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第三汎用スレッド
1
:
「鍵を持つ者」
:2012/09/29(土) 00:27:21 ID:???
第三の眼なんて無かった
1283
:
とある世界の冒険者
:2013/08/12(月) 23:34:01 ID:jHC8.xss
>>1282
「ん?いやこう、魔力をね、ガジガジッと」
そういって足元の怪腕がビュオン、と唸りをあげて近場の木を掴む。
凄まじい握力に幹が半分ほど持って行かれた。
「あんまし木々とかじゃあお腹膨れないのよね」
1284
:
とある世界の冒険者
:2013/08/12(月) 23:42:11 ID:GS4rT7Ds
「……待て待て待て、そのヘドロみたいなので掴まれたら魔力とかの前に死んじまうわ。
と言うよりしん………バケモノを握りつぶしたのも魔力補給の為か!?」
「……それなら俺が美味そうとかそういう理由にもわかるが………。
…………あんまり、オススメしないぞ?それにかじられたら痛そうだし。」
自分の魔力だと侵負の力が混じってるっぽい腕にダメージが入るんじゃ、と思っているようだ。
それ以上に魔力を誰かに奪われるという恐怖があるのだが。
1285
:
とある世界の冒険者
:2013/08/12(月) 23:44:22 ID:jHC8.xss
>>1284
「ちっ、根性ないわね。何処かに首を縦に振るイケメンいないかしら」
心底本気で言っているのがなんとも恐ろしい。
「そうよ、最近湧いて出てるアレが一番手っ取り早く食べれるから重宝してるわ。
あんまり美味しくないのが欠点ね」
1286
:
とある世界の冒険者
:2013/08/12(月) 23:50:49 ID:GS4rT7Ds
「………それなら間違いなく遠慮するわ。
握りつぶされたいだなんて思えんぞ。どんな奴でも」
首を縦に振る自殺志願者だけでも珍しいだろうに、イケメンまで前提にあるのかと、呆れ気味にそう言うしかなかった。
「んで、アレを食ってるのは別に構わないんだが、食ってる途中で体に変化とか起こったか?
………いや、あんなの食ってたら体に変化とか起きそうだろ。あんな化け物。」
……侵負に関わっている人間としてはあれから魔力を搾取していたら変なことになるのではないかと思わざるをえないわけであって
1287
:
とある世界の冒険者
:2013/08/13(火) 00:10:41 ID:dFk4QVIM
>>1286
「んー?別に。これといって変化ないわよ。うん」
少女は軽い感じで答える。
なんだかなー…といった具合で今日はここまで。
いったい何が起こるやら。
1288
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 21:37:29 ID:tN.C0bto
「………体の中で変化起きたりしてないだろうな」
軽い感じで言われても根拠がなければ疑わざるをえない。
「つーよりお前、そうやって魔力食って生きてくのも限度あるんじゃないのか?
そうやって侵負を狩り続けてたら向こうもわかるだろ。」
1289
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 21:43:42 ID:O720Nd6g
>>1288
「アンタの言っていることがよくわからないんだけど…?
限度も何もこの生き方しか無理っぽいし、向こうも分かるって何を?」
1290
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 22:06:26 ID:tN.C0bto
「えーと……つまりだな………。
あのヒトモドキだけじゃなくてもうちょっと強いのとか来るかもしれないし、結果として怪我を負うかも……」
ヘイトが集まるやらなんやらあの神父が行っていたのを思い出して
……情報を知れば、と言っていたが雑魚を相当していても上がるかもしれないと考えての発言だったが、口下手のビートには上手くヘイトを上げないように伝えることはできなかった。
「……なんでもねぇ、けど、その体を治そうと思わないのか?
限りなく不可能に近くても、本当にその体のままでいいのか?」
………うまく喋れてないと考えたビートはとりあえずもう一つの疑問を彼女に投げかける。
1291
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 22:11:54 ID:O720Nd6g
>>1290
「あー?無理無理、医者も匙投げたんだから。
そもそも治る治らないじゃないの。
アタシはこういう種族になったわけ、
病気とかそういうのとは根本的に違う現象が起きたのよ」
1292
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 22:23:40 ID:tN.C0bto
「違う種族になった………?
つってもなんか変なの湧いてるのを除いたら普通の人間にしか見えないけど……。」
そう言って主に足元の存在に目を向ける。
まぁ、人間味がある性格をしているし、根本的に別種族になったわけでもないかも。と楽観的に考えている。
「………あぁ、そうだ。今更だけど名前聞いてなかったな。
俺はビート、よろしく。」
そう言って軽く挨拶するが、下手に手を差し出すと食われかねないので握手のための手は差し出さず。
なんだかんだで警戒はしているのだ。
1293
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 22:28:30 ID:O720Nd6g
>>1292
「見た目なんて幾らでも繕えるもんよ、それぐらい分かるでしょ」
少女はつまらなそうにそう言う。
「ノイエ、腹減った食わせろ」
自己紹介と今の心境を述べる。
1294
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 22:35:02 ID:tN.C0bto
「………その耳は生まれつきか?あと目のクマ。
もうちっと寝ないと健康に悪いぞ?」
軽く全身を見回して真っ先に目についた深いクマと長い耳はどうにかしなかったのかと思い話に触れてみる。
……目の隈は明らかに関係ないだろうが。
「………さっきアレ食ったばかりだろ。我慢しろよ。
お前が餓死しそうになってるならともかく小腹減ってる程度じゃ我が身を捧げることなんで出来ねーよ。」
1295
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 22:38:01 ID:O720Nd6g
>>1294
「耳は生まれつきよ文句ある?」
耳の下りでかなり棘のある感じに思えた。
触れちゃいけない部分かもしれない。
「クマはこうなってからだったかなあ?
あんまし自分の顔なんか見る機会ないし」
そういって首をかしげる。
「ちっ、食い足りないから言ってるのよ。
何かいないか探索再開しようかなあ」
1296
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 22:48:02 ID:tN.C0bto
「……いや、何にも。」
ビートが見たところその耳があまり異質なものには見えなかった。むしろクマの方が気になったし。
ただ、彼女の態度から触れないほうが懸命だということがわかったのか軽く手を上げてそう言う。
「探索ねぇ……そうだ、この先を進んだあたりに村があるんだがなにか知ってるか?」
そういえば、自分も村について調べるのではなかったのかと思いだし、そう彼女に尋ねる
1297
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 22:49:56 ID:O720Nd6g
>>1296
「この先に村があるの?
