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第三汎用スレッド

1「鍵を持つ者」:2012/09/29(土) 00:27:21 ID:???
第三の眼なんて無かった

1108とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 05:47:41 ID:jALVvEkQ
>>1106
「そういうことよ。流石に理解が早いわね、ナナセは」
言い終えると共に紙飛行機も完成したようだ。

「じゃ、皆それぞれ自分のを持ってね」
と、各々に渡していく。
……何故この人も一つ持っているんだろうか。ロスヴァイセをマジで使う気か。

『まぁ仕方ないさ』
意地悪気に笑いながら。
最近、両親の良い所・悪い所を寄せ集めたみたいにjなってきた。

>>1107
「大丈夫よ。体は丈夫だもの」
間違いなく改善されないと思われる。

『いいな…いつか行ってみるよ』
まだ見ぬ異国の地に思いを馳せる。

『あぁ、すおいうことだな』
何この兄弟怖い。

1109とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 05:54:34 ID:SxoTJbMg
>>1107>>1108
『……そうね。』
ジャキにそう返し、自身は行く末を見守る

《ん……。分かった、ジャキにいちゃん。
よーし、マール号いっくぞー!》
[僕だって!]
そうして紙飛行機を構える二人。

「…………。」
それを真剣に腕を組んで見つめるレナートと
[もう、良ーじゃないか皆結構案出たんだし!]
頬を膨らませて腕を組むも、紙飛行機の動向は気になる。

1110とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 05:57:35 ID:WVcxJHGQ
>>1108
「(……これはダメだな)」
察した、救いはないのか、この家。

「そうすると良い、その時は土産も忘れずにな。」
きっとリンダやナナセ辺りが騒ぐだろうから。

>>1109
「元気でいいな、子供は。」
自分は投げない、どうせなら未来在る子供がちゃんと考えた物の方が良いにきまっている。

「大丈夫さ、父さん。
 ……此処で育つなら、どんな名前でも、優しい子になる。」
何処か嬉しそうにそう言って、席を立つ。

1111とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 06:06:04 ID:jALVvEkQ
>>1109
「さぁ、皆行くわよ? いっせぇーのぉー…でっ!」
掛声と共に一斉に宙へと舞い上がる紙飛行機達。

『まぁそうだな。でも、もう少し頭を柔らかくしたほうがいいと思うぞ?』
自身も紙飛行機を飛ばしながら。

>>1110
「あら、ダメよ? ジャキのも飛ばさなきゃ」
と、ジャキの手を取って強引に投げさせる。怖い。

『あぁ、もちろんだ』
わーわー言いながら寄ってくる兄妹達を想像して笑いながら。

1112とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 06:16:51 ID:RPjEaZyg
「……さて。」
〈がーんばれー……。〉
[柔らかくって……。]
《いっけぇー!》
〔負けるなぁ!〕

『(……きっといま、凄く幸せよね……。)』

夏風に吹かれ、宙を舞う紙飛行機。
最後に地へ着いたのは……ーー。

01 リエータ
23 マール
45 ナミネ
67 イリア
89 ロスヴァイセ

1113とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 06:19:53 ID:WVcxJHGQ
>>1111
「いや、俺は……全く……。」
何処か面倒そうに、だが何処か楽しそうに。

ぽい、と紙飛行機を飛ばした。

>>1112
「(――願わくば)」
「(この、小さな巣箱に、……ずっと、ちゃんと、温かい平穏が、あるように)」
「(せめて――この生命が枯れる、までは)」

小さな、だが傲慢な願いを込めて。
その瞳は落ちる紙飛行機を、みていた。

1114とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 06:21:57 ID:jALVvEkQ
>>1112
「あら…ルトラのが残ったわね。ということは…」

『……リエータ、か』
自身が考えた名前を改めて口にする。

「良いんじゃない? リエータ・カルレオン」
ね?と皆へ問いかけて。

>>1113
「残念。リエータに決まったわね」
最後に残った紙飛行機を見やって。

『なんか、むずがゆいな…』
初めて名づけ親になったからか、照れているようだ。

1115とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 22:53:38 ID:6oNMH4Uc
<王都近くの森>

『はぁー、はぁー……何だ、この……力……。』

【ふらふらと森の中をよたつきながら歩くのは金髪の少年。
その異常なほどに肥大化してしまっている黒い左腕を引きずりながら行く。

しかし、様子は違うらしく酷く苦しそうである。】


「昨日……は、何をしていたか……確か……くっ!」

【歩くのも辛くなっているのか、適当な木の幹に体を押し付けるようにして、預ける。】

1116とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 22:59:28 ID:SxoTJbMg
「…………。」

その正面より、少し癖掛かった翠髪の白い剣士が現れる。
身を包む鎧は数か所欠損しているが、手入れを怠っていた訳ではない。
満身創痍から立ち直るが早いか、この森の中を歩き回っていたのである。

「……見つけた…!」
無論、先日の怪異にもう一度遭う為に。

1117とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 23:04:26 ID:6oNMH4Uc
>>1116
『……あぁ、思い出した。俺は危うく、殺されかけたんだ。』

【昨夜のことを思い出しながら、荒げた息を整えようと。
異形と化しているのはその左腕のみである。

とはいえ、侵食をしようと黒い枝がビィバードの体に伸びかけている。】


『――――あれ、それなら、俺は……どうやって……?』

【異形と化した左腕がメキメキと軋み上げ、そして脈動する。】

1118とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 23:09:04 ID:SxoTJbMg
>>1117
「(…もう幾許も無いかもしれない……。
もしもの時は……)」

差し違えるか、体を明け渡してでも。
秘めたる覚悟を胸に、暫くの間を置いて相対した。

「こんばんは。」
自然に挨拶を向けたのは、まだ自我が残っているかの確認か。若しくは望みか。

1119とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 23:13:18 ID:6oNMH4Uc
>>1118
『…………何だ、お前は。』

【腕を押さえ、木の幹に凭れ掛かった状態でその声に返した。
何故だかは分からないが、以前よりも自我が回復しているような印象だ。

しかし、もはや丸太と形容できるほどに大きくなり、あまつさえそこから
刺の様なものが表出しているというのに、うろたえている様子は無い。

ましてや、こんな未熟な少年が、である。異常であることは明白だ。】

1120とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 23:20:13 ID:SxoTJbMg
>>1119
「私はクェス。
クェサリエル・キオーン・ストレガス。
貴方とは一度会った事がある筈なの。」

