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第三汎用スレッド

1「鍵を持つ者」:2012/09/29(土) 00:27:21 ID:???
第三の眼なんて無かった

1249とある世界の冒険者:2013/07/20(土) 23:07:04 ID:SWojDGF6
>>1248
「あ、これ?グロースの弟君がね、やったよ」

大きく伸びをして立ち上がるJD。
ゴゴゴゴ、と地響きと共に大地が揺れる!!

1250とある世界の冒険者:2013/07/20(土) 23:23:23 ID:B47/G/6w
「弟……?うおっ!」
弟がいたのかとおもうまえに大地が揺れだし、転倒しないようにしゃがみ込む。
……情けないかもしれないが、あくまで魔力が少し変わっているだけの人間なのだ。頭からコケて首が逝ったら死ぬ。

「な、なんだよこれ!」

1251とある世界の冒険者:2013/07/20(土) 23:33:02 ID:SWojDGF6
>>1250
「あ、弟君が出てくるね」

ズガン!
少し離れた地面が隆起し爆ぜる。
ズガガガガ、と大きな音を立てて天高く何かが這い出てきた!

『ぐおおーん!』

岩を継ぎ接ぎして造形したような長い胴を持つ巨大ワームが現れた!!

1252とある世界の冒険者:2013/07/20(土) 23:39:21 ID:B47/G/6w
「……あー、見たことあるかも、まだ暴れてんのかコイツ……。」
天才魔法使いとやらが創りだしたゲテモノ生物を見上げて
確実に戦うことになるだろうし襲来してくるのに備えて億劫そうに半身になって構える。

(と言うより、こいつ管理してないのか?あの魔法使いは。)

1253とある世界の冒険者:2013/07/20(土) 23:44:47 ID:SWojDGF6
>>1252
「弟君は暇なんだねえ」
『JDも暇そうだ』

別に暴れているわけではなく…ヒトでいう散歩をしているらしかった。
彼が通った後は無残なことになっているわけだが。

1254とある世界の冒険者:2013/07/21(日) 00:00:55 ID:.V5SBjbg
「………割とノンキだな、お前ら。
と言うより喋れたんだ。」


「ああっと……聞きたいのはそう言うことじゃなくてだな……。
その……竜の魔力………だったか?とにかくそれについて聞きたいんだよ。」

1255とある世界の冒険者:2013/07/21(日) 00:10:30 ID:ItG9qyGw
>>1254
「竜の魔力?」
『んー?』

そんなところで次回に続く

1256とある世界の冒険者:2013/07/26(金) 21:42:17 ID:cBym7IIw
「あー、その、なんだ………?
なんか俺の魔力に竜のなんかが混じってるから侵負に効くとか言われてな。」
「とりあえずなんにも考えずに鍛えたはいいけど、よくよく考えたら餅は餅屋と言うし馴染みがありそうなお前からも教えてもらったほうがいいって思ったんだ。」
「竜と接したのはお前の一族んとこしか無いから原因はそれしか考えられなくてなー」
と言いながら手の甲に魔力を纏わせる。
ピンポイントであれば十分な魔力をまとわせることはできるようになっている模様。

「というわけでお前にお前んとこの竜とか力の使い方とか教えてくれると嬉しい。」
「……と言うよりお前って魔力どういうところに使ってんだ?妖精に力を借りてるとか言ってた覚えあるけど具体的な攻撃方法がぶん殴ってるのしか見たことねぇぞ。
まさか回復魔法にしか使わないってわけでもないし、うでに魔力纏わせて殴ること」

1257とある世界の冒険者:2013/07/26(金) 21:53:00 ID:FsF7Z7Jc
>>1256
「んー…そんなこと言われてもなー
 こうできたらいいなー、みたいな感じでやると出来るわけだしなー」

テレビの電源を付けてチャンネルを変えることは容易にできる事である。
しかしこの機械的な理屈を説明しろと言われると説明できる者が一気に減る。
JDにとって魔法とはそういうものなのである。
しかし感覚でやっている為、彼女の口からこういった説明すら出てくることはないのであった!

1258とある世界の冒険者:2013/07/26(金) 22:12:32 ID:cBym7IIw
>>1257
「………んー、そんな簡単に使えるのか?」
感覚的に使うものであってもそれをうまく使えるとは限らない。
特にビートにはそれを覚える才能はあっても行使する才能はあまりなかった。
魔力があれば誰でも使える動作魔法でなければ更に魔法を行使するのに苦戦していたであろう。

「となると使い方をレクチャーしてもらうのは無理か。お前の兄貴にでも聞こうかね……。
んじゃあ、この力使えるようになって危険なこととか、そんなんはあるか?」
「使い過ぎたら危険とか、なんか体の組織が変化するとか。
……どうも、俺には過ぎたる力にしか思えなくて、なにか裏があるんじゃないかと思っちゃうんだよな。流石にないにしても裏取りはしたい。」

1259とある世界の冒険者:2013/07/26(金) 22:16:00 ID:FsF7Z7Jc
>>1258
「んー…?あー、何か聞いたことあるよ。
 頑張ってチカラを日々高めれば昇華し龍と成るとかなんとか」

1260とある世界の冒険者:2013/07/26(金) 22:29:06 ID:cBym7IIw
>>1259
「………出来れば人間のままでいたいな。
……チカラを高めるってのは功夫を高めるとかそういう意味なのか、魔力を溜め続けるって意味なのか分からないが。」
ははは、と苦笑いしながらそう言って
まぁ、華人連邦やネオベイの体術は師匠は知っていても教えてくれなかったし、功夫なんて話し程度にしか知らないのだが。

「それじゃあアレだ。これが手に入ったからといって劇的に強くなるとかそんなんはないんだな?」
……結局、力に関することしか聞いていない。

1261とある世界の冒険者:2013/07/26(金) 22:31:45 ID:FsF7Z7Jc
>>1260
「とーぜんじゃん!
 1に努力、2に努力、3・4も当然、5に努力!」

