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初めてスレ立てます
1
:
スライム
:2005/01/23(日) 22:57
初めまして!スライムと言います。
ずっとROM専だったのですが、自分でも書いてみたいと思ってスレたてさせていただきました。
つたない文章ですが、よろしくおねがいします。
389
:
秘密
:2005/02/19(土) 20:58:33
案の定2人には気付かれちゃったみたいで。
「なに?梨華ちゃんも吉子のこと好きなのー?」
「ちょっと!どうなのよ、石川!!」
「…………。」
「梨華ちゃん、答えてあげたらー。」
柴ちゃんってば、完全に楽しんじゃってる。
「石川!答えなさいよ!」
「梨華ちゃ〜ん、教えてー!」
もう隠せそうもないよね…。
「………(コクッ)…」恥ずかしいから頷くだけ。
それでも2人には十分だったみたいで「「おー」」って感心してる。
390
:
秘密
:2005/02/19(土) 20:59:55
そのうち柴ちゃんも含めて「「「かんぱ〜い!」」」なんて始まっちゃったりして。
「んあー、でも梨華ちゃんも吉子のこと好きだったとはなぁ。ねぇねぇ、
もしかしてごとーファインプレーってやつ?」
「はいはい、調子に乗らないの。あんた、これで逆パターンだったら吉澤に
殺されてたわよ。」
「えー、でもさー、ごとーが口滑らせなきゃ梨華ちゃんの気持ちわかんなかった
んだしー。いいじゃん、褒めてよー圭ちゃぁ〜んっ!」
「あはは。そうですよ、保田さん。ごっちんに言われなかったら梨華ちゃんもずっと
うじうじ悩んでましたから。」
「まぁ柴田もそう言うなら仕方ないわね。でも後藤、今回は良かったけど次はない
んだからね!」
「んあーい。」
391
:
秘密
:2005/02/19(土) 21:01:03
「ったく。本当に分かってるんだか……」
「あははは。あ!でも、この後どうするんですか?両思いだっていうのは分かった
けど、まさかそれで終わりじゃないですよね?」
「んあー、そうだー。じゃあもう善は急げだよ!ごとー吉子に電話してくるねー。」
「そうとなったらこんなところにいつまでもいられないわ。あたし会計してくるわ!」
「「えっ?」」
「あーいいのいいの。今日はめでたい日だからね、あたしの奢りよ。先に行ってるから
あんたたちも帰る準備して外に出てなさい!」
「は〜い!」「………。」
なんだか混乱するくらいの急展開。
気付いたら3人の間で話が進んでて……。
私ついていけてるのかしら?
392
:
秘密
:2005/02/19(土) 21:02:09
「おーい、梨華ちゃーん?置いていくぞー?」
「え? あ、ごめん。今行くから…」
「……あのさ、いきなりこんなことになってビックリだと思うけどさ、あの、
何て言うか…とにかく今は昔のこととか、身体のこととか…ってこれは無理
かもしれないけど…だけど、今だけはとりあえずそういうの忘れて自分の
気持ちに素直に従っちゃいなよ。」
「………柴ちゃん。」
「ね?よっすぃーのこと好きなんでしょ?いいじゃん。頑張っちゃおう?」
「…うん…………ありがと。」
「はいはい、そうと決まれば早く立つ!2人とも待ってるよ〜。」
「うん。」
393
:
秘密
:2005/02/19(土) 21:03:34
「あんたたち遅いわよ!」
「「すいません…あの、ごっちんは…?」」
「後藤ならあっちで吉澤と話してるわ。」
保田さんの言う方を見ると、ちょうど話し終えたのか携帯をしまいながら
こっちに向かってニコって微笑むごっちん。
「後藤、どうだった?」
「えへへー、グッドタイミングってやつ?ちょうど片付け終えて休むとこだって。
とりあえず今から行くから待っててって言っておいたよー。」
「よし!じゃあキリキリ行くわよ!」
「「は〜い!」」
「…………。」
394
:
秘密
:2005/02/19(土) 21:05:15
「どうかした?」
「…ううん、ちょっと緊張しちゃっただけ。」
「大丈夫だって。もうよっすぃーの気持ちも分かってるんだからさ。」
「うん。でも、ちゃんと言えるかなぁって…失敗して嫌われたりしないかな?」
「安心しなさい!そこは吉澤の方からちゃんとやらせるから!」
「そうだよ〜、吉子さぁ普段はへタレなとこあるけど、圭ちゃんがガツンと言えば
なんとかなるから(笑) 圭ちゃん怖いもんね〜。」
「ちょっと後藤!それどういう意味よ!!」
「知らな〜い。それより早くしないと、吉子待ってるぞー。」
「うふふ。あの2人、いいコンビだよね。」
「だねー。 ねえ、落ち着いた?」
「…うん。」
「んじゃあ、まあ頑張りますかね!」
「(笑)…うん。」
395
:
スライム
:2005/02/19(土) 21:10:05
更新終了。
新キャラ登場しました。
このお方もずっと出したかったけど機会がなくてやっと出せたという感じです。
今後はこの話以外にもいろいろ活躍させたい一人だったりします。
396
:
203
:2005/02/19(土) 23:50:59
更新お疲れさまです。新キャラさん、癒し系だなぁ♪ほのぼの可愛い。
保田さんの勢いがカッコ良くて頼りになるお姉さんって感じですね(^▽^;)
397
:
ゆう
:2005/02/20(日) 21:20:08
更新お疲れ様です!!いや〜登場しましたね〜というか保田さんとのコンビがすっごく
良い感じです!!梨華ちゃんとよっすぃーこの続きがすごい気になります!!!
398
:
スライム
:2005/02/20(日) 22:16:40
先日の娘。さんたちの東北行脚…石小亀のラジオが観覧可能だったことを昨日知り軽い鬱です。
16と18日にその付近にいたのに…なぜ当日家にいてしまったのか…ヽ(`Д´)ノウワァァン
滅多にないチャンスを逃してちょこっとブルーですが、今日も更新で気を紛らわせます。
>203様
いつもありがとうございます!!
圭ちゃんは頼りになるし大人だし本来素敵な人なのですが、そこはやっぱり圭ちゃん…
結局いつも変な扱いを受けてしまいますw
p.s (○^〜^)<「片思い」続編の制作開始しました〜。
>ゆう様
いつもありがとうございます!!
Wに続き作者が書きたかったコンビだったので良いと言っていただき嬉しいです。
いしよしの2人は今回の更新でちょこっと動き出しますが…まだまだ話の中盤なので、
この先どうなるかは何とも言えず…もうちょこっとドキドキしてお待ちください(ぺこり)。
それでは本日の更新始めます。
399
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:19:46
「ごっちん、どうしたのー? 忘れ物―?」
お店の裏にある家(というか家の一角でお店を開いてるんだけど)の玄関から
顔を出したよっすぃー。
「んあー。そういうんじゃないけど、ちょっと吉子に用あってね。」
「ん? って、あれ?保田さん?えっ?柴田さんも? って、え、あ、あの、
梨華ちゃんもー? え?何?どうしたの?」
よっすぃーはわけわかんないって顔でみんなのことを見回している。
「んあー。なんかね、吉子の気持ち梨華ちゃんにばれちった! えへっ。」
「えへっって……ええぇえー!!ちょっ…えっ?マジで?何で?」
「何でっていうかぁ、まっいいじゃん。悪いことにはなんないからさー、
ちょっと吉子、頑張っちゃってくれない?!」
400
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:21:49
「な…そんなの急に言われても…」
「もう!いいからはっきり言いなさい!」
「え…でも……」
「いいから、分かったなら返事しなさいよ!」
「あっ…は、はい!」
「…良し。じゃああたしは帰るから、ちゃんと結果報告するのよ!」
え…保田さん、帰っちゃうんですか…?
「んあー。ごとーも帰るねー。今日は圭ちゃんとこ泊まるから連絡よろしくぅ!
楽しみに待ってるよー。」
…ごっちんまで帰っちゃうの……?