会話が成り立つ事に内心安堵し、言葉を連ねる。
それと同時に、ある懸念が頭の後ろ側で警鐘を鳴らしていた。
確かにいま現在は会話が出来ている。

しかしそれが果たして、少年の心のみで行われている事なのか。
どこか嫌な予感を抱えつつ、しかしながら身構えずに。

1121とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 23:26:03 ID:6oNMH4Uc

『一、度…………う、うぅ……。』

【名乗られたがこちらは名乗らない。
しかし、これはいつものビィバードのリアクションだ。
色々な経緯があり、彼は異常なほどに警戒心が強い人間になってしまったからである。

そして、会った事があるといわれて、思い出そうとしているが苦しそうに呻き声をあげる。
思い出せないのか、何かが邪魔をしているのか。】

『そう、か……昨日――――俺を殺しかけた、あの……!』

【思い出したらしいが、それは全くの別人だ。記憶が混濁している。
他にもビィバードと戦闘を行った人物がいたらしい。

狙われているのだろうか。】

1122とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 23:33:26 ID:SxoTJbMg
「(……殺され掛けた……
いえ、でも昨日は会えてない筈……他に、誰か……?)」

自身の行動も、ビィの認識からすれば十分それに当たる物であろう。
しかし、昨日という単語を聞いて自分では無い事と考える。

「違うわ、私は昨日あなたと会っていない。
体を癒す方を優先していたから、昨日居た場所からあまり動いていないの。」

正直に自分の行動を告げる。
昨日遭った人物より、大人びて落ち着いた声ではあるだろう。

1123とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 23:40:40 ID:6oNMH4Uc

『……もう、うんざりだ。
どいつも、こいつも、俺を追い掛け回しやがって……!』

【まずい。段々と会話が繋がらなくなってきている。
色々と嫌なことを思い出し、警戒と共に拒絶が高まってきている。

クェスの弁明も聞こえているかどうか、怪しい。】

1124とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 23:44:41 ID:SxoTJbMg
「…………。」

静かに眼を瞑り、その様子を見ている。
しかし恐らく、これから出る言葉は決してビィバードに優しい言葉ではないだろう。

「……貴方が、ずっと逃げて隠れてるからじゃない……!
今ずっと逃げてて、良くならないって分かってる筈よ!」

強まった視線が開かれ、濃緑の瞳が真っ直ぐビィバードを見据える。
それは何処か、友を叱咤する様な言葉口で。

1125とある世界の冒険者:2013/06/29(土) 23:54:07 ID:6oNMH4Uc

『……っ、うぅ……止めろ、思い、出させるな。
もう、あんな路地裏の……っ!』

【その言葉に反応を返した。まだ、声は聞こえている。
元は王都の路地裏で生活をしていたこの少年。

彼がそういう生活をし始めたのは、もちろん、過去の出来事があるからだ。
しかし、それはビィバードにとってはトラウマであり、思い出したくないことである。】

1126とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 00:02:48 ID:4BisO1vM
「……。」

彼の辿って来た生を、自分は知らない。
しかし、行き場に惑って道を歪められたのははっきりと分かる。

「……逃げないって貴方がちゃん決めてくれたら、私だって力になれるかもしれない。
でもその為には、貴方自身が動かなきゃいけないの。
今まで辛い事ばっかりじゃ、無かった筈よ。」
表情を堅くしたまま、胸元で手を握って眼を閉じる。

「だから……ね?」
そして次には、慈愛に満ちた微笑みと同時にゆっくりと手を差し出す。
伝わるか伝わらないかとは別に、言っておかねばならないという感情が彼女の中にはあった。

1127とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 00:11:49 ID:oJXK6tFo

「……う、お前……は。」

【その言葉にビィバードの顔がクェスのほうへと向けられる。
その目には苦しそうだが、彼の意志を垣間見ることが出来る。

脈動を続けていた左腕の動きが弱まった。】


――――ケラケラ、ケラケラ


「…………あ、ああ……あ……。」

【そして、救いを求めるようにその差し出された手に自身の――――――。】


――――クスクス……ケラケラケラ、ケラケラ


「……うぁっ?!」

【手は重ならず、中空で静止した。耳障りな笑いが聞こえる。
その瞬間、ビィバードを侵食しかけていた黒い枝が一気に成長を始めた。】

1128とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 00:22:30 ID:4BisO1vM
「大丈夫……絶対、大丈夫――」

ああ、言葉を受け取って貰えた。
ビィバードの所作に安堵を覚え、更に表情が緩んだ……その瞬間だった。

「――……っ!?
嘘……!」
耳を齧る様な、不快な笑み声。
そして黒い枝の浸食。
慈愛に満ちた表情は、驚愕と絶望のそれに取って代わった。

あの時の、最悪の結末を脳裏に浮かばせて。

1129とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 00:31:49 ID:oJXK6tFo

「……っぅあ、止めろ……!」

【間違いなく、一瞬ながらビィバードは自身を取り戻していた。
しかし、それを良しとはしない者が潜んでいたようで、急速に変異を始める。

苦しみ、もがく声は正に、ビィバードのものである。】


「た、助けて…………助け――――助――――――――!」

【助けを求める声は、浸食する黒によって潰されてしまう。

伸びる黒い枝によって顔をほぼ侵食してしまった。
辛うじて、元の肌色と右目が垣間見えるくらいである。】

1130とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 00:41:41 ID:4BisO1vM
「そん、な……ッ……!!」

自身の不甲斐なさと、憑く者の邪悪さ。
それらに奥歯を噛ませられながらも、瞳は動揺を隠せない。
あともう少しで、自分と向き合う事が出来たのに。

「……許さない……ッ!!」

形の定まらぬ異形に向けて、力強く唸る様に。

1131とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 00:46:56 ID:oJXK6tFo

『…………っ、ふぅ……。』

【左腕の脈動が再開した。
それと同時に左肩の部分がぐにゃりと粘土の様にうねり、変化する。

その次の瞬間にはそこから黒い塊が隆起する。直後、その塊に横向きに皹が入った。
そして、その皹が音を立てながら横に開いていく。

――――――そこには、あの巨大な目があった。
そう、その黒い塊は眼窩であり、またその目の目蓋である。】

1132とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 00:50:54 ID:4BisO1vM
「……その子を、離して……。
もう、自由にしてあげて……!」

