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PC小説「秘密基地」
8
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/16(木) 23:25:12
「こんなとこいていいの?」「べ、別に。誰も心配なんてしてないから。そっちこそここにいていいの?」
「そっち、じゃなくて楓って呼んでくれない?」
「え。」「いやならいいけど・・・」「あ、いやじゃないけど。」「じゃあ、呼んでね!!」
「うん」「私んちは、おかあさんいないんだ〜。お父さんと2人暮らし」
「そうなんだ。でも、こんな時間になんでここに?」「喧嘩しちゃってねぇ・・・あっ、どうしたのその傷」
「あぁこれ。別になんでもないよ」「ふ〜ん。」
長い沈黙が続いた
「じゃ、じゃあね」「うん、また明日!!ばいばい」「うん、ば、ばいばい。」
家に帰る足取りが軽くなった気がした。
9
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/16(木) 23:39:02
よく晴れた朝だ。太陽がまぶしい。空気がとても澄んでいたんだ。
今日は席替えの日だっった。僕はなんでか楓と隣になれるのを楽しみにしていた。
「2番佐々木君・・・13番金子さん」先生が順々に名前を呼んでいく。
「23番鈴木さん 24番浅野くん 25番笹平くん」
隣にはなれなかった。でも、後ろの席になれた。
やった。僕は心の中でそう思っていた。
10
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/16(木) 23:48:22
「よろしく!!!」隣の席になった小林だった。小林たくやだ。クラスのムードメーカー
でとても明るく人気もあった。
「あ、うん。よろしく」まだ数回しか話したことのないやつだ。
「あきらってさぁ、あんまり他の男子と話さないよな。」
「え!? あ、うん。」いままで男子からは浅野くんで呼ばれていたのでびっくりした。
「もしかして話すの苦手?」「う、うん。人見知りするんだ。」
「じゃあ、俺と友達になろうよ!!」「いいの?」
「いいに決まってんじゃん!!俺のことたくやって呼べよ。」「わかった。」
そのときから、たくやと僕は結構話すようになった。
11
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/16(木) 23:56:33
休み時間になった。
「あきらくん!!」「え?あ、鈴木か」「楓だってば!!」「あ、そっか。忘れてた。」
「もぅ・・・。席近くなれてよかったね!^^」「う、うれしい?」
「うれしぃよ〜!!だってあきら君とあんまり席近くになったことないじゃん!!あきら君は?」
「え?僕?僕はふつう。」「ぇ〜。なにそれ??あたしはうれしぃのになぁ〜。。」
素直に言えなかった。言えるはずがなかったんだ。
もう、僕はこのときから楓のことを好きになってたのかもしれなかったから・・・。
12
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 00:00:07
席替えから、数週間がたった。
楓はまわりからみれば普通のおとなしい女の子だった。いつも本を読んでいた。
特に、目立つ存在ではなかった。
その日の帰り、いつものアノ場所へ行った。
13
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 00:08:19
楓はいつもどうり本を読んで待っていた。
「ごめん。遅くなって。」「イイよ、あたしも今着たばかりだから。」
思った、なんで僕はごめんと言ったのだろう。別に楓と待ち合わせしていたわけ
でもなく、ましては付き合ってもいなかった。
ただ、ここに来て2人で話す。それがいつのまにかあたりまえになっていた。
「ねぇ、ここって秘密基地みたいだね!!2人だけの・・・。」
僕はこのとき初めて楓の本当の笑顔が見えた気がした。
学校では決して見せない笑顔を
そして僕はこの笑顔が大好きになっていた。
その笑顔を見るためならなんだってできる・・・そう思ったんだ。
14
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 10:16:41
「なぁ、あきら聞いたか?」授業中にたくやが話しかけてきた。
「なにを?」「やっぱ知らないんだ。笹平いるじゃん。」笹平とは、笹平大輔というやつだ。
俺の後ろの席で、学年一といっていいほど体も大きい。
「笹平がなに?」「あいつさ、鈴木のことねらってるらしいぜ。」
「え!?」「あきらいいのかよ。このままだったらどうなるかわかんないぜ。」
「なんで僕なの。」「おまえ鈴木と付き合ってんじゃないの?見たぜ〜、昨日の帰り公園にいただろ。」
「あっ、あれはたまたま会っただけで、別に僕には関係ない。」今までで一番動揺していた。
「ま、いいけど。俺には関係ないし。でもな、あきら、笹平は何すっかわかんねぇかんな。」
たくやはそれだけ言ってそっかに言ってしまった。
15
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 10:31:03
「鈴木!!」思わず反応してしまった。笹平だった。楓に駆け寄っている。
「なに?」楓はその大きな瞳で笹平をみた。
「きょうの帰りなんか予定ある?」「え?」楓は俺のほうを見た。それに笹平も気づいたらしい。
「浅野と鈴木って付き合っ」「付き合ってないよ!!別に。」笹平が話してる途中だったにも
関らず、僕は否定してしまった。
「なんだ。ならいいじゃん!!鈴木今日一緒に帰ろうぜ。いいだろ?」
「え?あ、う、うん。」「やった〜!!」笹平はとても喜んでいた。
楓は俺のほうをまた見た。でも、俺は目をあわせられなかった。そのまま教室を飛び出した。
「はぁ、はぁ」全力で走った。楓の笑顔を忘れられるように・・・。
16
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 10:50:38
下校の時間になった。もう5時をすぎている。教室には僕とたくや、笹平と楓が残っていた。
僕が先に口を開いた「じゃ、じゃあ、たくや帰ろう。」「おう。」たくやは、おまえこれでいいのか?
