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魔法世界の病院―食欲の秋は食中毒に注意―
643
:
とある世界の冒険者
:2015/03/05(木) 22:50:45 ID:nAiDUM1g
>>642
「――そうですか?」
彼女ぐらいの年齢で、無欲なのは――どうにも、彼の心をひっかくもので。
どうにか、見識を広くしてあげたい、ところではあったが。
「……それじゃあ、まあ」
「コーヒーでも、飲みます?」
空のマグカップを小さく振って。
とりあえず、この場所で一緒にお茶をするぐらいでどうだろう。
644
:
とある世界の冒険者
:2015/03/05(木) 22:54:39 ID:yFlh62w6
>>643
「はい。」
「本なんかは、モナー先生がプレゼントしてくれますし、お父様達も買ってきてくれますから。
彼女の知る外の世界は、大体が「本」や「口伝」だ。
それ故に、欲しいもの、というのも限られる。
「……はいっ♪」
645
:
とある世界の冒険者
:2015/03/05(木) 23:07:01 ID:nAiDUM1g
>>644
「じゃあ、いれてきますよ」
よいせ、とマグをもって立ち上がる。
確かまだポットの中に二人分ぐらいは残っていたはずだ。
「あー……コーヒーほど常習性のある嗜好品ってあとはタバコぐらいしかなさそうですよねぇ……」
重度のカフェイン中毒であるところの彼は、そんなことをぼやきながら歩いていく。
その背は猫背気味で、どうにも――愛嬌はあるかもしれないが、決して恰好の良い男性像ではない。
「――おさとう、いくつぐらいでした?」
どうにも締まりのない微笑みをもってマグを二つもってくる姿は、今度は人を脱力させるような印象で。
良くも悪くも、彼は春の陽だまりのような、そんな温い人物である。
テーブルの上にコーヒーがなみなみと注がれたマグを二つ置いて、どん、と砂糖壺を置く。
646
:
とある世界の冒険者
:2015/03/05(木) 23:12:18 ID:yFlh62w6
>>645
「あ、お手伝い……。」
し、ようにも出来る事は少ない、と思い直し。
動かそうとした車椅子をそのままに、佇まいだけを直して。
「……ぇへ。」
温いような、ぬくいような笑みを見て、こちらも表情を崩してしまう。
この人のこういう、お医者の先生様なのにふわりとした所が、好きになってしまったのだ。
小さい世界の中で、ゆったりと一緒の時間を過ごしてくれる、こんなところに。
「みっつがいいです、苦いの、苦手ですもの。」
647
:
とある世界の冒険者
:2015/03/05(木) 23:19:15 ID:nAiDUM1g
>>646
「眠気覚ましに苦いのがいいんですがネ――」
砂糖壺から角砂糖を小さなトングでつまみ、マグに沈めていく。
黒い海の中で、白い塊は解けて消えていく。
「あー……おいしい」
ポットの中に入っていたコーヒーは少しぬるくなってしまっているが
猫舌のこいつとしては丁度いいのだった。
648
:
とある世界の冒険者
:2015/03/05(木) 23:21:08 ID:yFlh62w6
>>647
「やぁです。 ……このまま、ニパレノールさんとずーっと眠れたらいいのに。」
時々、消えてしまいそうな事を言う。
カップを手にとって、口を付けはぅ、と息を一つ吐き出す。
「……熱いの、苦手ですもんね。」
くすくす。
ぬるめの飲み物も、一緒に居たおかげでもう慣れてしまった。
649
:
とある世界の冒険者
:2015/03/05(木) 23:38:55 ID:nAiDUM1g
>>648
「……気がついたら熱いものは受け付けなくなってしまいましてねエ」
なんでだろう、と肩を竦めて。
とくに原因やきっかけなんてなかったはずなのだが――。
「――」
眼鏡の曇りをハンケチで拭いながら、ぼんやりとしていて。
不意にアイシャの方を見ると、眼鏡をかけなおしながら、何となく見つめる形になる。
「……」
