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気ままに短編集!!(何でもあり)

1管理人@よすこ。:2002/08/16(金) 15:53
新スレ立ててみました。
スレを立てるのは、何だがちょっこっと、書いてみたいな〜と思う
方がいらっしゃったら、どんどん書いてください!!
一話目は偉大な作家べー。様。が、管理人の要望にこたえて書いて頂いた
短編を、のっけます。続け〜〜〜(w

190Say the Pray:2003/02/19(水) 22:35

「梨華ちゃん!!梨華ちゃん!!」
「吉澤?!」

もう一度。

「離しなさい吉澤!」
「梨華ちゃん!!梨華ちゃん!!」

もう一度。

「よっすぃ!駄目だ!誰かよっすぃを引き離して!!」

呼んで。

「嫌だ!!嫌だぁぁああああ!!!」

名前を。

その優しい声音で。

その温かい瞳の中に。

ウチを映しながら、

呼んで。

191Say the Pray:2003/02/19(水) 22:36

ウチの名前を。

呼んで。

それだけで、

天国ヘ 逝ケル カラ。

192Say the Pray:2003/02/19(水) 22:36

夢の中で。

笑っているあなたを見た。

あなたは私に手を伸ばして。

『もう大丈夫だから。こっちへおいで。』

と、言った。

だけど、私は頭(かぶり)を振る。

『行けない。』

その途端曇るあなたの表情。

『今まで通り楽しくやろうよ。』

今迄 通リ?

『だってウチ達、仲間じゃん。どうしてそんな酷い事言うの?』

193Say the Pray:2003/02/19(水) 22:37

ソンナ 事?

あなたにとってはそんな事。

私にとっては大切な事。

大切な事?

何が?

どれが?

194Say the Pray:2003/02/19(水) 22:37

回る回るメリーゴーランド。

思考は本能を遮り、理性を吹き飛ばす。

どうして駄目なの?


私ジャ 駄目 ナノ?


ああそうだ。

あたり前だ。


貴方ニハ 好キナ 人ガ 居テ。
私ハ 女デ。

195Say the Pray:2003/02/19(水) 22:38

幾ら頑張っても、努力しても。

その手を握り返す事は出来ない。

メリーゴーランドの様に回り続ける、

永遠に出口の無い願い。

グルグルグルグル。

その眩しい電飾の中で。

いつもでもいつまでも。

196Say the Pray:2003/02/19(水) 22:39

目を開けると、そこには心配そうに私を見下ろしている
高橋が居た。

「あ、石川さん。大丈・・夫で・・すか?」

高橋はボロボロと大粒の涙を流している。

「何で。高橋が泣いてるの?」

純粋で無垢で。そこには罪の欠片も見当たらない。

「吉澤さんが・・・。」

私の心臓がドクンと一つ跳ねた。

「飛び出して出ていったきり戻って・・来ません・・。
 皆は・・探しに出てて・・私。私は。もう何が、何だか・・。」

私はそっと高橋を引き寄せ抱きしめる。

197Say the Pray:2003/02/19(水) 22:49

「大丈夫だよ。高橋。明日になったら元通りになってる。
 あの人はいつも通り笑いながら・・・。」

続きは言葉にならなかった。

「石川・・・さん?」

自分が泣いている事に気が付いたから。

明日ニ ナッタラ 元通リ。

キット 元通リ。

笑いながらおどけながら私に言うんだ。

『昨日は酷いよ梨華ちゃん!流石のウチも少し傷ついたんだからね!』

って。

そして私も笑いながらこう言うの。

『ごめんね。』

って。

198小鉄:2003/02/19(水) 22:52

ありがとうございました(w

199186:2003/02/20(木) 12:27
「Say the Pray」続編、更新お疲れ様でした。
うんがぁ〜、どんどん痛くなって来ますよほ。。
痛さの末期的症状です。
吉、大丈夫なのか!?

200名無しひょうたん島:2003/02/20(木) 15:16
続編(・∀・) イイ!です。
痛いのってほんと最近なかなかないので嬉しいです。
小鉄さん。がんばってください。

201小鉄:2003/02/22(土) 22:37

こんなの短編なんかじゃないやい!!
と、思った皆さん。ごめんなさい。
今度こそ終わりです。

202小鉄:2003/02/22(土) 22:37

激しい胸の痛みに。心臓がイカレたのかと思った。

どれくらいの距離を走ったのだろう?

ここは何処だろう?

そもそも何でこんなに心臓が痛い?

ズキンズキン。

その痛む部分をぎゅっと握る。

早鐘を打つ鼓動。

荒い呼吸。

コレハ 誰?

203Say the Pray:2003/02/22(土) 22:39

リカ。

リカ。


ソレハ 誰?


愛シテル。

愛シテル。

誰ヨリモ。

誰ヨリモ。

204Say the Pray:2003/02/22(土) 22:39

「うわぁぁあああああ!!」

暗闇の中に手を伸ばす。

そこに光がありますように。

そう祈りながら。

祈りは。

何処に届いたのだろう。

願わくば。

たった一人の。


愛スル 人ノ モトヘ。

205Say the Pray:2003/02/22(土) 22:40

そして眩い光の大群。

206Say the Pray:2003/02/22(土) 22:41

「面会の方ですか?」

眼鏡をかけた、真面目そうな人が私に声をかける。

「はい。」
「では。入室して下さい。だけどあまり刺激になるような事は
 言わないように。跳ねられた時頭を強く打っていて」
「分かっています。」

言葉を続けようとするその人を私は静止する。

「大丈夫です。」

私は静かにそう告げる。
その人は黙って頷いた。

207Say the Pray:2003/02/22(土) 22:42

部屋の中に入ると、その人はベットに座って窓の外を見ていた。

「こんにちは。」

だけど返事は返って来ない。
私はベットの脇に置いてある椅子に腰掛けた。

部屋の中には静寂が続く。

「ねぇ。」

ふいにその人が言葉を紡いだ。

「ねぇ。」
「ん?」
「あなたは知ってる?」

ゆっくりとその人は振り返る。

208Say the Pray:2003/02/22(土) 22:42

だけど何も感じない。

ただ。

良かった。と思った。

あなたが生きていて。

良かったと。

「あのね。ウチ。色んな事を忘れちゃったの。」
「ん。」

この世に生まれてきて。

良かったと。

だから他に。

何モ 要ラ 無イ。

209Say the Pray:2003/02/22(土) 22:43

「だから。ごめんね。ウチ、あなたの名前も知らないの。」
「ん。」
「だけど。何でだろ。」
「ん。」
「あなたを見てると・・。ねぇ。どうして泣いてるの?」

それはね。それは。

「あなたが・・大好きだからだ・・・よ。」

その人は。よっすぃはフワッと笑った。

「じゃあ。きっとウチも大好きだったと思うよ?あなたの事。
 だって」
「よっすぃ。よっすぃ。よっす・・ぃ。」

210Say the Pray:2003/02/22(土) 22:44

私はただ名前を呼び続けた。

祈るように。

ただ。

祈るように。

ずっと呼び続けた。

まっ白い。

その部屋の中で。

211小鉄:2003/02/22(土) 22:45

おわりです。ありがとうございました。
そして長々とすみませんでした。
良かったら又書かせて下さい(汗

212オガマー:2003/02/23(日) 06:03
。・゚・(ノД`)・゚・。
今度こそ、この先に幸せな未来があると信じています。
短編と言えぬ短編(w
お疲れ様でした!!