という顔をしてた。
「おまえらまた明日な〜。」笹平が笑顔でいった。楓は下を向いたままだ。
教室を出た。校庭を歩いていた「なぁ、あきらお前もっと素直になれよ。鈴木のこと好きなんだろ?」
「べ、べつにっ」「おい!お前男だろ!!鈴木にキモチ伝えろ。じゃあな!!」
たくやはあっという間に走っていってしまった。どうしよう・・・。
17
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 11:06:35
教室を見た。窓ぎわに笹平と楓が立っていた。楓はまだ下を向いたままだ。
絵に描いたような2人だった。僕と楓が付き合うなんて夢のまた夢だ。
楓には笹平がいるんだ。そう自分に言い聞かせた。そのときだった、
「や、やめてよ!!」僕が振り向くと笹平が楓にキスをしようとしていた。
楓は嫌がっている、笹平は強引だった。楓は窓越しに僕を見た。「あ、あきら!!」
僕は反射的に走り出した。階段を駆けあがる、教室のドアを勢いよく開けた。
楓は泣いていた。「な、なんで浅野がいんだよ。早く帰れ!」笹平は驚いていた。
「泣いてんだろ。」「は?浅野には関係ねぇだろ!!」「あ、あきっ・・あきらくん助けて・・」
僕は楓の泣いている顔を見てしまった。
ドカっ。きずいたら笹平の顔を殴っていた。「いってぇ。おまえっ!!」
僕は楓の手を握り、走り出した。アノ場所へ・・・。
18
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 11:36:59
着いた。「だいじょうぶ?」楓はうなずくだけだった。
「あ、あのさ、僕、」「なんで?」「え?なにが。」
「なんで、あの時目そらしたのよ。」「だって・・・」
「私にはあきら君しかいないんだよ。あきら君がいなくなったら、あたし一人ぼっちなんだよ・・・。
どうすればいいかわかんないよ・・・。」
「ぼ、ぼく、楓とずっと一緒にいたいよ。楓のいる場所だって、楓が読んでる本だって
楓の綺麗なところも汚いところも。楓がどんなになっても好きだ。」
19
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 11:49:36
次の日
笹平は何も言わなかった。それは僕もわかっていた。殴られた本当の理由をみんなが知ったら
笹平が恥ずかしい思いをするだけだったから。
「言ったのか??」たくやが登校してきた。「う、うん。一応」
「そしたら?」「わかんない、なんにも言ってなかった。」「なんだよそれ!?鈴木の気持ち聞いてないのか?」
「うん、そのうち聞くよ。」「そっか、ならいいけど・・・。」
「おはよっ!!」いつもの楓だった。「あ、おはよう!」「俺はじゃまかなぁ〜?」たくやはどっかに行ってしまった。
その日もいつもどうりの一日だった。
20
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 17:22:45
あの日から、楓と僕との距離は縮まった気がした。
1月になり、寒くなってきた。
下校のときだった、「あきら君」「なに?」
「寒いからさ、帰り他の場所で話さない?」「いいけど、どこで?」
着いたのは図書館だった。確かにここなら暖房も効いていて寒くない。
僕らはここでずっと話した。閉館まで・・。
21
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 17:28:40
楓と過ごした日はあっという間だった。あれから、三年もたった。
小学校からくり上がりなので、中学校でも同じメンバーだった。変わったことは、
楓に親友が出来たこと、その親友はたくやと付き合っている。
秋山奈央だった。
22
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/17(金) 18:53:34
その4人でいつも俺らは話していた。小学校で僕と言うことをやめ、俺になり、自分でも成長したかなと思った。
あと一つ変わったことがある。父さんが帰ってきたことだ。突然帰ってきた。
もうすっかり年をとっていた。母さんは?と聞きかけたが、そのとき兄貴に止められた。
多分もうこの世にはいないのだろう、俺はそう感じた。
父さんは借金取りに追われていて、時々家にも借金取りがきた。
でも、俺は気にしなかった。
23
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/18(土) 16:54:09
「今度遊びに行かない?4人で。」
「2人で行こうよ。たまにはさぁ。」
「そ、そうだね。じゃあ、明日9時に」「わかった。おやすみ。」「おやすみ」
電話を切ったあと俺は緊張感につつまれていた。2人でなんて久しぶりだったからだ。
「誰に電話してたんだ?」「あぁ、楓だよ。」「楓って誰だ?」「父さんには関係ないよ。」
「教えてくれたっていいだろ。」「友達だよ。」「そうか。どこに住んでるんだ?金持ちか?」
「関係ないだろ。」そういって俺は部屋に入った。なぜあんなことを聞いたんだろう。
けど、何気ない会話だった。女子と電話していたら、親だって気になる。
でも、俺はこのとき気づいてればよかったんだ。父さんがなにを思っていたかを・・・。
父さんが、
24
:
名無したん
:2006/03/18(土) 17:08:28
「おはよっ」「おはよ〜!!天気いいねぇ〜^^」「うん、よかった!!じゃ、行こうか。」
「うん!」初めて手を握った。これって、いいのか?俺は心の中でつぶやいた。
そう、あれから3年たったにもかかわらず、俺は楓に返事を聞いていなかったのだ。
よし!今日こそ聞こう!!
