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第三汎用スレッド

1「鍵を持つ者」:2012/09/29(土) 00:27:21 ID:???
第三の眼なんて無かった

985とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 21:40:04 ID:TcXzft5E
>>983-984
「ゼェ……ハァ………ゼェ……ハァ………」

「や、やっと……か……」

魔女の家に辿り着く少し前から、息が切れるようになった青年
戦闘で感じた衝撃とダメージと疲労、そしてそれよりも前に魔力が切れる寸前になっていた
今になってようやく疲れを感じ始めたのだろう

エクゥスとビートが知り合いらしく、ビートが先に声をかけてくれたため
今回は黙って会話に参加しない青年

986とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 21:41:51 ID:XURBCLKA
>>984>>985
エクゥス「なっ…ど、どうしたんですか!?」

その惨状に慌てる娘。
ワタワタ。

エクゥス「な、何でしょうか?」

987とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 21:47:15 ID:x.7V6fdc
>>986
「………とりあえず、家に入れて休ませてくれないか?
………正直、立つのも辛い。」
体からもう血は流れていないが、それでも血が足りていない状況だ。

俺を支えてくれているディフも限界が近づいてきているし、今はもうベットで寝ていたい。
いろんなことがありすぎた。せめて考える時間がほしい。
だが、その前に報告すべきことがある以上、休むわけには行かなかった。

988とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 21:54:08 ID:TcXzft5E
>>986-987
「…………今ここで、説明……するのは、かなりキツくて………」

ビートを支える体に何とか力を入れ、疲労の色がハッキリと出ている声でエクゥスに言う青年
今ここで長々と説明したら間違いなくぶっ倒れる

989とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 21:59:33 ID:XURBCLKA
>>987
エクゥス「…あ、でしたらいい場所がありますよ!」

ふたり交互に見やり名案だとばかりに娘。

エクゥス「こっちです!」

がさり、と茂みをかき分け獣道を指し示し自ら進みだす。
先に何があるのやら。

990とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:04:32 ID:x.7V6fdc
>>989
「ちょ、死ぬ………!
…………行くけどさぁ……。」
疲労感で満たされている体に鞭を入れて、エクゥスについていく。

(………疲れた……。)

991とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:08:34 ID:TcXzft5E
>>989-990

「………」

「……………ああ、墓場か。なるほど」


妙に納得した顔で、重い体を動かしてエクゥスの後を追う青年
疲れすぎてテンションがおかしくなってきたようだ

992とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:11:36 ID:XURBCLKA
>>990>>991
エクゥス「違いますよっ!はい、此処です!!」

木々に囲まれた小さな庭のような場に出た。
地面の所々から虹色に煌めく結晶体が生えている妙な場所であった。

エクゥス「その中心でお休みください。すぐに楽になると思いますよ」

中心では何やら陣が浮かび上がっている…何だろう。

993とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:16:49 ID:x.7V6fdc
>>991
>>992
「……………。」
いかに綺麗で、幻想的な光景でもこんな体ではそんなことを思う余裕もなかった。
言われるがままに、陣のあたりまで何とか歩いたあと、ディフを巻き込むようにして倒れこむ

994とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:21:26 ID:TcXzft5E
>>992-993
「――――――――」

ビートに抗う間もなく、エクゥスの返答を耳に残しながら巻き込まれるようにして倒れる青年
体が疲れ切っているせいでうめき声を上げる余裕さえも無い、水晶やらも、せいぜい墓場じゃないと思っている程度に

995とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:22:29 ID:XURBCLKA
>>993>>994
だんだんと身体にに熱を帯びる感じがする。
そしてむず痒くなっていく。
次いで意識がはっきりしてくると…明らかに身体が回復していた、ただし腹がムショウに減る。

996とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:30:21 ID:x.7V6fdc
>>995
「……………んぁ?」
体への異変を感じて、目を覚ますと何故か体が楽になっていた。
そして腹が鳴る。無茶苦茶腹が減った。なにか食べたい。

「………魔女の家に戻るか?」
おそらくは、目をさましているであろうディフにそう提案して
……何故かはお察しである。

997とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:36:14 ID:TcXzft5E
>>995-996
「ふ、ふぅー……… ようやく、人心地がついた……」

疲れていた体にようやく活力が戻る
むしろ最近の平常時よりも心地いい、腹を減っている事を除けば

「……うん、戻ろう。 色々話さないといけない事がある」

ビートの提案に頷く青年 断る理由が無かった
怪我が治った事を確認するとビートの体から銀色の半固体的な何かが剥がれ落ち、青年の懐へ戻って言った

998とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:39:10 ID:XURBCLKA
>>996>>997
ベル「話なら此処で聞くわよ。水一杯だってくれてやるもんですか」
エクゥス「あ、ベルさん」

とある呪文が刻まれたポンチョを羽織る腰に短杖を携えた銀ウェーブボブの女性が現れた!

999とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:46:09 ID:x.7V6fdc
>>997
>>998
「………うぇっ!?」
今の状況では一番会いたくなかった人物に会ってしまい、頭のなかが真っ白になって

「あ、あー……その………ベルがいるってんなら………用事は一つ増えたな………うん。」
しどろもどろになっている!