なんも知らないわよ。てか何かあった訳?」
1298
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 22:59:09 ID:tN.C0bto
「……デカイ侵……さっきお前が食った奴のデカイのがその村に出たんだがな。
何者かがぶっ倒したらしくてそいつについて聞こうかと思ってたんだが……知らないなら問題ないな。」
とりあえず村の方角を見ながらそういう。
村を知っていないのならあまり情報は得られないか、と判断して。
……ただ、彼女はそのうちヤバゲな侵負に手を出してしまうのではないかと思うとあまり立ち去りたくない。
1299
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 23:04:47 ID:O720Nd6g
>>1298
「へー、面白そうね。
行ってみましょうよ、未だ獲物が残っているかも」
にんまりとわらって少女が言う。
1300
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 23:09:04 ID:tN.C0bto
「………誰かが倒したとしたのなら狩り尽くされてると思うが……それを承知で行くなら止めないけど。」
結構好戦的だなぁ、とめんどくさそうな様子でそういう
1301
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 23:12:00 ID:O720Nd6g
>>1300
「何よ、アンタもそこに用があるんでしょ?
何を面倒くさそうにしてるか知らないけどホラ、案内なさい」
1302
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 23:18:46 ID:tN.C0bto
「ああ、わかったよ、案内する。
んじゃまぁ、行くか。」
彼女が急かしているのはもしかしなくても本当に腹が減っているからかもしれない。
そんなことを頭の隅に置いときながら村に向かって歩いていく。
1303
:
とある世界の冒険者
:2013/08/23(金) 23:28:02 ID:O720Nd6g
そうして村に着くと…次回に続く!
1304
:
とある世界の冒険者
:2013/08/24(土) 14:03:35 ID:WhJjXr1Q
-森-
「元はダガーって所・・・かな。サイズ的に」
長めの黒髪をした青年が木の陰から広場になっている場所を見ている。
視線の先には単眼のサメのような魔物が群れて宙を漂っている。
ヒレやキバはナイフやダガーを思わせる鋭利な刃物のようになっている。
1305
:
とある世界の冒険者
:2013/08/24(土) 16:49:20 ID:hiE96Y.A
>>374
いよう、なにしてんだ?
(大槌せ背負った青年が歩いてきた)
1306
:
とある世界の冒険者
:2013/09/20(金) 21:52:10 ID:EdranVEs
-森の奥-
「…を」
しとしとと雨降りしきる森の奥。
雨と己が身にこびりつく血によってずぶ濡れになった所々パーツの欠けた人影一つ。
その足取りはおぼつかなく今にも倒れてしまいそうだ。
「…ほ……くを」
熱に浮かされたようにブツブツと何かを呟きながら歩き続けるその姿は幽鬼のそれに見える。
1307
:
とある世界の冒険者
:2013/10/20(日) 21:15:41 ID:MPao1jZE
>>1306
、なのです!
1308
:
とある世界の冒険者
:2013/10/25(金) 23:30:12 ID:N6DKSm4U
【王都領内/――某研究所】
「…………っ。」
王都の領地内、人里を離れた森林の奥深く。
そこに一つの打ち捨てられた建物――研究所があった。
ラーナイがメノウの状況を知ってから数週間後に、彼女が彼女の友人や、ボブの友人……
色々な人達に諭され、時に本気で怒られ、時に本気で対決してなど、があって。
最後に彼女が逃げ場に選んだのが、ここであった。
――何時の間にか、ボブが言っていた10月にも、入ってしまっていて。
未だに少女はそれを認められず、彼女が生まれたと言うこの研究所の地下室で。
自身を諭す友人の言葉を無視して、杖を持ってたった一人でこの場に、座り込んでいた。
1309
:
とある世界の冒険者
:2013/10/25(金) 23:44:43 ID:z8ug0KL2
>>1308
【静かな研究所に足を踏み入れるのは、黒髪金目、GジャンGパン姿のラーナイだ】
「(絶対……メノウちゃんを連れて帰るんだ)」
【心の中で意志を固めつつ、研究所の奥を目指し静かに歩いていく】
1310
:
とある世界の冒険者
:2013/10/25(金) 23:47:59 ID:N6DKSm4U
悪趣味な、放置されて老朽化が進んだ研究所を奥に進み、
地下室への階段を降りると広い空間が広がっていた。
正面には巨大な水槽、足元には様々な形式の物が組み合わさって描かれた、
紅、蒼、翠、銀、金の五色が組み合わさった巨大で、美しい魔法陣。
「……っ……ゃ……。」
その中心にメノウは居た。
自分の杖に縋り付くように抱いてその場に座り込んでいた。
喉から声の代わりにか細い呼吸音が流れ出ている。
1311
:
とある世界の冒険者
:2013/10/25(金) 23:56:45 ID:z8ug0KL2
>>1310
「――メノウちゃんっ!」
【最初に目に飛び込んできたのはメノウ、水槽、そして見たことのない魔法陣。
目に飛び込んできた風景に、思わず足を踏み入れ駆け寄ろうとする】
1312
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 00:02:47 ID:pZRJIBUk
拒絶は無かった。
火炎の砲撃も炎膜も無く、メノウに近づく事が出来る。
「……ゃ……。」
そんな中でぽつり、とか細い声――呼吸音が聞こえる。
相変わらず精神が乱れている所為で、彼女の念話は聞こえない。
……が、身振りで何が言いたいかはわかるだろう。
自分の小さな体を抱くようにして、必至でいやいや、と頭を振る。
「(……おとうさんが、いないなんて、やだ……)」
「(おとーさんがどっかいっちゃうなんて、やだぁ……っ)」
どれだけ説得されても、どれだけ言われても、どれだけ怒られても。
彼女にとって嫌なものは嫌なのだ。
最後の最後まで、それを、認めようとしない。
結果――ここに来て自分の殻に閉じこもってしまった。
1313
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 00:16:44 ID:Arvc6DhE
>>1312
【手を伸ばせば触れられる距離まで近付くと、立て膝になり視線を合わせる】
「うん、私もボブさんに会えなくなるのは嫌だ。
教えてほしいことも、まだたくさんある」
【メノウの肩に手を置くと、静かに口を開いた】
「でも、会えなくなるのと居なくなるのは同じじゃないと思うんだ」
1314
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 00:20:16 ID:pZRJIBUk
