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メンヘル川柳
1
:
鳥山仁
:2004/10/10(日) 14:25
知人のライターの提案で、メンヘル系川柳の書き溜めをすることにしました。
思いついたら一筆ドウゾ。
ただし、著作権のカラミもあるので、コテハンを推奨します。
2
:
鳥山仁
:2004/10/10(日) 14:26
ちょっとでも 否定されたら 全否定
3
:
鳥山仁
:2004/10/10(日) 14:26
ポジティブと 言ってる時が ネガティブだ
4
:
鳥山仁
:2004/10/10(日) 14:27
エスパーが 俺の頭を 狙ってる
5
:
鳥山仁
:2004/10/10(日) 14:27
盗聴器 仕掛けた奴は 脳の中
6
:
鳥山仁
:2004/10/10(日) 14:28
風邪と鬱 かかるとどちらか 判らない
7
:
鳥山仁
:2004/10/10(日) 14:29
戸締まりと 火の元確認 何度でも
8
:
СТАЛКЕР
:2004/10/10(日) 18:16
なにやらチェックリストの趣が…
9
:
なべしま
:2004/10/10(日) 23:52
特別と 思っているが みな似てる
10
:
鳥山仁
:2004/10/11(月) 11:03
8さん>
症例とも言いますね。
どっとはらい。←これ、南部弁なんですか? 東北の方言には美しい音感のものが多いですね。
11
:
なべしま
:2004/10/14(木) 07:26
人生の 八割近く 家の中
12
:
なべしま
:2004/10/14(木) 07:27
バイト先 三日続いた 試しなし
13
:
QWERTY
:2004/10/14(木) 23:23
五分後に 同じ話を 繰り返し
朝起きて コーヒー飲むと もう深夜
俺を見る あいつはきっと スパイ団
>>10
>鳥山さん
「どっとはらい」は南部弁だと思われます。
かの遠野民話は、
「むかぁす、あったずもな」で始まり「どっとはらい」(どっとはれ)で終わるのがデフォルトです。
「どっとはらい」は津軽弁でも使用するという指摘もありますが、
津軽弁による昔話は、「むかしあったど〜とっちぱれ」が本来のデフォルトだという説もありますです。
これ以上は、言語学者でもない私には良く分かりませんです。
14
:
QWERTY
:2004/10/15(金) 11:33
マンホール 踏んだら何故か 死ぬ気がし
彼女逃げ 理由分からず ムーを読む
壁の染み 見つめるだけの 一ヶ月
15
:
なべしま
:2004/10/15(金) 11:49
ジャム瓶の 蓋が開かぬと 母殴る
16
:
なべしま
:2004/10/15(金) 11:54
地震きた? 揺れているのは 俺の方
17
:
鳥山仁
:2004/10/21(木) 04:04
夜が来て 発作が起きて 街疾走る
18
:
鳥山仁
:2004/10/21(木) 04:13
「愚民ども」 宙に向かって つぶやいた
QWERTYさん>
やはり南部弁でしたか。私も言語学に精通しているワケではないですし、あくまでも主観で「キレイ」と思っているだけですから、お気になさらないでください。ただし、青森、岩手弁をキレイと思う人は多いらしく、『虚人寺山修司伝』でも三沢出身の寺山のなまりを、レストランのお姉ちゃんが「キレイですね」と褒めるシーンが出てきます。ただし、「田舎者」と馬鹿にされたと感じた寺山は、その後でレストランを出るまで一言も話をしなかったそうです。個人的には、お姉ちゃんは単に素直な感想を述べたようにしか思えないのですが。
19
:
Anchang
:2004/10/21(木) 20:03
便乗で
怠け病 人に誹られ 職場去る
20
:
QWERTY
:2004/10/22(金) 00:05
レスティと ドリエル飲んで 徹夜する
何となく 世界の破滅 近い気が
(注。「レスティ・ドリエル」=処方箋無しで購入可能な、睡眠導入剤の商品名)
>鳥山さん
詩人・寺山修司については私は良く存じませんし、三沢にあるという記念館にも行った事はないのですが、
このテキスト等
http://dewanokuni.hp.infoseek.co.jp/bungakukikou3.htm
によると、寺山は、
・小さい頃にイジメを受け、トラウマを抱えていたらしい。
・かなりの田舎コンプレックスを抱いていたらしい。
・虚構と現実の区別が付かず、大ファンだった漫画「あしたのジョー」で力石徹が死ぬと、
