腹から、獣の雄たけびを吐き出した
のだ。
そして大きな拳をふりあげ、大きく溜めると…



ガッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!


防ミサイルガラスが粉々に吹き飛んだ。

ジルは、口をあんぐりとあけて目を点にしている。トンレキも同じく目を丸く
したが、ジルの表情も驚きの要因のひとつだった。

「待てど死ヌ…逃げれど死ヌナラ…

潰しテデモ生きル」

ラルはゆっくりと拳をさする。


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