ケタケタとJDが笑う。

「最強への道は1%のひらめきと99%の努力なんだ!」

1262とある世界の冒険者:2013/07/26(金) 22:47:12 ID:cBym7IIw
>>1261
「まぁ、そりゃあ努力ってかそれを使いこなすための練習は必要だよな。
そもそもそんな美味しい話があれば侵負騒ぎなんてあっという間に収まっただろうし。」
(そんなことはわかってるよ。楽に勝てることなんてないってのは。
…………でもこの力がなきゃ侵負とやりあうことすらできないんだから、どこかしらには環境やら才能やらが入ってくるよなぁ……。)
(努力以外が1%じゃ絶対に足りない。少なくても侵負騒ぎには40%は努力以外の別のが混じるだろ。あのバケモンたちと戦うには)
ひねくれた考えをうちに秘めているが、それを口にだすことはしない。
それを口にして、何かが進展するとは思えないからだ。

そういうことを考えるくらいには成長はしている。根本的には解決していないが。

1263とある世界の冒険者:2013/07/26(金) 22:52:02 ID:FsF7Z7Jc
>>1262
「みんな頑張ってるみたいだしなー、私もなんかすっかなー」

天を見上げJD。

『何する?』
「そだなー…スクワット千回とかから始めっかなー」
『俺は何しよ?』
「んだなー……とりあえず穴埋めるのはどうだろー」
『そだなー』

1264とある世界の冒険者:2013/07/26(金) 23:04:02 ID:cBym7IIw
>>1263
「スクワットが1000回……さすがに付き合いきれないわ。」
(……俺じゃあ体壊れるな。途中で疲れてフォームが崩れた挙句、膝がぶっ壊れるのが見えるわ。)
JDが人間離れしてるなぁと思いつつその場から離れようとランニングの準備をしだす。
この場にいればスクワットに巻き込まれて冒険者生命を不意にしかねない。

「それじゃあ軽くウォームアップしてからこっちはこっちで自主的に運動してようかね。
数日くらい時間つぶしがしたかったからちょうどいいや。」
と言って一旦その場から離れて塾の近くを走り始める。

(そんで、動作魔法を格闘の一連の動きに混ぜれるように体動かす訓練をだな。
そうやって過ごして、数日たったらまたあの村に戻って事情を聞くか。)
(さすがにもうみんな村から出てるだろ。冬じゃないからやること多いだろうし。)

1265とある世界の冒険者:2013/07/26(金) 23:05:13 ID:FsF7Z7Jc
>>1264
果たしてどうなる事やら…次回に続く!

1266とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 21:29:08 ID:GS4rT7Ds
適当に塾で数日過ごし、むらに向かっていく青年。
……これでさすがに外に出ていなければ偉い人が住んでそうな家にでも聞きに行こうという考えである。

「………まぁ忘れてる可能性はないだろ。
なんか変な格好した奴が倒したってのがわかってんなら誰かが目撃してるはずだし。」

1267とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 21:33:14 ID:jHC8.xss
>>1266
ビートが村へと歩み続けると途中には森がある。
視界は悪く、魔物も出るため注意が必要だ。
まあ、最近のビートの周りには魔物の代わりに侵負が湧いて出るのだが…

「げしゃあ」

ほら、茂みからお馴染みのが出てきた。

1268とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 21:40:41 ID:GS4rT7Ds
「………マジか。」
(ま、こんな生い茂った森じゃあ四方八方動けないし、カウンター戦法が一番かね?)
茂みからあまり見たくない顔が見えると一度距離をとって構えて、相手が襲い掛かってくるのに備える。
……今の状態で動作術式を行ったらその途中で襲われそうなのであくまで、様子見だけだ。

1269とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 21:48:36 ID:jHC8.xss
>>1268
「ぐぎゃ――
 ガベベベベベベベベ!?」

ビートを確認するや否や襲いかからんとする侵負。
その横っ面にすさまじい速度で何かが突っ込み木々をもなぎ倒して侵負が遠ざかっていく。
…なんだろうか、飛び出し張り付いたまま侵負と共に右から左へ通過したものは。
現在、目の前には赤と黒を綯い交ぜにしたヘドロの様なものがある。
それは右から左へ延々と続いており、先では侵負を取り込んでいる状態だ。

1270とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 21:57:35 ID:GS4rT7Ds
「さぁ来い―――あぇ!?
おま、なにそれ、なんだそれ!?」
いざ迎撃せんと腰を深く落とした瞬間、迎え撃とうとしていた相手がなんかに轢かれるようにして連れさらわれていったのを唖然とした様子で見ていたが……

「………なんかよくわかんないけど、こんな変なもの撒き散らしているんじゃ放っておけないよな……はぁ。」
ヘドロめいた物質を一瞥した後、突っ込んだ何かの正体が何者だったかを確認するため、点々と続くヘドロを追いかけていく。

1271とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 22:01:18 ID:jHC8.xss
>>1270
ところがヘドロだと思ったそれが一つの存在として動いた。
メリメリメリ、と音を立てて何かが握りつぶされる音がする。
…取り込まれている侵負だ。

「ギ―

ぶちん、と音を立てて侵負が奇怪なソレに握りつぶされる。
巨大かつ長大であったので気づくのが遅れたがソレは何だか歪な腕に似ている。
即ち、侵負とは逆の方向に腕の持ち主がいるわけで…

1272とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 22:11:29 ID:GS4rT7Ds
「………気色悪ィな……」
侵負が握りつぶされる瞬間に立ち会ってしまい、音だけであろうとも不愉快な気分になり

「……こんな変な生き物はさすがにいないだろうが………。行ってみる価値はありそうだ。
おおよそ、変な魔法とか、そんなんだろ。」
……蠢いているヘドロっぽいものが生き物だと認めたくない様子で適当なことを言って気を紛らわして。
ヘドロっぽい何かが腕の形状をしていることに気づくと、根本を確認しようと走りだし

1273とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 22:16:19 ID:jHC8.xss
>>1272
ウゾゾゾゾ!とビートを追うようにして腕が巻き戻されるようにして動く。
そのままビートを追い抜いて…

「…んー、いまいち」

薄汚れ所々擦り切れた革の服を着、
眼の下には濃いクマ、半端に長い耳を持つ短髪の少女の足元へと。
ソレはボコボコと粘ついた気泡の弾ける音と共に少女の足元から現れては引っこんでいる…

