千葉女子 F1 ガルシア・ロルカの詩による組曲
F1は一定のテンポで歌っていた。少し位、変化があっても良いのだと思うのだが、メトロノームで計ったように一定。
自由曲はフォルテがとにかく激しく大きい。ピアノになると息を飲むほど静かでゆったりと歌う。その感情の起伏がラウタヴァーラの曲に合っていた。しかもここはトップバッターだから、ただの金賞以上に価値がある。
幕張総合 「もっと向こうへと」
◯混声30名(男12)。男子多めでAltも重低音を鳴らす。そして遠くの空にたなびく飛行機雲のようなSop Blue Bird。しかし自由曲で男声→Alt→Sopと積み上げていく箇所では、低声部に決して位負けしないSop◎。そんなことより私は、幕総の歌詞が聴き取れるようになったのが嬉しい。私の耳が成長した…?否。幕総の表現力が向上したのだ。
専修大松戸 「風のうた」
◯激しく熱い"三宅悠太"は会津高の専売特許。もっとナィーブに歌って欲しいのだが…。Nコン=大声大会?だからか厳しい…。課題曲では、陽光を反射し白銀に耀くSop Blue Bird。
松戸女声「Hebe deine Augen auf zu den Bergen」「UBI CARITAS」
◯メンデルスゾーンのロマン派世俗曲とイエイロ現代宗教曲の組み合わせが良かった。2曲目のラテン語発語は1曲目のドイツ語から派生し…。例えばラテン語「R」を強めに巻くなどの工夫。しかしメンデルスゾーン解釈に一考の余地があった。
専大松戸星「露営のともしび」「Prope est Dominus」
◯「露営~」がずっと泣いている…最初から最後まで。男声主導の悲痛な思いに、涙声のようなvive付き女声が花を添える。これは名演。ホールの残響をも計算された、ギリギリ聴こえるかすかな弱音…。ここは決して消えることがない。2曲目ラインベルガーは、郡山、会津と比較するのは酷か。会津に近い激情型ラインベルガー。声質の変化が欲しい。