「かえで?」「ん?なに??」「あのさ・・・。」「あっ、見て!!あのウサギかわいぃ!!そう思わない?あきら」
「え?あ、あ・・うん。かわいいね。」
聞けなかった。いつ聞こう・・・。そう思ったときだ。
25
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/18(土) 17:22:03
「ジュース飲もうよ!!」楓がいきなり言った。「オレンジジュースください。あきらは?」「じゃあ、俺はコーラください。」
近くのベンチで座って飲んだ。
「ねぇ、コーラ飲んでもいい?」「いいよ。・・・・ってえ!!??」
「ダメ??」「い、いや、別にい、いいけど。」「あっ!!あきら間接キス気にしてんでしょ!?」
「ち、ちがうよ!!!」「へ〜。まぁいいけど!!こういうこといまどきのカップルならどこだってしてるよ!!」
「え!!!?????カップルって・・・。」「もしかして、あきら・・・あたしたち付き合ってるって思ってなかったの??」
「だって・・・。お、おれ、楓に1回も好きって言ってもらってない・・・。」「え!?言ったことなかったっけ!!?」
「う、うん。」「言ってほしい??」楓はおれの顔を覗きこんで言う。
だから、急に恥ずかしくなってしまった。「ちょっ、ちょっとトイレ行って来る!!」
俺は全力で走った。顔から火が出そうだった。。。
26
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/18(土) 17:40:11
帰り道楓と2人で歩いていた。
「じゃあ、ここで!!バイバイあきら。」「いいよ。送ってくよ。」
「いいから、いいから。じゃっバイバイ!!」「え、あ、うん。ばいばい。」
楓は反対側に歩き出した。俺も歩き出した。結局聞けなかったなぁ〜。俺しっかりしろよ〜。。
そう思いながら、家に向かっていた。
後ろから誰か来るそう思ったとき、「あきら!!」楓の声だった。「なに?」俺が振り返った。
その時、俺の口に何かがあたった。どれ位たっただろう、目をあけると楓の顔が目の前にあった。
「なっ、なにすんだよ!!」「あたしとキスしたくなかった?」「な、なに言ってんだよ!」
「だいすきだよ、あきら。・・・じゃあね!!バイバ〜イ!!」
今は見れないその楓の笑顔、それを僕はもう一度取り戻したかった。
27
:
名無したん
:2006/03/18(土) 18:31:19
つづき見たい!!
28
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/18(土) 23:33:51
今日も帰りはアノ場所によって、いつもどうり話をした。
「今日は送ってくよ。」「いいの?ありがとぉ!!」幸せだった。いつもこうしていられれば僕は他に何もいらない。
でも、この幸せを守るにはあれをするしかなかったんだ。あの時はこんなことするなんておもっていなかった。
「じゃあ、またあしたね!!」「うん、ばいばい。」楓は嬉しそうに手を振っていた。
でも、会ったばっかりの時と同じなにか寂しいものを背負っている彼女がいたんだ。
俺は自分の家に歩き出した。その時、楓の家から大声が聞こえた。
「かえで、こんな時間までなにやってた?」「ごめんなさい。お父さん。」
明らかに楓の顔は怖がっていた。「早く来い!!」「ごめんなさい。許して・・・。」
俺は心配になった。それは、奈央から、楓のうちは金に困っている。ということ聞いたからだ。
でも、それは俺んちも一緒だったからそんなに気にならなかった。問題はもう一つのことだった。
「あきら、楓の体に傷があるの知ってる?」奈央からこの言葉を聞いたとき俺は凍りついた。
29
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/18(土) 23:40:22
「どうも転んだとか、そういうのじゃないらしいの。楓にどうしたの?って聞いたんだケド、
転んじゃって、とか、あれ〜?こんな傷あったんだ、気づかなかった。って言うのよ。
腕にも背中にもあって・・・。」俺の中でこの言葉が頭をめぐっていた。
眠れなかった。楓に明日話してみよう。
30
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/19(日) 00:01:06
朝から雨が降っていた。部屋には兄貴と俺だけだった。「あれ?父さんは?」
「知らない。またアノ人のところじゃん。」「あぁ。」
父さんは最近だれかと会っているようだった。そして、その人から帰ったときは必ず機嫌がよかった。
「借金はもう返したのかなぁ?」「あ、さっき、200万借りてくるって言ってた。」
「200万!!??なんで?」「しらねぇよ。親父変な趣味持ってるから・・・。」
「変な趣味?なにそれ??」「いいから、あきらは早く学校いけ!!」
俺はしぶしぶ家をでた。
31
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/19(日) 00:13:16
家から出るとたくやが待っていた。「おそいぞ。」「あ、ごめん。」
俺たちが歩き出して少したったとき、細い路地で父さんがどっかの男と話していた。
「じゃあ、200万。」ボソッと聞こえた。どっかで聞いた声だった。すると、父さんが
封筒を取り出した。それと引き換えに、父さんは男から1枚の写真をもらっていた。
「この子だ。」男は父さんにそれだけ言って、細い路地を出て行った。
「おい!あきらなにしてんだ?おいてくぞ〜。」「あ、うん。」
俺はまたたくやと2人で歩いた。
32
:
名無したん
:2006/03/19(日) 00:19:41
楓ってなんかかわぃぃ。あきらは純粋だしぃww
これから、どうなるのか楽しみだぁ〜!!
33
:
名無したん
:2006/03/19(日) 00:39:44
早くつづき!!!
34
:
名無したん
:2006/03/19(日) 11:50:07
見たくないわー
35
:
名無したん
:2006/03/19(日) 16:51:58
なにこのセリフだけ小説
ノートにでもかいて、自分だけで楽しんでれば?
36
:
名無したん
:2006/03/19(日) 16:52:51
あいかわらず、りぃはひどいなー
>>35
37
:
名無したん
:2006/03/19(日) 17:55:40
なんでりぃだと分かるんだ???
