4) 開発に繋がる実験は条約の破棄前に行われており、KoopとSchmolkeは『Battleships of the Scharnhorst
Class: Warships of the Kriegsmarine』で1928年、標的艦「プロイセン」の艦体を用いた実験とその結果に言及してる。
またGarzkeとDulinも『Battleships: Axis and Neutral Battleships in World War II』で標的艦「ヘッセン」を利用した
射撃実験とその結果に触れてる。
またWikipediaでも直接引用されている『Unterlagen und Richtlinien zur Bestimmung der Hauptkampfentfernung und der Geschoßwahl, Heft a』
は翻訳されていない部分でダンケルク級とネルソン級の防御様式及びその意図に触れる一方、もしそれらの主装甲甲板が砲撃の命中で崩落した場合、
下部のより薄い装甲甲板がその重量を支え切れないことを指摘し、この点でドイツ側の装甲配置の方が有利であると結論づけている。
つまりビスマルク級の防御は、第一次世界大戦中の考え方を引きずっているどころか新戦艦の装甲配置が抱えるデメリットを考慮した上で、意識的に
選択されたものと言える。