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おんj艦これ部 パパの会

1名無しのおんJ提督:2015/12/27(日) 19:52:31 ID:gzEkDh/U
主に「艦娘が妻・娘であったら」と言うような妄想を書き込んでいく場所やで
執事や奴隷など、そういう系の妄想もウェルカムウェルカム〜

245名無しのおんJ提督:2016/02/15(月) 00:23:20 ID:3ScQeaWA
ハッピーバレンタイン!
と、寝室にやってきた娘たちは、楽しさ三割心配七割といった様子。
その表情に、たかだか喉風邪にする対策には大げさすぎたのかな、と後悔しないでもない。
後から聞いた話だと、風邪で引っ込んでたから昨日僕に見られるリスクなくお菓子教室を開けたから結果オーライらしいが。

ママと三人、協力して作ったトリュフチョコは、あまいホワイトとちょっと苦いブラック。
不格好でパウダーのかかり方にムラもある、最高においしいプレゼントだった。

さて、それとココアを部屋で味わいつつダラダラしていると、リビングの方からかしましい声。
どうやらお友達が来たらしい。学校に持っていけないから、休日家でパーティにするのかな。
仲良きことは美しきかな。

喉が渇いて台所に行くと、如月ちゃんとばったり。
ばたばた逃げていったから、寝間着がそんなに変だったかな?と思っていると、またぱたぱたと駆け戻ってきた。
その手には小さなラッピング。ご丁寧に僕の分まで用意してくれていたらしい。
お礼の言葉と共にそっと頭を撫でてあげると、満足した様子でパーティに戻っていった。
寝室で開けてみると、ちいさなハートがいくつか。
ダックワーズというものらしく、可愛らしい見た目と如月ちゃんに似合う、ふかふか甘い口当たりだった。

その後も、どうやら白露姉妹やら大学生組やらが来たようで、我が家はにぎやかなままだった。
要するに女子会だったわけだ。一日中。
感染させない意味でも水を差さない意味でも、風邪でよかったのかもしれない。寂しいけど。
解散後に残されたチョコは、見舞いなのかバレンタインなのか。どちらにせよお返しを思うと嬉しい悲鳴をあげるしかない

その夜、寝室にて。健康なる妻が風邪っぴきに追い出される寸前、振り返って言った。
「それで、何か言い訳はあるの?」
「何のこと?」
「私というものがありながら、本命チョコでデレデレしてたじゃない?」
「本命?」
「き・さ・ら・ぎ・ちゃ・ん」
「ぇっ」
「ぱたぱた往復するから何かと思ってみんなで見てたわ」
「見てたのかよ」
「えぇ。浮気の現場を!」
「浮気……。そもそもあれは義理だよ」
「本命よ。顔を見ればわかるわ」
「いや、流石にないでしょ」
「…ま、いいです。どちらにしても、お返しはちゃんとするんだよ?」
「そりゃもちろん」
「よろしい。ご褒美、あげる」
「んむっ…」
「……おやすみ。早く治してね」
特製チョコの味はちょっと苦くて、それを運ぶ舌は蕩けるほど甘かった。
しばらくは寝られそうにないし、村雨ちゃんには永遠に敵いそうにない。

246名無しのおんJ提督:2016/02/15(月) 22:27:50 ID:IleeSgxg
今年もバレンタインデーがやってきた。
グラーフと自分の場合はプレゼント交換みたいな感じだ。
今年のチョコはワイン入りの大人の風味のものだ。
……実は買ってきたものだけど。

「今年も用意したのか?」
「もちろんだ伯爵さん。」
「ほれ、今年もこの包みをあげよう。」
「では、私からも。」
……こういった具合の軽い感じで互いのチョコの渡し合いは終わった。

グラーフからのチョコはっと……えっ。
自分が買ってきたものと同じじゃないか。
ははは、私達はそれぐらい気が合うのだな、と思いながらチョコを味わうことにしよう。

あと、家に小さな花束がリビングの一角に置かれた。
これまではもちろん、これからも家族団欒の良い日々を願って。

ところで、最近娘と似たような人が街に居たのを見かけたらしい。
それを旦那に話したらドッペルゲンガーみたいだなとちょっと恐ろしいことを言われた後、
「私も最近だな、顔つきが私と似ている子がスーパーで買い物をしているのを見たことがあるぞ。」
「だけどいかにも日本人な顔の黒髪の子だったなぁ。」と話してくれた。
不思議な事が立て続けに起こるもんだなあ、と思った。

247名無しのおんJ提督:2016/02/16(火) 20:15:52 ID:PzjYD2EM
バレンタインデー、女性が慕う相手に対して愛を込めてチョコレートを贈るイベント。
高齢者の多い地域で生まれ育ち、小中高と貰える機会が無く、初めて貰ったのは鎮守府に着任してから。
艦娘達は互いにあげたり、思い思いの人に捧げるために作っている姿を見て大変なイベントだなと思った。

…そんな中、それに一切興味を示さなかったのが嫁になる前の雲龍。執務室で窓から空を眺めている。ぼんやりと雲を。

「君は作らないのか?」
あの時思い切って聞いてみたのはなぜだろうか。
秘書艦だったから?それともその頃から…?
呆れたようにため息をついて君は「どうして?」と質問で返してきたのを覚えている。視線は外に向けたまま。
「どうしてって天城も葛城も作っているし…」
「…別に私は空母の方々や他の艦艇を慕っている訳ではないし」
「そうか…」
「そうよ」
一拍置いて。
「あなた、ひょっとして欲しいの?」
「ゴホンッ?!」
唐突だった。そういう事に縁がなかったから特に何も考えていなかった筈なのに見透かされたかのような言葉。
そしてジッと彼女は僕を見てくる。普段のフワフワしたような目ではなく少し座った真剣な瞳で。

「……分からない」
やっとの思いで出た言葉はそれだけ。
つまらない奴だと我ながら思った。
「ふーん…」
会話はそこで終わった、気まずいから書類を眺める。編成は、遠征は、演習のメンバーは……。
普段以上に真剣に。ごまかすように。


「提督、口を開けて」
「ん?」
目を皿のようにして書類を眺めている自分の元へ彼女は来た。
彼女の顔が、顔が近づいて。
「ん…」
「んんっ…!?」
自然に彼女の唇が僕の唇を塞いだ。
甘い唾液、チョコレート味のトロリとしたそれが少しずつ流れ込む。
ゴクンゴクンと喉が鳴り、身体の中へ溶け込んで。耳、鼻、顔、体中が熱くなったのが分かった。
「まさか提督が欲しがると思わなかったから、今年はこれしか出来ないけれど…。 今度はちゃんとしたものを作ってあげるから……」
あの時彼女は、顔を真っ赤にしながらチョコレートを持っていたはずだが、どこのメーカーの何という製品か未だに僕は知らない。


それから彼女は毎年ちゃんと手作りのチョコレートをプレゼントしてくれている。
今年は山雲と一緒にお揃いのチョコレートを綺麗にラッピングして手渡ししてくれた。うん、バレンタインは良いものだと思う。
あの時からずっと変わらないだろう。

248名無しのおんJ提督:2016/02/16(火) 22:55:20 ID:3ScQeaWA
やっぱりバレンタインって最高だわ
ニヤニヤキュンキュンする

249名無しのおんJ提督:2016/02/18(木) 17:25:53 ID:aVLlvPaY
バレンタインボイスいいねぇ…中毒性半端ない

250名無しのおんJ提督:2016/02/18(木) 19:11:12 ID:3ScQeaWA
さ、その中毒具合を軽く家族のシチュエーションに落とし込むのだ
ほれほれ

251名無しのおんJ提督:2016/02/18(木) 20:59:05 ID:aVLlvPaY
>>250
あれどっちかと言うと二人の時に言いそうなボイスだと思うんですけど(名推理)

252名無しのおんJ提督:2016/02/18(木) 21:04:48 ID:3ScQeaWA
>>251
娘さんたちが寝静まった寝室とかね?
家族団らんのって意味じゃなくてこっちの時空にって意味よ 紛らわしくてすまん

253名無しのおんJ提督:2016/02/18(木) 21:23:57 ID:aVLlvPaY
>>252
ちょっとイケない雰囲気不可避なんだよなぁ…
お返し(意味深)て

254名無しのおんJ提督:2016/02/18(木) 21:30:43 ID:3ScQeaWA
>>253
愛撫とキスと隠喩・示唆まではここで出たね
そこまでで夫婦のシーンを切り取るもよし踏みこんじゃうもよし
もちろん胸に秘めるのもよし お好きに

255名無しのおんJ提督:2016/02/19(金) 20:11:48 ID:QFpJGULA
嫁も娘もバレンタインボイス来なかったです…。
なので代わりに飛龍を生け贄へ。

256名無しのおんJ提督:2016/02/19(金) 20:15:11 ID:oeP/ppLI
タンクの中に入れたお米たちの発酵作業も進んだ2月の半ば。
ようやく、初酒の『今朝しぼり』が完成した頃に嫁の編集の飛龍がやって来た。
「はい、これ今回の原稿」
「はいはい、うんうん! 今回も特に私が推敲する必要もないね」ペラペラ
「…編集ってこんないい加減なの? 村雨の旦那さんはかなり手直しさせられるって聞いたけど…」
「へえーそうなんだぁ! でも私が手直しするとこの文がおかしくなるからなあ。大学の成績とか雲龍の方が良かったじゃない?」
「いや、仕事…」
「私の仕事は期限内に雲龍に書かせて届けるのがお仕事っ! 書いてるなら後は届けるだけだから、ね!」
パワフル。実にパワフルだ。
マイペースで掴みどころのない嫁を翻弄するのは、この飛龍だけ。
(鎮守府では加賀の説教を聞き流していて、加賀から毎回愚痴を聞かされてたなあ…)
正直、雲龍は困惑していると思うが、見ているだけの傍観者の僕からすると、そんな彼女の姿は見ていてとても面白い。
「お母さん、困っているのね��」
「そうだな。 まー昔からあんな感じだったよ」
山雲もヒョッコリ顔を覗かせて、母のタジタジする姿を見に来たがニコニコしている。僕と同じ感想なんだろうな。
「それより��お父さん��?」
「どうした?」
「飛龍さん、納豆食べたの��? 納豆にいる虫さんフヨフヨしてるのね��」
「!? 飛龍、てめえ納豆食ってきたんじゃねえだろうなあ!」
「朝にしっかり食べてきたよ? あっ…!」
「よし、出てけ。 この酒蔵から離れろ!」
「ごめんなさーい!」
今年のウチの稼ぎをフイにするところだった。酒造中の酒蔵に納豆食ってくるとか、飛龍め…。
日本酒を作るときに納豆菌が混ざると死ぬ。大袈裟ではなくて、納豆菌が大繁殖して日本酒が腐敗、酸化してしまうので本当に酒として死んでしまうのだ。
「でも��お父さん��、ここには納豆の虫さんはいないわよ��」
「良かった、えらいえらい」ナデナデ
「えへへへ…」
ありがとう娘、頭を撫でずにはいられない。母譲りのフワフワマイペースを持つ自慢の娘には『何か』見えているらしい。
我が家の収入源の柱はなんとかなった。ホッと一安心。