38
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/19(日) 18:16:12
学校で楓に会った。楓の手にはアザがあった。
「どうしたの?それ。」「あ、これ?あたし寝ぞう悪いからさぁ、ベットから落ちちゃって〜!!」
「そっか。」あきらかに嘘だった。今日の帰り聞いてみよう。
そんな中、帰り道で楓が言った。「なんかこの頃誰かに見られてる気がする。」
「え!?それって、ストーカーってやつ?」「・・・たぶん。」
「だいじょぶかよ。俺家まで送るから。」「うん、なんか最近多くて誰かにつけられてる気がするんだ。」
その日もその次の日も俺は楓の家まで送っていった。
でも、誰もついてきている様子はなかった。
39
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/19(日) 18:50:46
次の日
「じゃあ、ここでいいよ!!」「え?なんで?」「なんか最近着いてきてないみたいだし。もともと
勘違いだったかもしれないからね!!」「そっか、わかった。バイバイ!!」「うん、ばいばい!!」
誰もいないみたいだし、大丈夫か。そう思って、俺は家に帰った。
「ただいま。」「あ、あきらか、おかえり。」「あれ?父さんは?」
「なんか外でてった。珍しく帽子なんてかぶってったよ。」「へ〜。」
俺はあとから、楓を家まで送ってかなかったことを後悔することになる。
40
:
名無したん
:2006/03/19(日) 19:04:58
>>37
チャットに居る時間帯が同じだったから、多分本人は
自分がブリっ子で居たいから否定すると思うけど
41
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/19(日) 19:09:46
あ、楓にCD貸すの忘れてた。それにアザのこと聞くのも忘れてたなぁ。
俺はおもい腰を上げて、家をでた。まだ、楓は家についてないだろう。
外にでると、もう空は真っ暗だった。
しばらく走っていくと、楓の姿が見えた。「楓!!」そう言おうとおもったが、
やめた。楓はアノ場所に向かっていたから・・・。
俺は影から、楓を見た。
42
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/19(日) 20:26:16
楓はその場所で泣いていた。そして一言つぶやいた。「あきら、ごめんね・・・。」
それは、あの時と同じ顔をした、楓だった。俺が楓のところに行こうとしたとき、
帽子をかぶった男が楓の元にきた。「楓ちゃんだね?」男は言った。「はい。」楓は答えた。
楓はだまってその男についていった。俺も思わずあとをつけた。
43
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/19(日) 20:41:25
2人が行き着いた先は、ラブホだった。2人はそこに入っていった。
「やっぱり、やめてください。」楓は言った。「だめだ。もう君のお父さんとは契約した。」
「なんで・・・。」楓は泣きはじめた。でも、抵抗はしなかった。
俺は、楓の顔を見た瞬間、あの時の楓の笑顔が思い浮かんできた。
あの笑顔を失いたくない、あの笑顔のためなら、なんでもできる、俺は楓にそう誓ったんだ。
俺の中にその思いが強く出た。
気づいたら、俺は・・・俺は・・・男を刺していた。
「あ、き・・・ら・・・。」その男は言った。俺は訳がわからなかった。頭の中が真っ白になった。
「な・・ん、で?父さん。」その男は、父さんだった。「あ・き・・ら?」楓の声で、俺は元の世界にもどった。
「か・・・え・で?俺、今なにしたっけ?」もう、その男の息はなかった。
44
:
名無したん
:2006/03/19(日) 21:41:25
えぇ〜早くつづきみたいかも!!!!
45
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/20(月) 09:24:17
俺の手には、血がついていた。服にも、顔にも。俺は一人で歩き出す。
「ど・・どこいくのよ?」「決まってるだろ?自首しに行くんだよ」
「やめてよ・・・やめて!!!」楓は夢中で呼び止めて、俺を抱きしめた。楓の声は、震えていた。
「俺は、人を殺したんだ・・・父さんを」「殺したのは、あきらじゃないょ。」「俺だよ・・・。」
「全部、あたしが悪いの。あたしのお父さんは、金であたしを売ったのよ・・・。あの傷だって、お父さんが・・。
行かないで・・・あきら・・いかないでよ」
「楓はわるくない、だから、俺は警察に行く。」「・・・前にも言ったじゃん・・あきらがいなくなったら
あたしは一人ぼっちなんだよ・・・。もう、1人はやだよ。」
「・・・・・・。」叫んだけど、声にならなかった。
46
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/20(月) 09:34:51
「あきらはあたしの笑顔を守ってくれるんでしょ?・・・なら、これからも一緒にいてよ」
楓は、涙交じりの声で言った。
俺は黙って死体をかたづけた。そして、その部屋を燃やして、ホテルからでた。
帰ると兄貴はいなかった。楓は俺の家に来た。楓は、つかれきった様子で寝ていた。
サイレンの音が聞こえる・・・。
「なんでかなぁ・・・。」一言つぶやいた。
君が僕の前にあらわれてから、僕のなにもかもがかわって見えた。君の笑顔を見ると僕はどこにいるのかわからなくなる。
ただ、こうして君といるだけでよかったんだ。
47
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/20(月) 09:45:36
朝の光が僕の目に入ってきた。楓の姿はなかった・・・。
こうしてみると、僕の周りには闇がひろがっていく、楓と出会うまでは、普通の少年だった僕は
いまどこに向かっている・・・?