>>1313
「(でも、やなの……っ)」
今度はラーナイに触れられても拒絶はせず、
彼女が抱いている赤い杖は静かに輝きを放っている。
「(わたし、……わたしっ、おとーさんが、いちばん、すきっ)」
「(おとーさんが居れば、誰も、いらないの、おとーさんがいなきゃ、だめなの)」
いやいや、と首を振る。
本当はここまで色々な相手に、色々な事を言われて解ってしまっている。
解ってしまっているから、余計に否定を疂ねる。
「(……もっとっ、いっぱいっ、いっぱいっ、いっしょに、いたいの……っ)」
それを認めさえしなければ、おとうさんは死なない、と。
子供染みた妄想に支配されているから。
1315
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 00:44:51 ID:Arvc6DhE
>>1314
「メノウちゃん……」
【同じような年頃に両親を失った己の影がメノウに重なる】
「メノウちゃん、命はいつか必ず消えてしまうものなんだ。
今のままじゃ、ずっとボブさんにあえなくなる……それでいいのか?」
1316
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 00:47:01 ID:pZRJIBUk
>>1315
「(…………やだ)」
力強く、首を横に振る。
それだけは絶対に、と言うように。
小さな体をいっぱいに使って否定の意を表す。
「(そんあの、ぜったい、やだ)」
1317
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 01:03:53 ID:Arvc6DhE
>>1316
「ボブさんも、きっと今メノウちゃんを心配して探している。
……少しでも長くボブさんと一緒に過ごそう。
いっぱい思い出つくろう」
【限りある時間だからこそ、メノウにもボブにも後悔してほしくない。
そのために説得にきたのだ】
1318
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 01:11:51 ID:pZRJIBUk
>>1317
「(…………おもいで)」
ぎゅぅ、とメノウが杖を抱きしめる。
指が食い込んで真っ赤になって、痛々しいほどに。
「(おもいで、つくっても
おとーさん、しんじゃうんでしょ?)」
1319
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 01:25:17 ID:Arvc6DhE
>>1318
「……」
【嘘はつけない、でも軽く肯定もできない。
迷ったあげく、小さく頷く。
まだ幼いメノウに、最愛の父親との別れがどれほど受け入れがたいかなど想像に易い】
「……それは……、もう誰も変えられないんだ。
だからせめて……ボブさんにもメノウちゃんにも、いろんな思い出を作ってほしいんだよ」
1320
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 01:33:35 ID:pZRJIBUk
>>1319
「(……っ)」
ぎゅぅ、と杖を抱きしめる力がより強くなる。
この杖でなんでもできる、と――思っていた。
思っていたけど、できなかった、だから。
「(……おとーさん、よろこぶ、かな?)」
「(わたしに、おこらない、かな)」
1321
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 01:40:52 ID:Arvc6DhE
>>1320
【杖を握りしめる小さな手を上から包み込むように、軽く手を添える】
「ボブさん、きっと喜ぶよ。怒ったりなんかしないさ。
もし怒られたりしたら、私もメノウちゃんと一緒に怒られよう」
【薄く笑みを浮かべながら言う。
それも一つの思い出になるはずだ。
幼いメノウには、まだわからないかもしれないが】
1322
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 01:47:00 ID:pZRJIBUk
「(……………うん)」
少しの間をおいて、メノウが小さく頷く。
――本当は最初からわかっていたのだ。
どうしようもないことがある、と。
どうしようもできないことがある、と。
けど、ずっと認めたくなくて、駄々をこねていたのだ。
「(おとーさんに、しんぱいかけちゃ……だめだもんね)」
1323
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 01:54:44 ID:Arvc6DhE
>>1322
「ああ」
【やっと戻ってきてくれたメノウに、小さく笑みが浮かぶ】
「……でも、今は泣いてもいいよ」
【空いている手で、メノウの頭を軽くなでる】
1324
:
とある世界の冒険者
:2013/10/26(土) 02:05:40 ID:pZRJIBUk
>>1323
「(……なかない、もんっ)」
ぎゅ、とラーナイに抱きついて、顔を埋める。
声は出ずとも啜り泣くような、か細い呼吸音が聞こえる。
「(なか、……ない、もん)」
そうして――暫くそうした後で。
後続のメノウの友人達と共に、ボブの所へと、戻るのであった。
少しだけ成長した、メノウとともに。
【ここらで FO】
1325
:
とある世界の冒険者
:2014/01/09(木) 22:07:13 ID:rszYoF82
-とある噂のある森の奥-
最近王都で囁かれている噂がある。
草木生い茂る森の奥にぽっかりと空いた空間。
背の低い草木が生い茂り、中央に大岩が鎮座し、頭上に月の臨める場所。
其処で兵を待つ武芸者が居る、と誰かは言う。
武芸者は打ち破った者たちの得物を集めている、と。
集まった得物の中には伝説級のものもあるらしい、と。
いやいや、そこにあるのは異界に通じる門だ。
異界からはガラクタが不法投棄されてるんだぜ…と他の者が言う。
お尋ねモノが潜んでいるらしい、と賞金稼ぎ。
さる村の教会からうら若き乙女を連れ去った極悪非道の男だ、と。
うら若き乙女かどうかは知らないが、女の歌声が聞こえるって話がある、と酔っ払い。
歌が聞こえる場所には湖があって其処に鳥だか魚だかが居たとか居ないとか…と言うモノも居る。
そういや化け物退治している奴がいたなぁ、と少数。
見たような顔から全く見かけない騎士だかゴーレムだか分らんのまで色々遭遇した、と。
岩が喋ったなんて話を聞くが…化け物っぽいよな、と便乗して誰かが。
大きな黒い卵があった気が…あれ、場所違ったっけ?
そうそう、巨大な生物等によって蹂躙された様な木々のある場所だったわ、と違う話も飛び交う。
森といえば奥地にひっそりとある墓石が最近朽ち果てたらしい、と青年。
そのせいか死霊の類が彷徨っているらしい…と。
え、奥地には200の階段があって、更に十数本の鳥居で出来た
若干うねりのあるアーチを抜けた其の先にネオベイ風神社があるんじゃなかったっけ?と誰か。
ん?其処って元々草原であった場が歪な黒い草木茂る嫌な気配漂う場になってるんだっけ?