身構え、今の少年の"本体"とも言える眼へ向けて。
その声は怒気に満ちている。
しかし、否応無く責められる状況にはない。

1133とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 01:02:12 ID:oJXK6tFo

『…………約束だ。』

【ビィバードの口を借りて、不可解なことを言う。
以前にも同じようなことを言っていた。あの時はこの目玉が優勢であったが。

そして、言い終わると同時に、立ち上がると腕を自身のほうへ引き寄せ始める。
無論、クェスの願いを聞き入れるつもりはないようだ。】

1134とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 01:07:27 ID:4BisO1vM
「約束……!?」
気を失う最中で、確かにその言葉は聞いた。
しかし異形の出自を知らぬ彼女にとって、それは謎でしか無かった。

「くっ……
(手を、出す訳には行かない……受け切らないと……!)」

1135とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 01:13:39 ID:oJXK6tFo

『うぅ……。』

【呻き声を挙げながら、腕をぐっと後ろに引く。
その瞬間、腕は変異を始め、以前、対峙したときの様な先端部がヒルの口のようになる。

とはいえ、ヒルの機能は持たないため、血を吸われることはない。
だが、その口に捉えられてしまえば一たまりもないだろう。】


『うううるぅああああああ゛あ゛あ゛ぁ…………!!』

【獣の様な叫び声、怒号と共にその腕をクェスに向けて突き出す。
無論、先端部のヒル状の口で捕らえようとの魂胆だ。】

1136とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 01:18:21 ID:4BisO1vM
「……ッ、やってみせる……!」

瞳の奥で、正義の炎が燃え上がる。
そして、真っ白なガントレットを眼前に掲げた。

「スターガードッ!!」
持ち主の叫びと魔力に呼応する様に、それは星色の障壁となる。
ガントレットから半球レンズの様な強度の高い障壁が、眼前の蛭と相対した。

1137とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 01:31:04 ID:oJXK6tFo

『…………ぐぅ……!』

【障壁に腕が当たる。その腕の大きさ、太さに見合った衝撃をクェスの障壁に与えた。
しかし、これはあくまでも、ただの物理攻撃である。

強度が高ければ、流石に障壁を破るだけの力は持ち合わせていない。
そのため、障壁に腕が弾かれた形になる。】


『……う、うわっ?!』

【そして、弾かれたことにより、腕は予想外の方向へ飛んでいく。
それとともに、ビィバードのバランスが崩れる。

あれほど、大きな腕を魔力などの補助があるとはいえ、あの細身で扱うのだから当然だ。】

1138とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 01:39:46 ID:4BisO1vM
「…ッ……!!」

この防御方法は、普段ピンポイントでガントレットだけに付与する物。
しかし相手の大振りな攻撃に対応するには、これしかない。

受け止めた体は数歩分後退するが、ダメージは無効化できた。

「(……どうするべき……?
あの状態から、また話が出来る様になるには……!)」

1139とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 01:47:43 ID:oJXK6tFo

『……っ゛……!?』

【驚いたような声を上げるビィバード。
見れば、先ほど障壁によって弾かれた腕が木に引っかかってしまっている。

足に魔力を込めて、地面を踏み込むとその腕を木から外そうと引っ張る。
しかし、それは中々、外れそうにない。】

1140とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 01:51:05 ID:4BisO1vM
「……!」
身動きが取れないのを機と見て、構えを解いて駆け出す。

「そうよ、あの腕の力を弱めれば……!」
一挙動で直剣を鞘から抜き放ち、そう勢い付く。
確かに意識はあったが、おかしくなったのは腕が彼を取り込もうと動いてからだ。
ならば逆の事をすれば、再び話せるのではないかと。

「……――」
小さく息を吸い込み、狙いを腕へと定める。

1141とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 01:59:04 ID:oJXK6tFo

『う……うぅ……う゛……!』

【どうにかして腕を外そうと動くビィバード。
しかし、それはただの力任せの動きであり、中々外れそうにない。

魔力を込めた足は力を入れすぎて、地面に沈み込んでいく。】


『ぐ、うう゛う゛うううううあ゛あ゛ぁぁぁぁッ!』

【足の込められた魔力が輝きを増す。
そして、精一杯の咆哮と共に、腕を引っ張る力を強くする。

すると、木がメキメキと軋みを上げ、そのまま木が幹の途中で折れ、倒されかかる。】

1142とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 02:10:55 ID:4BisO1vM
「(……調べる必要があるわ……。
その為には……ッ!)」

「ストレガス流、風車……斬りッ!」
その刹那。
勢い良い跳躍と共に、横向けた体を捻りながら斬撃を繰り出す。
慣性のままに斬り抜けた剣士はどうにか木の直撃を免れ、そのまま背を向けて走り去る。

これ以上の刺激は、余計な浸食に繋がる。
今日のところそう判断したクェスは、消耗させつつも逃げる算段を取ったのである。

1143とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 02:20:27 ID:oJXK6tFo

「……っ……うぅ……!」

【木をなぎ倒している最中であったため、その斬撃を避けることは出来ない。
その左腕でまともに食らってしまい、その部分が切れる。

だが、そこから不思議と血は出ていない。

もちろん、クェスの逃走を追うことも出来ずにそのまま、逃してしまったとか、FO】

//了解、お疲れ様でした!