その葬儀を現実世界で大真面目に行った。
・他作品からの露骨な模倣が多く、盗作疑惑が後を絶たなかった。
要するに、主体性が希薄だったのと違うか。というか、自己と他者との境界線が曖昧だったのではないか。
・「百年たったら帰っておいで。百年たてばその意味がわかる」
という台詞から明白だが、自身に予知能力があると信じていた。
という案配の、どうにも香ばしい人物だったようですね。
はっきり言って、この人はパキシルを飲む代わりに詩なり短歌なりを作っとったのではありますまいか。
(注。「パキシル」=選択的セロトニン再取込阻害剤の代表的な薬。
所謂「SSRI」と呼ばれる第3世代向精神薬の一つ。)
21
:
鳥山仁
:2004/10/24(日) 03:28
解ってる あの娘は俺を 好きなはず
Anchangさん>
シャレになってない分だけ泣けますな。
22
:
鳥山仁
:2004/10/24(日) 03:38
QWERTYさん>
それじゃ、返しで一句。
鬱になり 「世界よ滅べ」と 祈る日々
寺山修司がビョーキなのは事実でしょう。実際に覗きでの逮捕歴もあります。また、修司の母親は彼が結婚したら「アバズレに息子をとられた」と発狂して、新婚家庭にまで放火をしに行っています。スゴイとしか言いようがありません。
生涯、盗作疑惑から逃れられなかった寺山ですが、「母殺し」をテーマとした作品にはオリジナリティがあったようです。というか、これ以外のオリジナリティはなかったのでは? 寺山に女性ファンが多いのも先述の理由に因るでしょう。要するに、彼のファンというのはママをぶっ殺したいワケです。
その点で、寺山にヒーラー(治癒者)としてのアビリティがあったのは確実で、作家として認められるべきでしょう。薬物ナシで精神病患者を癒せるのは、同じ病気に罹っているクリエーターや宗教家、カウンセラーというのは真実だと思います。
23
:
Anchang
:2004/10/24(日) 12:09
さあ出勤 布団の中で 電池切れ
病気とは 誰のことかと 病者言い
うーん、シャレっぽいのや妄想系は難しいですな。
24
:
鳥山仁
:2004/10/25(月) 07:59
Anchangさん>
いや、短文で隠喩表現だったらAnchangさんの方が私より良い線いってると思いますよ。カマヤンさんも言っていたけど、「私の作品の質が低い」はある側面じゃ真実ですね。キャッチコピーやライター仕事をこなさなかったツケかな?
そう言う次第で私も直喩で返句を。
「鬱だ氏のう」 書いてる奴は 神経症
25
:
Anchang
:2004/10/25(月) 23:00
妄想も 発作も 芸術家の証
アレ?うまく切れない。 周りは医者に行けと思えど と下の句をつけたいところですが。
鳥山さん>
私が普段短い文章ばっかり書いてるせいかも。その代わり長い文章の構成を考える訓練ができてませんが。
関係ないですが、ちゃんと寝ないと病気になりますよw
26
:
鳥山仁
:2004/10/26(火) 09:18
Anchangさん>
ちょいと手を加えてキレを良くしてみました。
妄想が 創作物の ネタになり
文章と陸上競技は一緒で、長編と短編にはマラソンと短距離走ぐらい違いがあるんですが、プロでも誇大妄想が強いと「俺は両方できる」と誤解して沈没します。三島由紀夫、筒井康隆はこの典型で、どっちも長編に手を出して作家として死にました。ところが、評論家にも両者の違いが解らなくて、トンデモ解説を止めないアフォが多いんですね。短く、解りやすく、印象的な文章を書いたら長編なんて無理だという、ごく当たり前の事実がどうしても認識できないわけです。
日本近代文学の祖は井原西鶴で、彼の文学的出自が談林派に属する俳諧師、という点をもっと考慮した方が良いし、いわゆる通俗小説で文章が上手い、という作家は概ね井原西鶴を研究しています。これをやるか、海外の長編小説を読み込んで、その原則を理解しないと長編はまず上手く行きません。ただし、作家同士だとジェラシーが強いから、わざと後輩なんかにはこういうメソッドは教えないんです。陰湿な世界で「OLの虐めかよ」と思います。
睡眠障害は仕事が一段落すると多かれ少なかれ出てくる(ワーカホリックのため)もので、また仕事が始まるとおさまります。我ながら「ビョーキだな」とは思いますが、まあ、
ビョーキじゃなくなったら作家は止めますよ。特に長編はコツコツ蛇みたいな執念で作らないと無理ですからね。
27
:
СТАЛКЕР
:2004/10/26(火) 18:46