鳥の羽音も虫の声も獣の気配もしないが、少女の歌声が聞こえるって聞いたが、とも言う。
昔から魔女が棲んでいるとの噂が立っているのも森の奥だ、と老人。
庭らしき部分に薬草の類が雑多に生え、
煙突からは怪しげな煙が天高く上がっている小ぢんまりとした一軒家があるのだ、と。
そんな訳で草木生い茂る視界の悪い森の奥で今日も何かが潜んでいる。
兎にも角にも此処はそんな場所である。
1326
:
とある世界の冒険者
:2014/01/10(金) 20:34:16 ID:fsQ94s06
-森の奥-
何者かの悪意が明らかな敵意となって満ち満ちている空間があった。
何かが蠢いているようで…
危険そうなのは心得のないものでも肌で感じるほどである。
そんな場に伏している影。
一羽の黒兎である。
垂れ耳具合から見てロップ種であるらしい。
その腹からは血が滲んでいた…
1327
:
とある世界の冒険者
:2014/01/17(金) 23:49:25 ID:le8n2rMM
「…………あー、ダメだ。上手く行かねぇ。」
王都の外れの草原で集中した様子で魔術の練習に励んでいる青年がいる。
……それにしては魔力弾しか放っていないのだが。
そして、魔力弾を放っては首を傾げたり残念そうにため息を吐いたりしている。
1328
:
とある世界の冒険者
:2014/01/17(金) 23:56:25 ID:VzN2l6dg
「鍛錬か」
ふらり、と。
そこに人影が一つやって来て、声が掛けられる。
「精が出るな。」
視線の先には蒼いコートを纏った、緑色の髪の男。
いつからそこにいたのだろう。
1329
:
とある世界の冒険者
:2014/01/18(土) 00:04:34 ID:yf2BYa7g
「…………ん、つってもこんな様だけどな。」
そう言って右手に魔力を集中させ、正拳突きを放つと魔力弾を発射される。
魔法の行使の方法としては少し変わったものだろうが、近接戦闘に特化してるのであればある程度合理的ではあるだろう。
まぁ、一瞬でも拳をまっすぐ向けたままにする必要があるので隙は増えてしまうのだが。。
「………これじゃあ、まだまだだよな。」
1330
:
とある世界の冒険者
:2014/01/18(土) 00:10:22 ID:8zD6pwxw
「さてな、それぐらいが出来るなら後は創意工夫でどうにでもなるだろうさ。」
青年の動き、魔術を見て馬鹿にするのでもなく。
足りないのは工夫、と言い放つ男。
「射出ではなく、打撃の威力の増強――推力に回せば良い。」
「或いは……打撃と同時に、至近距離で魔力を開放するか。」
言いながらコートの下から左手を出し、そこにビートが集めた物と同程度の魔力を集める男、そして……
「こんな風に、な」
正拳突き――ではなく、単なるストレート。
だがそれは同じ量の魔力で、確実に空を切り、音を立てた。
1331
:
とある世界の冒険者
:2014/01/18(土) 00:22:11 ID:yf2BYa7g
「…………」
自分のやっていたことを軽く見ただけで凌駕されたことに驚く。
遅れて嫉妬がドンドンと湧いてくる。
コイツは俺よりも相当先に生きているのだろう。魔術もろくに使えていない自分よりも。
「至近距離での魔力の開放……射程を投げ捨てて威力に特化するとかそういうことか?」
だが、そういうふうに思っていたとしても行ったことがすごいのは事実。素直に、話を聞こうと疑問を投げかける。
……少し解釈を間違えているようにも思えるが、それもそのはず。
この男。魔術というものに対してろくな知識を持っていなかった。魔法は感覚で使っているようなものなのだ。
1332
:
とある世界の冒険者
:2014/01/18(土) 00:30:03 ID:8zD6pwxw
「力が在るのも考えものだぞ。 ……俺はこうなった結果、親も友人も自分の手で殺す羽目になったからな」
妬みを孕む視線に気付いたのかそう言って、左手をコートに仕舞う。
「間違っては無いな。開放した魔力を鞭のように伸ばすやり方もあるが、コツが居る。」
「要するに如何に相手にダメージ……衝撃を与えるか、だ」
「例えば先刻の射撃だって"拳が相手にあたった瞬間"に放つだけでも、威力は倍違う」
「理論は……説明が面倒だ。
本でも読め、図書館に幾らでもある」
1333
:
とある世界の冒険者
:2014/01/18(土) 00:39:14 ID:yf2BYa7g
「…………無力で、足引っ張ってばっかりの人生は糞食らえだ。
そうなったとしても力があってょうがいいよ、俺。」
指摘されても、視線を隠した様子はなくそういう。
……実際、殺しあうことになった時に同じことを言えるのだろうか。
「………インパクトの瞬間に打ち込むのか……。
あー、実物に拳打ち込まないと感覚つかめねぇか、これはさすがに」
「いや、知らんでいいや。そういうもんなんだろ?
結果だけわかれば強くなれるし、別に問題ないしな。」
これだからきっと魔術の知識もないのだろう。
1334
:
とある世界の冒険者
:2014/01/18(土) 00:42:34 ID:8zD6pwxw
「持つ者はそれを疎み、無き者はそれを求む、か」
「因果だな」
小さく、皮肉げに笑う。
……妙な、男だ。
「単純に思えるなら単純な方が良いな」
「死ぬ気になって覚えていれば、嫌でも出来るものだ」
1335
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 02:13:23 ID:OnTXNm42
「……ふんふんふふふーん♪」
時期は少しだけさかのぼってバレンタイン
いつもと同じように教会に足をあ混んでいるコートニーだが、その足取りは軽い。
なぜなら簡単、親愛なる友人に友チョコを渡したり、頑張ってる友や友人の想い人にもチョコを送るつもりだからだ。
普段は忙しい彼も余程のことがなければ協会にいるだろう、と思いつつバスケット片手にルンルン気分で歩いて行く。
1336
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 02:16:59 ID:EhB3Fok.
そうして少し歩いていると、いつもの教会の姿が見えている。
時刻はお昼過ぎの昼下がり、……アリーナは二人共呼ぶ、と言っていたが……
「んぇ、コートニー?」
その途中で、私服の金髪の青年と遭遇する。
一応腰に騎士剣を佩いては居るが軽装鎧は付けていない、非番のようである。
1337
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 02:21:41 ID:OnTXNm42
「………ん、クレドくんじゃないですか。」
明らかにはしゃいでいるようにしか見えなかったのだが、さすがに人の前となると要免状だけでも落ち着いたように見せる。
といっても明らかにバレてるだろうが。
そして、彼が鎧をつけてないところを見ると
「んむ、さすがにこんな日まで働くようなことはしてませんね!
こんな時くらいさすがに身だしなみ整えていいとこみたいでしょうし!」
と、満足したような顔で言ってます。
1338
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 02:24:32 ID:EhB3Fok.
「なんか元気そうだけど……まぁこういう日だもんな」
あはは、と笑って。
時間帯もあってか桃色の空気漂うカップルも多いです。
「アリーナさんと……後、ジャキに。
今日ぐらいは休めって言われちゃってさ」
苦笑い。 白のカットソーにジーンズ。
肩までの金髪は梳かされて流れている、……元が良いのもあってオシャレさんだ。
1339
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 02:33:46 ID:OnTXNm42
「…………ええ、そういう日ですよ?
…………そういう日ですね。」
今までに見かけた桃色なカップル共を見ては気まずそうな様子。
雰囲気からしてそう言うようには見えないが、こんな日は恋人でもないのに二人でいると誤解されてしまいそうだ。
「………あなたには誰かしらついてないとダメなのがよくわかりました……。」
結局、働き過ぎなところは変わってないとため息を付きながらそう思っている。
普段はジージャンやらなんやらだったのに、なにか思うところがあったのかこちらもある程度おしゃれな服は選んできたようだ。
といっても暖かさ重視のため、もこもこのコートやらマフラーやらで着込んでいるが。
1340
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 02:36:39 ID:EhB3Fok.
「先輩……あ、この間のアークライトさんなんだけど……、
あの人も別の先輩にチョコ渡してたみたいで、なんか喧嘩になってたけどさ」
あっちを見てもこっちを見てもカップル。
……屋台のおっちゃんの此方を見る視線はあたたかーいものである。
「あの二人程じゃないってっ!