1144とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 22:13:15 ID:h6AcHmv6
― 王都内 公園 ―

「この町の初出陣としては ……まずまずだったわね」
「攻撃が通用しないという事も、避けられない攻撃を連発される事も無いとわかった 上々だわ」

ベンチに座り、自身の武器である魔銃を磨きながら独り呟く
黒い長髪を持つ少女
汚れをふき取ったかと思えば次の瞬間、魔弾を装着する箇所を開け覗き込む

「問題は、あの時発砲するのにやたら手間がかかった事」
「手入れを怠ったつもりは、ないのだけれど……」

1145とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 22:16:57 ID:4BisO1vM
>>1144
「………。」

先日の戦いのフィードバックと得物の手入れをするリアラに、何やら視線が向けられている。
敵意の類では無いが、あまりジロジロと見られるのが好きな人間もあまり居ないだろう。

さて視線の先だが、遊具として設置されている滑り台からだ。
その昇り階段辺りから、大きな三つ編みおさげに丸眼鏡の少女が居るのが分かる。

1146とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 22:22:08 ID:h6AcHmv6
>>1145
「………?」

視線を感じ、滑り台の方に視線を移す
負の感情はあまり感じない、しかしたとえ感じても空に空砲でもぶっ放せば憲兵がかけつけてくれるだろう
ともあれ相手の姿を確認することが優先だと考え目を細くし やがて安心したような表情を浮かべ立ち上った

「ああ、昨夜の……」
「昨日はお疲れ様、盾役としてこれ以上に無いほど活躍していたわよ」

1147とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 22:26:04 ID:4BisO1vM
>>1146
「…………!」

声が掛かると、ピャッと滑り台の裏へと引っ込む。
そして暫くすると、おずおずと姿を現した。

「……あ、あの、あのう……。
わた、私……気付いたら宿で寝ていて……酒場の人に聞いて、その……」
これでもかと言わんばかりに、小声な早口でどもりながら口を動かす。
ぎこちない動作で近付いた後、頭を下げた。

昨日は恰好から印象になかったがかなり小さい。小学生ほどか。

1148とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 22:36:36 ID:h6AcHmv6
>>1147
「……当然のことをしたまでよ、依頼中かなり助けられたし、あそこで見捨てるわけにはいかないじゃない」
「それにいい運動になったしね」

口角を少しだけ上げながら、ぎこちない動作のピンネを上から下へ眺める

「学校の…… 初級ほどかしら、年齢は」
「その年であの実力は大した物だと思う」

1149とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 22:41:11 ID:4BisO1vM
>>1148
「あ、あの……でも、私……ああいうの初めてだから、一所懸命で……
あんまり……周り、見えてなかったかな……って……。」

評価とは対照的に、自信なさげな言葉。
尤もその必死な奮戦が相手をこちらに引き寄せたとも言えるが。

「     」
不意に言葉へと動きを止めるが

「あの……今年で……18です……。」
やや項垂れながらも、ぼそぼそと呟いた。

1150とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 22:44:18 ID:h6AcHmv6
>>1149
「あれで周りが見えてなかった……?」
「それはそれで何とも…… 末恐ろしい、わね」

これで視野が広がったらどうなるのだろうか
まだ小学生くらいの年齢だ、これから成長したらどれだけ……

と思っていた矢先、衝撃の事実


「…………あ、あ…… 随分と…… 若く、見えるわね」

「(……年上じゃないっ!)」

1151とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 22:49:37 ID:4BisO1vM
>>1150
「あ、あんまり……考えて動けた感じは……しない、です。」

なりに成長すれば持ち得る物……以上は、確かにあった。
恐らくは本能が優れているのだろう、その場での良手を選択し得る事では。

「…………。」
声を詰まらせ狼狽する様子を見て、しばし沈黙……

「……や、やっぱり……小さい……ですか。私……」
そしてぐっと何かを堪える様に。

1152とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 22:59:10 ID:h6AcHmv6
>>1151
「直感でいい手が選択できるのも間違いなく冒険者に必要なスキルのはずよ」
「無駄にゴチャゴチャ考えて足を止める事よりも、ずっと大事」

ここで持論を展開、自分を卑下するピンネをやんわりと否定する
ちなみにこの瞬間、どっかでアホ毛が噂をされたくしゃみをしたとか何とか


「あー……… ……申し訳ないけど、間違いなく小さいわね」

ごまかしが通用しないと判断、今回はずばっとストレートに

1153とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 23:06:36 ID:4BisO1vM
>>1152
「あ……有難う……ございます……。
せ、戦術を習う機会は少なかったですが……
闘う事は……その、す、少なく無かったんです……。」

因みに会話をする間も、全く眼は合わせられない様子。
昨日の恰好と照らし合わせて、どうやら人と話す事が得意でないと予想できる。

「…………ですよね……。
……色々あって……お、大きくなれないんです……私……。」
高等部に入学した当初は、何回あやし言葉でつまみ出されようとした事か。

1154とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 23:10:36 ID:h6AcHmv6
>>1153
「………一部分は妬ましいほどに大きく見えるわね」

主にデカパイが 妬ましいほどに
姿は小学生なのにここまででかいと色々大変だろうとも思うが

「年上とわかった以上…… どうした方が、いいかしら」
「先方に倣って敬語で話した方が、貴女もやりやすいんじゃなくて?」

1155とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 23:18:33 ID:4BisO1vM
>>1154
「……へっ? あっ……。
これはその……元の、体の……」

何処を指しているかは凡そ想像が付いた。
普段同級生におもちゃにされている結果である。

「え。年上……?
あ……わ、私は……普通に喋って貰った方が……
…そ、そうだ。私……ピンネって言います……リアラさん……だよね?」
クエストの概要は参加者を含めて読み込んだ。
名前から判断して、リアラとは彼女の事を指す以外に無いのである。

1156とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 23:27:38 ID:h6AcHmv6
>>1155
「(……元の、体?)」
「(訳ありという風に見えるけど…… 流石に、赤の他人に聞かれたくない事よね)」

気になる言葉が度々出てきているのだが、出会って数時間程度の仲だ
そうやすやすと土足で踏み込めるほど度胸があるわけじゃかった

「それなら、貴女の言うとおりにするわ。 ……正直に言うと今更敬語に変えるのも照れがあるしね」

「ええ、私の名前はリアラで間違いない、だけど…… 私はピンネって呼び捨てにするから、貴女も呼び捨てで呼んでみない?」

1157とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 23:37:12 ID:4BisO1vM
>>1156
「…………。」
加えて言えばあの馬鹿らしい程の体重もそうだ。
着込んでいたとは言え、ただの布。
得物も持てない程ではなく、間違いなく体そのものの重さだ。