213199:2003/02/23(日) 14:13
完結、お疲れ様でした・・
うわわゎぁ〜ん!(号泣)
もう泣くのはイヤだ!と思ってましたが、また泣いてしまいました・・
痛いけど、いしよしならではの世界観がありますね。
是非、次回作を期待しております!

214ごまべーぐる:2003/02/23(日) 22:44
川o・-・)<今更ですが…バレンタインものです

215I HATE VALENTINE!:2003/02/23(日) 22:53
―――石川視点

またこの時期がやって来た。
チョコとともに贈る、愛のバラまき行事。
アタシが通う女子校(中高一貫のエスカレーター式)でも、校内のあちこちで
チョコやら義理やら迷惑な愛やら、色んなものが飛び交う。

アタシの名前は、石川梨華。
この女子校の高等部の2年生。
アタシは毎年、このバカらしい恒例行事を、冷ややかな目で見てた。

そして、今年もまたこの狂乱の時期がやって来た。

人間って、悲しいね。

216名無しひょうたん島:2003/02/23(日) 23:06
―――2月13日。

昼休みに、友達の柴ちゃんといつものようにゴハンを食べる。
柴ちゃんは今年のバレンタイン用に、頑張ってセーターを編んだ。
去年から付き合いだした、3年生の大谷さんに渡すそうだ。

「いやぁ〜。この縄編みが苦労してさぁ〜」
柴ちゃんが編み上げたセーターを見せてくれる。
大谷さんに似合いそうな、カッコいい白いセーターだった。
嬉しそうに見せてくれる柴っちゃんは、とてもかわいかった。

『ぴんぽんぱんぽーん』
急に、お昼の放送がやんで珍妙な音が聞こえた。
音じゃない。
ヒトが、自分で言ってるんだ。

『あーあー。本日は晴天なり』
いや…すんごい雨降ってますけど。
『―――ハ!今日は大雨れす!訂正れす!本日は大雨れした』
天気予報?しかも、過去形?
案の定、教室中、爆笑の渦だった。

217I HATE VALENTINE!:2003/02/23(日) 23:12
『自分、早よう用件言いや』
後ろから、関西弁のツッコミが入る。
彼女が、この放送を聞いてる全視聴者の胸の内を代弁してくれた。

『へいっ。えー、本日の放課後れすねぇ、“バレンタイン撲滅委員会”を
理科室で開くれす。ヒマなひとは来てくらさいね〜』
『待ってんでェ!』
さっきの関西弁が締めの言葉を言って、お知らせの放送は終わった。

「「で」」
しばらくたって、あたしは柴ちゃんと顔を見合わせた。

「「『バレンタイン撲滅委員会』って、ナニ?」」

218I HATE VALENTINE!:2003/02/23(日) 23:21
放課後。
『オモシロそうだから、実際見に行って後で報告するように』
柴ちゃんはそう言い残して、『セーターを包む、ラッピングペーパーを買いに行く』とかで
帰ってしまった。

―――うさんくさいのはヤだけど。
ヒマなので、理科室へと向かった。

「あ」
理科室を開けようとすると、中からカニのハサミみたいなもの(多分段ボール製)を
手にした女の子が出てくる。
「あ、あ、あ!こ、高等部のい、石川さんですね!」
「ハイ」
「ちゅ、中等部2年の紺野あさ美です!完璧です!」
「はぁ…どうも」
紺野さんとやらは、『完璧です!』と手を振り上げたまま、どこかへ走って行ってしまった。
さっきのカニ手も、バラバラとその場に落ちた。
あたしは屈んで、それを拾い上げる。
やっぱりそれは段ボール製で、真っ赤に塗ったくった裏には、手を入れるゴムがつけてあった。
何となく両手にはめて、カニのマネをしてみる。

紺野さんは、「欽ちゃんの仮装大賞」にでも出るつもりだろうか。

219I HATE VALENTINE!:2003/02/23(日) 23:30
「はぁぁぁぁ!やっぱり石川さんだ!」
紺野さんが戻って来た。
今度は、タレ目のポニーテールの子とお団子頭の子と一緒に。
「あ、石川はんや!」
「石川さんれす!」
ふたりは、双子のようによく似ていた。
お団子頭のほうは、関西弁だったけど。

「あなたたちは…確かお昼の放送で」
「へいっ。中等部2年の辻希美れす!」
「同じく加護亜依や!」
「同じく紺野あさ美です!完璧です!」
「同じく中等部1年新垣里沙です!眉毛ビーーーーム!」
「同じく高等部1年吉澤ひとみでェーす!」

―――理科室から、次から次へとわいて出てきた。

とりあえず―――『バレンタイン撲滅委員会』とやらは、変人の集いだと
明日柴ちゃんに報告しよう。

220ごまべーぐる:2003/02/23(日) 23:36
更新しました。
続きは後日―――。
途中、タイトル消してカキコしたら名無しになりますた。スマソ

川o・-・)<ちなみに…『hate』っていうのは『大嫌い』とかそういう意味です。
      『don't like』より強目の表現です。

前回、レスしてくださった方々、ありがとうございました。
遅レス、スマソ

221名無しひょうたん島:2003/02/24(月) 00:09
新作ですね。
面白そうな展開ですねぇ〜!

>本日は大雨れした
ここでウケましたw
ごまさんの辻さんは最高れす♪
次回も期待しておりまする。

222YUNA:2003/02/24(月) 14:15
お疲れさまです。
よっすぃ〜のキャラが、かなぁり気になります。(笑)
続き、期待してますっっっ!!!

223オガマー:2003/02/24(月) 15:42
面白い!!
ごまさんの書く辻加護らいすっきれす。
続き楽しみに待ってます!(w

224I HATE VALENTINE!:2003/02/25(火) 02:09
―――吉澤視点

時は遡って2月12日。
「さて。これで準備できた♪」
ウチは、明日の『バレンタイン撲滅委員会』用の配布資料を準備し終え、ほくほくと
手をこすり合わせた。

「ひーちゃん!」
ノックもせずに、勝手に隣に住むあやゃが部屋に入ってくる。
あやゃは幼なじみだ。
よくこうやって、不法侵入されてる。
ウチが学校から帰って来たら、フツーにドラ焼きとか食ってるし。
オマエはドラえもんかっつーの。

「なんだよぉ〜。ひーちゃんは忙しいの」
「ねーねー。新作のモノマネ見てよぅ〜。松裏アヤの『桃色片想い』!
フリも完コピだから!」
あやゃはヒトの話を聞かず、その場で『桃色のぉ〜片想いぃ〜』などと
歌い出した。

「…なんつーか、まつーらのマネをするはしのえみ、ってくらいビミョー」
正直な感想を漏らすと、
「なんでさ!?」
顔を真っ赤にして怒りだした。

225I HATE VALENTINE!:2003/02/25(火) 02:17
「とにかくー、ひーちゃんは忙しいの。帰った帰った」
手を払い、追っ払うマネをすると、
「また『バレンタイン撲滅委員会』とかいうのやんのぉ〜?」
ウチの手元の資料を、背中越しに覗き込んできた。
「うっさいなぁ。いいじゃんよ」
「ひーちゃん、いい加減に過去のことは忘れなよ」
「うっさいよ!」
「ああ、でもないか。こんなんもあるしィ」
あやゃはツカツカと歩いてって、机の2番目の引き出しを開けた。
―――やべ!そこには!

