語源
「フリート・イン・ビーイング」の言葉を最初に用いたのは、17世紀のイングランド海軍の提督トリントン伯アーサー・ハーバートである[1]。ハーバートは、大同盟戦争初期にイギリス主力艦隊の司令長官を務め、1690年6月にフランス艦隊と遭遇した際に消極的な退避行動をとった末、女王メアリー2世の命令でようやくビーチー・ヘッドの海戦(en)を戦ったが、敗れた[2]。本国に帰還したハーバートは敗北責任を問われて軍法会議にかけられると、「私が常々述べているように、わが方が健在な艦隊を保有している限り、彼らフランス側はイギリス本土侵攻を試みるはずが無いのです。(“I always said that whilst we had a fleet in being, they would not dare make an attempt.”[3])」と、自己の消極的な指揮を弁明した。
語源
「フリート・イン・ビーイング」の言葉を最初に用いたのは、17世紀のイングランド海軍の提督トリントン伯アーサー・ハーバートである[1]。ハーバートは、大同盟戦争初期にイギリス主力艦隊の司令長官を務め、1690年6月にフランス艦隊と遭遇した際に消極的な退避行動をとった末、女王メアリー2世の命令でようやくビーチー・ヘッドの海戦(en)を戦ったが、敗れた[2]。本国に帰還したハーバートは敗北責任を問われて軍法会議にかけられると、「私が常々述べているように、わが方が健在な艦隊を保有している限り、彼らフランス側はイギリス本土侵攻を試みるはずが無いのです。(“I always said that whilst we had a fleet in being, they would not dare make an attempt.”[3])」と、自己の消極的な指揮を弁明した。
脚注
^ 外山(1981年)、233頁。
^ 小林(2007年)、232-233頁。
^ 英文の出典:外山(1981年)、247頁 ; Robinson, Mary L., The History of Naval Tactics from 1530 to 1930, United States Naval Institute, 1942.
^ a b 外山(1981年)、234頁。
^ a b c 小林(2007年)、234-235頁。
^ a b c Global Security : Fleet in Being(2012年3月15日閲覧)
^ 小林(2007年)、303-304頁。
参考文献
小林幸雄 『図説イングランド海軍の歴史』 原書房、2007年。
外山三郎 『西欧海戦史』 原書房、1981年。
三宅立 『ドイツ海軍の熱い夏』 山川出版社、2001年。
渡辺和行 『ナチ占領下のフランス』 講談社、1994年。
関連文献
アルフレッド・セイヤー・マハン 『海軍戦略』 1911年。