「……あんまりそう話された事……ないし。」
ちょっとネガティブである。しかし仕方のない事。

「……え、えぇ……。
じゃあ、えっと……あの……リアラさ……リアラ。」
改まる事に照れ臭さを覚えながらも、正しく示す通りに名を呼ぶ。

1158とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 23:46:38 ID:h6AcHmv6
>>1157
「(不自然な事は多々ある)」
「(今の体は単なる目の錯覚じゃないか、胸以外の部位に幻覚がかけられているとかそんな……)」

「(けれども今考えても妄想の域を出ないわね)」


「……うん、 年上に呼び捨て強要したようにも思えるけれども」
「どうせ敬語を使わないなら、呼び捨ての方がいいと思ってね」

1159とある世界の冒険者:2013/06/30(日) 23:54:16 ID:4BisO1vM
>>1158
「……召喚術を使う為には……仕方ないんだ……」
考え込む様子が顔にでも出ていたのか、少し困った様な笑顔でそう呟く。

「う、ううん……無理はしてないよ……。
あの……私、あんまりその……ふ、ふつうに話せる人……少なくて……。
だから、ちょっと、えと……恥ずかしいかな……って。」

1160とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 00:03:07 ID:C00pGHOc
>>1159
「え? ………ああ、顔に出ていたかしら」
「……もう聞いたも当然よね、 召喚術には疎いけれど姿を変えないといけないほどなの?」

ちょっぴりばつの悪そうな表情を浮かべ、
今更黙りつづけるのも悪いと思いあえて踏み入った

「それなら私は数少ないふつうに話せる人の中に入れたって事ね」
「……フフ、光栄よ」

1161とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 00:10:49 ID:fU460E0I
>>1160
「……私達は……自然の力に頼る所が、大きいから……
それを宿す為には……私は、器じゃないといけない……だから。」
召喚術を行使する為の体作りが体躯の成長に歯止めを掛けているのだと言う。
全力で行使する時以外に、あるべき姿に戻る事はない……らしい。
中々ハードな術だ。その分力も十分ある様だが。

「……う、うん……。しっかりしてて……話し易い、し……。
……あの、リアラは……王都には、最近……?」

1162とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 00:21:52 ID:C00pGHOc
>>1161
「召喚術の中でもハイリスクハイリターンな物、というわけね……」

目を閉じ、頭を横に振る
そこまでハードな召喚術の話は今まさに初めて聞いたのだ
自分だったら…… いや、胸が大きくなるならやるかもしれないが

「ええ、少し前まではあっちへこっちへ旅をしていたのだけれど」
「いい加減一つの所に落ち着きたくなってね、前々から王都の噂は聞いていたし定住するならここしか思いつかなかったわ」

1163とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 00:33:07 ID:fU460E0I
>>1162
「……うん。」

彼女が使役していた多くは草食の獣が進化した様な姿だ。
あまり見た事が無い物からして、自然を知らねば為せぬ事なのだろう。

「……そっかぁ……
ここは……いい所だよ、色んな事を勉強できるし……色々あるけど……他よりずっと平和……。」
にこ、と慎ましく咲く花の様に笑うと、大きな眼鏡をだぶだぶのローブ越しの手で押し上げた。

1164とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 00:46:34 ID:C00pGHOc
>>1163
「確かに、今まで訪れた場所と比べたら格段に治安がいいわね」
「街中だと何かがあっても憲兵が駆けつけてくれる、宿屋も清潔で安全で……」

「……ただ、まぁトラブルが多いのはどうしようもないわね」

初めてクエスト発注所に訪れた時は、他の街の比じゃないほどだった
人が多い分トラブルが絶えず、また安全な場所がある分その周りが危険なんだろうと

1165とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 00:50:15 ID:fU460E0I
>>1164
「……ひ、人が多いから……
……あんまり、良く無いけど……仕方ない、よ……。」
ピンネとしてもたびたび見掛けた事はある。
卒倒し掛けながら逃げた事も何度かあった。

「……図書館は、静かで良いなぁ……。」
なので安息の地を求めて図書館に引き籠るのもしょっちゅうだった。
スラムなどに足を運んだらどうなってしまうのか。

1166とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 00:58:11 ID:C00pGHOc
>>1165
「治安の格差はどこでもどうしようもない、こんな大きな街だと特に」

そして一呼吸をおき、ため息


「……そろそろ宿屋に向かわないと、まずい時間帯ね」
「貴女も見た目からしてかなり危険よ、ここら辺で解散という事にしない?」

1167とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 01:02:11 ID:fU460E0I
>>1166
「…………ちょっと、寂しいよね……。」
溜め息に重ねる風に、そう零した。

「あ……うん、そうだね……。
あ、あの……改めてリアラ……昨日は、ありがとう……。
また……お話、しようね……。」

フードを整えて深々と被った後、改まった姿勢で大きく頭を下げた。

1168とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 01:04:57 ID:C00pGHOc
>>1167
「私の方からも、ありがとう」
「昨日貴方がいなかったら上手く行ってたかわからないわ」

ピンネが頭を挙げると、こちらも頭を下げて礼を言う
そして魔銃をホルダーにしまうと背を向け、歩き去る少女

1169とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 01:18:49 ID:fU460E0I
>>1168
「え、ええっと……その…………どういたしまして。」
背を見送る形となり、今度は卑下せずに受け止める。