1000とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:53:56 ID:TcXzft5E
>>998-999
「………その用事よりも先に、言わないといけないことがあるよね」

目に見えて焦っているビートに、ベルに対してあんまり関わりのないため冷静だった
一番最初に謝らせた方が、やりやすかっただろう だがどうしても先に伝えないといけないことなのだ
後謝った後にまた怒られそうな事であるし

「ベル、さん…… だよね」
「長髪の無口な男の子の事 ……知っている、かな」

1001とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 22:56:45 ID:XURBCLKA
>>999
ベル「…」←明らかに不機嫌
エクゥス「?」←何が起こっているかサッパリ理解できていない

>>1000
ベル「……ああ、あの子のことね」
エクゥス「長髪の無口な子?」

1002とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 23:09:39 ID:x.7V6fdc
>>1000
>>1001
「………あー、ディフ……コイツが言うよりも俺が言ったほうがいいな。
……あいつとは短い付き合いじゃなかったし。」
ディフの説明を遮るように言い
これを言ったらベルとの関係は永遠に修復できないだろう。
それでも、このことは自分から説明するべきだ。自分が悪いのだから。

「………ヒロと一緒にいたアイツ、俺のせいで死んだよ。
…………滅鬼衆だったか、そいつから追われてたのに守りきれなくて………」
と、ベル達に簡潔に説明をする。

1003とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 23:17:16 ID:TcXzft5E
>>1001-1002
「…………」

ビートの言葉に、黙って頷いた


「………滅鬼衆は、人間至上主義の一応退魔の集団だ」
「侵食どころか人外さえも目の敵にして、容赦なく殺害する」
「………………彼が襲われた所を、僕たちは遭遇した。 だけど…… ……力が、及ばなかった」

1004とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 23:18:00 ID:XURBCLKA
>>1002>>1003
ベル「は?…いや、其処に居るじゃないの」

ビートとディフの背後。
其処にある木の上をさす。

エクゥス「?」

1005とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 23:20:40 ID:x.7V6fdc
>>1004
「…………は?」
おまえは何を言っているんだ、といった様子で指を刺された場所を見て

1006とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 23:22:53 ID:TcXzft5E
>>1004-1005
「……ちょっと待ってよ、何を、言ってるんだ?」

「治癒魔法をかけた時に確かに感じた、息をしていなかったし、それに…… それに」

ベルの言う事が理解できない
それでも機械的に、指さされた方向を見るしかなかった

1007とある世界の冒険者:2013/05/08(水) 23:26:07 ID:XURBCLKA
>>1005>>1006
無口「……」

木の上。
幹に手を当て太い枝の上に立つ姿。
身体を襤褸で覆う裸足でボサボサ黒長髪の子供が其処に居た。

ベル「……」
エクゥス「ええと…?」

何がなんやら、次回に続く。

1008とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 21:41:28 ID:qVUHxtE6
>>1007
「…………あ?え?」
なんで、死んだはずなのにそこにいるのか、
理解が追いつかずにただ唖然としている。

「………俺の頭がおかしくなったのか?」

1009とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 21:50:29 ID:/6nVioVE
>>1007-1008
「…………………」

この手ではっきりと、死んだ事を確認した そして塵とかし、死体さえも残らなかった子供が目の前にいた
死んだ人間はもう生き返らない、生き返る魔法なんてない
その大前提であるにも関わらず、だ

死んだはずの人間が目の前に現れた時、考えられるのは二つ
目の前にいる人間が偽者であるか、死んだこと自体に欺瞞があったか、この二つだ

「…………ベルさん、僕たちが今しがた言った事、どう考えてる?」
「目の前に立っている人間が殺されたとか言っていた、けれど どういう意図で言ったと?」

1010とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 21:54:07 ID:is/5gM.U
>>1008>>1009
ベル「…エクゥス、さっきから不思議に思っているだろうけど」
エクゥス「は、はい」

ディフの質問には答えずエクゥスへと語りかけるベル。

ベル「木の上、何か感じる?」
無口「…」
エクゥス「ええと…その、何かは居る、と感じられますけど……やっぱり何か居るんですね?」

如何やらエクゥスには木の上にいる無口が視覚として捉えられていない模様。

1011とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 21:58:04 ID:qVUHxtE6
>>1009
>>1010
「………………どゆこと?」
ベルが何が言いたいのかが全くわかっておらず、首を傾げながら話を聞いている。

1012とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 22:04:24 ID:/6nVioVE
>>1010-1011
「………」

無口の姿がはっきりと見えている自分たちに対し、一人だけ姿が見えていない
自分たちの共通点と、前に聞いた話を照らし合わせてみる

「ベルさん。 できれば、違っててほしいんだけど」
「その質問したのって 持っている情報の量が違うから、か?」

1013とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 22:12:15 ID:is/5gM.U
>>1011>>1012
ベル「そうね、その可能性が一番濃いと思ってる」

ディフの問いに頷く。

ベル
「正直な所、アレが何なのか私は知らない。
 気付いた時にはヒロの近くにいたし、仲良く遊んでた。
 かと思うと別の場所に一人で居たりするのを見たこともある」

淡々とベルは語る。

ベル「感じからすると侵負じゃないわね」

1014とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 22:18:00 ID:qVUHxtE6
>>1013
「あー、『関わってる』連中しか見えないってことか?」
ディフとベルのやり取りを聞いてなんとなく話を理解する。
………想像以上にわからない部分が多い子供だということが。

「………俺が関わる前から、ヒロと一緒にいるのは見たけど、それは渡り手だったからかね。」
……エクゥスが見えていないのに初めて侵負に関わった時にはすでに見えていた。
それと渡り手であることには関係があるのかな、と思い口に出す。

1015とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 22:27:28 ID:/6nVioVE
>>1013-1014
「だけど滅鬼衆の奴はあのこの事を『竜牙』って」
「竜牙の人なら例の事を知る前から見えていたし、それだと……」