テレビでは、ニュースがやっていた。
「昨夜、○○区の○○○町で、火災が発生しました。焼け跡からは、一人の男性とおもわれる死体
が発見されました。首を絞めた跡があり、警察は今、身元を確認しているということです。
この事件は、放火と見られており、殺人事件の疑いで捜査しています・・・・・」
俺は黙って、家をでた。
48
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/20(月) 09:50:57
俺は、太陽のない世界で生きていこう、君の笑顔を守るために、君が安心して歩けるように・・・。
俺は学校を休み、アノ場所へ向かった。
49
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/20(月) 23:04:50
ピンポ〜ン・・・チャイムが鳴った。「なんだよ、こんな時間に」
「あ、すいません、こういうものですけど・・・」40代そこそこだろうか。男は黙って警察手帳を出した。
動揺はしなかった、すべて計算済みだったからだ。
手帳には、小林伸一と書いてあった。その目は、何でも見透かせるような目をしていた。
いままでの警察とは何かちがう。一応警戒しとこう。
「なんですか?警察の方にお世話になるような真似した覚えはないんですけど、」
小林は、そんな俺の言葉はちっとも聞いていなかった。そして、一言言った。
「お父さんはいらっしゃいますか?」「・・・・いえ、いま出かけていますけど、なにか?」
「そうですか、いや、ここら辺で放火殺人があったでしょう。それで、その建物の係員が君のお父さん
らしき人を見たって言うんで・・・。確認に」
「そうですか、でも、残念ですね。父は、そんな女となんて付き合う感じじゃないですし、
最近家をでていますから」小林は、にやっ っと笑った。「なにかおかしいですか?」
「いや、まだわたしは、君のお父さんが女といた、なんて言ってないんですけどね」
「え、まぁ、ホテルってニュースで聞いたので、だれだってそしたら女とだっておもうでしょ。」
「・・・そうですね。まぁ、またあとで伺いますわ。じゃ、」男は何か手がかりを得たような顔つきで
出て行った。
50
:
甲斐
:2006/03/20(月) 23:11:58
ぅわ〜、なんか、泥ぬまっぽくなってきた。続きが気になる!!!!
51
:
ナオ
:2006/03/20(月) 23:30:09
ここはじめてきました!!それで、はじめてこの小説読みました☆
なんか、すごいなぁって感心しちゃいました!!
たぶんこれから、あきらは楓のことを守っていくんだと思います。(わヵんないケドww)
続き楽しみにしてます!!!
52
:
名無したん
:2006/03/20(月) 23:42:18
そんな自分の意見言ったら続き書くのに困るじゃん
53
:
名無したん
:2006/03/21(火) 08:32:19
52はりぃだな
54
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/21(火) 08:42:11
「昨日さぁ、近くで放火殺人あったんだってさ〜。知ってたか?あきら」
「うん、ニュースでもやってたし、サイレンもやってたから」
「だよなぁ。俺のおやじも刑事やっててさ、なんか昨日から走り回ってるよ。」
「そっか、」
「あ、そういえば今日楓きてないな。」「え、ほんとだ。」
昨日、あんなことがあったら来れないだろう・・・。帰りによってみよう
55
:
名無したん
:2006/03/21(火) 09:56:55
りいじゃありませんから!!
56
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/21(火) 20:18:34
楓の家の前には、人だかりができていた。
俺はすれ違いざまに聞いた。「自殺らしいわよ・・・。 うっそ〜。 お金に困ってたみたいだしねぇ。」
遺体が出てきた。「うゎ・・・」思わず声をあげてしまった。楓の父親だった。
父さんが細い路地で話してたやつだ。
なんでだろう・・・死んだ人を見てもなんとも思わない。ましては、楓の父親なのに、
俺は自分が怖くなった。『死』に慣れてしまった自分に
57
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/21(火) 20:36:42
「どうもっ。」振り返った俺の目の前にいたのは、小林だった。小林伸一。
俺は黙って会釈をした。
「どうしてここにいるんだい?」「たまたま通りかかっただけです。」
放火殺人の死体については、自分からは話さなかった。
「ねぇ、これ知ってる??」ソレをみた俺は驚愕した、表情に出さないようにするので
精一杯だった。ソレは、いつも楓が持っていた葉っぱのシオリだった。アノ場所の葉っぱで作った・・・
小林がそのことをわざわざ俺に聞いてきたって事は、俺が楓と付き合ってるのを
もう知っているからだろう。
「知ってます。鈴木楓のものです。」「そうか・・・・」それだけ言って小林はいってしまった。
58
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/22(水) 09:58:18
次の日も、また次の日も楓は学校に来なかった。
「先生、鈴木楓はどうしたんですか?」クラスのみんなも、ざわついていた。
「鈴木のことか・・・、浅野、あとで職員室に来い。」「え、あ、はい。」
「あのなぁ、鈴木は転校したんだ。」「え!?転校・・・」
「あいつのお父さん、こないだ亡くなったんだ。それで、あいつには親戚がいないから、養子ってことで
引き取られたんだよ。」
「どこですか!!??その家は」「それは、教えられない。」「なんで!?」
「鈴木に、浅野には教えないで欲しいってたのまれたんだ。」「教えてください!!」