「じゃあ私も行くね。梨華ちゃんのマンション行ってるからさ。ゆっくりしてきて
いいよ。あー別に帰って来なくてもいいから、その時は言ってね!チェーン閉めちゃう
から。 じゃー私も結果楽しみに待ってるよ〜。頑張ってねー!」
柴ちゃんも帰っちゃうのね……。
401
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:23:19
「………。」
「………。」
取り残されたよっすぃーと私。
よっすぃーは突然のことにキョトンとしたまま固まっている。
「……よっすぃー?」
「えっ? あ、さ、寒いですよね、とりあえず中に入ってください。」
「…うん。」
「あの、とりあえず何か飲み物用意しますんで…ちょっと待っててください
……って、えっ?」
「行っちゃやだよぉ…」
気付いたらよっすぃーの服の袖をつかんでいた。
402
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:24:51
「あっ、はっ、はい。あの、えっと、ぼ、僕の気持ち聞いちゃったんですよね?」
「……うん。」
「えっと、そのぉそういうことなんですけど、あの、迷惑じゃないですか?」
「迷惑なんかじゃないけど…」
「けど?」
「…ちゃんとよっすぃーの口から言って欲しい…」
「あっ、はい、すいません! えっと…あの、僕、梨華ちゃんのこと、その、
えっと…す、好きです。」
「……うん。」
「そ、それで、もし良ければ僕と付き合ってほしかったりするんですけど…あ、
あの…いいですか?」
「うん。」
403
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:26:32
「え? 本当ですか?」
「うん。私も、その…よっすぃーのこと好きだから。」
「マジで?」
「うん。」
「ほんとのほんとに?」
「うん。」
「よっしゃー!!」
さっきまで不安そうだったのに、よっすぃーってば急にご機嫌になっちゃってる。
「うおー!ごっちんたちに報告しなくちゃー。」
ってよっすぃーが言うから、2人でメールを作って。
返信メールで冷やかされたけど、それにも2人揃って照れ笑い。
404
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:28:07
その後はお互いの連絡先を交換して、会ってなかったときのことなんか話して。
いろんなこと話してたらすっかり遅くなっちゃったから、よっすぃーに送って
もらって家に帰るところ。
よっすぃー疲れてるみたいだし、いいって断ったんだけど、
「ダメです。もう遅いし、梨華ちゃんに何かあったら大変だから。それに…
もうちょっと一緒にいたいし。」
そう言いながら私の手を握ってきたよっすぃーの顔は真っ赤。
恥ずかしいのかな?俯いたまま顔あげなくなっちゃった。
よっすぃーとこんな風にできるなんて思ってなかったからとっても嬉しい。
だけど…
「…本当に私でいいのかな?」
405
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:30:27
「えっ? 梨華ちゃん今何か言いました?」
よっすぃーには聞こえなかったみたい。
でも、それでいいんだよね。
柴ちゃんも今はそれでいいんだって言ってくれたもんね。
「ううん。何か幸せだなーって。 あっでも、よっすぃーに敬語やめてもらえたら
もっと嬉しいかなっ。」
「あっ!はい…じゃなくて、うん。気をつけるから。」
「うふふ。ありがとう。」
406
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:32:15
「ごめんね、ここまで送ってくれて。」
「いえいえ、いいんですって。」
「よっすぃー、敬語!」
「あっ、すいま……ごめんね。」
「ううん、いいの。あんまり無理しないでね。慣れるまでよっすぃーが
話しやすい方でいいよ。」
「うん、ありがと。 えっと、じゃあ柴田さんにもよろしく。」
「うん。本当にありがとう、気をつけて帰ってね。」
「大丈夫だよ。それより…」
「うん?」
「あ、あの…これからもよろしくお願いします!」
「えへへ、私の方こそよろしくね!」
「もちろん! じゃあ今日はこの辺で。おやすみなさい!」
「おやすみ。」
407
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:34:11
「あれー?帰ってきちゃったのー?」
柴ちゃんってば、つまらなそうに言わないでよ。
「もうっ。いきなり泊まったりしないわよ。」
「なぁんだ、つまんないの。って、それよりどうだった?」
「な、何が…?」
「とぼけないでよー。よっすぃーの愛の告白、かっこよかったぁ?」
「う〜ん、かっこよかったのかなぁ……。」
「はい?何、もしかしてちゃんと言ってくれなかったとか?」
「ううん、それは大丈夫だけど…でも、最初ね、そのまま話進めようとしてたから。」
「うん、うん。」
「私の方からお願いして言ってもらった…。」
408
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:35:36
「ほーほーなるほど。保田さんたちの言う通り、よっすぃーったらへタレなのかねぇ。
まっ積極的な梨華ちゃんってのもありなんじゃない?!」
「そうかなぁ…。」
「そうそう。だってそれで上手くいったんでしょ?」
「…うん。」
「だったらいいの!別にどっちからじゃないととかないんだし。よっすぃーがへタレ
な分は梨華ちゃんが頑張ってあげなくちゃ!」
「うん。柴ちゃん、ありがとね。」
「はいはい。」
「もー。本当にね、柴ちゃんにはすっごく感謝してるよ? 今回のこともだけど、
あの時も…柴ちゃんがいなかったら私とっくにダメになってたもん。いっつも
柴ちゃんに助けてもらって…ごめんね、迷惑ばっかりかけちゃって…。」
「いいのいいの、そんなこと。私はさ梨華ちゃんが泣いてるとこもう見たくない
だけだから。まー梨華ちゃんがさーそんなに私に悪い?とか思っちゃうんならー
よっすぃーと上手くやること!そしたら許してあげるよ(笑)」
409
:
秘密
:2005/02/20(日) 22:36:53
「…柴ちゃーんっ…ぐすっ……」
「あーもう!言ってるそばから泣かないでよ!」
「…ぐすっ……ごめん……あのね…」
「うん?」
「私、よっすぃーと…頑張るから……でも、もし何かあったら…また聞いてくれる?」
「バカだねぇ梨華ちゃんはー。そんなの当たり前じゃん!ってか、よっすぃーが
梨華ちゃん泣かすようなことしたら私が代わりに殴ってやる!!」
「(笑)柴っちゃんったらぁ…」
「まぁ私がキレル前に保田さんに渇入れられると思うけどさ。」
「(笑)」
「まっそんなことにならないように、仲良くやってよ!」
「うん。」
「じゃーとりあえず私眠いから寝ていい? 梨華ちゃんもさー明日仕事でしょ?
幸せかみしめたいのはいいけど、早く寝た方いいよ〜。」
「もうっ!」
410
:
スライム
:2005/02/20(日) 22:39:41
更新終了。
ひとまずこんな形に落ち着きました。
ただ、まだタイトルの謎も残ったままですので、話はまだまだ続きます。
ちなみにこの話、全10回となること決定しました(残り4回ですね)。
411
:
203
:2005/02/20(日) 23:13:01
更新、お疲れさまです。うぐっ、服の袖を掴んであんな台詞言うなんて・・・可愛過ぎ(^▽^*)
ここからが2人の正念場ですね。
片思い続編、無理せずにまったりと頑張ってくださいねo(^-^)o
412
:
前274
:2005/02/21(月) 00:24:55
更新お疲れ様です。
ふたりの感じがかわいい〜♪
これからまだいろいろ展開していくのかな・・?
楽しみに待ってます。
413
:
35
:2005/02/21(月) 21:08:08
お久しぶりです。
圭ちゃんを始めみんな本当にいい人達でなんか嬉しくなっちゃいますね♪
二人の今後がとても楽しみです。
タイトルの謎や梨華ちゃんの過去などますます目が離せません!
楽しみにしています。
414
:
ゆう
:2005/02/21(月) 21:30:17
更新お疲れ様です!!よっすぃーがすっごく可愛いです!!
二人の気持ちが通じあったけど、タイトルの謎が気になったり・・・
ドキドキしながら読んでます!!
415
:
スライム
:2005/02/22(火) 00:02:22
今日は本当に何もない一日でした…。
とりあえず更新を。
>203様
いつもありがとうございます!!
そうですねーここからやっと話が動き出します(遅っw)。
ちなみに続編の制作も順調ですよ〜。「秘密」がちょっと長くて軽く飽きて
たりした時があったので、気分一新サクサクと書けています。
>前274様
いつもありがとうございます!!
ここからの方が実は急展開だったり…若干ジェットコースタードラマ(古っw)
風になってしまってる恐れ大だったりします…。
>35様
お久しぶりです♪レスありがとうございます!!
今回は長めの分いろいろな人を出せて作者も楽しかったりします。
しかし話も折り返しを過ぎた今、やっとタイトルの謎に近づきました(爆)
すべてはこの先4回できっちり明かされるのでもうちょっとお待ち下さい!
>ゆう様
いつもありがとうございます!!