「………死んだはずなのに、出てくる物が出てこなかった」

目の前で無口が殺された直後に、龍の玉だったかを探していたヒトガタ
それよりも、そもそもゼンショウのあの攻撃で、亞人とはいえ死体さえも残らず分解されるだろうか

1016とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 22:30:11 ID:is/5gM.U
>>1014
ベル
「可能性の一つだから結論は出せない。
 ともかく普通の存在じゃあないんでしょ」

>>1015
「竜牙?何よそれ。死んだら何か出てくる存在なわけ?」

1017とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 22:39:04 ID:qVUHxtE6
>>1016
「………えーと、まぁとりあえずだ。
あいつが無事だってんのは事実なんだな。」
理由はなんであれ、アイツが生きてるのであれば万々歳、でいいのだろう。
根本的な解決にはなってないがそれは俺が、俺達が強くなるほか無い。
そんなことよりも解決しなければならないことがある。

「えーと、だな………ベル、もう一つの用事なんだが……。」
ベルとの、和解だ。
すごい気まずそうにしながら、ベルに話を切りだす。
出だしは最悪であろう。

1018とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 22:42:26 ID:/6nVioVE
>>1016-1017
「それだと滅鬼衆の連中が過労死してくれそうな存在だけど…… 多分、違う」

「死んだ後に出てくる物が、今回に限っては出てこなかったらしい よくはわからないけど」
「だからあいつらが考えている以上に、別の存在なんじゃ……」

しかし、一度死んだと思った人物が再び現れ、何もしてこないのも少し不気味な物がある
同一の存在なのだろうか、隣にいるビートや、今ここにいないヒロと遊んでいたあの子供と
そして自分たちが見殺しにしたあの子供と

木の枝に座っている無口な子供を、見上げる青年

1019とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 22:44:14 ID:is/5gM.U
>>1017
ベル「あ?」

そしてこの返事である。
最悪である。

>>1018
無口「…」

ひらり、と身を翻し森の奥へと。
同一人物…とは如何も違う気がする、確証はないのだが。

1020とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 22:50:06 ID:qVUHxtE6
>>1019
一体どう切り出せばいいのか、ビートにはわからなかった。
ここまで人を不機嫌にさせたこともなかったし、謝れば大丈夫だろうという確信だっていつもあったから。
必死に考えて出した結論は

「…………すまん!ほんとうに悪かったと思ってる!
土下座でもなんでもするから変なこと言ったの、許してくれないか!?」
……とりあえず謝り倒すことだった。

1021とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 22:54:28 ID:/6nVioVE
>>1019-1020
「…………」

引き留める事もできず、ただ無口を見送る事しかできなかった
目の前に現れても罪悪感は消える事がなく、むしろ前よりもひどくなったような気がする


「………あー、ボクは…… ……ああ、そうだこの水晶ここに来た時から興味が湧いてたんだよね、うん」

そして不自然にビートの隣から離れ、地面から突き出ている水晶を不自然にまじまじと見つめる青年

1022とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 23:00:54 ID:is/5gM.U
>>1020
ベル「許すか」

取り付く島、なし!

>>1021
エクゥス「あ、それ模造品なんですけどね」

そんなディフに近寄ってくるのはエクゥスだ!
動きがぎこちないぞ!

1023とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 23:08:24 ID:qVUHxtE6
>>1022
「……………お前がそんな反応をするのもわかる。
だけど、気の迷いだったんだ。初めて魔法を使って舞い上がったんだよ。」
速攻で拒絶されてもめげずに謝るのをやめず、

「……どうかしてたんだよ、冷静だったらあんな事言う訳ないんだ!
だから、今回は大目に見てくれ!頼むよ!!」
………とにかく謝り倒す気だ。
他に何かできることがあるだろうが、それでも謝ることしかしていない!

1024とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 23:11:50 ID:/6nVioVE
>>1022-1023
「模造品にしては効果があるもんだね、おかげで元気満タンだよ、うん」

不自然に笑みを浮かべ、やや自然な感じで水晶を見る
模造品とわかっていてもやはり不自然に気になる、特に模造品を置いている所が

「……あー、ベルさん」
「あの時のビート君はちょっとプロテス初めての魔法でシェル調子に乗ってプロテラいただけで、多分本心じゃなかったシェルんだよ」
「そこに何かプロテラ理由があったわけじゃないだろうしここは大目にヘイスト見てくれないかな」

ビートを庇う発言の端はしから物理防御魔法やら魔法用障壁呪文やら速度強化の呪文やらが出ているような気がする
というかベルを見る目にこっちも恐怖の色が見えるのは何故だろう

1025とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 23:14:49 ID:is/5gM.U
>>1023
ベル「みれるか」

今までが今までである…そりゃ愛想も尽きる。

>>1024
エクゥス「人工物ですからねえ、そこら辺はちゃんと気を使ってます」

そういった意味での模造品であるらしい。
つまり自然界に存在しているのだ同じものが。

ベル「……大目に見て全殺し」

ベルの背後、その怒りがドス黒い瘴気となって沸いているように見える!