アリーナさんは放っておいたら頑張り過ぎるし、ジャキは倒れてもやめないし……」
そこは強く否定。 ……自覚症状が無い所はあるものの……
やはり酷いのはアリーナと、殊更なのはもう独りの方なのかもしれない?
「けど、うん、やっぱりこういう日って女の娘はオシャレするんだな、
コートニーも結構可愛いし。」
等と他愛無い事を話しながら教会に向かう。 もう目の前、子供が協会の方から走って来てどこかに行ったりも……。
1341
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 02:47:57 ID:OnTXNm42
「へぇ、あの人も好きな人がいたりするんですか?
それに喧嘩というとその人が余程の鈍感なのか、ライバルが居るのかのどっちかですけど……。」
周囲の生暖かい視線を感じつつ、ゆるやかにいお幅を早める。
まるで初々しい恋人を見るかのような目が、辛い。
「………たぶんあなた方はもっと視野を広げるべきなんでしょうね。」
なんでこの三人組は揃いも揃って無理をするのだろうか。
軽く頭を抱えつつ自分が見張るべきなんじゃないかと思うコートニーなのであった。
「やっ、その……と、当然ですよ!私だっておしゃれしたら可愛くなるんです!
……っと、見えてきましたよ、協会が!」
可愛いとストレートに言われれば照れて少し赤くなったのをごまかすようにドヤ顔でそう言った後、話の流れを切るように協会を指差す。
無論、顔は赤いままだ。
1342
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 02:50:45 ID:EhB3Fok.
「好きな人、っていうか騎士のライバルで、義理だって。
その割には何か結構気にしてたみたいだけど。」
様子を思い出したのか、ちょっと微笑いを零して。
こちらは視線に気付いていない様子……、
「あの二人が心配でそうもいかないんだって……
と――ごめんね」
途中で子供にぶつかりそうになりつつも返事は気のないものであった。
『……! コートニーさんっ、クレドくんっ! おーいっ!』
と、教会の方に居たアリーナがこちらに気付いたのか小さな手を振ってそちらに呼び掛けてくる。
教会の壁にはコート姿のジャキが凭れ掛かって、同じように此方を一瞥している。
1343
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 02:58:47 ID:OnTXNm42
「…………まぁ、好きな人がいるかと言われて素直にはいっていう人でもなさそうですしねぇ……」
少し上を向きつつ言葉を返した後、少し唸って
「……問題としては自覚があるのか、ないのかですけど……。」とつぶやく。
……彼女の中ではそういうことだと思っているようだ。
「………それなら他の人に見てもらったらどうです?
無理しがちな人に無理するなって言われても信ぴょう性ないでしょ?」
「ん、アリーナちゃんじゃないですか!
今行きますよー!!クレドくんも、早く行っちゃいましょうよ!」
ピョンピョンと跳ねて手を振り返し、一度クレドのことを一瞥した後トテトテと小走りで協会に向かっていく。
1344
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:01:58 ID:EhB3Fok.
「うぅん、……無い、とは思うけどなぁ。
ストラグル先輩、彼女さん弁当届けに来たりしてたし。」
無い、のだろうか。
……無いのだろうか?
「う、それを言われると……コートニーに言われてるし……
一応、学科外の頼まれ事は減らしてるんだけど」
うぅん、と唸る青年。あの二人は減らしもしない。
「雪も積もってるし走ると……もうっ」
言いつつも少し歩幅大きめに追いかける青年。
ジャキの方をちらり、と見たようだが。
『いらっしゃいませ、コートニーさんっ!
丁度今子供達にチョコ配り終わったところなんですよー、ジャキくんが手伝ってくれてっ!』
1345
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:11:32 ID:OnTXNm42
「…………何も言いませんよ、もう。」
……もしかしたら知り合っているのが不憫な人ばかりなのではないかと思い始めるのであった。
「……あれだけ言ってそれだけなんて、もっと言ったほうがいいんですかね……?」
セシリアさんと二人がかりで言いまくってもそれだけしか変わってないとわかるとさすがに呆れる。
と言うより好きな人からチョコをもらえるだろうになんでそんな日にも働こうとしたのか!まったくもってわからない。
「ジャキさんが手伝ってですか?
あの人がにこやかに配ってるのがイマイチ想像できない………うわっ!?」
足元なんて気にせずにケラケラと笑って走っていたのが良くなかったのだろう。
ツルッと足を滑らせてしまい、後ろ方向に体制が崩れていく!
1346
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:14:36 ID:EhB3Fok.
「え、何が?」
全く気付いて居ない様子。
不憫オーラとかあるのだろうか……?
「いや、ストラグル先輩は倒れそうになるまではやっても大丈夫って言うし……
……あ、でも先輩も恋人さんに怒られてたかな……?」
ダメなのではないだろうか、それ。
『ふふ、子供相手だと優しく笑ってくれるんですよー……きゃ、コートニーさんっ!?』
わわ、と慌てて手を延そうとするが運痴、反射神経もそうある訳ではなく間に合わないが
「っと。 ……だから言ったろ? もー。」
後ろに居た青年が後ろから抱きすくめるようにして体を受け止める。
自然に胸に飛び込む形になってしまって、見上げるとすぐに顔が……
1347
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:24:09 ID:OnTXNm42
「なんでも、ないです!」
自分と仲良くなった人が不幸になるのか、むしろ不幸な人に好かれるのか……そのあたりがよくわからなかった。
おまけに、不幸と言っても主に恋愛関係だ。呪われているのか。
「…………先輩も怒られてるなら、やり過ぎってことですよ!!」
さすがに、突っ込まざるを得なかった。
いくら騎士様といっても、明らかにやり過ぎだ。
「…………………あ、ありがとうございます……?」
胸にバスケットを抱えつつ
何が起きたのかわかっていないような顔で、しばしクレドの顔を見つめている。
徐々に顔が赤くなっている値、そのうち何かしらアクションを起こすのだろうが。
1348
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:27:00 ID:EhB3Fok.
「無いなら良いけど……」
うぅん? と不思議そうな感じ。
気付いてください、君の周りいろいろおかしい。
「ストラグル先輩は限界超えて突っ走るタイプの人だから……」
こっちはあきらめ気味、どういう先輩か。
「次からは気をつける事……って、顔赤いぞ?」
大丈夫か、と言った軽い様子でおでこに手を当ててくる。
顔が近いと、黒茶色の瞳がとても近くに見えて、唇も近……
<なんだ、似合いの様子じゃないかクレド>
「は? ……って、アリーナさん?」
……気付けばアリーナはなにやら嬉しそうに、ジャキはくつくつと小さく笑っている。
1349
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:35:23 ID:OnTXNm42
「そんな人のいうことを参考にしないでくださいよ………。
クレドくんも倒れたいのなら話は別ですけど。」
「…………あわわ………ほわぁ…………」
顔がドンドンと赤くなりつつ、おでこに手を当てられると軽く口を開けつつ震えだす。
近くで見る顔はなんだかとても魅力的に見えて……
「…………あ、うわ……。
うわぁ!?……ど、どこ触ってるんですかぁ!」
ジャキの一声で正気に戻ったのか、そんなことを言いつつも両手でバスケットを抱えているから軽く体を揺するくらいの抵抗しかできない!