登場時と微妙にキャラの違うよっすぃーですが、本来はこんな人です。あの時は
かっこつけてたんですねーw
一応最後までドキドキしていただけるような展開にしてはみましたが…謎はもう
ちょこっと引っ張ります。
それでは本日(柴ちゃん記念日)の更新スタートです。
416
:
秘密
:2005/02/22(火) 00:04:41
よっすぃーとのお付き合いは順調。
お互いの仕事終わりに一緒にご飯を食べたり、ちょっと時間のある時は映画とか
見に行ったりして。
私が休みの日は必ずここで過ごすことになってるし。
「へぇ〜、梨華ちゃん引越しするんれすか?」
「うん。契約切れちゃうしね、せっかくだからここの近くにしようかなって思って。
その方が会社にも近いし。それで、とりあえず不動産屋さんに行ってみたんだけど
ちょうど良いのなくって。どうしようかなー。」
貰ってきたチラシをののちゃんと2人で覗いてたんだけど、いい物件が
見つからなくて思わず溜息ばかり出ちゃう。
「大変れすねぇ。」
「う〜ん。」
417
:
秘密
:2005/02/22(火) 00:06:38
「んなもん、ここに住んでもうたらええやん!」
「えっ?」
隣で本を読んでいたはずのあいぼんの言葉にドキっとする。
「近くになんて面倒なことせんでも、この家無駄に部屋余っとるし、
別にガキやないんやから、やることやってるんやろ?!」
「「あいぼん!」」
お豆の在庫をチェックしてたよっすぃーと声を合わせて驚いてしまった。
2人とも顔は真っ赤。
(良かった…他にお客さんいなくて。って、そうじゃなくて…)
「何やぁ?もしかして2人…うわっ!付き合って3ヶ月やろ?お互いええ大人やし…
そんで何もしとらんなんてアホちゃうかぁ? っちゅうか、よっちゃん、
どんだけへタレやねん…。」
「そんなの僕の勝手だろ!」
あ、よっすぃーすねちゃった…あいぼん、あんまりいじめないでね。
418
:
秘密
:2005/02/22(火) 00:08:02
でも、確かによっすぃーったら何にもしてこないんだよね。
付き合って3ヶ月もたってるのに、キスすらしてないなんて…。
私ってそんなに魅力ないのかなぁ…ちょっと不安になるよね。
「ほれ!梨華ちゃんも悩んどるで。どうせ、“私に魅力ないのかも”とか思って
るんやろうけど、よっちゃんこのまんまやと捨てられるでー!」
あ、あいぼんすごい、当たってる。
「だ、だからうるさいって!」
「まぁええけど。なんか暇やしうちらもう帰るから、あとは2人でゆっくり
語ってくれやー。あっでもいきなりこんなとこで始めんといてな(ニヤリ)。」
「「あ、あいぼん!」」
「ほなさいならー。ののー早くせんと置いてくでー。」
「あっ、あいぼん待ってくらさい! よっちゃん、よくわかんないけろ頑張るれす!」
「…のの………。」
419
:
秘密
:2005/02/22(火) 00:09:54
嵐のように2人が去って、残ったのは沈黙だけ。
よっすぃーは今ので一気に疲れたのか憔悴しきってる。
「えっと、あいぼんの言ったことだけど…」
「あっ、べ、別に気にしてないから大丈夫だよ。」
って、こんなに慌ててたら逆効果だよね。
「いや、そのことじゃなくて…って、それは…ごめん。」
あ、違かったんだ…。
「ううん…私もなんか…ごめんね。」
「あ、うん、いや、えっと…話なんだけど、あのさ、もし良かったら
本当にうちに住まない?」
「えっ?」
420
:
秘密
:2005/02/22(火) 00:11:20
「もちろん梨華ちゃんが良ければだけど…その、もしいい物件見つからなかった
時でいいし。」
「いいの?」
「うん。部屋もさ、使ってないとこあるし。それに、あの…一緒に住めば
忙しくても会えるからいいかなって…」
「よっすぃー……。」
確かに最近ちょっと忙しかったし、それに来週から新しいプロジェクトが始まって
全然デートとか出来なくなりそうだけど…でも、本当にいいのかな?
一緒に住むってことは、その、いつかは結婚とかそういうこともあるんだよね?
私よっすぃーにまだあのこと話してないけど…それでもいいのかな?
「あ、いや、無理にってわけじゃなくて、その…良かったらってことだから。
嫌なら全然断ってもいいからさ。」
私が考え込んでいたのをよっすぃーは勘違いしちゃったみたい。
421
:
秘密
:2005/02/22(火) 00:12:32
「ううん、嫌じゃないよ。すごく嬉しいよ。…でも、本当にいいの?」
「もちろん!」
いいんだよね…別に今すぐ結婚するってわけじゃないし。
そもそもするかどうかわかんないんだし……。
その時でいいよね? 今はまだ内緒のままでいいよね?
「梨華ちゃん?」
あっ…ぼんやりしちゃってた。
「あっ、あの…じゃあお願いするね。」
「うん。」
422
:
秘密
:2005/02/22(火) 00:13:37
翌月私が休みの日によっすぃーもお店を休業してくれて、みんなに手伝ってもらい
ながら私の引越しは完了した。
そんなに遠くないからって業者さんには頼まないで、保田さんが会社の人から借りて
くれた車で荷物を運び出して。
あいぼんと柴ちゃんは「面倒くさい」って連発してたけど、保田さんにしかられて
必死になって走り回ってくれて(笑)。
ののちゃんは、その小さな体のどこにそんな力が?って思うくらいの馬鹿力で、
よっすぃーと一緒に大きな荷物を運んでくれて。
最後にごっちんお手製の引越しそばを食べて終了。
お蕎麦があまりにもおいしかったから、みんな疲れてたはずなのに一気に元気になって
お替りをいっぱい食べて(特にののちゃんがね)楽しそうに帰って行った。
423
:
秘密
:2005/02/22(火) 00:15:06
「今日からここで暮らすんだよね…。」
「んー? 梨華ちゃん何か言ったー?」
独り言のつもりだったんだけど、よっすぃーに聞こえちゃったみたい。
「ううん、何でもないよ。あのね、なんか不思議だなーって。」
「???」
「初めてよっすぃーと知り合った時は、こんな風になるなんて思ってなかったから。」
「……いや?」
「そんなことないよ。ただ、こんなに幸せでいいのかなってちょっと不安に
なっちゃって。」
「…梨華ちゃん……」
424
:
秘密
:2005/02/22(火) 00:16:13
「ごめん、なんかしんみりしちゃったね。」
って言った次の瞬間よっすぃーに抱きしめられた。
「あのさ、僕、みんなにへタレって言われたりして頼りないかもしれないけど、
でも梨華ちゃんのことはちゃんと守るから……」
そう言って、初めてキスをしてくれた。
「よっすぃー……」
「なんか急にごめん。あの…なんだかしたくなっちゃって。」
「ううん、いいの。その…嬉しかった。」
「梨華ちゃん……あの、こんな奴だけど、これからもよろしく!」
「うん。」
425
:
秘密
:2005/02/22(火) 00:17:30
だけど、一緒に暮らし始めて1ヶ月たってもよっすぃーはキス以上のことをしてこない。
最初はね、(照れてるのかな?)って思ってたけど、一緒のベッドで寝てても
全然何かしようとする気配はなくて。
思い切って「いいんだよ?」って言ったこともあったけど、よっすぃーは
「その…もうちょっと待ってくれる?」って言ってごまかしたまま。
浮気なんてするような人じゃないし、だいたいいつも一緒にいてそんなこと
出来るわけないってことは分かってるんだけど。
でも、ここまで来るとやっぱり不安な気持ちの方が強くなっちゃう。
“セックスレスの夫婦はうまく行かない”っていうのもあながち嘘じゃないね。
他の事では一切不満なんてないし、むしろ幸せすぎるくらいだとも思うけど、
だけどどこかお互い気まずい関係になっちゃって。
自分でも気がつかない間に限界が来てたんだと思う。
426
:
スライム
:2005/02/22(火) 00:23:45
更新終了。
なんだか不穏な空気のところで終わっていてあれなんですが…。
明日(日付的には今日)所用があって、というか小旅行なんですが…更新お休みします。
楽しみにしていてくださる読者の皆様申し訳ありません。
23、遅くても24にはリフレッシュした状態で戻ってきますので。
そうそう柴ちゃんお誕生日おめでとうございます!!