「石川さんって、高等部の2年のヒトだよねェ〜」
あやゃは勝ち誇ったように、引き出しに後生大事にしまってた、石川さんの隠し撮り
写真をひらひらとチラつかせる。
「モロ、ひーちゃんの好みじゃん。清純系っていうの?」
「うっさいボケ!さっさとしまえ!石川さんに触れるな!」
「あの時、亜弥の目に狂いはなかったんだね〜」
「…頼む、しまってくれ」
ウチは弱々しく、床に崩れ落ちた。

226I HATE VALENTINE!:2003/02/25(火) 02:34
―――松浦視点

ひーちゃんは、高等部に上がる前の日、グラウンドの隅で石川さんを初めて見かけた。
あたしもその時、ひーちゃんと一緒にいたんだ。
ひーちゃんはある事情で、中2の時この女子校に編入してきた。
ひーちゃんは『学園に気高く咲く白い薔薇』こと石川さんの存在を、その時初めて
認識したらしい。

学園のアイドルをそれまで知らなかったひーちゃんも、すっとこどっこいだけど。
その『白い薔薇』もヘンだった。


「うぉーりゃぁ〜〜〜!!!」
―――石川さんは、もんのすごい雄叫びを上げて、誰もいないテニスコートで
学園のもうひとりのアイドル―――柴田あゆみさんと相撲を取っていた。

「…ひーちゃん?」
おそるおそる顔を覗き込むと、ひーちゃんの目の色が今までに見たことないくらい
輝いていた。
ナニうれしそうな顔して!
しかも、ホホが赤いよ!
恥じらってるし!

夕陽を照り返すふたつの頬袋―――。


ひーちゃんはその日、恋に落ちた。

227ごまべーぐる:2003/02/25(火) 02:40
更新しました。続きは後日。
レスのお礼です。

>221の名無しひょうたん島さん
( ´酈`)ノ<アーイ!ありがとうれす〜♪

ありがとうございます。ご期待に添えるようにがんがります。( ^▽^)♪〜

>YUNAさん
(0^〜^)ノ<うっひょぉ〜!

ひーちゃん、アフォです(爆 どうもです。がんがります。 ( ‘д‘)4649!

>オガマーさん
( ‘д‘)ノ<おおきになぁ〜!

どうもです。オガマーさんもがんがってださい。( ´酈`)<てへてへ

228名無し蒼:2003/02/25(火) 12:13
久しぶりにこちらに来てごまべーぐるさんの作品はけーん!
まだ続きがわからないので楽しみですw
そして…なんでそんなところで相撲?w

( ^▽^)<うぉりゃぁーー!!
川σ_σ||<とぉーー!

ってな感じですか?w

229221:2003/02/25(火) 12:49
更新、お疲れ様です。
今度はあやゃ登場っすか!
ヒサブリにあやゃの「ひーちゃん」を聞けますたw
実は「桃アプ」以来のごまさん’sあやゃのファンなのれす。
人‘ 。‘人 <ひーちゃん! 

テニスコートで相撲を取る石柴・・
それでも石を想う吉・・このアフォさ加減がたまらんですばいw
続きに期待しちょりまする。

230名無しひょうたん島:2003/02/25(火) 12:54
いい感じでみんなぶっとんでて好きです。
これからの展開に期待してます。

>299
桃アプはごまべーぐるさんの作品じゃないですよ。

231YUNA:2003/02/25(火) 16:46
更新おつかれさまです。
ひぃ〜ちゃんには、頑張ってもらいたいものですっっっ!!!

232オガマー:2003/02/25(火) 23:28
素敵過ぎるぅー!!
もう最高の世界観れす!!!

233229:2003/02/26(水) 02:18
>230、ごまさん
大変申し訳ないです。私の勘違いでした・・
ベース弾きの間違いです。(べーぐるさん違いでした・・)
スレ汚し、失礼いたしました・・

234名無しひょうたん島:2003/03/01(土) 15:10
相撲…。相撲って!!面白すぎる!!ギャハハハハ
んげー続き楽しみにしています!!

235I HATE VALENTINE!:2003/03/01(土) 19:16
―――石川視点

『バレンタイン撲滅委員会』は、やっぱり変人の集いだった。
だって、スローガンが『バレンタインにチョコを贈るのはなんでだー!
イカ刺しや佃煮だっていいだろー!!そもそもバレンタインにしか告ったら
イカンのかー!!』だもん。

それを、教壇の前で吉澤さんって子が鼻息荒く、こぶしを突き上げて叫んでた。
彼女は、この会の代表らしい。
吉澤さんが言うと、みんなゲラゲラ笑い出す。
『オメーラ!真剣にやれ!』って吉澤さん、怒ってたケド。
ごめん、アタシもちょっと笑っちゃった。

帰りに靴を履き替えようと下駄箱を開けると、中から手紙やらチョコと思われる
箱やらがバラバラと雪崩のように降ってきた。
まただわ。まったく、毎年毎年うんざりする。

「先輩、フライングバレンタインですか?」
カニ手をはめた紺野さんが後ろからひょいとのぞきこんだ。
カニ手を外し、一緒拾うのを手伝ってくれる。
「ええ…イヤになっちゃう」
「ハァ〜…イヤになるほどもらえるんですね。流石です、完璧です」
「ウヲ!先輩!もらっちゃダメっす!」
轟々という爆音を上げて、吉澤さんが高等部1年桜組(ちなみに、この学園の組名は
全部花とかの名だ。アタシは2年乙女組だ)の下駄箱から、どどどどどと走ってきた。
「ハァ?なんで?」
「先輩も『ベレンタイン撲滅委員会』の一員っす!会員はギリももらっちゃダメっす!」
「へ?あげるのもダメなの?」
「あ、あげるなんて!もってのほかっす!」
吉澤さんは鼻息を荒くし、こぶしを握って力説した。
というか、イキオイづいて『ベレンタイン』と口走ったことはスルーしたほうがいいの?

『ベレンタイン』
ねえ、それってどんな行事?

236I HATE VALENTINE!:2003/03/01(土) 19:22
「じゃあ、このチョコはどうすればいいの?」
「せ、責任持ってウチが食います!」
「…ハァ?」
「ウチが代表ですから!ウチが責任持って食います!」
ちょっと待て。
アンタ、単にチョコ食いたいだけじゃ…。
アタシと同じことをみんな思ったようで、
「あ〜!よっすぃ〜ズルイれす〜!」
「まったくズルい女や!♪バイバイありがとう〜さぁよおナラ〜プー!」
「吉澤せんぱぁ〜い!もう〜眉毛ビームで攻撃しますよ〜!」
「私情に走るのはよろしくありません。ハイ、完璧に」
会員一同から、様々な苦情が寄せられた。

237I HATE VALENTINE!:2003/03/01(土) 19:30
「うっさいうっさい!ウチは会長だよ!あんか文句あんの?」
「ある」
アタシは、一歩前に進み出た。
「て!?エエ、石川さん…!?」
「アタシがもらったものだし、アタシが責任持って持って帰る。
下駄箱に食べるもの入れるのは正直どーかと思うけど、まあ、しょうがないしね。
ホントに、まったく…」

アタシは学生カバンからお母さんに朝もらったデパートの紙袋を取り出して広げ、
贈り物の詰め込み作業を始めた。
みんな、何に対してか知らないけど。
ボーゼンとその様を見ていた。

238I HATE VALENTINE!:2003/03/01(土) 19:41
―――加護視点

うわ!なんやこのチョコの数!
ハンパやあらへんワ!
しかも今日、13日やで!?
明日んなったら、どんだけあんねん!?ってハナシや。

「…紙袋持参なんですね、完璧です」
紺ちゃんが、いつもの小声でぼそっと言うた。
いや、ソコなん?
ウチも確かに『え?』と思たけど。
石川はん、ムダのない手つきで学生カバンから袋広げはるし。
しかも、高○屋や。バラのイラストが効いてるワ。
さすが、『学園に気高く咲く、白い薔薇』
(しかしなっがいあだ名やな。短く『白バラ』じゃアカンの?)はちゃうワ。

「…おいしそーれす。ののも食べたいれす」
いや辻さん、ソレもちゃうでしょ。
「ゴディバが15個、モロゾフが2個…」
紺ちゃん、正確に数えるん、やめてくれる?

