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第二汎用スレ

2306ニクス ◆/yjHQy.odQ:2018/08/03(金) 00:39:23 ID:ekUuVSsc
「エスト、聞いているよ。ドクオ君からはここに来るであろう存在として、ではあるが、君をよろしく頼むと仰せつかっている」

「故に、師の顔を立てて精々とこき使わせていただこうと思う。期待しているよ」

各々の自己紹介を聞いて後、まずは一番近かったエストの前に立つ。
自身の顎に手を添え、少しばかりの冗談を交えた後、微笑と共に握手を交わす。
……明らかに、握手の瞬間の脱力に感じる【重さ】。
エストが聞いていれば知っているだろう。彼の体重は過密状態の血液と骨密度で200キロを超えるのだと。


「ではヘルちゃん、よろしく頼む。初対面の人間が来るとは考えていなかったが、これは僥倖と捉えるべきだろう」

「万が一獣化の兆候が出た場合、いつでも国外退去の手はずは整えてある。遠慮なく言って欲しい」

「撤退は恥でもなく、敗北でもない。今ここに君が立っていることこそが勝利と栄光を示すものだと、ネストは喜んで証明しよう」

笑顔で返しつつ、彼女に伝えるついでにと他の皆にも。
ネストの冒険者は交互に入れ代わり立ち代わり、この【ウェブ】を守るために国外から補充と交換を繰り返している。
これにより獣化を進行させないように拠点を維持している、と。
明るく、愛嬌のある彼女であるからこそ抱え込まないでほしいというリーチマンなりのエールだが。
言い方が言いたいことに特化しすぎて、含むような言い方になっているのは、彼の気質をよく物語っていると言えよう。
余談だが、リーチマンはヘルメスとの握手は体重をかけぬよう慎重に行っている。
エストに対して荒いのではなく、おそらくは女性相手だからだ。



「キョウ。私は何度か見かけたことがあるよ……バッカス以来だろうか」

「ニクスがどう君に言葉を伝えたかはわからない。だが敢えて言おう」

「気にせず、ただ君は君の戦いをしなさい。そのための助けを我々は惜しむことはしない」

「お互いの利害が一致することを願っている。今日はゆっくり休むといい」


頭を下げるキョウの肩に手を置き、簡潔に言葉を投げかけてから、離れた。
握手に感じるものは何だったろうか。
しっかりと繋いで握った指は、熱かった。


「――さて、改めて、ようこそ、【ウェブ】へ」

「ここは王都民の避難地域、及び敵性存在との戦闘における戦略拠点として機能している」

「一切の衣食住、生活のサポートは我々ネスト及びギルド連合が保証する」

「ここはあくまで戦うもののための寄り合い所だ、要請はしても強制はしない」

「自ら考え、自ら望むものへ、何をするべきか簡潔にさせるための場所と思って欲しい」

「ふむ……ヘルちゃん、君は女性でかつ魔術師だ。それも高位と見受ける」

「ゼオやジャックはこっちにはなかなか居着いてくれなくてね、魔術関連の面で協力してほしいことが間々あるのだ」

「それを加味して三層の奥の部屋を供与したい。広めの部屋で備え付けで一通りが済ませられる」

「エストとキョウには七層の一般区画の部屋を使ってもらおうと思う」

「ふむ、施設の詳しいことはこの冊子を呼んでもらえばと思うが…………」


手の中の冊子を手渡しつつ

「何か質問は? 緊急の案件があるなら今聞いておきたい」


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