またまたおたおめ記念小説書けませんでしたが、「秘密」でそこそこいい役なのでご勘弁を。
(というかもうおたおめ小説は基本諦めます…・゚・(ノД`)・゚・。)
それでは。
427
:
ゆう
:2005/02/22(火) 15:33:28
更新お疲れ様です!!
あらら・・・梨華ちゃんとよっすぃーどうなっちゃうんだろう・・・
>作者様いつまでも待ってますので、身体をゆっくり休めてください!!
428
:
前274
:2005/02/23(水) 00:00:18
更新お疲れ様です。
ちょこっと急展開、ですね〜
でも悩みごと・も出てきちゃうんですね・・
(作者様、充分にお身体休ませて下さいね!)
429
:
203
:2005/02/23(水) 10:39:16
更新お疲れ様でした。旅行、気をつけていってらっしゃいませ。&おかえりなさい。
リフレッシュできましたでしょうか?お身体ご自愛下さい。
自分なりに色々タイトルの謎を予想したりして待っています♪(^〜^O)
430
:
スライム
:2005/02/23(水) 22:52:09
無事に旅から帰還して参りました。
今回は体調を崩すこともなくかなり快適な旅ライフを過ごせ、リフレッシュ完了です。
またいろいろとない頭を絞り作品書いていきたいと思いますw
>ゆう様
いつもありがとうございます!!
早速ですが、帰ってきちゃいましたw ただ、今回は温泉に行ってきたので体はかなり
休めました。お気遣い、ありがとうございます!!
>前274様
いつもありがとうございます!!
そうですね〜、でも実はこの先がもっと急展開だったり…。
休息は十分とれたので、大丈夫ですよ!ありがとうございます。
>203様
お迎え&毎回のレスありがとうございます!!
リフレッシュはかなり出来ました、今まで以上に元気いっぱい作品作れそうです。
タイトルの謎…このお方↓と共にいろいろ予想してみてくださいw
( `.∀´)<キィー。早く教えなさいよ!
それでは休息明け更新始めます。
431
:
スライム
:2005/02/23(水) 22:55:37
いつもと変わりないある金曜日の夜のこと。
仕事が終わって帰ってきて、夕飯を作りながらよっすぃーがお店の片付けを
終わらせるのを待つ。
よっすぃーも「今日は何ー?」なんてやってきて…ここまではいつもと同じ。
「ちょっと待っててね。」って言って料理を続ける私と、それに返事をしながら
テレビをつけるよっすぃー…これもいつもと同じ。
違ったのはここから先。
432
:
秘密
:2005/02/23(水) 22:58:22
よっすぃーがつけたテレビではアットホームな家族の特番をやっていて。
「あー、すっげーカワイイ!!」って、子どもたちが映る度にはしゃいでる。
ここまではね、良かったんだ。
だけど、よっすぃーの次のセリフ…
「僕もこういう風に子どもと遊んだりしたいなぁ。」
ガシャン。
「梨華ちゃん?どうしたー?」
「……何でもない。」
「??? ほんと? 気をつけてねー。」
「……よっすぃー………」
「ん?」
「…よっすぃーはああいうのが夢なの?」
「ん?子どもとってこと? う〜ん、憧れはあるけど…どうかした?」
あぁもうダメ…もう無理……。
433
:
秘密
:2005/02/23(水) 23:00:07
「…………。」
「梨華ちゃん?」
「よっすぃーごめん、私もうよっすぃーと一緒にいられない。」
「…な、なんで? 僕何かした?」
ごめんね、突然のことで。でもよっすぃーは何も悪くないから。
「…ううん。よっすぃーは何も悪くないよ。」
そう、悪いのはよっすぃーじゃない…悪いのは私。
あの時、自分のことを大切にしなかった過去の私。
「じゃあなんで?」
「…私じゃよっすぃーの夢叶えてあげられないから……」
「えっ?」
「私ね、子どもを産めない身体なの…」
「…………。」
「高校の時、付き合ってた人の子どもを妊娠して……流産して、そのせいで
子ども産めなくなっちゃったの……」
434
:
秘密
:2005/02/23(水) 23:02:09
すごく好きな人だった。
明るくてクラスの人気者みたいな人で、ずっと憧れていた。
私なんて相手にされないって思ってたから告白された時はすごく嬉しくて。
初めて付き合った人だったし、本気で好きな人だったから彼の言うことは何でも聞いて。
あんまり避妊とかきちんとしてくれなかったけど、嫌われたくなかったから「大丈夫」
っていう彼の言葉を信じて……。
バカだったと思う…もっと自分のこと大事にしていればってそう思う。
妊娠に気付いた時にはもう遅くって。
435
:
秘密
:2005/02/23(水) 23:09:28
彼には迷惑そうな顔で「堕ろせ」って一言突きつけられて。
ちゃんと病院で手術していれば大丈夫だったんだろうけど…彼の家から帰る途中に
駅の階段から落ちて、目を覚ました病院でお医者さんから流産したことと、もう子ども
は無理だっていうことを告げられたの。
隣でお母さんはずっと泣いていて…家に帰ったらお父さんには殴られた。
で、そこまでだったらまだ良かったんだけど…
10日くらいして学校に行ったらみんなが私のこと見てコソコソ言ってて。
436
:
秘密
:2005/02/23(水) 23:53:37
理由はすぐにわかったよ。
彼がね、私のいない間に「あいつは他の男とも付き合っててそれで妊娠した。」って
言いふらしてたんだって。
もともと彼は人気者だったからみんなそれを信じたみたい。
噂って怖いよね…いつの間にか私は誰とでも寝る軽い女になってて、彼は私に
遊ばれた被害者になってたの。
もちろんそんなの嘘だったけど、誰も信じてなんかくれなくて。
唯一ね、柴ちゃんだけが私のことかばってくれた。
「そんなのでたらめだ!」って言って歩いてくれて、何人かはそれで信じてくれる
ようになって。その中に美貴ちゃんっていう子がいたんだけど、その子が陰口たたく
子たちに文句言ってくれて…美貴ちゃんって怒ると怖いからみんな怖がってて、それで
一応は落ち着いたんだけど。
437
:
秘密
:2005/02/23(水) 23:55:06
それでも時々私が一人の時に「俺にもやらせて」とか「淫乱」とか言われたりして…。
家族もね、そのときから私に対しての接し方が変わって…お父さんなんて一度も口を
きいてくれなくなった。
それで、もうこんなところにはいたくないって思ったんだけど、だからと言ってあて
なんてなくて…先生たちの心象も悪くなったから推薦も就職ももう無理だったし……
とにかくひたすら勉強した。いい大学に行くって言えば親だって許してくれるって思った
し…とにかく必死に。
その時にね、もう二度と恋なんてしない…ううん、出来ないって思ったの。
でもよっすぃーに出会った。
438
:
秘密
:2005/02/23(水) 23:56:47
「ごめんね、もっと早く言ってれば良かったんだよね。」
「…………。」
よっすぃーは何も言わずにただ呆然と立ちすくんでいた。
「今まで黙ってて本当にごめんなさい。私はもうよっすぃーの前から消えるから、
だから、よっすぃーはよっすぃーに似合う素敵な人を見つけて夢叶えてね…」
「……梨華ちゃん。」
「今までありがとう…」
私は夢中で家を飛び出した。
439
:
秘密
:2005/02/23(水) 23:57:54
走って、走って…駅まで着いた時に自分が財布を持っていないことに気付いて。
それどころかコートを着ることも忘れていたらしい。
「…寒い。」
これからどうしよっかな…。
よっすぃーの家にはもう戻れないし。
柴ちゃんの所に行くにもお金がないし、連絡したくても携帯すらない。
「本当、この後どうしたらいいんだろう…」
440
:
スライム
:2005/02/24(木) 00:01:15
更新終了。
一連の報道の影響ですかね? 途中つながらなくて焦りました…。
なんとか無事に予定分は更新できたので安心しましたが。
でも、内容は全然安心出来てないですねw
なんか、気付いたらこんなことになっちゃいました。
とりあえず「秘密」は残り2回です。
441
:
203
:2005/02/24(木) 00:09:23
更新お疲れ様です。うぅ、切なくて泣いてしまいそうです。胸が痛いですが見守っています。
梨華ちゃんが幸せになりますように・・・。
442
:
35
:2005/02/24(木) 00:17:38
更新ありがとうございます。
……って切ねぇぇぇぇぇ!!(泣)
二人が幸せに笑える事を祈るばかりです…。
そして柴ちゃん、ミキティ…ありがとうって感じです。
443
:
ゆう
:2005/02/24(木) 11:15:36
更新お疲れ様です!!