257名無しのおんJ提督:2016/02/19(金) 20:15:46 ID:oeP/ppLI
「ではかんぱーい!」
「乾杯」
娘が昼寝についたあと、リビングで飛龍と雲龍は飲み始めた。僕が注いだグラスをカチンと交わし合って。
今朝搾ったばかりで、今年一番最初のお酒『今朝しぼり』。それは今年の行方を決めるであろう大事な一杯。
飛龍は毎年こうして今朝しぼりを飲みに来て評価をしてくれる。

(多聞さんも呼んでも良いんだけど、きっとあの人飲んだら止まらないからな…)
当然、このひとときが主人として緊張が一番大きい。
僕は固唾を呑んで見守る。
「うん、今年のは荒いかな?」
「荒いか、やけに発酵が活発だったんだよなあ…」
「でもお酒の香りが一気に広がっているから、私はこれ大好きだよ? 去年より好きかも」
「よし!」
「良かった」ホッ
僕は思わずガッツポーズ、そして雲龍もホッとため息。出来の良いお酒と評価されるのは職人として冥利尽きる。これで今年も胸を張って、お客様へお酒を提供できそうだ。
「喜ぶねー、セ・ン・パ・イ。 もっと飲んでいい?」
「おう良いぞ、開けた分は全部飲め」
「ワーイ、じゃあおかわり! 雲龍ジャンジャン入れて入れて!」
あ。
マズイ、嬉しくて気が大きくなってしまった。
遠慮はしてくれ、頼むからと言いたかったが後の祭り。結局飛龍は湯水の如くお酒を飲み始めたのだった。


「んっふ〜♪ 多聞丸、チョコあげる、チョコ♪ 一応手作りだよ? 大事に食べてね♪」
おお、寝言でも惚気てる、惚気てる。
酔っ払うとすぐこいつからは多聞丸が口から漏れるなあ。
もうバレンタインは終わったぞ。

机に突っ伏して顔を真っ赤にして寝る女性、しかも手にグラスを持ったまま。これを見てどこの誰が某出版社の敏腕編集だと思うのだろうか…。
先輩後輩の間柄ながら、色々と不安になる。飛龍が結婚していて本当に良かった…。
「電話したら山口さん迎えに来るって言ってたわよ…」
「うん、ありがとう。 手間かけさせて悪いな」
「これくらい、いつもの事だから」
「いつもの事ってなるのは頭が痛いんだけどなあ。 コイツのこの姿は山雲の情操教育に良くない」
「納豆の菌よりも?」
「納豆菌は別格!」
飛龍が起きてると『淡白だ』とか『もっと惚気を!』と騒ぐだろうが、これが僕ら夫婦の会話。隣に寄り添って、淡々とちびちびと話すのが我が家流なのだ。だから変えないし、変わらないだろう。

(雲龍が惚気る姿は見てみたいけれど…)
「私もあんな風にあなたの名前を言ったほうがいいかしら?」
「え?」
心を平然と読む我が妻。驚く間もなく、押し倒されて妻の唇が僕の唇と重なる。ああ、飛龍にかなり飲まされていたもんなあ…。
口の中に酒の香りがフワッと広がり、目が合う。
目は朧気。顔も紅潮し、眉毛も垂れている。息も荒い…。
「雲龍?」
「ねえ…」
ダメだ、このままだと……。
蛇に睨まれたカエルの気持ちが分かった。雲龍に僕の理性が睨みつけられて動けなくなっている。
陽は高いのにこれでは…。

ピーンポーン!
救いの主は意外と早く現れた。遠くからエンジンとブレーキ音。
そして呼び鈴。
「僕が出るから、雲龍は休んでて…」
逃げ出すように、僕は雲龍からするりと抜けて玄関へと走り出した。
いや逃げ出したのが正しいか。
多聞さん、僕にはまだ惚気は早かったみたいです…。

258名無しのおんJ提督:2016/02/19(金) 20:18:26 ID:U1Az818A
山雲の波がうまく表現できず、文字化けしましたごめんなさい!
したらばだからですかね…

あと勝手ながら村雨ニキの名前も出させて頂きました
よく考えたらエッセイと小説が乗る雑誌ってどんな雑誌なんだろうか…

259名無しのおんJ提督:2016/02/19(金) 21:54:58 ID:Ig4yNLbg
久々にレスする…

今日隼鷹とのケッコン指輪が配送されたメールが届いた
いつ届くかわからないけど、届いたらここに画像貼るよ

260名無しのおんJ提督:2016/02/19(金) 23:39:10 ID:VTEiJNrk
おっ、ここがパパの会なんだ?
まとめるのは後日になりますがよろしくお願いします

261名無しのおんJ提督:2016/02/20(土) 00:50:36 ID:3ScQeaWA
>>258
雑誌違っても作家同士でつながりがあるかもしれんからねぇ
劇作家・小説家の「僕」とライター青葉、小説家の隼鷹ネキ、エッセイスト雲龍さん、ジャーナリスト摩耶ニキあたりかな?物書きは
雲龍さんとこはいつもふわふわした中に甘さがあっていいなぁ…

>>259
お、久しぶり 楽しみだねぇ

>>260
いらっしゃい。ゆったりやろや。

262名無しのおんJ提督:2016/02/20(土) 21:59:59 ID:SB9X2LYM
家内が久しぶりに飲んで帰ってきた。
かなり酔った状態のようだ。まあ自分のことは言えないが。
ふらつく家内の足取りを支えて椅子に座らせる。
気付けの水をコップに注ぎ、机に置く。

しばらくしたら今度はベッドまで運ばないとな。一人でなんとかいけそうだが、それでも一杯一杯だ。
さて、ほとぼりが冷めるまで私はこないだもらったチョコレートをつまむとしよう。
流石に酔った家内を目の前にしてアルコールはいただけないから、サイダーにでもしようか。

この冬も床暖房は大活躍だ。キッチンにいても椅子に座っていても冷えない優れものだ。冷え性の妻も讃えるほどに。

263名無しのおんJ提督:2016/02/20(土) 22:15:06 ID:SB9X2LYM
さて、家内の様子でも伺うとするか。
水は少し飲んでくれたようだが……ものの見事にテーブルに突っ伏して寝てしまっている。かわいい寝顔をそのままにしたい気持ちもあるが、布団で寝ないと風邪を引いてしまう。

私は家内の後ろに立ち、そのまま持ち上げ、抱きかかえる。いわゆるお姫様だっこというものだ。
妻は想像してたとおりの重さだったが無事にベッドまで運び、布団を被せた。
初めてのお姫様だっこの締めは耳元へのささやき。
大切な人に愛の言葉と「おやすみなさい」を。

264名無しのおんJ提督:2016/02/20(土) 23:08:25 ID:sxE5HASI
今日は新しく、近所に来たプリンツちゃんの歓迎パーティーをした
元気は良いみたいだが、空振りが多い子らしい
パーティ―の後に嫁に鼻の下伸ばし過ぎだと言われ、怒られてしまった…

265名無しのおんJ提督:2016/02/21(日) 00:35:43 ID:VTEiJNrk
まとめられたので改めてよろしくお願い致します。

私:深海棲艦との戦いにより執事学校を中退し、鎮守府に仕官した提督。その後、陽炎家の執事としても雇われる。
昼は提督、夜は執事の二つの顔を持つが、舞風や野分との関係は鎮守府の面々には秘密である。はずだったが・・・?

舞風:名家、陽炎家の令嬢。非常に明るく、度々稽古を抜け出すが艦娘としては非常に目を見張るものがある。
何をするよりダンスが好き。野分とは仲が良い。

野分:舞風の幼馴染だったが鎮守府に着任すると同時に陽炎家の息女となる。
真面目だが舞風の押しには弱い。大の甘党。

奥様:若くして逝去した当主に代わって陽炎家を護る。非常に若々しく、かつては練習巡洋艦ではと噂される程の美貌の持ち主。
偶然見つけた学生時代の同人誌から当時のPNがカトリーヌだった事が分かっている。怒ると怖い。

陽炎家:我が鎮守府の懐を支える、海沿いにある地元でも名のある名家。
鎮守府近くにあり、鎮守府の宿泊施設は陽炎家から提供されたもので艦娘からの評判はすこぶるよい。

266名無しのおんJ提督:2016/02/21(日) 00:50:27 ID:3ScQeaWA
酔って帰ってくる人が居たり、摩耶さんとこにプリンツちゃんがやってきたり
執事さんと陽炎家がやってきたり(まだ戦時かな、戦後の予備みたいなものかな?)
みんなわいわいしてて僕はうれしいですよ……

267名無しのおんJ提督:2016/02/21(日) 03:09:38 ID:f7.3xaAE
ワイパパの会を初めて知りスレを見るも設定がこってて関心した

268名無しのおんJ提督:2016/02/21(日) 17:46:24 ID:uWE/mVGQ
>>265
舞風家超名門なんやねー
執事パパとか酒屋親父の僕低めの見物
お話とか見てみたいなあ、よろしくなー

269名無しのおんJ提督:2016/02/22(月) 22:26:30 ID:VTEiJNrk
「うーん、ここは……そうしてここで……」
艦娘といえど陽炎家を継ぐ者として日々教養を高めなければいけない。奥様が普段から仰せになっている言葉だ。
時折唸りながらも机に向かっている舞風様を脇目に私は紅茶とケーキをご用意する。
今日のチョコレートケーキは特別に取り寄せた一級品で、特に野分様は普段以上に勉学に励んでいる。
お世話を任されている私としてもおふたりが成長していくのはとても誇らしい。

「そろそろ休憩に致しましょう。只今紅茶をお淹れしますので……」
時計の針が3時を指したところでおふたりに休憩を促しケーキを切り分ける。
だが神は私に対してはケーキの様に甘くはないのだ。それも今日に限った話ではない。

270名無しのおんJ提督:2016/02/22(月) 22:27:40 ID:VTEiJNrk
「舞風お嬢様……?」
紅茶を淹れ終わったところで私はふと気づいた。舞風様のお姿が見えない。
舞風様は私の一瞬の隙を突いて、音もなく煙のように消えてしまっていた。
これも艦娘として鍛錬した成果なのだろうか、等と浸っている場合ではない。
いつの間にかテーブルに移りケーキを頬張っている野分様に聞くと、

「もにょもにょ……あの、その……」
あっ……(察し) とはこの事である。野分様は既に舞風様に買収されていたのだ。
その口元に付いたチョコレートと二人分のケーキ(最も一人分は野分様のお口に収まっているようだが)。
甘い物には目がない野分様の事だ。事前にケーキと引き換えに見逃すよう頼まれていたのだろう。
私は舞風様が残した参考書らしき本を取った。こ、これは……?