ウチらの少し後ろで、ウチらの会長が魂抜き取られたよーなツラで石川はんの
詰め込み作業を見とった。



―――まったく!好きなら好きって言えや!

239ごまべーぐる:2003/03/01(土) 19:58
更新しました。あと少しなのですが、なかなか進みません(汗 スマソ

レスのお礼です。

>名無し蒼さん
川σ_σ||<うん、何となくしたくなったの♪あ、ちなみに梨華ちゃんが言いだしっぺ!

「テニスコートで野球部ノック千本」とどちらにしようか考えて、こうしますた(w

>229さん
川σ_σ||<暮れなずむグラウンドで美少女ふたりが相撲…素敵やん?

ハイ、「桃アプ」は名無しベーグル。さんの作品です。私は「桃アプ」であやゃに
目覚めたクチですが(w どうもです、がんがります。

>230の名無しひょうたん島さん
( ^▽^)<フォローありがとうございます!

ぶっ飛びすぎ、って気もしますが(w ありがとうです、がんがります。

>YUNAさん
(0^〜^)ノ<がんがるさぁ〜!

ひーちゃん、とどまるところを知りません(w 必死についてゆくのみです。

>オガマーさん
( ´酈`)ノ<ありがとうなのれ〜す!

素敵と言って頂けたので、とりあえずがんがってみます(w どうもです。

>234の名無しひょうたん島さん
(0^〜^)ノ<相撲カッケー!

相撲にして正解だったのでしょうか(w?どうもです、がんがります。


・訂正です。

>235

一緒拾うのを→一緒に拾うのを

240I HATE VALENTINE!:2003/03/01(土) 23:26
―――松浦視点

ひーちゃんは、小6のバレンタインシーズンに、恋をした。
お相手は、近所の女子校の、ちょっと美人と評判の女子高生。
ひーちゃんは昔から、年上に弱い。

『あの!チョコ、もらってください!』
バレンタイン当日。
ケーキ職人のお父さんに特訓してもらい(ちなみに、ひーちゃん家はケーキ屋さんだ)、
ひーちゃんは心をこめて手作りのチョコをその人に渡そうとした。

『ホンキで言ってるの?自分のカオ、鏡で見なよ』
ひーちゃんの恋は、そのひとことであえなく破れた。

つーか。
ひーちゃん、その頃すんご〜いにきびっツラで、しかもビミョーにデブだった…。
ひーちゃんあほだから、自分ちのケーキとか、大喜びでばくばく食ってたもん。
そりゃあ、太るわ。

恋に破れたひーちゃんは、2日ばかし部屋に閉じこもって泣いて暮らした後、
死ぬようなダイエットを決行し、見違えるほど痩せた。
まあ、ひーちゃん元がいいからね。
近くの私立中学に上がる頃には、大モテモテだった。

だが。
中学に入ったひーちゃんは、あのバレンタインのときの彼女と再会する。
エスカレーターの女子校だから、会うのもフシギではないけど。
見違えるほど綺麗になったひーちゃんを、彼女はあの時の小学生だと気づかなかった。
『付き合わない?』
告られたひーちゃんは後に、『人間が信じられなくなった』と漏らしてた。

…いや、あんときのひーちゃんは、マジこわかったんスけど。
満面の笑みで、目、笑ってないし。

241I HATE VALENTINE!:2003/03/01(土) 23:33
とにかくまあ。
ひーちゃんはなんだかんだあって、この女子校に中2のとき編入してきた。

そんでもって、あの『学園に気高く咲く白い薔薇』と運命の出逢いを果たす。

…ああいう相撲状態を見てホレるなんて。
ひーちゃんは、やっぱり変人かもしれない。


2月14日。
バレンタイン当日。

ひーちゃんは、朝から多くの女子に追い掛け回されてた。
「ひーちゃん!チョコもらってェ〜!」
「アタシももらってェ〜!」
「てか、むしろひーちゃんをちょうだい〜!」
「ギャァァァァ〜〜〜!!」
てな具合に。

…ご愁傷サマ。

242I HATE VALENTINE!:2003/03/01(土) 23:57
―――石川視点

「せんぱーい!」
昼休みに、吉澤さんがアタシの教室にやってきた。
「あら、どうしたの?」
「いえ、先輩がチョコを極秘に入手してないかどうか、確認しに参りました」
「…ハァ、そう」
ふと周りを見渡すと、同じクラスの女の子たちが吉澤さんを見てとろけている。
ああ、忘れてた。
この子も、すっごいモテるんだ。
「一緒にお昼どう?ヨシザワさん」
柴ちゃんが、お弁当箱を出しながら声をかけた。
「あ、いいんスか。んじゃ、遠慮なく」
吉澤さんはそのへんにあった椅子を持ってきて、仲間に加わる。
購買部で買ったヤキソバパンを、おいしそうにもこもこと食べてる。

「ちょっと!学園の美人揃い踏みよ!」
「麗しの君!」
「ああ〜!あの中に入りたい!」

外野でそんな声がしたが、アタシたちは無視して黙々と食べる。
「つーか」
柴ちゃんが口を開く。
「『学園に可憐に咲く赤いフリージア』ってどうよ?」
それは、柴ちゃんのあだ名だ。
「ウチなんか『学園に儚げに咲くレンゲソウ』ですよ?」
レンゲソウは、ばくばくとヤキソバパンを食べる。

「とにかくまあ」
アタシはみんなの顔を見回す。
「「「あだ名にセンスないよね」」」
三人の意見は一致した。

243I HATE VALENTINE!:2003/03/02(日) 00:18
放課後。

「石川しゃ〜ん!」
「石川は〜ん!」
帰ろうと下駄箱へ向かうところを、辻加護コンビに呼び止められた。
「どうしたの?」
「ちょっと来てんか」
「来てほしいのれす」
ふたりにそれぞれ腕をつかまれ、アタシはそのまま引っ張って行かれた。

行き着いたところは昨日の理科室。
何故か吉澤さんが、白い割烹着を着てゴハンを炊いてた。
頭に白い三角巾までして。
給食当番かと思ったわ。

「何してんの?」
「あ、ちょうどゴハンが炊けたところです。どぞ、席に着いてください」
「…うん?」
言われるままに座ると、眉毛の新垣さんが
「オードブルとメインディッシュです」
と恭しく料理を運んで来る。
ていうか。オードブルの次はスープじゃ?
それより新垣さんは、まず鍋ごと持ってきてるし。
それも、テレビで見る相撲部屋の食事風景とかでよくある、アルミの大鍋だわ。

「メインは、カレーです」
吉澤さんは、何故か胸を張った。
「オードブルは?」
アタシの疑問に、
「カレーの中に隠し味に入れたココアです」
と言った。
「…ハ?」
「アタシからの、愛の贈り物です」
「あの、ハナシが読めないんですけど」
「「そこや(れす)!」」
突然、辻加護コンビが叫ぶ。
「なななななに?」
びっくりして、椅子から転げ落ちそうになった。
「この『バレンタイン撲滅委員会』はな!」
「れす!」
「「吉澤ひとみが石川梨華に告るために結成された、それだけのエエ加減な会や(れす)!」」
「完璧です!」
いつの間にやって来たのか、紺野さんが続く。やっぱり片手を振り上げて。
「まあ、去年まではホントにウチがバレンタインっつーのをなくしたくて、
やってたんだけどね」
頭から三角巾を外して、吉澤さんは笑った。
「どうして?」
「失恋したから」
「あの、それだけの理由で?」
それって…おもいっきし私怨入ってないか?