梨華ちゃんの過去にはそんなことがあったんだなぁ・・・切ないです。
二人はどうなっちゃうんだろう・・・
444
:
スライム
:2005/02/24(木) 23:19:34
あややの新曲が気になる今日この頃。
初めてあややのシングル買ってリピートしまくりです。
>203様
いつもありがとうございます!!
テーマが重いだけにどうも切なくなりすぎてしまったような…。
梨華ちゃんの明暗はあと2回の更新ではっきりとします。
>35様
いつもありがとうございます!!
2人が笑える日がくるかこないか…全ては最後に明らかになります。
ちなみに柴ちゃん、ある意味主役だったり…というのが裏設定です。
>ゆう様
いつもありがとうございます!!
やっと梨華ちゃんの秘密が明らかになりました…当初はここまで痛くするつもり
じゃなかったんですが、気が付いたらなんだか切ない展開に。
2人の今後はラストまでにきちんと描きますね。
と、なんだかすごく期待させてしまうような前振りばかりしちゃいましたが、
そんなにすごい話でもないので適当に流す感じで読んでいただければありがたいです。
( `.∀´)<だったら言わないでよ! (すいません、アホ作者で……。)
さて、そんなこんな反省しつつ本日の更新スタートです。
445
:
秘密
:2005/02/24(木) 23:23:19
「…梨華ちゃん?」
目の前に現れたのは…ごっちん。
「今からそっち行こうと思ってたんだけどー…ってか、どうしたの?コートも着ないで。 何かあった?」
「…ごっちん………」
ごっちんの胸に飛び込んだ。
「んあ? 梨華ちゃん? どうしたの?」
「…んっ…ぐすっ……」
446
:
秘密
:2005/02/24(木) 23:25:26
「梨華ちゃん? 何があったかわかんないけど、とりあえず家帰ろう?」
「(ぶるぶる)」何も言わずにただ首を横に振る。
「…帰りたくないの?」
「………(コクッ)」
「…じゃあごとーの家来る?」
「………いいの?」
「んっ、こんなとこいたら風邪引くし。話なら家に着いてからゆっくり聞くからさ。」
「…ごめんね。」
「んあー、いいからいいから。とりあえずこれも着ちゃって!」
ごっちんは着ていたダウンを脱いで私の肩にかけてくれる。
ごっちんは優しいね…私なんかに優しくしてくれるなんて。
447
:
秘密
:2005/02/24(木) 23:27:24
「それで、何があったの?」
家に着いた途端に「温まれ!」ってお風呂に入れられて、上がったらホットミルクと
一緒にごっちんがソファーに座って待っていてくれた。
「あのね……」
今までの出来事を全て話す。
「で、吉子は何だって?」
「わかんない…聞く前に家出てきちゃったから…」
「…そっか……。ねぇ梨華ちゃん? 吉子からなんか聞いてない?」
「特には……何かあるの?」
「あっ、いや、いいんだけど。 あのさ、とりあえず吉子には梨華ちゃんはうちに
いるって連絡しとくから。」
「え…でも………」
「大丈夫!今日はごとーと一緒にいよっ? とりあえずね、吉子も心配してるだろう
から連絡だけはしておかないと…それにごとーも吉子に言いたいことあるし。」
「…わかった。」
「んー、じゃあごとー電話してくるから梨華ちゃんはここにいてね。」
ごっちんは今まで見たことないくらい真剣な顔で部屋を出て行った。
448
:
秘密
:2005/02/24(木) 23:29:59
「バカ!」
ドアの向こうから突然聞こえてきたごっちんの怒鳴り声。
(…何?)
恐る恐る扉に近づいたけど、さっき聞こえてきた声が怒りを含んでいたよう
だったから緊張しちゃって、ドアノブに手をかけたまま開けることが出来ない。
それでも所々聞こえてくるごっちんの声。
「吉子の言い訳なんて聞きたくないっ!」
「そんなの今は関係ないじゃん。」
「バカだよ、吉子は本当に大馬鹿者だよ。」
ごっちん…怒ってる?
「だから早く話せって言ったんだよ。」
「いつまでも隠しておける話じゃないでしょ?!」
「梨華ちゃんのこと本当に好きならちゃんと話してあげなきゃ。」
何? 何のこと? よっすぃーも私に隠してることあるの?
449
:
秘密
:2005/02/24(木) 23:31:35
「…とにかく、今日はごとーの家に泊めるから。 はぁ? いいって。
とりあえず今来られてもごとー会わせるつもりなんてないし。 吉子もさ、
少し落ち着きなって…。梨華ちゃんは大丈夫だから…ごとーがついてるし。
…うん……うん……わかった。
でも、梨華ちゃんは明日ごとーが責任持って送っていくから。 うん?
いいから…吉子だってこっち帰ってきたくないでしょ? 大丈夫…うん。
ごとーに任せなって。…うん……じゃあね。」
電話を切ってごっちんは部屋に戻ろうとしたんだけど、
「あっ!」
ドアの前に立っていた私にびっくりしたみたい。
450
:
秘密
:2005/02/24(木) 23:33:30
「えっと…聞こえてたよね?」
「………ごめん。」
「ううん、いいの。あのさぁとりあえず今日はこのままごとーの家に泊まろう?
それで、明日ちゃんとよっすぃーに会いに行こう。」
「でも…」
「ごとーも一緒に行くから。それなら平気でしょ?」
「うん……ねぇ、ごっちん…よっすぃーも私に隠してることあるの?」
「…う〜ん。ごとーの口から話してもいいんだけど、それじゃ意味ないと思うし…。
明日吉子から直接聞こう?」
「話してくれるのかな…」
「大丈夫! あのね、吉子もすごい落ち込んでた…梨華ちゃんが苦しんでたのにずっと
気付けなかったって、今日も何も言えなくて梨華ちゃんのことちゃんとつかまえられ
なかったって…自分のこと責めてた。」
451
:
秘密
:2005/02/24(木) 23:36:49
「…………。」
「吉子はバカでへタレでどうしようもない時とかあるけど、梨華ちゃんのことだけは
本当に大切に思ってるから。だからもう少しだけ吉子のこと信じてみてくれ
ないかな?」
「ごっちん……。」
「ねっ?」
「…うん……。」
ごっちんの言うとおりになるかもしれない。
だけど、もしかしたら明日本当に終わりがくるかもしれない。
明日またよっすぃーにサヨナラを言うことになるかもしれない。
452
:
秘密
:2005/02/24(木) 23:38:21
よっすぃーには幸せになってほしいから。
私と一緒にいることでよっすぃーの夢が潰れてしまうくらいなら、よっすぃーの笑顔を
一つ奪ってしまうくらいなら、もう一度別れを告げるくらい怖くなんてない。
だけど、もう一度よっすぃーに会ってしまったら…優しい声を聞いてしまったら…
よっすぃーの腕に飛び込んでしまったら…それでよっすぃーは本当に幸せなのかな?
あんな話を聞いてそれでも私を選んでくれたとしても…それで本当によっすぃーは
幸せになれるのかな?
(やっぱり会わない方がいいよね…)
ごっちんには悪いけど、明日ごっちんが起きる前にここを出よう…。
交番ででも電話を借りて家に実家に連絡して妹に迎えにきてもらおう…。
あそこに帰るのが怖くないって言えば嘘になるけど、でも、これ以上みんなに迷惑を
かけるわけにはいかない。
少しくらい我慢できるはず…もっと傷つくことになったとしてもかまわない…よっすぃー
の幸せを奪うよりは良いから…。
453
:
秘密
:2005/02/24(木) 23:39:52
「…ごっちんごめんね。」
朝早く、日が昇りかけている頃にごっちんの家を出ようとした。
実家に戻って、もう一度やり直そうって思った。
だけど次の瞬間、私の考えは全て打ち砕かれた。
玄関の外の階段によっすぃーが座っていたから。
顔中をぼこぼこに腫らして、切れたのかな?口からは血が出たあとが見えてて…
寒さに耐えながらそこでずっと私のことを待っていたから。
454
:
スライム
:2005/02/24(木) 23:45:46
更新終了。
なんだか、またまた微妙なところで切ってしまいましたが…。
次回更新で一気にラストまで突っ走りますのでご勘弁を。
ついでに一人だけ設定公開してない方の裏設定も次回更新時にしたいと思います。
ちなみにちょこっと名前の出てきたおニ方は特に設定決めてなかったり…w
455
:
35
:2005/02/24(木) 23:59:09
な、なに?なにごと??