「鈴木がそう望んでいるんだよ!!!浅野には教えられない。」「・・・なんでだよ・・・」
俺は職員室を飛び出した、学校の外にでようとした瞬間、
「あきらっ!!」たくやに止められた「なんだよ!!」「鈴木は、お前に探して欲しくないから、転校したんじゃないのか?」
「そ、そんなのわかんないだろ!!」「なにか理由があるんだよ、鈴木には・・・。あきら、すこし落ち着けよ。」
「・・・・」悔しかった。なんで、楓は俺に黙って行ってしまったのか
俺は黙って教室に戻った。
59
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/22(水) 10:14:54
帰り道、たくやと2人で歩く、いつもは楓と歩く道を。
たくやが口を開いた。
「あきら、俺ら親友だよな?」「・・・うん。」少し沈黙が続いた。思い返せば、
たくやは俺に初めて話しかけてくれた、それから、馬鹿みたいなこともたくさんした。
悩み事だって、お互いたくさん話し合った。
でも、今俺はたくやに隠し事をしている、このままでいいのか・・・。
60
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/22(水) 10:33:11
「あきら、話せば少しは気持ちが楽になるんじゃないか?」どっかで見た、目をしていた。
なんでも見透かされるような・・・。その目に俺は負けてしまった。
「たくや、お、俺、父さんを・・・」
言いかけた時だった、「おい、たくや!!」「あ、」たくやは俺の顔をチラッと見て、から言った。
「ごめん、あきら、おやじだ。」「あ、そうか、別にいいよ。じゃあ、また明日。」
「うん、じゃあな!!」危なかった、もう少しでたくやに話してしまうとこだった。
俺は、家に帰る道へ歩き出した。
「たくや、学校の帰りだったのか?」「うん、おやじは?」遠くで、たくやとたくやのおやじが話している声が聞こえた。
この声どこかで・・・
61
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/22(水) 10:37:08
「さっきまでお前が話してたのは、浅野あきらか?」俺は思わずふりかえった。
「え?なんで親父あきらのこと知ってるの?」
「ちょっとな。」
そう、その声は、小林伸一の声だった。そして、あの目も・・・。
小林伸一と小林たくやは親子だったんだ。
62
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/22(水) 16:56:10
「ただいま。」兄貴の返事はなかった。
なにか変なにおいがする。兄貴の部屋からだった。
俺は扉を開けた、「なにしてんだょ・・・。ぉい!!!」「はぁ?なんだ、あきらかよ
お前も吸うか?ほら?」
「シンナーなんてやってんなよ!!狂っちまったのか?」
兄貴の目がかわった
「あきら〜、おやじ殺したのおまえだろぉ??わかってんだよぉ〜。あきらぁ〜。
はははははっ!!!うぇ、はははぁ〜」兄貴はもうダメになっていた、手遅れだった。
「なんで、俺なんだよ。」「楓ってコさぁ、お前の彼女だろぉ?親父に聞いたんだよ、そのコ買ったってさぁ〜」
俺は兄貴のことを殴った、殴って殴って殴りたおした。そして、警察に電話した。
「あの、警察ですか?なんか家で勝手に暴れてて、手がつけられない人がいるんですけど、
・・・はい、精神的に不安定みたいで、シンナーをやってるみたいです・・・はい・・すぐ来てください
よろしくお願いします・・・」
63
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/22(水) 17:02:06
一人になった・・・・
だれもいない・・・父さんも、兄貴も、楓も・・・・・。
64
:
名無したん
:2006/03/25(土) 11:07:17
話これで終わり??!!
65
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/25(土) 22:01:13
ふと、思うんだ。楓って子は最初からいなかったんじゃないか?って・・・
楓がいなかったら、俺は父さんを殺すはずがなかったんじゃないか・・・・
でも、そこで俺は思う。
楓がもしいなかったら俺はこのままつまらない人生を歩んでいたんじゃないか
楓がいなかったら、俺は心を開ける人に出会えなかったんじゃないか
俺の本当の笑顔を見てくれる人はいなかったんじゃないか・・・
もし、楓がいなかったら・・・・・・
66
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/25(土) 22:44:10
楓がいなくなってから、何も手に付けられない。付ける気にもなれなかった。
動揺を隠しつつ、学校へ向かい、いつもどうりたくやと話す。
たくやは、たくやの親父が俺を疑ってることを知っているのだろうか。
あれから、たくやは何も言ってこない。もしかしたらきづいているのかもしれない。
家に帰ると、何も食べずにベットに向かう。でも、眠ることができない・・・
目をつむると、死ぬ前の父さんの顔、楓の笑顔、が頭の中を駆け巡る。
ピンポ〜ン・・・チャイムがなった。嫌な予感がする
67
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/25(土) 23:05:48
めんどくさい・・・・でなくてもいいや・・・・。
しばらくたった。
いなくなったようだ。
「はぁ・・・。」ため息をついたとき
「いるんならでてきたらどうだ?」小林伸也だ。「なんですか?寝てたんですけど。」
「息子が世話になってるな。」
「別に・・・。 今日はそんなこといいにきたんじゃないんじゃないですか?