271名無しのおんJ提督:2016/02/22(月) 22:29:16 ID:VTEiJNrk
「競技ダンスのハウツー本……?」
確かに舞風様は踊るのが好きだ。それも今のように稽古や勉強を抜け出す程に。
その度に私は奥様からお叱りを受けてきたのだから、それは私がよく一番知っている。
しかし、舞風様が競技ダンスに興味をお持ちだったとは聞いた事がない。
なぜなら競技ダンスとは一般的に男性がリードを、女性はそれに答えていくもので、
女性でありながら自らリードしていくタイプの彼女には合わないからだ。

「ごくん。あの……本当は舞風には黙ってるように言われたのですが」
二人分のケーキ……否、1ホール分のケーキを平らげた野分様が口を開く。
どうやら彼女は全て知っていたらしい。
「提督は学生時代に社交ダンスをしていて大会にも出ていたとか。それで舞風が提督と踊りたいって」
なるほど。だがそれならばこうして逃げ出す必要もない。私にできる事なら何だってして差し上げるおつもりだ。
疑問に耽る私を察したのか野分様は続ける。

272名無しのおんJ提督:2016/02/22(月) 22:32:49 ID:VTEiJNrk
「でもそれなら上手に踊れる姿を見せて褒めて欲しいって。それで……」
疑問はすぐ消え去った。つまり、舞風様のが逃げ出したのも、あの演技も全ては私に褒めて貰う為か。
今頃は鎮守府の何処かでステップの練習でもしているのだろう。普段は表情には出さないか今日に限っては自然と頬が緩む。
だが社交ダンスとは男女のカップルで共に踊るもので、慣れない初心者であれば講師や練習相手が必要だ。
そうだ……ちょうど、リード役ならここにいる。私は上着を羽織り直す。

「野分お嬢様。舞風お嬢様の居場所はご存知ですか?」
僅かに頷く野分様の手を取り、彼女の口元をチーフで拭う。
仕方がない……今日は臨時のレッスンだ。それと奥様には後程お願いして稽古に社交ダンスを追加して頂こう。
窓の外では雪花が華麗に舞っている。私は主のいない小さなコートを手に取ると、静かに部屋を後にした。

273名無しのおんJ提督:2016/02/22(月) 22:34:46 ID:VTEiJNrk
おわり

背景は戦後ですね。残党がまだ残っていて鎮守府は民間船の護衛や哨戒の為に存続している感じです。

274名無しのおんJ提督:2016/02/23(火) 00:46:41 ID:nwdz2JtY
「お父さんみてみて〜にゃん」
仕事を終えて風呂から出てみると、僕の座布団の上に可愛い子猫がいた。
カチューシャに紙で作ったであろう耳がピーンと立っていて、ニャンと招き猫のように両手を挙げている。
「今日は〜猫の日って聞いたから作って見たの〜にゃん、どうかしら〜にゃん?」
たどたどしい語尾も相まって可愛さが急上昇、さすが僕の娘。
「うん、とってもかわいい猫ちゃんだ」
自然と僕も笑顔になる。
そして娘の頭の上に手を伸ばしナデナデ。本当の猫のように気持ち良さそうな表情をして楽しんでいる。
娘は猫よりも犬のような感じがしたけどなあ…、猫はどちらかというと…。
「にゃん」トントン
背中を叩かれた。ああ、これは……。
振り向けば居たのはさらにモコモコした大きな母猫。構ってほしそうに頭を出して来る。
「よしよーし…」
「にゃん」
撫でてやると気持ち良さそうな声を出すが表情は変わらない。
右手が娘、左手が妻と僕の両手はナデナデによって塞がってしまった。
(ん?)
ふと、頭を撫でながら眺めて気がついたが、手作りの山雲カチューシャと比較してしまった。
(大人げない……)
そう、雲龍が付けていたのは本格的な市販の猫耳カチューシャ。しかもダ○ソーとかドン・キ○ーテで売ってるようなものではなく、本格的なコスプレ用のそれだった。
「いつ買ったんだ、それ」
「ヒ・ミ・ツにゃん」
「秘密って…」
はぐらかされた。
…まあ猫耳ごときで目くじらを立てるのも大人げないか。
「ねえ〜、お父さん眠いの〜」
「んー、なら一緒に寝ようか?」
「うん!」
「私もにゃん」
「はいはい…」
「今日はお父さんが真ん中〜」
娘がアクビをして眠そうに目を擦る。
もうそんな時間か。
娘からポジションの固定までされてしまったが、今日は三人で川の字になって寝よう。
もちろん娘の希望通り僕は真ん中で、両脇に可愛い猫を2匹携えて。

そんな猫の日の夜。

275名無しのおんJ提督:2016/02/23(火) 00:56:06 ID:nwdz2JtY
>>273
スイートな雰囲気がとても良いですね
苦い哨戒や護衛の任務が有る中、限られた自由を楽しもうとしてる舞風さんとニキの空気が甘くて、対照的…
切なさにあるこの空気、大好きです

276名無しのおんJ提督:2016/02/25(木) 00:12:30 ID:VTEiJNrk
可愛らしい猫さんに囲まれて幸せそうで何よりです
ですが奥様でしょうか。一体どこでその様な物を・・・気になりますが知ると後が怖そうだ

277名無しのおんJ提督:2016/02/25(木) 09:38:52 ID:H.7skMUA
(ただいまです)
(友人との旅行中に家族が見えました)
(水族館で感嘆する睦月や、海辺ではしゃぐ朝霜がいました)
(村雨ちゃんとゆっくり二人旅はまだまだずっと先だねと笑いあいました)

(猫の日や競技ダンスとみんなも楽しくやってるようで何より)
(みんなは楽しくやっても現実とごっちゃにしないようにね)

278名無しのおんJ提督:2016/02/25(木) 18:27:06 ID:sxE5HASI
摩耶様が居るのにプリンツに浮気しそうで辛い

279名無しのおんJ提督:2016/02/26(金) 01:09:37 ID:aVLlvPaY
頭なでなでされるのが週末の楽しみだったり
多分鈴谷の身長ならいい感じに手が届くはず

280名無しのおんJ提督:2016/02/26(金) 06:34:30 ID:H.7skMUA
>>278
ちょこちょここっちで(友だちとして)遊べばええんやで
可愛いことにもかわいい子に心動かされることにも罪はない
如何に一線を護るかや 悩みすぎないようにな

>>279
なでなではするのもされるのもいいよなぁ
抱き合った時に背中撫でられたり、座って・寝転んで身長差を近くして撫であったり、
もちろん頭も撫でてあげたり、不意に村雨ちゃんからだけじゃなく娘たちからも撫でられたり
優しく触れ合うと熱と愛が直接伝わってるみたいでホッとするなぁ

281名無しのおんJ提督:2016/02/26(金) 22:09:15 ID:7WzldkmA
>>276
嫁はどこからか凝ったものを持ってくるので…
聞いても多分はぐらかされるんじゃないかと、ただそれも魅力ですね


>>278
妄想のサイドストーリーを書いて昇華させるとええと思うで
浮気にならん際どいラインを攻めるのもアリかと

>>279
頭ナデナデされるんか、てっきりするのにちょうどいい身長やと思ったら
でも雲龍にナデナデされるのも悪くないな…

282名無しのおんJ提督:2016/02/26(金) 23:27:47 ID:H.7skMUA
723 :名無しさん :2016/02/26(金)22:44:30 ID:wfZ ×
実はパパの会同人誌を検討したことがある

詳しく話を聞かせてもらおう(ワクワク)

283名無しのおんJ提督:2016/02/26(金) 23:51:48 ID:VTEiJNrk
町内の交流をオムニバス方式に纏めていそうですね
もうすぐ雛祭りですし、それをテーマに纏めてみるのも面白そうです

そろそろ雛祭りに向けて新しい着物を新調して差し上げなければ

284名無しのおんJ提督:2016/02/27(土) 01:04:11 ID:H.7skMUA
ひな祭りならどの家庭でも時代でもどんな文化背景でもあるからね 楽しみ
まぁ思いつく程度でのんびりやろう(基本姿勢を崩さない趣味人の鑑)

285名無しのおんJ提督:2016/02/27(土) 03:35:49 ID:IleeSgxg
パパの会同人誌を検討したのは本当
といってもほんの軽いさわりだけを考えてたけど
4コマで8pぐらいのコピー本を考えてたかな
こないだの春祭りをダイジェスト形式(吹雪頑張りますみたいな)のも良いかなーとは思った

286名無しのおんJ提督:2016/02/27(土) 11:14:55 ID:H.7skMUA
ええやん!

一回御町内相関図だけでも作ってみたら面白そうと思わなくもないけど
微妙に世界観違うからねぇ……

287名無しのおんJ提督:2016/02/28(日) 00:02:10 ID:ZeBRktGw
>>286
相関図とか作ってみたいねえ
簡単な地図でええから街の案内図とかでええから
ワイはパパの会では無くて、覗いてみただけなんやけど凝った設定や内容書いてくれる人が多いから見てて面白いわ

アマガミやないけどオムニバス風に「クリスマス」とか「雛祭り」とか題材決めて紹介するっていうのなら面白いんやない?

288名無しのおんJ提督:2016/02/28(日) 02:07:34 ID:H.7skMUA
作るだけなら今までの足跡で相関図くらい軽く作れるけど
皆で作るってところが大事やと思う(力説)
おーぷんならお絵かきコラボで書き足し連打できるんだけどね


今夜は川の字で寝よう…川?川ではないな…まぁいいや
酷く眠いし心身が凍えそうに空っぽだ…

289名無しのおんJ提督:2016/02/28(日) 18:31:42 ID:IleeSgxg
週末にバーベキューをしてきた。
留学生であるビスマルクとのお近づきの印としてであり、具材はグラーフが予め買い出ししてくれた。
車で1時間ほど走らせたところにあるキャンプ場に着き、貸しコンロに火をつけようとした。
「これ、どうやって火をつけるの?」
ビスマルクはバーナーもチャッカマンも持っていないグラーフに問いかけた。
「ふふっ、ビスマルクよ、今から魔法の力でここに火をつける。一度しか披露しないからよく見るんだぞ。」
そうグラーフは自信ありげに返事した。

アインス、ツヴァイ、ドライ!
掛け声とともに炭に火が付いた。ビスマルクは一瞬の出来事に目を見開いたままであった。
あとは網をかぶせ、肉を焼くだけだ。

「久しぶりのバーベキュー……ああ、いいものだ。」
「これがコービービーフ?素晴らしいわ!もっと焼いて欲しいわ。」
「ほれ、ビスマルク。まだたくさんあるぞ。そう急ぐな。」
神戸牛はもちろん、ヴルストに高級ホルモンと次々と焼いていく。
自分と娘もこの豪勢なレパートリーに舌鼓を打った。
「ん〜うまい!自然の中食べる肉はスペシャルだね!グッジョブ!」
「さらさらした脂で食べやすいのはいいよねぇ、村雨ちゃん?」

「ビスマルク、ビールは飲めるか?」
「一応成人しているわ。」
「なるほどな。やっぱりここにはビールが似合うな。」
「私もいただこうかしら、ツェッペリン。」
「ビスマルク、ほれ缶ビール用意したぞ。」
「いえーい!」

「どうだ、神戸牛とビールの組み合わせは?ハハッ、最高だろ?」
「ほんと、故郷より素敵よ!日本の肉は最高ね!」
「まだまだあるからな、ミノやハラミも焼いていくぞ。」
ビスマルクとグラーフが談笑している。
「おぉ〜!」
「キッシュに巻いても美味しいよね。」
「ここの肉、焼けてるけど村雨ちゃん、どう?」
「いいじゃないですかー!」
自分も娘と肉をつまんでいく。

「これで最後だな。よく食べたな。」
「4人で食べても結構多かったね。」
「ハハッ、足りないよりはマシだろ?」
「そうね、私はまだまだ食べられる自信があったわ。」
「ビスマルクさん、凄いですね!」
「村雨ちゃんは無理しちゃだめよ?」
「はいはい、大丈夫だってば!」
「ツェッペリン、今日は大満足よ、Danke.また行きたいわ。」
「もちろんだ。またたらふく食わせてやろう。」
「また一緒に行こうね!」