1026とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 23:21:02 ID:qVUHxtE6
>>1025
「……………一度だけチャンスをくれないか?
こんな俺でも、受けた恩を仇で返して終わりだなんて人間的に駄目だってのがわかるんだ。」
愛想が尽きられているとは気づかずにそう懇願する。
ディフが守りに入りきっていることや、ベルが殺気をガンガン出していることには気づいてすらない。

1027とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 23:25:55 ID:/6nVioVE
>>1025-1026
「……………」

「ビート君、すまない。 僕の力が無いばっかりに」

どす黒いオーラを放つベルにもう打つ手なしと、今も贖罪を求めるビートに詫びる
魔法かけたし一先ずは自分は大丈夫だろう、遠くない将来ジェノサイド必須だが

1028とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 23:32:45 ID:is/5gM.U
>>1026>>1027
瘴気が湧いているように…否、実際湧いていた。
湧いた瘴気はベルを包み込むようにして物理化し…

黒ベル「そう、キヅクノガ オソカッタネッ!」

黒衣を纏う銀ウェーブボブの女性が漆黒を纏った右ストレートをビートに叩き込む!
その攻撃範囲はニンゲンの大人サイズ。
どこを狙おうが点ではなく面でぶん殴っている。

エクゥス「…わぁ」

1029とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 23:38:51 ID:qVUHxtE6
>>1028
「………いや、遅くてもどうにか―――ぐえっ」
謝り倒している最中にぶん殴られて吹き飛ばされていく
しばらく倒れこんだままだったが、やがてやけに低い唸り声を出した後、

「…………もういいよ……好きにしろよ………。
何だってするって言ったの俺自身だし……」
……ゆっくりと胡座をかいてただ待つという暴挙に出る!
諦めているというかなんというか、手出しを出そうとも考えていない様子だ!!

1030とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 23:41:35 ID:/6nVioVE
>>1028-1029
「ビ、ビート君……」

そこまで自分の言っている事に責任を感じているのかと、もはや畏敬の念が沸き起こってきた
そしてこの事態の発端を担っているであろうことに罪悪感を覚えない訳じゃなかった

1031とある世界の冒険者:2013/05/09(木) 23:48:42 ID:is/5gM.U
>>1029>>1030
黒ベル「エクゥス カエルワヨ」
エクゥス「え、あ、はい?!」

男二人を置いて魔女二人が帰ってしまった…これから如何する今日は此処まで!

1032とある世界の冒険者:2013/06/07(金) 23:45:45 ID:fIadZ/dI
-あらすじ-

婆ちゃんに会いに行ったら黒猫が応対するという結末。

黒猫「では長女に会いに行くとしようか…その前に言っておく。
    これから先、魔物が出る場所では何処であろうと気を抜くな。
    奴等は何時でも貴君を見ている。そうなってしまったからな…」

紅いマフラーを首に巻き二股に割れた長い尻尾の先だけが白い黒猫が
テーブルから軽やかに降りつつのたまった。

1033とある世界の冒険者:2013/06/07(金) 23:50:07 ID:BHk/I4fk
「……暫くは知ったツラ以外に近付かねぇ様にしとくわ。」
と言っておいて、闇に呑まれた青年にお節介をしに行くのはまた別の話である。

「そもそも、どういう理屈なんだ?連中。
俺もそこそこ面倒なヤツらとやり合っちゃいるけど、別段に面倒だぜ。」
その後ろに付きながら、まだいまいちはっきりとはしていないと言った様子で。

1034とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 00:07:56 ID:bFPZ9qsU
>>1033
黒猫「そうだな…諸説言われているが一番有力なのは汚染された意思と魔力の塊、だろうか。
    故に侵『負』等と呼ばれるのだろうが」
    
器用にドアノブを跳躍猫パンチで開け放ち外へと出る黒猫。
「いってらっしゃい」とセリューが見送る。

アイちゃん「汚染、というのは?」
黒猫「魔力とて使えばカスが出るものだ。そこに負の意思が結び付くとああなる…らしい」
アイちゃん「邪な魔術が使われるたびに生み出されるような物言いですね」
黒猫「否定はせんよ、だが…魔力とて如何使ったところでカスがでるものだ。」
アイちゃん「使用する魔術の種類に侵負発生の区別は無い、と?」

1035とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 00:15:42 ID:ebTv0aIk
>>1034
「……世界の滓、か……。」
セリューに軽く手を挙げると、黒猫に続いて歩き出す。

「俺ぁ魔力について学が無ぇから何とも言えねぇが……
ま、使わせて貰ってるツケならしゃあねぇやな。」
そして不意に零す言葉も、相変わらず楽観的と言うか前向きと言うか。

「所でアイオライト。暫く体アリで動くか?
あの攻撃だ。いざとなった時に庇える自信がちょっと無くてよ。」

1036とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 00:23:23 ID:bFPZ9qsU
>>1035
黒猫「肉の素体か?止めておけ、汚染されてすぐさまあちらの手駒にされるぞ」
アイ「……それはまた」
黒猫「身体は有機よりも無機である方が望ましい。
    が、ジュエルシリーズは有機体の方がすこぶる相性が良くできているからな」

酷い話である。

アイ「何か打開策を―……この反応は」
黒猫「ふむ、来たか」

家を出て数分もたたぬうちに周囲に立ち込める危険な雰囲気。
木々に囲まれ視界の悪い中、正面から存在感。

1037とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 00:36:37 ID:ebTv0aIk
>>1036
「……お前んとこの親父がハーレム作りたがった所為だぞ。」
と、姿を見た事も無い稀代の科学者に悪態を吐く。

「まーでも、もうああいうのはコリゴリだしなぁ……。」
しかしながらそう言われてしまっては躊躇うどころかその線はすっぱりと消える。
以前にも同じ様な事があったが、中々に胃に良くなかった。

「…………。」
すっと眼を細め、存在感へ向けて意識を集中する。

1038とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 00:41:02 ID:bFPZ9qsU
>>1037
ガサガサガサリ、ガシャン、ガシャン、と金属音を響かせて現れ出でるは…

「…フシュゥゥゥ」

腰に剣を提げ兜から赤い長髪が覗く魔物臭のする黒い甲冑であった。

黒猫「ほぅ?見たことの無いタイプの侵負だな。新種か…」

1039とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 00:45:39 ID:ebTv0aIk
>>1038
「……お、おいおい……何かの冗談だろ……?」

黒猫は首を傾げているが、こちらはそれどころでは無い。
何故ゆえまた、侵負と相対するにしても相手が相手なのか。

流石に動揺を隠せない様子で、ぽつりと零す。

1040とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 00:51:24 ID:bFPZ9qsU
>>1039
黒猫「来るぞ!」
堕ハト「ジャッ!!」

右手を後ろに回したかと思うと何かを掴んで横に振ってきた。
それは竜の尾を模した蛇腹剣。
鞭の形態をとって刃が相手を刻みながら絡め捕るのだ!!