率直に、聞いたらどうです?」
「そうか。じゃあ、言うか・・・。実は、殺人現場で見つかったシオリが鈴木楓のものだと断定した。
それで、その中の葉っぱがこの近くの公園の木の葉っぱだということがわかった。」
「それだけですか? なんで俺にいうんですか。俺は関係ないんで・・・じゃ、眠いんでもういいですか?」
「ぉい!!ちょっとまてや!!」小林は俺の手くびを力強くつかんだ。関西出身らしい、本気になるとつい関西弁が出てしまうんだろう。
そして俺の目を見て言った。
「ほんまに、これでいいのか?浅野あきら・・・。このままだと、鈴木楓が調べられることになるぞ。」
「だからっ!!関係ないって言ってんだろ!!」怒鳴った俺がめずらしかったのか、しばらく小林は黙っていた。
「・・・・・・・そうだな。関係ない・・・か・・・。じゃましたな。」
俺は黙ってドアを閉めた。
68
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/25(土) 23:09:02
「・・・・か・えで・・・。どこにいんだよ・・・。」
69
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/25(土) 23:18:42
俺は、小林たくや。浅野あきらっていうやつと親友で結構長い付き合いだった。
でも、あいつは変わった。あの事件がおきてから・・・・。放火殺人事件。
あいつになにがあったんだ?あいつの父さんは亡くなったが、原因はそれではない。絶対に・・・。
でも、見ちゃったんだ。親父の机に、鈴木楓と浅野あきらの名前が書いてあったのを・・・。
まさか・・・だよな?あきらがそんなことするはずがない・・・そう信じたかった。でも、信じることは
できなくなる・・・。
あきらに隠してることを言って欲しいと頼んだ。そして、あいつは言いかけた。でも、俺の親父を
見た瞬間、あいつの目が変わった。そして、口をとじたんだ。あきらはなにか重大なことを隠している。
俺に・・・。だれにも言ってないだろう・・・。鈴木楓以外には。
70
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/25(土) 23:24:13
あれからすぐに警察から電話があった。
「放火殺人事件の遺体で見つかったのは、浅野さん、君のお父さんだということが
確認されました・・・。後日、警察に確認しにきてください。」
「あぁ、はい。わかりました。」それだけ言って俺は電話を切った。
そんなの知ってるよ。心の中ではそう思っていた。
71
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/27(月) 12:43:59
次の日、学校を休んで、警察に行った。
「浅野あきらですけど。」「こんにちは。君があきら君か。じゃあ、こっちの部屋に来てくれる?」
「はい。」どっかの個室だろう。
「ちょっと待っててね。」いかにもおまわりさんって感じの男だった。
俺はもう中学生だぞ。そう思いながらも、出されたジュースを一気に飲んだ。
「ヵチャ・・・」ドアが開いた。「こんにちは、浅野君」「どうも」
小林だった。そうやらあいつが俺の担当らしい。
72
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/27(月) 12:51:16
「もう電話で聞いたと思うけど、ホテルで亡くなったのは君のお父さんだということが
確認された。」
「はい。知ってます。」俺はそれだけ答えた、別に他に知りたいこともなく、
小林となるべく話したくなかったから。でも、小林もそうはさせない。
「一応殺人事件ってことだから、君のアリバイを聞いていいかな?」
またあの目だ。すべてを見透かすような・・・。
73
:
名無したん
:2006/03/27(月) 14:20:43
。。
74
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/27(月) 19:43:36
アリバイなんて・・・ない・・・。どうすれば・・・。そう思ったときだった。
「がちゃっ・・・」ドアが静かに開いた。「小林さん、息子さんが話したいことがあるようなんですけど」
「通してくれ。」その言葉のあとに入ってきたのは、たくやだった。「よぉ。あきら。」「たくや・・」
「お前ら知り合いなのか?」小林は言った。もう知ってるくせに、嘘が上手いな。そう思っているとたくやが口を開いた。
「父さん、あきらはあの夜俺と遊んでたんだ。そうだよな?あきら。」
「え・・・うん、そうです。」俺は、たくやが俺をかばってくれてるのだと思った。
小林は一瞬驚いた顔を見せたが、すぐいつもの顔にもどった。
「そうか・・・じゃあ、今日は帰っていいぞ。」俺はペコリと頭を下げ、警察署をでた。
75
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/27(月) 20:09:18
「嘘ついちゃったな〜。俺の親父、疑い深いからさ!!ごめんな。ってか、あきらが殺人なんてやるわけないのになぁ〜!!
しかも、自分の父さん普通殺さないって!!(笑))なぁ?あきら」
俺は黙っていた。
「あきら聞いてる?」
「うん、聞いてる・・・」一瞬雰囲気が変わった。口を開いたのはたくやだった。「ついて来い。」
俺はだまってたくやについていった。
そして、公園のベンチに座った。
76
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/27(月) 20:17:10
「俺さ、見ちゃったんだ。親父の机にあの殺人事件の書類があって、犯人に一人あがってたやつがいたんだ。
お前だよ・・・あきら・・・。でも、俺はそんなこと信じてないかんな!!あきらはやってないんだろ?
ってか、殺す理由もないし・・・。」
「やった・・・・っていったらどうする?」
「それは、お前のためだから、警察に・・・言うよ。あきら、お前やったのか!?」
「やった。」
77
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/27(月) 20:30:40
たくやは拳を震えるほど、強く握っていた。 「ドカッ!!」・・・いってぇ・・・。
「・・・んでだょ。・・・・なんでそんなことしてんだよ!!!!!あきら!!!」
ボッコボコになぐられた。
「うっせぇよ・・・お前にわかんないだろ!!!」
「わかんねぇよ!!誰も人殺すやつの気持ちなんてわかんねぇよ!!!!!」
「わかんねぇんなら口出すなよ!!!もう、俺は一人で生きていけんだよ。たくやは関係ないだろ・・・」
沈黙が続いた。
「・・・・・・あきら、自首しよう。なぁ」たくやは俺の手を引いて歩いていく。
「なんにも知んないだろ。たくやは・・・俺には守んなくちゃいけないものがあんだよ。」
「人殺しがなに守るっつうんだよ!!!あきらにはなんにもまもれねぇよっ!!!」
その言葉を聞いた瞬間、またあの笑顔が思い浮かんでくる・・・。
78
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/27(月) 20:43:51
「あきらは、あたしの笑顔を守ってくれるんでしょ?」なみだ目の楓の笑顔が
まぶたを閉じると、目の前に現れる。俺は笑顔を、楓を・・・守るんだ。
「たくや、俺には守るものがある・・・。」
「わかったから、あきら、頼む。自首してくれ!!」
「もぅ、無理なんだよ。たくや・・・。人間は犯した罪はなにをしても償えないんだ・・・一生。」
「たくや・・・し、・・・死・・・・・死んで?」
そして俺はたくやを安らかに眠らせる。この手で・・・
でも、一瞬だから、ほんの一瞬。ポケットに入っていた父さんの血がついたボールペン、今度はたくやの血で
染まっていく。赤く・・・赤く・・。
何度もたくやの胸を刺す。「うぅっ・・・っく・・・」涙をながしながら。
79
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/27(月) 20:47:29
頭の中が真っ白になる。そう・・・父さんを殺したときのように。
「なぁ、かえで・・・これでいいんだよなぁ?」
これできみの笑顔を守れるのか?そんなことわからない。流した涙もなぜ流したんだかわからない。
悲しくもない、悔しくもない、嬉しくもない、怒ってもいない。
ただ・・・・寂しい。
80
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/27(月) 20:52:38
何を希望と言うのだろう 何を絶望と呼ぶのだろう
何を生きると言うのだろう 何を死ぬと言うのだろう
何を正気と・・・ 何を狂気と言うのか
もう・・・なにも・・・
僕には何も分からなくなった
死になれた自分が怖い 一生守る、楓の笑顔を
81
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/27(月) 21:05:51
消えそうで消えない糸
俺はそれを信じて生きてきた
かえでと繋がり合ってることを確認したかった
でも、その時かえでの糸は全然違うところに繋がってたんだ
82
:
名無したん
:2006/03/27(月) 21:07:22
うわ〜。なんか深くなってきた!!ハヤク続き!!