244I HATE VALENTINE!:2003/03/02(日) 00:21
放課後。

「石川しゃ〜ん!」
「石川は〜ん!」
帰ろうと下駄箱へ向かうところを、辻加護コンビに呼び止められた。
「どうしたの?」
「ちょっと来てんか」
「来てほしいのれす」
ふたりにそれぞれ腕をつかまれ、アタシはそのまま引っ張って行かれた。

行き着いたところは昨日の理科室。
何故か吉澤さんが、白い割烹着を着てゴハンを炊いてた。
頭に白い三角巾までして。
給食当番かと思ったわ。

「何してんの?」
「あ、ちょうどゴハンが炊けたところです。どぞ、席に着いてください」
「…うん?」
言われるままに座ると、眉毛の新垣さんが
「オードブルとメインディッシュです」
と恭しく料理を運んで来る。
ていうか。オードブルの次はスープじゃ?
それより新垣さんは、まず鍋ごと持ってきてるし。
それも、テレビで見る相撲部屋の食事風景とかでよくある、アルミの大鍋だわ。

「メインは、カレーです」
吉澤さんは、何故か胸を張った。
「オードブルは?」
アタシの疑問に、
「カレーの中に隠し味に入れたココアです」
と言った。
「…ハ?」
「アタシからの、愛の贈り物です」
「あの、ハナシが読めないんですけど」
「「そこや(れす)!」」
突然、辻加護コンビが叫ぶ。
「なななななに?」
びっくりして、椅子から転げ落ちそうになった。
「この『バレンタイン撲滅委員会』はな!」
「れす!」
「「吉澤ひとみが石川梨華に告るために結成された、それだけのエエ加減な会や(れす)!」」
「完璧です!」
いつの間にやって来たのか、紺野さんが続く。やっぱり片手を振り上げて。
「まあ、去年まではホントにウチがバレンタインっつーのをなくしたくて、
やってたんだけどね」
頭から三角巾を外して、吉澤さんは笑った。
「どうして?」
「失恋したから」
「あの、それだけの理由で?」
それって…おもいっきし私怨入ってないか?

245I HATE VALENTINE!:2003/03/02(日) 00:52
「で」
吉澤さんは、アタシの顔をずずいと覗き込んだ。
「先輩、アタシの愛を受け取ってくれます?」
「て、あの…えーと」
「ハイ?」
「『カレーに入れるココア』はアリなの?なんか、チョコはもらったり
あげたりするのはいけないんじゃ?」
「まあ、アリでしょう。大体、手作りチョコと言いながら、チョコから作る方は
まあ、見たことありませんから。あ、ちなみにワタクシ紺野は、『本当の手作りチョコ』を
目指し、去年の夏休みにガーナに向かい、カカオの種を植えるところから始めました。
完璧です」
紺野さんが口をはさんだ。一枚の写真を見せてくれる。
やっと芽が出たと思われるマイカカオと、しゃがんでニッコリ笑顔で写ってた。
…ハァ、そうですか。
「で」
吉澤さんは、アタシの方を向く。
「とりあえず、カレー食べませんか?」
「…うん、頂きます」
頭に重いものを感じながら、アタシは盛られたカレーにさじを入れた。

「あさ美ちゃんのカカオ、なんて名前だっけ?」
「『マメスケ』だよ、里沙ちゃん」
「…ビミョー」
新垣さんは、そう言ってさっきの写真をマジマジと見つめる。
辻加護コンビは、我先に争ってカレーをガツガツ食べてた。

「せんぱ〜い!ダーイスキー!カッケー!」
吉澤さんは、机の上に上履きのままのっかって、雄々しく叫んだ。

柴ちゃん、この会はやっぱり変人ぞろいだったよ―――。


(とりあえず)おわる

246ごまべーぐる:2003/03/02(日) 00:55
以上です。長々と失礼しました。読んでくだすった方、ありがとうですた。

247ごまべーぐる:2003/03/02(日) 00:57
途中二重投稿してますが、無視してください(w
スレ汚し、スマソ

248名無しひょうたん島:2003/03/02(日) 11:57
とりあえず、幸せ?になれてよかったです!!
梨華ちゃんと、柴ちゃんの相撲が、見たい!!
続きありですか?

249ななしのどくしゃ:2003/03/03(月) 23:33
気分転換に書いてみた短編です。
よかったら読んでくださいませ。。。

250ななしのどくしゃ:2003/03/03(月) 23:34




1度だけ交じる、そんな恋してた。



中学校の時に習った、関数のグラフ覚えてる?

あれって紙の上に十字の線が引いてあってさ。
えっと、縦線が“Y”で横線が“X”だったっけ?
あれ?横“軸”・縦“軸”だった?

いや、そんなことはいいんだよ。
数学は得意じゃなかった。
黒板になんだか訳の分からない公式書いてる、
ハゲた先生の、ぴかっとした頭を見てたほうがよっぽどおもしろかったし。

そんでさ、その十字に交わるように、ぴーって直線を2本くらい引いて。
なんて言ってたっけ…確か…。
あぁそうだ『交わった点の“ざひょう”を求めなさい』だか、なんだか。
なんだウチもけっこう勉強してたんだ。
アイドル辞めても食っていけるかも。


とかくとにかく、まぁ、そんな感じ。

一度は交じるけど、
一旦過ぎたらもう交わらないんだ。

だから、いつまでもウジウジしてたって、どうしようもないんだ。

分かるよね?

251ななしのどくしゃ:2003/03/03(月) 23:35

遠くから見てるだけでいいとか、
そっちが幸せならそれでいいとか、
それほど大人じゃないし。

傍に居てくれなきゃ嫌だとか、
他の誰とも口利いちゃダメだとか、
そこまで子供じゃない。

薬の処方は1回3錠。
電車の切符は大人料金。
お酒やタバコはいけません。

そんな曖昧な、大人と子供の中間点。
なんてったって、“てぃーんえいじ”なんだから。
お、英語はいけそう。


そう、だからさ、
そんなヤツが理想の恋愛なんて出来る訳ないんだよ。

微妙だね。

252ななしのどくしゃ:2003/03/03(月) 23:35

キミがね、
ウチ以外の人と喋ってるのを見てるとむかつく。
でもね、
その笑ってる顔は、かわいいな、って思っちゃうんだよ。

笑ってる顔だけじゃないな。
怒った顔も、泣いた顔も、悔しい顔も、嬉しい顔も。


キミの表情は、何かしらウチの心を動かすんだ。


なんて、柄にも無いこと言っちゃって。

だからキミの色々な顔を見てみたくって、
ついつい意地悪なんか、しちゃったりなんか。

何か意地悪言うたびに見せるその顔が。

もぉ〜ぅ、たまんない。


でも、それもやりすぎた。
TVだけでならまだしも、普段の生活でもそれが癖になっちゃって。
半分冗談、4分の1本気。
後の残りは…だからさっき言ったじゃん。
色んな顔が見たいから。