「…………♪」
そして、子供じみた駆け足でその場から少し嬉しそうに去って行くのであった。

1170とある世界の冒険者:2013/07/01(月) 22:36:06 ID:A./g1nz6
【王都郊外/森林】

『……ふぅん、傀儡、ねぇ。
 でも結局昨日はアレは呼ばなかったのね?』

「事足りたからな、カロンも要らなかったかもしれん。
 そっち風に言えば"時"じゃないんだろうが。」

『ふふ、坊やも染まって来たわね』

薄暗い宵の森林の奥。
木々の隙間から月が見える開けた場所に、黒いコートの青年が居た。

切り株に腰掛けて、姿の見えぬ何者か、と会話を交わしているようだ。

1171とある世界の冒険者:2013/07/02(火) 00:59:54 ID:JLnZ7nCo

『――――……と、まぁ、こんな所ね。 今日の授業は。 参考になった?』

「ああ、助かる。
 ……素養が無いのが残念だがな。」

『無い方が良いわ、狂うだけよ、「時の秘術」、なんて』

……大分と、時間が経った。
だが未だ会話は続いているようだ。

1172とある世界の冒険者:2013/07/02(火) 23:02:53 ID:JLnZ7nCo
【王都郊外/草原】

「…………之でよし、と」

王都、街道から少し逸れた場所にあるただ広い草原。
其処に、黒いコートの青年が居た。

様子から見るに、何事かしていたようで、ちょうどそれが終わったようである。

1173とある世界の冒険者:2013/07/02(火) 23:22:32 ID:JLnZ7nCo
【FO】

1174とある世界の冒険者:2013/07/06(土) 23:11:25 ID:upyCsGKM
-蒸気の街メタ・ヴァプール 第5区画-

「うおおおお!
目の前で見ると思ったより大きい!!!」

興奮を露わにする橙髪の青年。
宿を取った三人が向かったのは、第5区画。

話しの通り、玄関口的な役割を果たす第1区画とは打って変わって無骨な所だ。
そんな中に立つ一際異様な半球状のドーム型になった建物。

あちらこちらから煙突の様な物が生え、そこから断続的に蒸気が噴き出している。
大きなその建物を眺めながら、三人は立っていた。

1175とある世界の冒険者:2013/07/06(土) 23:28:03 ID:B6bhHwD2
>>1174
「やべえええ、あの水蒸気とか超テンションあがる!」
【ハイテンションなバン君の隣で、同様に盛り上がる剣士っぽい格好の青年】

「確かにデカいが……雰囲気は他と同じようなものじゃないか」
【2人の一歩後ろで、肩をすくめながらはしゃぐ男どもをみる黒髪金目の少女。
その問いに振り返らないままで、リスタが答える】
「こんな雰囲気バッチリな"図書館"だからいいんじゃねーか!」

「……そうか」
【輝く視線を図書館に向けたままのリスタの答えに、ラーナイは呆れた溜め息をついた】

1176とある世界の冒険者:2013/07/06(土) 23:39:42 ID:upyCsGKM
>>1175
「あれって、中がどうなって水蒸気を吐き出してるんだ……ッ!?」
男の浪漫が刺激されて高まり合う二人。

「ラーナイさん、これは素直にカッコいい物だよ!!」
先導役がこれでは、多少先が思いやられる。

「……おっと、とりあえず中へ……!」
が、一応役目については見失っていない様子。
ワクワクしながらも、図書館の入り口へと向かう。

入口もまた、ブリキの様な金属が無造作にツギハギされたいかにもな扉が。

1177とある世界の冒険者:2013/07/06(土) 23:50:40 ID:B6bhHwD2
>>1176
「……」

【男のロマンとやらがいまいち理解できないらしいラーナイは、ハイテンションな男どもに肩をすくめて歩き出した。
見とれていたため、先導役と同行者に一足遅れたリスタも、小走りで2人に追いつく。
むしろ追い越す】

「扉もいちいちテンションあがるなあ!
なあ、開けていいだろ?」

【口調は問いかけるようなものだが、ハイテンションに突き動かされ答えを待たず扉に手を当てる】

1178とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 00:00:31 ID:vWRnmYko
>>1177
「さあさあ、中はどんななんだろうね!!」

まるで社会科見学に来た女子が置いてけぼりを喰らっている様な様子である。
バンキッシュも堪えきれずにリスタを追う形で駆け

【ギ……ゴゴゴ……】
「震えた!」

【プシュー……!】
「蒸気が出た!?」

【ズズズズ……】
「横に開いた!!」

実況が喧しいが、リスタが手を掛けた瞬間……
中割れになる様に蒸気の線が入り、そこから扉は横開きに全員を迎え入れた。

1179とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 00:14:29 ID:9ORuiy5s
>>1178
「す、すげえええ……!」
「図書館なら、もっと簡単に開いてもいいとおもうんだがな」

【感動にうち震えるリスタ、凄いとは思っているらしいラーナイ。
三者三様、扉が開いただけなのに実にレパートリー豊かな反応である】

「本は!本はどんなのがあるんだ!」
【リスタは小声で叫びながら、たまらずといった様子で図書館へと駆け込んだ】

1180とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 00:32:16 ID:vWRnmYko
>>1179
「あ、ちょっと待って!
先に地下の方を……!」

そしてそれを慌てて追う様に、駆け出した。


三人が見たのは、まるで別世界の様な光景だった。
何故水に弱い本が並んでいる場所で蒸気なのか、それがはっきりとした。

本棚が、動いているのだ。
蒸気の力によって敷き詰められたレールの上を、のべつまくなく。

それはまるで本棚の列車の様に、力強く駆動している。

1181とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 00:41:58 ID:9ORuiy5s
>>1180
「本が水気を吸わないように工夫してんのか?
それとも耐水魔法を……いや、それじゃ振動で本にダメージが……」
【男のロマン<本になったリスタは、動く本棚……正確にはその中身を確かめようと、本棚に近づいていく】

「バンキッシュ、確認するが届け先はこの地下なんだな?」

【図書館という場所柄、隣にいるバン君へ声を潜めて問いかけるラーナイ。
もっとも、本棚が動き回るこの場所では余計な気遣いだろうが】

1182とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 00:53:18 ID:vWRnmYko
>>1181
【本に特別な加工をされている様子は無い様だ。
棚にも簡素なガラス蓋が添えられている位で、他に何も無い。
ふと動く本棚の先を見ると、別の部屋に繋がっている様だ。】

「そうだよ、ラーナイさん。
地下は一応本棚になってはいるけど、そっちはメタ・ヴァプール固有の物が多いらしい。
そこだと見ても分からない本が多いから、司書さんはそっちに居るって。」

声色を合わせ、先を指差す。
その最中も本棚は動き、上を通り過ぎて影を落とした。
確かに変わった仕組みだが、頻繁に本を入れ替えられるという利点も生み出していた。

1183とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 01:04:44 ID:9ORuiy5s
>>1182
【ガラス板に水蒸気の雫が付いているかも気になるリスタ。
水蒸気がついていれば、すなわち本は蒸し風呂状態。悪環境この上ないのだ。
そんなリスタに、ラーナイが近づいていく】

「依頼を先に終わらせたほうが、ゆっくりできるぞ……ん?」

【囁かれた言葉に脳内天秤を揺らすリスタ。
それを待っている間にラーナイが気付いたのは、本棚の向かう先だった】

1184とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 01:10:25 ID:vWRnmYko
>>1183
【だが不思議と水蒸気は付いていない……
というより、自身らも余り湿気を帯びた様子はない。一体どういう事なのか……
と考えている所で、声が掛かる。】