1274とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 22:27:33 ID:GS4rT7Ds
(うわぁ……キメェ………気泡出てると尚更感じ悪くなるなアレ。
……操ってる奴は侵負倒してたけど、味方確定ってわけじゃなさそうだ……。)
見えた先にはなにやら先ほどのヘドロっぽいモノを足元にとどまらせている少女がいたのはいい。
少女は悪くないにしてもヘドロの印象が最悪に近いものだったのでいい印象に見えなかった。
まぁ、なんというか……見た目的にも良い奴とは思えなかったのもあるが。

「あー……どうも、侵負握りつぶしたのはそのヘドロだよな?
聞いていいのかわからんけど………ソレ……なんだ?」
と言ってもそのヘドロ自体には興味があるのでそう少女に近づいて訪ねてみる。

1275とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 22:35:22 ID:jHC8.xss
>>1274
「え?ああ、これ?ワタシ」

何でもないもののように答える。
ごく普通に。
そこには邪悪さとかそういったものはない…無いんだが

1276とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 22:39:34 ID:GS4rT7Ds
「いや………ワタシ、じゃなくてだな……なんかあるだろ?
生まれつき使えるとか、一族に伝わる魔法とかなんかされて使えるようになったとか。」
困惑している様子で、もう少し言及してみる。
本人自体が邪悪に見えなくても使ってるものがモロに邪悪なので警戒しながら。
何食わぬ顔でソレを扱っているのを見れば尚更警戒せざるを得ない

1277とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 22:41:37 ID:jHC8.xss
>>1276
「ん?…ああ、ええっと……騙されてこうなった」

騙されたらしい。
何にだよ、とか色々突っ込みどころは多い。

1278とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 22:49:09 ID:GS4rT7Ds
「……騙されたんならもうちょい悲しんだらどうだよ………。」
目の隈が元々あるのかどうなのかはわからないが、どうにも悲観的に見えなかった。
こちらも騙された経験があるので少しだけ、親しみを感じて。

「それと、誰に騙されたんだ?いや、組織の可能性のが高いと思うけど。
なんか凄そうな魔法だし、騙されても即開放ってわけじゃないだろ?」
自分の経験からそう訪ねてみる。
……と言っても自分の経験だと騙されたと気づくまでには時間がかかったのだが、こんな変なのじゃ騙されたと思うのもおかしくないだろう。

1279とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 22:58:45 ID:jHC8.xss
>>1278
「うっさいわね、そんな時期はとうに過ぎたのよ」

べぇ、と舌を出す。

「さあ?上手い事言った挙句に雲隠れしてどこに行ったのやら…
 何処の誰かなんて分からないわね」

肩をすくめる少女。

1280とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 23:12:26 ID:GS4rT7Ds
「悲観するだけじゃなくて使いこなすか、もう使いこなしている時期に入ってると。タフだな。
………まぁ、なんか見るからにヤバそうな力だけど。」
舌を出す、なんてあまりにも古めかしい怒り方に思わず頬を緩めて
……もしかしたら、悪いやつではないかもしれない。

「……だから、騙された、か。身体的特徴とかもわからないのか?
………mぁ、騙した張本人がどっか行くなんて変わってるな」
「まるで、そういうのを使えるようにした事自体が目的みたいじゃないか。」
(ゲシェンクだったか………あそことは違うっぽいな。
あそこだったらコイツを手駒にしてるだろうし。)

1281とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 23:24:54 ID:jHC8.xss
>>1280
「知ったこっちゃないわ。
 こっちはこんな体質になったおかげでお腹すいて仕方がないの」

はぁ、とため息。

「ん?そういやアンタ、ちょっと美味しそうな匂いしてるわね。
 …齧らせなさいよ」

淡々となんか言ったぞ。

1282とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 23:30:34 ID:GS4rT7Ds
「お腹がすいたねぇ………ちょい待ち……。
悪いが持ち合わせが少ないんでな、王都あたりで適当に買ってくれば………。」
ゴソゴソとポケットを漁り、ろくな食い物がないことを確認すると申し訳なさそうにそう言い。

「………は、齧る?かじるってなんだよ?」
急にそんなことを言われても聞きなおす他なく。なにせヘドロはともかく操っている本人はマトモだと思えたのだから。
まぁヘドロ自体には注意を向けてはいるのでヘドロを差し向けられたら反応はできるだろう。間に合うかは別として

1283とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 23:34:01 ID:jHC8.xss
>>1282
「ん?いやこう、魔力をね、ガジガジッと」

そういって足元の怪腕がビュオン、と唸りをあげて近場の木を掴む。
凄まじい握力に幹が半分ほど持って行かれた。

「あんまし木々とかじゃあお腹膨れないのよね」

1284とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 23:42:11 ID:GS4rT7Ds
「……待て待て待て、そのヘドロみたいなので掴まれたら魔力とかの前に死んじまうわ。
と言うよりしん………バケモノを握りつぶしたのも魔力補給の為か!?」

「……それなら俺が美味そうとかそういう理由にもわかるが………。
…………あんまり、オススメしないぞ?それにかじられたら痛そうだし。」
自分の魔力だと侵負の力が混じってるっぽい腕にダメージが入るんじゃ、と思っているようだ。
それ以上に魔力を誰かに奪われるという恐怖があるのだが。

1285とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 23:44:22 ID:jHC8.xss
>>1284
「ちっ、根性ないわね。何処かに首を縦に振るイケメンいないかしら」

心底本気で言っているのがなんとも恐ろしい。

「そうよ、最近湧いて出てるアレが一番手っ取り早く食べれるから重宝してるわ。
 あんまり美味しくないのが欠点ね」

1286とある世界の冒険者:2013/08/12(月) 23:50:49 ID:GS4rT7Ds
「………それなら間違いなく遠慮するわ。
握りつぶされたいだなんて思えんぞ。どんな奴でも」
首を縦に振る自殺志願者だけでも珍しいだろうに、イケメンまで前提にあるのかと、呆れ気味にそう言うしかなかった。

「んで、アレを食ってるのは別に構わないんだが、食ってる途中で体に変化とか起こったか?
………いや、あんなの食ってたら体に変化とか起きそうだろ。あんな化け物。」
……侵負に関わっている人間としてはあれから魔力を搾取していたら変なことになるのではないかと思わざるをえないわけであって

1287とある世界の冒険者:2013/08/13(火) 00:10:41 ID:dFk4QVIM
>>1286
「んー?別に。これといって変化ないわよ。うん」

少女は軽い感じで答える。
なんだかなー…といった具合で今日はここまで。
いったい何が起こるやら。

1288とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 21:37:29 ID:tN.C0bto
「………体の中で変化起きたりしてないだろうな」
軽い感じで言われても根拠がなければ疑わざるをえない。