83
:
名無したん
:2006/03/28(火) 07:49:55
つまんね&
>>82
と小説書く奴自作自演してるように見えてきた
84
:
名無したん
:2006/03/28(火) 08:31:01
つまんなぃんなら、見なければいいんじゃない?(笑)
85
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 08:54:10
「昨日たくやが行方不明になりました。」
クラスがざわつく。「え・・・」「なんで〜??」「どこかにいるんじゃない?」
みんな話している。
「だれか、たくやを見たやつはすぐに先生に知らせてください。」
俺は、黙って顔を伏せていた。まだポケットには、あのボールペンが入っている。手が震えてしまう。
「どうしたの?」顔を上げると、奈央がいた。「ねぇ、たくやどうしちゃったんだろう・・・心配だよ。」
「わかんない・・・。でも、あいつ最近悩んでたから・・・」嘘だった、たくやは悩んでなんかいなかった。
ただ一つ、悩んでいたとすれば、俺のことだっただろう。
86
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 09:03:43
たくやは、その日、薄暗い倉庫のなかで見つかった。
日のあたらない倉庫で・・・。
やはり殺人事件ということで、捜査がはじまり、葬式にも行った。
みんな泣いていた、でも、俺は泣けなかった。
周りはショックが大きすぎるから、泣けないんだろう。そう思っていたと思う
でも、一人だけ俺の姿を凝視してるやつ、小林だった。
その三ヶ月後、たくやも楓もいない卒業式が行われた。
87
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 09:15:15
春休み中、驚くニュースが流れた。
「12月、25日のクリスマスに発生した、ホテルの放火殺人事件の容疑者と、
その後の中学生殺害事件の容疑者が同一人物だということが、今日○○県警から発表されました。
いまから、その会見の映像を・・・・・・・・・・・」
すぐに、テレビの前にはカメラで写された小林と何人かの警察官が映された。
「え〜、使われた凶器が同じということと、刺してある箇所も大変似ていることなど、他の点も一致
しているため、同一人物と断定しました。」
「凶器はなんですか!!??」
小林は、記者からの質問に冷静に答えていた。
「ボールペン・・・です」
俺はそこでテレビを消した。
88
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:25:56
俺は,ボールペンをにぎりしめ,楓,たくやの日々を思い出した,あんなことやこんなこと
次から次へと思いうかんでくる,楽しい日々,俺は泣いていた,いつのまにか
どのくらい泣いていたのだろうか声すら出ない,
89
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 14:27:15
88さん、勝手に書かないでください。
90
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:28:12
初めていった他の人にたいして
91
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:29:35
俺は何していいかわからずひきこもっていた
何もいらなくなった
いまごろ楓はどうしてるだろうか・・・・・
92
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 14:29:38
すいません。
93
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:30:18
1日が過ぎていく
とってもはやかった
もう本当に眠く寝てしまった
94
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 14:30:36
でも、続きは自分で書くんで
95
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:32:17
朝,小鳥の美しい鳴声と共に起きた
外にでたら何気ない人が次から次へととおりすぎていくのをみて
自分がなさけなくかんいた
「か・・え・・で・」
泣きそうになった
96
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:33:06
あの秘密基地も通ってみた
97
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:33:51
おちつかない時きたら和やかになった秘密基地
でもなんだか今日は和やかになれなかった
98
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 14:34:37
ほんとにやめてください。
99
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:34:47
この世はどうしてもイやに見える自分の頭
とそのとき
100
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:35:36
楓の小さいころのことがフッとおもいあがった
あのうれしそうだった笑顔・・・・
101
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:36:50
わかったよやめるよ
102
:
名無したん
:2006/03/28(火) 14:37:11
だがこの続きからやれよ!!
103
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 14:38:42
わかりました
104
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 14:43:21
俺はあの笑顔を守るためなら、なんでもする。あの日からそう決めたんだ。
友達だって犠牲にする、家族だって犠牲にする、人だって殺すんだ。
105
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 14:53:35
でも、なぁ楓・・・そろそろ俺の前に現れてくれないか?
そうしないと、俺これから何しでかすかわかんないよ。
またあの時の2人にはもどれないのかな。
太陽の下で手をつないで歩いた時みたいに
106
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 14:59:20
無事高校にも合格して、入学式もした。
結局、父さんとたくやの事件は迷宮入りになった・・・。
校長先生の長い話がだらだらと続きほとんどの生徒はねている。
107
:
10
◆qQ6wK6czCM
:2006/03/28(火) 15:13:59
だらだらしているうちにもう12月。
友達らしい友達もできず、俺は普通の少年にもどっていた。普通の・・・。小学生のころの自分に。
そんななか俺のクラスに一人の転校生が現れた。
「え〜っと、おじいさんの都合で転校してきた女子がいます。」
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