1041とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 00:57:26 ID:ebTv0aIk
>>1040
「兄弟喧嘩……ってか!?」

チッ、と舌打ちを漏らしながらしなる剣の"張り"に向けて蹴りを繰り出す。
魔力を持ったそれは、変幻自在の動きを鈍らせるべく氷の魔力がたっぷりと籠められていた。

1042とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 01:03:44 ID:bFPZ9qsU
>>1041
ギュガギギッ、と嫌な音を立てて一瞬刃の勢いが鈍るがそれは僅かな時間。
如何やら蛇腹剣自体が濃い魔力を発しており、干渉を受けにくくしているようで…

黒猫「ぬう、見た目通りに竜の気を内包しているのか?だが汚れきっているな!」

解説入れながら全力で攻撃を避けている黒猫。
少々困っている様子。

黒猫「当面は逃げの一手で王都まで駆け抜けるといった作戦だったのだが」

1043とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 01:17:26 ID:ebTv0aIk
>>1042
「チッ……!!」

蛇腹剣相手では手応えならぬ足応えも無い。
そのまま前に転がり、崩れた姿勢ながらも数歩分飛び退く。

「……。」
半分起き上った状態になった後、アイオライトに指でコツコツとサインを送る。
あと魔力はどれぐらい一挙に放出できるか、という旨だ。

「賛成だぜ。
……と言いてぇ所だけどよ……義兄を見捨t……あ゙ー分かったよ!
今は無理っつうんだよな! わーったよ何とか逃げるっつの!」

頭の中のもう一人と必死に格闘しつつ、しかしながら思考はある程度冷静だった。
逃げの一手を打つならば、然程苦にならない手はあるのだ。

1044とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 01:27:28 ID:bFPZ9qsU
>>1043
蛇腹剣が周囲の木々をズタズタに切り裂いて通過していく。
そして、しなり巻き戻され剣の形状へと変わる。
間合いは鞭、しかし相手はコスい技が多いあのナハトリッタァである。
何が出るやら…

アイちゃん「……」

そしてアイオライトは考えていた。
この状況、放出する魔力量の如何によっては今後の展開が大きく変わる、と。
全力で行けば相手の周りを氷漬けにし、それが破壊されるまでに逃げ切ることは可能だろう。
その場合、自身は当分の間稼働することができないのだが。
しかし下手に出力を抑えると隙しか生まないのではないだろうか、という懸念がある。
何せ相手の脅威がどの程度か把握できないのだ。

黒猫「……しかし逃げるにしてもな」

目的地はナハトリッタァの背の遥か先である。
ぐるり、と森を迂回して…となると次は何に出くわすか。

1045とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 01:45:27 ID:ebTv0aIk
>>1044
「へへっ……行くぜ。
アイオライト……"60%"だ!」

ジリ、と伸ばした足の爪平を地面へと付ける。
そしてもう片方の足を畳み、同じく地面へ。

今にも駆け出さんとした体勢を取る……が、アイオライトは耳を疑うだろう。
全力ではないのだ。
それで、どうやって逃げようと言うのか。

「じゃあ……」
その答えは、今より示してくれる。

「なッ!!」
駆け出す体勢かと思いきや、50%の出力を使って自身の足元から凄まじい勢いで氷の柱をせり立たせる。
遥か虚空を目指す塔の上に立ち、その天辺から残りの魔力を使ってレールを伸ばす。

……恰好を付けたひと手であれ、要は途方も無く高い氷の滑り台である。
その上を、軽やかに素早く滑走して行く。王都へと目指して。

1046とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 01:48:28 ID:bFPZ9qsU
>>1045
黒猫「ふむ、上手いな」
堕ハト「…」

こうして、ヴィジャだけは何とか王都へと向かうことができたわけだが…

黒猫「さて、如何したものか。容易に抜かせてはくれんのだろう?」
堕ハト「……」

人知れず猫と鎧の戦いが続くのであった。
今日は此処まで!!

1047とある世界の冒険者:2013/06/08(土) 01:54:47 ID:ebTv0aIk
>>1046
「へへっ、どんなもんでぃ!」

にっ、と口元にしてやったりな笑みを浮かべるが……

「あ。」
……案内人たる黒猫を置いた事に気付いた時には、王都へと滑走している途中だった。

1048とある世界の冒険者:2013/06/23(日) 05:29:52 ID:79oC92hk
【王都裏路地裏町/某・何でも屋】


「――――ん……、あぁ……。」

ふと、こんな朝の速くに目が冷めた。
と、言うよりも、意識を手放していた事から眠っていた事実に、気付く。

この身体は、眠りを必要としない。魔力が十全で、”ばけもの”に寄っている時は、特に。
食事も、勿論、もう一つの欲求の解消も、必須ではない。

「……少し速いが、食事にするか。
 カロン達は……あぁ、蟲と図書館への偵察を頼んだんだったな……。」

それでも自分は”人”であるから。
人の振りをして、人の様に生きて、人の様に暮らす。
暖かな家族と兄弟を持って、守りたい友人を持って。
優しい記憶に残る本当の家族の事を時折思い出しながら、