「つーよりお前、そうやって魔力食って生きてくのも限度あるんじゃないのか?
そうやって侵負を狩り続けてたら向こうもわかるだろ。」

1289とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 21:43:42 ID:O720Nd6g
>>1288
「アンタの言っていることがよくわからないんだけど…?
 限度も何もこの生き方しか無理っぽいし、向こうも分かるって何を?」

1290とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 22:06:26 ID:tN.C0bto

「えーと……つまりだな………。
あのヒトモドキだけじゃなくてもうちょっと強いのとか来るかもしれないし、結果として怪我を負うかも……」
ヘイトが集まるやらなんやらあの神父が行っていたのを思い出して
……情報を知れば、と言っていたが雑魚を相当していても上がるかもしれないと考えての発言だったが、口下手のビートには上手くヘイトを上げないように伝えることはできなかった。

「……なんでもねぇ、けど、その体を治そうと思わないのか?
限りなく不可能に近くても、本当にその体のままでいいのか?」
………うまく喋れてないと考えたビートはとりあえずもう一つの疑問を彼女に投げかける。

1291とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 22:11:54 ID:O720Nd6g
>>1290
「あー?無理無理、医者も匙投げたんだから。
 そもそも治る治らないじゃないの。
 アタシはこういう種族になったわけ、
 病気とかそういうのとは根本的に違う現象が起きたのよ」

1292とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 22:23:40 ID:tN.C0bto
「違う種族になった………?
つってもなんか変なの湧いてるのを除いたら普通の人間にしか見えないけど……。」
そう言って主に足元の存在に目を向ける。
まぁ、人間味がある性格をしているし、根本的に別種族になったわけでもないかも。と楽観的に考えている。

「………あぁ、そうだ。今更だけど名前聞いてなかったな。
俺はビート、よろしく。」
そう言って軽く挨拶するが、下手に手を差し出すと食われかねないので握手のための手は差し出さず。
なんだかんだで警戒はしているのだ。

1293とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 22:28:30 ID:O720Nd6g
>>1292
「見た目なんて幾らでも繕えるもんよ、それぐらい分かるでしょ」

少女はつまらなそうにそう言う。

「ノイエ、腹減った食わせろ」

自己紹介と今の心境を述べる。

1294とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 22:35:02 ID:tN.C0bto
「………その耳は生まれつきか?あと目のクマ。
もうちっと寝ないと健康に悪いぞ?」
軽く全身を見回して真っ先に目についた深いクマと長い耳はどうにかしなかったのかと思い話に触れてみる。
……目の隈は明らかに関係ないだろうが。

「………さっきアレ食ったばかりだろ。我慢しろよ。
お前が餓死しそうになってるならともかく小腹減ってる程度じゃ我が身を捧げることなんで出来ねーよ。」

1295とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 22:38:01 ID:O720Nd6g
>>1294
「耳は生まれつきよ文句ある?」

耳の下りでかなり棘のある感じに思えた。
触れちゃいけない部分かもしれない。

「クマはこうなってからだったかなあ?
 あんまし自分の顔なんか見る機会ないし」

そういって首をかしげる。

「ちっ、食い足りないから言ってるのよ。
 何かいないか探索再開しようかなあ」

1296とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 22:48:02 ID:tN.C0bto
「……いや、何にも。」
ビートが見たところその耳があまり異質なものには見えなかった。むしろクマの方が気になったし。
ただ、彼女の態度から触れないほうが懸命だということがわかったのか軽く手を上げてそう言う。

「探索ねぇ……そうだ、この先を進んだあたりに村があるんだがなにか知ってるか?」
そういえば、自分も村について調べるのではなかったのかと思いだし、そう彼女に尋ねる

1297とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 22:49:56 ID:O720Nd6g
>>1296
「この先に村があるの?
 なんも知らないわよ。てか何かあった訳?」

1298とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 22:59:09 ID:tN.C0bto
「……デカイ侵……さっきお前が食った奴のデカイのがその村に出たんだがな。
何者かがぶっ倒したらしくてそいつについて聞こうかと思ってたんだが……知らないなら問題ないな。」
とりあえず村の方角を見ながらそういう。
村を知っていないのならあまり情報は得られないか、と判断して。
……ただ、彼女はそのうちヤバゲな侵負に手を出してしまうのではないかと思うとあまり立ち去りたくない。

1299とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 23:04:47 ID:O720Nd6g
>>1298
「へー、面白そうね。
 行ってみましょうよ、未だ獲物が残っているかも」

にんまりとわらって少女が言う。

1300とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 23:09:04 ID:tN.C0bto
「………誰かが倒したとしたのなら狩り尽くされてると思うが……それを承知で行くなら止めないけど。」
結構好戦的だなぁ、とめんどくさそうな様子でそういう

1301とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 23:12:00 ID:O720Nd6g
>>1300
「何よ、アンタもそこに用があるんでしょ?
 何を面倒くさそうにしてるか知らないけどホラ、案内なさい」

1302とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 23:18:46 ID:tN.C0bto
「ああ、わかったよ、案内する。
んじゃまぁ、行くか。」
彼女が急かしているのはもしかしなくても本当に腹が減っているからかもしれない。
そんなことを頭の隅に置いときながら村に向かって歩いていく。

1303とある世界の冒険者:2013/08/23(金) 23:28:02 ID:O720Nd6g
そうして村に着くと…次回に続く!

1304とある世界の冒険者:2013/08/24(土) 14:03:35 ID:WhJjXr1Q
-森-
「元はダガーって所・・・かな。サイズ的に」

長めの黒髪をした青年が木の陰から広場になっている場所を見ている。
視線の先には単眼のサメのような魔物が群れて宙を漂っている。
ヒレやキバはナイフやダガーを思わせる鋭利な刃物のようになっている。

1305とある世界の冒険者:2013/08/24(土) 16:49:20 ID:hiE96Y.A
>>374
いよう、なにしてんだ?
(大槌せ背負った青年が歩いてきた)

1306とある世界の冒険者:2013/09/20(金) 21:52:10 ID:EdranVEs
-森の奥-

「…を」

しとしとと雨降りしきる森の奥。
雨と己が身にこびりつく血によってずぶ濡れになった所々パーツの欠けた人影一つ。
その足取りはおぼつかなく今にも倒れてしまいそうだ。

「…ほ……くを」

熱に浮かされたようにブツブツと何かを呟きながら歩き続けるその姿は幽鬼のそれに見える。

1307とある世界の冒険者:2013/10/20(日) 21:15:41 ID:MPao1jZE
>>1306、なのです!