なんだかんだで4時間も盛り上がってしまって帰る頃にはもう夕方。
ビスマルクとグラーフは2人ともすっかり酔ったようだ。特に旦那はウィスキーも飲んでちゃんぽんしていたからなおさらだ。
ちなみに材料費で合計10万はかかったらしい。留学生には高嶺の花だ。

結局車は私が運転して、ビスマルクを送りに行った後、家に帰った。
その間旦那はずっと助手席で上を向いて寝ていた。
今日はとても凝縮した1日だった。この後は娘と一緒にアイスを食べてテレビでも見よう。

290名無しのおんJ提督:2016/02/29(月) 02:33:35 ID:VTEiJNrk
バーベキュー準備にマジシャンの業を生かした余興と、頼りになる旦那様ですね
きっと酔い潰れた旦那様の介抱もされたのでしょうから、しっかりとお休みください

291名無しのおんJ提督:2016/02/29(月) 21:06:45 ID:H.7skMUA
「うるうるどし!」
「う・る・う・ど・し」
4年に一度のエクストラは、睦月にとっては(物心ついてから)初体験。
存在を知ってから、大体ずっとこんな調子でハイテンションで、とっても微笑ましい。
一方で、お姉ちゃんはそろそろ慣れてきたようで。その落ち着きがなんとなーく面白くない僕は、向かいの彼女に聞いてみる。
「ほい、っと。朝霜ォ」
「むむ…。なんだよ父ちゃん」
「今日何の日か知ってる?」
「閏年の日だろ?…っと。」
黒、白。黒黒黒。染めて染め返す。
「おっ、いいね。それで、どういう日?…ここかな。」
「一日はほんとは24時間じゃないから調整するんだろ?せんせーが言ってた」
「正解。やるじゃん」
「っへへ!まぁな…ふふっ」
お風呂上がりのしっとりとした髪をなでる。モノクロは一時、動きを止める。
母譲りのそれは、触れるだけでうっとりしてしまうけれど、生意気盛りの年頃を想えばあまりしない方がいいのかな?
そう思って手を放したのに、様子がおかしい。
「……んー」
「どした?朝霜。そっちの手番だぞ。待ったする?」
「あのさ…もっと。なでてくれよ。パ…父ちゃん」
「…おぅ。いいよ」
「やりぃ!」
村雨ちゃんより、もっとさらさらとした感じがする朝霜の髪をひと撫でするごとに、わざわざ隣に移動してきた彼女が笑うのがわかる。
お姉ちゃんだろうが、ちょっととんがってようが、まだまだ女の子ってことか。寄りかかる重さがあたたかくて嬉しい。
けど、「そろそろリバーシしよ?」
「んん…もうちょっと…」
「しょーがないなぁ」
たまにはいいかな。甘えん坊の朝霜は珍しいしな。

「なにが『しょーがない』よ。パパだって撫でるの好きなのにねー?」
「むちゅきにもしてほしーにゃ…」
なでなでに夢中になっていると、後ろから首元へ、左から腕へ、ぬくもりが抱きついてきた。(背中にも、柔らかな熱を感じる。)
ふわり、同じ香りが広がって鼻孔をくすぐる。お風呂上がりの「少女たち」にかかれば、それだけで僕は夢見心地。
「わかったわかった。むつき、なでなで〜」
「わーい!んふふー…」
小さな頭で、ふわふわの髪。安らぎを与えるきらめき。本人ももう、少しおねむかな?
「わ・た・し・は?」
「あー…手ぇふさがったしなぁ。そうだ、村雨ちゃんが僕を撫でて?」
「今日は撫でられたい気分なのよね〜」
「んー…」
睦月は今始めたところ。朝霜は…あ、こいつ僕の手掴んでやがる。勘づくのが早いと言うか対応が早いと言うか。とにかくどちらも手が離せない。
そして二人して、パパに抱き着くママを見ている…。教育的に、これどうなのかなぁ。
「ほっぺすりすりじゃだめ?」
「…ま、OKにしてあげる♡」
「パパぁ、あとでむつきもほっぺ!」
「……あ、あたいも…」
村雨ちゃんの年不相応な肌を味わっていると、今度は横からリクエスト。
ふわふわ、さらさら、すべすべ、むにむに、むぎゅう。なんか今夜はモテモテだなぁ。幸せ。

突然大荒れ模様の夜空を知らんぷりして、特別じゃない特別を堪能。
4年に一度の特別どころか、毎晩一回以上あっていいんだけどなー。

292名無しのおんJ提督:2016/03/04(金) 00:50:05 ID:H.7skMUA
3月3日、ひなまつり。言わずと知れた女の子のお祭り。
睦月は朝からルンルン気分。いつもそうと言えば、まぁそうなんだけど。
朝霜はあんまり変わった様子はないけれど、今日が祭りとわかって御馳走を期待していそう。
村雨ちゃんは、そんな二人と姉妹のために、今頃実家でパーティの準備をしているんだろう。今夜はあちらでパーティだ。

村雨ちゃんが少女だったころ。僕の隣のお雛様になる前のころ。
出会った頃から、あの子は僕を振り回していて、それでいて姉として妹たちを気遣っていた。
だから、少女の時代は記憶にあっても、幼い女の子のころは写真や話で見聞きしたくらいだ。
もう少し早く出会いたかったと思わなくもないけど、まぁたらればを並べてもしょうがないか。
今の美しい妻を大切に。今の無邪気な娘たちを大切に。うんうん。

「……さん!ちょっと!聴いてますか?」
「あ。ごめんごめん」
「私の演技、そんなに変、でしたか?」
「いやいや、よくなってたよ。この調子なら新歓も上手くいく」
ぼんやり色々思い返してたら、もう帰り支度どころか新しい話まで始まっていたらしい。
演劇サークルの手伝いをし始めてなかなか長くなるが、いつもよくもまぁこんなに元気なものだと感心する。
感心するし、その元気さで他の友達と遊ばないのかな、と心配にならなくもない。こんなおっさ…お兄さんよりも同年代の友達の方が楽しいんじゃないかな…。
「だって、他の友達とはいつでも話せますけど、あなたはここに来てくれる時だけですし」
「それもそうか。そうだ、もしよかったらだけど、この後うちのパーティ来ない?うちの奥さんが誘ってみたらって言ってた」
「うれしいですけど、もう先約があるんです。これから留学生の友達とひな祭りなんですよ」
「ありゃま。それはまた楽しそうなことで」
「えぇ、楽しいですよ。ドイツとイタリアから来てるんです。また紹介しますね」
「だ・か・ら。今夜は娘さんや奥さんを大事にしてあげてくださいね?浮気、駄目絶対!です!」
「言われなくてもそのつもりだよ」
「はいはい、ごちそうさまです」
妻子よりも、むしろ義妹に振り回されそうなのは、浮気ではないにしても黙っておくべきかな?

「ひな祭り、今年もお疲れ様でした。かんぱーい」
「乾杯。そういえばさ、村雨ちゃん。ひな祭りに、特別な思い出でもあるの?」
寝惚け眼の娘たちを連れ帰って、なんとか風呂に入れて寝かし、人形もしまって、軽めの二次会。
積年というほど重大ではないけど、気になっていた疑問をぶつけることにした。
「んー…どうして?」
「いや、時々お雛様を見つめてるからさ。優しい横顔に見惚れてて聞きそびれたけど」
「もしかしてだいぶ酔ってる?」
「そちらこそ顔赤いけど、大丈夫?あぁ、今の人形買う時も結構こだわったよね」
村雨ちゃん、第一次でそこそこ飲んでたからなぁ。大丈夫かな、と覗きこんだら、呆れられてしまった。
「…もう。別に、ひな祭りに特別な思い出はない、かな。毎年ちゃんとやったくらい。でもね」
「でも?」
「…今、幸せだから。だから、ひな祭りは大事にしておかなきゃなって。あの子たちも、私みたいに素敵なお相手を見つけられるように」
「そっか。…なんか照れるな」
耳までじんじん熱くなってきた。これだけ返すのが精いっぱい。
「なによもー。自分で話させておいて」
「ん、嬉しいよ。ずっと隣にいてね。あのひな人形みたいに」
「えぇ。もっと近く、手を繋げる距離で」
「よろしくね。……そっかー、いつかは、あの子たちも…」
「そーよ。いつかは男の子、連れてくるんだから」
「うわー…想像したくないなぁ」
「はいはい、まだ大丈夫だからね」
自分は可愛いお嫁さんをもらっておきながら、可愛い娘たちが嫁に行くのは認められない。
そんな僕の矛盾か、エゴか。あと10年は解決しなそうなごちゃごちゃを抱えつつ、ひな祭りの後夜祭は更けていく。少しだけね。

「よし、竹取物語でも読むか」
「国中から求婚者が来るの想定しちゃうんだ」

293名無しのおんJ提督:2016/03/07(月) 20:56:29 ID:VTEiJNrk
怪我で3月3日当日に記せませんでしたが、陽炎家でも先日雛祭りのパーティが行われましたので報告を。
親しいご友人と楽しそうに談笑なさっている様子は年相応の少女で微笑ましくもありました。
そんなお二人の健やかな成長と未来を雛人形共々私も見守っていきたいと思います。

ところで、雛壇の片付けを私一人に任せるのはどうかと。インフルエンザなら仕方がありませんが、皆さまもお気をつけくださいますよう・・・

294名無しのおんJ提督:2016/03/07(月) 22:39:34 ID:FqEa5ZjQ
「お父さんまだしまわないのね��」
「ん、何をだ?」
「お雛様��、学校の友達が早くしまわないと結婚できないって言ってたわ��」
「あー、そんな話聞いたことあるな」
今日も今日とて娘は学校での話をしてくれている。そんな中、ふと出てきた雛人形をしまう時期についてのお話。
友人の話を鵜呑みにして話してくれる娘の姿に思わず微笑みが出る。
(家の周りでは旧暦の3月まで飾ってるし、それにまだ仕事があるからしまえないんだよね…)
「ねえ��しまわないの��?」
「うーんどうしようかな…」
仕事の説明をしても納得しないだろうし、暦の話は難しいし少し困ったな…。


「山雲、わからなかったの?」
「え?」
僕が返事に困っていたら妻が口を切った。
おとなしい母が凛とした口調でいきなり顔を向けたら、そりゃ驚くだろう。
雲龍は何を話すのかな?
「お父さんは山雲に結婚してほしくないのよ」
「え��、なんで��?」
「とても寂しいからよ、山雲がお嫁さんになって他所の男の人のお家に行ったら会えなくなっちゃうから…」
「お父さん…」
おいこら、何を吹き込んでるんだ。
心配そうに見てくれる娘と比較していたずらっぽく笑う妻。
「そうでしょ、あなた?」
まったく……。
念を押すようにウインクをするな、ウインクを。
「そうだなあ、まだまだお嫁さんになって欲しくないかな」
「そうなの��? じゃあずっとお父さんとお母さんといるから��」
優しいな、山雲は。
そして、ナイスフォロー我が嫁。
春の雨の降った夜更けはこうしてまったり流れる。

「お母さんは出来れば、お父さんよりカッコいい人と結婚してくれても良いけど」
「お父さんは山雲はお母さんより可愛くなってほしいな」
憎まれ口のように娘のこれからの望みを言いながら。
もちろん僕には妻以上の女性はいないけど。




雛祭りは終わりましたが、我が家ではお雛様がまだまだニッコリ笑って鎮座しています。
旧暦の雛祭りまでに片付ければ良いと言われている地方なので少し変わってるかもしれませんね。