それにどこをと言ってもべつにやましいところを触られてるわけじゃないのに!
1350
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:37:22 ID:EhB3Fok.
「……? コートニー、寒かったり……」
見当違いである、寒いどころか暖かくなっている。
いや、物理的にも精神的にもだろうが。
「何処って肩だけど!? ってこらっ、危ないってっ」
また転ぶと大変なので肩をがし、と後ろから掴んで竦める形に。
所謂一つのあすなろ抱きだかなんだかに近い感じに……
<お熱い事で。 ……先に中に入るぞ、仕上げをしとく>
『あ、はぁい、お願いしますね』
こちらはのほほん、と見守っている。 えぇいやめてさしあげろ。
1351
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:43:59 ID:OnTXNm42
「ちょ、セクハラですよセクハラ!!
これから私に変なことでもするつもりなんですか?!」
抱きしめられたとも勘違いしてしまったコートニーは若干涙目になりつつも無理に離れようとするのをやめない。
と言っても非力なので楽に抑えられるだろうが。
「あ、アリーナちゃん!
なんで見てるんですかあああぁぁぁ!」
のんびりとしていた彼女を見ての、心からの叫びであった。
1352
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:45:48 ID:EhB3Fok.
「セクハラっ!? いや、しないってそんなのっ!?
暴れるのやめたらすぐ離すから!」
セクハラ発現にファッ!?と変な声を出すも転ぶと危ないので離せない性。
力は強いし、やっぱりオトコノコで騎士さんなんだという感じが。
『うふふっ、仲いいなー、って♪
とりあえず落ち着きましょ、コートニーさんっ』
1353
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:49:55 ID:OnTXNm42
「……ほんとに、離してくれます?
お持ち帰りとかしませんよね?」
ぐすん、と目に涙を浮かべつつクレドの方に首を向ける。
体制やら身長の差やらで自然と上目遣いになっていた。
「な、中はいいですけど、決して変なことはないんですよ?
アリーナちゃんがわかるかどうかは別として、一線を越えないような理由があるんですもん!」
……涙目だからか、拗ねてる子どもとそれをあやしてる人の構図にも見える。
1354
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:51:44 ID:EhB3Fok.
「し、…………しないって!
大体何だよお持ち帰りって!?」
間が合った。不覚にもちょっとキュンと来るものがあったようだ。
『うふふ、クレドくん真面目ですからねー♪
ささ、速く仲で温まりましょうっ、私もチョコ作りましたし、ジャキくんもチョコケーキ作ってくれたんですよー♪』
新情報、アレで料理が出来るらしい。
1355
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 03:58:38 ID:OnTXNm42
「……………信じますよ、クレドくんのこと信じますよ。」
じっと、クレドのことを見つめた後、ピタリと抵抗をやめるのであった。
「あ、それなら私もチョコクッキー作ってきましたよ!
……ってジャキさんケーキ作れるんですか!?」
まさかの情報に失礼ではあるが驚く。
そしてエプロンを付けた姿を想像して、なんとも言えないような感情が渦巻く。全く似合わねぇ
1356
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 04:00:03 ID:EhB3Fok.
「別に、何もしないって……それに、コートニーは、し、ってるだろ」
こほん、と咳払い一つしてコートニーをちゃんと立たせて離れる。
視線はアリーナの方に……いや、今一瞬浮気したが。
『ジャキくんは中学生の頃から自炊だ、って言ってましたからー』
『孤児院で弟くんや妹ちゃんに偶に作ってあげてたそうですよ?』
ケーキ、アレがケーキ。……普通の料理すらも想像できないというに。
「なんでも、できちゃうからなぁ……」
1357
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 04:07:17 ID:OnTXNm42
「………そ、そうでしたね……すいません。」
元からアリーナちゃん一筋だったと、その思いは変わらないだろうということを思わず頭のなかから抜けていた。
その事実を自身の過失として恥ずかしく思いながら軽く頭を下げる。
気まずそうに。
「……なんというか、一度は見てみたいですね。」
確実に抱腹絶倒物だろうと思うくらい失礼なのであった。
「……クレドくん、これならジャキさんに勝てるって思ってるところってあるんですか?」
クレドの言葉に思うところがあったのか、アリーナに聞こえないようにそう小声で尋ねる。
1358
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 04:12:47 ID:EhB3Fok.
「……その、……確かに、今はちょっと、やられそうになった、けど」
眼をそらーしながらそんな事を言う。
やられそうに、とはどういう意味だろうか……。
いや、考えなくてもコートニーなら直ぐ察せる気もするが。
『むぅっ、格好良いんですよっ?』
可愛らしく膨れて抗議する少女、そんな事しながらも中に招いて。
……あまーいチョコや、ココアの香りが……。
「……あんま、無いかも。」
はは、と乾いた笑い。クレドも大概、「優秀」ではあるし「秀才」の部類なのだが。
1359
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 04:21:44 ID:OnTXNm42
「……………馬鹿なこと言ってないで早くチョコ食べましょうよ!」
言葉の意味を察するも、ちゃんと自制できたということも理解できたので特にいうこともなかった。
ため息とともに、クレドのことを急かす。
「と言ってもエプロンとかってあんな人がつけると似合うとは思えないんですよねぇ。」
そんな失礼なことを言いながら協会の中に入っていく。
いろいろあったが、必死に守ってきたからかクッキーは無事だ。
「あんま、でもひとつのことで確実に勝てるのであればそれを誇りに思いましょう。
……マイナスな考えを中心にしちゃいけないんですよ。めげちゃいます。」
1360
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 04:26:41 ID:EhB3Fok.
「いやしょうがないだろ!? 顔近かったし涙目だs……ああもうっ!ジャキの馬鹿!!」 !?>
何故か八つ当たりされたジャキ、どういう事だ。
『んー、……着けてる所は見た事無いですねぇ、ささっとやっちゃいますし。
慣れてるのかあんまり汚したりも……あっ、こっちですよー』
教会の聖堂を通って裏の大部屋に。
バレンタインパーティー、みたいな感じでテーブルにはお菓子と飲物、ちょっとした食べ物とかも。
尚中央には美味しそうなチョコケーキ、アリーナが作っていたものともう一個あるが。
「……ん、解ってるよ大丈夫。
ありがとな、コートニー」
1361
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 04:35:10 ID:OnTXNm42
「……八つ当たりとはあまり褒められたものじゃないですよ、クレドくん。」
「おお、ジャキさんのは………これはなかなか行けそうな……」
そんなことを言いながら持ってきたバスケットをテーブルの開いているところに置く。
バスケットの中には結構な料のチョコチップクッキーが入っていた。
大方、子どもたちにも配る予定だったのだろう。
「ん、こんなありきたりな言葉でいいのなら。
……やっぱり明るいほうがいいですから。」
1362
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 04:38:20 ID:EhB3Fok.