どこまで、一緒にいられるのか。
そんなことを考えていたからか――ぼーっと、見つめて。
650
:
とある世界の冒険者
:2015/03/05(木) 23:46:29 ID:yFlh62w6
>>649
「んー……好み、って結構子供の頃で決まるらしいですよ?」
ちびり、とカップの珈琲を少しずつ、ほんのすこしずつ減らしていく。
一気に摂取してしまっては、また身体がびっくりしてしまうからだ。
見つめる姿は、病的に――といっても、実際「そう」なのだが――儚い。
線は細く、カップを持つ指先は小さく頼り無い、真っ白な肌は体温も低く、硝子細工の様に
触れればすぐに壊れて、なくなってしまいそうだ。
狸顔の医者に言わせれば、回復傾向にはある――――然し、
矢張りそう長くは生きられない。 魔術や、技術でどうしようとも、元の体が、脆すぎて。
「そろそろ、お部屋、戻りましょうか。」
「ニパレさんも、眠くてぼーっとしてますし、ね?」
そんな視線を察したのか、きぃ、と車椅子を揺らして。
目線と声色で、部屋までのエスコートを、ねだる。
651
:
とある世界の冒険者
:2015/03/05(木) 23:58:44 ID:nAiDUM1g
>>650
「――あ、いや――。……ええ、そのようですネ」
いくつかの言葉を飲みこんで、ゆっくり立ち上がる。
気を遣わせてしまったようで――不甲斐なさにゆるゆると首を横に振る。
「ええ、部屋までは一緒にいましょうカ」
そうして、ゆっくりと車いすを押していく。
少し談笑しながら歩いて――病室に入って、寝かせてやってから笑って、別れる。
「……あと何度、か」
病室から離れて、小さくぼやく。
あと何度、笑って別れられるだろうか。
//ではきりもいいのでこんなところでー
652
:
とある世界の冒険者
:2015/06/23(火) 22:21:56 ID:At2YbNDE
透ける様に白い肌に気怠さを感じさせながらも燃える様な緋い目、
大小の煌びやかなピアスを吊り下げた長い耳を持つ銀長髪の少女。
簡素な病衣に対して動く度にジャラジャラと大きな音を立てる過剰な量の装飾品を身に纏っている。
「…だっるぅ」
少女、ジャラリジャラリと廊下を行く。
653
:
置きRP用 シャキン
:2017/01/28(土) 21:56:09 ID:4i4Yw.42
フルークガストカンパニ内にて
笛の音が聞こえる
あの色が見える。全てが土色の世界。
全ての兵士が同じ顔に見えた。
そして、士官がもう一度笛を鳴らす
――今こそ悪しきソルビニアから我らがベルジニアの領土を取り返す時だ!
やめろ
――ベルジニアのエ・ラン・ヴィタールを奴らに示すのだ!!
ヤメロ!
――全軍突撃!!
「ヤメロォォォォォォォぉぉ!!」
フルークガストカンパニーの中で叫び声と共に飛び起きる。
過呼吸気味の息遣いに、目の下は隈が出来ている。
「寝てた……のか?」
異臭を放つ泥が付いた服のまま、如何やら寝ていた様だ
目の前には昔、武器工房に頼んでいた銃器の青写真
そして、新たに創ろうとしている徹甲弾の改良型
その改良型にネジ山を切っりおえ、それらを組み立てていた所で恐らく気を失ったのだろうか
「……くそったれが」
自身の服を睨みつけてそう呟く。戦いのときや女との会話では気が付かなかったが、この臭い
あの時の臭いに良く似ている
「……着替えるか」
ふらふらと店内にある服の予備を漁る。普段なら着ない服も今なら無料のバーゲンセールだ
誰も文句は言わないし、言えないだろう
黒色の服装を手にそのまま、着替え室に入る。
654
:
とある世界の冒険者
:2017/01/28(土) 21:57:54 ID:4i4Yw.42
//この置きレスは無視してください……すみません
655
:
うさぎ
:2017/11/06(月) 21:47:51 ID:a0l8AeZg
tp://ssks.jp/url/?id=1451
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