295名無しのおんJ提督:2016/03/07(月) 23:26:01 ID:IleeSgxg
ひな祭りは特製のちらし寿司。旦那もうちわをパタパタしていました。
ちょっと豪華な海鮮ちらしに一家3人はご満悦です。

雛人形はマンションで飾るところが小さいのでお雛様とお内裏様だけ。
出してすぐに片付けちゃうのが寂しいけど仕方ない。
準備も片付けは自分がちょちょいのちょいで担当しました。

296名無しのおんJ提督:2016/03/08(火) 11:29:05 ID:MXYrYnw.
毎年この時期は、義姉さん達の雑貨屋が忙しくなる。
やれ卒業、退任、送別からひな祭りやホワイトデーのプレゼントの見繕いまで、3月は贈り物の多い季節。
姉妹それぞれの趣味のせいか多彩に品物が揃った店は、知る人ぞ知る小さな名店になっているそうだ。

そんなわけで、最近は娘たちを学校に送り出して、家事も片づけてから二人で店に行くことが多い。
PCを置くスペースさえもらえれば仕事のできる劇作家・小説家なんて仕事はこれだから便利なのだ。お互いにとって。
村雨ちゃんはお店の仕事をして、僕はいろいろ書いたりしつつ待機、力仕事や雑用で出撃。
決戦に向けて贈り物の相談をする少年と海風ちゃんを微笑ましく見つつ、今日も今日とてお手伝い。
あぁ、3月だ。

297名無しのおんJ提督:2016/03/12(土) 20:47:01 ID:VTEiJNrk
もうすぐホワイトデーですが皆さまはプレゼントの用意はお済みでしょうか
形に残るものか、記憶に残るものか・・・どちらが喜んで頂けるか日々頭を悩ませるばかりです

298名無しのおんJ提督:2016/03/12(土) 21:50:10 ID:MXYrYnw.
うちはいつもオーソドックスにお菓子かなぁ
ほら、村雨ちゃん朝霜睦月だけならともかく義姉妹が9人、編集さん2人などなどいると形に残るモノはお財布的にね…
贅沢な悩みですな(開き直り)

あと、今年は如月ちゃんに「ちゃんと」お返ししないといけないな 釘刺されてる以上は
10歳の女の子に何お返ししたらいいと思います?

299名無しのおんJ提督:2016/03/13(日) 01:12:15 ID:VTEiJNrk
10歳辺りであれば早い子は思春期に入ってお洒落を気にしだす年頃ですね・・・うーむ難しい
まだ見えない所のお洒落には関心を示されないと思いますし、如月さんであれば髪飾りはどうでしょう?
小物が入る肩掛けカバンもよろしいかと思います

それとお菓子作りはいいものですね
(材料費があれば皆を集めて豪勢にしつつ出費を抑えられるのは内緒ですよ)

300名無しのおんJ提督:2016/03/13(日) 23:45:22 ID:MXYrYnw.
やっぱり髪飾りだよね。
かばんとかもいいけど、春モノとか用途とかいろいろあって気軽に贈るにはちょっとね…
あと、あちらの親御さんも驚くだろうし。

お菓子は村雨ちゃんに教わりながらと思ったけど、青葉に緊急の取材に引っ張り出されちゃった。
背に腹は代えられぬ。仕事を大事にして、と送り出した村雨ちゃんの寂しげな瞳に罪悪感を覚えつつ帰宅。
すると、いつもより早く眠った娘たちと寝かされた生地。「成型くらいは、自分でやってよね?」と言わんばかりのウィンク。

クッキー焼かずに世話焼いて、生地を捏ねずに肩揉んだ。
いつだっていろんなことで助けられてる。お礼を言っても、お返ししても、感謝してしつくせないや。
ひとまずその感謝の一端(半分以上村雨ちゃん作)が出来上がるまで、しばしお礼の時間…。来年はちゃんと作ろう。気が早いかな?

301名無しのおんJ提督:2016/03/14(月) 21:20:57 ID:VTEiJNrk
ショーウィンドウの前で私が頭を悩ませて小一時間が経つ。
目の前には絹の如く滑らかな深紅のドレスと白く透き通った硝子のようなヒール。
舞風様は以前からこのショーウィンドウの前を通りがかる度に、このドレスを目を輝かせて眺めていたものだ。
彼女が社交ダンスを始めてから、日に日にドレスへ憧れを持つようになったのは指導している私の影響もあるのだろう。
私としても可能であればこのドレスをホワイトデーのプレゼンドにお送りしたい。
だがこの額・・・0を数えるだけで頭が痛くなる。駄目だ、一旦引いて少し考えよう。
戦術的撤退を決断し、後ろ髪を引かれる重いで振り返ったその時、またいつもの暇を持て余した神々の遊びを感じた。

「あれ、なんでここに? あっ…………そっか!」
満面の笑みを浮かべる舞風様。
なんというタイミング。彼女にとっては最高のタイミングだが、私にとっては最悪のタイミングでもある。
この時ばかりは神を呪わずにはいられなかった。
「ホワイトデーの贈り物ってこの事だったの……!? 嬉しいなぁ……帰ったら踊ろ! 踊ろうよ!」
舞風様はルンルン気分で私の手を取りクルクルと回り出す。
やっとの思いで制止させると、舞風様は店の扉に手をかけ店内に入っていく。
扉に合わせて鈴の音が鳴り響く。覚悟を決めて、私もその後に続いた。

「あの……12回払いでお願いします……」
思わず声が上擦る私の隣で、ガラスケース越しのブローチを食い入るように凝視する舞風様。
ドレスには劣るが、それでも0の数字が中々良い具合に並んでいるのは錯覚だろうか。
「私、15日が誕生日なんだけどぉ……」
しまった。私とした事が、舞風様はホワイトデーの翌日、3月15日が誕生日だったのを失念していた。
上目遣いな舞風様から放たれたキラキラ星の波状攻撃が私の全身に降りかかる。
誕生日の事実とキラキラ目線。私が轟沈するには十分過ぎる火力だった……。

早速ドレスを仕立てて貰うと、15日が舞風様の誕生日と知った店主からドレスとお揃いの赤い髪飾りをサービスにと頂く。
一足先に髪飾りとブローチを身に着け、ヒールに足を通す舞風様はいつもより少しだけ大人びて見えた。

ホワイトデーと舞風様の誕生日。予想を遥かに上回る出費にどこか足取りの重い私であったが連撃は容赦なく続く。
数時間後、野分様にも同様のドレス一式(ブローチを含む)を購入する運びとなり、お二人へのプレゼントに生じる価格差といった課題も克服された。
……が、同時に私の長い無給生活が始まるのであった。来年は必ずお菓子にしよう。

302名無しのおんJ提督:2016/03/14(月) 21:56:48 ID:IleeSgxg
3.141592....
今日はπの値に合わせた、円周率の日だ。
今日は生憎の曇り模様だが、決まって2人で月を見る日にしている。
月が満ちているのはほんの一瞬だけ。
満ち欠けを繰り返す月に、不完全なまま長い間過ごしてきた彼女にはどう映るのだろうか。
今日は白ワインで乾杯しよう。
春分の日も、近い。

303名無しのおんJ提督:2016/03/14(月) 22:54:19 ID:wMdeqS6E
元提督(38歳)…元提督。色々あって早霜と出会って色々あって早霜を攫って色々あって早霜を秘書艦にして色々あって早霜と一緒に海軍を抜けた(厳密には早霜は抜けてないけど)
       今は街の図書館の司書をやっている。早霜は妻というわけでも恋人というわけでもない←ここ大事

早霜(??歳)…艦娘になるために受けた手術やらなんやらの影響で成長が止まっている見た目は中3〜高2くらい実年齢は不明
          色々あって提督に出会って色々あって提督に攫われて色々あって提督の秘書艦になって色々あって提督と海軍を抜けた。正確には未だに実験には付き合っているが。
          提督のことをどう思ってるかはよく分からないけど提督の肩にもたれかかるのは好きらしい

かなり遅くなってしまったけど>>217やで
元々鎮守府で一緒におった二人やからそこから抜けて街の生活になるとどうなるかを妄想してたら時間かかった
こんな良くわからん関係でもええんやろか

304名無しのおんJ提督:2016/03/14(月) 23:01:59 ID:VTEiJNrk
村雨さんとグラーフさんのご家庭も思い思いの14日を過ごされたようですね
何とか今年のホワイトデーも乗り越えて、今夜は久し振りに星空でも見ながらミルクたっぷりのアッサムでも飲みましょうかね

>>303
こんばんは
私も提督と執事の二足の草鞋を履いていますし問題はないと思いますよ
実は私もまだ分からない事が多かったりしますし

305名無しのおんJ提督:2016/03/14(月) 23:38:01 ID:sxE5HASI
自分の所は自分含めてクッキーを家族で作りましたね
磯風が不器用でやらかしたが、楽しかったなあ

306名無しのおんJ提督:2016/03/15(火) 00:42:57 ID:b7TNju5I
「終わった?」
「ええ、なんとか。 山雲は寝ちゃったかしら?」
「うん、ご飯も食べながら雪だるまを作った話を聞いた」
「ありがとう、助かったわ。飲み物ちょうだい」
「ホットミルクね」
「砂糖多めに入れて…」
「はいはい」
長く居座る寒気のせいか、3月なのに雪が舞う静かな夜。
妻の雲龍は昼から久しぶりに自室からフラフラとリビングへと出てきた。
そして椅子に座りデーブルにぼんやりと頬杖をついた、きっと疲れているのだろう。



きっかけは昼前に来た1通の手紙。
仕事のエッセイを書き終え、趣味のプラモデル作りをしながら店番をする妻宛に、我が母校の大学から届けられた。
長々とした文面を端的に纏めると『卒業生の代表として寄稿文を書いてくれ』と大学からの課題のようなお願い。

スポーツや様々な分野で活躍する人が送ることの出来る‘‘名誉’’がやってきてしまったようだが、妻の顔がしかめっ面になっていった。
僕や普通の人から見た‘‘名誉’’であっても妻からしたら休みを潰す‘‘仕事’’には変わりないからだろう。
だが妻の顔がみるみる変化していく様子は見ていて、とても面白かった。絶対に妻には言えないが。



そして台所へ立つ僕。
お盆には砂糖多めのホットミルク、それと…。
「はい、どうぞ」
「…これどうしたの?」
「お返し、ハッピーホワイトデー」
雲龍はカップに添えられた小さな木箱にキョトンとしていたが、手を伸ばして開いた。箱の中には…。

「万年筆ね…」
目を丸くしているというのが正しいだろうか、妻は万年筆をジッと見て手に持った。
「雲龍はいつも万年筆で書いてるけど、そろそろ長く使っているから新しい物も必要かなって思ってさ」
パソコンでカタカタ打ち込む作家や著者が多い(飛龍談)中、原稿用紙へ万年筆でエッセイを書くアナログな妻には1番良いんじゃないかと考えて買ったお返し。少しばかり高かったけど、フィットするサイズと材質を選んだつもりだ。
さて、妻の反応は…。
「ふーん」
「え」
喜んでもらえると思いきや、まさかの薄い反応。
必死に考えたのにそんな!?