「卵と……パンが残ってたか。
 軽く済ませて例の城に楔を打ち込んでおくか。
 優秀とは言え相手が相手だし……。」

"誰か"の為に、得た力の全てを振るう。
"誰か"の為に、得た思いの丈を使う。

"誰か"の為に、"自分"を擦り減らす。

「……む、ベーコンが無い。
 仕方ない、パンと卵と、スープでいいか。」


その行為が、一番「人間」と掛け離れて居ると気付かずに。
今日も魔人は、"誰かの救い"である為に。


【FO】

1049とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 22:59:55 ID:LcF2zHe2
【ゼオ宅/ボブ家の部屋】

「……はぁ」
〈……むぅ〉

『何を唸ってんのさ君等、お客さんだよ』
「ボブも居ないですし、メノウも帰らないのですし、なのに”勝手に動くな”なのですよ? 唸りも……お客ですか?」

図書館辺りを探していて出会った犬ころに連れられて、やってきたのはゼオ宅、ボブ一家の部屋。
通された居間らしき部屋には水晶の様な水色の長い髪の少女と、琥珀色の髪を短いポニーにした少女。

どちらも――メノウの姉妹だ。

1050とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 23:02:28 ID:B2Z9flWY
「あの、こんばんは……。」

やや遠慮がち且つ、緊張の面持ちで入って来る人物。
身長はそれなりな、綺麗な桃髪をボブカットにした娘だ。

広間へ入るなり、恭しく会釈する。

「ガルムちゃん、有難うな。」
そして先ずは、案内を買って出てくれた魔犬へと礼を述べた。

1051とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 23:06:03 ID:LcF2zHe2
「むむ……その見た目は……メノウねぇが言ってたユーノさんなのです?」

水晶の髪と名を持つ少女が椅子から立って近付いて来る。
顔立ちは・・…なるほど確かにメノウに似ている。雰囲気は余り似てないが。

〈……んー〉
一方のもう一人は机にうなだれたまま視線だけを向けている。

『あぁ、うん。
 ボブには怒られるだろうけどまぁこのぐらいはねぇ』
そうしてわんこは先に進んで暖房魔具の前に座り込む。
外は若干寒かったらしい。

1052とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 23:12:01 ID:B2Z9flWY
「……妹、さん?
あ……はいでございます。
ユーノ=ユグドラスでございます。よろしくお願いします。」

やはり、どこか緊張した様子で会釈する。
端々に方言が混じるという事は、無意識下でメノウに似た雰囲気を感じ取ったのか。

「うち、頑張るから……。」
視線で追いながら、半ば独り言の様に続けて。

1053とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 23:18:29 ID:LcF2zHe2
「これはご丁寧に……クリス、と言うのです。
 こっちはコハク、後二人居るのですけど……勝手に出かけてるのですよ」

はぁ、と軽く溜息を吐き出し、座るように促す。

『……ふぁ』
小さくあくびをしてまるまる犬。
危機感が、無い。

1054とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 23:24:44 ID:B2Z9flWY
「勝手に……?
あの、もしかしてそれ……。」

施しに小さく声を上げ、遠慮がちに席へと着き

「……。」
視線は、やはり一番気心の知れたガルムへと移る。
メノウの友人の中では、一番頼っている相手でもあるが故。

1055とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 23:29:02 ID:LcF2zHe2
「……ヒスイもダイヤも、メノウを探しに行ったのです。
 ボブにじっとしてろ、って言われてるのに……もう、カリバーとタスラムまで持ちだして……」

ぶつぶつ、と文句を言う少女。
武器と思わしき名前は……メノウの持つ、「杖」のようなものだろう。


『とりあえず、先ずはちゃんと話してみるといいよ。
 それから、それから』
丸まりながら言う犬。 ……慌てる時こそ落ち着け、ということだろうか。

1056とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 23:36:11 ID:B2Z9flWY
「……やっぱり……。
あの、うch……私もめのうちゃんに会いたいんでございます……!」

会ってどうするのか。それは考えていない。
ただ繋がりが断たれるだけではない。だが会わなければいけないという気持ちは強かった。
何より、あんな苦渋の表情で孤独に呻くメノウを放ってはおけない。

「……うん。」
小さく、しかしはっきりと聞こえる様な力の籠った返事をする。

1057とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 23:48:52 ID:LcF2zHe2
「……でもボブは自分がなんとかする、って言ってるのです。
 勝手に動いて、怒られるのはヤ、ですし」

うつむきがちにそう言う少女。
テーブルにうなだれている少女は……

〈……レーヴァティン怖いだけの癖に〉
「う。」
そんな事を言う。
とはいえ、あの杖をどうにかしなければ話しも何もない。

1058とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 23:54:43 ID:B2Z9flWY
「……どうにか、近づけたら……。」

自身もまだ師と仰ぐ人物に手解きを受ける最中だ。
メノウの魔法に比べたら、とろ火程度だろう。

故にあれ程の力を以ての拒絶に、どうしたら良いか分からないのが本音だ。

1059とある世界の冒険者:2013/06/28(金) 23:57:59 ID:LcF2zHe2
〈……私のミョルニルと、クリスのブリューナク使えば、できなくもない〉
そう言ってごろり、と頭だけそちらに向ける少女、コハク。