1308とある世界の冒険者:2013/10/25(金) 23:30:12 ID:N6DKSm4U
【王都領内/――某研究所】

「…………っ。」

王都の領地内、人里を離れた森林の奥深く。
そこに一つの打ち捨てられた建物――研究所があった。

ラーナイがメノウの状況を知ってから数週間後に、彼女が彼女の友人や、ボブの友人……
色々な人達に諭され、時に本気で怒られ、時に本気で対決してなど、があって。

最後に彼女が逃げ場に選んだのが、ここであった。
――何時の間にか、ボブが言っていた10月にも、入ってしまっていて。

未だに少女はそれを認められず、彼女が生まれたと言うこの研究所の地下室で。
自身を諭す友人の言葉を無視して、杖を持ってたった一人でこの場に、座り込んでいた。

1309とある世界の冒険者:2013/10/25(金) 23:44:43 ID:z8ug0KL2
>>1308
【静かな研究所に足を踏み入れるのは、黒髪金目、GジャンGパン姿のラーナイだ】

「(絶対……メノウちゃんを連れて帰るんだ)」

【心の中で意志を固めつつ、研究所の奥を目指し静かに歩いていく】

1310とある世界の冒険者:2013/10/25(金) 23:47:59 ID:N6DKSm4U

悪趣味な、放置されて老朽化が進んだ研究所を奥に進み、
地下室への階段を降りると広い空間が広がっていた。

正面には巨大な水槽、足元には様々な形式の物が組み合わさって描かれた、
紅、蒼、翠、銀、金の五色が組み合わさった巨大で、美しい魔法陣。

「……っ……ゃ……。」

その中心にメノウは居た。
自分の杖に縋り付くように抱いてその場に座り込んでいた。

喉から声の代わりにか細い呼吸音が流れ出ている。

1311とある世界の冒険者:2013/10/25(金) 23:56:45 ID:z8ug0KL2
>>1310
「――メノウちゃんっ!」

【最初に目に飛び込んできたのはメノウ、水槽、そして見たことのない魔法陣。
目に飛び込んできた風景に、思わず足を踏み入れ駆け寄ろうとする】

1312とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 00:02:47 ID:pZRJIBUk

拒絶は無かった。
火炎の砲撃も炎膜も無く、メノウに近づく事が出来る。


「……ゃ……。」

そんな中でぽつり、とか細い声――呼吸音が聞こえる。
相変わらず精神が乱れている所為で、彼女の念話は聞こえない。

……が、身振りで何が言いたいかはわかるだろう。
自分の小さな体を抱くようにして、必至でいやいや、と頭を振る。

「(……おとうさんが、いないなんて、やだ……)」
「(おとーさんがどっかいっちゃうなんて、やだぁ……っ)」

どれだけ説得されても、どれだけ言われても、どれだけ怒られても。
彼女にとって嫌なものは嫌なのだ。

最後の最後まで、それを、認めようとしない。
結果――ここに来て自分の殻に閉じこもってしまった。

1313とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 00:16:44 ID:Arvc6DhE
>>1312
【手を伸ばせば触れられる距離まで近付くと、立て膝になり視線を合わせる】

「うん、私もボブさんに会えなくなるのは嫌だ。
教えてほしいことも、まだたくさんある」
【メノウの肩に手を置くと、静かに口を開いた】

「でも、会えなくなるのと居なくなるのは同じじゃないと思うんだ」

1314とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 00:20:16 ID:pZRJIBUk
>>1313
「(でも、やなの……っ)」

今度はラーナイに触れられても拒絶はせず、
彼女が抱いている赤い杖は静かに輝きを放っている。

「(わたし、……わたしっ、おとーさんが、いちばん、すきっ)」
「(おとーさんが居れば、誰も、いらないの、おとーさんがいなきゃ、だめなの)」

いやいや、と首を振る。
本当はここまで色々な相手に、色々な事を言われて解ってしまっている。

解ってしまっているから、余計に否定を疂ねる。

「(……もっとっ、いっぱいっ、いっぱいっ、いっしょに、いたいの……っ)」

それを認めさえしなければ、おとうさんは死なない、と。
子供染みた妄想に支配されているから。

1315とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 00:44:51 ID:Arvc6DhE
>>1314
「メノウちゃん……」
【同じような年頃に両親を失った己の影がメノウに重なる】

「メノウちゃん、命はいつか必ず消えてしまうものなんだ。
今のままじゃ、ずっとボブさんにあえなくなる……それでいいのか?」

1316とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 00:47:01 ID:pZRJIBUk
>>1315
「(…………やだ)」

力強く、首を横に振る。
それだけは絶対に、と言うように。
小さな体をいっぱいに使って否定の意を表す。

「(そんあの、ぜったい、やだ)」

1317とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 01:03:53 ID:Arvc6DhE
>>1316
「ボブさんも、きっと今メノウちゃんを心配して探している。
……少しでも長くボブさんと一緒に過ごそう。
いっぱい思い出つくろう」

【限りある時間だからこそ、メノウにもボブにも後悔してほしくない。
そのために説得にきたのだ】

1318とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 01:11:51 ID:pZRJIBUk
>>1317
「(…………おもいで)」

ぎゅぅ、とメノウが杖を抱きしめる。
指が食い込んで真っ赤になって、痛々しいほどに。

「(おもいで、つくっても
 おとーさん、しんじゃうんでしょ?)」

1319とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 01:25:17 ID:Arvc6DhE
>>1318
「……」
【嘘はつけない、でも軽く肯定もできない。
迷ったあげく、小さく頷く。
まだ幼いメノウに、最愛の父親との別れがどれほど受け入れがたいかなど想像に易い】