「気に入らなかった…?」
「ん…」コクコク
ショックを隠すように聞いてみる。
しかし妻は箱を閉じてホットミルクを飲み始めた。
ミルクの香りがフワッと漂う中、少しずつ少しずつ飲む。
「ごちそうさま、美味しかったわ」
「喜んでくれたなら良かったよ…」
「ええ、それで万年筆だけど。 私の手の大きさとか柔らかさとかどうやって測ってのかしら?」
「え?」
「教えて」
ミルクを飲み終えた妻からやっと出た一言。それはどう判断すれば良いのか分からず、僕は狼狽えた。
「教えないと使ってあげないわよ?」
「はい、毎晩寝ている雲龍の手を握って計測していました…」
「毎晩?」
「はい…」
「寝ている時に?」
「はい……」
「そう…」
(しまった…!)
雲龍に合う1番良い万年筆を探すために行っていた計測行為。
お返しのことは言えないからバレないように寝ている時に手を握ったりしていたことだが、よく考えたらこれ変態じゃないか!
何やってたんだ、自分!
これは弁解の余地もなく、うなだれるしかなかった。

「ねえ、あなたこっち見て?」
「はい…」
離婚の文字が頭の中にちらつく中、雲龍を見ると両手の掌を開いて向けている。
「疲れたから揉んで」
「え?」
「嫌なの?」
「嫌じゃないけど怒ってない?」
「怒ってるわよ」
雲龍に言われるがまま掌を揉み始める、温かさと柔らかさか伝わり気分がいい。雲龍が怒っている事を除いて…。


だが雲龍が怒っていたことは僕が思っているような変態行為ではなかった。
『もっと普段から触ってほしいのに触ってくれない事』
『寝ている間じゃなくて起きてる時が良かった』
『だからもっとスキンシップをして』
と隠れてコソコソ触っていた事が癇に障っていたようだ。

何はともあれ一安心も、日頃からもっと触れ合わないといけないんだなあと反省させられたホワイトデーでした。

うん、もっと一緒にスキンシップしないと!
来年はいつ所にお菓子作りとかも良いかな。

307名無しのおんJ提督:2016/03/15(火) 00:47:46 ID:b7TNju5I
山雲には単装砲型ジョウロをプレゼントしてみました。
7歳だからハンカチやおもちゃが良いと思うけど、ジョウロで大喜びしてくれたから言いのかな。

もうすぐ春、今年も山雲は畑で色々な野菜を育てると思うので今から楽しみです。


>>303
早霜ニキウェルカムですよー
好きなシチュエーションや早霜さんとの1日とか色々お話を聞けたらと楽しみです

308名無しのおんJ提督:2016/03/15(火) 01:00:56 ID:wMdeqS6E
よろしくお願いします〜
寝る前にあと少しだけ設定書いておくと
早霜の生殖機能は失われてるから絶対子供はできない。養子もったら夫婦っぽくなっちゃうし多分養子も持たない
ただ鎮守府時代には子供のような駆逐艦がいっぱいいたからその子は時々出るかもしれない。早霜に対する実験の補償だけ暮らしていけるくらいお金貰ってるけど働いてるのは意地のようなもの

鎮守府時代の色々は結構シリアスでここの雰囲気には合わないと思うため控えていきます。スレで時々3大云々ほざいてたことと同じシチュをここでも書くかも

309名無しのおんJ提督:2016/03/15(火) 01:12:17 ID:MXYrYnw.
【ヒトヒトマルマル_青葉と衣笠の場合】
昨日の取材の後詰めと打ち合わせで出版社に顔を出した。ついでに、昨日焼き上げたクッキーを二人に渡す。
衣笠は少女のように喜び、青葉に至っては渡すところを写真に撮ると言い出す始末。
写真癖は今に始まったことじゃないのでもう何も言わないが、SNSとかにはあげるなよ、と念を押しておいた。
……いや、たまに登壇とかするから顔隠しする理由もないんだけどね。落ち着かないからね。
とにかく、二人とも喜んでくれたようで何より。感謝が伝わったついでに〆切伸ばしてくれないかな。無理ですか。

【ヒトヨンヨンマル_鳳翔さんと龍驤の場合】
お昼のピークが過ぎたあたりで食堂にお邪魔して、ご飯を頂きつつお菓子を渡す。
一口で村雨ちゃんの作だとばれてお説教される。流石食堂の双頭にして、主婦業の師匠たち。いやほんと申し訳ないです…途中までと終盤はやったんです…。
お昼の部のあまり、もとい賄いで作ったお土産と、村雨ちゃんへの賛辞とアドバイスを頂いて店を後にする。またみんなで来て恩返しとしよう。

【ヒトゴーサンマル_鹿島ちゃん、由良ちゃん、留学生さんの場合】
大学の新歓公演に向けて相変わらず練習は続いている。
春から忙しくなる彼女たちにとって、もしかしたらまともに出来る最後の公演かもしれない―――。
その可能性が、自覚か無自覚か、幸か不幸か、練習を加熱するどころか過熱にすらさせている。
ひょんなことから出会った彼女たちだけど、少しでも力になりたい。それは練習に混じることでもあり、休憩時間の提案でもある。
クッキーを配りつつ、飲み物を奢りつつ、劇を一回離れて息抜き。ついでに噂の留学生さんたち(観客)とも交流。
やれ最近の大学生の流行りだの、イタリアンの美味しい作り方だの、ビールのつまみだの、美味しい食堂へ連れていくだの。気がつけば食い気ばっかりか。
ま、食文化は世界を繋ぐからね。今のところは笑顔で美味しいお菓子をさくり。

310名無しのおんJ提督:2016/03/15(火) 01:14:24 ID:MXYrYnw.
【ヒトナナマルマル_娘たちとその友達の場合】
日用品の買い出しの任務を遂行して帰宅したら、そこは女子会だった。落ち着く気配なく話は弾んでいる。
おいおい、そろそろ解散の準備をしなさいよと問えば、おうちには話が通っていると応える。
「晩ごはん前に朝霜ちゃんのパパが送ってくれるから大丈夫!」とは。信用されて親冥利に尽きるが、それでも、連絡を入れればOKという考えがちょっと不安かな。
とはいえ半ば呼び出すようにお誘いをかけ(るように朝霜に伝え)たのは僕なので強く言えない。帰り際に会うくらいでちょうどいいと思っていたのだが、これはこれでよしとしておこう。
清霜ちゃん、如月ちゃん、もちろん朝霜と睦月にも、バレンタインのお返し。娘と遊んでくれてありがとう。僕たちの元で育ってくれてありがとう。隠すことなく伝えましょう。娘が照れた?僕も照れた?知るか!
幼いからこそ、ひとつひとつのイベントを大切に。大人って大変で、それで楽しいなぁ、としみじみ思う。歳だなぁ。

【ヒトハチサンマル_如月ちゃんの場合】
「あ、ここです。停めてくださぁい」
「はいはーい。…そうだ。これ、よかったら受け取ってくれるかな」
「?」
「女の子のプレゼントはさ、朝霜のママにしかしてこなかったから。好みに合うかわからないけど、バレンタインのお返し」
「あら、さっきのクッキーで十分ですよ?…それとも浮気ですか?」
「ちがわい。バレンタインの時にさ、奥さんが如月ちゃんには特にちゃんとお礼しなさいってうるさくて」
「……惚気ですか?パパさん」
「あー、そんなつもりじゃ…。とにかく、ありがと。おかげで風邪も治りました」
「それは何よりですわ」
「これからも。朝霜をよろしく。あと親御さんにも」
「こちらこそ、よろしくおねがいしますね。…」
ぐい。ぼそっ。
「では、おやすみなさい」
「…おやすみ」
僕の下の名前を添えて。口元を耳元に添えて。僕が驚いてる間に、ひみつのウィンクを残して帰っていきましたとさ。
大した女優か、それとも素なのか。リップサービスなのか、本気なのか。いずれにせよ、末恐ろしい。
いつも以上に安全運転、気を付けなきゃな…。跳ねるのは心臓だけで十分だ。

【フタフタヒトゴ_村雨ちゃんの場合】
せっかくのホワイトデーなので、白ワインで乾杯。
今日一日のことの顛末を、如月ちゃんの最後のひとこと以外は全て、報告して差し上げた。
お菓子作りの一件があるだけに下手には出てみたけど、最終的に面白話に帰着したからいいはず…だ。
どうやら白露姉妹の方でも、僕のドタバタのだらしなさと併せてクッキーは好評だったようで、これも重畳。
となれば、最後に残るのは。目の前の彼女だけ。
試すような微笑み。答えるように微笑み、少し赤みが差した頬を撫でながら、それで注意を誘導して反対の手からギフトを取り出す。
極力自然な流れで首に手をまわして……。
「へぇ、これ、いつの間に?」
「お昼…青葉たちとの仕事が終わってから」
「そんなことだろうと思った。来年はもっと早く準備しようね?」
「仕込みの半分任せたのは本当にごめんなさい」
「いいの、好きだもの。一緒にしようね、ってこと」
「うん。…それで、これはいかが?」
「…いい感じじゃない。とってもいいわ」
「そりゃよかった」
「じゃ、改めて」
「散らない世界に乾杯」
「キザだなぁ、もう」
胸元に咲いた花は、儚くも決して散らない桜。彩り輝く淡い色は、彼女の優しさ、温かさ。
季節は廻っても、思いは移ろわず。静かな永遠を、咲き誇る笑顔とともに。

311名無しのおんJ提督:2016/03/15(火) 01:37:16 ID:MXYrYnw.
みなさん思い思いにホワイトデーを過ごされたようで何より。
聖バレンタインが恋人を祝ったのが2/14で、そのひと月後改めて愛を確かめ合うのがこの日の起源なんですって。
かく言う僕は仕事の友情から子供への家族愛、友愛に恋愛、情愛までフルコースを感じるバタバタな日になりました。
(こんな幸せ者34歳とかなれる気しねーわ…なんなんこいつ…マジ病み)ボソッ

新たに早霜さん一家(?)を歓迎して、気がつけば300レスも超えまして、これからも平和にやっていけたらなぁと思います。
家族ともども、よろしく。

312名無しのおんJ提督:2016/03/15(火) 21:00:49 ID:MXYrYnw.
ほんの戯れに相関図を書こうとしてみたけど、これかなりのサイズの図になりそうですな…
人の数も線の数も多い

313名無しのおんJ提督:2016/03/15(火) 21:29:03 ID:VTEiJNrk
深海との戦いの有無でも細部が変わってきそうですな。
こちらはほぼ終戦しているので、一応は平和な世界と言えるのかな?