「うんうん、ゆっくり見た方が良いよ!
遠い所だし、僕も見たい所はやまやまだけど……
……ん?あぁ、あっちも地下に繋がってるみたいだね!」

その様子に気付いたバンキッシュが、疑問を解く様に続けた。

収容通路。現在立ち入り可。
[→B1]という立札が立っている。

1185とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 01:21:05 ID:9ORuiy5s
>>1184
【蒸し風呂にされているという心配は消えたし、どういう訳かガラスもあまり揺れていない。
ということは、本にダメージはあまりないと考えていいだろう。

ちゃきちゃきちゃきちーん。

リスタの脳内天秤も、2人の意見に賛成した】

「よし、さっさと依頼済ませちまおうぜ!
えーっと、あのいかにもな看板の先か?」
【キョロキョロ辺りを見回したリスタは、見つけたB1を示す看板を指差した】

1186とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 01:29:07 ID:vWRnmYko
>>1185
恐らく、B1にある文献を読めばその構造についても深く知れる事だろう……。
普段本を保管する助けになるやも知れない。が今は兎も角

「うん、あれだね。
よっし、じゃあ今度はお先に!」

その看板の先……レールの上でカーブする本棚と一緒に曲がり角の奥へと走る。
良い子の皆はくれぐれも図書館で走らない様にしましょう。

1187とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 01:38:37 ID:9ORuiy5s
>>1186
「うわ、ずりい!」
【思わず声をあげ、急ぎ足で追いかけるリスタ。
走らないのは流石というべきか】

「……やれやれ」
【ラーナイは、はしゃぐ男たちの後をゆっくり追いかける】

//あっ、逃げた

1188とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 01:44:10 ID:vWRnmYko
>>1187
そして、曲がり角を曲がった







視界が一瞬で暗転する。
不意に体が軽くなり、心地良い無重力感が全身を支配する。
まるで宙に浮いているかの様な、そんな感覚だ。

見上げると遥か彼方へと光が見える。
そこにちらりと移る本棚……ああ、これは。



「落ちるぅぅぅぅ!!!?」
男の悲鳴が、下の方で聞こえた気がする。



//優秀<まず水蒸気ですが濃縮水の比率が魔力の割合の方が高くて大気に還元します
      硝子に関しては内枠填め込み式でシリンダで無用な振動を緩衝してます(キリッ

1189とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 01:53:47 ID:9ORuiy5s
>>1188
「うわっと!
ふぃー、あっぶねえ」
【足を止め、バン君の二の舞を回避するリスタ】
「だっ、大丈夫かっ!」
【床に膝をつき、下を見下ろすラーナイ。
慌てているので、つい声が大きくなる】

//中「なるほど、わからんっ」

1190とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 02:01:30 ID:vWRnmYko
>>1189


……

…………

その闇の中から、返答は無い……


「おおぉ!?
全然痛く無いと思ったらこれ凄い、柔らかい!!」
と思いきや、呑気な声が返ってきた。
柔らかい……?

「二人とも、降りておいでよ!
ここ凄いよ!!」

//優秀<私は分かります、優秀ですから(キリリッ

1191とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 02:08:03 ID:9ORuiy5s
>>1190
「……やわらかい?」
【返ってきた答えに顔を見合わせて首を傾げるラーナイとリスタ】

「まあ、ここで立ち往生する訳にはいかないんだし……とりゃ」
【先に飛び降りたのはリスタだった。
続いて、ラーナイも下へと降りる】

//そろそろ寝るのでつぎでFoしまっす

1192とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 02:13:02 ID:vWRnmYko
>>1191

こうして三人は、不意な縦穴の中に飛び込んで行ったのであった。
果たして、ここは一体図書館の何処なのか?
何故その様な場所がこの図書館に存在するのか?
バンキッシュの言うやわらかいとは……!

全ては次に明かされる。
そして彼ら彼女らには、大きな出会いが訪れようとしていた……。

【フェードアウト】

//したらばこんな感じで!乙ありっす!

1193とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 23:17:29 ID:bneCawE6
<王都の路地裏>

【目玉に寄生され、人間としての意志は既になくなっていたはずのビィバード。
しかし、そのビィバードはいつの間にか支配から解き放たれ、路地裏に逃げ込んでいた。

そんなところをクェスとアルスに発見されたのである。
だが、ビィバードは原因不明の苦痛に苛まれ、動けなくなっていた。

そんな彼の首には黒いアザが既に除去が不可能と思われるレベルで浮かんでいた。】

1194とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 23:20:31 ID:vWRnmYko
>>1193
「一体、これは……。
ねえ、詳しく教えて欲しいんだけど……何処まで覚えているの?」

ビィバードへ向けて言う剣士。
翠髪を小さく揺らし、首を傾ける。
あくまで軽い質問で、気を張らせまいとする様な優しい聞き方だ。

1195とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 23:22:08 ID:qy9IrL5E
>>1193-1194
「思い出せないなら、無理に思い出そうとしなくてもいい。
 ただ……君がそうなっていた、って事は覚えていて欲しいんだ。」

一先ず今は、と言葉を切って路地裏の出口の方を見る。
そろそろ医療班の者が来る筈だ。

1196とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 23:30:19 ID:bneCawE6

「……って言われても……確か……。」

【聞き方が良かったのか、既に落ち着いたからなのか断片的ながら口を開き始めた。
だが、記憶が混濁しているのは事実のようで、中々、思い出せないらしい。】

「……蜂蜜好きの女に連れられて……えぇっと、小さな屋敷みたいなところに………。」

【情報がポツリポツリと表に現れ始める。
全く以て、原因不明と思われていたものがベールを脱ぎ始めた。】

1197とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 23:33:01 ID:vWRnmYko
>>1196
「小さな……屋敷……?
(蜂蜜好きの女……確か、誰かがそんな事を……。)」

少しだけ視線を横に逸らし、思案する顔を見せる。

「うん、それで……?」
努めて優しく促し、頭は別の事を考えていた。
"アレ"は無差別に取りついたのではなく、誰かからけしかけられた……?
そんな事を頭の中に巡らせる。