「……ごめん」
はぁ、と溜息。……錯乱したか。
『ふふ、ジャキくんですもの、ねー?』
<褒めても何も出んぞ、大した味見もしてないから美味いのかも解らん>
『私がしたから、大丈夫ですっ!
コートニーさんも美味しそうなクッキー持ってきてくれましたしっ……子供達にも配ってあげなきゃっ』
なんだかジャキの前では少女、と言うか恋する女の娘、といった印象のアリーナ。
何時ものもいいが、こちらのも……?
「解ってるって、俺もそれがとりえだしさっ。
ほら、速く準備とか手伝っちゃおう!」
1363
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 04:45:27 ID:OnTXNm42
「ん、わかればよろしいのです。」
「………はぁ、ジャキさんはどんなのを作ってきたんですか?
なんだか大人のケーキみたいなの作りそうですけど。」
アリーナとジャキのやりとりを見てチラリと邪気の作ったケーキを見つつそう尋ねる。
内申ではやっぱりアリーナちゃんは可愛いよなぁ、と自信と比較しだして勝手に落ち込んでいる。
「そうですね!パパっとやっちゃってみんなでわいわい盛り上がりましょう!」
1364
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 04:48:04 ID:EhB3Fok.
<ティラミス……チョコケーキだな、持っていく物の余りで悪いが>
アリーナが作った物の隣の、四角いケーキ。
……かなり丁寧に作られている、というか、美味そうだ。
葉っぱやパウダーでの装飾も綺麗に……。
アリーナはうれしそーに、にこにこなんかしちゃって……見てて楽しい限りだ。
「ん。 アリーナさん、俺飲物出すよ、何時もの場所?」
『あ、はいっ、お願いしますねー』
と、言った感じで準備は続いて……待て次回。
【//では中断かこのままFOで】
1365
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 04:55:30 ID:OnTXNm42
【このままFOで、ご相手ありがとうございました!】
1366
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 22:17:07 ID:44D0dwMg
<王都近くの草原>
「あ、あぁ……良い蕩け具合……!
ふふふ、はは、私を壊そうなんて……無理なんですよ?」
【夜の草原。雲の切れ間の僅かな月明かりに照らされ浮かび上がるのは蹲る少女の形。
だが、それは完全に〝崩れて〟いる。
周囲には甘ったるい香りが漂っており、少女の体の所々には何か液体が付着している。
香りからそれは蜂蜜だと分かるのだが、きれいな琥珀色からはかけ離れ、黄色く濁っている。
しかも、付着というよりは体の一部が蜂蜜になってしまっている。
まるで侵食されているかのようだ。】
「……だって、もう私は壊されちゃってますから。」
【蹲る少女が顔を上げた。その下には鎧で覆われた顔がある。
月明かりにより、少女の姿がはっきりすると、少女の下には鎧が横たわっていた。
少女は倒れこんだ鎧に跨っていたのである。】
1367
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 22:29:57 ID:44D0dwMg
「それに……私を甘く見ましたよね?」
【その問いかけに鎧は答えない。……というよりも答えるはずが無い。
だが、そんなことは関係ないのか少女は蜂蜜と化した片手でべっとりとその鎧越しに頬を撫でる。
まるで、自身にとっての愛しき人物に触れるかのように。】
「それが。それが、敗因です…………ふふふ。
まぁ、そんな勝ち負けなんて……もう、どうでもいいですよねー?
だって、後は一緒に溶けて行くだけなんですから。
ふ、ふふふ、怖いかもしれませんが、大丈夫です。私が、付いていますよー?」
【じわり、じわりと少女の体から蜂蜜に似た黄色い液体が染み出し始める。
それは、まるで少女が本当に溶けているかのようにも見える。】
1368
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 22:47:55 ID:44D0dwMg
「ほら、ゆっくり行きますから……。
ふふ、大丈夫ですよ?誰だってハジメテの時はハジメテなんですから……。」
【どろり、どろりと蜂蜜が溶け出すようにして流れ出す。
少女の異形の様な見た目だと本当に体が溶け出しているように見える。
しかし、実際はそうではなくその鎧を包むようにして蜂蜜が滞留を始める。
すると、あっという間に蜂蜜は鎧を覆うほどにまで、溜まってしまった。】
「くく、くくく……ほら、怖くない。怖くない。
ほら、動いちゃダメですよ?……暴れ、ないで?」
【〝力を入れながら〟どんどん蜂蜜で飲み込んでいく。
周囲には不恰好に蜂蜜が飛び散り、少女や周囲の草花を汚していく。
とぷん、とぷんと手ごたえの無い音が草原に響く。】
1369
:
とある世界の冒険者
:2014/02/19(水) 22:57:54 ID:44D0dwMg
「……ねぇ。素敵でしょ?
