古村治彦の酔生夢死日記:マイケル・グリーンによる野田新首相に対する祝辞 http://suinikki.exblog.jp/16798140/
「日本の新首相は“正しく右寄りに”踏み出そうとしている
(Japan's new prime minister is a step in the right direction)」
フォーリン・ポリシー誌(Foreign Policy)
2011年8月29日 マイケル・J・グリーン(Michael J. Green)
(略)しかし、私は野田新首相の誕生についていくつか期待していることがある。
野田は国家安全保障に関してれっきとした保守派である。野田は安倍晋三元首相や
前原誠司(野田の盟友であり菅内閣の外務大臣だった)の系統に連なる。(略)
野田の父親は陸上自衛隊に勤務した自衛官だった。野田が民主党所属の政治家に
しては珍しく日米同盟や防衛問題に強いのは父親の影響もある。(略)
野田は自由貿易主義者であり、環太平洋パートナーシップ(TPP)への参加を支持
している。また財政の面では保守主義者であり、健全な財政を求め、税制の抜本的な
改革のの一環としての消費税の増税を主張している。最も素晴らしいことは野田が
民主党の実力者である小沢一郎に媚びへつらうことを拒絶して民主党代表選に勝利
したことだ。小沢は党内の国際主義者たち(internationalists 訳注:アメリカの利益
になるように行動するグローバリストのこと)の邪魔ばかりしてきた。小沢は汚職で
告発され、党の代表から退くことになった後でも、干渉を続けている。
民主党初の総理大臣となった鳩山由紀夫は、夢見がちなポピュリストだった。
彼は触れるものほとんど全てをダメにした。鳩山の後継総理となった菅直人は
運がなかった。(略)
野田はまじめに政策に取り組み、日本が前進するために必要な政策をきちんと主張し
続けてきた。日本の政治システムはいまだに機能せず、ゴミのようなものだが、
少なくとも総理大臣の質は改善されつつある。