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(*`Д´)ノ!!!スレ的オリジナル・ネット小説販売所
530
:
ミセスリーフ
◆8d/HDubVr.
:2016/04/27(水) 17:02:11 ID:wL/6EDPE
「いやあ、本当に珍しい組み合わせだ」
ジョージは、両手を広げて軽く手を叩き、胸の前で手を組んだ。
「今日の売り上げは、トコナメさんのおかげで心配なしだな」
「今日は、そんなに飲む予定はないですよ?残念ながら」
紳士は微笑んだ。
「普通に飲んでくれるだけで、OKですんで」
ジョージは、いそいそと準備を始めた。
トコナメさんと言われた人物は、グレーと緑の紗が入った全体的には明るく上品にまとまっていた
紳士用のストールを首から外しながら、蓉子の隣りに腰かけた。
「ここ、いいかな?いいよね?」
「え・・・ああ、私はもう失礼しますから、大丈夫ですよ」
蓉子は、急いで先ほど貰った名刺をバックにしまう。
ジョージはそれを確認すると、心の中で安堵の息をついた。
「あら。今日は私、ゆっくりできるから蓉子さんとお話したかったのに、ダメかしら?」
鈴音がバイオリンケースをマークに手渡す。
上品な風合いのトレンチコートも一緒に預けたので、いつもの動作なんだろう。
「いつも悪いわね」
「いえ、鈴音さんの大事なモノですっから!」
マークは、軽々と、でも大事そうに店の奥へと荷物を運んで行った。
「バイオリンされてるんですか?」
蓉子が尋ねた。
「ええ。ほんのたしなむ程度にね?蓉子さんもご興味がおあり?」
「私、実は少し楽器をしてて・・・」
「あら。嬉しいわ。色々お話していきましょうよ?」
「でも・・・・・・」
「いえ、約束があるなら無理に引きとめないけれど」
言い淀む蓉子に優しく語りかける鈴音の声は、穏やかで暖かい。
「いえいえ、私、約束なんて・・・彼氏も全くできなくて・・・ただ」
「ただ?」
「ここにいるのが、社長に悪いような気がして・・・・・・」
鈴音がニコっと笑い、トコナメの隣りではなく、蓉子の隣りに座った。
二人に挟まれてしまい、蓉子はさすがに帰り支度をしにくいと思った。
「では、ちょっとだけーーー」
「なるほど。ジョージさんが名刺を渡すわけだな」
ジョージにだけ、聞こえるように低い声でトコナメさんが蓉子と同時に呟いた。
仕事に熱中していてもジョージは、トコナメさんの呟きに
目配せで返した。
蓉子の、彼氏の有無をさりげなく確認してくれた鈴音への感謝の念も忘れてない。
「今日はなんて、いい日なんだろう♪」
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