さて今日は舞風様のお誕生日。
艦娘の皆さんが各々お菓子やジュースも提督室に持ち寄って小さな誕生日会を開きました。
提督モードの私も気を抜けば素が出てしまいそうな穏やかな時間の中で、主役の舞風様を中心に会話の輪が広がっていきます。
幼馴染の野分様との思い出話や陽炎家の暮らしなど、舞風様のお話には艦娘の皆さんは興味津々の様子。
特に執事の話になると質問の嵐が飛び交い、流石の私も冷汗が止まりません。すかさず野分様は話題を変えてくださいます。
口が軽い彼女の事ですから、野分様のフォローがなければ危ないところでした。まさかその執事がこの部屋にいるとは誰も思うまい。

最後は先日送ったばかりのドレスに着飾った舞風様が、日々練習している私とのワルツを初披露して誕生日会は終幕。
雛祭りのパーティに比べると提督室で行われた誕生日会は小さいものでしたが、
たくさんの仲間に囲まれた心暖かいひと時に舞風様もきっと忘れられない日になったかと思います。

今夜のディナーは、舞風様オーダーの私お手製デミグラスハンバーグに目玉焼きを載せて。さて評価は如何だろうか……

314名無しのおんJ提督:2016/03/15(火) 23:34:31 ID:wMdeqS6E
今日も仕事を終え家に帰る。しかしついて玄関を開けたからといって、すぐに中に入ることはない。中から早霜が少しだけドアの隙間を開く。
そして隙間から手を差し出してくる。と言ってもそれは早霜の手ではない。早霜と一緒に家で留守番をしているぬいぐるみの手だ。
これが毎日の帰りのお約束。隙間から出しているその手とぬいぐるみの声だけで、どのぬいぐるみが当てないと中に入れないのだ。(声は早霜本人はぬいぐるみ毎に変えているつもりだが実際はほぼ同じなので実質手だけで判断しないといけない)
別にそういう取り決めがあるわけではなく、彼女が自然に始めたことだ。そもそもぬいぐるみだって元々俺の私物だったものを、鎮守府に無理矢理早霜に渡したのだ。最初は困惑していたが意外と気に入っているらしい。

手を差し出しているぬいぐるみを当てると彼女は扉を開いてくれる。前は迎える側だったのに迎えられる側になったのには未だに慣れない。

315名無しのおんJ提督:2016/03/16(水) 19:16:27 ID:MXYrYnw.
先日、如月ちゃんの親御さんから村雨ちゃんに連絡が来たらしい。
「ホワイトデー以来妙に機嫌がいいけど、何かありましたか?」とのこと。
うーん、如月ちゃんはプレゼントのこと自体話してないのか…。
あんまり高価なものをあげたつもりはないけど、一応話しておいた方がいいのかなぁ。
そう思いつつ、睦月の誕生日の心配しつつ…。

舞風お嬢さんと執事さん、そして野分お嬢さんの穏やかな日常は誕生日でも平和なようですな。
お勤めの合間であることだけが少し心残りだけど、いつか残党すらいなくなる日も願っておきましょう。

早霜さんとこは独特の距離感でいいですねぇ。かわいらしい。

深海との戦いが終わった世界、残党が残っている世界、そもそもない世界。それぞれあるんだよねぇ…。
それぞれと言えばそれぞれだし、まぁいいんだけど、交わらないって思うとちょっとさみしいかもね。

316名無しのおんJ提督:2016/03/16(水) 22:02:58 ID:F8Pi4Wy.
ん?SSの会になったんかここ

317名無しのおんJ提督:2016/03/16(水) 22:08:29 ID:PB5eRuEM
>>316
イベントに合わせて書くのは良えんやない?
ワイは見てて好きや

318名無しのおんJ提督:2016/03/16(水) 22:20:06 ID:F8Pi4Wy.
>>317
なるほど、読み物として楽しませてもらうやで

319名無しのおんJ提督:2016/03/17(木) 07:46:49 ID:MXYrYnw.
確かに今は長めのお話系が多いけど、数行でつらつらっとやってくれるだけでもウェルカムやで
気軽においでやす

320名無しのおんJ提督:2016/03/19(土) 20:05:57 ID:MXYrYnw.
村雨ちゃんとふたりの新居を選んだ日。
マイホームを建てる打ち合わせをした日々。
不安が6、希望が94の時間。

そういう感じに記憶を改ざんしなきゃ……。

321名無しのおんJ提督:2016/03/19(土) 23:01:43 ID:FXVuGUJ2
新居選びはいつの時代も希望と不安で胸が一杯になりますね

日に日に暖かくなっていく中で、お屋敷の一角を借りて趣味で育てていたイチゴがそろそろ実を結びそうです
お嬢様おふたりがイチゴ狩りを楽しむ分には十分でしょうし次の休日が楽しみだ

322名無しのおんJ提督:2016/03/21(月) 20:27:19 ID:zrdcZHNY
小学生の春休み開幕まであと一週間。
とはいっても今日は祝日だし、明日からも軽めだし。
とりあえずお花見の準備でもしようかなぁ。誰に声を掛けようか。

323名無しのおんJ提督:2016/03/21(月) 22:58:50 ID:BvTGBlDo
今日はお彼岸。
代々酒蔵を継いだご先祖様に感謝をした後、雲龍がぼた餅を作ってくれた。
小食な妻の作った小さなぼた餅は可愛いさもあり、こし餡のとても甘くて美味しい絶品!
山雲も美味しそうに食べていて見ていてほっこり。
妻曰く「おはぎ」が秋で「ぼた餅」が春らしく、しかも粒あんが秋でこし餡が春と決まっているらしい。
さすがエッセイスト、知識に脱帽…。

巣立ちの春ですが今までに感謝、これからも感謝を素直にできる大人で僕もいたいなあ。

324名無しのおんJ提督:2016/03/23(水) 00:23:46 ID:FXVuGUJ2
どうも舞風様はお風呂上りに髪を乾かすのをおざなりにし過ぎる
翌朝困るのは自分自身だというのに困ったものです

逃げ回る舞風様をドライヤー片手に追いかけたりトリートメントをかけるのがどんな職務より疲れるのかもしれませんね

325名無しのおんJ提督:2016/03/23(水) 10:25:19 ID:MXYrYnw.
お髪の手入れはやっぱり大変ですね
うちは前から言ってる通り、村雨ちゃんが厳しく監督してくれるから安心ですわ

(お花見をしたいです)
(前の立春芸術祭みたいな感じでそれぞれすれ違うなりなんなり)
(花の見ごろとなれば日が被ってもそんなに不自然じゃないかなと)

326お花見いいですねぇ:2016/03/23(水) 16:14:49 ID:nx9mH3.s
先週末はお出かけ。
娘は友人の雪風たちと遊ぶようだ。
二人で特に当てもなく商店街をぶらぶらしていたら、小綺麗な雑貨屋さんを見つけた。
店先で御朱印帳なるものを見つけたのでやや衝動的だけども二人分を購入。
お揃いではなく自分のものは「粋」なデザイン、旦那のは「雅」柄のものをチョイス。
二人で神社仏閣めぐりも趣があっていいだろう。
娘にはちょっと早いが桜柄の扇子を買ってあげよう。

春分の日も過ぎた。
今日の夕食はたけのこご飯でも炊こうかしら。

327場所の確保は任せたのです・・・:2016/03/25(金) 01:15:05 ID:FXVuGUJ2
お二人の部屋から物音がするので確かめるも灯りは消えて異常は無し…

と、素直に立ち去ったと思わせて再度扉を開けると枕投げですか。まだまだ甘いですねぇ
狡い、卑怯だ、汚いと言われてもそれが大人なのですよ。ふふふ…

328名無しのおんJ提督:2016/03/25(金) 10:14:37 ID:MXYrYnw.
(村雨ちゃんの命で)部屋を掃除していたら、案の定わき道にそれてしまった。
アルバムをめくる。若かりし僕と村雨ちゃん、そして他にたくさんのみなさん。
実はツーショットで撮った写真は滅多になかったりする。いつも賑やかな鎮守府だった。
水雷戦隊といくらかの打撃、空母要員を擁するだけの小さな部隊。懐かしい日。
その最後を飾るページに、数少ない僕ら二人だけが並んだ写真がある。

終戦の祝賀会。
きらきらと輝いた大部屋に、老若男女の提督と同伴の艦娘がそれぞれ一人。
友達だったり恋人だったり、ビジネスライクだったり、艦娘に尽くしている様子だったり。
それぞれの関係が、それぞれを繋げて、この「終わり」を迎えたのだと感慨深かった覚えがある。
そして、そのそれぞれが分かれ、またこの終戦により部隊のみんなとも別れるともなれば、哀しみもひとしおだった。
幸運にも、その後にまためぐり合わせてなんてことなしに付き合いは続くことになったのだけれど。

区切りってものは、いつだって切なくて空しくて不安で、心の弱い僕にはどうにもつらい。今だってそうだ。
そんな時、村雨ちゃんがいてくれて本当によかった。そう思わずにはいられない。
いい人と出会えたものだ。大切にしなくては。少し若い僕らに、誓いなおした。


(昨日、大学卒業しました。村雨ちゃんはいないので非常に不安で今にも逃げたいです。)

329(村雨さんの慈愛を心に宿すのです…):2016/03/27(日) 00:10:23 ID:FXVuGUJ2
今日は例のイチゴ狩り。練乳の小皿片手に食べ頃のイチゴ探しをしました。
それでイチゴ狩りを楽しまれるお二人を見ていて気付いた事がひとつ。イチゴの食べ方ひとつで性格がよく出ますね。
舞風様は摘んだイチゴを一口で頬張るのですが、野分様は後ろから二口に分けて召しあがるのです。(イチゴは先端が一番甘い)
食べ方は人それぞれですが、ここまでハッキリと違いが出るものだな、と関心しました。

ああ、痛んでいたイチゴは野分様がジャムにして下さるようです。朝食のマーマレードも彼女の自信作だったようで。
これは是非ともご教示願わねば…。

330名無しのおんJ提督:2016/03/27(日) 00:33:47 ID:KMsFMcSM
一昨日3月25日は睦月の誕生日。
7歳のお祝いにはケーキはじめごちそうと、子供用家事セットをプレゼントしました。
村雨ちゃん…ママに憧れて、なにかと真似するところがある睦月。
これからはごっこじゃない、本番の家事に少しづつ参戦です。
喜んでいただけたようで、いやーよかったよかった。
3月生まれなのに「睦月」。睦まじく人と、光とともにあるように。暗い闇も優しく照らすように。
願いどおりというと少し押しつけがましいけれど、健やかに育ってくれてパパもママも嬉しいです。
……パパとママの生まれ月なのは、あくまで偶然ね。

ちなみに「朝霜」は、始まりの中で光を受けて輝ける、強く美しい人になってほしいという意味。
深海終戦後の新時代を生きるにはいい名前だと思う。自画自賛。
二人とも自分で光る名前じゃないのは、いつも他の誰かを気にしてほしいから。あと、願うまでもなく自ら輝くと信じてるから。

春休みも迎えて呑気で陽気な娘たち。
残念ながらまだまだバタバタな諸事情で遠出は難しいかもしれないけれど、少しは遊んであげなきゃ。
遊んでもらう、なのかもしれないけどね。


(引っ越しでバタバタするし回線が引ける日は遅いし新社会人だしでしばらくいないと思います)
(花見はみんなで楽しんでください)
(なんでワイは私事報告してるんやろ すまんね)

331名無しのおんJ提督:2016/03/27(日) 17:29:34 ID:IleeSgxg
今日は娘と旦那と一緒にお昼寝をしていた。
色白の魔術師も寝顔はあどけない少女のよう。すやすやと穏やかに眠る彼女のほっぺたの触り心地は最高だろう。
彼女の隣へベッドに入り、彼女の寝顔を眺めていたらいつの間にか自分も寝てしまった。

……で、起きたのが今頃である。

332名無しのおんJ提督:2016/03/28(月) 00:13:02 ID:TxwC8gEo
今日は珍しく車に乗って公園へ。
二分、三分くらいしか咲いていませんでしたが、桜の花が春の訪れを教えてくれました。
たんぽぽも傍らで咲いており、ますます春になったんだなあと実感。
山雲と鬼ごっこしたり、雲龍の握ってくれたおにぎりを食べたり楽しかった!
今週には満開になるのかなあ。
桜吹雪の妻と娘、いつか撮ってみたいと思う春の日でした。

333名無しのおんJ提督:2016/03/29(火) 02:03:40 ID:aVLlvPaY
もう三月も終わるんやなって
お花見行きたいンゴねぇ…

334名無しのおんJ提督:2016/03/31(木) 17:42:31 ID:qNOYO8TE
早霜との二人暮らしが始まってから困ったのがまずお互いの呼び方だ。
俺はもう司令官ではないし彼女ももう早霜ではない。ならば名前で呼ぶのが適当かと思うがどうも違う気がする。彼女も口には出さないが同じことで悩んでいるのが分かった。
そういうわけでお互い二人称を使わないといけない場面を避け続けていたある日、彼女は唐突に俺のことを呼んだ。「あなた」と
だから俺も未だに彼女のことを早霜と呼び続けている。 名前で呼ぶのは特別な時だけ

335名無しのおんJ提督:2016/03/31(木) 22:15:09 ID:izCYoh22
鎮守府時代から「村雨ちゃん」と呼んではいたけれど、村雨ちゃんからすれば「提督」じゃなくなった僕の呼び方は結構悩んだみたい。
初めて名前を呼ばれたときは嬉しかったなぁ。照れてたのが本当、可愛かった。
今ではあなたとか、子供の手前パパと呼ばれることも多いけど、名前で呼んでくれるときはいつでも嬉しい。
やっぱ根っこが恋する子供なのかねぇ。

朝霜のやつが僕のプリンに名前を書いたので、僕はその分特大プリンを仕入れて食べることにしました。これが大人だ。

336名無しのおんJ提督:2016/04/02(土) 22:45:44 ID:T/zVfkXw
呼び名、ですか。
鎮守府では提督。執事としても提督。う、うむ…?