〈けどクリスは怖がりだから、多分やらないし。
 準備してる間にメノウねーに焦がされる、パp……ボブは、つかいものにならないし〉

今パパと言いかけたが、言い直した。
……対策は……ある、ようだが。

1060とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 00:07:27 ID:SxoTJbMg
「……私も何か、力になれないでございますか……?」

問題は幾らかあるがものの、現状に縋れる手はこれしかない。
故に、トラブルシューティングが先だ。
思考を切り替えたユーノは、真剣な表情でコハクに問う。

1061とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 00:10:52 ID:WVcxJHGQ
〈……私達が呼んでも、あんまり意味無いかも〉
「………です。」

うつむき気味に、二人が言う。
……それは多分、彼女たちも父親の死に「納得」なんてしていないから、だろう。

〈……やるなら、こえかけて上げて欲しい。
 できれば、一杯で〉

とはいうものの。
彼女の知り合いには、あまり詳しく無いだろう。

1062とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 00:15:31 ID:SxoTJbMg
「一杯……。」

その問題は、中々に解決しづらい物だった。
もともと、ユーノもメノウと会うまでは一人ぼっちに等しかったのだから。
加えてやはり、図書館ではメノウの他に、メノウを交えて話した事が無い。

ならば。

「……メノウちゃんから、何か知り合いの話を聞いた事はあるでございますか……?」
僅かな手掛かりでも得るしかない。と。

1063とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 00:18:06 ID:WVcxJHGQ
「……ユリちゃんとか、アリスちゃんとか、ぐらいなのです」
〈……私達も、基本的に、家っ子だし〉

忘れがちだが、彼女たちはホムンクルスだ。
メノウぐらい明るいほうが、おかしい。
メノウぐらい元気が合って友達が多いほうがおかしいのである。

〈後は……やっぱり、パp……ボブとか〉
「そのボブも何処行ったんだか、なのです」

1064とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 00:29:02 ID:SxoTJbMg
「……ユリちゃんと、アリスちゃん……。」
決して少なく無い名前では無いが、貴重な情報。
押さえない訳にはいかない。

「そうでございますか……。」

「ボブお父さん……。
……どないしたんやろ……。」
尾へ進むにつれ独り言で、口元に手を当てて。

1065とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 00:31:09 ID:WVcxJHGQ
「仲がいい同年代は、やっぱりそれぐらいなのです。」
〈……ペニサスおねーさんはパパの友達だし〉

むー、と唸る少女二人。
此の二人だって、何かしたくない訳ではないのだ。

『居ても立ってもいられないんだろうねぇ。
 ゼオとかツカサさんにまで手伝い頼んでたし』

ぱたぱた、と尻尾を揺らしながら言う犬。
お父さんも、必死なのだろう。

1066とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 00:43:16 ID:SxoTJbMg
「……私は正直、メノウちゃんのお友達の顔が分からないでございます……。
もしお二人が良いのなら、一緒について来て欲しいんでございます。」

暫しの遣り取りのあと、意を決した様に告げる。

「(うちも頑張らへんと……。)」
動いてる人間の数からしても、目の当たりにした身からしても只ならぬ事だ。
気構えを改めて更に引き締め、唇を真一文字に結んだ。

1067とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 00:46:24 ID:WVcxJHGQ
「…………ガルムが牙出して睨んでるから、仕方なく、仕方なく、なのです」
〈……怖がり〉
「むぅっ!!」

父親に対する言い訳を立てて、
渋々、と言った様子で同意する。 ……本当は動きたくて仕方なかった癖に。

『……けど怪我されるんなら、僕は止めるからね。
 後々、メノウが悲しむ』

1068とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 00:53:59 ID:SxoTJbMg
「……。」
クスリと、そんな様子に小さく笑みが漏れる。

「……ありがとう。」
そして方言まじりに、心よりの礼を二人へと向けた。

「でもガルムちゃんええ子やから、黙っててくれるやんな?」
おどけた様な笑みを向け、吹かせてみせる。
こういう強気な冗談を言える程に成長した……という事か。

1069とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 00:57:03 ID:WVcxJHGQ
『そうだねぇ、……結局は僕も、メノウが一番だからねぇ』

自分の主人の為なら、他者がどうなろうと目を瞑る。
ただ、自分はその性質上他も守りたがってしまうだけだ。

「けど、ヒスイとダイヤはどうするのです?」
〈……どうせお腹へったら帰って来る〉

そして作戦会議な、二人。

1070とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 01:04:40 ID:SxoTJbMg
「……ほんと、頼もしいわ。」
口元に手を当て、上品に笑む。

「その…ヒスイちゃんとダイヤちゃんが居たら
……もうちょっと可能性は濃くなるでございますか……?」

1071とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 01:09:44 ID:WVcxJHGQ
『けど正直怖いよー、僕も。
 グリフはともかく、ヘイロンとリーヴァ、僕より強いし』

グリフ……は、グリフォンの事だろう。
ヘイロンとリーヴァは、余り見た覚えが無い。

「ダイヤとヒスイは戦闘慣れしてるのですよ。
 私達は、そうでもないのですけど」
〈……家っ子と外っ子の違い〉

1072とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 01:17:45 ID:SxoTJbMg
「……。」
ガルムの言葉と、二人の言葉を飲み込んで考える。
こちらの数は多いながら、向こうは個々の力がかなり大きい。
となるとやはり……

「じゃあ、皆で一緒に行きたいでございます。」

1073とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 01:21:04 ID:WVcxJHGQ
『グリフぐらいならまぁ、僕一人でも相手出来るけどねぇ。
 あ、メノウには攻撃一切出来ないから、うん』