陰謀だ 世の中みんな 敵ばかり
盗聴器 仕掛ける奴は 決まってる
難しいですね。
28
:
QWERTY
:2004/10/27(水) 00:14
陰謀と 戦う内に ホームレス
正気だと 叫ぶと友は 苦笑い
>鳥山さん
小説家を目指すある男が、
「原稿用紙400枚以上500枚以内。
更に、物語のあらすじを原稿用紙5枚程度にまとめた物を添付する事」
という応募要項の文学賞に応募しようとしたんだそうです。
で、その男はまず作品の構成を固めようと、「あらすじ」の方から先に作成に取りかかり、
自分では、これぞ傑作、と思える「あらすじ」を完成させたんだそうです。
が、ここでその男は、
「原稿用紙5枚で表現できるストーリーを、
なんでわざわざ500枚に引き延ばさなくてはならないのか?」
という重大な問題に直面し、以降一枚も書けなかった……
……という冗談みたいな実話があるそうです。
29
:
鳥山仁
:2004/10/29(金) 12:22
狐憑き 昔の人は そう呼んだ
QWERTYさん>
長編小説の一つの理想型は、「一行で要約できる話を1000枚の原稿用紙に書けること」でしょう。ただし、プロでも短編作家にはこれが解らないし、生理的に受け付けることも出来ないんですね。暴力温泉芸者こと、作家の中原昌也がスティーブン・キングに対して、その作家志望の方とほとんど同じ批判をしていましたが、中原の作品を3行でも読むと「まあ、そうだろうな」と思うこと請け合いです。
しかし、その逆も真で、私も短編作家とかコピーライターに対しては、ついつい「いや、短くて解りやすいだけなら、わざわざ専門職としての作家は必要がないでしょ」と思っちゃうんですよね。この対立は意外に根深くて、業界に10年いると「文章の話をするよりも天気の話をした方がマシ」になります。
30
:
江戸屋
:2004/10/29(金) 18:42
長編小説の一つの理想型は、「一行で要約できる話を1000枚の原稿用紙に書けること」でしょう。
…栗本薫(ボソ)
さすがにこれだけではなんだな…
何を言う おまえのほうこそ おかしいぞ
お粗末。
そーいえば「15秒で表現できることを2時間かけても表現できない」と言ったCM屋さんがいたな。
31
:
СТАЛКЕР
:2004/10/29(金) 23:21
同類が 晒し上げてる 怪電波
32
:
鳥山仁
:2004/10/30(土) 01:45
ありもしない 社会の不正に 立ち向かい
江戸屋さん>
……平井和正(ボソソ)
33
:
Anchang
:2004/10/31(日) 12:20
薬効き 今日の私は 違う人
鳥山さん>長文レスありがとうございます。実は今まで創作とは縁がなかった
ので、これが初めてになるかもです。お恥ずかすぃ。
栗本薫と平井和正かあ。中学生の頃なぜかはまってしまったなあ。
今では「付き合いきれないよ」って感じですがw
一行で要約できる話を1000枚の原稿用紙に書くためには、それだけの妄想
を維持するエネルギーが必要でしょうね。そういう人でないと書けないという
ことかも。
34
:
鳥山仁
:2004/11/01(月) 05:31
マンガ描き 「上手いじゃないか」 とイジメ止む
Anchangさん>
私の温帯(栗本)初体験は小学校4年生の時でした。風邪で寝込んでいて暇だったために、母親に「何か小説が欲しい」と頼んだところ、「近所の本屋のお姉さん(ここがポイントだよ!)が、これが良いって勧めてくれたの」と持ってきたのが『グイン・サーガ』の第1巻だったんです。あまりの文章の下手くそさと、風邪の熱がクロスして、読書中に吐いてしまったことは今でも忘れられません。
ちなみに、このお姉さんは私にマンガの存在も教えてくれた人で、「これがいいわよ」と勧めてくれたのが『小さなお茶会』(猫十字社)……。お陰様で、小学校6年生になるまで、私の読む漫画雑誌は『花と夢』になりました。こうして、お姉さんは私の読書歴に拭いがたい汚点を残したわけです。全国のお姉さんには、是非とも私のような人間を作らないように(以下略)。
平井和正に関しては、『狼男だよ』の第1巻の途中で、苦痛に耐えきれなくなって放り投げました。後年(?)の奇行は、まあ、「最初から狂ってるのは解ってたろ?」ぐらいにしか思いません。また、別に作家が狂っているのは悪いことでもないので、そこをあげつらうのもどうかとは思います。隠すのはもっと問題ですけどね。
35
:
Anchang
:2004/11/04(木) 22:21