「……それは……、もう誰も変えられないんだ。
だからせめて……ボブさんにもメノウちゃんにも、いろんな思い出を作ってほしいんだよ」

1320とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 01:33:35 ID:pZRJIBUk
>>1319
「(……っ)」
ぎゅぅ、と杖を抱きしめる力がより強くなる。
この杖でなんでもできる、と――思っていた。
思っていたけど、できなかった、だから。

「(……おとーさん、よろこぶ、かな?)」
「(わたしに、おこらない、かな)」

1321とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 01:40:52 ID:Arvc6DhE
>>1320
【杖を握りしめる小さな手を上から包み込むように、軽く手を添える】

「ボブさん、きっと喜ぶよ。怒ったりなんかしないさ。

もし怒られたりしたら、私もメノウちゃんと一緒に怒られよう」
【薄く笑みを浮かべながら言う。
それも一つの思い出になるはずだ。
幼いメノウには、まだわからないかもしれないが】

1322とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 01:47:00 ID:pZRJIBUk
「(……………うん)」

少しの間をおいて、メノウが小さく頷く。
――本当は最初からわかっていたのだ。

どうしようもないことがある、と。
どうしようもできないことがある、と。

けど、ずっと認めたくなくて、駄々をこねていたのだ。

「(おとーさんに、しんぱいかけちゃ……だめだもんね)」

1323とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 01:54:44 ID:Arvc6DhE
>>1322
「ああ」
【やっと戻ってきてくれたメノウに、小さく笑みが浮かぶ】

「……でも、今は泣いてもいいよ」
【空いている手で、メノウの頭を軽くなでる】

1324とある世界の冒険者:2013/10/26(土) 02:05:40 ID:pZRJIBUk
>>1323
「(……なかない、もんっ)」

ぎゅ、とラーナイに抱きついて、顔を埋める。
声は出ずとも啜り泣くような、か細い呼吸音が聞こえる。

「(なか、……ない、もん)」

そうして――暫くそうした後で。
後続のメノウの友人達と共に、ボブの所へと、戻るのであった。

少しだけ成長した、メノウとともに。

【ここらで FO】

1325とある世界の冒険者:2014/01/09(木) 22:07:13 ID:rszYoF82
-とある噂のある森の奥-

最近王都で囁かれている噂がある。
草木生い茂る森の奥にぽっかりと空いた空間。
背の低い草木が生い茂り、中央に大岩が鎮座し、頭上に月の臨める場所。

其処で兵を待つ武芸者が居る、と誰かは言う。
武芸者は打ち破った者たちの得物を集めている、と。
集まった得物の中には伝説級のものもあるらしい、と。

いやいや、そこにあるのは異界に通じる門だ。
異界からはガラクタが不法投棄されてるんだぜ…と他の者が言う。

お尋ねモノが潜んでいるらしい、と賞金稼ぎ。
さる村の教会からうら若き乙女を連れ去った極悪非道の男だ、と。
うら若き乙女かどうかは知らないが、女の歌声が聞こえるって話がある、と酔っ払い。
歌が聞こえる場所には湖があって其処に鳥だか魚だかが居たとか居ないとか…と言うモノも居る。

そういや化け物退治している奴がいたなぁ、と少数。
見たような顔から全く見かけない騎士だかゴーレムだか分らんのまで色々遭遇した、と。
岩が喋ったなんて話を聞くが…化け物っぽいよな、と便乗して誰かが。

大きな黒い卵があった気が…あれ、場所違ったっけ?
そうそう、巨大な生物等によって蹂躙された様な木々のある場所だったわ、と違う話も飛び交う。

森といえば奥地にひっそりとある墓石が最近朽ち果てたらしい、と青年。
そのせいか死霊の類が彷徨っているらしい…と。

え、奥地には200の階段があって、更に十数本の鳥居で出来た
若干うねりのあるアーチを抜けた其の先にネオベイ風神社があるんじゃなかったっけ?と誰か。

ん?其処って元々草原であった場が歪な黒い草木茂る嫌な気配漂う場になってるんだっけ?
鳥の羽音も虫の声も獣の気配もしないが、少女の歌声が聞こえるって聞いたが、とも言う。

昔から魔女が棲んでいるとの噂が立っているのも森の奥だ、と老人。
庭らしき部分に薬草の類が雑多に生え、
煙突からは怪しげな煙が天高く上がっている小ぢんまりとした一軒家があるのだ、と。

そんな訳で草木生い茂る視界の悪い森の奥で今日も何かが潜んでいる。
兎にも角にも此処はそんな場所である。

1326とある世界の冒険者:2014/01/10(金) 20:34:16 ID:fsQ94s06
-森の奥-

何者かの悪意が明らかな敵意となって満ち満ちている空間があった。
何かが蠢いているようで…
危険そうなのは心得のないものでも肌で感じるほどである。

そんな場に伏している影。
一羽の黒兎である。
垂れ耳具合から見てロップ種であるらしい。
その腹からは血が滲んでいた…

1327とある世界の冒険者:2014/01/17(金) 23:49:25 ID:le8n2rMM
「…………あー、ダメだ。上手く行かねぇ。」
王都の外れの草原で集中した様子で魔術の練習に励んでいる青年がいる。
……それにしては魔力弾しか放っていないのだが。

そして、魔力弾を放っては首を傾げたり残念そうにため息を吐いたりしている。

1328とある世界の冒険者:2014/01/17(金) 23:56:25 ID:VzN2l6dg

「鍛錬か」

ふらり、と。
そこに人影が一つやって来て、声が掛けられる。

「精が出るな。」

視線の先には蒼いコートを纏った、緑色の髪の男。
いつからそこにいたのだろう。

1329とある世界の冒険者:2014/01/18(土) 00:04:34 ID:yf2BYa7g
「…………ん、つってもこんな様だけどな。」
そう言って右手に魔力を集中させ、正拳突きを放つと魔力弾を発射される。
魔法の行使の方法としては少し変わったものだろうが、近接戦闘に特化してるのであればある程度合理的ではあるだろう。
まぁ、一瞬でも拳をまっすぐ向けたままにする必要があるので隙は増えてしまうのだが。。

「………これじゃあ、まだまだだよな。」

1330とある世界の冒険者:2014/01/18(土) 00:10:22 ID:8zD6pwxw
「さてな、それぐらいが出来るなら後は創意工夫でどうにでもなるだろうさ。」