それは当然である。
彼はどこまでいってもメノウちゃんの使い魔なのだから。

「……じゃあまずは二人を探して、からなのですね」
〈………私はユリちゃん達探してみる〉

そういって椅子から降りる少女二人。
コハクは、槌を。 クリスは、水晶を思わせる槍を何時の間にか手に持って。

1074とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 01:25:20 ID:SxoTJbMg
「分かってる、そんなんさせへんよ。」
たとえ出来たとしても後味悪い事この上無い。
そんな事は絶対にさせまい。そう心に誓う。

「おおきに……
…、あ。…ありがとうでございます。」
思わず素の言葉が出るが、すぐに引っ込めて丁寧な礼に替える。

1075とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 01:26:48 ID:WVcxJHGQ
『……ボブも心配だよなぁ。
 ほぼ死体のくせに無理しちゃって』
はぁー、と犬が溜息を吐く。
なんだか絵面が面白い。

「ああ、いいのですよ、メノウねぇから聞いてるですし」
〈…………楽しそうに話してた、ゆーちゃんと遊ぶんだー、って〉

1076とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 01:37:04 ID:SxoTJbMg
「ほ、ほぼ死体って……。」
こんな時でも軽口を叩ける胆力に、苦笑い。

「……そっか……。」
今やもう……
そう思い掛けた所で、思考を前向きに傾ける。
もう一度、あの他愛も無い会話を取り戻すのだと。

1077とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 01:41:43 ID:WVcxJHGQ
『……ボブの種族的な物、っていうのかなぁ。
 身体の端の方から石になってくんだよね、寿命だと』

大体はその前に死んじゃうらしいけどね、と付け加えて、尻尾を一度ぱたんと振る。

「……まぁ、私もちょっと、メノウねぇが居なくて寂しい、って思い始めたですし、
 ……頑張って連れ戻してあげても、いいのです」

〈似合わない。
 ……じゃ、先に行くね〉

がちゃり、とドアを開けてコハクが出て行く。
向かう先はおそらく、メノウの友達、の所だろう。

1078とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 01:52:22 ID:SxoTJbMg
「……石……。」
死して石になる種族。
確か……ガーゴイル。頭の中でそう浮かべる。

「うん、分かった。」
心強い様子でその背中を見送り、自身も立ち上がる。

「じゃあ、うちらも行かなな。」
ぎゅっ、と霊樹で出来た杖を握り、息をのむ。

1079とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 01:55:25 ID:WVcxJHGQ
『……ま、あんま気にしないでいいよ。
 んじゃクリス、ゆーちゃん、外出たら背中乗ってね、匂い辿って超特急だよ』

言いながらわんこが先導するように前を歩く。
自分の主を、冷たく熱い炎の殻から、引きずり出して貰う為に。

「……はぁ、受験勉強の時間がなくなるのです。
 メノウねぇが帰って来たらお説教で、おとうさn……ボブに勉強を教えてもらわないと、なのです」

小さく愚痴りつつ、水晶の少女も後に続く。
……少女たちの運命や、如何に。

1080とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 02:01:08 ID:SxoTJbMg
「うん、分かった。」
きゅっ、と眉を吊り上げて後へと続く。

絶対に、横に居て見せる。
そういった決意は面持ちに現れ、少しだけ少女を逞しく見せた。

「……待っててな、メノウちゃん……。」
小さく零し、物語は進む……。

【みんなの明日はどっちだ フェードアウト】

1081とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 02:03:40 ID:WVcxJHGQ
【一旦閉幕、FO】

1082とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 02:34:08 ID:SxoTJbMg
-王都 カルレオンの巣箱-

「……と、言う訳でだ。」

円卓をぐるりと囲み、孤児院の面々が一堂に会する。
今宵集まった理由は後々語られるが、久々に揃って食事をするという面もあった。

「……少し前から手伝いをしてくれているクェサリエルだ。」
『(…………い、今なんだ……)』
[いや、知ってるし。]
<……ほぇー……クェスねぇそっくりやー……。>
〔同じ人だよ!?〕
《えへへー、高い高ーい♪》

多種多様な反応を返す一同。
クェスの紹介は置いておいて、今回の話はリンダの抱いている赤ん坊の事である。

この赤ん坊はかつて馬車襲撃事件のたった一人の生き残りである。
先のアテが見出せなかったクェスが預けた子であり、まだ名前がない。

「そのクェスが連れて来た赤ん坊の名前を、決めたいと思って集まってもらった。」
赤髪の男性が皆を見渡しながら言う。

1083とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 02:38:21 ID:WVcxJHGQ

「……暫く戻らない間に、また増えたんだな。」

クェスの方を見て、そう呟くのは薄手の黒いコート、
少し逆立った緑色の髪に何処か不健康そうな青年。
挨拶もそこそこに、興味はリンダの抱き上げた赤ん坊の方へ。

「そういう事なら、あまり力にはなれそうにないかもな。
 名付けのセンスは、無いだろうし。」

何より、赤ん坊に好かれる容姿ではない。残念ながら。

1084とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 02:45:43 ID:jALVvEkQ
「改めてよろしくね、クェス」
ニコリと笑みながら言う蒼いロングヘアの母。
もう20後半に差し掛かったはずだが、未だに若々しいのはエルフの血のせいだろうか。

「ホント、どうしようかしらね……名前」
リンダが抱く赤子の方を見やって。
余り知られていないことだが、彼女のネーミングセンスはよろしくない方に分類される。技名以外は。

『名前か……』
ジャキの隣の席に座り、真剣に悩んでいる様子の金髪褐色肌の少年。
元来が真面目な性分なだけに、かなり考え込んでいるようだ。


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