昔ムー 今はネトゲで 前世持ち
私は、本屋のお姉さんどころかお姉さんそのものがいたので、少女漫画雑誌
などは姉の好みの変化に合わせて相当読んでしまいました。一番古い記憶では
少女コミックで風と木の詩の連載が始まった頃でした。その後もろくな読書
をしていないので、読書歴に汚点どころか読書歴そのものが…。
小説は、えらくシリーズが続いたり未完のままになっていたりすると、同じ
作家の他の作品からも離れていってしまうことも多いです。読む方の根気が
ないわけですが。
36
:
СТАЛКЕР
:2004/11/06(土) 21:35
名人芸 神経症が 磨きかけ
37
:
392
:2004/11/07(日) 03:19
薬切れ 明け夜 白みて 冷えし床
社交辞令 俺の辞書には 載ってない
>>30
以前グイン・サーガが英訳出版されるという話を数字(801)板で見かけたとき、米アマゾンの書評には「途中からただのスラッシュ(801)になる」とコメントがついていました。
>>35
姉妹とも少年漫画しか読んでませんでした。
38
:
Anchang
:2004/11/07(日) 13:28
叱られて しょげてる自分を 見てる自分
>>37
ああ、すみません。姉が読んでいた少女漫画を(経済力がなかったので)お下がりで読んでいたということです。そのため、姉が買う雑誌が変化するごとに私が読む雑誌もプリンセスだったり花ゆめだったりしたわけです。
39
:
QWERTY
:2004/11/08(月) 00:36
疲れ果て 何故疲れたのか 分からない
日の出を見 眩しいからと 鬱になる
溜息が 五分刻みに 口から出
>鳥山さん
「自分が精神病患者だという事を隠さない」作家と言うのは珍しいですね。
少なくとも、私にはあんまり記憶にありません。
自身が躁鬱病だという事をエッセイとギャグのネタにしまくっている、北杜夫くらいでしょうか。
ただし、北氏は本来精神科医で、父親もこれまた精神科医で、
精神病患者に対する差別意識が非常に希薄な人物だという事はほぼ確実ですけれど。
40
:
392
:2004/11/10(水) 04:03
大丈夫 オサレをすれば オタじゃない
派遣社員 職場が変わると 腹壊す
41
:
Anchang
:2004/11/10(水) 21:36
キレそうで でもキレられず ひきこもり
十人に 一人が鬱と 聞いて鬱
42
:
СТАЛКЕР
:2004/11/11(木) 08:53
まぶしさに 布団をかぶる 昼の空
夜になり 囁きかける 神の声
白い粉 吸って落ち着く 夜明けかな
43
:
鳥山仁
:2004/11/11(木) 11:05
宇宙人 だけが知ってる 俺の価値
Anchangさん、392さん>
お姉さんに限らず、子どもの頃は周囲の大人や友人によって読書の質が左右される、という側面は確実にあるんだと思います。その中でも、女性を対象とした書籍を少年が読んでいると奇異なので、比較的目立つのかな? 少なくとも、小学生の頃から少女漫画を読んでいたという男性で「自分から読み出した」というケースは希で、ほとんどは本物か偽物かを問わず「お姉さん、お母さん」の影響ですね。これが中学3年生あたりを境に変化してくるんですが。
44
:
鳥山仁
:2004/11/11(木) 11:20
愛読書 たま出版に 三交社
QWERTYさん>
自分から言いふらしている例は希ですが、きっちり入院歴のある作家は隠さないと言うよりも隠せません。また、作家は手記、日記の類を数多く残しているので、死後に病歴が露見するケースも珍しくありません。そして、病気の軽重と才能とのバランスの問題ですが、文章作法にイノベーションを起こした作家というのは、ほぼ例外なく精神病患者です。問題はそれに伴って自殺率も上昇するという点で、ヘミングウェイも自殺、ヴァージニアウルフも自殺、トルストイはのたれ死に……とろくな死に方をしていません。ただし、優れた向精神薬が開発されるたびに、自殺の数は減っていきました。同時に、文学の質的低下も始まったんです。個人的には低下してヨイと思います。
45
:
392
:2004/11/11(木) 12:41
ノーメイク 脳内自画像 美少年
化粧デビュー 顔はキャンバス 極楽鳥
友人の 軽い注意が 胸を刺す
褒められず 存在意義を 失えり
積年の 恨み晴らすと 思うだけ
意味のある短文は難しいなあ。
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