よっちゃんの身に一体なにが???
なんかスライムさんには踊らされっぱなしですわ(^^;)
あぁ!続きが気になる!!最近一日が長く感じるのはきっとこのせいですな。
更新心よりお待ちしています。
456
:
ゆう
:2005/02/25(金) 02:20:45
更新お疲れ様です!!
すっごく切ないです・・・よっすぃーは何を隠してるんだろう〜気になります!!
やっぱり作者様は凄いです!!!更新が待ちどうしくてたまりません(笑)
457
:
203
:2005/02/25(金) 10:39:32
更新お疲れ様でした。
お互いを想うあまりに言葉に出来なくて最後には結局ぶつかってしまうって事ありますよね。
それからの方が恋愛の醍醐味だったりw 梨華ちゃんにもよっすぃにも素直になって欲しいな。
切ない胸をおさえながら更新楽しみにしています。
PS.亜弥ちゃんの新曲、CD屋さん3軒回ってやっと買えました(釻v釻川 松浦さんのバラード好きなのではまってます。
458
:
スライム
:2005/02/25(金) 22:36:47
マサオ君おたおめです!!
そのうちマサオが目立つ作品も書きたいなぁなんて思いつつ今日も通常更新を。
>35様
いつもありがとうございます!!
わ〜お、素敵な反応ありがたいです。あっ踊る時は作者も一緒に…w
>ゆう様
いつもありがとうございます!!
凄いだなんて…調子に乗って木にまで登りそうな勢いですw
>203様
いつもありがとうございます!!
恋愛論、素敵すぎます!203様にはいつも納得させられちゃってます。
ちなみに私も2軒目で購入できました。ごっちんアルバムと悩んだことは内緒ですがw
ラストまで一気にいくので今日はちょこっと量多いですが…。
更新スタートです。
459
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:38:57
「…よっすぃー?」
無意識のうちに発していた言葉。
「……梨華ちゃん………。」
喋ると傷が痛むのかよっすぃーは辛そうに話す。
「昨日はごめん…それで、あの…話したいことがあるんだ。」
「…わかった。でもとりあえず傷手当てしよう? ねっ?」
会うことが怖かったはずなのに、よっすぃーの姿を見たらそんなことも忘れてしまった。
痛々しい姿なんて見ていられないから…早くなんとかしなきゃね。
「うん。でも先に話を…」
「手当てしたらちゃんと聞くから、だから先に手当てさせて。」
「…わかった。」
よっすぃーの手を引いてごっちんの家に戻る。
物音で気付いたのかな? ごっちんも起き出してきていて…。
460
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:40:32
「ふわ〜ぁ。梨華ちゃんどうかしたのー? …って、吉子どうしたの?
何その傷? ってか、何でここにいるの?」
「えっと…それは……」
「ごっちんごめん!先によっすぃーの手当てしていい?」
よっすぃーが何か話しかけていたけど、それを遮る。
だって、見ていられないほどよっすぃーのケガがひどいんだもん…。
「あっ、ごめん。そうだよね、そっちが先だわ。とりあえずごとー救急箱用意する
から2人はリビングにでも行ってて!」
「うん。ありがとう、ごっちん。」
ごっちんに言われた通りリビングへ行きソファーによっすぃーを座らせる。
ごっちんはすぐに薬箱と共に戻ってきて…受け取ってよっすぃーの傷の手当てをして。
消毒したとき染みたのかよっすぃーはちょっと痛そうにしたけど。
誰も何も話さないまま黙々と作業を進める。
461
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:42:00
「何があったわけ?」
治療が終わって一息ついて、一番先に口を開いたのはごっちん。
よっすぃーは座りなおして背筋をピンと伸ばしてごっちんの方を向きながら
「実家に戻って父さんに会ってきた。」と話し始めた。
私には意味がわからないけど、ごっちんは理解したのか驚いた顔をしている。
「昨日ごっちんから電話もらった後、いてもたってもいられなくて…。だけど、
今のままの自分じゃ中途半端だって自分でも分かってたから、梨華ちゃんに会う
前にちゃんとしなきゃって思って。それで、ちゃんと自分と向き合うために父さん
に会いに行ってきた。」
「でも…おじさん……何だって?」
「…うん、やっぱりすっげー怒ってて、この通りぼこぼこに殴られた。
でもそれで帰ったら今までと同じだから…ここでちゃんと出来なきゃ梨華ちゃんの
ことも迎えに行けないって思ったから……素直に自分の気持ちとかどうしたいとか
全部話して、それで本気で謝ってきた。」
「うん。」
462
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:43:02
「正直許してもらえないかもって思ってたけど、でも父さんもわかってくれたのかな。
帰り際に『勝手にしろ!その代わり自分のすることにはしっかり責任持て!』って、
そう言われた。」
「……そっか。良かったじゃん。」
「うん。 それで、あのさ…悪いんだけど、梨華ちゃんと2人で話させてもらえないかな?」
「吉子…」
「大丈夫!ごっちんにも父さんにも気合入れられたからさ、ちゃんと全部話すよ。
だから…」
「分かった。ごとー朝ご飯でも作ってるからさ、ゆっくり話しなよ。話なら、2階の
ごとーの部屋でも使って!」
「うん。ありがと。」
463
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:44:38
よっすぃーに促されて2階への階段を上る。
ごっちんの部屋に入って座ったと思った次の瞬間。
「ごめん!」
土下座しながらよっすぃーが謝ってきた。
「え…ちょっと…よっすぃー?」
「本当にごめん。梨華ちゃんのこと守るって言ったのに僕が梨華ちゃんのこと
泣かせちゃって………ごめんなさい!」
「…うん、わかった。わかったから顔あげて?」
それでもよっすぃーは顔をあげようとはしない。
「ねぇ、お願い。昨日も言ったけどよっすぃーは何も悪くないんだから。
ねっ? だから顔あげて?」
「違う!僕が悪いんだ。僕がもっと早く話してれば梨華ちゃんが苦しむ必要
なんてなかったんだ。」
「…よっすぃー……」
「あのさ…今更かもしれないけど話聞いてもらえるかな?」
やっと顔をあげてくれたけど、よっすぃーは神妙な顔をしたまま。
「……うん。」
「それで、聞いたら僕のこと嫌いになるかもしれないけど…最後まで聞いてもらい
たいんだ。」
「…分かった。」
464
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:45:51
少しの沈黙があって、よっすぃーは真剣な表情で何か考えこんでたみたいだった
けど、決心がついたのか私の顔をまっすぐ見つめながら話し始めた。
「ずっと言えなかったんだけど…僕、本当は女だったんだ。」
「えっ?」
よっすぃーの言葉を初め理解できなかった。
私の目の前にいる人は、確かにちょっと女の子っぽい顔をしてはいるけど、でも
どう見ても男の人にしか見えなくて…。
それに、ぎゅっと抱きしめられたことがあったけど、その時も、その…胸とか
なかったし、どう考えても信じることが出来なくて。
だけど、よっすぃーが嘘をつくなんて思えないし…。
465
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:46:51
「正確には元女で、今は戸籍も身体も全部男なんだけど…」
「それって…」
「梨華ちゃんさ、性同一性障害って知ってる?」
「うん、テレビで見たことあるけど…。」
「僕も子どもの頃からずっとそれで悩んでたんだ。自分のこと男としか思えなかったし、
一緒に遊ぶのももちろん男の子ばっかりで、好きになる子はみんな女の子だった。
それを自分では普通のことだと思ってたけど、成長するにつれてさ、そういうわけにも
いかないことっていっぱいあるじゃん? ずっとずっと我慢して生きてた。」
「………。」
「でも、ずっと我慢して生きていくなんて耐えられなくて…自分らしく生きたいって思って、高校卒業して進路を決めるって時に両親に打ち明けたんだ。」
「それでさっき…」
466
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:47:56
「うん。2人とも許してくれなくてさ…って、せっかく娘に産んだんだもんね、当たり前
なんだけど。それでもやっぱり自分の気持ちごまかしたまま一生生きるなんて無理だったし、諦めたくもなかったから、すっごい揉めて。当然父さんは怒ったままで、それで
“勘当する”って言われて、家飛び出したんだ。」
「で、東京出てきて…あてなんてなかったけどさ、なんとかそういう店で働けることに
なって。それでけっこうお金も貯まったから身体も手術とか受けて…それで、その…