甘い、甘い……甘美な世界に堕ちて行く感覚は。
大丈夫。ずーっと、この甘い感覚は貴方のものですから。」
【動かないソレを見下ろしながら、その鎧を抱くように自ら蜂蜜に浸かる。
鎧の顔の周りに浮かぶ無数の気泡を払い、顔がよく見えるように。
まるで時が止まっているかのような風情を少女が乱していく。】
「……ずっと。永遠に。」
【鎧に乗っかる形で少女は言う。
その無邪気な少女の様な笑みは、どこか黒くしかし魅惑的に光っていた、FO】
1370
:
とある世界の冒険者
:2014/02/21(金) 23:08:41 ID:iprLIMG2
<王都近くの草原>
「さァて……あっちか。」
【重量感のある足音が夜の草原に響く。馬に乗った男性が草原を行く。
つばの拾い帽子を被り、腰には銃が差してあるなど、まるでカウボーイである。
そんな男であるが、馬を器用に操りながら手元のメモを頼りにどこかへと向かっている。】
「それにしても勝手なヤローだぜ。欲望に忠実って言うかねェ。
まぁ、指針変更は構わねェが……もうちょい学習をして欲しいモンだ。」
【だが、少々、不服な部分があるようでボソボソと独り言を。
そして、気を紛らわせるかのようにタバコを取り出し、火をつけた。】
1371
:
とある世界の冒険者
:2014/02/21(金) 23:24:48 ID:iprLIMG2
「ま、これが雇われの辛いトコかねぇ。
依頼主サマの言うことにァ、本当に振り回されっぱなしだぜ。
こりゃ、契約時よりちょい上乗せした額を貰わなきゃやってらンねぇよ。」
【うだうだと文句を言いながら、馬を行かせる。
それほど、スピードとしては早くは無い。むしろ、かなりゆっくりである。】
「あ゛〜、女でも良いな。
どうせ、アイツのトコなんざ女なんて腐るほど居るだろうしよォ。」
【と、咥えていたタバコを外し、煙を吐き出す。】
1372
:
とある世界の冒険者
:2014/02/21(金) 23:33:35 ID:r6Q7SYDQ
一人分の足音が聞こえる。
「はぁ……全くダメね……」
寝巻きのような、だらしない格好した女が鞄を背負ってやってきた
淡いピンク色をした腰まである艶やかだった髪は今や彼女の精神を代弁するかのようにぼさぼさと荒れている。
普段ですらキツい印象を受けそうな三白眼は疲れからか更に普段より更にキツい目となっている
見た目は18に見える
「調査もダメ……現地入りもダメ……一体なんなのかしら」
腕組みをし、小声で独り言を愚痴のように喋っている
ペーターにはまだ気がついていない
1373
:
とある世界の冒険者
:2014/02/21(金) 23:34:18 ID:r6Q7SYDQ
//乱入します
1374
:
とある世界の冒険者
:2014/02/21(金) 23:42:27 ID:iprLIMG2
「……ん?」
【ゆっくりと馬を走らせている男。
よく見ずとも、これだけの巨体ならば容易に確認をすることが出来る。
こちらはこちらで女性に気づいたようだが、別に馬を止める様子は無い。
しかし、気にはなったようで、女性がどこにいるのか、と首を動かして探す。】
1375
:
とある世界の冒険者
:2014/02/21(金) 23:52:10 ID:r6Q7SYDQ
>>1374
少し遠目だが、簡単に女を見つける事ができた
「ん?馬の足音?」
女の方もペーターを見つけたようだ
「あ゛」
一瞬だけ嫌そうな顔をすると、自分の鞄をあさり手櫛を取り出して髪をとかし始めた
「こ、こんばんは」
若干引きつった笑みを浮かべつつも、にっこりと微笑みながらペーターの方を見つめる
1376
:
とある世界の冒険者
:2014/02/21(金) 23:59:07 ID:iprLIMG2
「ンな、露骨に嫌そうな顔をしなくてもねェ……女は愛想だぜ?」
【女性に段々と近づき、その間にタバコの火を消して携帯の灰皿に捨てる。
女性の近くまで行くと馬の動きを止めさせた。
露骨な反応をされて、困ったように肩をすくめる。】
「それとも…………あぁ、何だ。アレか?物盗りとかにでも荒らされたか?」
【ここで、女性の姿がはっきり見えたらしく、自らの言葉を訂正するように咳払い。
女性の姿を見れば、まぁ、嫌そうな反応をするのも納得だろう、と。】
1377
:
とある世界の冒険者
:2014/02/22(土) 00:06:05 ID:KlnYH0Oo
>>1376
「違うわよ、ただの徹夜明けよ」
やや怪訝そうに答えると咳払いをする
「ごめんなさい。ちょっとだけ、時間頂戴。今、人に見せられない顔だから」
そう言うと、手鏡を取り出して簡単な化粧をすませた
マイペースと言うべきなのだろか
「さて……あらためまして、こんばんは」
今度は怪訝そうな顔もせずににっこりと優しげにペーターに微笑む
服装も軽く直したが、ややだらしない模様
1378
:
とある世界の冒険者
:2014/02/22(土) 00:13:48 ID:Z6j7gi.U
「人に見せられねぇ顔でそれなら中々のモンだ。
……まぁ、徹夜明けは流石に俺も御免被りたいがね。」
【別に異を唱える様子も無く、普通に化粧をさせる。
こう見えても、女性に対してはそこそこに優しいのである。】
「おうおう。んー、折角、綺麗にして貰ってなんだが、俺ァ、そう長話する気はねぇよ?
なんせ、まだまだ〝お仕事〟の途中なんでよォ。
あんまり、遅くなっちゃどんな嫌味を言われるか分かったモンじゃねぇ。」
【馬に跨ったまま、体勢をくるっと変えて、馬の背に寝転ぶような形に。
この男にとってはちょっとした小休止だ。
また、その小休止に女性の相手が出来るというのならば、大歓迎だ。】
1379
:
とある世界の冒険者
:2014/02/22(土) 00:21:18 ID:KlnYH0Oo
>>1378
「あら、嬉しいお世辞をどうも」
やや嬉しそうに笑う
「話の長い短いは関係ないわ、化粧は女の正装よ。貴方だって、下着姿で他人と話さないでしょ?」
そう言いながら化粧をすませ、最後に香水を数回ほど首筋に吹き掛ける
「これでよし」
満足そうににっこり笑う
「こんな時間まで仕事ねぇ……行商人?」
ペーターと馬の荷物を見比べている
1380
:
とある世界の冒険者
:2014/02/22(土) 00:27:28 ID:Z6j7gi.U
「さぁて?話すこともある……かもしれないぜェ?」
【含みを持たせるような言い方をして、ニヤリと笑う。
仮に下着姿で話すことがあるとしれ、ソレがどういう時かといえば想像するに難くない。
ごく単純にセクハラな発言である。】
「行商でこれだけしか無けりゃ、そいつはもう潰れる一歩手前だな。
残念なことに、この中には俺っちの荷物しか入ってねぇよ。」
【と、寝転んだ怠惰の姿勢のまま、足でこつこつと荷物を叩いた。
この動作そのものが彼が行商ではないことを示す証拠である。】
「ヒントを出せば……俺の仕事は基本、夜……それも夜中にヤることが多いな。」
【ひひ、と意味ありげに口元を歪ませる。今度はセクハラではない。】
1381
:
とある世界の冒険者
:2014/02/22(土) 00:39:20 ID:KlnYH0Oo
>>1380
「そ、そう」
引きつった笑みを浮かべる
どうやら、最初のセクハラ発言を単純に受け取ったみたいで、ある意味最悪の誤解をしてる可能性もある
「あら、全て売り払った行商人かと思ったわ。次の町に行くのかと」
「夜ね……何かしら?盗賊?」
口元に手を当てて考えている
行商人ではないとするならば、一体……
1382
:
とある世界の冒険者
:2014/02/22(土) 00:46:17 ID:Z6j7gi.U
「お、盗賊は当たらずも遠からず、って感じだな。
なら、もうちょいヒントを出そう……俺が仕事で使うのは……。」
【そういうと、腰の辺りに軽く手をやる。
すると、腰に差してあった銃を引き抜く。中々の腕らしく正確かつ素早い動作は、まるで手品である。】
「――――……こいつさ。」
【くるくるとガンスピンをさせると、そちらに向けて構えてみる。
あまり、気分のいいものではないだろう。】
「こいつで、こう……ばーん、とねェ、ヒヒ。」
【そして、子供の遊びの様に銃撃音を口で真似て打つフリをする。
ここまで言えば、ある程度の予想は付くだろう、というほどのヒントだ。】
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