尖閣防衛については、かつて米軍の機関紙「星条旗新聞」(Stars and Stripes)が、〈われわれを無人の岩をめぐる中国との撃ち合いに巻き込まないでくれ〉と書いたことがある。米政府の要人は「日本の施政下にある尖閣諸島は日米安保条約の範囲に含まれる」とのリップサービスをたびたび口にするが、尖閣の領有権については関与しないという立場を堅持している。もし、尖閣諸島の領有権が中国に移った場合は、日米安保の対象外になるという意味なのだ(ロシアや韓国が実効支配している北方領土や竹島に米軍が出動しないのはこのためだ)。