法律変わって性別も変えられるかもってなったから、手続きとかとにかく必死にいろんなことして…それで男として生きていくって道を手に入れた。」
「………そうだったんだ。 ねぇよっすぃー、私…」
「まだ話はあるんだ。ごめん、とりあえず全部話してからでいいかな?」
「…うん。」
467
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:49:25
「こっち出てきてからのことなんだけど、さっきそういう所で働いてたって
言ったじゃん? その間さ、最低なんだけど、僕女の人のことをお金儲けの
道具ってしか思ってなかったんだ。だから仕事以外でも誘われれば誰とでも
そういうことしたし…それで泣かせた子もいっぱいいる。で、このままじゃダメ
だって思ったりして、ちょっと好きな子が出来たりすると店辞めて普通の仕事
しようとしたりするんだけど、結局うまくいかなくて、恋人とも別れて店戻って
って。やっぱりさ、こういうのって世間じゃ認められてないから居心地悪くて、
店戻れば自分らしく生きていけるって勘違いして、何回もそれを繰り返した。」
「………。」
「で、本当にもうどうしようもない感じで、とにかくもう落ちていくだけで、自分
でももうどうにでもなれってやけになりつつあったんだけど…そんな時にマスター
と知り合ったんだ。マスターは僕の生き方を認めてくれて、どうにかしたいなら
自分が手を貸すって、閉める予定だった店を僕に任せてくれて、亡くなる時には家も
僕に使ってほしいって譲ってくれたんだ。 後から知ったんだけど、マスターには
子どもがいたらしいんだけどその子が同性愛で悩んだ末に自殺したって…それで僕の
こと放っとけなかったみたい。」
468
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:50:37
「それで、ちゃんと生きていかなきゃって…マスターに誇れるようにちゃんと
生きていこうってやり直すことを決めた。」
「…うん。」
「そんな時にさ、初めて梨華ちゃんを見たんだ。梨華ちゃんは覚えてないかもしれない
けど、駅の近くでおばあさんが倒れてて、みんな見て見ぬ振りっていうのかな…立ち
去って行くなかで梨華ちゃんだけが立ち止まって一緒におばあさんのこと助けるのを
手伝ってくれて。その時梨華ちゃんに一目惚れしたんだ。」
「えっ?」
「でも連絡先とか、名前すら聞きそびれて。その後さ何回か駅前で梨華ちゃんのこと
探したんだけど、でも全然見つけることが出来なかった。」
「…………。」
469
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:51:38
「でさ、もう無理かなって諦めかけてた時に偶然あの公園で梨華ちゃんのこと見かけて。
気がついたら話し掛けてた。それからはどんどん梨華ちゃんのこと好きになっていって
付き合えるってなった時は本当にもう死んでもいいってくらい嬉しかった。」
「…うん。」
「でも、同時に嫌われるのがすごく怖くて。初めて本気で好きになって、初めてずっと
一緒にいたいって思った人だったから、本当のことを話して嫌われるのが怖かった。
本当のこと言ったら梨華ちゃんは僕のところから離れて行くって、そう思ったら何も
話せなくなってた。 だけどそれが梨華ちゃんのこと傷つけてたんだよね……。
僕がもっと早く話していればここまで梨華ちゃんのことを追い詰めることなんてなか
ったんだよね……ごめん、本当にごめんなさい。」
よっすぃーはそう言ってまた頭を床につけるように下げた。
だけど、やっぱり私はよっすぃーを責める気持ちになんてなれない。
470
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:52:51
「ねぇ、よっすぃー?」
「ん?」
「それで全部?」
「え?」
「…他にもう私に秘密にしていることってない?」
「う、うん。もちろん。あの…」
「…あのね、全部聞いてそれでもよっすぃーと一緒にいたいって思った時は
どうしたらいい? よっすぃーのこと好きって思ったらどうすればいい?」
「えっ…梨華ちゃん?」
471
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:54:04
「私もずっと隠し事してたでしょ?だからよっすぃーの気持ちすごくわかるよ。
それに、よっすぃーもこうして今ちゃんと話してくれたし、もうお互い秘密
なんてないんだから、一緒にいられるなら一緒にいたい…。」
「でも、僕の過去は…僕はキレイな人生を送ってきてないんだよ!?僕は梨華ちゃん
みたいに誰かを本気で好きになってそれでも仕方なくとか、そういうのじゃなくて
……僕はたくさん人を傷つけたし、梨華ちゃんと一緒にいられるようなキレイな
人間じゃない。」
「それでもいいよ、それでもいいから…よっすぃーが私のこと嫌いになったんじゃない
なら私はよっすぃーと一緒にいたい。 それに、よっすぃーはキレイだよ? すごく
キレイな心で私のこと癒してくれた…。 ねぇ?それでもダメなのかな?」
472
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:55:19
「……梨華ちゃん………本当に僕なんかでいいの?」
「うん…よっすぃーじゃなきゃ嫌…よっすぃーがいい。」
「……ありがとう。」
その後は2人しておもいっきり泣いて…泣いて泣いて疲れきったころ…
「ぐぅ〜」って私のお腹がなっちゃって。
今度は2人揃っておもいっきり笑って。
「…ごっちんのところ行こっか?」
「うん。」
ごっちんの元へ朝ご飯を食べに階段を降りていった。
473
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:56:46
下へ着いたらおいしそうな料理と一緒にごっちんに迎えられた。
ご飯を食べながら2人してごっちんに怒られて。
私は勝手に家を出て行こうとしたことを…。
よっすぃーはケガだらけでやってきて心配かけたことを…。
だけど、ごっちんの目には泣きはらした跡が残っていたから、心配してくれてるって
わかってるから…2人で素直に謝った。
ごっちんは「別にいいけどさー」なんてすねてたけど、ごっちんの暖かい気持ちは
2人ともちゃんと分かってるからね?
474
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:58:05
手をつないで帰る途中。
「ここが僕がよく遊んでた公園」
「この先に通ってた高校があって、ごっちんと二人乗りとかして通った」
「ここで梨華ちゃんと初めて出会った」
とか、いっぱい寄り道しながら思い出を語って。
その日の夜、初めてよっすぃーと結ばれた。
初めは2人とも緊張しちゃってガチガチだったけど…。
よっすぃーに好きって言われて、愛される度にどんどん開放的になって…。
その…よっすぃーはすごく上手で…心と一緒に体まで溶けていくような感じがした。
475
:
秘密
:2005/02/25(金) 22:59:40
終わった後眠ってしまったみたいで、目を覚ましたら隣でよっすぃーが私の
顔をじっと見ていた。
なんだかとっても恥ずかしくなっちゃって、隠れるように布団を頭から被った。
だけどよっすぃーはそんなことおかまいなしで布団の中の私を捕まえて。
ギュッと抱きしめたかと思うと、
「梨華ちゃん…好きだよ。ずっと一緒にいたい……結婚しよう!」そう言ってくれた。
嬉しかったんだけど、なんだか照れくさくって…
「ずるいよー急にそんなこと言って。顔見て言ってくれなきゃやだもん。」
なんてかわいくないことを言っちゃう私。
476
:
秘密
:2005/02/25(金) 23:01:25
それなのによっすぃーが何も返してくれないから、(よっすぃー呆れちゃったかな?)
って不安になってちょこんと目だけ布団から出したら、よっすぃーはニコッって笑い
ながら私のことを見ていて、そして捕まえられた。
「いいよ、何回でも言う。梨華ちゃんの気の済むまで何回だって言うから、
だから……結婚しよう?」
もう、よっすぃー本当にずるいよ。
そんな風に言われたら…そんな風に微笑まれたら私が断れるわけないじゃない。
って、初めから断るつもりなんてないけどね。
でも私が何も言わないからよっすぃーは不安になっちゃったみたい。
「梨華ちゃん?」って心配そうに覗き込んできちゃった。
477
:
秘密
:2005/02/25(金) 23:02:31
ごめんね、ちょっとイタズラしすぎたよね。
「…うん。あの……ずっと一緒にいようね。」
「やったー!」
よっすぃーったら急にはしゃいじゃって、抱きしめる腕に力が入る。
「よっすぃー、痛いよぉ」って私の抗議も聞かないで
「えへへ。」って子どもみたいに笑ってる。
さっきまでは本当にかっこよかったのに、もう!
