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暫定保管スレ【第105話61レス以降 作品・保全ネタ】

1名無しリゾナント:2015/12/22(火) 20:45:52
現状「暫定保管庫(まとめ3)が停止している為一時的に第105話61スレ以降のに投稿された作品・保全ネタ掲載していきます
投稿された順に書き込んでいきますのでかなり読み辛いかとは思いますがご了承ください
いつか暫定保管庫が復活する日が来ることを信じて・・・

2名無しリゾナント:2015/12/22(火) 20:51:17
【第105話61レス以降】

期間
2015/06/04(木) 17:09 〜 2015/06/22(月) 16:49 337レス

3名無しリゾナント:2015/12/22(火) 20:53:00
「3名様、禁煙席ご案内です!!」
女性スタッフの明るく元気な声が響く店内
「たまにはこういうチェーン店も悪くないやろ?」
光井は空いたグラスをドリンクバーで横に並ぶ鈴木に渡しながら、優しく声をかける
「フフフ、なんだか楽しいんだろうね」
テーブルには先に席に通され、腰を下ろした飯窪の姿

「よいしょっと。さて、今日は二人ともお疲れ様やったな
 無事に帰ってきたことに乾杯!!」
光井がグラスをかかげると鈴木も満面の笑みで乾杯と続いたが、飯窪はかぼそい小さな声だった。
鈴木は一気に飲み干し、カランと氷がグラスの淵にあたり陽気な音を奏でた
「ふわぁ〜おいしかった!光井さん、料理も頼んでいいですか?」
「もちろんええで、がんばったったしな、二人とも。
いつもどおりにポテトとシーザーサラダ、そやな・・・飯窪もおるし、ピザも追加するわ」
テーブル端に置かれたボタンに手を伸ばそうとするが飯窪の反応がないことに気づき、顔を覗き込んだ

「なんや?飯窪?遠慮なんてせんでええんやで。
鞘師なんて愛佳と二人で食事いったとき、遠慮せんでバクバクたべて、愛佳の心臓がバクバクなったことあったんや」
「い、いえそうではないんですが・・・今日のことがあってどうしても元気にはなれなくて」
飯窪の言わんとすることは当然―今日のこと、亀井の襲撃についてだ
「私、何もできませんでした」
飯窪も鈴木も逃げることしかできなかった

「リゾナンターなのに逃げるのが精いっぱいでした、頑張ってなんかいないんです」
飯窪は俯いたまま、鈴木が後を受けるように語りだす
「もちろん、経験の差があるっていうのはわかってるんです。
 でも、私達だってそれなりに経験を積んできた、つもりでした。だからこそ・・・悔しくて」
光井はグラスを手に取り、何も言わずに喉を潤す
「もちろん私の力が戦いに向いていないことは私自身が一番分かっていますよ。
 感覚を繋ぐことで仲間のサポートに徹することしかできませんし・・・
 運動神経だって普通、いや普通以下なんですよね、リゾナンターなのに」

4名無しリゾナント:2015/12/22(火) 20:54:02
『感覚共有』、それが飯窪の能力
5感、即ち触覚、視覚、嗅覚、味覚、聴覚を対象間で共有させる能力でたる
自分が視たものを相手の視覚として重ねたり、相手が感じた臭いを自分でも感じられるようになる力
当然のことながら肉体的ダメージを相手に与えることなどできない

「ペットボトルのふたを開けられないくらいの力しか私はないんですよ
 普通の女の子、くらいの腕力しかなくて、足も遅くて、跳び箱も人並みにしか跳べません
 性格だって鞘師さんやあゆみんみたいに強気ではありませんし、頭だって勉強ができるわけでもないんです
 こんな自分だから、できないのが嫌でせめて個性だけでも磨いてきたつもりでした、でも何もできなくて」
「ここまではるなんが悔しいって感情を出すの珍しいね」
「そうなん?」
「はい、はるなんは道重さんの次に上だからですかね?あまり香音たちに弱音を吐かないんですよ
 ・・・まあ、陰では道重さんに相談しているのは知っているんですけど」
「!! どうして鈴木さん、知っているんですか?」
鈴木がにやにやと白い歯をのぞかせて笑った
「だってまさきちゃんが見たっていうんだもん、あの子は隠し事できないんだろうね」

そこにウエイトレスがサラダを持ってきた
鈴木は笑顔でありがとう、といって取り皿に均等にサラダを取り分け始めた。
「はるなんには言ったことなかったけど、時々私はこうやって光井さんに相談してるんだ」
「そうなんですか」
「うん、ほら、私だって里保ちゃんみたいに強くないし、生田みたいに我も強くないからさ。
 聖ちゃんのように前から体を鍛えていたってこともないし、普通にやってもおいてかれちゃうんだよね
 同じときに出会ったのにスタートが違うんだよ。でも、それは悔しくなかったし、むしろみんなが強くて誇らしかった」
半熟卵を器用に崩し、フォークでそれぞれの皿に移す
「だから、みんなに近づきたくて『透過能力』をどうすればいいのか、って光井さんに相談していたんだ
 水限定念動力とか精神破壊に比べて地味、というかどうすればいいのかわからなかったから」
鈴木はフォークの柄をつかみ、飯窪の目の高さに掲げた


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