青年の動き、魔術を見て馬鹿にするのでもなく。
足りないのは工夫、と言い放つ男。

「射出ではなく、打撃の威力の増強――推力に回せば良い。」
「或いは……打撃と同時に、至近距離で魔力を開放するか。」

言いながらコートの下から左手を出し、そこにビートが集めた物と同程度の魔力を集める男、そして……

「こんな風に、な」

正拳突き――ではなく、単なるストレート。
だがそれは同じ量の魔力で、確実に空を切り、音を立てた。

1331とある世界の冒険者:2014/01/18(土) 00:22:11 ID:yf2BYa7g
「…………」
自分のやっていたことを軽く見ただけで凌駕されたことに驚く。
遅れて嫉妬がドンドンと湧いてくる。
コイツは俺よりも相当先に生きているのだろう。魔術もろくに使えていない自分よりも。

「至近距離での魔力の開放……射程を投げ捨てて威力に特化するとかそういうことか?」
だが、そういうふうに思っていたとしても行ったことがすごいのは事実。素直に、話を聞こうと疑問を投げかける。
……少し解釈を間違えているようにも思えるが、それもそのはず。
この男。魔術というものに対してろくな知識を持っていなかった。魔法は感覚で使っているようなものなのだ。

1332とある世界の冒険者:2014/01/18(土) 00:30:03 ID:8zD6pwxw
「力が在るのも考えものだぞ。 ……俺はこうなった結果、親も友人も自分の手で殺す羽目になったからな」
妬みを孕む視線に気付いたのかそう言って、左手をコートに仕舞う。

「間違っては無いな。開放した魔力を鞭のように伸ばすやり方もあるが、コツが居る。」

「要するに如何に相手にダメージ……衝撃を与えるか、だ」
「例えば先刻の射撃だって"拳が相手にあたった瞬間"に放つだけでも、威力は倍違う」

「理論は……説明が面倒だ。
 本でも読め、図書館に幾らでもある」

1333とある世界の冒険者:2014/01/18(土) 00:39:14 ID:yf2BYa7g
「…………無力で、足引っ張ってばっかりの人生は糞食らえだ。
そうなったとしても力があってょうがいいよ、俺。」
指摘されても、視線を隠した様子はなくそういう。
……実際、殺しあうことになった時に同じことを言えるのだろうか。

「………インパクトの瞬間に打ち込むのか……。
あー、実物に拳打ち込まないと感覚つかめねぇか、これはさすがに」

「いや、知らんでいいや。そういうもんなんだろ?
結果だけわかれば強くなれるし、別に問題ないしな。」
これだからきっと魔術の知識もないのだろう。

1334とある世界の冒険者:2014/01/18(土) 00:42:34 ID:8zD6pwxw
「持つ者はそれを疎み、無き者はそれを求む、か」
「因果だな」
小さく、皮肉げに笑う。
……妙な、男だ。

「単純に思えるなら単純な方が良いな」
「死ぬ気になって覚えていれば、嫌でも出来るものだ」

1335とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 02:13:23 ID:OnTXNm42
「……ふんふんふふふーん♪」
時期は少しだけさかのぼってバレンタイン
いつもと同じように教会に足をあ混んでいるコートニーだが、その足取りは軽い。

なぜなら簡単、親愛なる友人に友チョコを渡したり、頑張ってる友や友人の想い人にもチョコを送るつもりだからだ。
普段は忙しい彼も余程のことがなければ協会にいるだろう、と思いつつバスケット片手にルンルン気分で歩いて行く。

1336とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 02:16:59 ID:EhB3Fok.

そうして少し歩いていると、いつもの教会の姿が見えている。
時刻はお昼過ぎの昼下がり、……アリーナは二人共呼ぶ、と言っていたが……

「んぇ、コートニー?」

その途中で、私服の金髪の青年と遭遇する。
一応腰に騎士剣を佩いては居るが軽装鎧は付けていない、非番のようである。

1337とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 02:21:41 ID:OnTXNm42
「………ん、クレドくんじゃないですか。」
明らかにはしゃいでいるようにしか見えなかったのだが、さすがに人の前となると要免状だけでも落ち着いたように見せる。
といっても明らかにバレてるだろうが。

そして、彼が鎧をつけてないところを見ると

「んむ、さすがにこんな日まで働くようなことはしてませんね!
こんな時くらいさすがに身だしなみ整えていいとこみたいでしょうし!」
と、満足したような顔で言ってます。

1338とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 02:24:32 ID:EhB3Fok.
「なんか元気そうだけど……まぁこういう日だもんな」
あはは、と笑って。
時間帯もあってか桃色の空気漂うカップルも多いです。

「アリーナさんと……後、ジャキに。
 今日ぐらいは休めって言われちゃってさ」

苦笑い。 白のカットソーにジーンズ。
肩までの金髪は梳かされて流れている、……元が良いのもあってオシャレさんだ。

1339とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 02:33:46 ID:OnTXNm42
「…………ええ、そういう日ですよ?
…………そういう日ですね。」
今までに見かけた桃色なカップル共を見ては気まずそうな様子。
雰囲気からしてそう言うようには見えないが、こんな日は恋人でもないのに二人でいると誤解されてしまいそうだ。

「………あなたには誰かしらついてないとダメなのがよくわかりました……。」
結局、働き過ぎなところは変わってないとため息を付きながらそう思っている。


普段はジージャンやらなんやらだったのに、なにか思うところがあったのかこちらもある程度おしゃれな服は選んできたようだ。
といっても暖かさ重視のため、もこもこのコートやらマフラーやらで着込んでいるが。

1340とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 02:36:39 ID:EhB3Fok.
「先輩……あ、この間のアークライトさんなんだけど……、
 あの人も別の先輩にチョコ渡してたみたいで、なんか喧嘩になってたけどさ」
あっちを見てもこっちを見てもカップル。
……屋台のおっちゃんの此方を見る視線はあたたかーいものである。

「あの二人程じゃないってっ!
 アリーナさんは放っておいたら頑張り過ぎるし、ジャキは倒れてもやめないし……」
そこは強く否定。 ……自覚症状が無い所はあるものの……
やはり酷いのはアリーナと、殊更なのはもう独りの方なのかもしれない?