ただそれだけだったんだよ。

253ななしのどくしゃ:2003/03/03(月) 23:36

もう一個ウチのいけない所は、
それを表に出さない、って事。
出さないんじゃなくて、出せないんだけどさ。
言い訳?これって。

最初に言ったんだ。
『冗談だよ』
ってね。
だから安心してた。
すっかり分かってるもんだとおもってたからさ。
あいぼんとか、飯田さんとか、矢口さんにちょっかいかけてた。

『もう分かんないよ…』

顔をくしゃくしゃにしながらそう言われた時は、
あぁ、ウチ死んじゃうかも、って思った。
今までの思い出が頭の中を駆け巡ったね。



「好き」って口に出して言うのと同じモノだと思ってたんだよ。

何回も何回も、飽きるくらい言うよりも、
一番いい時に、一番いい顔で「好き」って言った方が、
その言葉の重みってやつが分かる気がしたんだ。

そんな軽い「好き」じゃなかったんだよ。
ウチの「好き」は。


自分勝手すぎたかな、って反省したけど。

もう、遅いか。

本当に大事な物は、無くしてからその存在の大きさに気付く。
それが人間の愚かなところ、ってね。

254ななしのどくしゃ:2003/03/03(月) 23:37



ねぇ、もしもウチかキミのどっちかが

1次関数のぴーって真っすぐな線じゃなくって、
2次関数の、しゅーって綺麗に丸まった曲線だったとしたら。


もう1回くらいは交わってたかもね。




                   END

255ななしのどくしゃ:2003/03/03(月) 23:38
勉強中に思い出したこのお話。。。
いちお、いしよしって事で。
どうもありがとうさまでした。

256ななしのどくしゃ:2003/03/03(月) 23:39
訂正
→「思い出した」じゃなくて「思いついた」です。
アホや(笑

257名無しひょうたん島:2003/03/05(水) 10:59
ワーイ\(^▽^)/短編だぁ〜!!
なんか、続きが読みたい終わり方です。
どう交わったのか知りた〜〜〜〜い(w
ありがとうございました。

258名無しひょうたん島:2003/03/06(木) 18:05
( ゜皿 ゜)<コッチモヨンダワヨ!
( ´酈`)<かんすうってもうわすれたのれす。

勉強中に考えたってすごいです!!また勉強中に考えてください。(w
( `.∀´)<ストカーね。

259YUNA:2003/04/14(月) 15:32
↑の方が、まだ途中なので...
遅れましたが、吉の誕生日小説ココに書かせてもらいます。

相変わらず駄文ですが、よかったら読んでください。

260YUNA:2003/04/14(月) 15:33




素直に言えたらいいのにね...


“ごめんね...??”
って、どぉして言えないの...??


本当は...


“抱しめて欲しい...”
って、どぉして言えないの...??


早く素直にならないと...
もうすぐ日付が、変わっちゃうよ...??


『still time passes by...』
==============



アタシの恋人―吉澤ひとみ―は今...
アタシに背を向けて、ベッドに横になってる...

彼女が怒っている原因...
それはぁ...

アタシのヤキモチ...??

だってぇ、アタシのを最初に貰って欲しかったのに...
嬉しそうに受け取るアナタを見て...
なんか、ムカついて...

少し冷たい態度とったら...
今度はアナタが怒りだして...
その事と、全然関係ない事にまでひろがっていって...

261YUNA:2003/04/14(月) 15:33


「...っぅ..くっ.....ぇっ..........」

気付いたら、涙が溢れてて...
アタシは彼女に背を向けて、反対側のベッドの縁に座った...
見られたくない...
泣いてるトコなんか、見られたくないのに...

「...なんで、泣いてんの??」

完全にアキれてる声...
明らかにまだ怒ってる...

「.....っんでも..ないぃ〜〜〜!!!」

自分の、意地っ張りぃ...!!!!!!
どぉして、もっと素直になれないんだろっ...??

「...なんでもない訳、ないじゃんかよ。」

ふと背中に感じたのは、ひとみちゃんの体温...
ギュッて抱しめてくれる腕と...
少し強引にアタシの肩を掴んで振り向かせた大きな手...
アナタはすごく②優しい顔をしていて...

ねぇどぉ〜して、そぉ〜やって...
誰にでも、そんな優しい顔をするの...??

アタシだけ...??
こんなにアナタを想っているのは...??

「...どしたのっ、言ってごらんよ??」

こめかみに落ちてきた彼女の優しいキス...

「...ごめんねっ、うち鈍感だからさっ。
....梨華ちゃんがちゃんと言ってくんなきゃ、分かんない。
...分かってあげたいんだけどねっ、ごめんね??」

ギュッて、もう1度腕の中に抱しめられて...

262YUNA:2003/04/14(月) 15:33

「...喧嘩してるさっ、この間っつぅ〜の??
....うち駄目だわぁ〜
...喧嘩しててもぉ、梨華ちゃんとずっと②こぉ〜してたい。」
「....っとみ..ちゃん.........!!!!」

アタシはギュッて、首に抱き付いて...
止まる事を知らない涙を、ずっと②流してた...

「...はぁ、もぉ我慢できないよ。」
「......??」
「...梨華ちゃ〜ん、Hしよぉ??」

この人、人が泣いてるのに何考えてるんだろっ...
でも、そんなトコロも大好き...

「駄ぁ目ぇ〜」
「なんでよぉ〜」
「....シャワー、浴びたいし。」
「そんなん、後でいいし。」

キスをされて、気付いたらベッドに組み敷かれてて...

「...好きだよ。」

ひとみちゃんの声が耳に届いて...
それから、アタシの意識はどこかに飛んでいった...
自分の意識がちゃんとしてきた頃には...
もぉ、日付が変わってしまっていた...

「...ひとみちゃん??」
「ん〜??」
「...お誕生日、おめでとう。」

ギュッて抱き付いて、ひとみちゃんの腕の中に顔を埋める...

「ねぇ、梨華ちゃん??」

名前を呼ばれて、顔をあげると...

「...っ!?」
「へっへっへっ、18歳になってからの最初のチュ〜♪♪♪」

アタシの顔は真っ赤に染まっていく...

263YUNA:2003/04/14(月) 15:34

キスだけなのにね...
未だに慣れないの...
だってほらっ、心臓がまだドキ②いってるよ...??

「...お返しっっっ!!!」

今度は、アタシがしてあげる番...
少し体を伸ばして、ひとみちゃんにキスをする。

「あんがとっ。」

ニコっと笑って、ひとみちゃんは少し照れくさそうにしてた。


いつかだろぉ...
強がってばっかだったのに...
ひとみちゃんと居るとアタシ...
こんなに素直になってる...

きっと、そぉ〜いないんだと思う...
全部②、こぉしてサラけ出せる人って...

ひとみちゃんの笑顔があって...
こぉして毎日の様に、一緒に時間を過ごせて...

でも、慣れないなぁ...

手を繋ぐのだって...
抱しめたり、抱しめられたりするのだって...
キスだって...
エッチだって...

でもね、アタシ慣れたくないなぁ...
ずっと②、こぉしてドキ②してたいなぁ...

264YUNA:2003/04/14(月) 15:34


「っつぅ〜かさぁ〜ぁ〜
梨華ちゃんからチュ〜されるとさぁ、なんか照れる。」
「...ドキ②いってるよ??」

ひとみちゃんの胸に耳をあてると...
いつもより少しだけ早く、心臓が鼓動を刻んでた...