1198とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 23:35:59 ID:qy9IrL5E
<チョットストラグルー!ドコデスノー!?
<セシリアサン、オチツイテー

>>1196-1197
「蜂蜜……。」

頭の中である資料写真と、聞き及んだ話が思い浮かぶ。
王都の周囲で人を襲う蜂蜜の怪物の話、何れ処断はくださねば、と思っていた相手だ。

「……続けてくれるかい?」

1199とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 23:51:49 ID:bneCawE6

「連れられて、そこで強くしてやる、って言われた。
…………まるで、お話に出てきそうな怪物みたいな………えっと……。」

【一つずつ、自分の中の記憶を手繰り寄せていく。
どうやら、強くしてやるとの誘いに乗ってしまったようだ。

彼は劣等感が非常に強く、彼にとってそれは甘い響きだったのだろう。
逆に言えば、そこに漬け込もうと考えるほどの余裕が相手にあったということだ。

つまり、ビィバードは前々から目を付けられていたらしい。
おそらく、その片鱗が窺えるエピソードもあるのだろうが、当の本人の記憶には霞がかかっている。】

1200とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 23:54:51 ID:vWRnmYko
>>1198>>1199
「……救護班が着いた……?」

「強くしてやる……か。」
その手の誘いは自分も受けた事がある。
しかしそれは、やはり良い話ではなかった。

「……今もまだ、力が欲しいの?
キミは。」
辛い記憶を労わる様な声色で、静かに問う。

1201とある世界の冒険者:2013/07/07(日) 23:57:21 ID:qy9IrL5E

>>1200
『――居ましたわねっ、ストラグルっ!全くっ、事情も説明しないで――』
「セシリア、悪いけどアリーナと一緒にこの子、見てもらえるかな」
『んんっ……もうっ!!』
《せ、セシリアさん、落ち着いてください、ね?》

やって来たのは金色の髪を靡かせる娘二人。
一人は形相鎧に、一人はシスターを思わせるローブを纏っている。

>>1199
「……"化物"。」
怪物、と言う言葉に小さくはんのうし呟く。
心当たりはいくらでもある、別件である事を願うが。

「……ストレガスさんと同じ様に聞くけれど、
 君は、まだ強くなりたいのかい?」

片膝を付き、少年に目を合わせる。
まっすぐに、何処までもまっすぐに。

1202とある世界の冒険者:2013/07/08(月) 00:02:48 ID:Kp8ifsXU
>>1200-1
「…………!」

【現れた女性にびくりと反応する。
思わず、逃げようとする動作さえとって見せた。もはや反射だ。】

「……あ、あー……その……。」

【信頼はしていないが、とりあえず目の前の人物が今のところは危害を加えないと
分かっているため、その動作を押さえ込んだ。】

「……そ、そりゃ、そうだ。どうせなら、強くなりたい……!
だから、〝あんな爺さん〟と〝まん丸の化け物〟に―――――――。

――――あ…………?」

【少しばかり興奮してしまったが、それが記憶を吐き出す切欠になったようだ。
自分でも忘れていた言葉を自分が発し、それに困惑している。】

1203とある世界の冒険者:2013/07/08(月) 00:05:20 ID:OYhWil5M
>>1202
《大丈夫ですよ、怖くありませんから》
にこ、とそんなビィバードに視線を向けてしゃがみ込むのは法衣の娘だ。
流れるような金色の髪、柔らかい微笑みに銀色の瞳。
何処か、人を安心させるような雰囲気を持っている。


「よし解った、それなら、俺が君を――」
鍛える、と言い掛けた所で、ビィバードがナニカを思い出した言葉に反応し、言葉を止める。

「……! 落ち着いて、ゆっくり、深呼吸するんだ。」
そしてまずは、困惑を抑えようと。

1204とある世界の冒険者:2013/07/08(月) 00:08:45 ID:VkbR3fPM
>>1201
「お願い、まだ体も万全とは言えないの。
助けてあげて。」

神妙な表情で、傍らに居るクェスが願い入る。
しかし、ストレガス……。
ストレガスと言えば、商人の大御所では無かっただろうか。
良家の者であれば、立食などでその姿を眼にした機会もあるかも知れない。

>>1202
「………
(……そうか、この子……ここまで……。)」
不意に逃げようとする様子……
気にかかる事はあったが、強さへの渇望……。
今の状況から鑑みて、余程虐げられて来たのか。

「……大丈夫、大丈夫だから。」
それを思うと、強く肩を抱かずにはいられなかった。

1205とある世界の冒険者:2013/07/08(月) 00:10:35 ID:OYhWil5M
>>1204
《はい、任せてください》
『……! 貴女、ストレガスのご令嬢……?』

それを察するのはこの中の騎士関係で唯一帰属所属の娘だ。
一方、アルスはビィバードと話……法衣の娘はキョトン、とした後容態を見るようにしているが。

1206とある世界の冒険者:2013/07/08(月) 00:17:42 ID:Kp8ifsXU

「……あ、あ……そうだ――――あの、骸骨みたいな爺さんが……。
俺を強く――――強く、してやるって……〝これ〟を改造してやるって。」

【記憶がぐるぐると再生し始めたのか、かけられる声にも反応を示さない。

そういいながら、自身の左腕の赤い装具に右手をやった。
口ぶりとしてはその〝爺さん〟が主に行動を起こしていたような言い方である。】

「そうしたら、そうしたら…………丸い化け物の手が宙に浮かんで――――――ッ??!」

【話している最中にクェスによって肩を抱かれる。
あまりに突然なことに体が強張ったかと思うと後ろに、跳ね飛ぶようにしてクェスから離れる。】

1207とある世界の冒険者:2013/07/08(月) 00:23:45 ID:OYhWil5M
>>1206
「……やっぱり、あの老人か。」
『提出された資料にありましたわね、魔力異常を起こす、だとか』

考え込む様子で、一息吐く騎士二人。
対策は練ってあり、捜査も進めていたが……これは、貴重な情報だ。

「!」
《大丈夫です、落ち着いて下さい、怖くありませんよー》

逃げ跳んだビィバードに、困った様な顔で法衣の娘が声を掛ける。
無理矢理に手を取る事はしない。


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