「けど、うん、やっぱりこういう日って女の娘はオシャレするんだな、
 コートニーも結構可愛いし。」

等と他愛無い事を話しながら教会に向かう。 もう目の前、子供が協会の方から走って来てどこかに行ったりも……。

1341とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 02:47:57 ID:OnTXNm42
「へぇ、あの人も好きな人がいたりするんですか?
それに喧嘩というとその人が余程の鈍感なのか、ライバルが居るのかのどっちかですけど……。」
周囲の生暖かい視線を感じつつ、ゆるやかにいお幅を早める。
まるで初々しい恋人を見るかのような目が、辛い。

「………たぶんあなた方はもっと視野を広げるべきなんでしょうね。」
なんでこの三人組は揃いも揃って無理をするのだろうか。
軽く頭を抱えつつ自分が見張るべきなんじゃないかと思うコートニーなのであった。

「やっ、その……と、当然ですよ!私だっておしゃれしたら可愛くなるんです!
……っと、見えてきましたよ、協会が!」
可愛いとストレートに言われれば照れて少し赤くなったのをごまかすようにドヤ顔でそう言った後、話の流れを切るように協会を指差す。
無論、顔は赤いままだ。

1342とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 02:50:45 ID:EhB3Fok.
「好きな人、っていうか騎士のライバルで、義理だって。
 その割には何か結構気にしてたみたいだけど。」
様子を思い出したのか、ちょっと微笑いを零して。
こちらは視線に気付いていない様子……、

「あの二人が心配でそうもいかないんだって……
 と――ごめんね」
途中で子供にぶつかりそうになりつつも返事は気のないものであった。


『……! コートニーさんっ、クレドくんっ! おーいっ!』
と、教会の方に居たアリーナがこちらに気付いたのか小さな手を振ってそちらに呼び掛けてくる。
教会の壁にはコート姿のジャキが凭れ掛かって、同じように此方を一瞥している。

1343とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 02:58:47 ID:OnTXNm42
「…………まぁ、好きな人がいるかと言われて素直にはいっていう人でもなさそうですしねぇ……」
少し上を向きつつ言葉を返した後、少し唸って

「……問題としては自覚があるのか、ないのかですけど……。」とつぶやく。
……彼女の中ではそういうことだと思っているようだ。

「………それなら他の人に見てもらったらどうです?
無理しがちな人に無理するなって言われても信ぴょう性ないでしょ?」

「ん、アリーナちゃんじゃないですか!
今行きますよー!!クレドくんも、早く行っちゃいましょうよ!」
ピョンピョンと跳ねて手を振り返し、一度クレドのことを一瞥した後トテトテと小走りで協会に向かっていく。

1344とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 03:01:58 ID:EhB3Fok.
「うぅん、……無い、とは思うけどなぁ。
 ストラグル先輩、彼女さん弁当届けに来たりしてたし。」
無い、のだろうか。
……無いのだろうか?

「う、それを言われると……コートニーに言われてるし……
 一応、学科外の頼まれ事は減らしてるんだけど」
うぅん、と唸る青年。あの二人は減らしもしない。

「雪も積もってるし走ると……もうっ」
言いつつも少し歩幅大きめに追いかける青年。
ジャキの方をちらり、と見たようだが。

『いらっしゃいませ、コートニーさんっ!
 丁度今子供達にチョコ配り終わったところなんですよー、ジャキくんが手伝ってくれてっ!』

1345とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 03:11:32 ID:OnTXNm42
「…………何も言いませんよ、もう。」
……もしかしたら知り合っているのが不憫な人ばかりなのではないかと思い始めるのであった。

「……あれだけ言ってそれだけなんて、もっと言ったほうがいいんですかね……?」
セシリアさんと二人がかりで言いまくってもそれだけしか変わってないとわかるとさすがに呆れる。
と言うより好きな人からチョコをもらえるだろうになんでそんな日にも働こうとしたのか!まったくもってわからない。

「ジャキさんが手伝ってですか?
あの人がにこやかに配ってるのがイマイチ想像できない………うわっ!?」
足元なんて気にせずにケラケラと笑って走っていたのが良くなかったのだろう。
ツルッと足を滑らせてしまい、後ろ方向に体制が崩れていく!

1346とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 03:14:36 ID:EhB3Fok.
「え、何が?」
全く気付いて居ない様子。
不憫オーラとかあるのだろうか……?

「いや、ストラグル先輩は倒れそうになるまではやっても大丈夫って言うし……
 ……あ、でも先輩も恋人さんに怒られてたかな……?」
ダメなのではないだろうか、それ。

『ふふ、子供相手だと優しく笑ってくれるんですよー……きゃ、コートニーさんっ!?』
わわ、と慌てて手を延そうとするが運痴、反射神経もそうある訳ではなく間に合わないが

「っと。 ……だから言ったろ? もー。」
後ろに居た青年が後ろから抱きすくめるようにして体を受け止める。
自然に胸に飛び込む形になってしまって、見上げるとすぐに顔が……

1347とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 03:24:09 ID:OnTXNm42
「なんでも、ないです!」
自分と仲良くなった人が不幸になるのか、むしろ不幸な人に好かれるのか……そのあたりがよくわからなかった。
おまけに、不幸と言っても主に恋愛関係だ。呪われているのか。

「…………先輩も怒られてるなら、やり過ぎってことですよ!!」
さすがに、突っ込まざるを得なかった。
いくら騎士様といっても、明らかにやり過ぎだ。

「…………………あ、ありがとうございます……?」
胸にバスケットを抱えつつ
何が起きたのかわかっていないような顔で、しばしクレドの顔を見つめている。
徐々に顔が赤くなっている値、そのうち何かしらアクションを起こすのだろうが。

1348とある世界の冒険者:2014/02/19(水) 03:27:00 ID:EhB3Fok.
「無いなら良いけど……」
うぅん? と不思議そうな感じ。
気付いてください、君の周りいろいろおかしい。

「ストラグル先輩は限界超えて突っ走るタイプの人だから……」
こっちはあきらめ気味、どういう先輩か。

「次からは気をつける事……って、顔赤いぞ?」
大丈夫か、と言った軽い様子でおでこに手を当ててくる。
顔が近いと、黒茶色の瞳がとても近くに見えて、唇も近……


<なんだ、似合いの様子じゃないかクレド>
「は? ……って、アリーナさん?」

……気付けばアリーナはなにやら嬉しそうに、ジャキはくつくつと小さく笑っている。


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