「...梨華ちゃんと居る時は、いつもドキ②してるよ??」
「....嘘。」
「...ホントだよっ、どぉにかなっちゃいそぉだもん。」

ギュッて抱しめられて...
だけど、体はすぐに離れていった...
少しだけ、ひとみちゃんの肩が震えてた...

「....ひとみ..ちゃん??」
「...不安なんだよっ..失いたくないんだっ........」

ひとみちゃんは、泣いていた...
男前で、大雑把で...
だけど誰よりも、繊細で...

「...ねぇ、ひとみちゃん??」

仰向けになって、口を閉じたまま歯を食いしばって...
涙を隠し切れてない手の甲...
アタシは肘をついて、ひとみちゃんの顔を覗き込むと...
そっと、彼女の髪を撫でた...

「...ひとみちゃん??
....アタシはいつも、ココに居るんだけどなぁ。」

ひとみちゃんの上に馬乗りになって...
手を引っ張って体を無理矢理起こすと...
ギュッと、腕の中にひとみちゃんを抱きしめた...

「...ひとみちゃんこそ..どこにも行っちゃヤダから.......」
「....っ華..ちゃっっっ.......」

ひとみちゃんの腕が、アタシの背中を抱き寄せて...
アタシはそっとひとみちゃんの髪にキスをした...

「...ありきたりかもだけど、ねっっ??」
「......??」
「....ずっと②、一緒に居よ??」

アタシを見上げて、首を傾げていたアナタ...

「.....アタシ達のペースで、歩いて行こう??」

ニコって微笑むと、その大きな瞳からまた涙が零れ落ちた...

265YUNA:2003/04/14(月) 15:34



この1年、いろ②あったなぁ...

去年の今日、メンバーで過ごした誕生日...

フラれる覚悟でした告白...

アナタの笑顔が、返って来た返事...

喧嘩の後、涙流しながらした最初のキス...

お互い照れ合った、“初めて”の朝...


いろ②あったね...??

いっぱい②、喧嘩して...
いっぱい②、泣いて...

最近やっと、お互いが向き合えるようになった...


これからも、いっぱい②喧嘩して...
泣いて、笑って、怒って...
お互いの事、分かり合っていこうね...??


アタシ今...

すごく幸せだよ...??

ひとみちゃんも、そぉだといいなぁ...


来年も...

再来年も...

何年経っても、誕生日は一緒に過ごそうね...??




〜fin〜

266YUNA:2003/04/14(月) 15:37
よっちぃ〜、18歳おめっっっ♪♪♪

267名無しひょうたん島:2003/04/19(土) 19:47
(・∀・) イイ!
短編よかったです!!
すごく遅いけど、よっちぃ〜たんじょうびおめでとう!!

268ごまべーぐる:2003/04/21(月) 21:18
遅ればせながら、(0^〜^0)生誕記念駄文をば、書かせて頂きます。

269バスルームより愛をこめて:2003/04/21(月) 21:30
―――石川視点

―――4月12日

「―――よし。誰も、いないわね」

その日、あたし―――石川梨華は、大学の校門でキョロキョロと左右を確認し、
目の前のタクシーをつかまえようと手を上げた。


「ヘーイ!お待ちどう!ひーちゃんタクシーでーす!」
…いちばん、現れてほしくなかった人物が真っ赤なGTRで颯爽と登場する。
あたしの(彼女が勝手に自称している)恋人―――吉澤ひとみだ。
ひとみは窓から顔を出し、サングラスを額に上げ、
「彼女ぉ、乗ってかない?」
とレトロなナンパをしかけてきた。

270バスルームより愛をこめて:2003/04/21(月) 21:41
「乗りません」
スルーして、駅まで歩いて行こうと踵を返す。
「今日ひーちゃんのお誕生日なんだよぉ〜。梨華、ひーちゃんが免許取ったら、
車の助手席に乗ってくれるってゆったじゃんよぉ〜。
ひーちゃん、せっかく梨華とおんなじ大学入ったのにィ〜!
梨華がいぢめるぅ〜!」
ひとみは車から降りて、ダダをこねだした。
じったん、ばったんてな感じで。
通りすがりの女の子たちが、あたしたちの方を見てくすくす笑う。
「ひーちゃん、梨華といっしょにいたいだけなのにィ〜!」
「ひーちゃん、ひーちゃんうっさいの!」
「あ〜、梨華がひーちゃんいぢめてるぅ〜」
特に現れてほしくないひとが、またやって来た。
親友のあゆみだ。
ひとみはあゆみの背中に隠れ、
「柴っちゃん〜、梨華がいぢめるのぉ〜」
ジャイアンの威を借るスネ夫、という風にチクリだす。

271バスルームより愛をこめて:2003/04/21(月) 21:47
「ダメじゃん、年下のオンナノコいぢめちゃぁ〜」
「コイツがいつ年下らしく振る舞ったよ!?」
「…年下にイカされてるクセに」
ひとみは、ぼそっと言った。
「ああ゛!?なんか言ったか!?」
「まあまあ、おふたりさん」
あゆみは、『どうどう』という感じで、仲裁に入る。
あたしらは馬か。

「あ、そういや。アヤカがアンタたち探してたわよ」
「…へ?なんだろ?」
「さあ。なんだろね」

あゆみはすぐ『ひーちゃんいぢめちゃだめよん』と帰って行った。
とりあえず、探されてるとのことなので。
あたしは、携帯からアヤカにメールを送った。

272ごまべーぐる:2003/04/21(月) 21:49
更新しました。
次回は恐らく連休になると思います。
他の作者さん、先に書いてくだすって結構です。

273名無しひょうたん島:2003/04/24(木) 17:38
おぉ、新作ですね!
このシリーズ大好きですよほ。
いよいよ(0^〜^)が同じ大学に入学したんですね。
年下の恋人・・イイ響きですw
次回も楽しみです♪

274バスルームより愛をこめて:2003/05/01(木) 09:01
『♪ポロン』

「♪アーロハオエー カッケー!」

「…ハァ」

…あたしは、今日何回目になるか分からないため息をついた。


―――ここはハワイ。

あたしは、ひとみとワイキキの海岸にいる。

親友のアヤカの好意で、ゴールデンウィークに何故かひとみとここにいる。

「ハワイ、カッケー!♪あーろはおえー!」

ひとみは手に持ったウクレレを、じゃかすか鳴らす。

フラメンコギターのように。

いでたちは、アロハシャツにパナマ帽。そして短パン。しかもグラサン。

成田にその格好で現れたのを見たときは、フツーに引いた。

一体、何十年前の旅行者なのかと。

しかも、手にはウクレレなんだもん。

275バスルームより愛をこめて:2003/05/01(木) 09:10
この旅行には、もうひとりの親友あゆみも一緒だ。
彼女は、恋人の大谷さんと来ている。
最後の日だけみんなで食事を一緒にする約束をしていて、それまでは別行動。

本当なら、アヤカがこの旅行に行くつもりだったのだが(彼女は、世界中にホテルをいくつも持ってる
お金持ちの家の娘なのだ)、恋人の保田さんと急にフランスに行くことになり、
あたしたちにこのハワイ行きが回ってきたのだ。

宿泊先のホテルは、彼女の家が経営してるのでタダ。
さすがに遠慮して飛行機代は出したけど、チケットの手配も全部アヤカがしてくれた。
持つべきものは、親友ね。

276バスルームより愛をこめて:2003/05/01(木) 09:15
「梨華ちゃぁ〜ん。ゴハンにしようよぉ。ウチ、おなか空いたぁ」
ひとみがおなかを押さえて言う。
どうやら、ウクレレに飽きてきたらしい。

「1階に和食の店があったわよ。そこにしよっか」
ちょっと日本食が恋しくなってきたのでそう提案すると、
「食事のあとは…ムフフ♪」
…コイツはひとのハナシを全然聞いていないのだった。

「―――ああ゛!梨華ちゃん、待ってよほ!」
「早く来ないと置いてくわよ」

ひとりで勝手にさくさく歩いていく。
まるでわんこのようにシッポを振って、ひとみはどかどかと走ってくるのだった。


―――父さん。
ハワイの夕陽は、眩しいです。

277ごまべーぐる:2003/05/01(木) 09:18
更新しました。

レスのお礼です。

>273の名無しひょうたん島さん

気がついたら、シリーズになってますた(w
楽しみにしてくだすって、ありがとうございます。
(0^〜^)は根性で(爆、大学に合格しますた。

278名無し( `.∀´):2003/05/08(木) 21:27
(0^〜^0)合格おめでとう!!
根性なんですね(w
よかったよかった。
続き期待!!