だけど、そんなところも好きだったりして。
私の王子様はちょっとへタレで情けなかったりするけど、だけど世界で一番私の
ことを愛してくれる人。
そして……世界で一番私が愛している人。
478
:
秘密
:2005/02/25(金) 23:03:50
〜半年後〜
今日は私の結婚式の日。
半年前、結婚することを決めた後2人でお互いの両親に会いに行った。
最初に私の実家に行って。
反対されるって思ってたのに意外にも祝福されて、「良かった」って2人とも泣いて
て…私のことをちゃんと愛し続けてくれていたんだって初めて知った。
よっすぃーのことも全部話したけど、反対なんてしないで受け入れてくれた。
「梨華が選んだ人なら…」って、結婚式をあげることも薦めてくれて…あげないつもり
でいたけどその言葉に後押しされて今日を迎えることが出来た。
479
:
秘密
:2005/02/25(金) 23:04:59
ちなみによっすぃーの家はというと…。
あの日よっすぃーとちゃんと向き合ったことですっきりしたのかこちらも意外な
くらい祝福してくれて。
お父さんはもう完全によっすぃーのことを男として認めてくれていて…だから
あの時あんな風に殴ったって、男として認めたから殴れたんだって豪快に笑って
いた。(でもあれはちょっとやりすぎだったけどね…。)
で、お母さんなんて私のことを見て「こういうカワイイ女の子が欲しかったの
よー。あんたみたいに男みたいな…って今は男だけど、そういうんじゃなくて
こう女の子らしい子と一緒に料理とかしたくって…だから嬉しいわー。あんた
よくやった!こんなイイ子捕まえてくるなんて産んだかいもあったわね。」なんて
こちらも豪快なこと言ってた。
その能天気っぷりに私たちは唖然として何も言えなかったけど。
だけど、良かった…認めてもらえて。
480
:
秘密
:2005/02/25(金) 23:06:12
私はよっすぃーのお母さんと一緒に見に行って選んだドレスを着て。
(なぜかお父さんも一緒に来ていて、一番はりきっていたけど…。)
よっすぃーは私のママが見立てたタキシードを着て。
(ママったら「吉澤さんかっこいいわー梨華がうらやましい」なんて言ってたっけ。)
神父さんに言われた誓いの言葉をお互いに誓って。
一緒に選んだ指輪をお互いに交換して。
誓いの口付けを交わして。
両親の方を見ると2人とも涙ぐんでいて。
逆によっすぃーの両親は「よくやった!」って盛り上がってて。
481
:
秘密
:2005/02/25(金) 23:07:52
保田さんは中澤さんと一緒に「ブーケは私によこしなさい!」って争ってて。
あいぼんはそれを冷めた目で見て「おばちゃんどもは…」って憎まれ口を叩いてて。
ののちゃんは…「パーティの料理は何ですかねぇ?」って……相変わらずだね。
よっすぃーと2人で「こんなのばっかり?」って目を合わせて。
だけど、よく見たら柴ちゃんが喜びながら泣いてて、ごっちんに慰められてた。
(そっか…柴ちゃんにはいっぱい心配かけちゃったもんね。)
結婚の報告をした時誰よりも喜んでくれたのは柴ちゃんだった。
話終わったあと「良かったよかった。」っていつまでも泣いてて。
そんな柴ちゃんを見るのは初めてだったから最初ちょっとびっくりしちゃったけど。
だけど、そんな柴ちゃんの気持ちがとても嬉しかった。
いつだって隣にいて私のことを励ましてくれた。
弱いところなんて見せずにいつでも私を守ってくれた。
柴ちゃんがいなかったらこうしてよっすぃーと結婚することも出来なかったと思う。
(柴ちゃん…本当にありがとう。)
482
:
秘密
:2005/02/25(金) 23:09:17
“石川”から“吉澤”へと変わった日。
よっすぃーと共に生きていくことを誓った日。
温かい仲間と家族に囲まれながらずっと一緒にいることを神に誓った日。
本当にたくさんいろんなことがあったけど。
一度は幸せになることを、人生を諦めたこともあったけど。
だけど、それを全部乗り越えてここまで辿り着いた。
私は絶対に忘れない…今日という日を…今日を迎えるまでの全ての日々を。
「よっすぃー、幸せになろうね?」
「うん。でも……もうすでに幸せなんだけどね♪」
End
483
:
スライム
:2005/02/25(金) 23:20:16
更新終了。
え〜と、突っ込み所はいっぱいあると思うんですが…とりあえず作者の言い訳をw
まず、なんだかラストにいっぱい詰め込みすぎちゃいました。
(ちなみにタイトルの謎はこれだったんですね。)
それから、最後の方焦ったのか?微妙に誤字脱字があったり…。
あっそれと法改正については時期とかいろいろありますが、小説だと思って
スルーしていただけると幸いです。
この他にもいろいろあるのですが、作者自らネタバレとかしてる場合じゃないのでw
とりあえずはこんな所で。
続いてあのお方(今更名前隠す意味があるのかw)の裏設定を。
よっすぃーとは幼馴染で、お互い何でも相談し合う仲です。
高校卒業後も地元に残り調理学校を卒業後家業の小料理屋を手伝う日々。
実家なのでときどきさぼっては遊び歩いたりと…若干フリーター気味な生活だったり。
ちなみに恋人はバーテンダーの○○さん(誰にするか決めませんでした)。
484
:
スライム
:2005/02/25(金) 23:27:04
と、まぁこんな感じですが一応これで「秘密」は完結です。
微妙に続編書こうかな〜とも思ってますが、基本的にはナイ方向で。
でも、ちょっとした裏ストーリーを一つ書きたいなとは思ってます。
(主役は今回不遇な扱いだったあの人で。)
次回は「片思い」の続編を書く予定ですが、実はまだ半分しか出来上がってません(爆)
いつも通り、明日にはスタートしたいところですが、もしかしたらちょこっと後になる
かもしれませんので、期待せずにノホホンとお待ちいただけるとありがたいです。
それでは、「秘密」にお付き合いいただいた方、ありがとうございました!!
485
:
203
:2005/02/25(金) 23:36:13
更新&完結お疲れ様です♪楽しく、そして切なくなりながら読ませていただきました。ありがとうございました♪>(^◇^*)
(´-`)。o0429のレスで顔文字をわざと載せた人の秘密って考えてました。
深読みしすぎて大半の予想を外したのは内緒w
今後もまったりと待っていますので無理せずに頑張ってくださいね!
486
:
前274
:2005/02/26(土) 00:02:00
更新、そして完結お疲れ様です。
よかったですよ〜♪幸せな展開で・・二人ともよかったね!
って心から思っちゃいました。
もっといろいろ書きたいんですけど、これから読まれる
方に悪いので・・
でも、毎日の更新本当にありがとうございました。
これからも楽しみにまったりとお待ちしてます。
487
:
ゆう
:2005/02/26(土) 02:22:27
更新&完結お疲れ様です!!
いや〜良かったです本当に・・・幸せになれて良かった!!
周りの人の優しさも凄く素晴らしくて感動です!
次回も楽しみに待ってます&木に登っちゃってください(笑)作者様最高!!
488
:
スライム
:2005/02/26(土) 21:43:08
ミキティ誕生日おめでとうございます!!
昨日で「秘密」も完結し今日から新しい話ですので作者もノリノリで頑張りたいと思います。
>203様
いつもありがとうございます!!
思わず429のレスを覗き直してaa見てきました。「読み」的中ですねっ♪
本当はもっと前振り入れたかったけどうまくいかなかったことは…内緒ですw
>前274様
いつもありがとうございます!!
心から喜んでいただけたなんて光栄です。
唯一のとりえが更新の早さくらいなんで、今後も時間があるうちはできるだけ
毎日更新できるようにするつもりです。
>ゆう様
いつもありがとうございます!!
感動しただなんて…またまたワタクシ調子に乗ってしまいそうです。
雪も溶けたことですし、これは本当に木登りをしなければ…w
え〜と昨夜と今日の昼である程度制作が進んだので、予定通り今日から新しい話を
始めたいと思います。内容も予告通り「片思い」の続編で。ちなみに今回の主役は
石川さんです。
それでは本日の更新スタートです。
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