思い返せば、舞風様と野分様に初めてお会いした時もそれ以降も苗字しか名乗っていないような…?

337名無しのおんJ提督:2016/04/02(土) 22:49:19 ID:IleeSgxg
今日は旦那とウイスキーを嗜む。
ジェムソンは割って飲むとまろやかな風味が楽しめる。
ウイスキーはハイボールにしてよし、ロック水割りにしても良し。
今宵も旦那との会話がエキサイトする。
ウイスキーを飲む旦那はいつもよりさらに格好良くて素敵だ。

デザートにはコーヒーゼリーがおいしい。
流石にゼリーの蓋には名前は書かないが。
今度はツェッペリンと一緒に手作りしてみようかな。

338名無しのおんJ提督:2016/04/03(日) 00:26:47 ID:33RCBic.
新学期も始まる前だしちょうど見ごろだし明日あたり花見に行こうかね いい公園もあるし(あからさまなネタ振り)

339名無しのおんJ提督:2016/04/03(日) 14:11:44 ID:82HSfi8c
公園での場所取りは、朝が弱い僕には大変な仕事ではあるけれど、嫌いではない。
講演での段取りは窮屈で好きになれないし、公演の音頭取りは仲間に大方任せてしまっているけれど、花見の時は頑張って早起きをする。
宴会になる前にひとり、自分好みの場所でぼんやりと桜を愛でる。これはもう特権と言っても過言ではないんじゃなかろうか。
寝袋持参のような人には敵わないが、シートを広げ、なかなかのポジションを確保して呑気に構える。
弁当はどんなものだろう、とか。娘たちは遊び道具を持ってくるのかな、とか。白露姉妹は酒持ってくるのか、とか。
色々考えながら、春の陽気が調子を上げていくのを感じつつ、穏やかな風に揺れる桃色を見上げて……。

少し遠い賑わいと、香ばしい気配、それと暖かさで目を覚ました。どうやら寝てしまっていたらしい。
日はまだ高く、青と桜と、それを背景に微笑む、少し朱の差した村雨ちゃん。「もう少し寝転んでおく?」なんてからかう彼女の膝枕は、誘いを断るには快適すぎる。
優しい栗色を弄びながら、お言葉に甘えておこうかな、と返そうとしたけど、青葉と朝霜がカメラ(本格的な趣味用と、子供用と侮れないトイカメラ)を構えてこちらに向かってきているので、自粛。
……お衣は来れなかったか。流石に編集者って大変なんだな。自由闊達なライター寄りの青葉と違って人の面倒が基本の彼女は気苦労が絶えない(と思う)。
僕の取材同行って名目で休めればいいと誘ってはみたが、そんな生兵法が通じる世界ではないらしい。今日も今日とてお仕事お仕事、だそうだ。
噂には、さらりと書けばストレートに仕上がってしまうエッセイストもいるらしい。僕もそのくらいの腕があればお衣の苦労を減らせるのかねぇ。
今度話を聞いてみたいものだ。……いや、その人のエッセイを読めばいいのか。ともかく、それであやかれればいいんだけど。
ぼんやりそんなことを考えつつ、自分の寝顔を見せつけられる猛攻から目を逸らそうとする。正面に青葉のカメラ、右に村雨ちゃんの携帯、左に朝霜のニヤニヤ笑い。このシートに逃げ場なし。

これは敗走でも戦略的撤退でもなく、新たなる進攻である―――。そんなことを嘯きつつ並木道の屋台を眺める。
いよいよ花見の盛り上がりは今日どころか今シーズンのピークに達し、きちんと場所取りをしてよかったとしみじみ思う。
そんな賑わいの中の店たちはより取り見取りの色とりどり。息の長いおでん屋台から気の早いかき氷、時の運のくじ引きなんかもある。
先ほどの香ばしさの爆心地でもあり、空いたお腹にソースやら甘さやらの誘惑が直撃する。
店が多すぎて目移りするのと、ついてきた睦月と手を繋いでいることで、ゆっくりと歩くようにしているためか、普段以上にその効果は大きい気がする。
すれ違う人たちも、それぞれの、主にのんびりとした足取り。一人だったり、家族だったり、つかず離れずだったり。甘味に足を止める子と次の店を見ようとする子の間ってのは大変そうだな。
当の睦月も、もちろん僕も、やっぱり屋台が気になる。散歩の名目で出てきたけれど、一つくらいは買っていこうか。
「睦月、なにか気になる?」
「うん!…でももうママにもらったお小遣い使っちゃったよう…」
「そっか。じゃあパパが買ってあげる」
「え、いいの!?」
「ひとつだけ、秘密な」
「うーん……」
「もう少し他のお店も見る?」
「やっぱり、いいのね。睦月だけはいけないとおもう」
「睦月……!」
子供は親が思うより早く大きくなるもの、と理屈でわかっていても、こうしてまじまじと成長を見ると心に来るものがある。何気ない日常にも、その瞬間はあるんだね。
嬉しいので、みんなで摘まめるパスタスティック(睦月の好きなチーズ味)とか、たこ焼きとかを買っていくことにした。

睦月もお手伝いしたというお弁当を楽しみにしつつ、戦利品が冷めないうちに元のシートへ向かう。
いそいそと出てきたせいで誰がいるのか、何があるのか確認しそこねていたけど、それもまたお楽しみということでいいか。
芸術祭の魔法使いさんに会って睦月がはしゃいだり、風流な、正しく「花見」といった人を見つけたり、軽く歩いただけでこれだけ楽しい。
ひらり、睦月の髪についた花弁が、綺麗に似合っている。取る必要もないだろう。彼女(たち)も花のごとし、可憐な少女に似合うのは当たり前。
お開きにはまだ早い。一人では決してみられない花を、目いっぱい楽しもうじゃないか。

340名無しのおんJ提督:2016/04/07(木) 00:44:27 ID:IleeSgxg
先週末はお花見でした。

少し早起きをして寝起きが悪い旦那を叩き起こして準備させ、予約していた花見弁当の配達を受け取る。

朝靄が残る近所のお花見会場はすでに場所取りが始まっていた。ある程度スペースが空いているところに場所を確保する。
朝が苦手な旦那はシートに座るわ否や、桜を見ずにうとうととし始めている。娘もその姿を見ると、旦那の隣に座って花見をし始めた。

満開の桜が頭上一面に広がる。
毎年見れるものの、この一週間後にはほとんど見れなくなると思うと寂しくも勿体なくも感じてしまうのは私の性か。
少しずつ落ちていく花びら一つ一つについ目で追ってしまう。
ある花びらは風に吹かれて滑るように落ち、またある花びらは回転して輝くように落ちていく。
旦那は初めて花見をした時にこの刹那に感動を覚えていた。

娘と二人でぽつりぽつり屋台を歩く。
屋台はどこも子供連れで大賑わいだ。
ふと、果物飴屋さんで足を止める。
そこで自分はイチゴ飴を、娘はリンゴ飴を、旦那にはブドウ飴を買っていった。

持ち場に戻ると旦那が起きていた。
帽子を外して飴をほおばるその姿は可愛い女の子だ。

昼下がり。3人分のお花見弁当がすっからかんになった頃、睦月がやってきた。
睦月が旦那のもとへやってきて、こないだの魔法使いさんだと喜んている。
後から二人、おそらくであるが睦月の両親がこちらにやってきて、笑顔で挨拶にやってきた。自分も慌てて立ち上がり、話しかける。
旦那は立ち上がって帽子を被ると、即興で手品を披露する。
何もないところからステッキを出すその仕草はまさしくジェントルマンのよう。いくつかマジックを披露した後、一礼すると睦月一家だけでなく、その周囲からも拍手が起こり、少し恥ずかしくなった。

帽子を被っているときはイケメンの魔術師であるが、一度帽子を外すと可愛い女の子に早変わりするという魔法を持っているのが旦那は反則だよ、もう。

341名無しのおんJ提督:2016/04/08(金) 00:38:41 ID:wMdeqS6E
今日早霜は俺が働いている図書館にふらりとやってきた。特別会いに来たというわけではなくただ本を読みに来たらしい。
しかし鎮守府から抜けて日常生活を始める際、日中暇を持て余すのではと少し危惧していたがそんなことはなく彼女は色々なこと時間を潰しているようだ(そもそも鎮守時代も頻繁に出撃するわけでもなく正直暇だった)。

今日こうやって暇をつぶすために本を読みに来る前は、俺のと自分の合わせて春服を買いに行っていたらしい。俺も早霜も提督だった頃はほとんど私服を着ることが無く、全体的に数が少ないので早霜が俺のも含めて自主的に買いに行ってくれることは凄く助かる。
完全に任せきりなのはどうかと思わなくもいが、体のサイズは完全に把握しているだろうし彼女の方が服のセンスがいいのだから適材適所だろう。

だが春服を買ったという筈の彼女の服装にはこれといった変化はない。いや春だけではない。どの時期でも彼女の服装が大きく変わることはない。彼女は上は長袖下はロングスカートか長いパンツしか履かない。
彼女は肌を隠せる服装でしか外には出ない。


(いつの間にか時間たってるから今日ってか昨日やな)
(何かスレの趣旨から外れて来てる気がするから次はちょっと甘いのしてくるで)

342名無しのおんJ提督:2016/04/09(土) 21:21:58 ID:5ld1ILeg
本スレでお茶会の話題が出ているけど
人集めとかには地域やマンションの自治会とかも良さげですねぇ
あと地域の企業のイベントが近くに行われていて自然発生的に起こるというのもありやと思う

343名無しのおんJ提督:2016/04/09(土) 21:29:31 ID:wMdeqS6E
だから現在の会員の状況纏めてクレメンス(他人任せ)

344名無しのおんJ提督:2016/04/09(土) 21:38:40 ID:wMdeqS6E
×だから
○誰か


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