279名無し( `.∀´):2003/05/11(日) 11:32
続きキタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━!!

楽しみにしています。本当です(w
シリーズ化大賛成!!
続きまってます!!がんばってください

280バスルームより愛をこめて:2003/05/18(日) 01:02
…今日って、何日かしら。

あたしは虚ろな目で、上から降り注ぐシャワーを見つめた。

…あれから。
ひとみは大ハリキリで、ガンガン攻めてきた。
それこそ、気が遠くなるくらいに。
ルームサービスで、何度か食事を取った気はする。
やばい…。
日にちの感覚が狂ってきたわ。
いくら日本と時差があるところだからって。
あたしの体まで、おかしくなるなんて…。

281バスルームより愛をこめて:2003/05/18(日) 01:11
「梨華ぁ、入るよほ!」
間延びした声がバスルームの外から聞こえる。
ゲッ!
ひとみだ。
今入られたら、ゆっくり体を休めないじゃん!
せっかくスキを見てお風呂に入ったのに。

「もしかしてぇー、ひーちゃんのためにキレイにしてくれてるのかなぁ〜?」
ひとみはシャワーブース(この部屋のお風呂はシャワーが別なのだ)の外で、
ニコニコ笑ってる。
シャワーブースはガラス張りなので、いくら体を隠してもムダなのだが。
「いや、カン違いだし」
シャワーを止め、あたしは軽くヤツを睨みつけた。
「ひーちゃんも行くよほ!」
羽織っていたバスローブを試合時のプロレスラーのように脱ぎ捨て、ひとみは
シャワーブースに乱入してくる。
鼻息が荒い。
…どっから、そんな体力が出るんだろ。
保田さんのように、すっぽんでも食べてんのかしら。
(そのせいで体がもたない、とアヤカはよくこぼしているが)

…後ろから腰を掴まれ、激しく揺さぶられながら、あたしはそんなバカなことを考えた。

282バスルームより愛をこめて:2003/05/18(日) 01:21
「…やっばい!ウチが先にイクかも!」
ひとみの声がエコーがかかって、やけに遠く聞こえた。
荒い息。
あたしのかな、ひとみのかな。
汗も、体液も。
もうどちらのか分からないくらい、混じり合ってる。

「…ん!んん!」
ひとみは正面に回り、あたしの両胸を鷲掴みにして噛み付くように愛撫した。
片手がスッと下肢に伸び、さっきイッたばかりなのにまた刺激が加わる。

…ひとみは、バカだし、スケベだし。
ちっとも、あたしのハナシなんて聞きやしない。
それでも。
あたしを抱くときは、手を抜かない。
いつでも、ストレートに向き合ってくる。

どうせ遊びなんだ。
いつか終わるんだ。
あたしは、心のどこかで自分に言い聞かせている。今でも。
嫌われるのが怖いから。
体だけじゃない。
心まで、この子に鷲掴みにされてしまったから。

283バスルームより愛をこめて:2003/05/18(日) 01:30
「…梨華ぁ!」
一際高い声を上げて体を震わせたこの子を、あたしはぼんやりとした意識の中、
強く抱きしめた。


―――それから。
約束通り、最終日にあゆみや大谷さんも交え食事した。
向こうも燃えたようで、あたしたち同様、げっそりしていた。
(その中で、ひとみはひとり元気で大はしゃぎだったのだが)
そのまま、夜の便で一路日本へ。


「梨華ぁ〜」
機内で眠ろうとしたら、隣の席のひとみがそっと手を握ってきた。
「ん?」
「また、来ようね」
「…うん」
あたしにしては珍しく、素直に頷いた。

そばの小窓からは、夜の雲を切り裂いて進んでいくのが見える。
今度来るのはいつだろう。
あたしはゆっくり、目を閉じた。

284ごまべーぐる:2003/05/18(日) 01:40
更新しました。
これで終わりです。
短くてスマソ

レスのお礼です。

>278の名無し( `.∀´)さん

(0^〜^0)ノ<イエーイ!あ〜りがとう!!

そうです、根性です(w
いしかーさんが絡むと、ひーちゃんは恐るべき力を発揮するのです。


>279の名無し( `.∀´)さん

続きキタ━━━ヽ(〜^0)人(0^〜^0)人( 0^〜)人(〜^0 )人(0^〜^0)人( 0^〜)ノ━━━!! …のでしゃうか(w?

AA、少し改造させて頂きますた。スマソ ひとりで踊るひーちゃん(w
どうもです。がんがります。

285279:2003/05/23(金) 17:20
完結お疲れ様でした。
すっぽん食べたのかな〜?w謎ですね。
シリーズ化楽しみにしています!!

286名無し( `.∀´):2003/05/31(土) 21:12
お疲れ様でした。このシリーズ大好きです。
いつも、すごい量を書かれていますね。
尊敬しちゃいます。

287ごまべーぐる:2003/06/16(月) 21:24
レスのお礼です。

遅くなって申し訳ありません。

>279の名無し( `.∀´)さん

(0^〜^)ノ<ひーちゃんなんにもナシでこの体力〜!カモーン!バッチコーイ!

ひーちゃん、恐るべし体力なのです(w 楽しみにしてくだすってありがとうございます。
恐縮です。

>286の名無し( `.∀´)さん

(;`.∀´)<アタシ今回も名前のみの出番だったわね

どうもです。大好きと言って頂いて、ちと照れます(笑
尊敬ですか…ひゃぁ〜、滅相もない、て感じです(笑

288ごまべーぐる:2003/07/21(月) 22:17
川o・-・)<以前書かせて頂いた、『I HATE VALENTINE!』という
      短編の、つづきのおはなしをセンエツながらうpさせて頂きます…。

289BE MY VALENTINE!:2003/07/21(月) 22:19
―――石川視点

「…いやぁ〜!ひーちゃんもフルーツ牛乳飲むぅ〜!!」

…あの声は。
アタシは烏龍茶を飲む手をとめた。


学校帰りにあんまり暑いので、アタシは駅のホームにある売店で、お茶を買って飲んでいた。
「もう〜!エエがなフルーツ牛乳ぐらい!自分もう高2やろ!」
あの関西弁のツッコミは。
「ああ〜。やっぱりフルーツ牛乳はおいしいれすねぇ〜。ぷはぁ」
あの舌っ足らずな声は。
「ののがフルーツ牛乳全部飲んだァぁぁぁぁぁーーーーー!!!!」
…あの大人気ない悲鳴は。

…他人のフリしよ。

あたしは早々と決意し、お茶の残りを飲み干すと静かに缶をゴミ箱に捨てた。


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