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:2018/06/02(土) 00:35:30
【西城秀樹さん葬儀】野口五郎さんが弔辞(全文) 還暦パーティーで彼を抱擁したとき、僕は全身が震えた
2018.05.26
https://sonae.sankei.co.jp/news/detail/id=1759
■君への弔辞を読むことになるなんて
秀樹、君が突然去ってしまったことを知ってから何日がたっただろうか。みなさんに「気持ちの整理がつくまで少し時間をください」。そうお願いしたのだけれど、どうやってこの現実を受けとめていいのか、いまだに君の言葉を、いろいろなことを思い出して泣いてばかりいる。
秀樹との46年間は簡単に語り切れるものではありません。こんなふうに君への弔辞を読むなんて、考えてもいなかった。僕にとって君は本当に特別な存在だった。あるときは兄のようでもあり、あるときは弟のようでもあり、親友でもあり、ライバルでもあって、いつも怒るのは僕で、君は怒ることもなく、全部受けとめてくれて、いま思うと君と僕とは心の大きさが違うよね。つくづくそう思うよ。いつも僕が言うことを大事に大事に聞いてくれて、なんでそんなに信用してくれていたの?
■「ブーメランストリート」に隠された思い
訃報を聞いて君の家に向かう途中で、僕は突然思い出して妻に言った。「秀樹の歌で『ブーメランストリート』っていう曲があって、ブーメランだから『きっとあなたは戻ってくるだろう』という歌詞だけど、でも、戻って来なかった人をアンサーソングとして『ブーメランストレート』ってどう?って言ったら、それいいねって、秀樹、大笑いして…。そしたら彼、本当に『ブーメランストレート』っていう曲を出してしまったんだよ」。
君の家に着き、君に手を合わせ、奥さんの美紀さんと話し始めたら、秀樹の曲をかけ続けていたディスプレイから突然、「ブーメランストレート」が流れてきた。数百曲もある君の曲の中で、「五郎、来てくれたね」。君が僕だけに分かる合図を送ってくれたのかな、ってそう思ったよ。
■僕の心は見透かされていた
30年ほど前に、君は「チャリティーコンサートをするんだけど、そのときの曲を作ってほしい」って突然言いだした。「秀樹、僕はひとの曲は作らないって知ってるだろう?」「うん、だから作って」「秀樹、〝だから作って〟は日本語変だから」「うん、最後にみんなで歌う曲、作ってほしいんだよ」「秀樹、悪いけど、無理だから。それ、できないから」「分かってる。一応、締め切りはいついつだから」「秀樹、それできないからね」って別れたのに、締め切り日ぎりぎりにパジャマ着て譜面とデモ音源を君の家に届けた僕に、まるで僕が作ってくるのが当たり前のように玄関先で「ありがとね」って、君は笑顔で一言。完全に見透かされているよね。
今年になってから、その曲がシングルカットされているのを知って…僕はそれまで知らなかったんだよ、シングルカットされているのは。君のマネージャーにお願いして音源もらって、マルチがないからCDから君の声だけ取り出して、今年2月の僕のコンサートでデュエットした。なぜ、今年だったんだろう。不思議でならない。
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